千早「私とあなたの」 ちぃ「やくそく!」 (93)

ちぃ「おとうさーん、はやくー」グイグイ

P「ははは、大丈夫だって。時間には間に合うように出るから。ちぃは荷物の準備できたのか?」

ちぃ「きのうのよるにじゅんびしたよ!」フンス

P「偉い偉い。ホント、几帳面なところはおかあさんそっくりだな…」ナデナデ

ちぃ「えへへー!」ニコニコ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1395411110

P「おーい、ちーちゃん」 ちぃ「なぁに?」
P「おーい、ちーちゃん」 ちぃ「なぁに?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1381674659/)
P「一緒に事務所行くか?」 ちぃ「うん!」
P「一緒に事務所行くか?」 ちぃ「うん!」 - SSまとめ速報
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雪歩「ちぃちゃんが私の家に?」 ちぃ「えへへー」
雪歩「ちぃちゃんが私の家に?」 ちぃ「えへへー」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383919641/)
P「はるちは?」 ちぃ「わっほい!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1384690212
貴音「愛おしくてたまらないのです!」 ちぃ「だれがー?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1386495299

の続きというか蛇足というか。書き溜めです。


至らぬ点がありましたら、随時お知らせして頂けると助かります。

続編か期待

────────
──────
────


ヤイノヤイノ


P「あー、ようやくひと段落ついた。資料作りも楽じゃないな…」フゥ


<サ、チハヤチャン チャンスヨ
<エ、デモ…
<ウッウー‼ イマシカナイデスヨー
<チハヤオネエチャンハ テレヤサンデスナー
<イ、イマイクワヨ//


千早「ぷ、プロデューサー!」トテテテ

P「ん?どうした、千早」

千早「今度、ツアーの再公演ありますよね?」

P「あぁ、社長が頑張ってくれたおかげだよ。ファンも楽しみにしてるだろうな」

千早「当日、プロデューサーはどうするんですか?」

P「俺か?んー…。ツアーの件は社長に任せてるし、急ぎの仕事も無いからなぁ」

P「ま、ちぃの面倒みながら、次の仕事の予定でも考えてるよ」ハハハ

千早「そうですか…」ホッ

P「どうかしたのか?」

千早「えっと…、これを」スッ

P「ん?封筒?」

千早「開けてみて下さい」

P「今か?」

千早「今です」

P「どれどれ…」スッ

P「お?これは…」

P「再公演のチケット!?しかも2枚!」

P「よく手に入ったな…。どうしたんだコレ?」

千早「……ちぃと…」

P「?」

千早「ちぃと2人で……見に来て下さいね?//」

千早「………約束ですよ?」

千早「……//」トテテテ

P「ちょ、千早!?」


<チハヤチャンワタセタ?
<エェ//
<チハヤサンハテレヤサンナノー

ヤイノヤイノ


P「何なんだ、一体…」

小鳥「ふふ。気になりますか?」

P「音無さん。知ってるんですか?

小鳥「えぇ。プロデューサーさんがいない時に、みんなの話を少しだけ聞いちゃいました」ウフフ

小鳥「千早ちゃん、今までちぃちゃんに自分の仕事…アイドルとしての姿を直接見せたことが無かったらしくて」

小鳥「それで…いい機会だし、今回のライブでちぃちゃんにその姿を見てもらいたいと思ったらしいんです」

P「んー、確かにそう言われると。テレビでは毎回見てるんですけど」

P「ま、ちょうど俺も休みみたいなものですし、ちぃを連れて行けますからね」ハハハ

小鳥(本当はそれだけじゃないんだけど。プロデューサーさん鈍感だからなぁ…)

P「まぁ、それはそれとして、別に家に帰ってから渡してくれても…」

小鳥「ふふっ。765プロはみんなの家みたいなものじゃないですか」

小鳥「それに、意外に千早ちゃん照れ屋さんですからね」クス

P「そうでしょうかね?家ではあまりそういう感じではないような…」

小鳥(見せつけるつもりは無いんだろうけど、間近でやられると結構苦しいかなーって)

小鳥(まぁ、そこは我慢よ私。私にだってそろそろカレシができるはずだからっ…!!!しょうがないしょうがない…」ブツブツ

P「何がしょうがないんですか?」

小鳥「ピヨッ!?」

小鳥「と、とととにかく!プロデューサーさんも絶対参加ですからね!?」

P「わかりまし……ん? 『も』?」

小鳥「ふふっ…!コレを見て下さい!!」ピラ

P「って!チケット!?しかも俺らのと連番…」

小鳥「この私に不可能は無いんですよ!」ドヤァ

P「音無さんといい千早といい、よく取れましたね…。確かチケットは前回当選した人限定だったような…。再公演ですし」

小鳥「!! き、きっと特別枠みたいなものですよ! プロデューサーさんは……ほら、身内ですし。あはは…」アセアセ

P「あ、やっぱりそうなんでしょうか。…ファンの方には申し訳ない気持ちもありますが、役得ですね」アハハ

小鳥(私の場合は…。流石にXXにして社長に駄々をこねまくった、とは言えないピヨ…!)

小鳥「何はともあれ、これで私の参加も確定したわけです!」

小鳥「かわいいちぃちゃんの隣で…!かわいいアイドルの歌声を…!」ハァハァ

小鳥「ああっ…、いいっ!いいわ…!」ダバダバ

P「音無さーん、戻ってきて下さい…」

P(しかし…ライブか。客として行くなんて今まであったっけ…?)

P(千早がちぃにどんな仕事をしているのかを見せたい、ってことは)

P(千早は将来、ちぃがアイドルとして活動することを望んでるのかな…?)

────
──────
────────


P「えーっと、音無さんはみんなと一緒に行って、手伝いしてるんだっけ」

P「今日の天気は…と」ピッ

P「ん。雨?こんなに晴れてるのに…。ま、一応、折りたたみ傘持っていくか」スッ

P「荷物もこれで大丈夫だろ、うん」

P「おーい、ちぃ。そろそろ……」

ちぃ「」ジー



<ゼッタイニワスレタクナイカラ、ネンニハネンヲイレル。イイナ?

<ソレナラショウガナイ…。キス…ダケダゾ//



P「って、こらっ!まーた勝手にDVD漁って…」ピッ

ちぃ「あっ、おかあさんでてるのにー」

P「これは、ちぃにはまだ早いのだ!」フゥーッハッハッハッハ!!!

ちぃ「むー!」プイ

P(あれっ、反応なし?俺の渾身のモノマネが)

