雪ノ下「中二病でも恋がしたい…?」(66)

部室

雪ノ下「比企谷君遅いわね」

由比ヶ浜「また平塚先生に呼び出されてたよ。今頃お説教じゃないかなぁ」

コンコン

雪ノ下「はい…」

材木座「」スッ

由比ヶ浜「げっ、中二…」

雪ノ下「どうしたのかしら?比企谷君ならいないけど?」

材木座「ああ、いや、実は相談に参ったのだが…丁度いい…」

由比ヶ浜「? ああ…またらのべ?とかいうのの感想聞きたいの?」

材木座「い、いや、実はその…こ、恋の相談なのだ…」

由比ヶ浜「へ、へぇ~」

雪ノ下「どういうことかしら…詳しくいってみて」


材木座「実は我、八幡の事が好きなのだ!!」

材木座さんは目が腐っているのかしらそれとも脳が腐っているのかしら

おい

おい

はよ

はよ

由比ヶ浜「ちょ!はぁぁぁぁ!?」

材木座「思えば我と八幡、同じ孤高の戦士として体育の授業という拷問にも等しい地獄を共に乗り切ってきた戦友!」

材木座「誰にも理解されない戦いを乗り越えて培われた絆は鎖より強く遠い過去から続く宿命の縁は
     いつしか誰に断つこともできない愛の赤い糸と化してその魂を過去現在未来前世今生来世に至るまで
     永久に縛り続けることになったのはもはや必定!」

材木座「現世にて巡り合った二人の間には言葉なぞなくとも通じ合う愛が確固として存在し
     我ときたら八幡の横顔を眺めるだけで抑えきれない胸の高鳴りに夜も眠れなくなるという
     辛く悲しい日々を過ごすことになってしまったのだ!!」

雪ノ下「落ち着いて…」

由比ヶ浜「いやいやいや…」

雪ノ下「言いたいことはなんとなくだけどわかったわ。なんとなくだけど…」

材木座「分かっていただけたかぁ!」

雪ノ下「でも、それなら告白するなりしたらいいじゃない。あの腐った目の男には100%恋人なんていないわよ?」

八幡は総受けだから材木座相手でもネコなんだよね
やだっ……ヒキタニくん壊れちゃいそう

材木座「それが駄目なのだ…。見てくれ、この図体…。我は現世にて魔と闘う屈強な戦士ではあるが
     お世辞にも(八幡の)乙女心を射止められるような魅力があるだろうか?
     残念ながら…ない…このまま告白したところで我は軽く袖にされてこの恋心を封印するしかなくなるのではないのか…」

雪ノ下(さっき来世にも続くとかなんとか言ってたじゃない…)

