夏奈「ケイコ、私たち親友だよね」ケイコ「……」(202)

夏奈「ケイコー、勉強おしえてー」

ケイコ「少しは自分でやったほうがいいんじゃない?」

夏奈「そんなこというなよー。親友じゃないか」

ケイコ「え? 誰と誰が?」

夏奈「え? 私と、ケイコが」

ケイコ「どうだろう……」

夏奈「ちょっと、親友でしょ?」

ケイコ「……どうだろう」

夏奈「な……」

やめろ

みなみけとかよつばとでこういうことするのマジでやめろ

つづけなさい

workingでもやめろよ

ケイコ「あ、次の授業は教室移動だよ、夏奈。いそご」

夏奈「待てよ」ギュッ

ケイコ「な、なに?」

夏奈「今の話を水に流せるほど、私は出来た女じゃないぞ。親友のケイコなら知っているだろ?」

ケイコ「ごめん。親友じゃないけど、知ってる」

夏奈「なんでだ? 私たちの友情は海よりも深く広いだろう」

ケイコ「丁度、干潮だったから」

夏奈「干上がってるのか!! 満潮にはいつなるんだ!?」

ケイコ「さぁ……。時間が解決してくれるよ」

夏奈「解決する気ないだろ!!」ギュゥゥ

ケイコ「スカートを掴むのはやめてって言ってるでしょ……!!」

夏奈「ここではっきりさせよう。私とケイコが親友かどうかを!!」

ケイコ「親友じゃないよ」

夏奈「ばっさりだ!!」

ケイコ「ほら、遅刻しちゃうよ。カナ、急がないと」

夏奈「おうおう!! ケイコさんよ!! ここで逃げられると思ってんじゃないよ!! 私は生まれて初めて親友に対してご立腹だぞ!!」

ケイコ「……」

夏奈「私はケイコの親友だから、今何を考えているのか当てられるぞ」

ケイコ「そうなの?」

夏奈「面倒くさいって思ってる」

ケイコ「すごい。正解」

夏奈「おい!!」

ケイコ「カナ、じゃあ聞くけど、私に親友になってくださいって告白してくれた?」

夏奈「え?」

ケイコ「やっぱりね、そういうことは口にしていないとわからないと思うの」

夏奈「親友ってそうやって作るものなのか?」

ケイコ「そうだよ? 知らなかったの?」

夏奈「……振られる可能性もあるよね?」

ケイコ「あるんじゃないかな?」

カナのポジティブさが辛い

こんなこと言われたら俺なら鬱になって引きこもる

なんだよ!2人がゆりゆりする話と思ったのにさ!

夏奈「……」

ケイコ「……どうする?」

夏奈「えっと……。ちょっと待って」

ケイコ「うん」

夏奈(ここで告白してケイコが親友になってくれるかどうか、かなり微妙なラインじゃないか?)

ケイコ(こういえばカナは悩んで告白してこないから、有耶無耶にできるはず)

夏奈「ケイコ、告白は後日でいいか?」

ケイコ「うん。いいよ。それよりも今は教室に急ごうね」

夏奈「そうだね。遅刻しちゃうもんね」

ケイコ「そうだよ。遅刻しちゃうもの」

夏奈「今は友達でいいのか?」

ケイコ「いいとおもうよ」

夏奈「よーし!! なら、友達のケイコ!! 一緒にいこう!!」

ケイコ「うん」

夏奈(まさか、そんな暗黙の了解があったなんて……。恋人を作るときだけじゃないのか……)

夏奈ちゃん……

夏奈ならきっと大丈夫

夏奈「藤岡」

藤岡「どうしたの、南?」

夏奈「お前に告白したことなかったよな」

藤岡「え……!!」

夏奈「私から告白したことはなかったよな?」

藤岡「そ、それって……あの……えっと……」

夏奈(しかし、待て。藤岡は親友か? そこは重要だ)

藤岡「み、みなみ……」オロオロ

夏奈(藤岡に告白して、果たしていい答えが聞けるのかどうか。元々私と藤岡は敵対関係にあったわけだしな……)

夏奈(藤岡に振られたら、何となくだけど落ち込んでしまう気もする)

藤岡「あ、あの……オレ……」

夏奈「悪い、藤岡。今は勇気がない。もう少し友達でいよう」

藤岡「え……。あ、う、うん!! いいよ!! 待ってるから!! いつまでも!!」

夏奈「そうか」

夏奈(考えてみたら、私は誰に対しても告白したことないぞ……。まずい……私には親友がいないことになる……)