P「えっと…。じゃあ、行こうか……」ショボーン

ちぃ「うん!」トテテテ

・・・・・・・・・・・・・

控室───────



千早「ふふっ♪」ニコニコ

真美「おおっ、千早お姉ちゃんの笑顔GETだぜ!!」

亜美「そりゃそうっしょ!なんたって今日は…」

貴音「ちぃが見に来るのですから」ヌッ

真美「わっ!お姫ちん、ビックリさせないでYO…」

貴音「千早、ちぃとプロデューサーはいつ到着するのでしょうか?」

千早「向こうと距離ありますから、正確な時間はちょっと…。でも、到着したら一度こちらに顔を出す、と言ってましたよ」ウフフ

貴音「そうですか…。嗚呼、ちぃ…ちぃ……!」ソワソワ

亜美「…お姫ちんもちぃのことになれば結構ボーソウするよねー」

真美「ねー」

千早「あら。それはあなたたちも似たようなものでしょ?」

亜美「? なんのこと千早お姉ちゃん?」

千早「高槻さんから聞いたわ。昨日、二人ともなかなか寝つけなかったんですってね」クス

真美「!」ビクッ

亜美「もー!やよいっちはおしゃべりさんなんだからー!」プンプン

真美「ま、真美は違うよ?ちぃが見に来るとかテンションMAXっしょー!って言ったのは亜美で…」アセアセ

亜美「あー!真美ずるい!眠れないから一緒に寝よう?って言ったのは真美っしょー!」

千早「うふふ、どっちも変わらないわよ」クス

\ギャーギャー!!/



伊織「ったく…。ほんっと、あの二人は落ち着きないわねぇ」

やよい「ねぇ、伊織ちゃん。足が震えてるよ?」

伊織「!? こ、これは…その…」

やよい「もしかして緊張してるの?」

あずさ「やよいちゃん、それは違うわよ~?」

やよい「あっ、あずささん!」

伊織「!」ビクッ

あずさ「伊織ちゃんはね?今日のライブ、ちぃちゃんが見に来るからすっごく楽しみなのよ~」

あずさ「昨日も私に電話してきてね?夜遅くまでお話してたんだけど…。ぜーんぶちぃちゃんのことばっかりで…。うふふ」クス

伊織「あ、あずさぁ!余計なこと言わないでよ!//」

やよい「うっうー!そういうことなら安心ですー!」

やよい「えへへっ、私も楽しみだよ!今日は一緒にがんばろうね、伊織ちゃん!」

伊織「え、えぇ…//」

あずさ「あらあら~」

春香「ついにっ…!ついに、この日がきましたよ!」グッ

真「ちぃちゃんが…ちいちゃんが…」ブツブツ

美希「キンチョーするの…」ガタガタ

雪歩「二人とも…少し落ち着いて、ね?」オロオロ

響「もー!いい加減にするさー!」

響「自分たちはアイドルなんだから、いつも通りのステージを見せるだけでしょ!」ビシッ

真「ひ、響…!」ジーン

美希「なんだかいつもより大きく見えるの…!」ジーン

雪歩「響ちゃん…!」ジーン

響「ふふん。自分、カンペキだからな!!」フンス

春香「そんなカンペキな響ちゃんの不安を綴った、昨晩の長文メールがこちらです」スッ

真「あ、見せて。うわっ、長い…」

美希「いつも通り、ちっちゃかったの」

雪歩「響ちゃん…」シュン

響「うぎゃー!春香―!!やーめーてーよー!!//」ワタワタ

小鳥「うふふ…。みんな楽しそうですね」

律子「そうですね。ただ、ちぃちゃんがメインになっているのは気になりますが…」

社長「そりゃあ、ちぃ君は孫みたいなものだからねぇ!」ハッハッハ

律子「私たちからすれば妹みたいなものですよ」アハハ

小鳥(むす……いいえ、妹よ!妹!私もそう思ってたわ、多分)

社長「…我が765プロのアイドルたちも長年活動してるからねぇ。何だかんだ言っても、ファンの方々の期待も重々承知しているだろう」

律子「…それもそうですね。むしろ問題は私だったり…」ドキドキ

小鳥「律子さんがライブに参加するだなんて、最近じゃなかなかありませんからね」フフッ

律子「もう!小鳥さん、からかわないで下さいよー!」

小鳥「ふふっ、ごめんなさい。でも、きっと大丈夫ですよ。律子さんも765プロのアイドルなんですから……」

律子「う…。そう言って頂けると救われます…。これでも緊張してますからね…」フゥ

小鳥「ファンの皆さんも……、ちぃちゃんも楽しんでくれればいいですね」

律子「えぇ。でも、それは私たち次第ですから。まずはライブの成功を考えましょう」






律子「さ、みんな!準備するわよー!」



\ハ────イ!!!/

・・・・・・・・・・・・・

P「鍵かけて、と」ガチャ

ちぃ「あるいていくの?」

P「ははは。歩きはちょっと厳しいな」

P「と、いうことでこれを使う!」ジャーン

ちぃ「これなぁに?」

P「飛行機のチケットだ!」

ちぃ「! ひこうき!?」

P「ちぃは飛行機初めてだろう?

ちぃ「うん!!」

P「すごいぞー!体がこう…ふわぁー、ってなってだな…」

ちぃ「ふぇぇ…!」キラキラ


ブロロロ……


P「お、タクシーも来たな。それじゃ、空港へレッツゴーだ!」

ちぃ「ごー!」

・・・・・・・・・・・・・


『──の地域では大雨になりそうです。それでは次のニュースです…』

千早「大雨…」

美希「千早さん、どうしたの?」

千早「いえ、天気予報では、向こうは大雨になるらしくて。二人とも大丈夫かしら…?」

美希「もう、千早さんはシンパイショーなの!ミキたちがこっち来る時は全然降ってなかったよ?」

千早「確かにそうだけど…」

律子「ほーら、そこ。喋ってばかりいないで準備しなさい」

美希「むー!今、ミキたちは大事なハナシを…」

律子「美希?」ゴゴゴゴ

美希「せ、センリャクテキテッタイなの……」コソコソ

千早(まだ時間はあるし…。大丈夫よね、きっと)

・・・・・・・・・・・・・


ブロロロ…


ちぃ「おとうさんといっしょのくるまー♪」

P「? いつも一緒だろ?」

ちぃ「いっつも、うんてんしてるから!」

P「それもそうだな。よしよし」ナデナデ

ちぃ「えへへー♪」ギュー

運転手「ははは、微笑ましいですな。旅行ですか?」

P「えぇ、そんなものです」ハハハ

ちぃ「おかあさんのところにいくの!」

運転手「お母さん?そっかぁ、そりゃ楽しみだねぇ」

ちぃ「うん!いまねぇ、おかあさんはねぇ、ずーっととおいところにいるんだよ!」

ちぃ「あとねぇ、おねえちゃんもいるの!」

P「こ、こらこら」

P(合ってるけど、ニュアンスが……)

運転手「…そうかぁ。なら、おじさんが責任持って空港に送らないとなぁ」ハハハ

ちぃ「おねがいします!!」ペコリ

運転手「小さいのに大した娘さんだ。いい躾をされてますなぁ、お父さん」ハッハッハ

P「い、いやぁ!そんなことは…」テレテレ

P(躾や礼儀に関しては、千早の他に雪歩や律子も教えてくれるからな!)フンス

P(………あれ?父親の威厳とは一体)

ちぃ「~♪」ニコニコ

・・・・・・・・・・・・・


<コンコン

春香「はーい、どうぞー」

<ガチャ

社長「諸君、準備は進んでるかい?」

春香「えっと、着替えは終わったんですけど、まだ時間はかかりそうです…」

社長「はっはっは、構わんよ。我々も少し早く来すぎた様だ。時間はまだあるからね」

真美「ねぇねぇ、社長!!ちぃ見なかった!?」

真美「あっ。あと兄ちゃんも」

春香(おまけ扱い……)

社長「ちぃ君かい?会場を回ってみたが、まだ見てないねぇ」

亜美「うあうあ~!早くしないと本番始まっちゃうYO!」

春香「あはは…。大丈夫だよ亜美。社長の言う通り時間はまだあるし…」

社長「うむ。彼らが来る前に準備を万全に整えておこうじゃないか!」

亜美・真美「「ラジャー!!」」

春香「千早ちゃんも、ほらっ!」

千早「え、えぇ」

千早(ずっと、ちぃとプロデューサーのことが頭から離れない…)

千早(美希の言うとおり、私…心配し過ぎなのかしら?)

