宥「私にドラフト?」(106)

宥「まさかそんなこと……」

晴絵「いや、インハイ決勝までの全試合を個人収支トップで終わらせたのは大きいから、可能性はあると思うよ」

穏乃「宥さんすげー!」

憧「宥姉やるぅ!」

宥「コーチまで……」

玄「おねーちゃん、もしも勧誘が来たらどうするの?」

宥「うーん……評価してもらえたら嬉しいけど、プロでやっていけるほど強くはないし、松実館もあるし……」

宥「それに、プロになっちゃったら、玄ちゃんとも一緒に住めないかも知れないしれないし……」

玄「おねーちゃん……」

期待

南国のチームに行けばいいじゃん

わかった…間を取って俺と結婚しよう、宥!

晴絵「まあ、ゆっくり考えるといいよ……お、丁度麻雀ニュースの時間だな」

ポチッ

『~複数団体からの指名を受けている宮永選手は競合が確実視されています』

玄「ほえ~、さすが宮永さん、インターハイチャンピオンなだけあるね』

晴絵「記録だけ見ても小鍛治プロ以上だからねぇ」

憧「小鍛治プロといえば、来年からSリーグへ復帰するんだよね?」

穏乃「ということは、来年は小鍛治プロとインハイチャンプが戦うかもしれないんだ!」

クロチャーをマネージャーにしよう(提案)

赤土さんは牌のおねえさんやらないんですか

宥さんを獲得したチームには自動的に菫さんもついてきます

灼「……ハルちゃんは練習しておかなくていいの?」

晴絵「んー?」

灼「ハルちゃんも来年からプロになるんだから、今のうちから練習しておかないと、小鍛治プロに差をつけられちゃうし……」

穏乃「赤土さん……」

晴絵「ああ、家に帰ってやってるから大丈夫。それにあと5ヶ月も一緒にいられないんだから、最後までみんなの面倒見ておかないとな」

憧「ハルエ……」

玄「赤土さん……」

『続いては大阪より、姫松高校、愛宕洋榎選手、千里山高校、園城寺怜選手、江口セーラ選手です』

支援

支援

ハルエ「お、近くのところだな」

『宮永選手同様競合指名が確実視されていた園城寺怜選手は、体調を理由にプロ行きを拒否している事は有名ですが……』

玄「園城寺さん……あんなに強かったのに、プロにならないのかな……」

灼「しっ、まだ何か言ってるよ」

『……地元大阪のチームが体調について最大限に考慮することを条件に、園城寺選手から前向きな回答を得たとのことです」

玄「園城寺さん……! プロになるんだね!」

宥「よかったね、園城寺さん……」

『続いて、同じく地元大阪を希望している愛宕、江口両選手ですが……』

ハルエ「この時期はやっぱりドラフトの話が多いなぁ」

キーンコーンカーンコーン……

『下校の時刻になりました。まだ校内に残っている選手は窓を閉め、早く帰宅しましょう』

ハルエ「お、もうこんな時間か。じゃあまた月曜日な」

しえしえ

・帰宅途中……

玄「小鍛治プロがSリーグに復帰するのって、赤土さんとのあれがやっぱり理由だったのかな?」

宥「あんなに強い人でも、もっと強い人に傷つけられちゃうなんて、世界は広いねぇ」

玄「うん……」

玄「あの、おねーちゃん……」

宥「なーに? 玄ちゃん」

玄「さっきの話だけど、どうするの?」

宥「部活の? やっぱり私にプロは無理だよ。さっきの話を聞いていても、遠い世界のことの様に聞こえちゃった」

玄「でもでも、おねーちゃんも凄く強いよ! そりゃチャンピオンはちょっとあれだけど、同じ白糸台でプロに行くって話の弘世さんには勝ってたよ」

宥「それは赤土さんの助けがあったからで、私の実力じゃないから……」

玄「……」

宥「それに、松実館のお手伝いもあるしね」

玄「おねーちゃん……」

こういうの見たかったんだよ

支援する

信頼性あるけど、二回戦もあの面子で、区間収支一位とはいえそこまで泉に差をつけてないからなぁ
いやまぁ一般に泉の評価が低すぎな気もするが

過大評価なのは否めないけど強キャラではあるよね

・翌日……

「松実さ――ん! 先生が呼んでるよ――! 職員室だって――!!」

宥「あ、はーい。ありがとう」

宥(うーん……いったいなんだろう……?)