ケイコって絶対夏奈のこと嫌いだよな

きらいじゃないよ めんどくさいだけ

南家

冬馬「おらぁー!! オレのドーナツどこだー!!」グイッ

千秋「うわぁー!! やめろぉー!! 今日はないっていってんだろぉー!!!」

夏奈「……」

内田「カナちゃん、カナちゃん。とめなくて良いの?」

吉野「でも、いつものことだしね」

内田「そうだけど」

夏奈「冬馬、千秋」

内田「お、珍しくカナちゃんがやる気だ」

吉野「本当だね」

冬馬「なんだ? やるか?」

千秋「たすけろぉー」

夏奈「お前たちは、親友なのか?」

冬馬「あ?」

千秋「え?」

藤岡君……

夏奈「親友なのかと訊いた」

吉野「なんだか意外な方向から止めたね」

内田「そーだね」

冬馬「親友……」

千秋「おい。何迷ってんだ」

冬馬「でも、いつも昼飯と晩飯食わしてもらってるから、親友でいいと思う」

千秋「おい、こら。お前と私の友情は飯で繋がってるのかよ。私の純情を返せ」

冬馬「そうだ」

千秋「これ以上、私の純情を踏み躙るなぁ!!」

冬馬「なんだ、やるか!?」グイッ

千秋「あー!! 誰かたすけろぉー!!」

夏奈「つまりお前たちは親友なのか、そうじゃないのか。はっきりしてくれよ」

冬馬「いや、まぁ、親友なのかもな」

千秋「言葉を濁すなよ。はっきり言えよ」

夏奈「なら、お前たちも告白は済ませたのか?」

いいと思う

冬馬「告白ってなんだよ?」

夏奈「告白は告白だ。親友になるには言葉にしないといけないっていう社会のルールがあるんだぞ! 知らないのか!?」

千秋「なんだと?」

冬馬「そんなことあるわけないだろ?」

夏奈「甘いな、トウマ。お前が一方的に親友だと思っているかもしれないだろ?」

冬馬「え?」

夏奈「どうだ? 相手が100%、確実に、絶対的に、自分のことを親友だと思っているかどうか自信があるのか?」

冬馬「そ、そういわれると……」

夏奈「こういうのは言葉で交わしておかないと確認することはできないんだ」

千秋「別に親友だと思われてなくても、自分が親友だと思っていればいいんじゃないか?」

夏奈「甘いな、チアキ!! もし自分が親友だと思い込んで秘密を暴露し、その相手が秘密を広めたらどうする?」

千秋「縁を切る」

夏奈「そーいうことじゃないんだよぉ!! 親友だとわかってないだろって私は言いたいんだよぉ!!」

千秋「あー、なるほどな」

冬馬「でも、確かに普段そんな確認しないから、わかんねえなぁ」

内田「その確認って重要なのかな?」

夏奈「重要に決まっている!! 困っているときに頼る優先順位を決めやすいだろ!!」

千秋「お前、親友いないだろ?」

夏奈「内田はどうなんだ? 吉野とは親友なのか?」

内田「そんなの勿論だよ!! ね、吉野っ!」

吉野「……」

内田「よしのってばぁ!!」

吉野「え? なに?」

内田「きこえてたよねぇ!?」

冬馬「でもさ、告白するって親友になってくださいって言うのか? 恥ずかしいだろ」

千秋「そうだな。付き合いが長くなればなるほど、そんなこといえない気がする」

冬馬「だよなー。もう自然体でいいじゃん」

夏奈「そうやって人を信用できずに歪んだ性格になればいい」

冬馬「うっ……」

千秋「テキトーなこというな、バカ野郎」

吉野黒いよ

夏奈「そこで私はお前たちに問いたい!! 絶対に安全、安心だから!!」

千秋「何をするつもりだ。地獄を見るだけだからやめとけ」

夏奈「私と親友になりたいやつ、この指とーまれっ」

千秋「あーあ」

冬馬「……」

吉野「……」

内田「あ、えっと……」

夏奈「……先着1名様に1000円のキャッシュバック」

内田「かなちゃーん」ギュッ

夏奈「お前は親友じゃない!!」ペシッ

内田「なんでぇー!?」

夏奈「なんだお前らぁ!! 私とは親友じゃないのかよぉ!!」

千秋「私にとってはただの出来損ないの姉だ」

夏奈「お前、絞め殺していいか?」

冬馬「カナは親友って感じじゃないからなぁ。年上だし」

支援

夏奈「なんだと……!!」

千秋「まぁ、そうだな。ジェネレーションギャップが激しい」

夏奈「いつも遊んでるのにか!?」

吉野「そうだね。年上だから友達感覚じゃいけないよね」

内田「おー、なるほど。敬わないと」

夏奈「おまえらぁ!! こんなときだけ年上扱いか!!」

冬馬「実際、年上だし」

千秋「同年代だったら、まず友達にすらなってないな」

夏奈「……」

吉野「千秋!!」

千秋「え?」

夏奈「う……ぐすっ……」

千秋「あ、いや、だから歳が違ってよかったなって話で……」

夏奈「みんなきらいだぁぁぁ!!!!」ダダダッ

吉野「千秋、なんでトドメを……」

可哀想だけど可愛い

内田「カナちゃん、泣いちゃったね」

吉野「もう少し責めた後にフォローいれるつもりだったのに」

内田「え?」

冬馬「でも、カナの言うことも一理あると思うな。片思いってこと多そうだぞ」

千秋「いちいち確認するほうがバカじゃないか? いいか、そもそも親友なんてものは口にするたびにその価値を下げていくんだ」

内田「そーなの?」

千秋「内田よ。考えてみろ。『私たち親友だよね』といちいち確認してくる奴なんて嫌じゃないか?」

内田「うーん……」

吉野「そうだね」

内田「そうなんだ!?」

千秋「要するに、カナが私たちは親友だと言った時点で、カナが私たちのことを本気で親友だとは思っていないことになる」

冬馬「そういうことか……」

千秋「人間関係なんてそんなもんだ」

吉野「でも、チアキ。例えばだけど、マコちゃんはチアキのこと嫌ってるのに、チアキが親友だと思って馴れ馴れしくしてたらマコちゃんは困るよね?」

千秋「え……」

軟考ドSの吉野嬢

やっぱ吉野ってどSやわ

冬馬「嫌いなやつに好かれるってけっこーあるよな」

内田「あるある」

千秋「……あれ? マコちゃんって私のこと嫌いなのか……?」

吉野「例えばの話だよ?」

千秋「そ、そうだな。例えばの話が現実にあるわけがない」

吉野「うんうん」

冬馬「しかし、片思いだった場合、オレはチアキたちに迷惑をかけていることになるな。いつもご飯を食べさせてもらってるし、風呂も入ってるし」

内田「トウマはよく来るもんね」

冬馬「内田だって週の半分以上はここで過ごしてるだろ!! もう一年の1/3はチアキの家にいるだろ!!」

内田「そんなにいないよ!! 夏休みとかは毎日くるけどさぁ!!」

冬馬「チアキが内田のこと嫌いだったら、もうお前は犯罪者レベルだぞ!!」

内田「は、はんざいしゃ……!!」

冬馬「食物を荒らしているわけだから、当然だろ」

内田「そ、そんなことないよね……チアキ……? わ、私たち親友だもんね……?」

千秋「マコちゃんは私のこと……どう思ってるんだ……ああ、気になる……気になるが……訊けば全てが終わってしまうような気がするよ……」

冬馬「あーあ、内田。親友かどうか訊いちまったな」

内田「あぁー!!! しまったぁー!!!」

冬馬「この時点で内田はチアキの親友じゃなくなったわけだ」

内田「うぇぇぇぇん……!! よしのぉぉ……!!」

吉野「よしよし」ナデナデ

冬馬「その点、オレはチアキとは親友だから訊ねるなんて無粋なことはしない」

吉野「でもそれだと、もし嫌っているとしたら、トウマも犯罪者だよね」

冬馬「うっ……。チ、チアキ? オレとは親友だよな?」

千秋「マコちゃん……どうしよう……気になる……」

内田「あー!! トウマも訊いたー!! アウトー!!!」

冬馬「うわぁー!! やっちまったぁー!!!」

内田「どーだ!! 想像以上に辛いでしょー!?」

冬馬「うぅ……よしのぉー!!!」

吉野「よしよし」ナデナデ

千秋「……大丈夫。マコちゃんは絶対に嫌ったりしてない。私のことを親友だって思ってくれているはずだ」

廊下

夏奈「……電話してみるか」

夏奈「……」ピッピッ

マコト『はい!! もしもし!!』

夏奈「マコト。私だ」

マコト『カナ! どうしたんだ!?』

夏奈「いつも元気いっぱいだな」

マコト『まぁな!! オレには両親から譲り受けた男気溢れる元気さがあるから!!』

夏奈「なぁ、マコト。訊きたい事があるんだ」

マコト『どうした? なんか元気ないぞ?』

夏奈「私とマコトは親友か?」

マコト『え?』

夏奈「どうなんだ?」

マコト『どうしたんだよ、カナ。そんな当たり前のこときくなよ』

夏奈「マコト!!! 今すぐうちにこい!! 今すぐだ!!!」

支援

マコちゃん!