雪ノ下「まぁ、理解したわ。要するに好きだけど自分に自信がなくて告白する勇気もない…と、そいうことね?」

材木座「如何にも…」

雪ノ下「もつものが持たざる者に奉仕する…奉仕部はあなたの願いを応援するわ」

材木座「おぉ…」

由比ヶ浜「いや、ちょっとまってよ!」

由比ヶ浜「それっておかしくない!?」

雪ノ下「何が…?」

由比ヶ浜「何がって…ヒッキーも中二も男の子なんだよ?それなのに恋なんて出来る訳ないじゃん!?」

はよはよはよ

あの腐女子キャラが喜びそうだな
名前忘れたけど

雪ノ下「由比ヶ浜さん…それは差別というものよ」

由比ヶ浜「えっ」

雪ノ下「誰が誰を好きかなんて本来は誰からも阻害されてはならないものなの」

雪ノ下「同性愛を受け入れられないなんてそんなの前時代的な古い発想よ」

雪ノ下「あなたは世界中の同性愛者が昔からどれだけ酷い差別に苦しんで来たのか知っているの?」

雪ノ下「それが真剣な思いであるなら奉仕部はその手助けをしてあげなくちゃ」

由比ヶ浜「え、え~?」

由比ヶ浜「ま、まぁ、いいよ…分かったゆきのんがそういうなら…まぁ部活だから仕方ないし…応援する…かな…?」

雪ノ下「ただし、ざい…材君!私たちはあくまであなたが自分を高める努力をお手伝いするだけ」

雪ノ下「それを忘れないで頂戴」

材木座「心得たっ!」

心得るなwww

由比ヶ浜「でもさ…具体的にどうするの…?自分を高めるって言ったって漠然としてるというか…」

雪ノ下「そうね…私もこういうことは疎い方だから…努力の方向性を見定めることから始めないといけないわ」

由比ヶ浜「(チラッ)う~ん、オシャレするとかかなぁ?その変なコート脱ぐとか…?」

材木座「これを…!?うむむむ…これは先祖代々続く由緒あるバトルスーツ…簡単に脱ぐ訳にはいかないが」
     八幡の為とあらば…」

ガラッ

八幡「う~す…遅れた」

由比ヶ浜「あ、ヒッキー」



雪ノ下「!」

材木座「!!!!」

八幡「げっ、材木座…。んだよ、二人とも、何そんな驚いたような顔してるんだ?」

由比ヶ浜「あ、はははは…実は今…その…」

八幡「?」


雪ノ下「」(ゴニョゴニョ)

材木座「」(ふんふん)


八幡「つか、何で材木座がいるんだよ…」

八幡「もしかしてまたラノベ…ぐはっ」ドカァ

八幡にタックルをかます材木座、そのまま部室外まで叩きだす


廊下
八幡「いって!!何すんだ!?」

材木座「フーフーフー」(鼻息)

八幡「えっ、何?怖…」ゾワッ

雪ノ下「比企谷君…悪いんだけど今日はこのまま帰って貰えるかしら?」

八幡「はぁ?何でだよ」

雪ノ下「ごめんなさい。あなたにはちょっと言いづらい話をしてたの
     本当は私もこんな風に誰かを除けものにするようなことはしたくないのだけれど
     今回ばかりはあなたがいると出来ないデリケートな話だから…」

八幡「…? 分かったよ。問題ない、ハブられるのには慣れてるし…」スタスタ

由比ヶ浜「行っちゃった…」

材木座「フーフーフー」(鼻息)

由比ヶ浜「って、うぁ、顔真っ赤…」

雪ノ下「仕方ないわ…話し合いを続けましょう」

見てるぞ

部室

由比ヶ浜「それで…結局どうするの?」

雪ノ下「考えたのだけど、やはり材君が自信がつくよう自分を高めるしかないと思うわ」

由比ヶ浜「とりあえず女子にモテるような努力をしてみる?身なりを清潔にしてファッションに気を使うとか」

雪ノ下「そのあたりよね…あとダイエットしてスリムな体型を作るとか」

由比ヶ浜「いっそヒッキーに直接好みとか聞いてみるとか…?」

雪ノ下「…!盲点だったわね。追い返したのは失敗だったわ」

雪ノ下「追い返しちゃった私の責任ね。それは明日私が直接聞くわ」

由比ヶ浜「男の子の服とかについてはクラスの皆に相談してみるよ」

雪ノ下「という訳で材君、とりあえず今日は体重を落とすところから始めるわよ」

材木座「あ、ハイ…」






由比ヶ浜(大丈夫だよね…ヒッキーが中二になびく訳ないし…)

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俺ノンケだけど男に抱かれるならデブでも構わないかもしれない

その日の夜、比企谷家

八幡(何だったんだ…?今日の雪ノ下の態度?)

八幡(あんなの初めてだったぞ?つか俺ガイルと出来ない話って何?)

八幡(由比ヶ浜もなんか焦ってるようだったし…、”デリケートな話”…?)