コンコン

宥「松実宥です、入ります」

宥(あれ、先生たち、みんなテレビ見てる……)

赤土「宥か、テレビ、見てみ……」

宥「テレビ……?」

宥(テレビ……会見放送? 一体なんだろう……?)

『……では入団は確実視されていると見て間違いないのでしょうか?』

『いえ、これから交渉を始めるところです』

『ではどの程度、入団を期待できますでしょうか?』

宥(……ドラフトの話なのかな? でもわざわざ呼ばれてまで見るようなものでも……)

「松実――! すぐに校長室に来なさい――! お客さんだ――!」

しえ

菫さん待機

宥「え? は―い!」

赤土「なるほど、発表と同時ね……手の込んでいることで……」

宥「先生……?」

『競合は今のところいないので、獲得できると確信しています』

赤土「心の準備も必要だろう。先方さんには悪いけどあとちょっと見ておけ」

宥「? はい……」

『指名理由は何でしょうか?』

『なんと言っても高い安定力にあります。爆発力はありませんが、なんと言ってもプラス収支で戻ってくることは大きい』

宥(……いったい誰のことなんだろう?)

「松実――――!!」

宥「はい! ごっごめんなさい!」

『なるほど……では現在、詳しい話は直接選手と?』

『ええ、その高校に出向いて、交渉中です』

赤土「やはり、いきなり来て心の準備をさせず、契約に持ち込もうって腹積もりかな」

宥「あの、赤土さん、そろそろ行かないと……」

ふんふむ

宥姉スレじゃねえか待ってたんだよこういうの!!!
支援

これはどっかの日ハムみたいな話ですね…

宥ねえはプロ野球でいう年俸8000万~1億2000万くらいの選手になりそう

赤土「まあ、もう少しまて」

『…………おい、急いで取材だ…………』

『………………クルーを向かわせろ…………』

宥(電撃発表だったのかな? テレビスタッフの人も相当あわててるようだけど……)

「松実―! いいかげんにしろ!」

宥「ひっ……すぐ、すぐいきます――!」

『……場所はどこだ……』

宥「赤土さん……」

赤土「テレビ、よく聞いて」

『…………奈良県吉野だ 早く車出せ! え、高校名?……』

宥(吉野ってここらへん? そんなことより早く行かないと!)

『………………阿知賀女子だ、急げ……』

宥「えっ?」

『では、ドラフト1位指名は確定ということでよろしいんですね』

『ええ、当団体のドラフト第一位指名は、阿知賀女子学院、松実宥選手を指名させていただきます』

支援

はよはよ

しえ

競合少なくて強そうなのってあとはモモとかエイスリンとかかな

宥「え……!? 赤土さん……これって」

「松実!!!」

宥「ごめんなさいっ!!!」

晴絵「さて、行くか!」

バッ!

宥「赤土さん……行くってどこへ?」

ツカツカ

晴絵「そりゃ、決まってんだろ?」

宥「え、でも私、校長室に呼ばれてる……」

晴絵「校長室で間違いないけど、この場合は違うだろ?」

ツカツカ

宥「じゃあ、いったいどこにいくんですか?」

晴絵「決まってんだろ?」

ピタ

晴絵「ドラフト交渉さ!!」

>>33
モモは二年後になるしね
カツ丼さんが競合ないだろうし下位指名でちゃっかり取りそう

福路美穂子ちゃんの美乳揉みたい

コンコン

ガラガラガラ…

晴絵「失礼します」

宥「し……しつれいします……」

「赤土先生? 呼んだのは松実君だけですが……」

晴絵「私は阿知賀女子学院麻雀部の顧問です。なので同席してもかまいませんね?」

「ええ、顧問であれば問題ありません」

「あなたが構わないのなら……。松実君も失礼の内容にな」

宥「はい……」

宥(校長先生に、始めてみる人だけど、誰なんだろう?)

「松実選手、突然の訪問失礼します」

宥「はい、お構いなく……」

「私はこういうものです」

宥(名刺?)

