魔人「迷子の」エルフ「二人」 (15)
2016年2月4日
秋葉原のゲマズの前に二人の男女が睨み合っていた。
魔人「おい…ここどこだよ…」
エルフ「そんな事私に聞かれても分からん…!」
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開いてみてワロタ
期待
面白そうな匂いがしたので
期待
エルフ「たしか私が究極精霊魔法を使い…」
魔人「俺が…究極暗黒魔法を使った。」
エルフ「それがぶつかり合ったら…」
魔人「目の前に紫色の穴が空いて吸い込まれたんだよな…」
エルフ「…大体貴様ら魔人はいつもそうだ!エルフの森を汚し!木を切り!罪の無い動物を殺生し!私をこんな訳の分からない所に連れてくる!貴様らと関わるとろくな事がないっ!!」
魔人「エルフの森なんか汚してねぇよ!たまたま入った所が聖域だったってだけだろうが!!木だってむやみやたらに切ってる訳じゃねぇ!必要だから伐採して材木として活用してる!動物だってそうだ!俺らはお前らのように木の実ばっかりじゃ生きてけねぇんだよっ!」
エルフ「いい訳はいいっ!さっきの続きだ!森に帰る手段は貴様を殺めてから考えるっ!」ダッ
エルフは腰に着いている二刀のダガーを抜刀しながら斬りかかる。
魔人「上等だぁ!!」ダッ
魔人も腕甲から爪を出し応戦する。
バッキィィィィン!!ガチガチ…!
魔人「大体貴様らの要求はなんだ!木を切るな!?動物を[ピーーー]な!?てめぇらの森の動物だって他の動物を殺して食べてるじゃねぇか!」
エルフ「それは森の営みだ!!自分の過ちを他を引き合いに出して正当化するな!!」
キィィィィン!!
魔人「てめぇらこそ!自分達の価値観を他人に押し付けるんじゃねぇ!!!」バッ
エルフ「貴様ら野蛮な魔人には理解出来んのだ!森の声も聞こえないくせに!!」
魔人「自分達は神に愛された民なんて気持ちわりぃ考えを理解しようとは思わねぇな!!てめぇらこそ闇のゲートとか開けねぇ癖によ!」
ガッガガガッキキィン!
二人の得物がぶつかり合う音が夜の秋葉原に響いていた。
周囲の者は突然光の中から現れた二人のやりとりを茫然として見ていた。
エルフ「帰れ!!お前らなど魔界に帰ってしまえっ!!」
魔人「帰りてぇのは山々だ!だが勇者と神がもう二つの世界の扉を閉じちまったんだから仕方ねぇだろ!!俺らはもうあの世界で生きてくしかねぇんだよ!!」
エルフ「そんな事は知らん!!知らん知らん!!もういい!!貴様らの言い分など聞きたくない!!ここで果てろっ!!」
エルフは背に背負う大弓を取りだし一度に五本の弓を天に向けて放った。
放たれた矢は魔人の頭上から降り注いだ。
魔人の腕甲の形状を銃のように変形させるとその矢すべてを撃ち落とした。
エルフ「くっ…おのれ…!」ハァハァ
魔人「貴重な火薬を使ってやったんだ…そんなに怒るなよ…」ゼェゼェ
パチパチパチパチ!
すげぇー!!
なにこれ!?
新しいアニメの街頭宣伝!?
えるふたそ!えるふたそ!
萌へ!萌へぇぇ!!
突然の喝采に二人は茫然とした。
はっと気づくとエルフは観衆に向けて叫んだ。
エルフ「なんだ!貴様らは!見世物ではないぞっ!」
魔人「お前怒りっぽいな…いつもそうなのか?いいから俺に任せとけって…お前は建前でばかり先攻して話をややこしくするタイプだ」
エルフ「なっ…貴様と馴れ合うつもりなど無いっ!」
それを呆れたように「はいはい」と魔人がたしなめる。
そして魔人は観衆の手前にいた腐女子の手を取り言った。
魔人「お嬢さん突然声をかけてしまって申し訳無い。貴方の魅力に当てられてしまって…。無礼を承知の上です。良かったら少しお話しませんか?」
腐女子「ぷふぉ…!ぷぶふぉ!!おじょ…おじょ…」
魔人(言語はどうやら通じないか…どうすれば…)
うぉぉぉぉ!!
魔人「!?」
カメコ1「そうそう!エルフさん!もっとこう!前屈みで!!あーっサイコ!サイコ!」カシャカシャ
カメコ2「目線下さいっ!!あわわっ!!あわわわ!危うく逝きそうでござった!なんという強き眼差し!」パシャパシャ
カメコ3「ふぉぉぉぉ!!!ふぉぉぉぉ!!!!」ピピピッパシャピピピッパシャ
カメコ4「うっ…!ふぅ…何故人は争いを繰り返すのか…」カシャカシャ
エルフ「こ…こうか…?」///
サイコー!!サイコー!!
魔人(なにやってんだ!あいつは!!?)
腐女子「ぶひぃふ!ぶびぃーふっ!」Twitter中
魔人(なんだ!?なんだこいつの手にある機械は!それになんという複雑な指の動きだ…目で追いきれん!!)