八幡(あとなんか熊みたいな奴に体当たりされたような…それは記憶違いか何かか)

小町「おにいちゃ~ん!どうしたの?いつもしてるけど、今日はまた一段とぼーっとしちゃって!」

八幡「何でもねーよ。つか、俺を追い出して女同士でするデリケートな話題って何だ?」

小町「その一言で大体の事情は読めちゃうよ…。ええっと、それ小町が思うに…本当にデリケートな…口に出しづらいって言うか、性的な…」

八幡「…!っていや、そうじゃねーよ!なんか俺以外の…オス熊もいたし」

小町「追い出された男の人がお兄ちゃんだけってこと?」

小町「…」

小町「それって…!」

八幡「…?」

3Pか

はよ

小町「お兄ちゃん、よかったねー!!多分それ…いやいや…これは小町の口からは言えませんなー」

八幡「んだよ…」

八幡(といいつつ小町の言いたいことは分かる…)

八幡(女同士でしか出来ない話題…それはおそらく恋の話題だろうと言いたいのだ)

八幡(そしてあそこは奉仕部人が何かを相談する場所だ)

八幡(状況的には材木座が相談しに来たと考えるのが自然だが…それだと俺を追い出す理由は無い)

八幡(俺をハブってあの三人が密談…材木座以外ならよくあることだが、無い、材木座だから)

八幡(導き出される結論は…)

八幡「俺を中心とした女同士の恋の話題に俺が邪魔だったから!そこに熊が迷い込んだ…」

小町「ありえるよっ!小町が思うにあの二人は前々から…」

八幡「って、ねーよ」バシッ

小町「あいたっ」

翌日・部室

材木座「ふっ、ふっ、ふっ、ふっ」腕立て伏せ

由比ヶ浜「やっはろー、お待たせ」

雪ノ下「こんにちは…由比ヶ浜…さん。比企谷君は…?」フラフラ

由比ヶ浜「今日も平塚先生…ってあれ?ゆきのん!?どうしたの?顔真っ赤だよ!?フラフラしてるし!」

雪ノ下「ちょっと体長を崩してしまったみたいなの…ごめんなさい…でも活動は続けるわ」フラフラ

由比ヶ浜「ちょ、帰った方がいいんじゃない?今日はもういいよ」

雪ノ下「そうはいかないわ…、今日は比企谷君に好みのタイプを聞くという話だったでしょ?
    昨日のあれは私のミスよ。責任はとらせてもらうわ…それに…」フラフラ

材木座「ふっ、ふっ、はちっ、まん、はちっ、まん、」腕立て伏せ

雪ノ下「こんな真剣な材君を放っておいて私だけ先に帰るなんてできないわ…」

由比ヶ浜「でも…」

雪ノ下「お願い由比ヶ浜さん、続けさせて…」

由比ヶ浜「…うん」

ガラッ

八幡「うす」

期待

雪ノ下&由比ヶ浜「」ジロ

八幡「…んだよ、今日はどうなの?俺いていいのの?」

材木座「はちっ、」由比ヶ浜「中二やめて」材木座「ぐふぅ…」バタリ

雪ノ下「比企谷君…、ちょっと大切な…話が…あるのだけど…」

八幡「おい…お前…」

雪ノ下「ん、何かしら?」

八幡(何か顔真っ赤だぞ…?それに何だよこのマジっぽい雰囲気…
    まさか昨日の小町の話…いや無い無い、この冷血女が俺に…)

八幡(それに俺は訓練された最強のボッチだ。ラブコメフラグなど立つ訳がない…絶対に信じない)

八幡「…いや、どした…?」

雪ノ下「比企谷君は…恋人にするなら…どんな人が…その…好みかしら」カァァ////

EBN姉貴が喜びそうなスレだなwww
はやはちもお願いします

わざとだろwww

八幡「えっ…?ちょ…何…?何でそんなこと急に聞くの?」

雪ノ下「いいから…答えて頂戴…知りたいの」カァ////

八幡「いや、そんなこと急に言われても…」

雪ノ下「例えば…、比企谷君はやせている方が好みかしら?太ってるのはやっぱり…嫌?」カァァ////

八幡「いや…そりゃ痩せてる方が好みだな…スリムっていうか…」

八幡(何、その聞き方…自分が痩せてるから…ってこと?違うよな?
   落ち着け俺、何か由比ヶ浜も心配そうに俺と雪ノ下の方見てるし
   いやまて女なんて信じるな…過去を思い出せ…いや…でも、これは流石に…)