宥「しつれいします……」

はやりんのチームだったらいいな
なんとなく

いいよー

電撃交渉にも程があるぞw

宥(えーと……麻雀団体の…………編成部……?)

宥(編成部って何だろう?)

「晴絵プロもどうぞ」

晴絵「まだプロではありません。今はここの顧問ですよ」

「いえいえ、ご謙遜を。私といたしましても同席できる幸運に恵まれたことを嬉しく思います」

晴絵「まだプロとしての経験を残せていないので、ぬか喜びさせないようにはがんばりたいとは思います」

宥(なんだか赤土さんじゃないみたい……。いやいや、それより今はこの人のことだ。とにかく麻雀団体の人みたいだけど……)

晴絵(ふむ、宥は落ち着いたかな?)

晴絵「では、今日はどういったご用件で?」

「ええ……松実選手、よろしいでしょうか?」

宥「はい?」

「松実選手、本日はあなたに当団体と選手契約を結んで頂きたいと思い、交渉に参りました」

宥「え…………えええぇぇぇええぇえぇえ~~~~~!!!!」

晴絵(やばっ)

晴絵「ははぁ、なるほど……確かに松実はインターハイでも活躍しましたし、団体が欲しがるのもわかります」

しえ

支援でー

はよ

「ええ、ですから、是非とも松実選手を当団体に迎え入れたいと考えております」

晴絵「なるほどなるほど……確かに松実は安定感が抜群の選手です」

晴絵「特に、現在、安定感という面において強い選手はあまりいないあなたの所属する団体にとって、貢献できる選手であるとは思います」

「……さすが赤土プロ、よくご存知で。当団体の選手は皆強いと自負しておりますが、安定感においてはやや不安があるのも事実です」

晴絵「点が勝っている時、点差を維持したいときに、私も松実には全幅の信頼を寄せています」

「まさにそこです。勝っているとき、またはもう少しで逆転できそうなとき、私どももオーダー候補として松実選手を強く切望しております」

晴絵「松実の長所を良く理解して頂き、ありがとうございます」

晴絵(さて、宥は……)チラッ

宥「あわわ……」

晴絵(こりゃダメかな?)

「それで今日は、是非、当団体と契約していただけるよう、私どもも好条件を提示させていただきます」

サッ

晴絵(おいおい、契約書まで準備済みか……)

晴絵「失礼、拝見させていただきますが、よろしいですね?」

「松実選手がよろしければ」

sie

晴絵「松実?」

宥「」コクコク

晴絵(さて…………契約金は………………………………悪くないけど、一応やっとくか)

晴絵「なるほど、松実のことを高くかってくれるのが良くわかります」

「それはもちろん、当団体としても破格の条件で迎え入れたいと考えております」

晴絵「この条件を見れば、松実も喜ぶでしょう」

宥「え?」

宥(あ、赤土さん?)

晴絵「松実はいつごろ、この年俸の分、チームに貢献できるようになりますか?」

「当団体では万全の教育体制があります。1年後には1軍で活躍することも視野にいれております」

晴絵「確かにここの教育体制には定評がありますね。私としましても、安心して送り出せます」

宥(え……赤土さん……)

晴絵「私も1年あれば、松実はSリーグでも活躍できると考えております」

「ご理解いただきありがとうございます。では、急ではあると我々も重々承知ではありますが、この内容でご納得いただければ……」

晴絵「ただ、1年で活躍できるほどの松実、もう、あと少し高く評価できるのではと、私は考えております」

このレジェンド…もしかして有能!?

未成年の交渉の場に両親を呼ばないような団体絶対まともじゃないわ

両親いるのか?

「……………………なるほど、当方の、松実選手への未来での活躍に対する期待が足りない、と?」

晴絵「ええ、私もSリーグのプロと対局してますが、松実の可能性は引けを取らないものとなると感じております」

(………………………………)

(ポッと出のインターハイ出場校……。常連校と違って契約は簡単だと思っていたが……)

(赤土選手か……。実業団やプロ契約経験者だけあってやっかいだな……)

晴絵(とか思ってるんだろうけど、あいにく安売りするつもりはないんでね)

