モバP「ぐっ……ゴホッゴホッ…………ダメだ! もう全部飲んじまった」
志希「ふっふっふー♪ どうやらもう手遅れみたいだねー!」
モバP「て、手遅れ!?」
志希「DHMO……これを一度でも飲んだことのある生き物はただ一つの例外もなく、いずれ死に至る!」
モバP「クソッ! 志希! 何て物を飲ませてくれたんだ! いったい俺に何の恨みがあるっていうんだ!?」
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志希「にゃははー、キミはホントに面白いねー♪」
モバP「くっ……お前はそんな危険な物質をいったい何処で……?」
志希「ん? そうだねー、この地球上なら何処でも採れるけどー?」
モバP「どこでもだと?!」
志希「え、あ、うん」
モバP(そうか、つまり志希にしてみればどこにでもある、ありふれたものから俺を殺す毒物くらい作り出すことができる……)
モバP「そうか、だがそれなら……解毒剤があるんじゃないか?」
志希「は? ゲドクザイ……解毒剤?」
モバP「そうだ。お前だってふとした拍子に飲んでしまうかもしれないからな。解毒剤を持ち歩いているんじゃないか!?」
志希「は? え、えーとー」
モバP「どうなんだ!?」
志希「」
志希(え、何これ何これ? まさかホントーに毒だと思ってるの?)
なつかCネタを…
志希「あー……んー、解毒剤は、ない、かな?」
モバP「そんな嘘を!!」
志希「ひぃっ」
モバP「……いや、そうか、そういうことか」
志希(ようやく冗談だって気づいてくれた?)
モバP「解毒剤はない。つまり、一度飲んでしまえばもうおしまい、そういうこと、なんだろ?」
志希「い、いや、だからさ……」
モバP「お前はきっと、あらかじめ予防薬みたいなものを飲んでいたんだな。そうじゃなけりゃ、俺がどっちを飲むかなんて分からないのに、毒を入れておくことなんてできないからな」
志希「だから、違うってば!」
モバP「何が違うって言うんだ! さっきお前はもう手遅れだといったじゃないか!?」
志希「だからさ! 冗談だったんだって!」
モバP「お前は冗談で毒を人に飲ませるのか!」
志希「なっ!?」
モバP「もういい、どうせ俺はもうすぐ死ぬんだ! そんな事は分かってる!!」
ちひろ「ちょっと! どうしたんですかプロデューサーさん!」
志希「ちひろさん!」
ちひろ「もうすぐ死ぬだなんてそんな物騒なこと。もう、外まで聞こえてましたよ」
モバP「ああ、ちひろさん。よかった、もう会えないかと思ってました。本当に、最期にあなたにまた会えて、良かった」
ちひろ「本当にどうしちゃったんですか? 私がちょっと買い物にでている間に何があったんです?」
モバP「ああ、実はさっき飲んだコーヒーに猛毒が入っていたんですよ」
ちひろ「猛毒って……本当なの、志希ちゃん!?」
志希「いや、ちひろさん、あのね……」
モバP「本当ですよ、ちひろさん。志希が言ったんです、俺のコーヒーには猛毒のDHMOが入ってたって」
ちひろ「DHMO…………ってあのDHMOですか?」
モバP「なんだ、ちひろさんも知ってたんですか。ひょっとして、有名な毒薬だったりするんですか? 俺は今の今まで聞いたこともありませんでしたけど……」
ちひろ「あの……プロデューサーさん? それって、多分志希ちゃんの冗談ですよ?」
モバP「はは、無理に慰めてくれなくったっていいんですよ。こうなってしまった以上、覚悟は出来ています。こうして自分が受け持ったアイドルに殺されるだなんて夢にも想いませんでしたけどね……」
モバP「ホント、なんだったんでしょうね……俺のやってきた事って……」
志希「お願い、聞いてプロデューサー! プロデューサーは死んだりなんかしないから!」
ちひろ「そうですよ! 水を飲んだくらいで人は死んだりしません!」