雪ノ下(マズイわ…吐き気もしてきた。これは本当に帰った方がよさそうね…)ジワァ涙ぐむ

雪ノ下「そう…良かった…私間違って無かったのね…」ジワァカァァ////

八幡「!!」

八幡(頬染めて涙ぐみながらこちらを見つめる雪ノ下…。そんな彼女の姿に
    かつて封印した気持ちがどこからともなくあふれ出ていた…。)

八幡「そりゃ、そうだろ…その、お前綺麗だし…」

雪ノ下「おえっ!気持ち悪い…」ダッ 部室を出て行く

八幡「」

一瞬失禁したのかと

由比ヶ浜「ちょ!ゆきのん!?ゆきのーん!!」ダッ

八幡「」

材木座「?」


廊下の水道

雪ノ下「おぇぇぇ」ゲロゲロ

由比ヶ浜「ちょ、大丈夫!?」背中スリスリ

雪ノ下「ええ…。ひとまずは落ち着いたわ…。ごめんなさい…見苦しいところを見せてしまったわね…」フラフラ

由比ヶ浜(こんどは真っ青だ…)

雪ノ下「そうね、比企谷君には悪いことをしたわ。話の途中で突然いなくなってしまうだなんて…。
     でも、予定通り比企谷君の好みのタイプを聞けて良かったわ。ダイエットは続行ね」フラフラ

由比ヶ浜「ゆきのん、もう帰った方がいいよ…あとの事は私がなんとかしとくから」

雪ノ下「ええ…そうさせてもらうわ…」フラフラ

由比ヶ浜「バイバイ、ゆきのん」

※ゲロはこの後スタッフがおいしく頂きました

部室

八幡「」

八幡「」ピロピロ

八幡「」

八幡「」

八幡「携帯か…」

八幡「」スッ

「メールを一件受信しました」

八幡「…」

戸塚
「こんにちは八幡、彩加だよ。
そっちの様子はどう?僕は今テニス部の練習が終わったところなんだ
最近八幡と全然会って無かったよね?
久しぶりに八幡の顔を見たくなっちゃってメールしました
この後二人でお茶でもどう?」

八幡「…」

戸塚キター!

材木座「…」

八幡「…」

材木座「なぁ、はち…」

八幡「なぁ、材木座…」

材木座「ん…?何だ?」

八幡「お前って好きな奴とかいる?」

材木座「(ドキッ)えっ、何だ?急に?ぶはははは、そういうお前はどうなんだ?因みに我は…いるぞ…」

材木座「今もその為に努力してるところだ」

八幡(そうか…材木座…良いことだ…おまえでも誰か好きな女がいてその為に頑張ってるんだな
    それは正しいことだと思う。そうやって女の為に自分を磨くのは良いことだ。だが…俺はもう…本当に…)

八幡…

ガラッ

由比ヶ浜「あのー、ヒッキー?中二?」

八幡「材木座…俺は今まで甘かった。認める。俺は心のどこかでまだ女に未練があった
    何が訓練された真のボッチだ…だがこれからは違う!
    俺は女は金輪際一生絶対に好きにならない!
    女を好きなるくらいなら、男の方が…」

八幡「マシだ!」

由比ヶ浜「」

材木座「うぉぉぉぉぉぉぉ!!」////

材木座「キターァァァァァァ!!、はちまーん!!」腕立て再開

由比ヶ浜「」

材木座「はーちまーん!はーちーまん!はーちまーん!」

由比ヶ浜「」



八幡(戸塚…)