「……わかりました。では契約金の方を経営陣ともう少し詰めてまいります」

晴絵「良い回答を期待しています」

「松実選手、本日は突然の訪問、申し訳ありませんでした」

宥「いえ、そんな……」

「是非、松実選手には当団体へ入団されることを前向きに検討していただけることをお願いします」

宥「は、はぁ……」

「ありがとうございました。では、本日はこれで失礼いたします」

晴絵「いえ、こちらこそ松実への期待ありがとうございます」

宥「あ、ありがとうございました」

でもドラフトの指名挨拶だったら両親いなくてもおかしくないか

母親はもういない

バタン…

宥「はあああぁぁぁあああぁぁぁぁ~~~~~~」

晴絵「緊張したか?」

宥「しました~~~」

晴絵「初めての契約交渉だから、それもあたりまえだな」

宥「でも、赤土さん。私どうしたら……」

晴絵「宥、お前、自分は関係ないと思って深く考えてなかったろ?」

宥「……はい」

晴絵「まあ、これで真剣に考えられるだろ。松実館のことも含めてさ」

宥「はい……あの?」

晴絵「ん?」

宥「契約金で交渉したのって、私が考える時間のため……ですか?」

晴絵「…………契約金が高い方が、大型選手を育てたって実績が私にも出来るじゃん?」

宥「…………ありがとうございました」

晴絵「いいってことさ。契約のことは忘れて、おちついて将来のことを考えな」

かっこいいレジェ

あかど△

まるで先生みたいだ!

ハルちゃんカッコいい
さすが灼ちゃんの婿

これは阿知賀のレジェンド

 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ |:::::::::::::::::::::::::::::::ハ

.//::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::  |::::::::::::::::::::: |::::::::::::.
j/7:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/|::;   |::::::::::: |::::::::|::::::::::::::
 |:::::::::::::::::::::::::|:::::::、::::::::|:V レ   ノ|::::::/|::::::::|:::::::::::: |
 V|:::::::::::::::::::〈|:|:::::::\/|::|  _/,r≠ミx.|::::::::|::::::::::::::|   ハルちゃんの流れ!

  ⌒/::::::::::::::ハ ィr笊ミ、    イ"V///}マ:::::::f~\::::::: |
.__/:::::::::::::::::::::::.〈{V//(_      乂r;/:::::::::::|  ;::::::: |_∧_________
―/:/::::::::::::::::::::∧ 乂r;り       /:::::::::::::;  /:::::::: |‐vy─────────
. /:/7:::::::::::::|::::::::::::. ,,,   ,     /:/::::::::::/<:::::::/}/
/ ,:::::::::::::::::|::::::::::::入      _   }/::::::::::ハ:::/://
  |/|::::::NV|::::::/|:::::个..   ´   |:::::::::/ ノ\
   ´   `  V::::::::::|::::>   イ  /    >──
            ̄ ̄ ´  /  }l/   /  /´ ̄ ̄\
.                /   /|    /  /       ヽ

教育者の鑑がこの野郎…

他チームに指名された某SSSさんが指名拒否する未来が見えた

父親はどうしたんだっけ?

・放課後……

穏乃「え――――――っ!! 宥さん、プロになるだって―――――!!?」

憧「しず、声でかい。宥姉、やるじゃん!」

灼「同感。でも宥さんの戦績を考えれば全然不思議じゃない」

宥「みんな、ありがとう……。でもまだプロになるってきまったわけじゃないから……」

憧「あ、そうか。松実館とかあるもんね」

穏乃「え――――! プロにならなきゃもったいないよ!」

憧「しず、家業があると自分だけのことじゃないのよ。長女ならなおさら」

穏乃「そっか……宥さん、ごめん」

宥「ううん、迷ってるのは本当だし……」

穏乃「でもプロになったら、来年から小鍛治プロやインハイチャンプとも戦うんでしょ? やっぱりすご―――!」

宥「ううん、一年目から1軍なんて絶対無理だよ」

灼「1年目から1軍なんて宮永選手くらい。……でも、その次の年は1軍でも不思議じゃない。そうなったらハルちゃんと戦うこともある」

宥「あ……そういえば、そうなんだ……」

晴絵「ん? いまさら何を驚いてんだ?」

しえん

きたい

宥「もしそんなことになったら、どうしよう……」

晴絵「私は、そうなったら嬉しいけどなぁ」

灼「ハルちゃんはそういうの好きそうだよね」

宥「そうなんだ……」

晴絵「まあ、そうなったら手加減なんてしてやれないから、全力でいかせてもらうつもり」

宥「ふぇぇ……」

穏乃「うーん……そうなったらどっち応援しよう?」

玄「…………」

宥(……玄ちゃん?)