流石マコちゃん

マコ「きたよー!!」

夏奈「マコトぉー!!!」ギュゥゥ

マコ「うわぁ!? ど、どうしたんだよぉ!?」

夏奈「お前だけは絶対に離さないからなぁー!!!」スリスリ

マコ「おいおい、カナ……。なにがあったんだよぉ」

千秋「おい、今マコトって聞こえたが……」

夏奈「あ、いや……マコちゃんとーいっしょーって言ったんだが」

千秋「あー! マコちゃん……」

マコ「やぁ、チアキ! 遊びに来たよ!」

千秋「なんていう……なんていう……タイミングで……!!」

マコ「どうした?」

千秋「うわぁぁ!!」

マコ「チアキー!?」

夏奈「まて!! いくな!!」ギュゥゥ

マコ「待ってくれよ!! チアキの様子が変だろ!?」

夏奈「私とチアキ、どっちが大事なんだ!!」

マコ「どっちも大事だよ!! 親友だからな!!」

千秋「え……?」

マコ「え?」

千秋「マコちゃん……親友なのか……?」

マコ「当然じゃないか! なにいってんだ!!」

千秋「マコちゃぁぁん!!!」テテテッ

マコ「おぉぉ!?」

千秋「わたしも……わたしも……マコちゃんのこと親友だと思ってるからぁー!!」ギュゥゥ

マコ「チ、チアキ……だきつくのは……ちょっと……」

千秋「え……カナはいいのにか……」

マコ「あ、えっと……そうじゃなくて……」

千秋「やっぱり、私のことが……き、きら……」

マコ「そうじゃないって!!」

夏奈「私が抱きついても平気って、なんかチアキとの扱いに隔たりを感じざるを得ないな!!」

フラグたったわこれ

マコト「親友だからな!」

千秋「バカ野郎」

マコ「――そうか。親友とは何かで揉めていたのか」

冬馬「ああ。そうだ」

内田「結果的に私とトウマはチアキと親友になれず、友達止まりになっちゃったけど」

吉野「そうだね」

マコ「いや。そもそも親友ってなんだ?」

千秋「え?」

マコ「友達と親友の違いってなにか分からないと話が進まない」

千秋「確かにそうだな。マコちゃんの言うとおりだ。反省しろ、友達の内田」

内田「どーして、私だけにいうの? 友達のチアキ」

吉野「辞書には信頼できる親しい友って書いてあるね」

冬馬「それ友達とは違うのか?」

吉野「友達は親しく交わっている人って書いてあるね」

内田「つまり、信頼できるかどうかが重要なんだね」

千秋「なるほど」

夏奈「お前の頭の中で真っ先に私が信頼できる候補から消えたのが手に取るようにわかるぞ」

支援

冬馬「でも、信頼できる人ってことは千秋はみんなにとって親友になるんじゃないか?」

千秋「どういうことだ?」

冬馬「だって、チアキの家にきたら確実に飯にありつけるし」

千秋「飯ありきかよ。お前はもう知人の冬馬でいいよ」

冬馬「え……」

内田「そっかー。なら、私もチアキの宿題は信頼して写させて貰っているから、親友でいいかも」

千秋「内田はもうクラスメイトの内田でいいよ」

内田「なんで!?」

夏奈「そうか。信頼できるかどうかなのか……」

夏奈「よーし!! それなら大丈夫そうだ!!」タタタッ

マコ「カナ、どこに行くんだよ」

吉野「マコちゃんはシュウイチくんと親友なの?」

マコ「もちろ――いや、オレはシュウイチとか知らないから」

吉野「あ、そっか。ごめん、マコトくんと勘違いしちゃった」

千秋「私の親友は吉野とマコちゃんか……」

吉野嬢がこわい
成長したら影の女王になってそう

吉野にいじめられたい

夏奈「もしもし、ケイコー」

ケイコ『どうしたの?』

夏奈「私はケイコのことを信頼している!!」

ケイコ『うん』

夏奈「ケイコはどうだ?」

ケイコ『どうだろう』

夏奈「例えば命の危険が迫ったとき、私に助けを求めたりするだろ?」

ケイコ『どうだろう』

夏奈「信頼してるだろ!?」

ケイコ『……今から、塾があるから』

夏奈「ケイコ!! はいかいいえで答えるだけだろ!? それぐらいの時間もないほど塾ってところは忙しいのか!?」

ケイコ『はい』

夏奈「その質問に答えなくてもいいんだよぉー!!」

ケイコ『またね。カナ』

夏奈「あ、こら!! ケイコー!! きるなぁー!!」

ケイコ~愛してるって

このケイコめっちゃ冷たいな

藤岡君って男友達いないんじゃ



春香「カナー、ご飯できたよー」

夏奈「いらない……」

春香「え? い、いまなんて?」

夏奈「チアキとハルカで分けていいよ……」

春香「カナ……」

千秋「ハルカ姉様、いただきましょう」

春香「そうね。いただき――」

夏奈「はるかぁ!! 理由をきけよぉー!!」

春香「聞いてほしかったの?」

夏奈「可愛い妹が落ち込んでるのにその態度はないだろぉー!?」

春香「じゃあ、ご飯たべよ? 元気でるから」

夏奈「……うん」

千秋(流石ハルカ姉様)

春香「いただきます」

生理なんだろ

>>49
原作だとモブ男子と一緒にいるシーンけっこうあるぞ

春香「それでどうして落ち込んでたの?」

夏奈「私が親友だと思っていた奴が、悉く友達以下だった……」

春香「そうなの? ケイコちゃんのこと?」

夏奈「それだけじゃない。トウマや内田、吉野も……。私の親友はマコちゃんだけだった……」

春香「でも、親友って普通は一人か二人ぐらいじゃない? 何人もいる人のほうが人格を疑うけど」

千秋「ハルカ姉様の言うとおりです」

春香「チアキには何人いるの?」

千秋「今日、分かったことですが、私の親友は二人です」

春香「うん。そうよね。ほら、カナ。別に気にすることはないわ」

夏奈「ハルカ!! でも親友だと思っていた人から親友じゃないよって言われてごらんよ!! 気にするよ!! すごーく気にするよ!!」

春香「そうか……。まぁ、確かにね」

夏奈「普通は落ち込むだろぉ……」

春香「でも、友達なんでしょ? いいじゃない」

夏奈「私は親友でいたいんだぁー!!」

春香「カナはケイコちゃんのことが大好きなのね」

可愛い

夏奈「好きとかそういうのより、私にはケイコがいないとダメなんだ。人間味溢れる点数から人間離れした点数になってしまうこともある」

春香「なんの点数?」

夏奈「だから、私はケイコとは親友でいたいんだ!!」

春香「ねえ、なんの点数?」

千秋「ふっ。所詮は貴様のエゴで親友という関係を維持したいだけか。それでは、相手がお前のことを親友だと思わないのも頷けるな」

夏奈「なんだと?」

千秋「利用することだけを考え、相手に『私とお前は親友だ』なんて言っても説得力もないもない」

夏奈「でも、私はケイコのことを信頼している!! あの機械のような点数を掻っ攫っていくケイコのことを!!」

春香「カナ、なんの点数なの?」

千秋「それがダメだっていってんだよ、バカ野郎」

夏奈「何がダメなんだよ!!」

千秋「だから、その利用することだけを考え――」

春香「食事中に喧嘩? 二人ともご馳走様はしたのかしら?」ガシッ!!!

夏奈「いたたた!!! ごめんなさい!!」

千秋「静かにたべますから……ハルカ姉様……アイアンクローだけはぁ……!」

ええのう

出た!春香姉さまのアイアンクローフロムキッチン対面式!

春香「そもそも誰が親友とか気にしていたらキリがないわよ、カナ?」

夏奈「そういうハルカには親友いるのか?」

春香「え? それはマキとアツコだけど」

夏奈「それはハルカの片思いじゃないのか?」

春香「え……」

夏奈「どーなんだ。絶対の自信があるのか、ハルカ?」

春香「あ、ありますぅ」

夏奈「でも、二人はバレー部に所属しているわけだろ。もし意見が分かれたとき、ハルカは必ず孤立するんじゃないのか?」

春香「それは、意見が分かれたらでしょ?」

夏奈「親友なら意見が分かれても、誰かが孤立しないような案を出すはずだ」

春香「な、なら、マキもアツコもそうしてくれるし、私もそうするわ」

夏奈「ハルカはそう思っていても、マキちゃんとアツコは……ふっふっふっふ……」

春香「いやぁー、いわないでー!」

千秋「カナ!! ハルカ姉様になんてことをいうんだぁ!!」

夏奈「ハルカだけなんか達観してるからだろ!!」

徐々に広がる疑心暗鬼

保坂なぁ…

夏奈「ごちそうさまでした」

千秋「ごちそうさまでした、ハルカ姉様。今日も美味しゅうございました」

春香「う、うん……」

夏奈「さーてと、風呂掃除でもするかー」

千秋「洗い物手伝います、ハルカ姉様」

春香「うん……」

千秋(よし。今日は緑の野菜を残しても何もいわれない……)

春香「野菜は食べてね」

千秋「……ぁい」

春香「はぁ……。マキとアツコには確かにいつも良くしてもらってるし、相談することもされることも多いけど……」

春香「二人はどう思ってるのかは分からない……」

千秋「ごちそうさまでした」

春香「残しちゃダメよ」

千秋「……ぁぃ」

春香「でも、直接訊くのも違う気がするし……うーん……」

支援

南家

冬馬「なぁ、アニキたちに親友っているのか?」

アキラ「親友?」

ナツキ「それがなんだ?」

冬馬「いや、今日色々あってさ、親友はなんだろうって話になって」

ハルオ「親友か。確かに難しい問題だな。友人との境界線も分かりにくいからな」

アキラ「トウマは親友いるの?」

冬馬「オレか? まぁ、今日わかったけど二人は確実にいるな」

ナツキ「それはいいことだな」

冬馬「アキラにはいるのかよ?」

ナツキ「オレか……。親友とか背中で語るもんだろ」

ハルオ「ナツキ、いないのか」

アキラ「あははは。アニキは顔が怖いもんな。誰も近づいてこい――」

ナツキ「アキラ、こっちこい」

アキラ「あ、ごめんなさい」

>>63
冬馬「アキラにはいるのかよ?」

冬馬「ナツキにはいるのかよ?」

なんか映像が浮かんで来て楽しい
内田可愛い

冬馬「なんだ。アニキたちもいないのかよー」

ハルオ「そもそも親友なんて重要なのか? 結局頼りになるのは男前な兄だと思うぞ、トウマ」

冬馬「何いってんだ。こっちくんなよ」

ナツキ「そうだぞ。別に親友とかいらねえだろ」

冬馬「お、おう、そうなのか?」

ナツキ「男に必要なのは己の拳だけだ」

アキラ「友達いないの?」

ナツキ「アキラは黙ってろよ!!」

冬馬「参考になりそうもないなぁー」

ハルオ「全く。不甲斐ない兄弟たちだ」

ナツキ「お前、自分だけ除外してんじゃねーよ」

ハルオ「なら、親友の一人ぐらい紹介してみろ」

ナツキ「親友は目でうったえるものだろーが」

アキラ「背中で語るんじゃないの?」

冬馬(やっぱり、アニキたちじゃだめだな……)

翌日 高校

ナツキ(全く……。トウマのやつめ、余計な話題を家族団欒の場に放り込みやがって。親友がいないとか、少し寂しいやつみてーじゃねえか)

ヒトミ「ナツ――はっ!!」

ナツキ「……」

ヒトミ(ナ、ナツキのあの目は寂しいと訴えている目だ)

ナツキ「ふぅ……」

ヒトミ(よし……)グッ

ヒトミ「ナツキ。どうしたんだよ」

ナツキ「ヒトミか。なんだ?」

ヒトミ「なんだじゃないだろ。何寂しがってるんだ?」

ナツキ「別に寂しいなんて思ったことねえよ」

ヒトミ「そういえば、ナツキってあまりクラスメイトと喋らないよな。どうしてだ?」

ナツキ「喋らないわけじゃない。喋ると相手が逃げるんだ」

ヒトミ「なんで? お前ほど話しかけやすい奴、いないのに」

ナツキ「それが分かれば苦労はない」

支援

しょーちゃん ◆sho/Nrx0p2

俺の文句はここで言え!!(`・ω・´)
自己紹介板自己スレ
過去に書いたSSとか貼ってある

ヒトミは数十年連れ添った嫁の域だよな

ヒトミ可愛い

ヒトミ「やっぱり寂しいって思ってるんじゃないか」ペシッ

ナツキ「……」

ヒトミ「……べ、別に寂しがることもないんじゃないか?」

ナツキ「あ?」

ヒトミ「こ、こうして……私が……その……」モジモジ

ナツキ「……」

ヒトミ「しゃ、喋ってやってるんだからぁー!!」ダダダッ

ナツキ「お、おい、ヒトミ」

ヒトミ(やべー!! すげーはずかしいこといってるぅー!!)