楽しみだ

数日後・部室

材木座「ふんっ、ふっ、ふんっ、ふっ」腹筋

雪ノ下「だいぶ痩せて来たわね」

材木座「ふはははは、このまま順調に行けば近い内に往年のシュワルツネッガーに生まれ変わるであろう…」

雪ノ下「良い調子だわ。それなのに肝心の比企谷君が一向に部室に現れないのだけど…」

雪ノ下「由比ヶ浜さん、何か知ってる?」

由比ヶ浜「」

由比ヶ浜「えっ、ああ…うん。なんだかヒッキー最近テニス部に入部しちゃったみたいなんだよ」

雪ノ下「そんな…どうして突然?平塚先生はなんて言ってるの?」

雪ノ下(というか由比ヶ浜さんも元気ないわね…気のせいかしら…?心配だわ…)

由比ヶ浜「平塚先生も得意の空手でヒッキーをボコボコにして言うことを聞かせようとしたんだけど
      ヒッキーも凄い勢いで拒否しちゃってさ。あんなヒッキー見たこと無い…」

コンコン

雪ノ下「…! どうぞ」

ガラッ

戸塚「こんにちはー」

八幡が爽やかなスポーツマンになろうとしている…

雪ノ下「戸塚君ね」

戸塚「こんにちは雪ノ下さん。こんにちは、由比ヶ浜さん。材木座君も」

由比ヶ浜「やっはろぉ…」

戸塚(なんだろ?由比ヶ浜さん凄く元気ないように見える…)

雪ノ下「うちの部員…元うちの、かしら?お世話になってるみたいね」

戸塚「うん、八幡凄くやる気だしちゃってね。あんな八幡見たこと無いよ。何か心境の変化でもあったのかな?」

由比ヶ浜「うん…」

雪ノ下「それで、用件は?」

戸塚「それで…その…ここは奉仕部なんだよね?またちょっと相談にのって欲しいことがあるんだ」

戸塚「実はその…恋の…悩みなんだけど…」

由比ヶ浜「!」

雪ノ下「なんだか嫌な予感がするのだけど…」

戸塚「雪ノ下さんたちは、男の子同士の恋愛ってどう思う…?」

材木座「アリだと思う!!!!」

由比ヶ浜「…!」

終着点が見えねぇwww

素晴らしい

戸塚「…!そうかな?」パァァァ

材木座「当然だ戸塚氏!恋愛に性別の壁など関係無い!そんな壁はこの屈強な肉体を手に入れつつある我が
     粉みじんに粉砕してくれよう!!」

雪ノ下「私も同意見だわ」

戸塚「良かったぁ。男の子なのに男の子を好きになっちゃうって正直ちょっと変かなって思ってたんだけど
    そんなことで悩んでた僕がバカみたいだよ」

由比ヶ浜「…!」

雪ノ下「それで相談内容というのは」

戸塚「うん、その僕の好きな相手の事なんだけど…」

由比ヶ浜「ごめん!ちょっといいかな!?」

雪ノ下「どうしたの?」

由比ヶ浜「私ちょっと用事思い出しちゃった!へへへ…ごめん、今日はもう帰るね」ダッ

廊下
由比ヶ浜(もうヤダ…。ヒッキーがあんなこと言いだしても、中二が相手ならまだ何とかなるって思ってたけど
       さいちゃんが相手ならいくら男の子だからって勝ち目ないよ…)


部室

雪ノ下「由比ヶ浜さんが居なくなるのは残念だけど、用事じゃ仕方ないわね…。
    それで戸塚君、話の続きだけど」

材木座「おおっ、そうだそうだ!戸塚氏、言ってしまえ!」

戸塚「うん」モジモジ

戸塚「その…」

戸塚「」

雪ノ下「ふぅ…。比企谷君ね…」

材木座「ファ!!??」

戸塚「!?」

雪ノ下「嫌な予感はしてたのよ…。これは話がややこしくなってきたわ」

材木座「ちょ…」

材木座「駄目駄目だ!そんなの!八幡は我と結ばれる運命にあるのだから!!
      なななななな…何より戸塚氏が相手ではこのマッスル義輝にも幾ばくかの敗戦の色が…」