モバP「ははは、いいんです。自分の体の事は自分が一番よくわかってます」
モバP「今こうしているうちにも、手足の方から熱が奪われていくのが分かるんです。俺は、もう長くないんです……」
溶媒として使われており、酸性雨に多く含まれており、公害病患者の体内に大量に存在する、悪名高きDHMOですな。
志希「え……嘘? キミ、顔が……それに手も、なんでそんなしわだらけに……」
ちひろ「待ってください! 死にませんからっ!」
モバP「ああ……寒いですね、ちひろさん。もうじき、こうして喋ることも出来なくなるんですね……」
志希「嘘だ! なんで……なんでそんないっきに白髪が……」
ちひろ「プロデューサーさん! しっかりしてください! 志希ちゃんが言ったDHMOは水の事なんですよ!」
モバP「ああ、ちひろさん……今だからこそ、言いますが……俺は……」
ちひろ「聞きたくありません! 志希ちゃん! 急いでDHMOの解説サイトを印刷して!」
志希「えっ」
ちひろ「急いで!!」
志希「う、うん!」
モバP「ははは、ちひろさんの手は、暖かいですねぇ……」
志希「ちひろさん、これ!」
ちひろ「プロデューサーさん! これを見てください! あなたはまだ死なないんですよ!」
モバP「ちひろさん……ダメなんですよ……俺はもう、目がかすんで……」
ちひろ「そんな……」
春菜「まあまあ眼鏡どうぞ」
志希「!?」
!?
モバP「…………DHMOとは……簡単に言えば、水……」
モバP「恐ろしいものに……誤認させる…………ジョーク?」
モバP「…………ジョーク?」
ちひろ「そうです、ジョークです!」
モバP「ジョーク……」
ちひろ「はい」
モバP「ちひろさん……」
ちひろ「はい」
モバP「俺は……死なないんですか?」
ちひろ「死ぬはず、ないじゃありませんか!」
志希「そうだよ! コーヒー飲んだくらいで、死なないでよ!」
モバP「志希……」
ちひろ「さぁ、プロデューサーさん。私のドリンクです、飲んでください」
モバP「ぁ……うぅ……」
志希「えっ、嘘……」
志希(さっきまであんなにヨボヨボでシワクチャだったのに、一飲みするごとに若返ってる?!)
モバP「ふぅ、いやーちひろさんおかげで助かりました」
ちひろ「もう……心配させないでくださいよ」
モバP「一時は本当に危なかったんですけどね。まったく、志希も冗談なら冗談と言ってくれ」
志希「あ……え、えっと……ごめんなさい?」
ちひろ「そうよ、志希ちゃん。この人にそういう冗談は通じないんだから。もうそう言ったのはやめてくださいね?」
志希「あ、はい。分かりました……」
モバP「そうだぞ、これが俺だからまだ良かったものの、他のアイドル達だったら大事だからな」
志希「うん、ごめんなさい」
志希(でも、他の人だったらきっとこんな事にはならないよね……?)
ちひろ(あなただからこんな騒ぎになったんですけどね)
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モバP「ふぅ……これでこの部分のスケジュールはOKと。お、もう日付が変わってたか」
モバP「んーちょっと疲れてきたか? 今日はいろいろあったからなー。よし、ここいらで一本、やっとくか!」
モバP「ゴクゴクッ…………ぷはーっ」
モバP「やっぱりちひろさんのドリンクは効くなー」
モバP「これ一本で睡眠も食事もいらないって言うけど、ホントだよなー」
モバP「よし、凛たちを迎えに出るまでにはまだ6時間もある」
モバP「さあ、仕事するぞー!」
…………はっぴーえんど?
またかいww
おつ
まぁ無知が一番幸せとも言いますし
思い込みってすごい
死んだことに気づかず永久にプロデュースしてそう
あの子二人目か
そのドリンクもどうせ……おや、誰か来たようだ
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