ナツキ「……やっぱり、逃げるんだよな」

ナツキ(アニキからも言われているが、やはり顔か……)

ナツキ(しかし、顔はどうしようもないんだが……)

ナツキ「はぁ……」

ナツキ「……今日の晩飯、どうすっかな」

昼休み

マキ「ハルカぁー、一緒にたべよー」

春香「うん」

アツコ「よいしょ」

マキ「うわ、アツコ。親父くさ」

アツコ「え?」

マキ「ねえ、きいたよね、ハルカ? よっこらしょーいちだって」

春香「え? あ、えっと、聞いてなかった」

アツコ「い、いってないよぉ、マキぃ」

マキ「いーや、言ったね」

アツコ「なんで、そんな意地悪いうのぉ……」

マキ「あ、ごめんごめん。泣かないでよぉ」

アツコ「うぅ……ぐすっ……」

春香「……二人って仲いいよね」

マキ「え? まぁ、うん。中学から友達だし」

ケイコは今回かなりクール分プラスされたよね


1期のカナに振り回されるがままのケイコではなくなった

かわいい

そっか、マキとアツコは中学からか
そりゃ普通はぶられるわ

春香「ねえ俺、私たちって親友?」

俺「えっ、何言ってるの・・・彼氏じゃなかったの俺!?もしかして別れたいとか・・・?」

春香「あ、ううん別にそういうのじゃないの、ゴメンネ気にしないで」

春香「やっぱり、親友なのかな?」

アツコ「え?」

マキ「もちろん!! ね、アツコ!?」

アツコ「う、うん……」

マキ「なんで歯切れがわるいの!? 奥歯に何か詰まってるんですか、アツコさん!!」

アツコ「い、いや……急に言われて、戸惑っただけで……」

マキ「戸惑うってなんでよ!! 即答できるでしょうがー!!」

アツコ「だ、だって……改めて確認されると……は、はずかしいし……」

マキ「ぜーんぜん、恥ずかしくないってー!! アツコー!!」ギュゥゥ

アツコ「なんで、だきつくの……」

春香「いいなぁ……」

マキ「え? なにが?」

春香「いや、私には入り込めない世界があるというか……」

アツコ「ハ、ハルカぁ!! わ、私とマキはそんな関係じゃ……!!」

マキ「え?」

まさかの三角関係!?
良いと思います

かわいい

春香「考えてみたら、二人の時間のほうが長いもんね。しかたないよね……はぁーぁ……」

アツコ「いやいや。ハルカ。そんなことないから……私はむしろ……その……」オロオロ

マキ「ハルカ? どうかしたの?」

春香「親友ってなんだろう……」

マキ「哲学の話ですか?」

アツコ「親友?」

春香「考えてみたら、親友なんて呼べる人は私にはいなかったのかもしれない……」

アツコ「ハルカ!! 私がいるよ!!」

マキ「わたしもー」

春香「二人とも……親友……?」

アツコ「うん!」

マキ「もちろん!!」

春香「嬉しい……。じゃあ、質問なんだけど。私とマキが大喧嘩してたら、アツコはどっちの味方になってくれる?」

アツコ「ハルカ」

マキ「おぉぉーい!! なんじゃそらこら!!!」

春香「アツコー」ギュッ

アツコ「ハルカー」ギュッ

マキ「今まで築きあげてきたものが音を立てて崩壊してるー!!!」

アツコ「冗談だから」

マキ「ホントぉ? ホントにホントぉ?」ウルウル

アツコ「う、うん」

マキ「私をすてないでよぉ……アツコぉぉ……」ギュゥゥ

アツコ「マキを見捨てるわけないよ。親友でしょ?」ナデナデ

マキ「アツコ……。また、胸が逞しくなりましたね」

アツコ「ご、ごめん」

春香「やっぱり、そうなんだ……。二人には敵わないなぁ……」

アツコ「えぇ?! いや、ハルカ、そんな話の流れじゃ……」

マキ「どーだ、参ったか!! 私とアツコは友情を超えた絆で結ばれているのよ!!」

アツコ「えぇぇ!? ないよ!! そんな絆ないよ!!」

春香「マキ……アツコ……お幸せに!!」

眠れないわ

とても良いやり取り

ふむふむ

寝たいのに…

廊下

速水「――という、茶番劇をしたわけか」

マキ「そうなんです。ハルカが親友がどうのこうの言い出しまして」

速水「で、アツコがハルカちゃんの胸で号泣しているのは愛情表現かなにか?」

アツコ「もうお嫁にいけないよぉ……」

春香「もう、アツコ。別にみんな気にしてないって」ナデナデ

アツコ「だって……だって……マキがぁ……」

マキ「いやぁ、私が少し調子に乗った所為ですね」

速水「ふぅーん。ハルカちゃんは親友が欲しいの?」

春香「い、いえ。そういうわけじゃ」

速水「体が熱くなるジュースに合うものを毎晩用意してくれる親友が私は欲しいなぁ」

マキ「ああ。そうですか」

速水「まぁ、でも、親友っていっても難しいよねぇ。関係ないけど、マキと私は親友?」

マキ「え? 先輩と後輩ではないでしょうか?」

速水「ほほう。なるほど。今日はマキにだけスペシャルな特訓メニューを用意してあげよう」

アツコは俺の嫁に来るから大丈夫

マキ「な、なんでぇ!?」

速水「まぁ、今みたいに親友かどうかなんて聞くだけトラブルの種になっちゃうし」

マキ「勝手にトラブルの種を撒いておいてなにいってるんですかぁー!!」

速水「ハルカちゃん。今、胸で泣いているアツコを見て何も思うところはないの?」

春香「え?」

アツコ「ぐすっ……うぅぅ……」

速水「親友でもなければ!! 胸を借りて泣いたりしないでしょう!!!」

春香「はっ!!」

速水「アツコのその行動こそ、親友の証じゃない」

春香「ア、アツコ……」

アツコ「はるかぁ……」

春香「アツコっ!!」ギュッ

アツコ「ハルカっ!!」

速水「これが青春!!!」

マキ「アツコ!! ハルカ!! こんなところで抱擁してたら変な噂が広まっちゃうって!!! やめてぇー!!!」

ケイコが出てくるSSなんてはじめてみた
ケイコと一緒に図書館で勉強したい・・

春香「ああ……アツコ……。ごめんね、こんなに近くにいたのに……」

アツコ「ううん……。いいの……。私はハルカの傍にいれたら……それで……」

マキ「ちょっとぉー!! いい感じにならないでってばぁー!!」

速水「うんうん。いいじゃないの、こういうのも」

マキ「よくないですよ!!」

速水「さてと、私は教室にもーどろ」

マキ「あぁ!! また責任を放り投げて!!」

速水「ふんふーん」

保坂「……なるほど」

速水「うぉ!? ほ、保坂……!!」

保坂「南ハルカは親友を欲しているわけか……。なるほど……」

速水「な、何を考えているの? 言わなくてもわかるけど……」

保坂「オレは南ハルカにとって、唯一無二の親友になれるだろうか……。その方法を考えなくてはならない」

速水「保坂……」

保坂「親友か。親友になれば南ハルカはオレの胸を借りて泣くこともできるわけだ。そしてオレの汗を拭くこともできるわけだ。最高の関係じゃないか、親友は」バッ!!