・・・・・・・・・・・・・


ザァァァァァァァァァァ


P(うわっ、急に雨降ってきた…。傘持ってきて正解だったよ)

P「しかし、えらい渋滞だな……」

ちぃ「じゅーたい?」

P「道が混むことだよ。車だらけで」

ちぃ「ひこうき、のれる?」

P「ま、まぁ、なんとかなるんじゃないかな…」

ちぃ「…おかあさんのところいける?」

P「た、多分…」

ちぃ「……」

ちぃ「…う」グス

P(あ、マズイ…)

ちぃ「う…うぇぇ…」ヒッグ

P「ち、ちぃ!大丈夫だ!おとうさんがついてるから!」アタフタ

ちぃ「……」

ちぃ「……うぇぇ…うぇぇえぇん……!」グス

P(悪化した…!父親の威厳が…!)ガーン

運転手「ほーら、お嬢ちゃん。アメをあげよう」スッ

ちぃ「う…、あり…がとう…」グス

P「あ、ありがとうございます」

ちぃ「……」ヒッグ

運転手「お母さんやお姉ちゃんに会うんだろう?」

ちぃ「……う…ん」グス

運転手「折角家族で再会するんだからなぁ…。泣いてちゃだめだぞ」

P(……ん?)

・・・・・・・・・・・・・


小鳥「みんなー、本番2時間前よー。ステージに最終チェックしに行ってもらえるかしら?」


\ハーイ!!/


真「へへっ!ちぃちゃんにボクのダンス見てもらうんだー♪」ウキウキ

響「ふふーん、ダンスなら自分も負けないぞ!」フンス


ヤイノヤイノ


千早「……」カチカチ

千早「…ふぅ」

千早(まだ連絡来てないけど…。移動中かしら)

雪歩「千早ちゃん?」

千早「あ、萩原さん…」

雪歩「みんなステージ合わせに行ったよ。私達も行こう?」ニコ

千早「え、えぇ…」

雪歩「……」

雪歩「大丈夫だよ、千早ちゃん」

雪歩「プロデューサーは絶対に約束を破るような人じゃないよ。初めて会った時から……今まで、ずっと」

雪歩「それは、千早ちゃんが一番知ってるでしょう?」

千早「……」

雪歩「……あ!…ご、ごめんなさいぃ!その、私なんかが偉そうに……」

千早「……いいえ、萩原さんの言う通りね。私たちのプロデューサーですもの」

千早「ふふっ、ありがとう。萩原さん」ニコ

雪歩「え、えっと…。どういたしましてだよぅ…//」

千早「さ、行きましょう?」ギュッ

雪歩「あっ、うん!えへへ…//」

・・・・・・・・・・・・・


ブロロロロロロロ


キィッ


P「おお、間に合った!」


ドザァァァァァァァァァァァァァァ


P「……って、すげえ雨!!!」

ちぃ「おとうさん!はやくー!」グイグイ

P「ちょ、ちょっと待って。じゃあ、1万円から…」スッ

運転手「何が理由かは知らんが、親元を離れた子の気持ちは相当なものだろう…」

P「…?」

運転手「だから…、一刻も早くあの子を…母親とお姉ちゃんに会わせてやってくれ…!頼むぞ、お父さん…!」グス

P(ひでぇ!とんでもない誤解だ…。ウチは家庭円満ですよ!家庭円満!!)

P(………たまに千早につねられるけど)

P「えっと…。が、頑張ります……。とにかく、ありがとうございました!」

ちぃ「ありがとうございました!」ペコリ

トテテテテ

運転手「……また家族で暮らせるといいな、お嬢ちゃん…」グス

・・・・・・・・・・・・・


千早「……くしゅん!」

千早(風邪…ではないわね。噂かしら?)

千早(なんだかあらぬ誤解を受けているような気もするわ……)

貴音「あぁ…、ちぃ…!ちぃはまだですか!?」オロオロ

伊織「ちょっと」

貴音「まさか誘拐!?私のちぃを…よくも…」ゴゴゴゴ

やよい「はわわ…。貴音さん、落ち着いてくださいー!」

雪歩「四条さん」ボソッ

貴音「」ドキッ

伊織「貴音!アンタ、縁起でもないこと言ってんじゃないわよ!ったく、いい年して…」ガクガク

やよい「伊織ちゃんも落ち着いて?ね?」ナデナデ

伊織「やよいぃ…//」


ガチャ


律子「あと1時間で始まるわよー」

・・・・・・・・・・・・・

空港────


P「え!?飛行機出ないんですか!?」

職員「申し訳ございません…。大雨の影響で、現在運航を見合わせております」

P「こ、困ります!これじゃあ間に合わないかもしれない……」

ちぃ「!」

職員「大変申し訳ございません…。時刻の詳細が決まり次第、放送でご案内致しますのでしばらくお待ちください」

P「……はぁ」

ちぃ「……」ギュッ

P「……ちぃ?」

ちぃ「…いけないの?」

ちぃ「おかあさんのところ…」グス

P「……」

P「……大丈夫だ。雨が止めば飛行機も出るから」

P「だから、もう少し待ってような」ナデナデ

ちぃ「………うん」ギュ

P「おかあさんの歌ってる姿、楽しみだもんな…」ハハハ

ちぃ「……おとうさんも?」

P「あぁ。観客として行くのは久しぶり…いや、もしかしたら初めてかもしれないからな」

P「……見たかったなぁ…」ハァ

ちぃ「…」ギュッ

ちぃ「だいじょーぶだよ!」

P「え?」

ちぃ「おかあさんがね?ちぃに『みにきてね』っていったんだもん…」

ちぃ「ちぃも『うん』って、やくそくしたの…」ヒッグ

ちぃ「だから…ぜったいみれるもん…」グス

P「……」

P「…ん。そうだな。おかあさんとの約束だもんな」

P「ありがとうな、ちぃ」ナデナデ

ちぃ「……えへへ// どういたしまして!!」ギュー

P「…よし、じゃあまずは腹ごしらえだ!今のうちに何か食べておこう!」

ちぃ「うん!」

P「意外にこういう所は美味しい弁当が揃っててな…」

ちぃ「へぇ~」

・・・・・・・・・・・・・


千早(もう少しで始まる時間ね)

千早(…連絡くらい、くれてもいいじゃない)プイ

春香「ちーはーやーちゃんっ!」ギュッ

千早「!? ど、どうしたの春香!?」

春香「あ、えっと、何だか千早ちゃんが難しい顔してたから…。どうしたのかなー、って」アハハ

千早「私が…?そんなに怖い顔してた?」

春香「あっ!でも、今の千早ちゃん見てたら気のせいかもしれない、っていうか…」

千早「そう?なら良いんだけど」クス

春香「えへへ…」

春香「ただ、こっちはちょっと……ね」チラ

千早「?」

やよい「た、貴音さん!しっかりしてくださいー!」アセアセ

貴音「あぁぁぁぁぁ…。ちぃ…ちぃっ……!愛おしい…しかし、ここには……いない…!!」ガクガクガクガク

響「落ち着けー!!たかね───!!」ガシッ

雪歩「ひぅぅぅ…!し、四条さんがすごいことになってますぅ…!!」ブルブル

真美「ゆきぴょんゆきぴょん。こっちもなかなかですぞ……」チラ

美希「ちぃ分を補給してないの…。どれだけおにぎり食べても満たされないのぉぉぉぉぉ…」シクシク

真「ちぃちゃんにもう一度、ボクのこと『かわいい』って言ってもらって…。それを励みにしたかったよぉぉぉぉぉ…」シクシク

雪歩「ふ、二人とも…しっかり…」オロオロ

亜美「一方!その頃、我らが竜宮小町のリーダーは…?」チラ

伊織「ちぃ!ちぃはまだなの!?お金ならいくらでもあるわっ!新堂!ちぃを1ダース、早く買ってきなさい!!」バンバン

あずさ「あら~。伊織ちゃん、ここには新堂さんはいないわよ~?」

律子「ちょ、ちょっと伊織。目が明後日の方を向いてるじゃない……」

小鳥 ●REC







千早「これ、大丈夫かしら?」

春香「あはは…。ちぃちゃんが来れば収まると思うけど…」

社長(みんなのちぃ君への愛が重い……)ブルッ

・・・・・・・・・・・・・


P(まだか……?)

