勇者の物語(38)


始めましての肩は初めまして。
それ以外の肩はいないと思うので皆様始めまして。
私、分け合って勇者しています。
まぁうちの兄(DQN)が俺に無理やり押し付けてきたんですよ。
兄にはさからえませんね、なんかナイフチラつかせて迫ってきて怖かったっす。
まぁ兄が勇者になっても昔から勉強、運動神経、魔法技術がダメダメだったのでどのみち
そこらで死んでいただろうし…まあ私はいいんです。
でもせめて王から命を受けて勇者の仲間になった人たちもついてきてほしかった。
え?「誰か一緒じゃないの?」かって?
あぁ、僕コミュ賞なんですよ(笑)だからかな、顔だけはイケメンで妙に口がうまい兄にメロメロになって
俺にはついてきてくれなかったんですよ…はは。
まぁ、色々あって僕は今魔王城の前で━━

魔王「…ん?お客さん?」

花壇にジョウロで水を上げている茶髪の腰まである所々巻のかかった紙の女性とご対面していた。

魔王「あれ?今日なんかあったっけ…あ、私魔王といいます…ってしってるか」

「知りませんでした」とはいえず苦笑いでごまかして見せた。
魔王は「ですよね」と笑いながらぎこちない笑いを見逃してくれた。
それからジョウロを前で持ち右手で「こちらへどうぞ」と言って城の中へ案内してくれはしなかった。
案内されたのは緑豊かな城庭の隅の日の当たらぬ場所に建てられた木の家に案内された。

魔王「いやー来客があるとは知らずに…部屋片づけとくんだった…あ、汚くてごめんなさい」

家の中はまだ新しい木の香りがほんのりとした。

男「あ、いえいえお構いなく…えっと、魔王……でしたっけ?」

魔王「そうですよ~…あれ?ご存じなのでは?」

男「え?あ…あ~はいそうでしたね」

魔王「すいません、私はあなたが誰か存じないので…よろしければお名前を…」

男「あー、私は━━」

男の頭にふと疑問が浮かぶ!的な感じで疑問が浮かんだ。
俺は名乗っていいのか?名前はまだいいだろう、その次に来る質問は絶対
「今日はどういったご用件で?」だ!…この質問、どうやって答える?
いや、今は悩んでいる場合ではない、とりあえず名を名乗ろう。

男「勇者です」

……あれ?

