真「茶会」 (34)
真「お待たせ雪歩」
雪歩「あ、真ちゃん。私も今来たところだから大丈夫だよ」
真「……へへっ」
雪歩「真ちゃん?」
真「あ、ごめんごめん。なんだか少女マンガのカップルの待ち合わせみたいだと思ってさ」
雪歩「か、カップルって……はぅ」
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真「変な事言ってごめんね、さ、行こうか」
雪歩「あ、う、うん!」
真「そうだ!」
雪歩「?」
真「制服、似合ってるよ雪歩」
雪歩「~~~~ッ」
真「あはは、真っ赤だ」
雪歩「ま、真ちゃんだって可愛くて似合ってるよ……」
真「え……?」
雪歩「普段私服だとズボンが多いでしょ?だから、制服でスカートなのが新鮮で……」
真「そう?」
雪歩「うん、それにスクールセーターもすっごく良く似合ってるよ」
真「そ、そっか……」
雪歩「うん……」
真「…」
雪歩「…」
真「…行こっか」
雪歩「…うん!」
てくてく
真「でもビックリしたよ」
雪歩「え?」
真「いきなり雪歩が学校帰りにお茶しない?って言ってくるなんてさ」
雪歩「ご、ごめんね。迷惑だったよね……うぅぅ」
真「ふぇ!?そ、そんな訳無いじゃん!」
雪歩「本当……?」
真「勿論!ビックリしたけど嬉しいよ!」
雪歩「えへへ、良かったぁ」
真「え~っと、じゃああそこのカフェでいいかな?」
雪歩「うん!」
カランカラン
店員「いらっしゃいませ~。二名様でよろしいでしょうか?」
真「はい」
店員「ではお席にご案内いたします。二名様ご来店で~す」
てくてく
店員「こちらのお席にどうぞ」
真「ありがとうございます」
雪歩「ありがとうございますぅ」
店員「お決まりになりましたらお呼びください」
すたすた
真「いい感じのお店だね」
雪歩「うんうん、店員さんの制服も可愛くって素敵」
真「いいなぁ、ああいう可愛い制服着てみたいなぁ」
雪歩「ダメ」
真「え……?」
雪歩「真ちゃんにはもっと別の…」
真「メ、メニュー見よっか!ね!?」
雪歩「ふぇ?あ、う、うん」
ぺらり
雪歩「わぁ、美味しそうなケーキがいっぱい」
真「うん、目移りしちゃうなぁ」
雪歩「あ、見て真ちゃん。小さいケーキが5つのセットがあるよ」
真「どれどれ?わぁ、ホントだ!どれも可愛くって美味しそう!」
雪歩「私はこれにしようかな」
真「じゃあボクも!」
雪歩「えへへ、お揃いだね」
真「へへっ、そうだね。じゃあ注文しようか。すいませ~ん!」
店員「ただいま伺いま~す」
てくてく
店員「ご注文はお決まりでしょうか?」
雪歩「えっと、この小さいケーキのセットを二つお願いします」
真「僕はミルクティーを、雪歩は?」
雪歩「私はダージリンをお願いします」
店員「かしこまりました。ご注文繰り返します、
ミルクティーのケーキセットがお一つ、ダージリンのケーキセットがお一つ。
以上でよろしいでしょうか?」
真「はい」
店員「では失礼いたします」
すたすた
真「最近はどう?学校」
雪歩「うん、楽しいよ。お勉強大変だけど……」
真「仕事してると授業に着いて行くのも大変だよね……」
雪歩「そうなの!成績下がっちゃうとお父さんに怒られちゃうし……」
真「雪歩の家もそうなんだ……」
雪歩「うん……。でも事務所で律子さんとかあずささんに教わったりできるから私は何とかなってるかな」
真「そっかぁ、ボクも聞いてみようかな」
雪歩「あずささんも律子さんもすごくわかりやすく教えてくれるよ」
真「そうなんだ。あ、でもやっぱりやめとこう」
雪歩「ふぇ?どうして?」
真「ボクは雪歩に教わるから」
雪歩「わ、私!?」
真「うん、何度か教えてもらったことあるけど雪歩もわかりやすかったよ」
雪歩「で、でも……私なんてダメダメで……」
真「そんな事ないよ、ボクは雪歩がいい!」
雪歩「ふぇ!?そ、それって…」
店員「お待たせいたしました~。こちらダージリンでございます」
雪歩「は、はいぃ!」
店員「ミルクティーでございます」
真「ありがとうございます」
店員「セットのケーキでございます」
雪歩「わぁ、美味しそう……」
店員「本日のケーキはショートケーキ、ティラミス、ストロベリータルト、チーズケーキ、ガトーショコラになっております」