戸塚「ちょっと待って…八幡は大切なお友達だけどそんなんじゃないよ!?」

雪ノ下「え…?」

材木座「ほ…はう…びっくりしたぁ~」

戸塚「僕…葉山君のことが好きなんだ!」


廊下
由比ヶ浜(うぅ~)シクシク トボトボ

ドカッ

由比ヶ浜「いたっ!ご、ごめんなさいっ」

葉山「大丈夫…って、どうした結衣!?泣いてるじゃないか!?何かあったのか…?」

三浦「話してみ?結衣を泣かせるなんてあーしが絶対許さないから」

海老名「そうだよ結衣。何かあったなら話聞くよ」

葉山ェ…

部室

雪ノ下「…なるほど、つまりこういうことね
    戸塚君は葉山君のことが好きだけど、自分のように男らしくない人間が葉山君に好かれるのか自信がないと」

戸塚「うん…」

雪ノ下「分かってると思うけど、ここは奉仕部、あなたの願いを叶えるのではなくあなたの努力をお手伝いする場所」

戸塚「もちろん!だから僕も葉山君に好かれるように努力したい」

雪ノ下「いい心がけだわ」

戸塚「でも努力するにもどうしていいか…自分をどう変えていいか分からないんだ」

雪ノ下「大丈夫、この案件は今回で二度目よ。ノウハウは掴めているわ」

雪ノ下「まず私が葉山君に好みタイプを聞いてきてあげるわ
     あなたはそれを参考に自分を高めなさい」


テニス部

テニス部員「最近入ったヒキなんとか言う奴、すごい頑張ってるなぁ…壁打ち一人でもう一時間近く続けてるんじゃないか…?」

八幡(うぉぉぉぉぉ!戸塚っ!戸塚ぁぁぁぁぁ!!)

疲れた…人いる?

読んでるよ

んじゃ、もうちょい頑張る

教室

葉山「ええっと、ちょっと待って…」

葉山「その材木座君が比企谷の事が好きで、えっと戸塚も比企谷の事が好きと、そのことで奉仕部に相談を持ちかけてきて」

葉山「それで…その…結衣も比企谷の事が好き何だよな…?」

由比ヶ浜「」コク

三浦(知らなかった…てか)

三浦「ちょっと待って、男同士だよ?ありえないでしょそんなん」

三浦(いやいや…といういかそんなことより今は…)チラ

海老名「そうだったんだ…辛いね結衣…」ボタボタ

三浦(本当に悲しそうな顔してる…けど真顔で鼻血だしてる…)

葉山「ええっと…それで比企谷はなんて言ってるんだ?」

由比ヶ浜「一生女は好きにならないって…男の方がマシだって…」

葉山「」

海老名「ウッ…」ボタボタボタボタ

三浦(…どうすんのこれ)ヒソヒソ
葉山(どうしたものか…)ヒソヒソ

三浦「その…冗談とかじゃないの?流石にそんな男同士でねぇ…そうそうないっしょ?」

葉山「そうだな…比企谷も何か辛いことでもあってその場の勢いとかでそういってしまっただけとか」

海老名「そんな…酷いよ隼人君。男の人が決意を込めてそう宣言したんだよ?それをそんな風にいうなんて良くないよ」ボタボタ

由比ヶ浜「ううう…」ポロポロ

葉山三浦「…」

葉山「分かった。俺が比企谷や雪ノ下さんと話してみるよ」

葉山「比企谷やその二人が本気ということが確認できたら…そのときはまた結衣がどうしたいか考えよう」ダッ

廊下

雪ノ下「…あら?」スタスタ

葉山「あ…」スタスタ

雪ノ下「…丁度よかったわ葉山君、今私はあなたに会いに行こうとしてたの」

葉山「俺も…丁度君に話があったんだ…」

雪ノ下「そう?何かしら?」

葉山「そっちからどうぞ、レディファーストだ」

雪ノ下「あなたらしいわね。担当直入に聞くけど、恋愛においてあなたの好きなタイプを教えてくれないかしら?」

葉山「…!?何で急にそんなことを…?」

雪ノ下「聞きたいのよ。必要なことなの」

葉山「…」

葉山「…」

葉山「俺は…俺が好きなのは、どんな時でも自分を高めることを怠らず、理不尽なことには真っ向から立ち向かう。
    決して他人に媚びず、それでいてどこかで絶対に他人を見捨てない。そんな強さをもった人だ」