保坂とはいい友達になれそ…やっぱいいや

きもちわるい

ナツキ(飲み物でも買いに行こう)

保坂「ナツキ。ちょっといいか?」

ナツキ「保坂先輩。うっす。なんでしょうか」

保坂「お前に親友はいるか?」

ナツキ「親友ですか……。いえ、生憎といません」

保坂「そうか。いないのか。親友とはなんだと思う?」

ナツキ「わかんないっす」

保坂「胸を借りて泣くことができる相手。そうは思わないか?」

ナツキ「うっす。或いはそうなのかもしれないっす」

保坂「そうだろう。ナツキはオレの胸を借りて泣けるか?」

ナツキ「は?」

保坂「どうなんだ?」

ナツキ「多分、泣けないっす」

保坂「何故だ!?」

ナツキ「悲しくないからっす!!」

保坂「なるほど。確かに悲しくなければ泣くことは難しいな」

ナツキ「うっす。難しいっす」

保坂「では、お前が泣くほどの悲しいことが起こったとしよう」

ナツキ「うす」

保坂「そのとき、誰の胸で泣きたいと思う? 思い描いてみろ」

ナツキ(誰の胸で……)

春香『ナツキくん、おいで……優しく、してあげる』

ナツキ「……誰もいないっす!!」

保坂「そうか。関係ないが、ナツキ、鼻血がでているぞ」

ナツキ「いえ、出てないっす」

保坂「そうか。なら、いいんだ。オレは思う。純粋な気持ちで胸に飛び込んでいける相手こそが親友に相応しいのではないかとな」

ナツキ「純粋っすか」

保坂「ああ。例えば、想像しただけで興奮し鼻血をだしてしまうような相手は相応しくないだろう。それは親友とは別の次元にいる存在だ」

ナツキ「はっ……。確かに親友に興奮して鼻血はだしたりしないはず」

保坂「そうだ。考えろ、ナツキ。本当にそういう相手がいないのか?」

あーナツキらしいかわし方だわ

みているぞ

おもしろい

ナツキ(そういう相手になると……)

ヒトミ『ナツキ、元気出せよ』

ナツキ「……いました」

保坂「そうか。なら、こい」バッ

ナツキ「いえ、保坂先輩じゃないっす!!」

保坂「何故だ!?」

ナツキ「鼻血が出ているのが証拠っす!!」

保坂「そうか。確かに鼻血が出ていれば親友の定義から外れてしまうな……。そうか。残念だ。ナツキから親友作りを始めようと思ったが……どうもやり方が違うみたいだな……」

ナツキ「すんません」

保坂「ところでさっき出血を否定したが、なにかあったのか?」

ナツキ「いえ、否定なんてしてないっす」

保坂「そうか。ならいいんだ。邪魔をしたな」

ナツキ「いえ。それでは失礼します」

保坂「親友か……。どうしたら、親友は作ることができるのか……」

ナツキ「親友か……」

ヒトミたんきゃわわ

ナツキと保坂の関係ってなんか笑えるわ

教室

ナツキ(思わずヒトミを思い浮かべてしまったが、確かに何かがあって泣きたくなったときはヒトミには涙を見せてもいいかもしれない)

ヒトミ「ナツキ、飯は――はっ!?」

ナツキ「……」

ヒトミ(ナ、ナツキのあの目は……!! 私に抱かれたいって目だ……!!! おぉぉお!?!)

ナツキ「なんだ、ヒトミ」

ヒトミ「おぉ……あの……えぇ……と……」

ナツキ「どうしたんだ?」

ヒトミ「こ、こっちにくるんじゃねー!!」

ナツキ「なんだと?」

ヒトミ「まだそういうことははやいだろぉー!! バカー!!」

ナツキ「なにを言ってんだ?」

ヒトミ「ちゃんと口でいえよぉー!!! 目で訴えるなぁー!!!」ダダダッ

ナツキ「ヒトミ!!」

ナツキ(やっぱり、オレが話すと相手が逃げていく……)

ヒトミかわいい

大事なところで微妙に読み間違えるヒトミかわいい

放課後

春香「ごめんね、アツコ。私が余計なことしちゃった所為でみんなから変は目で見られて」

アツコ「ううん。気にしないで。誤解はとけたし」

マキ「でも、親友の定義も分かってよかったね」

春香「分かったっていうのかなぁ?」

マキ「安心はできたでしょ?」

春香「う、うん……。色々、ごめんね。アツコ?」

アツコ「気にしてないよ」

マキ「私だって春香の胸でなけるからねー!!!」ギュッ

春香「はいはい」

アツコ「ハルカも泣きたくなったらいつでも私たちの胸を使っていいからね」

春香「ありがとう」

マキ「アツコとハルカの場合、別の使い道もありそうですが」

春香「やめなさい」ゴンッ

マキ「いたっ」

別の使い道してほしい

南家

ナツキ「帰ったぞ」

冬馬「おかえりー」

アキラ「アニキ、おかえり」

ナツキ「飯の前にトウマ、話がある」

冬馬「なんだよ? 風呂掃除なら今からしようと思ってたんだ」

アキラ「漫画読みながらじゃ説得力ないな」

ナツキ「親友に対しては興奮して鼻血を出したりしねぇ!!!」

冬馬「……はぁ?」

ナツキ「それだけだ」

アキラ「まぁ、親友に対して下心とかあったらもう別の存在だもんな」

冬馬「あぁ、そういうことか」

アキラ「でも、まぁ、男女間で親友とかないからなぁー」

冬馬「えぇ!? そうなのか?!」

冬馬(なら、オレとマコトは親友じゃないのか。オレの親友は吉野だけだな)

南家

春香「いただきます」

千秋「いただきます、ハルカ姉様」

夏奈「いただきまぁーす……」

春香「元気ないね、夏奈。まだケイコちゃんとは親友になれないの?」

夏奈「昨日の今日で話しかけ辛いよ……」

千秋「お前にそんな殊勝な部分があるとは、驚きだ」

夏奈「意味はよくわからんが腹立つな」

春香「なら、一つ親友の定義を教えてあげるわ」

夏奈「え!? あるの!?」

千秋「流石、ハルカ姉様!!!」

春香「相手の胸を借りて泣くことができるかどうか。これがポイントね」

千秋「相手の……」

夏奈「胸……」

春香「うん。良く考えれば誰が親友なのかわかるんじゃない?」

ケイコも別の使い方できそうだね

翌日 小学校

千秋(相手の胸か……)

