阿良々木「どうした俺、なにかあったのか?解決にはならないかもしれないが相談位なら乗れるよ」
俺「ああ、ありがとう、人に頼ったりするのは性分ではないから控えたかったけどこの心の荒み具合ではどうやらそうもいかない…
実は俺、ある人を信用できなかったが故に怒らせてしまったんだ…自分のせいだというのにその後もその人を否定する言葉を吐いたりしてしまった…」
阿良々木「そうか、どんな理由で信用できなかったのかは知らないけど自分のせいだとわかっているなら理解してもらえるまで謝ればいいじゃないか」
俺「謝ってはいるんだが今のところ連絡はない、まあこの時間帯だから寝ているんだろうけどな」
阿良々木「ちゃんと誠意が伝わるように謝れば相手はきっと理解してくれるはずだよ、すぐには許してくれないかもしれないけど時間かけて謝れば必ず報われるはずだ」
俺「そうだよな、ただやはりこのまま心に淀んだ重いものを一人でかかえているというのは辛いもんだ、阿良々木…今日だけでいい、今日は一人にしないでくれ…」
阿良々木「当たり前だ、そんなに弱りきったお前を一人になんてさせられるか」
(忍「……なんか気持ち悪いのう)
いつからだろう 君の事を 追いかける私がいた
どうかお願い 驚かないで聞いてよ 私のこの想いを
続く
ぅゎ
俺「なあ、阿良々木…?手を繋いでもいいか?」
阿良々木「…あ、あぁ、今日の俺はお前の言いなりにでもなんでもなってやる」
俺「ありがとう」ぎゅ
阿良々木「はは」
阿良々木「なあ、俺、答えたくなかったら応えなくてもいいんだがその怒らせてしまったある人ってのは誰なんだ?」
俺「…言ってもわからないよ、阿良々木は知らない人だからな」
阿良々木「そうか、ちなみにどんな関係なんだ?これも応えたくなければいいんだが」
俺「…わりい、これは今は言いたくないんだ後で話すよ」
阿良々木「そうか、変な気を使わせて悪かったな」
俺「いや、いいんだ、寧ろこんなにお世話になってしまっているのに応えないとか図々しいにも程があると思う」
阿良々木「いや、いいんだよ、お前は、今は俺に一杯迷惑をかけていいんだ、辛くて壊れそうになっているのに無理に強がろうするな」
俺「やさしいな、阿良々木は、そらモテる訳だ」
阿良々木「ん……」
(忍「我が主様の広量だけには毎度毎度感服させられるわ)
俺「なあ、阿良々木、戦場ケ原のどこを好きになったんだ?」
阿良々木「き、急にどうした?」
俺「ごめん、なんか気になったからさ」
阿良々木「…全部だよ、全部、おれはあいつの全部を好きになったんだ」
俺「全部か、ベタ惚れなんだな」
阿良々木「まあな」
俺「阿良々木とこうして話しているとなんだか凄く落ちつくな…」
阿良々木「光栄だな、それは」
俺「…」
阿良々木「…俺?」
俺「…」スウスウ
阿良々木「寝たのか、フフ」
忍「のうのう我が主様よ、このワシに気持ちの悪いものを見せおって」
阿良々木「忍」
忍「行くところまで行ってBL展開がくるのではないかとビクビクしておったわい、正義のヒーローごっこもここまでくると狂気すら感じるぞ」
阿良々木「目の前に困っている人を見て見ぬ振りができるほど非情ではないんだよ、忍、それに男だから助けないとかそーいう差別は一切しない」
忍「ふん、本当にお人好しの馬鹿じゃのう」
阿良々木「馬鹿は余計だ」
忍「今季の期末テストで自分の名前を書き間違える奴を馬鹿と呼ばずしてなんと呼ぶ」
阿良々木「んっ…、それは今の話とは関係
がない」
忍「のうお前様よ、知っておるかも知れんがその男、怪異じゃぞ」
阿良々木「そんなの知るかー」
阿良々木「そんなことをなんの脈略もなく唐突に言われても信用なんかできないぞ」
忍「いや、信用できぬなら信用してくれぬともよいのじゃが
阿良々木「怪異ってあの八九寺の蝸牛とか戦場ケ原の蟹とかそういう意味の怪異か?」
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