ちぃ「……」

ちぃ「おとうさん…」

P「ん?」

ちぃ「あのね?ちぃね、『すもーきーすりる』ちょっとおぼえたの…」

P「おお。竜宮小町か。伊織は特に喜びそうだな!」

ちぃ「『かざはな』も、がんばっておぼえてるの…」

P「そっか。貴音が泣いて喜ぶよ、きっと」ハハハ

P(『フラワーガール』じゃないのか…。変わってるなぁ)

ちぃ「ほかにもいっぱいおぼえたの…」

ちぃ「おねえちゃんたちといっしょに、うたいたいから……」グス

P「……」

P「ちぃは765プロ好きか?」

ちぃ「……う、うん!」

ちぃ「おかあさんもおねえちゃんもみんなだいすき!」ニコニコ

P「ふふっ、そうか。おかあさんもおとうさんも…、みーんな、ちぃのこと大好きだからな!」ナデナデ

P(中には度を越えたアイドルもいるけど……)フゥ

ちぃ「…おねえちゃんも?」

P「もちろん!だから、みんなもちぃのこと待っててくれるはずだよ」

ちぃ「…ほんとう?」

P「おとうさんは嘘つかないぞ!」ギュー

ちぃ「えへへ…// やったぁ!」ニコ

P「だから、もう少し待ってみよう。きっともうすぐ…」



\ピンポンパンポーン/



P「お?」

『大変お待たせ致しました。天候が回復しましたので運航の手続きを開始致します。765便のお客様は──』

P「!」

P(この時間なら…ギリギリだけど、公演開始には間に合う…!)

P「よし!みんなのところに行こう!」

ちぃ「うん!!」

・・・・・・・・・・・・・


千早「はい、お水。みんな、少しは落ち着いた?」

伊織「えぇ…。ありがと、千早」ゴクゴク

貴音「私としたことが…。少々取り乱してしまいました」フゥ

やよい「うぅ~…。こわかったです…」ブルブル

雪歩「わ、私もだよぅ…」ガクガク

響「どうして貴音はちぃのことになると、そうなるんだ…。こっちが疲れるぞ…」ゲッソリ

春香「じゃあ、はいっ!疲れた体に甘いものでもどうぞ!」

美希「ありがたくいただくの」パクパク

真「ボクも、泣いたらサッパリしちゃったよ」パクパク

律子「本番前によく食べられるわね、アンタたち…」

真美「少しは食べておかないと、体力が持ちませんぞ!」パクパクパクパク

亜美「ドーナツにチョコレートにキャラメル、クッキー…他にもいっぱい!いやぁ、はるるんは分かってますなぁ」パクパクパクパク

小鳥「あ、春香ちゃん。私も小腹が空いたから頂くわね」パクパクパク

あずさ「あら~?音無さん、確かダイエットしてると聞きましたが…」

小鳥「!!」ゲホッゲホッ

千早「音無さん!お水を!」

小鳥「」ゴクゴクゴク

小鳥「ぷはぁ。ありがとう千早ちゃん、それにあずささん」

千早「いえ…」

あずさ「どういたしまして~」ウフフ

小鳥「春香ちゃんのお菓子…。まさに凶器ね、ついつい食べたくなっちゃうもの」ゴクリ

小鳥「これなら、何故春香ちゃんがみんなよりも少し重

春香「スト────ップ!!なっ、何を言うつもりですかっ!小鳥さん!!!」アセアセ



\アハハハハハハハハハ!!/




千早「……」

千早「ふふっ」クス

・・・・・・・・・・・・・

飛行機────


ちぃ「あーるこうー♪はーてないみーちー♪」

P「お、ちぃ。『約束』も覚えたのか?」

ちぃ「うん!おかあさんのうた、ぜんぶおぼえるの!」フンス

P「はっはっは、それはいい目標だ。ただ、もう少し小さい声でな?」

ちぃ「はーぃ」ボソッ

P「よしよし、良い子だ。じゃあ、おとうさんも曲を教えてあげよう!」

ちぃ「おとうさん、うたじょうずじゃないからいいもん」プイ

P「ぐっ……。歌詞なら全部覚えてるのに…」

ちぃ「ほんとう!?」キラキラ

P「お、おう。一応みんなのプロデューサーだからな」

ちぃ「おしえてー!」

P「よ、よし!伊達にプロデューサーやってないぞ。どの曲だ?」

ちぃ「えっとねー…」

・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・



ちぃ「…zzz」スヤスヤ

P「ははは。眠っちゃったか…」

P(しかし、凄い記憶力だな。765プロの楽曲をほぼ把握してるとは)

P(ま、千早の子だしな。歌に関しては特別驚くことじゃないのかも…)

ちぃ「…zzz」スヤスヤ

P「ふふ、寝顔も千早そっくりだな…」ナデナデ

ちぃ「…ふぇ……zzz…」

P(もうちょっとだぞ、千早)



