【安価】翠「あなたの心を射止めたい」 (20)
とある事務所――
翠「はあぁ……」
ちひろ「あら、ほおづえついてため息なんて。幸せが逃げちゃいますよ?」
翠「え!? そ、そうなんですか。すみません、以後気をつけます」
ちひろ「ファンは着実に増やしてますし、真面目な仕事ぶりは取引先にも好評です。
うーん、ひょっとして、アイドル活動が忙しい分、弓道の成績が落ちてるとか?」
翠「いえ。弓道部部長として、恥ずかしくない成績を残しているとは思います。
アイドル活動を言い訳にするなんて、卑怯ですから」
ちひろ「おお! それは流石ですね!」
ちひろ(嘘はついてないみたい……でも何かに悩んでるのは確かなのよね~ってアレしかないか)
翠(プロデューサーさん……)
翠(弓しかないと思い込んでいた私に、アイドルという新しい世界の扉を開いてくれたプロデューサーさん)
翠(その期待に、どうにか応えられているのは、本当に嬉しい)
翠(でも……)
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期待
翠(人間の欲望とはキリがないものですね)
翠(所属アイドルとしてだけではなく、もっと深いところで。そう、一人の女として、あの人に必要とされたい)
翠(あの人の心を狙う射手は、きっとたくさんいるはず。私自身の何かを変えなければ、この試合には勝てません)
翠「よし、思い立ったが吉日! まずは>>5などして、自分を変えていきましょう」ガタッ
ちひろ「お、おう……」
翠(あ……思わず立ち上がって、叫んでました///)
Pと接するとき今までより30cm近づく
新しい服を買う
翠(『服を買う』ということは、費用対効果に優れたアピールと聞いたことがあります。
お仕事では色々な衣装を着てきたのですが、私生活では?)
・弓道着
・制服(夏)
・ワンピース(夏)
翠(ひょっとしてプロデューサーさんに『年中弓道着の娘』とか思われているのでは!?
これはいけません。認識を改めていただかなくては)
…………
翠(さっそく、ファッション雑誌を手本に、今までよりカジュアルな一式を揃えてみました。
知らない言葉ばかりで、読むのが大変でしたが……あっ、プロデューサーさん)
翠「おはようございます!」
モバP「翠、おはよう」
翠(気付いてくれるかしら……)
モバP「おや? 今日はいつもと雰囲気違うな」
翠「な、何かおかしいですか?」
モバP「ああすまん、悪い意味じゃない。翠がそんな活発なイメージの服を着てくるのは、珍しいと思ったんだ。
へえー、でも意外と合ってるぞ」
翠「あ! ありがとうございます……」
モバP「何か、きっかけでもあったのか?」
翠「あああ、そ、それはその、大したことではっ……///」
モバP「そうか。じゃあ、今日の予定の確認をしていくぞ」
ちひろ(ほほう、これは……感づいた子もいるみたいですよ)
翠(試合で言えば、出場を申し込んだ段階でしょうか。とりあえず、門前払いは食らわずにすんだようです)
翠(服装はこれからも精進していくとして……次の一手はどうしましょうか。>>11かしら)
遠い
では>>9で
べろちゅー
翠(て、手を繋げるようになれば、一歩前進でしょうか。うう、サイン会ではあんなに握手しているのに、
考えただけで手のひらに汗が)
翠(いけないいけない。プロデューサーさんのところに行かないと。皆さん、自分の担当と打ち合わせを始めてる)
奏「わかったわ、予定は以上ね。それじゃ、今日も一日頑張りましょ♪」チュッ
翠(え!? 速水さん、担当の頬に、キキキ、キス!? それも、まるで挨拶代わりに!)
奏「ん? 誰かにジロジロ見られてると思ったら……ふふ」
翠(良かった、担当が違う人で。でも、もし相手が私のプロデューサーさんだったら……?
あの人を取られてしまっていたかも! 手とか言ってる場合じゃない)
翠「矢を放ちもせずに、敗者にはなれませんっ!」グッ
モバP「うわ! どうした翠、そんなに近づいて。俺の顔にゴミでもついてる?」
翠「は、はい、そうなんです(ウソだけど)。ちょっと、じっとして……はい、取れましたよ」
モバP「そ、そうか。気づかなかったよ、ありがとう」
翠(衆人環視の中ではやはり無理///予習の上、邪魔の入らない場所で勝負をかけます!)
数日後
モバP「学校の弓道場まで翠を迎えに行くのも、すっかり慣れたな。失礼しまーす」
翠「プロデューサーさん、お待ちしていました」ペコリ
モバP「ん? まだ着替えていなかったか」
翠「今日はその前に、どうしても一射お目にかけたくて。お時間、よろしいですか?」
モバP「ああ大丈夫だ。いつも速攻で連れ出してたからな、久しぶりに翠の弓を見たい。きちんと正座して」
翠「嬉しいです。では」キリキリキリ
モバP「……ゴクリ」
翠(この一矢で、あの的の真ん中を射抜いたら!)
