店員「っらしゃいませぇー」

男「ぁ……」

店員「お名前、電話番号、時間の記入お願いしまーす」

男（よし……まだ、オレ以外には誰も来ていない）

男（名前よし。電話番号よし）

男（問題は……時間）

男（二人とかで来ても三時間ぐらいしか歌ったことないけど……）

男（どうする。三時間いくか？　　でもひとりで何時間も歌ってたらヒかれるか？）

店員「お時間はどうなさいますか？」

男「あっ……え、えっと、と、とと、とりあえず一時間でおねがいします！」

店員「はい、一時間ですねー」

男（あっ……反射的に一時間って言ってしまった）

店員「お客様は一名様でよろしいですか？」

男「……に、にぃ……」

店員「２名様？」

男「……いえ、ひとりです」

店員「はい。では機種の方はどうなさいますか？」

男「キシュ？」

男（あ、そうか。なんかあるんだよな。『らいぶだむ』とかそういうのが）

店員「クロッソかジョイサウンドになりますが」

男「あー……」

男（まったくわからんし、困ったな）


　「久々にカラオケきたわー」

　「俺とか二日前もオールでカラオケしたわwww」


男（ひっ……やばい……人間だ！）
　　
男「えっと、その、ジョイサウンドでおねがいします！」

店員「かしこまりましたー」

男（やばい。この時点で冷や汗がとまらん……）

店員「お待たせしました。それではお部屋が503号室ですねー」

男（ほっ……あとはドリンクもって部屋へいけばヒトカラだ！）


　「あの人ひとりできたのかな？」

　「声でかいっつーの」


男（くっ……視線が刺さるようだ。気にするなオレ）

男（それよりドリンクを……まてよ）

男（普段はグラス一杯しか持ってかないけど）

男（いちいち持ってくるのも面倒だし、また人に見られるのもイヤだな）

男（いいや。二杯ぐらいもってちゃえ）

男（コーラと……カルピスソーダは喉に張りついてやなんだよなあ）

男（まあメロンソーダあたりが無難か）

男（よし。あとは部屋へ行くだけだ）

男（さあ、オレのヒトカラが始まるぜ！）

男「ふっふっふ、いやあようやくひとりになって開放されますなあ」

男「とりあえずクーラーはガンガンつけてっと」

男「なに歌おっかなー……なに歌おう？」

男（人と来ると、ランキングに入ってそうな曲しか歌わないからなあ）

男「まあ、その前にマイクをとって……」

男「あーあー」

男「……おおっ！　なんかテンション上がってきたぞwwww」

男「きみはきっとこーないぃ♪　ひとりっきりのくりぃすまぁすいぃう”」

男「クリスマスイブっていうかカラオケだけどww」

男「いや、でもなに歌ってもいいんだよな」

男「そぉおうねぇ、たんじょおせぇきならるーびぃなのぉ♪」

男「うわおwwwwwひとりだとなんでもありだなwwww」

男「あいきゃんっすとっぷ！　ろんりれええええwwwwww」

男「っと、曲入れなきゃな」

男（ちょっとテンションあがってきたぞwww」

男「やっぱここは盛り上がる曲をいれるか！」

男「デンモク、デンモクっと・・・・・・」

男「う、る、と、ら、そ、う、る」

男「送信！」

ぴぴっ

男「おほぉwwwテンションあがるwwww」

男「そしてぇかぁがやぁくうるとらそっ！」


男「……」

男「うーん、うるとらそうっ！の『そうっ！』が出ないなあ」

男「ここだけ歌いたいんだよな……」

男「あ、そうだ」

男「巻き戻しちゃお」

男「いやあ、ひとりじゃなきゃ巻き戻し機能ってあんまり使えないからなあ」

男「巻き戻して……そしてぇかがやぁくうるとらそっ！」

男「……」

男「またしっくりこないな」

男「もう一回巻き戻すか……」

男「いや、いいなこれ。ひとりだとライブみたいにウルトラソウル四連発ができるぞ」

男「うるとらそっ！」

男「巻き戻して・・・・・・またもやうるとらそっ！」

男「うっはwwwwたのしぃwwwww」

……
………
…………

男「いっつしゃいにんぶらぁい！　うるとらそっ！」

男「まきもどしてぇ……」

ぷるるるる

男「ん？　ああ、もしかしてもう一時間たったのか」

店員『お時間五分前でーす」

男「あ、延長おねがいできますか？」

店員『もうしわけございません。店内混んでおりまして今日は……」

男「あっ、そうですか……」


男「……ウルトラソウルしてたらヒトカラ終わっちまったよ」

男（いや、だがこれはなかなか楽しいな）

男（またこよう。ひとりで）

つづく？

クロッソってジョイサウンドだろ

>>14
やめてあげてよう！

もっと書いても良いんやで？

damないの？

あるだろ