\ピンポンパンポーン/



P「お?着陸か。ふふっ、何とか間に合ったな…」

P「おーい、ちぃ!着いたぞー!」ユサユサ

ちぃ「……んぅ…」

・・・・・・・・・・・・・



<765プロサーン スタンバイオネガイシマース



小鳥「あ、はーい!今行きますー!」

律子「ほら、全員集合!!」

律子「当たり前だけど、お客さんはちぃちゃんだけじゃないのよ?分かってる?」

貴音「しかし律子嬢…。私はちぃ分を補給せねば…」

美希「ミキも!」

響「じっ、自分も!」

律子「ワガママ言わない!ったく…、昔からアンタたちは…」ガミガミ

千早「……」チラ

千早「……はぁ」

あずさ「ちーはーやーちゃん?」ギュムッ

千早「!? あ、あずささん!?」プニ

千早「……くっ!」

あずさ「どうしたの?さっきから携帯ばっかり…」

千早「あ、いえ…。二人がこちらに着いたら連絡をくれるはずだったのですが」

あずさ「あら~…。じゃあ連絡は…」

千早「はい。まだ来てないです…」

あずさ「大丈夫よ、きっと」

あずさ「約束したんでしょう?」ニコ

千早「……」

千早「先程、萩原さんにも同じようなことを言われました」

あずさ「あら、そうなの~?」

千早「…きっと来ますよね」

千早「私たちの…自慢のプロデューサーですから」クス

あずさ「うふふ…」

・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・



春香「…みんな、準備はいい?」

美希「モチロンなの!」

やよい「えへへー!バッチリかなーって!」

伊織「当たり前じゃない!私を誰だと思ってるの?」

小鳥「いつも言葉しか伝えられないけど…。みんな、頑張ってね!」

あずさ「期待してて下さいね~」ウフフ

雪歩「こんなダメダメな私ですけど…、頑張りますぅ!」

真「へへっ、やっぱり本番は楽しみだよ!」

社長「私は舞台裏で見守っているからね。頑張ってくれ!」

亜美「しゃちょー!ライブ終わったら宴会っしょ!」

真美「真美、お酒飲みたーい!!」

律子「駄目に決まってるでしょ!アンタたちはまだ未成年でしょうが!!」

貴音「え、宴会……!」パァァァ

響「貴音、落ち着いて……」

春香「じゃあ、今日来てくれたファンのみんな……」

春香「……と、ちぃちゃんとプロデューサーさんのために!!」ニコッ

律子「って、もう……」ハァ

あずさ「たまにはいいじゃないですか~、律子さん」ウフフ

千早「ふふっ。ありがとう、春香」

春香「どういたしまして!千早ちゃんも、いい?」

千早「……ええ!」

春香「じゃあ、いくよ!」

春香「765プロ、ファイト────!」



「「「オ─────────ッ!!!」」」



\ワァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!/






─────────────────

────────────

─────────


────────

──────

────





美希「つかれたのー!あふぅ」

雪歩「ふふっ。美希ちゃん、お疲れ様」

真「もう足がパンパンだよ…。明日大丈夫かな…?」

響「自分もハリキリ過ぎちゃったぞ…」

あずさ「私もちょっと頑張りすぎたかもしれないわ~」フラフラ

やよい「あっ!あずささん、控室はこっちですー!」グイ

律子「あ~…。いくらレッスンしても、プロデューサー本職だとカラダが鈍るわね…」ボキボキ

亜美「律っちゃん、すんごい音だねー」

貴音「私も全身全霊をもって臨んだため、おなかがへりまグギュルルルルルルルルゥゥ

真美「お姫ちんも…すんごい音だね…」

伊織「にひひっ♪ねぇ、千早。控室にちぃも呼びなさいよね?」

千早「そうね。と、言うよりプロデューサーと一緒だから、もういると思うわ。ふふっ」

春香「やったぁ!じゃあ私が一番乗りで…」ガチャ

社長「おぉ、諸君」

小鳥「あっ、みんな。お疲れ様」


\オツカレサマデース!!!/


P「おう。みんなお疲れ」

春香「あ、プロデューサーさん!やっぱりいらしてたんですね!」

美希「ハニー!ミキ頑張ってたでしょ?褒めて褒めて!!」

響「あっ。じゃ、じゃあ自分も…//」

亜美「ひびきんは甘えんぼさんですなー!」ニヤニヤ

響「っ! ちがっ!自分、別にそういうのじゃ…//」

真美「おやおや~?急に兄ちゃんが恋しくなったのかな、ひびきん?」ニヤニヤ

響「うぎゃー!違うってば───!!//」

春香「ところでプロデューサーさん。愛しのマイエンジェルはどこに…?」キョロキョロ

春香「あっ!」

春香「ちーぃーちゃん?」

ちぃ「! はるかおねえちゃん…」

春香「どうしたの?そんな端っこにいて…」

春香「それっ、抱っこだよ!」ヒョイ

ちぃ「……うん」

春香「あ!私たちのステージどうだった?ちぃちゃんのためにいつも以上に頑張っちゃったよ~」エヘヘ

ちぃ「……」

春香「? ちぃちゃん?」

ちぃ「…」

ちぃ「……ひっぐ」

ちぃ「うえぇぇぇぇぇぇぇえぇぇん!!!!」

春香「!? ちょ、ちぃちゃん!?」

真美「あーあ、はるるん。とうとうやってしまいましたか…」フゥ

亜美「いつかやるとは思ってたけどねー」ハァ

春香「えぇっ!?わ、私!?」

貴音「…春香。後に少々尋ねたいことが」ゴゴゴゴ

真「あ、ボクも一緒に」ゴゴゴゴ

春香「よく分からないけど、誤解!誤解ですって!!!」アタフタ

千早「……ちぃ?」

P「! 千早…」

ちぃ「!」

千早「さ、こっちにいらっしゃい」

ちぃ「……」トテテテ

千早「よしよし、泣かないの」ナデナデ

ちぃ「うっ…うぇぇえ…」ヒッグ

ちぃ「うぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!」ギュッ

千早「一体、何があったの?」

P「それが……」

・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・



\ピンポンパンポーン/



P「おーい、ちぃ!着いたぞー!」ユサユサ

ちぃ「……んぅ…」

『──お客様にお知らせします。現在、悪天候により着陸が困難となっております』

P「…え!?」

『その為、当機は旋回し、──空港へ戻り、運航見合わせとなります。お客様には大変ご迷惑を…』

ちぃ「ふわぁ…」ムニャムニャ

ちぃ「……おとうさん…?」

P「……」

・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・



P「……で、その次の便でようやく着いたんだよ」

小鳥「二人とも、ついさっき来たばかりなの…」

ちぃ「……うぇぇ…ん…」グス

律子「それは可哀想に……」

やよい「うぅー、それでちぃちゃんは泣いてるんですね…」

伊織「どこの航空会社よ!水瀬財閥舐めんじゃないわよ!?」

小鳥「お、落ち着いて伊織ちゃん!天気はどうしようもないでしょう…?」

伊織「そりゃあそうだけど…」シュン

あずさ「まぁまぁ、伊織ちゃん」

P「まあ、ライブが成功したから、とりあえずは良かったじゃないか。なーんて…」ハハハ

真「良いわけないでしょう…」ゴゴゴゴ

P「」ビクッ

美希「ちぃにライブを見せられなかったんだよ…?」ゴゴゴゴ

P「ちょ、ちょっと待て!そりゃあ、俺だってちぃに千早やみんなの姿を見せたかったけど…!」

P「音無さんも言ったけど、悪天候はどうしようも…」

美希「そーゆーモンダイじゃないの!大体、千早さんが見せたかったのはちぃだけじゃ───

春香「わー!ちょっと、美希!?」ガバッ

美希「んー!んー!」ジタバタ

P「……?」

雪歩「ちぃちゃん……。ごめんね?ステージ見せてあげられなくて…」

ちぃ「……」グス

貴音「あ、あの…また、私がらぁめんをご馳走いたしますので……」オロオロ

真美「お姫ちん、落ち着きなよ…」

亜美「ほらほら、ひびきんも泣き止んで」ナデナデ

響「なでるなぁ…!だってぇ…ちぃが…それに千早がぁ…」グス

千早「……わ、私は別に…」

春香「……本当に?」

千早「春香……」

春香「本当に、千早ちゃんはそれでいいの?」

千早「……」

P「……ちぃ、泣かない泣かない」ギュッ

ちぃ「…うっ……うぇぇ…」グス

小鳥「こ、今度またライブがあるから、その時に一緒に見ましょう?」オロオロ

ちぃ「……やくそく…」

小鳥「約束?」

ちぃ「…おかあさんとやくそくしてたの……」

ちぃ「みにいく、って……」

ちぃ「…ちぃ、やくそくやぶっちゃった……」

ちぃ「…うっ…うぇぇぇぇぇん…」ヒッグ

ちぃ「ごめんなさい…!おかあさん……」グス

P「よしよし。大丈夫、大丈夫だから…。千早も…」


ガチャ

タタタタタタタ


P「……え?」

春香「千早ちゃん!どこに行くの!?」

ちぃ「!」

P「………ち、千早!?」






社長「……」

P「千早!ちはやー!」タタタタ

P「どこに行ったんだ一体…」ハァハァ

ちぃ「おとうさん…」

P「ん?」

ちぃ「おかあさん…おこっちゃったのかなぁ……?」

ちぃ「ちぃが、やくそくまもらなかったから…」グス

P「……おかあさんはそんなことじゃあ怒らないよ」ナデナデ

ちぃ「……」ヒッグ

P「さっきも言っただろう?おかあさんはちぃが大好きなんだから…」

ちぃ「………うん…」

タタタタタ

響「あっ、いた!プロデューサー!千早を見つけたぞ!」

P「何!?どこだ、響!」

響「こっち!」グイ

響「あそこだぞ…」

P「千早と…、あの人は…スタッフ?」

響「自分、みんなも呼んでくる!」タタタタタ

P(何を話してるんだ…?)