ヒュッ――ターン
モバP「……ふうぅ、お見事、としか言いようがないな。ど真ん中だ。まるで迷いがない」
翠「いえ。この一矢、本当は雑念だらけなのですよ」ニコ
モバP「雑念、だらけ……?」
翠(正座してるPさんの両頬に上から手を添えて、顔は近づけるだけ……)スッ
ちゅっ
翠「ん……んふぅ……」
モバP「!!?」
ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ
翠(やりました。私のファーストキス、プロデューサーさんに)
翠「はむっ、んちゅ、あむっ、これがキス、ああこれが、プロデューサーさんの、味……」
はむっ、ちゅぱっ
翠(柔らかくて、温かくて、唇から幸せがいっぱい。プロデューサーさんが勢いに飲まれているうちに、もっと深く……
やり方、聞きかじっただけだけど///)
れろっ……
翠(私、なんてはしたないことしてるんだろう。舌、入れようとしてる。神聖な弓道場で)
ちろ、ちろ、ちゅるんっ
翠(でも後戻りはできない。この一瞬で、プロデューサーさんに私の想いを刻みつけるの)
れろぉっ、ちゅずっ、ちゅうううぅっ……
翠(プロデューサーさんの舌を、私の舌で捕まえて……)
ちゅぱっ
翠「ぷはあ……はぁ、はぁ……唾液の糸が綺麗……」
モバP「えーと……これは現実? それとも夢? 真面目な翠が、神聖な弓道場で、俺に」
翠「うふふ。あなたがそうおっしゃるなら、夢かもしれませんね。さて、着替えてきますので、少々お待ちください」スタスタ
モバP「わ、わかった。うぐ、足痺れたっ!」
翠(夢は夢で終わらせないですよ、プロデューサーさん。次の矢は>>13とかで攻めてみましょうか)
通い妻
ええぞ!ええぞ!
翠(弓道場でのキス以来、プロデューサーさんとの距離はぐっと縮まりました)
翠(仕事と弓道以外の話も、いろいろとするようになって、分かったことがあります)
翠(仕事に追われるプロデューサーさんは、食生活を犠牲にしているということ。
私のために……)
…………
休日朝、モバP宅
モバP「みどりー、朝飯マダー?」チンチン
翠「うふふ、もうちょっとだけTVでも見て、お待ちくださいね」トントントン
翠(私のエプロン姿、プロデューサーさんにはどう見えているのでしょうか。押しかけ女房?)
モバP「スカウトしたと思ったら、その娘が台所で朝食を作っていた。こんな光景が拝めるとは」
モバP「黒髪ポニテ、弓道家ならではのすっと伸びた背筋。おまけに生足。後ろから抱きしめたくなるよなぁ」
翠「なんですかー?」
モバP「別にー。いかんいかん、そんなことをしたら歯止めが効かなくなるっての」
翠「お待たせしました」
モバP「おお! 白米に味噌汁、焼き魚! これぞ由緒正しき日本の朝食だな」
翠「それではご一緒に」
「「いただきます」」
モバP「モグモグ……いやー美味い。いつものパンとコーヒーより10倍は美味いね。お前の好意に甘えて正解だったよ」
翠「そんな、褒めすぎです///」
翠(心をつかむために胃袋をつかむ策、成功ですね。人並みに料理ができて、よかった)
モバP「欲を言えば」
翠「はっはい?」
モバP「酢の物は大皿で出さなくてもいいんじゃないか?」
翠「何をおっしゃいます! お酢は、身体を柔らかくするために大切なんですよ!」シセンノイッシ
モバP「いや、俺の身体が柔らかくなっても……アッハイソウデスネ」
翠「~♪」
翠(全部平らげていただけましたから、後片付けさえも幸せな気持ちになれます。また、あの人のために作ってあげたくなりますね)
モバP「あーすっぱかった、茶が美味い。今度はお酢のCMに出演交渉してみるか」ズズズ
翠(せっかくですので、今日はさらに一手、彼に迫ってみましょう。>>17などが男性の浪漫、というものでしょうか)
膝枕
からの耳掻きコンボ
Nice Combo!
モバP「アイドルのプロデューサーとしてどうかと思うが……この時間のTV番組は眠くなるなぁ……むにゃむにゃ」
翠(プロデューサーさん、ウトウトしはじめましたね。私ができることといえば、やはりアレ、でしょうか)
モバP「ん~、あれ、何だこの感触? 柔らかくもハリがあって、いい香りがする」
翠「ふふ、お分かりのくせに」
モバP「だよなー、でも現実になると嬉しいもんだ。ふおー、翠の太ももー」スリスリ
翠「正座には慣れていますから、気がすむまで私の膝を枕にしてくださいませ。そうだ、せっかくですから」ガサゴソ
モバP「何してるんだ?」
翠「動かないでくださいね。お忙しいプロデューサーさんのこと、耳掃除をしている暇はありましたか?」
モバP「そういや、肝心なことが聞こえなくて、怒られることが多いなあ」
翠「それは困りますね。私の、あなたへの言葉はしっかり聞いていただきたいですから」
モバP「んじゃ任せた。あー極楽極楽」
翠(初めてのお宅訪問なのに、こんなにプロデューサーさんと密着して、ゆったりとした時間が過ごせるなんて)
翠(耳かきが終わったら、私もプロデューサーさんと一緒に一休みしましょう。それから……>>20)ウトウト
近所を手を繋いでお散歩
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