吉野「それでねー」

内田「えー? ホントー?」

千秋「うーむ……」

吉野「チ、チアキ……。どうしたの?」

内田「なに胸をじーっとみてるの?」

千秋「ああ、いや。親友の定義がようやく判明したからな。誰にあるのか探していた」

吉野「親友の定義?」

内田「そんなのあるの!?」

千秋「ああ。なんでも胸を借りて泣けるかどうからしい」

吉野「胸を?」

内田「そんなの誰の胸でもいいんじゃないの?」

千秋「このバカ野郎。なら、マコトの胸で泣いてこいよ」

内田「そ、それはちょっと……」

マコト「」ガーン

マコト「呼んだか、チアキー!!!」

千秋「よんでねえよ。どっかいけよ」

マコト「なんで……」ウルウル

吉野「マコトくん、今泣きたい気分?」

マコト「そりゃ泣きたいよ!! もうチアキに何らかの言葉を叩き付けられる度に母親譲りの涙腺の緩さが仇になってるんだ!!」

吉野「なら、この中で誰の胸を借りて泣きたい?」

マコト「えぇ!? 選べるの!?」

千秋「なんでお前が選ぶ立場なんだよ。身分を考えろ」

マコト「ごめん、姫」

千秋「その名でよぶなぁー」ゴンッ

マコト「あーっ!」

吉野「まぁまぁ、千秋。いつもチアキはマコトくんに体をくっつけたりしてるじゃない」

千秋「え?」

内田「よ、吉野!! それはマコちゃんじゃないかなぁ!?」

吉野「ああ、そっか。うっかりしてたね」

千秋「なんでマコちゃんが出てくるんだ?」

内田「あ……」

千秋「んー?」

内田「そ、それよりも!! マコトくん!! ほら、選んでよ!! 誰の胸で泣くのかを!!」

マコト「い、いいの……?」

千秋「選ぶだけだぞー。絶対に泣くなよ。制服が汚れるからな」

マコト「えーと……なら……」

冬馬「――おっす、なにしてんだよ」ドンッ

マコト「うわぁ?!」ギュッ

千秋「……」

マコト「あ……。えっと……このままチアキの胸で泣かせてください……」

千秋「誰がなかせるかぁー!!!」ゴンッ

マコト「あーっ!!!」

冬馬「何の話してたんだ?」

千秋「こら、トウマ!! お前もしれっと会話に混じろうとするな。まずは罪を償えよ!!」

話し方とかノリとか流れとかかなり原作に忠実でおもしろい

支援

冬馬「いや、まさかあそこまでマコトがこけるとは思わなかったんだよ。ごめん」

千秋「全く。なんで私が……。バカが移ったらトウマに責任とってもらうからな」

冬馬「どうやってとればいいんだよ?」

マコト「殴っといて……酷いよ……」

内田「マコトくん、これで涙を拭いて」

マコト「ありがとう、内田……」

内田「でも、胸で泣かないでね」

マコト「あぁ……」ガクッ

吉野「チアキがね、親友の定義を発見したんだって」

冬馬「おー。それならオレも一つ発見したぜ」

千秋「なんだと? 信憑性はあるんだろうな?」

冬馬「おう。結構、理にかなってるからなぁ」

内田「どんなの、どんなの?」

冬馬「親友相手には鼻血を出したりしない」

千秋「なんだそれ?」

昨日の保坂SSといい情景が浮かんでくるいいみなみけSS

>>115
スレタイ教えてくれ

冬馬「いやな。親友ってことは友達ってことだろ? そこに下心みたいなのはないはずなんだ」

千秋「下心か」

内田「えっと。つまり、親友って恋人になろうとは思わない人ってこと?」

冬馬「大人の話になるけど、そういうことだな」

千秋「なるほどな。言いたいことは分かった。確かにトウマの定義も間違っていない」

冬馬「チアキの定義はなんだよ?」

千秋「相手の胸を借りて泣けるかどうかだ」

冬馬「ふぅーん、オレの定義のほうが信憑性高いな」

千秋「なんだと? こっちはハルカ姉様が提示したものだぞ」

冬馬「でも、オレのよりは説得力薄いだろ?」

千秋「薄くないよ!! ハルカ姉様のは濃いよ!!」

吉野「ああ、チアキ、落ち着いて」

内田「トウマもダメだってばぁ」

冬馬「おらぁー!!! どっちの定義がいいんだよぉー!!!」グイッ

千秋「あぁー!! 誰かたすけろぉー!!」

春香姉さまなら濃くてもいい

>>116
内田「チアキ!おかしな人がいる!!」千秋「おかしな人?」

保坂メインてわけでもないけど

マコト「でも、傍から見ている分にはチアキとトウマって親友にしか見えないよな」

内田「もう仲のいい兄弟みたいだもの」

千秋・冬馬「「誰が兄弟だ! 誰が!」」

マコト「そういうところとかさ」

千秋「こんな弟なんてもういらない!!」

冬馬「なにをぉ!! そもそもいつからオレが弟になったんだよ!!」

千秋「秋がないと冬眠する動物たちが困るだろーが、バカ野郎」

冬馬「動物はかんけーねぇだろぉー!」グイッ

千秋「あぁー!! 悪かったぁー!! 冬はオリンピックとかあるから!! 秋は栗拾いぐらいしかないからぁー!!」

冬馬「よーし」

内田「結局、腕力で相手の意見をねじ伏せちゃった」

千秋「うぅ……なんで……なんでぇ……」

冬馬「ほら、チアキ。悪かったな。これで汚れたところ拭けよ」

千秋「トウマ……ありがとう……」ゴシゴシ

内田「それ私のハンカチだよね?! マコトくん!! なに借りた本人の目の前で又貸ししてるの!?」

支援

シュウイチ「……」

マコト「いや、チアキが汚れてたから……」

内田「私よりチアキなの!?」

吉野「まぁまぁ、内田」

内田「まぁまぁじゃないよぉ!! ハンカチが必要以上に汚れちゃったよぉ!!!」

吉野「そうだね」

内田「よしのぉぉ!!」ギュゥゥ

吉野「うんうん、辛かったね」

千秋「まぁ、なんだかんだで吉野と内田は親友なんだな」

内田「……え?」

冬馬「今の状況を見ればな」

内田「あ……。私、吉野の胸で……」

吉野「どうかしたの?」

内田「吉野……やっぱり、私たち、親友なんだよね……」

吉野「え?」

内田「きこえてたよねぇ!? 絶対、きこえてたでしょ!?」

>>119
おもしろかった
ありがとう

吉野「冗談だよ、内田」ナデナデ

内田「うぇぇぇん……」

マコト「でも、あれだな。あれだけ派手にケンカしておいてチアキとトウマは親友に見えちゃうところが不思議だな」

千秋「そうか? よくわからないが」

冬馬「どう親友に見えるんだ?」

マコト「だって、ケンカしたあと尾をひかないところとか。さっぱりしてていいと思うぞ。そういう関係」

千秋「なるほど。さっぱりしているのが親友なのか」

冬馬「少なくとも周囲からはそう見えるってことか」

千秋「うむ。新たな定義が発見されたな。親友とはさっぱりしている」

冬馬「おお。なんか定義っぽいぞ、チアキ」

千秋「人間関係も食べ物もさっぱりしているほうが美味しいということだな」

冬馬「そうなのか」

千秋「今日の晩御飯はさっぱりしたのにしてもらおう」

冬馬「おー、それいいな。オレもナツキに頼もう」

マコト「あれ? 晩御飯の話だったっけ?」

おまえら朝まで頼んだぞ

南家

千秋「ただいまぁー」

夏奈「よぉ……チアキ……おかえり……」

千秋「どうした? 辛気臭くゴロゴロするなよ」

夏奈「あぁ……だってぇ……」

千秋「どうした。ハルカ姉様から聞いた定義でも確認できなかったのか?」

夏奈「うーん……。いや、そもそもどうやって相手の胸を借りて泣くような展開になるのか。今日一日ではそのような機会は訪れなかった」

千秋「いや。想像でいいだろ。何、実際に奇跡が起こるのを待ってんだよ。真面目か」

夏奈「想像でいいのか? しかし、あのケイコがそんな茶番に付き合ってくれるかどうか」

千秋「そうじゃないよ。カナが相手の胸で泣けるかどうかが重要だろう」

夏奈「ケイコの胸でか……」

ケイコ『カナ……泣いてごらん……』

夏奈「……」

千秋「どうした?」

夏奈「泣ける……!! 質量の違いで泣けるよ……チアキ……!!」

カナって泣くとめちゃくちゃ可愛いよな

千秋に嫌われて号泣したらすごい可愛いだろうな

千秋「なるほど。別の理由で泣けてしまうのか」

夏奈「ケイコの胸で泣いちゃうね」

千秋「それでは意味がないな。なら、私が親友の定義を教えてやろう」

夏奈「他にもあるのか!? 親友って案外緩い関係じゃないの?!」

千秋「いいか。親友に対して鼻血は出さない。そしてさっぱりしていることが大事なんだ」

夏奈「鉄分をとりながら柑橘類を食べればいいのか?」

千秋「私の知っていることは全て教えた。後は自分で頑張ってくれ」

夏奈「なんだと!? 今の情報だけで親友ができるのか!! どれだけお手軽なんだ!!」

千秋「親友の定義は3つもある!! 全てが当てはまれば、無二の親友ということだ、カナ!!」

夏奈「おぉ!!」

千秋「さてと、晩御飯の買出しに行ってくるか」

夏奈「チアキ、つまりレバーを目の前に食べながら、ミカンをデザートにして、その後ケイコの胸で泣けば解決だな」

千秋「お前はそれでいいかもしれない。だが、相手もそれをしてくれるかどうか……」

夏奈「くっ……!! それは無茶だろ……!!」ガクッ

千秋「精進するんだ、カナ」

カナはいつでもかわいいだろ
ばかやろう

>>119
感謝する

スーパー

千秋「さっぱりしたものと言えば、なんだろう」

保坂「梅干……」

千秋「はっ……!? う、梅干だと……!?」

保坂「親友とは梅干のように酸っぱい関係でもあったわけだ。梅干の親友となってくれる食材を見つけるのは意識しなければない」

千秋「そ、そうだ。梅干なんておにぎりぐらいじゃないのか?」

保坂「そう。白米とともに食べるのが最もポピュラーだ。だが、しかし、親友を探すのにいつもいつも同じ場所にいていいのだろうか」

千秋「なに……」

保坂「本当の友と出会うためには時として自分のテリトリーから抜け出す必要もあるのではないか?」

千秋「だが、慣れた場所でないと得られるものも得られないかもしれない」

保坂「確かにそうだ。殻を破るのは勇気がいることだ。しかし!! 思い切って殻を破ってみるとどうだ!! 世界には無限の可能性があることを梅干は知るわけだ!!」

千秋「無限の可能性……!!」

保坂「そう。鶏肉とパスタとの出会いが待っている!!」

千秋「鶏肉!! パスタ!!」

保坂「梅干しは種を取り、包丁で軽く叩く。にんじんときゅうりの皮をむき、皮むき器で縦に薄切りにする。そして!!! 青じそはせん切りにするわけだ!!!」バッ!!!