ちぃ「…」ギュッ

P「ちは……」

千早「お願いします!!」

スタッフ「そう言われてもねぇ…」

P「……?」

千早「そこをなんとか……!お願いします!」

スタッフ「あのねぇ、765プロさん。あなた達も仕事長いだろうし、わかると思うけど…、ここはあなた達だけのものじゃないんだよ」

千早「……」

スタッフ「いくら大手の765プロさんでも、公演が終われば、当然他の事務所からも希望が入るわけだし」

スタッフ「現に、ウチらも次の公演の準備をしなくちゃいけないから。それで精一杯なんですよ」

千早「……」

P「……」

律子「プロデューサー!」ハァハァ

P「律子…、みんなも…」

春香「千早ちゃんは!?」ハァハァ

スタッフ「……じゃあ、そういうことで。今日はお疲れさまでした」スタスタ

千早「……待って下さい!」

スタッフ「あのねぇ…」

千早「それは重々承知です…」

スタッフ「なら…」

千早「それでも…!どうしても歌ってあげたいんです!!」

千早「私の家族のために…」

千早「娘は約束を守って……ここに来てくれたんです!」

千早「今度は…私が約束を守らなくちゃ……!!」

千早「お願いします!少しだけ…少しだけでいいんです!どうか…」

千早「ステージで歌わせて下さい!お願いします!!」

スタッフ「…それは765プロとしての決定?」

千早「…」

千早「……いえ。…私の……ワガママ、です」

スタッフ「そうだよね。……それじゃあ話にならないよ」

千早「……」

スタッフ「君一人の我儘で…この後、何千何万のお客さんに迷惑がかかるかもしれないんだよ?」

千早「それは……」

スタッフ「だろう?詳しいことは分からないけど、まぁ、今回は縁がなかったってことで…それじゃあ」スタスタ

千早「っ……」











タタタタタ



春香「お願いします!」

千早「……春香!?」

春香「千早ちゃんのお願いを聞いてあげて下さい!」

美希「ミキもお願いするの!今ならおにぎりもつけちゃうの!」

千早「美希……」

雪歩「ダメダメな私からで申し訳ないんですけど……、どうかお願いしますぅ!」

真「ボクからもお願いします!」

貴音「無理は承知の上です。どうか宜しくお願い致します」

響「これ以上、ちぃを泣かせないでよぉ……」グス

真美「おっちゃーん!オ・ネ・ガ・イ」チラ

亜美「花の10代のオネガイよん?」チラ

伊織「この私がアタマ下げてんのよ!?わかってるの、アンタ!?」

やよい「うー…。お、お願いしますー!!」ガルーン

あずさ「あらあら、これでみんなの意見が揃っちゃいましたね~」ウフフ

律子「ホント、ウチは仲良いんだから…全く」フゥ

スタッフ「いや、だから……」






小鳥「……」

P「……」

スタッフ「…あ、もしかしてお二人は…プロデューサーの人?そうですよね!実は…」

小鳥「……」

小鳥「お願いします!」

小鳥「千早ちゃんとちぃちゃんの約束なんです…!なんとか叶えてあげられませんか……!?」

スタッフ「う…」

スタッフ「そ、そちらのプロデューサーは…?」チラ

P「……」

ちぃ「おとうさん…?」ギュッ

千早「プ、プロデューサー……」

P「……」







P「……っ!」ギュッ

P「お願いします!!」

P「娘もずっと楽しみにしてて…!」

P「今日のために歌を覚えて…!」

千早「……!」

P「ライブは何度でもあるけれど、……この日のライブは今日だけなんです!」

P「どうか…!お願いします!!」

ちぃ「……おとうさん…」ギュッ

スタッフ「……う、うぅ」

スタッフ「わ、わかりましたよ!そこまで言うなら上に連絡してみます…」

千早「……!!」パァァ

スタッフ「ただし、そこで断られたら本当に諦めてもらいますからね?」

P「ありがとうございます!!」



「「「ありがとうございます!!!」」」

社長「これこれ、諸君」

P「! 社長……」

社長「話はついたみたいだが、やはりスタッフの方に迷惑を掛けてはいかんよ」

春香「でも…」

社長「ここにいれば迷惑になってしまうのはわかるだろう?」

小鳥「社長…」

社長「だから……」

千早「……っ」

ちぃ「……おかあさん…」グス













社長「一曲だけだぞ?」

P「え?」

社長「ははは!驚いたかね?上に許可を貰ってきたのだよ。一曲だけならいいそうだ」

P「上って…」

社長「彼だよ。ほら」

黒井「……フン」

P「黒井社長!?」

社長「なに、次にここで公演するのがジュピターの諸君と聞いてね。黒井に連絡しようと思ったら、たまたま来ていたんだ」

黒井「早くしろ。私も貴様らに構うほど暇じゃない」

P「……は、はい!ありがとうございます…!!」

千早「……」

千早「あ、あの……」

黒井「……」

千早「……ありがとうございます」

黒井「…早く行け。私は時間が惜しいのだ」

千早「……はい!!」


タタタタタ


<アリガトウゴザイマス!
<タスカルゾ!
<アリガタスギッショー!
<イイトコ アルジャナイ♪




黒井「高木。今度の飲みだが」

社長「ふふ、いいとも。私が持とうじゃないか」

黒井「フン、当然だ」

・・・・・

真「ねぇねぇ、みんなは何を歌いたい?」

亜美「やっぱ『おとなのはじまり』っしょ!」

雪歩「亜美ちゃん、それはちょっと違うんじゃ…」

真美「んっふっふ~!ゆきぴょんの言うとおりだYO!ここは『ラ♡ブ♡リ』しかないっしょ!」

あずさ「あ、あらあら~//」

美希「んー、ミキ的には『自分REST@RT』でキラキラしたいの!」

伊織「にひひっ♪甘いわね。前にちぃは『SMOKY THRILL』を覚えてる、って言ってたのよ?だから…」

律子「駄目ね。あれはダンスが3人用なのよ」

貴音「では『おはよう‼朝ご飯』は如何でしょう?」

やよい「わー!いいですね、貴音さん!」

響「やよいじゃなくて貴音からその曲を言い出すなんて珍し

<グギュルルルルルルル

響「……貴音」

貴音「……//」ポッ

春香「千早ちゃんは何を歌いたいの?」

千早「私……」

千早「……」

千早「みんな…。私のために協力してくれたのに……、自分勝手でごめんなさい」




千早「でも…、私はちぃとプロデューサーのために、この曲を歌いたい」

・・・・・


P「一曲だけど…、良かったな!ちぃ」ナデナデ

ちぃ「うん!」ニコ

社長「ははは。ちぃ君は笑顔が一番だ!」

P「社長…。本当にありがとうございます」

ちぃ「ありがとうございます!」ペコリ

社長「なに、私は話をつけにいっただけだからね。礼を言うなら黒井に…」

ちぃ「くろい?」

社長「うむ。ほら、あそこに座ってるおじさんがいるだろう?あの人だよ」

ちぃ「…」ジー

トテテテ

黒井「……」

ちぃ「おじさん!」

黒井「……」

ちぃ「おーじーさん!!」

ちぃ「……私のことか?」

ちぃ「うん!」ニコ

黒井「この私をおじさん呼ばわりとは…。大した小娘だ。流石は三流プロデューサーの血を引くだけはある」

黒井「それで何の用だ」

ちぃ「きょうは、ありがとうございます!」ペコリ

黒井「……」

黒井「…フン、我がジュピターはステージに頼っているわけではないからな。弱小765プロに多少ステージを譲ったところで何も問題ではないのだ!ハーハッハッハ!」

ちぃ「へぇー」



フッ



ちぃ「?」

黒井「照明が落ちたぞ。さっさと席に戻るがいい」

千早「うん!ばいばい、おじさん!」フリフリ