魔王「あら、勇者さんでしたか…では今日のご用件は私との決闘…ですか?」

男「あ、いや、ちが……くはないけど」

魔王「けど?」

男「いや、まぁ…その、戦う気は元からないと言うか貴方を見たら猶更無くなったと言うか」

魔王「私そこまで弱そうですか?」

男「弱いと言うか…華奢?」

魔王「確かに腕力には自信ないですが魔王の名にふさわしい魔法の技量はありますよ?」

男「そ、そうですか…」

魔王「どうします?勇者さんも私もただでは帰れないでしょうし、私は帰るも何も元から家に居ますが」

投下前にちゃんと文章見直してる?
さっきから誤字が多すぎなんだが……


男「そ、そうですね」

魔王「ま、ひとまず城の中に行きましょう、こんな物置で話すのも何ですし」

男「あ、やっぱ物置だったんですか」

魔王「そりゃ、乙女の部屋がこんな日の当たらない木の香りだけが取り柄な訳が無いじゃないですか」

男「乙女…」

魔王「まだ三桁台の年齢ですよ?」

男「わあぉ」

>>4 ごめん、してなかった。
次からは気を付けます

そんなこんなで城の中に案内されて良く分からない乗り物に乗せられて移動したら
そこはもう城の最上階で『まおうのへや』と書かれた部屋に今私たち二人はいる。

魔王「適当に座ってよ」

男「あ、はい」

魔王「何?女の子の部屋は初めてかな少年」

ニヤニヤと意地の悪い笑みでわざとらしく口元に手を当てこちらを見てくる。
何か癪だったので一言返してやった。

男「女…の子…ですか」

魔王「少年、女の子は永遠の存在なんだよ…わかったかい?」

さすが魔王。なんか知らないけど睨まれて体が一瞬竦んでしまった。

男「永遠ですか…」

魔王「そう、永遠……永遠と言えば私は数百年生きてるわけだが幾度となく命を狙われてきたよ、君たち人間の勇者に」

男「まぁ、魔王ですし…」

魔王「生きているだけで命を狙われる…罪な女よね」

右目を閉じて右手を目元でピースしてこちらの反応を伺うようにしている。

男「罪ですね」

魔王「もういっそ『罪な女、魔王』に名前変えようかしら」

男「それただの犯罪歴持ってる魔王みたいですね」

魔王「言うねえ」

男「…そういえば確かに魔王が人間に害を成したとは聞いた事無い気がします、文献では見ましたが」

魔王「本なんて読むの?」

男「読まないんですか?」

魔王「読むよ、たまに、ね!どんなの読むの?」

男「どんなのと言われましても…歴史書?みたいな?」

魔王「あ~歴史書か……私には無縁だなー」

男「何でですか?」

魔王「歴史書っていうのはね、年を重ねるにつれ真実とは微妙に異なってくるし、私はリアルタイムで見てきた物が多いから」

男「なるほど、覚えてるから別にいいや、と」

魔王「そういう事」

>>1の3行目で読む気失せた

男「では何を読むんですか?」

魔王「今熱いのはラノベだね!」

男「ラノベ?」

魔王「そう!『私が弟でこんなにhshsするわけがない!』とか『僕はリア充になりたい!』とかとか!…しらない?」

男「そういうのは…あんまり知らないですね」

魔王「貸そうか?」

目を輝かせてベッドの下から出してきた紙袋をテーブルの上に中身をひっくり返した。

男「なぜベッドの下に?」

魔王「ん?あぁ、側近がね『またこんな俗物を…魔王様には必要ないザマス!(キリッ)』とか言って毎回喧嘩になって…」

男「(ザマス…)大変ですね」

魔王「本当だよ、こないだなんて街中で喧嘩になって本屋全開で商店街出禁だよ?魔王なのに、王なのに」

男「大変でしたね…」

魔王「まぁ、権力で何とかしたけど」

男「大変だな(主に権力行使された方)」

魔王「まったく、あの側近そろそろ首にしようかな…まぁ怖くて真正面から放せないんだけど」

男「で、その側近って今日は何処にいるの?」

「私の名を着やすく呼んでいいのは魔王様だけだ!」

男「殺気…?!」

わざとだろうか?

声のした方向はベランダだった、視線を向けたその先、そこには白いタオルを首に巻いた眼鏡の半裸の男が立っていた。

魔王「側近?!なぜここに!?」

男「こいつが側近?!変態じゃなくて!?」

魔王「変態=側近、この国の暗黙のルール、使い方は『お前まるで側近だな…マジ引くわ』だよ!」

側近「初耳なんですが…魔王様」

魔王「大丈夫、私の権力で何とかする予定の段階だから。将来的には毎日聞けると思うよ」

男「この国そんなに変態多いの?」

魔王「…いや、毎日は聞きたくないよねさすがに、王としてわ」

側近「まったく、これだから俗物に侵された人は…」

魔王「ラノベを…我が国の誇るべき文化を馬鹿にするのか!」

側近「そんな俗物、王が自ら排除しなくでどうする!このダメ魔王!堕王!」

魔王「ほう…側近の癖に言うじゃないの」

男「え、あの…ちょ」

二人がにらみ合っている。先程までの温厚な雰囲気の魔王も今は全身の毛が逆立つほどに殺気を滲み出している。

魔王「こないだの続き…やってやろうか?」

側近「望むところザマス!」

魔王「屋上こいや!いくよ!勇者くん!」

側近「あ?そいつ勇者かよ……勇者?!」

男「あ、どうも、自己紹介が遅れました」

魔王「いいから!…殺し合いと行こうじゃねぇか…なぁ側近よぉ」

側近「っ!…今度こそ痛い目みせて俗物から手を引いてもらいますよ」

魔王「勝てたら何でも言うこと聞いてやるよ…勝てたらな」

男「(いいからもう戦っちゃえよ…)……」

魔王「おっしゃもう起りました!私オコです、檄おこですから!」

そうして二人の喧嘩に何故か参加させられて屋上に連れてこられた。

側近「…私が買ったら今後一切、俗物は買わない、そして今持ってるものはすべて焼却…いいですね?」

魔王「私が買ったらお前クビな」

側近「な!……っ!…い、いいでしょう」

男「えっと…私審判ですか…まぁいいか、じゃあ、試合開始~」

魔王「…いざ!」

側近「……」

「「ジャン!!」」

男「え…(まさかの?いや、なんとなく予想はしてたけど…)」

魔王「剣!」

魔王が握った拳を開くと同時に剣先が太陽の光に照らされ煌めく剣が現れた。

側近「拳!」

身体の向きを斜めにして肩幅の倍の広さで広げた足。左掌を魔王に向け右手を握り腰の横で構えている。

男(思ってたのと何か違った…少しホッとしてる)

魔王「斬波!」

振り下ろした剣から放たれる巨大な、音速の斬撃から生まれた衝撃波が一直線に側近を襲う。

側近「砲!」

こちらは音速を超え、光速で前へと突き出した拳で斬撃の衝撃波をかき消し、そこから生まれた衝撃波と破裂音を攻撃に生かす。

側近「まだまだぁ!」

握っていた拳を開き、手のひらに魔力を集中させる。

側近「魔力砲!」

魔力を術として物質、非物質対に変化させることなく、そのままぶつけるこの技は外的なダメージは無いが、身体的な、精神的な
疲労感、脱力感を一時味あわせることができる。ただし使う側も一瞬体の動きが鈍くなってしまう。

魔王「隙だらけだよ!…龍、虎、双牙!」

剣を投げ捨て両手の指をパチンッ、と鳴らす。
その音が鳴り響き終えると魔王の背後の何もない空間から漆黒の龍と黄金の虎が姿を露にした。

華奢で腕力には自信ないけど魔力には自信あるんじゃなかったの?
何で、剣で戦ってるん?