梅干しの妖精

せめてパスタの妖精にしてあげてください

鶏肉でおk

くそ、もうだめだ寝る

キモチワルイ

やたらおもしろい

眠いよぉ

保坂「――全てが整ったあと器に盛り、エクストラバージンオリーブ油をかけ、青じそを散らせば完成だ」

千秋「……」

保坂「こうして梅干は鶏肉とパスタという親友と出会うことができたわけだ。そしてオレも最高の料理が作ることができるわけだ」

千秋「親友……」

保坂「親友との出会いを祝し……梅干、頂こう……」

千秋「そうか。親友とは梅干だったのか」

千秋「そういえば今日は仲良くなれそうな野菜と鶏肉があったな」

千秋「梅干はどこだろう」テテテッ

保坂「オレは気がついてしまった。親友とは作るものではなく、出会うものだということに」

保坂「そんな当たり前のことをオレは梅干から教わった」

保坂「オレがやるべき事は!!! 出会うことだったのだ!!」

保坂「そう!! まずは南ハルカと出会わなければならない!!!」

保坂「そのためにも最高の弁当を作り、南ハルカに渡さなくてはならないわけだ!!」

保坂「待っていろ、南ハルカ!!! 明日こそは今日であった親友たちがお前を満足させてくれるはずだ!!」

保坂「あーっはっはっはっはっは!!!!」バッ!!

やっぱ保坂だわ

うまい

南家

千秋「ただいまー」

春香「チアキ、おかえり」

千秋「ハルカ姉様、帰っていたのですね」

春香「うん。買出し、ありがとう。何を買って来たの?」

千秋「梅干です」

春香「う、うめぼし?」

千秋「はい。梅干と鶏肉とパスタは親友ですから」

春香「ふぅーん。和風パスタか。うんっ。さっぱりしてていいかも」

千秋「お願いします」

春香「オッケー。ちょっと待ってて」

千秋「楽しみです」

夏奈「私は明日が憂鬱だよ」

千秋「カナ。もう一つ、親友の定義がある」

夏奈「まだあるのか? もう親友はできない気がしてきたよ」

千秋「梅干だ」

夏奈「梅干だって?」

千秋「そうだ。梅干こそが親友だ、カナ」

夏奈「梅干が親友なのか?」

千秋「ああ。そうだ。種を取り出すところから始めなさいよ」

夏奈「種を取り出したらどうなる?」

千秋「新たな世界が垣間見える」

夏奈「それは親友に繋がるのか?」

千秋「梅干が親友だ。そこを間違えてはいけない」

夏奈「つまり、相手の胸で泣き、鼻血は流さす、さっぱりしている梅干の種を取り出せれば親友なんだな?」

千秋「うむ」

夏奈「それをケイコがやってくれればいいんだな?」

千秋「まず間違いないだろう。そんな理不尽な要求に応えてくれるやつは親友だ」

夏奈「よぉーし!!! なんか寧ろ友達にすらなってくれなさそうだけど、チアキがそこまでいうならやってみるよ!!!」

千秋「相手にやらせるんだぞー」

翌日 中学校

夏奈「……ふぅー……」

ケイコ「……」

夏奈(しかし、いきなり梅干の種を取り出して、なんて恥ずかしくていえない。誰かで練習しないと……)

藤岡「南、朝からずっと難しい顔してるけど、どうしたの?」

夏奈「私は生まれたときから考え事しかしてないんだ。難しい顔はいつものことだよ」

藤岡「あ、そう……」

夏奈「……藤岡」

藤岡「なに?」

夏奈「梅干、好きか?」

藤岡「うん、嫌いじゃないけど」

夏奈「よし。はい」

藤岡「え?」

夏奈「お前にやる」

藤岡「ありがとう、南。嬉しいよ。あとで食べるから」

夏奈「種があるからね」

藤岡「そうなんだ。わかったよ」

夏奈「取り出すのか?」

藤岡「うん。取り出すよ」

夏奈「そうか……。藤岡、お前とは親友だな」

藤岡「え……!!」

夏奈(よし。練習はできた。あとはケイコにさせるだけだな)

藤岡(親友……親友って……それって……えぇ……)

藤岡「あぁ……」ガクッ

リコ(藤岡くんのレア顔!!)

夏奈「ケイコ!!」

ケイコ「なに?」

夏奈「梅干、好き?」

ケイコ「別に嫌いじゃないけど」

夏奈「そうか。なら、昨日は梅干を漬けすぎてね。ケイコにも一個あげるよ」

ケイコ「え? いらない」

夏奈「な……」

ケイコ「そこまで好きってわけでもないから」

夏奈「なんでだよぉー。おいしいよぉー?」

ケイコ「だから、別に嫌いじゃないから」

夏奈「なら、たべなよぉ!」

ケイコ「いらないってっば」

夏奈「なんで!!」

ケイコ「まだ、給食の時間じゃないでしょ?」

夏奈「給食の時間には食べてくれる? 種を取り出して」

ケイコ「いや、いらない」

夏奈「なんだよぉー!! 結局袋のネズミじゃないかぁー!!」

ケイコ「袋小路っていいたいの?」

夏奈「種を取り出して食べればいいだろぉー!?」

ケイコ「いらないってば。カナ、しつこい」

夏奈「ケイコぉー……どうして……どうしてぇ……」ギュゥゥ

ケイコ「カ、カナ……!! ちょっと!!」

夏奈「私のこと嫌いになっちゃったのぉ?」

ケイコ「カナ。いい加減、怒るよ」

夏奈「ケイコ……」

ケイコ「……」

夏奈「ケイコ!! 私の胸で泣ける!?」

ケイコ「泣けない」

夏奈「鼻血は出る!?」

ケイコ「出ない」

夏奈「そうか……。私とケイコってさっぱりしてる!?」

ケイコ「え? うーん……まぁ、してるんじゃないかな?」

夏奈「よーし!! 2勝2敗だね!!」

ケイコ「なにが?」

夏奈「あぁー!! 結局、親友じゃなーい!! 私はどうしたらいいんだぁー!!!」

ケイコ「カナ、何がしたいの?」

夏奈「ケイコ……」ウルウル

ケイコ「なに?」

夏奈「私はケイコのこと好きなんだけど……」

ケイコ「なっ……!!」

夏奈「ダメかい?」

ケイコ「な、なにが?」

夏奈「私と親友にはなれないの?」

ケイコ「あのね、カナ。親友って言ったらおしまいでしょ?」

夏奈「え?」

ケイコ「胸に秘めておくものだと思うよ?」

夏奈「でも、私はケイコに親友だって思われたい」

ケイコ「……」

夏奈「ケイコぉ、親友になろうよぉ」ギュゥゥ

ケイコ「ああ。ちょっと、スカートを掴まないで」

みなみけのSSが熱い
これはステマだ
とりあえず原作を買おう

夏奈「おねがいっ」

ケイコ「はいはい。もういいから」

夏奈「え? 親友になってくれるの!?」

ケイコ「なるから、もう席に座ってて」

夏奈「ケイコぉ!!!」ギュッ

ケイコ「はぁ……」

夏奈「今日、うちに遊びにおいでよぉー」スリスリ

ケイコ「うん、行くから」

夏奈「やったぁー!!」

ケイコ(こうなるから、素直に答えたくなかったのに……)

夏奈「ケイコ、私のしんゆー」ギュゥゥ

ケイコ「もう……!! はなれて……!!!」グググッ

夏奈「はにゃれるもんかぁ……!!」

ケイコ「授業始まるでから!!」

夏奈「ケイコぉ……!!」

みなみけキャラは全員かわいい

>>152
ケイコ「授業始まるでから!!」

ケイコ「授業始まるから!!」

やっと追いついた

ケイコツンデレかわいい

終わり?

寝ちゃったかね

昼 高校

保坂「さて、梅干の新たな親友たちが南ハルカを幸せにするのだ」

保坂「南ハルカは……」

春香「昨日ね、チアキが梅干を買って来たのよ」

アツコ「梅干? 渋いね」

春香「でね、梅干と鶏肉のパスタを作って欲しいって」

マキ「またえらいメニューだね」

春香「私もびっくりしちゃって。でもすごく美味しかったよ」

保坂「……!!」

保坂(そうか。南ハルカはもう梅干とは親友になってしまっていたのか)

保坂(では、オレの梅干が介入する隙はないわけだ)

保坂「いいだろう。これも宿命だ」

保坂「今日も二人前を頂くとしよう」

保坂「あーっはっはっはっは!!!」バッ!!!