腐女子「ぶひゅっひゅ!ナンパなう!!ナンパなう!!あっツイート口に出してたっちゃ!おドジさんだぞぅ!コツンー☆」
魔人(なんだこの溢れてくる殺意は…!!!いや…今なら撃てる!!究極暗黒魔法!!!)
魔人「エルフッ!!!お前さっきの魔法まだ撃てるか!!?俺はイケる!!もう一度あれをやれば元の世界に戻れるはずだっ!!やるぞっ!!」
エルフ「えっ!?あっちょっと待て!私はまだMPが!!」
ガシッ
カメコ「僕らのMP使って下さい」
カメコ2「さぁ旅立ちの時です」
カメコ3「短い時間でしたが最高の思い出でした」
カメコ4「ふぅ…今日という日を忘れない」
エルフ「お前たち…」
ドクン!!
エルフ「うわっ!!なんだこの力は!?みなぎってくるぞ!!」
カメコ「僕らのすべてのMPだ…役に立てばいいんだけど」
エルフ「十分だっ!!ありがとう!!魔人よ!!こちらもイケるぞ!!」
魔人「おうよ!!同時に行くぞ!!ハァァァァァァァァァ!!我闇の主にして闇のしもべ!全てを闇に帰す者の代行者なり!!」
魔人の周りに禍々しいオーラが溢れだす!
エルフ「私に合わせろ!森羅万象全ての物に宿りし魂よ!今こそ我に力を与えたまえ!我願う者なり我祈る者なり!眩く闇を打ち払わん!」
エルフの周りを白きオーラが包んだ!
魔人「ラウンザ・ド・ディモレイス!!」
エルフ「エターナリティー・フォース!!」
闇のオーラと光のオーラがぶつかり合う。
二人の前にはあの時と同じ紫のゲートが開いていた。
魔人「どうやら成功だな…っ!意外と息が合うようだな…俺達…ありがとな!お嬢さん!あんたのお陰で元の世界に帰れそうだ!」
腐女子「あふ…ふぉ…」シュン…
魔人「そんな顔すんなよ!また会えるさ!」
腐女子「こ…これ…宝物…。あげる…」スッ
腐女子はそういうと「百桜鬼」のストラップを差し出した。
魔人「お…おう。(こいつまともにしゃべれるのか!?)…この世界の土産に貰ってくわ。俺からも何か返せる物…あっじゃこれやるよ」
魔人はそういって自分のピアスをはずすと腐女子に渡した。
腐女子「ふぇぇぇ…ん!ふぇぇぇ…ん!」
腐女子はそれを大事そうに握りしめ両手を目に当てがい少女のように泣き出した。
魔人「泣くなよ!じゃあまたな!」(泣き方までうぜぇ…)
エルフ「お前達もありがとう!感謝してもしきれないっ!」
カメコ「お礼には及びません」
カメコ2「可愛いは正義」
カメコ3「真の可愛いは作れない」
カメコ4「ふぅ…人は何故まやかしに夢を見るのか…」
エルフ「可愛いっ!?///私が…?…あ…ありがとう…」
カメコ達は左胸に拳を当て「心臓を捧げた」
エルフ「じゃ…また会おう!今度はその写真とやらを私にも撮らせてくれ!」
カメコ達は応っ!と再度熱い敬礼をした。
エルフ「」
そしてまばゆい光に包まれ二人は消えてしまった。
カメコ「最後エルフたんはなんて言ったのかな?」
カメコ2「さぁな…」
カメコ3「僕には「ありがとう」に見えたんだな…」
カメコ4「いや皆に精霊の加護がありますように…と言っていた」
カメコ2「ふぉぉぉぉ!!早く帰ってスレ建てなきゃ!」
カメコ「スレタイは?」
カメコ3「エルフから精霊の加護受けたけど質問ある?とかがいいと思うんだな…」
カメコ4「やめておけ…これはここにいるもの達だけの秘密にしよう」
ヲタ達は東京の汚れた空を見上げ
今日という日を胸に刻むのだった。
2016年2月5日
皇居の庭で二人の男女が睨み合っていた。
エルフ「おい…ここはどこだ?」
魔人「俺に聞くなよ…」
SPに囲まれ二人は両手を挙げて投降していた。
SP「貴様ら何者だ!」
魔人「迷子の」エルフ「二人」
魔人・エルフ「だ!」
終わり
エピローグ
この後二人が天皇の空間魔法で元の世界に帰して貰った事は言うまでもない。
元の世界に戻った二人は種族同士で話し合いの機会を重ね互いに理解を深めて行った。
そして二人の間にはダークエルフが誕生し二人は幸せにくらましたとさ。
たまに魔法をぶつけて秋葉原に二人で遊びに行っているのは内緒だ。
貴方も秋葉原に行ったら是非ゲマズの前をのぞいて見て欲しい。
もしかしたら…二人に会えるかもしれないから
おつ
おもしろかった
乙です
>>11 ありがとうございます!
>>12 ありがとうございます!
短くてすいません。
今既にSS書いているんですが無償にバトル物が書きたくなってしまって
やはり文章でスピード感を出すのって難しいですね!
精進します。では読んでくださってありかとうございました。
おつ
とりあえず天皇sugeeでおk?
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