トテテテテ


黒井「……」

黒井「…」













黒井「」キュン

小鳥『会場の皆様……それでは、これより765プロ特別ステージを開催します!』

ちぃ「!!」パチパチ

P「ふふっ」パチパチ

小鳥『うふふ。一曲限りだから聴き逃しちゃダメよ?』

ちぃ「うん!」

小鳥『それでは!765PRO ALLSTARSによる本日限りのステージ!』

小鳥『曲は───です!どうぞ!!』









ちぃ「わぁ…!」


パチパチパチパチ

────────
──────
────


ゴォォォォォ



P「……ちぃは?」

千早「私たちの席の後ろ。春香の隣でぐっすり寝てます」クス

P「そうか。初めてのライブやら飛行機やらで興奮してたし…疲れちゃったんだろうな」

P「俺も、こんなに良い飛行機は初めてだよ」ハハハ

千早「…私たちのステージ、どうでした?」

P「ん、良かったよ。何も言うことない位に」

P「本当にみんな、成長したよなぁ…」

千早「……」

P「……一曲、って言われてさ、どの曲を歌うのか考えてたけど」

千早「ふふっ、私のお気に入りの一つですから」


P・千早「『約束』」


P「ちぃとの約束、にも掛けたんだろ?」

千早「うふふ。よく分かりましたね、プロデューサー」

P「何年一緒にいると思ってるんだよ。千早の考えてることは、なんとなく分かる」

千早「それに……みんなが作ってくれた、大事な曲ですから」

千早「『傍にいる』、『一人じゃない』…、そして、『仲間』」

P「ふふっ。本当、良い歌詞だよな。みんなも選曲に納得してくれたんだろ?」

千早「はい。あとは……昔を、思い出しました」

P「昔?」

千早「私が……歌えなくなった時の事です」

千早「あの時、私は何も見えなくなって、全てを拒絶しました。……仲間の声も全て」

千早「でも、そんな私に春香やみんなはめげずに励まし、支えてくれて……この歌を作ってくれた」

千早「この歌のおかげで、私はアイドルとしてここまで来れました。765プロのみんなと……、音無さん、社長には感謝しきれません」

千早「それに、お母さんも……」

P「…それほどに、大事な曲なんだな」

千早「はい。…忘れる事のない思いが、詰まっているから」

P「……」

千早「ですから、今日、この歌をちぃに伝えることが出来て、私は…」

千早「………」



千早「…幸せです」



P「…ふふっ、それを聞けばみんなもきっと喜ぶよ」

千早「そうですね。いつか必ず、改めて伝えます」フフッ

千早「それに、今日は黒井社長にも助けて頂きました」

P「……」

P「もう、大丈夫なのか?」

千早「え?」

P「確執っていうか…、その…」

千早「ふふっ、プロデューサー。私も、もう立派な大人ですよ?」クス

千早「あの時の黒井社長の行為を忘れてはいません。…けど、あの出来事を踏まえた上で、今の私がいるんです」

千早「ですから、黒井社長に対して暗い感情は持っていません。むしろ今日の出来事には感謝しているくらいです」

P「……ん、そうか」

P「よし!なら今度、黒井社長にも何かお礼しないとな!」ハハハ

千早「そうですね」クス

千早「……あ!もちろん、プロデューサーにも感謝していますよ?」

P「ん?あぁ」

千早「……ただ、それはみんなへの感謝とは少し違うと言いますか…その…//」

P「ははは、わかってるって。言わなくてもちゃんと伝わってるから、心配するな」ナデナデ

千早「…//」

千早「ふふっ、プロデューサーは何も変わりませんね」

P「そうか?昔よりは仕事出来るようになったと思うんだけどな…」

千早「そういうことではなくて。もぅ…」プイ

P「?」

千早「私がプロデューサーをライブに招待した理由、わかります?」

P「? ちぃは一人で行けないから…だろ?親として当たりま

千早「ちーがーいーまーすー」グイー

P「いれれれれれれ!ひっふぁるな!ひはや!」

千早「……」パッ

P「えっと…。あまりにも俺が暇そうな顔してたとか…?」ヒリヒリ

千早「」グイ─────

P「っ─────────!!!!」バタバタ

千早「もう…。私はちぃだけじゃなくて、プロデューサーにも私のステージ姿を見てもらいたかったんですよ?」

P「えっ……、俺?」ヒリヒリ

P「あ、いや…。もちろん俺も千早のステージ姿を楽しみにしてたし、成長したな、って心の底から思ってるけど…」

P「しかし、何で今になって?今までも結構ライブやってただろ?その度に俺はプロデューサーとして付いて行ってるワケだし…」

千早「……」

千早「……最近、プロデューサーと二人きりの時間がなかったので…//」プィ

P「? え??」

千早「な、なんといいますか。私は今も、そしてこれからもずっと、ちぃの母親です。それは忘れてはいません」

P「あ、あぁ」

千早「しかし、それと同時にあなたの妻でもあって…、何というか…その…」

千早「た、たまには昔みたいに…プロデューサーと二人で過ごしたい時もあるというか…//」

千早「その気持ちが蓄積されて…、私も……我慢の限界というか…?//」モジモジ

千早「ですから、私のステージ姿を『プロデューサー』ではなく、一人の観客…もとい私の『パートナー』として見てもらおうというか…?」

千早「す、すみません!私自身、この思いを上手く言葉に表すことが……」シュン

P「………」

P「んー…。言いたいことはなんとなくだけど、分かった…かな?」

P「………近いうちに、二人で旅行行くか?」

千早「!」

P「たまには、二人でデートでもするか!」アハハ

千早「デ、デート……ですか//」

P「ああ。ちぃは千種さんか、ウチのアイドルに預かってもらって」

千早「……そ、そうですね…」

P「あ…、もしかして嫌だった?まぁ、俺もいいオッサンだしなぁ。デートはないか…」シュン

千早「あ、いえ!そんなこと!全然そんなことないです!!」ワタワタ

千早「私…、デート、楽しみにしてますから…!//」パァァ

P「お、そうか?良かった良かった。じゃあ、家に帰ってからゆっくり予定でも立てるか」ハハハ

千早「はい!」ニコッ

千早「よかった…」ボソッ

P「何が?」

千早「あ、いえ!ツアーも終了して、い、色々落ち着いてよかったというか…」アタフタ

P「ふーん」

P「…あ、そうだ、千早」

千早「は、はい?」

P「もしも…、もしもだぞ?ちぃが将来、アイドルを目指すことになったらどうする?」

千早「ちぃが…アイドルですか…」

千早「……うーん」

千早「……」

P「ち、千早。もしもの話だから…」

千早「そうですね…。ちぃの目指す夢なら、何であれ応援したいと思います」

千早「ただ、私がアイドルだから、ちぃにも『アイドルを目指しなさい』、とは絶対に言いません」

千早「押し付けや使命感がどれだけ厳しく、つらいものか…、私が一番知っていますから」

P「千早……」

千早「ちぃには、昔の私みたいに閉じこもった世界ではなく、広い視野を持ち、様々な体験をさせてあげたいです」

P「だから…。そういう事を言うのはもうやめるんじゃなかったのか?」

千早「ふふっ、いいじゃないですか。私はもう気にしてません」

千早「今は、嬉しい時も…苦しい時でも…。いつでも、あなたとちぃが私の隣にいてくれる」

千早「それだけで、十分です」フフッ

P「……」

P「……」ギュッ

千早「…プロデューサー?」

P「俺は…」

P「俺は絶対、千早のそばから離れたりしないから」ギュッ

千早「……」