男(じゃんけんどこ行った…)

魔王「右に虎、左に龍…だが本命は私の拳!」

側近「なんだと?!」

魔王「と見せかけて…!」

側近「やはり龍虎が本命か!」

魔王「と思わせての顔面あっぱーーーーー!!!!」

魔王の拳が側近の顔面を抉る!ゴギッベギュッ!と音が鳴ったがそんなことお構いなしに魔王は連続でもう一発殴った。

男「……お、お見事……です(魔王怖い怖いなんか怖い魔法(物理)じゃねぇか!)」

魔王「どうもどうも…ふぅ…久々に体使ったから一週間筋肉痛だ」

男「け、剣…使い方うまかったですね」

魔王「え?…あぁ、あれ木の枝を幻術魔法で剣に見せてただけだよ…てへっ」

男「え、じゃああの斬撃は?」

魔王「風魔法、カマイタチ!」

男「じゃああの…殴りは?」

魔王「触れた部分に強力な斥力場を生み出した、下が地面だから顔が思いっ切り押し付けられて…もうひどい状態になるね」

男(笑顔だな…)「じゃあ全部魔法…にしても体の動き方半端なかったけど」

魔王「身体強化魔法+回復魔法常時使用で疲労感、脱臼などすべて瞬間感知です!どや?」

男「ま、魔力よくもつね」

魔王「呼吸をするように空気中から魔力を吸収する、これぞ魔王クオリティ!」

男(あぁ、うん、そりゃ人間勝てるわけないわ…もちろん俺も)

魔王「ついでだし今決戦的なのやっちゃう?私明日になったら筋肉痛で動けないし」

男「…そういえば筋肉痛も直せないの?」

魔王「直せるよ?…ただ私筋肉痛のあの漢字好きだから直さないだけだよ」

男「あぁ…なるほど」

魔王「で?戦う?」

シュッシュッシュッ!と息を吐きながらシャドーボクシングをしている魔王。

男「…いや、戦う気はないし…それに多分すぐにまた勇者が来るだろうし、俺が戦う意味は無いと思います」

魔王「あれ?勇者ってまだいるの?」

男「はい、勇者は月一くらいで各国のどこかから出発してますよ、ここ三年位」

魔王「えー、私の所にはだれもきてないよ?」

勇者「大抵の人は数か月かけて経験を積んでるって聞きました」

魔王「勇者君は?」

勇者「真っ直ぐ来ました」

魔王「ほほう、それは私に楽々勝てると?」シュッシュッシュ!

勇者「いや…まぁ最初はそう思ってた頃もありましたけど、なんかまぁ……その」

魔王「………………自殺しようとした?」

勇者「………はい」

側近「じ、自分を捨てようとした弱虫…め!」

魔王「爆!」

ボォンッ!

側近「カハッ!」

勇者「……」

魔王「埋めるの面倒だなぁ…霧散!」

魔王が触れた瞬間、側近の身体、身に着けていた物はすべて水蒸気となり一瞬にして空気中へと消えて行った。

魔王「…さて、話の続きをしようか」

この人は平然と話を続けようとしていた。
まるで初めからこうなると、こうしようと思っていた事を思っていた通りにできて清々しいとでも言わんが如く。

魔王「ん…そういえば勇者って仲間って連れてるの?」

勇者「えっと、確か規定では仲間と勇者合わせて四人で旅しているはずです」

魔王「君は一人だったね」

おもむろに立ち上がり下を見下ろしている。

魔王「…お客さんだ、少し席を外していいかい?」

そういうと答えも聞かずに彼女は姿を消した。
ふと何を思ったのか私は先程まで彼女が見ていた所を見下ろしてみた。

誰かは知らない、だけどすぐにわかった。あの人たちも勇者だと。
そして悟ったかのようにこう思った。
「あぁ、もうすぐこの人達死ぬんだな…馬鹿だなぁ」と。
そう思ったことを理解した瞬間に僕はそこから飛び降り空をゆっくりと降下し始めた。

上から降りてきた、落ちてきた、振ってきた、言い方はどれでも良い。
男を見て四人の勇者とその仲間は臨戦態勢を取った。

男「やめたほうがいい、君たちじゃ彼女に触れることなく殺される」

何をやっているのかは分からない、でもこの人達を助けたい、そうは思わない。
彼女と、魔王とこの人達を合わせてはいけない気がした。
魔王が負けるとは思わない。やはりこの人達をたすけたいのだろうか?
心の中の葛藤は無意味に、勇者たちは男に襲い掛かってきた。

あっけなく僕はぼこられて剣で身体を真っ二つに引き裂かれて死んだ。
あぁ、なんでこんな真似したんだろう。

薄れゆく意識の中、私を引き裂いた男の姿がぼやけて見えていた。
彼の口元が緩んだのを、はっきりしない士会の中で確かに感じ取り、無性にイライラした。

今度こそ意識が完全に消えた。
意識が消えたのにさっきよりも目がはっきりと見える。

序章?的な感じのが終わったところで今日はここまでにしときます。
色々見辛くて(主に誤字等)ごめんなさい。

もう辞書を片手に書けよ

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