葉山(君のような…)

どんどんこじれていくw

雪ノ下「そう…参考になったわ」

葉山「えっ…うん…」

雪ノ下(うーん、戸塚君は押しが弱いからもう少し気が強い方へ持っていけばいいのかしら…?)

雪ノ下「で、話って何?」

葉山(伝わらなかったか、うん…うん、まぁ、いいんだ。今は結衣の事だ…)

葉山「えっと、結衣から聞いたんだけど、君の所に男が好きな男が居るって聞いて…それ、本当なのか?」

雪ノ下「本当よ?」

葉山「それ本気なのか?何かの冗談とかではなくて?」

雪ノ下「くどいわね。当然でしょ?皆真剣にそう思ってるわ」

葉山「しかしそういう人が世の中にいるのは知ってるし、差別するつもりもないけど
    その…そうそうそこら中に何人も居るものでもないだろ?」

雪ノ下「あら、そんなことは無いわよ…」



雪ノ下「だって、私だって由比ヶ浜さんの事が好きですもの」

葉山「」

まともなのが葉山しかいねえ

八幡(俺が戸塚への思いに本格的に目覚めたあの日から数週間がたった
    雪ノ下や由比ヶ浜や平塚先生は誤解していたようだが別に俺は奉仕部を辞めた訳ではない
    ただ戸塚の為にしばらく本格的に自分を磨きたいと思ったのだ)

八幡(そして俺がしばらく奉仕部を留守にしている間さまざまな変化が俺の周りに起こったことを確認しておく)

八幡(材木座はその宣言通り、往年の某ハリウッドスター知事のような、マッスルボディ材木座へと生まれ変わり
    そしてなぜかターミネーターのごとく俺のことを捕らえようとしてくる)

八幡(戸塚は露骨に目が鋭くなり、俺や周りに対して気持ち悪いだのと毒舌を吐く氷の王子戸塚へと変身した
    だが俺の気持ちは変わらない。そんな戸塚を見ているとどこかで溶けてしまった恋心が
    また冷たく結晶となって胸に固まっていく気がするのだ)

八幡(雪ノ下と由比ヶ浜は以前からあったスキンシップが目に見えた多くなり見ればいつも抱き合ったりしている)

八幡(何より一番変わったのは俺だろう。スポーツで鍛え抜かれた俺は爽やかスポーツマンへと成り上がり
    もう誰も俺の目を腐ってるなどという輩は居なくなった
    『自らを高めることで世界を変える』そんな高い志を掲げた雪ノ下も至極満足そうである)

爽やかスポーツマン八幡(葉山の失恋を笑うヒネクレ者の俺はもういない
   今の葉山は氷の王子をめぐる俺の最大のライバルである。俺はこれからも戸塚の為にこの青春をひた走るつもりだ
   だから…)

爽やかスポーツマン八幡「きっと俺の青春は何も間違っていない」


雪ノ下「中二病でも恋がしたい…?」 改題 爽やかスポーツマン八幡「きっと俺の青春は何も間違っていない」

おわれ

おつ

くぅ~疲、マジで

思いつきでこんなことするもんじゃないな
他のSSとかいつもこんなに体力使ってたのか

乙!

おつ
>>1000まで書かされてから言え

大層乙であった

乙です!

>爽やかスポーツマン八幡「きっと俺の青春は何も間違っていない」

「きっと俺の青春ラブコメは~」だった

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