千早「ふふっ♪ 信じてますよ、プロデューサー…//」ギュッ

P「ん。千早の手…、温かいな…」

千早「そうですか? …一体、誰と比べてるんでしょうね」ジー

P「!? い、いや…俺は…!」アセアセ

千早「うふふ、冗談ですよ」クス

P「そ、そうか…」フゥ

千早「でも、浮気は許しませんからね?」

P「それは絶対ないって。俺が何年765プロで過ごしてると思ってるんだよ…」アハハ

P「……」

千早「……」

千早「……」ズイッ

P「…?」

千早「ん……」

P「え、ちょっと…、千早?」

千早(早くして下さい。私だって恥ずかしいんですから)ヒソヒソ

P(待て待て待て!他にも乗客いるだろ!?)ヒソヒソ

千早(大丈夫です。乗客は私たちだけですし……みんなは疲れて眠ってます)ヒソヒソ

P(キスくらい家に帰ってからいくらでも…)ヒソヒソ

千早「……」

P「な、なんだよ…」

千早「……いくらなんでも、ずっと連絡をくれないのは酷いです…」

千早「本当は私、すっごく心配したんだから…!」ギュッ

千早「美希に心配性って言われたけど…。それでも、どうしても二人のことが心配で……」グス

P「う…。いや、俺も予定外のことばかりで焦ってたから…」アタフタ

千早「…っ……」ヒッグ

P「うっ……」

P「わ、わかった!今度、何かあっても必ず連絡はするから!約束する!!」

千早「……それ…だけ…?」グス

P「……ぐっ」

千早「……っ」ヒッグ

P「………」

P「今……するから…」

千早「……ほんと…?」ヒッグ

P「あ、あぁ。約束だ。だから泣き止んでくれよ…。な?」オロオロ

千早「……」グス

千早「…」








千早「♪」ニコッ

P「あっ」

千早「ふふっ。でも、本当に心配したのよ?今度から連絡くらいは頂戴ね、あなた」

P「………了解です。本当、千早には敵わないな…」フゥ

千早「……じゃあ」ズイ

P「なぁ、本当に今しなきゃダメ?」

千早「……ダメ」

P「むぅ」

千早「約束、したでしょう?」クス

P「ったく…。昔から変なところで強情だよな、千早は…」

千早「ふふっ♪ それでも、あなたが全部受け入れてくれるもの…」

P「はいはい。ほら、目をつぶれ…」

千早「はい…//」

P(……)ドキドキ

千早(……)ドキドキ

P「…ん」

千早「ん…//」











ちぃ「あー!はるかおねえちゃん、おきてるー!!」キャッキャッ

春香「ちょっ!ちぃちゃん!?シーッ!」


P・千早「!?」バッ


真「は、春香!早く寝たふり!」

亜美「……あー、もう!はるるんのせいで台無しっしょー!兄ちゃんと千早お姉ちゃん、チョーいいムードだったのにー!」プンプン

真美「チュー見れなかったじゃーん!!」プンプン

P「なっ…!?おまえら!?」

美希「だからちぃの隣はミキがいい、って言ったの!」プンスカ

雪歩「わ、わたしは…何も見てませんからぁぁ!」チラ

千早「美希!?それに萩原さんまで!?」

あずさ「あらあら~、ごちそうさまです~//」ウフフ

響「ふ、ふふーん…。キスくらいで騒ぎ過ぎだぞ!//」

やよい「響さん、顔がまっかですよー?」

律子「まぁ、いいじゃない。旅行の取り決めできたならそれで…」

貴音「あなた様から言い出すとは予想外でしたね」フフッ

P「え?えっ!?」

伊織「フン。千早がアンタと二人きりの旅行に誘いたい、って言うから、アイディア出すのに私たちが協力してあげたのよ。まさか、機内でキ……キスするとは思わなかったけど…//」ポッ

千早「ち、違うのよ!あなた!………じゃなくて、プロデューサー!!皆、この時間は寝てるから、って!誰も聞いてないから、って!誘うのはこのタイミングだ、ってみんなが…!//」アセアセ

P「え、じゃあ、千早が俺とちぃをライブに誘ったのは……」

律子「1つは、ちぃちゃんに、母親である千早の……アイドルの姿を見せるため」

律子「もう1つは……。千早がどのように言ったのかは知りませんが、それは全部建前みたいなものでしょうね」

律子「要はプロデューサーを旅行に誘う為の『キッカケ』が欲しかったんです」キッパリ

千早「ちょっと!律子っ!?」

律子「いいじゃない。もう、約束したんでしょ?」フフッ

千早「そういう問題じゃ…//」

貴音「ふふっ。千早はこう見えて、『しゃい』ですからね。自宅では中々言い出せなかったのでしょう」クス

千早「四条さんまで…!うぅ…//」

美希「ミキはよくわかんなかったけど、千早さんのチカラになれたならそれでいいの!」

ちぃ「おとうさんとおかあさんはね?おうちでとってもなかよしなんだよ!!このまえはねー…」

千早「ち…ちぃ!!そういうことは言っちゃダメよ!//」アタフタ

P「」ポカーン

P「って、おい…。もしかして…今までの話…全部………」ダラダラ

千早「……あ」

響「……//」ポッ

雪歩「……//」モジモジ

あずさ「もう、満腹です~~~!//」テレテレ

やよい「私は少しおなかがすいたかなー、って…」グゥゥ

亜美「ということで、チューの続きよろよろー!」

P「………」プルプル

亜美「兄ちゃーん?」ニヤニヤ

P「……こ、この状況でできるかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!//」

真美「さ!真美たちのことはお気になさらずに!」ニヤニヤ

千早「気にするに決まってるでしょ!?//」

ちぃ「おとうさんとおかあさんだけずーるーいー!!ちぃもちゅーするー!」ワタワタ

春香「!! じゃ、じゃあ、ちぃちゃんには私が代表してチューを…!//」ズイッ

真「ちょっと」ガシッ

美希「待つの」ガシッ











<ホラ、メヲツブレ…

<ハイ…//

P・千早「!?」バッ

小鳥「ぐ…ぐへへへへ……// いいっ!良いわっ!!これで三か月は持つわね!!材料さえあれば、後はこっちで勝手に編集して…!」ハァハァハァハァ

P・千早「……」

小鳥「! ぴ、ぴよっ!?」サッ

P「音無さん…」ゴゴゴゴ

千早「今のは何ですか…」ゴゴゴゴ

小鳥「い、いえ…こっそり録画してたとか録音してたとか、そんなのは一切…」


ドサドサ


小鳥「ああっ!私の相棒ッ!もとい、記録媒体の数々が──!!」

P・千早「」ギロッ

小鳥「」

真「ホント、あの二人は仲良いよね。羨ましいなぁ…」ハァ

ちぃ「えへへー!ちぃもおとうさんとおかあさんだーいすき!!」ニコ

春香「理想の家族……もとい夫婦像って、ああいうものなのかな…?」






<プロデューサー!ソッチデス!!!

<マカセロ! ヨッシャ!!ツカマエタゾ

<ピ、ピヨォ────!!!!!







社長「うーん…。機内では静かにしてくれたまえ…zzz」





おわり

設定を完全に忘れていたので苦労しました。あと長い。

構成自体は去年の時点で出来ていましたが、残念ながら何かと忙しく文章化する時間がありませんでした。

今後も自己満足で書きたいところではありますが、今年度は難しいと思われるので、来年からちみちみ書きたいですね。


では、拙い文章ではありますが、最後まで読んで下さった皆様へ。
本当にありがとうございました。






ジュピターは戻って来たか、最初から961プロを離れなかったんだ。きっとそうだ

おつおつ

おつ

久しぶりのちぃちゃん良かった

相変わらずのクズ貴音でワロタ

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