速水「保坂、廊下では脱ぐなよー」

キター!

あれ?この>>1コハルじゃね?

放課後 中学校

藤岡「はぁ……。親友なのか……。南にとってオレは……」

リコ(藤岡くんのレア顔!!)

夏奈「藤岡ぁー」

藤岡「カナ……」

夏奈「今日、暇ならうちにこないか?」

藤岡「うん! 絶対いくよ!!」

夏奈「よーし。リコー!! 今日、私の家であそぼー!!」

藤岡「反射的に答えてしまった……。オレはもう……親友なのに……」

ケイコ「藤岡くん……」

リコ「藤岡くんも来るの?」

夏奈「くるぞ」

リコ「藤岡くんが来るの?」

夏奈「藤岡はいないほうがいいのか?」

リコ「ううん!! 絶対いく!!」

またコハルかよ!
つーかもしかして昨日と同じ人か?

南家

藤岡(もうオレには未来もないのに何をやってるんだ……)

ケイコ(藤岡くん、元気ないなぁ……)

リコ(藤岡くん……かっこいい……)

夏奈「ケイコー、今度のテストなんだけどさぁ」

ケイコ「カナ、藤岡くんに何かした?」

夏奈「え? ああ、親友かどうか試したけど。それがどうかしたか?」

ケイコ「親友かどうかってどうやって、調べたの?」

夏奈「そんなのケイコにもやったじゃないか。胸を借りて泣けるか、鼻血が出るか、さっぱりしてるか、そして梅干の種を取り出せるか」

ケイコ「それで?」

夏奈「それで藤岡は見事に梅干の種を取り出した。親友だろ?」

ケイコ「でも、まだそれ一つしか出来てないよ? それで親友呼ばわりは藤岡くんに失礼じゃないかな?」

夏奈「な……。確かにそうだな……」

ケイコ「全部試してみないと。ほら、都合よく藤岡くん泣きそうになってるし」

夏奈「そうか。よぉーし」

藤岡「はぁ……」

夏奈「おい、藤岡!」

藤岡「なに?」

夏奈「私の胸で泣け!!」ギュッ

藤岡「……!!!!」

リコ「なぁぁぁ!?!」ガタッ

ケイコ「ええ……実際にやるんだ……」

リコ「ケイコ!! ケイコ!! これはどういうことなの!!」ギュゥゥ

ケイコ「えっと……どういうことだろう……?」

藤岡「や、やめてくれ!!」バッ

夏奈「なんだよぉー? 私の胸じゃ泣けないのか?」

藤岡「泣けるわけないじゃないかぁ!!!」

夏奈「おい、藤岡。鼻血が出てるぞ」

藤岡「なっ……!!」ゴシゴシ

夏奈「うーむ……。もしかして、私と藤岡は親友じゃないのか?」

藤岡もげろ

藤岡「そ、それは……」

夏奈「どうだ、藤岡。お前と私はこの梅干のようにさっぱりしていると思うか?」

藤岡「さっぱり……?」

夏奈「いや。お前とは因縁が深すぎてさっぱりとは程遠い関係だったな。実にこってりしてる!!! もうソースぐらいこってりしてる!!」

藤岡「そ、そうかな?」

夏奈「これで1勝3敗だな!! お前とは親友になれない!!! 友達ですらない!!!」

藤岡「南……それって……!!」

夏奈「でも、そうなると不思議な関係だな、私たち。なんて呼称したらいいんだ?」

ケイコ「い、今は決めなくていいんじゃない? 丁度いい呼称が見つかるまでは」

夏奈「それもそうだな。藤岡、残念だっ――」

藤岡「やった!!! やった!! よっしゃぁ!!!」

夏奈「わ、私と親友じゃなくて嬉しいのか……。失礼なやつだな」

リコ(はぁ、びっくりした……。結局、なにもないんだ)

ケイコ(よかったね、藤岡くん)

藤岡「やったぁぁ!!」

かなかわいい

夏奈「まぁ、私の親友はケイコがいるしな。別に藤岡が親友じゃなくてもいいや」スリスリ

ケイコ「も、もう……カナったらぁ」

夏奈「なぁー、ケイコ。私たち親友だよなぁー?」

ケイコ「そうだね」

夏奈「でさ、今度のテスト範囲なんだけど」

ケイコ「それは自分でやって」

夏奈「なーんだよぉー。親友じゃないのかよぉー、ケイコぉー」

ケイコ「親友だから夏奈には自分の力でやってほしいの」

夏奈「な……!! そ、それを言われたら自分でやるしかないじゃないか、ケイコ。ずるいぞ!!」

ケイコ「ほら、やってみて。どうしてもわからないなら教えてあげるから」

夏奈「わかった!! 自分の力でやってみるよ!! 親友のケイコ!!」

ケイコ「はいはい。頑張ってね、親友のカナ」

夏奈「ケイコ!! 一問目から早速わからないよ!! 出鼻を挫かれたからおしえてくれ!!」

ケイコ「……友達に格下げしようか?」

夏奈「そ、それはやだ!! がんばる!! がんばるから、見捨てないでくれ!!」

頑張れ夏奈

夏奈「うー……どうしたらいいんだぁ……」

ケイコ「ここはね……こうして……」

夏奈「おぉ! ケイコ!!」ギュッ

ケイコ「抱きつくのはやめて」

リコ「二人って全然タイプ違うのに仲良しよね」

夏奈「まぁなー」

ケイコ「ほら、手と頭を動かして」

夏奈「わかった」グルングルン

ケイコ「頭は回さなくていいから」

藤岡「よっしゃ!! よっしゃ!! 親友じゃない!! いける!! いける!!」

ケイコ「でも、カナ?」

夏奈「なんだ?」

ケイコ「さっきの親友テストだけど、みんなに試してみたの?」

夏奈「いや。まだだけど」

ケイコ「なら、今度試してみたら? きっとびっくりすると思うよ?」

数日後

夏奈「おーし。皆の衆!! 今言った条件に当てはまるか!?」

内田「種でたよー」

冬馬「オレも」

吉野「でましたー」

マコ「カナ!! でたぞ!! ほら!!」

夏奈「うんうん……。なら、私の胸で泣けるか!? 鼻血は出ないか!?」

内田「泣ける!! 色んな意味で……」

吉野「鼻血の出しようがありません」

冬馬「どうやったら、出るんだよ」

マコ「カナじゃ無理だな」

夏奈「おまえたち!! 親友だー!!!」ギュゥゥ

内田「カナちゃーん!!!」ギュゥゥ

千秋「随分、安っぽい親友だな。お前ら」

吉野「でも、楽しそうだしいいんじゃないかな?」

翌日 中学校

夏奈「ケイコー!!!」

ケイコ「おはよう」

夏奈「ケイコの言ったとおりだったよぉー!! みんな親友だった!!!」

ケイコ「そう。よかったね」

夏奈「でも、一番の親友はケイコだからな」

ケイコ「うん」

夏奈「これからもずっと親友でいような!!」

ケイコ「え……」

夏奈「え?」

ケイコ「それはどうだろう……流石に……」

夏奈「流石にってなんだぁー!? 期間限定かよぉー!!!」

ケイコ(こういっておかないと、カナは調子に乗るから……。いつまでも友達でいようね、カナ)

夏奈「ケイコぉー!! 私はだいすきなのにー!!!」


おしまい。


夏奈はかわいい

おつ

乙おやすみ

乙 おやすみ

寝る前に脳内再生100%のいいもん読んだ

  /\___/\
/ /  u ヽ ::: \
|.u(●), 、(●)、 |
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,, u |  素晴らしすぎるだろ、常識的に考えて
| u ,;‐=‐ヽ   .:::::|
\  `ニニ´u .:::/
/`ー‐--‐‐―´´\

乙 原作っぽくて面白かった

脳内アニメ再生余裕でした。

やっと寝れる

乙!
素晴らしかったです

残っててよかった

素晴らしかった


最近コハルがよくVIPに出入りしてるのな

スレタイで3年前くらいに夏奈がいじめられるSSあったの思い出した

おつー

乙!

藤岡にロリコン疑惑がでるSSとかあったよな

すげー乙

乙!朝まで残ってて良かった

素晴らしい作品だ
また書いてくれよな!乙!!


ヒトミが可愛かった

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