真「ちっちゃくって可愛いなぁ……」
店員「ごゆっくりどうぞ」
からから
真「美味しそうだね、それにケーキを運んでくるあの…台車?みたいなのもいいなぁ」
雪歩「あんまり見かけないよね、あれ」
真「ね。カップもオシャレだしポットも可愛いよね」
雪歩「うんうん、たまたま入ったお店だけど大正解だね」
真「だね!」
雪歩「えへへ、食べようか」
真「うん!」
ゆきまこ「いただきます!」
真「まずは…うん、チーズケーキから!」
雪歩「私はガトーショコラからにしよう」
真「あむっ。ん~、美味しい!」
雪歩「はむっ。うん!甘すぎなくてほろ苦いのが美味しいですぅ」
真「あはは、グルメレポーターみたいになってるよ」
雪歩「え?そ、そうかな……?」
真「うん、案外向いてるんじゃないかな?」
雪歩「ど、どうかな……」
真「今度プロデューサー言ってみたら?」
雪歩「ええぇ!?そ、そんな無理だよぉ!」
真「あっはは」
雪歩「わ、笑うなんてひどいよぉ……」
真「ゴメンゴメン。でも、雪歩だったらできるってボクは思うよ
だからもっと自信持っていいんじゃないかな?」
雪歩「うぅぅ、がんばりますぅ……」
――――――――
―――――
――
店員「ありがとうございました~」
カランカラン
真「美味しかったね~」
雪歩「うん、雰囲気も良かったし」
真「ホント正解だったね」
雪歩「そうだね。……あの、真ちゃんさえ良かったらまた一緒に…」
???「おい、菊地じゃないか!」
真「え?あ、先生……!」
教師「今そこの喫茶店から出てきたよな?」
雪歩「ひぅ!お、男の人……!」
真「あちゃー、見つかっちゃったか……」
教師「学校帰りに何やってるんだ!」
真「すいません……」
教師「芸能人だからって他の生徒と違う事をして良い訳じゃないんだぞ!わかってるのか!?」
真「はい、すいませんでした……」
雪歩「あ、あの!」
教師「ん?」
雪歩「ま、真ちゃんは悪くないんです!わ、私が誘ったから着いて来てくれて……だから……うぅぅ」
教師「君は……?」
雪歩「ま、真ちゃんと同じ事務所の萩原雪歩です!」
真「雪歩、もう大丈夫だから……」
雪歩「だ、ダメだよ!私のせいで真ちゃんが怒られて、それで学校を退学になったりなんかしたら……うぅぅ」
真「た、退学!?」
教師「!?」
雪歩「そんなのダメですぅぅぅぅ!」
教師「!?」
真「お、落ち着いて雪歩!」
雪歩「ふぇ……?」
真「雪歩のせいじゃないしそれに退学になんてならないから」
雪歩「本当……?」
教師「ま、まぁ……」
雪歩「よかったぁ……」
真「あ、あはは……」
教師「じ、じゃあ先生はもう帰るけど、菊地、今後気をつけろよ?
遊ぶなら一回帰ってからにしなさい」
真「はい」
教師「……いい友達じゃないか、大事にするんだぞ」
真「先生……へへっ。はい!!」
教師「じゃあまたな」
真「さよなら!」
雪歩「さ、さようなら~……」
真「あぁビックリした」
雪歩「うぅぅ、本当にごめんね真ちゃん……」
真「いいよ、雪歩のせいなんかじゃないしボクは今日すごく楽しかったから。
それに、苦手な男の人にもボクの為に向かってくれたのが嬉しかったよ」
雪歩「わ、私はただ、真ちゃんが怒られるのがいやで……」
真「そうだとしてもボクは嬉しかったよ」
雪歩「えへへ、ありがとう」
真「どういたしまして。」
雪歩「……帰ろうか」
真「そうだね」
雪歩「今日はありがとう、真ちゃん」
真「うん、また来ようね!」
雪歩「うん!あ、でも次は一回帰ってからにしようね」
真「……うん、そうしてもらえると嬉しいかな」
雪歩「あはは。それじゃあまた」
真「うん、また事務所で!」
おしまい
乙ですよ乙!
ゆきまこ、わっほい!!
終わりです。
何となく放課後のゆるい空気を目指してみましたが如何でしょうか。
こんな日があってもいいんじゃないかなと思い書いてみました。
少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
それではお目汚し失礼しました。
真が予備知識無しに茶道的なお茶会にでも参加してアタフタするのかと思った
ゆるゆる乙
おつおつ
おっつー
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