キーンコーンカーンコーン……

『下校の時刻になりました。まだ校内に残っている選手は窓を閉め、早く帰宅しましょう』

晴絵「今日はここまでにしようか。みんな、また明日な」

・帰宅途中……

玄「…………」

玄「…………おねーちゃん」

宥「なぁに? 玄ちゃん」

玄「やっぱりおねーちゃんは凄いね。絶対プロになるべきだよ」

宥「玄ちゃん……」

玄「プロになって、たくさん活躍したら、テレビにも映るよね! 私、おねーちゃんのこと、テレビ見て応援することにするよ!」

宥「……」

玄「宮永さんや、赤土さん、もしかしたらはやりんとだって戦うかも! そうなったらサインもらって来てね!」

宥「…………」

玄「Sリーグだから、小鍛治プロとも対戦するかもしれなんでしょ? 国内無敗を、おねーちゃんが破るかも!」

宥「………………」

玄「そうなったら、自慢できるね! これが私のおねーちゃんだって!!」

宥「……………………」

ギュッ…

しえん

玄「それで、松実館にもおねーちゃん目当てでお客さんがたくさんくるかも」

宥「…………」

玄「それで……写真とか…………もちものとか……てんじしてて…………」

宥「…………」

玄「これが……グスッ……おねー……ちゃん……の…………つかって…た………うう………………」

玄「うわああぁぁぁああぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁ―――――――――んんんっっっ!!!!!」

宥「玄ちゃん…………よしよし…………」

………………

…………

……

>玄「それで……写真とか…………もちものとか……てんじしてて…………」

写真とかおもちに見えた俺はおもちクロチャーに毒されているのだろうか

>>77
心配ないおもち
俺もおもちに見えたおもち

おもちもの

・数日後……

赤土「それじゃあいいな?」

宥「はい、大丈夫です」

赤土「不安なら私に任せても良いんだぞ」

宥「私が直接話さないと失礼になるから……」

赤土「宥……わかったよ」

コンコン…

ガチャ…

赤土「失礼します」

宥「失礼します」

「こんにちは、たびたび失礼します。前回の契約の件で、上層部と話し合った結果……

宥「ごめんなさいっ!」

「…………」

宥「このお話、無かったことにしてください!」

Oh・・・

プロでのサクセスストーリーだと思いきや
巧妙な宥玄SSだった

「…………私どもに至らない点があったら、遠慮なく仰ってください。できうる限りご納得いただけるよう改善したいと思います」

宥「悪いだなんて、そんなことありません! ただ、もう少し実家から離れたくなくて……」

「……ご実家が旅館を経営されていることは調べさせていただきました。家業を継ぐ予定でしょうか?」

宥「いえ、それは決めてはおりませんが、他に大切なことがありまして、もう少し実家から出るわけにはいけなくなりました」

「…………その大切なことをお伺いしてもよろしいでしょうか?」

宥「はい、それは、妹の玄と一緒に暮らすことです」

「……………………」

宥「私の母は早くに無くなって、それからはずっと助け合って一緒に暮らしていました」

「…………」

宥「もちろんいずれは分かれて暮らさなくてはならなくなることはわかっていますが……」

宥「せめて、玄が卒業するまでは、あと1年は一緒に暮らしたいと、そのように考えています」

「……」

「来年の一年間……」

宥「はい?」

「その後の人生より、来年、妹さんと過ごされる一年間の方が大切だと?」ジーー…

宥「はい、そうです」

「………………」ジー…

「…………」…

「……ふぅ、これは考えを改めてもらうことは無理そうですね」

宥「ごめんなさい」

「……インターハイの試合、私も見ていましてね。もちろん妹さんのことも良く知っていますよ。微笑ましい姉妹だと思っております」

宥「自慢の妹です」

スッ

「たびたび訪問し時間を取らせてすみませんでした。これで失礼させていただきます」

宥「こちらこそすみませんでした」ペコ

お姉ちゃんマジお姉ちゃん

玄ちゃんが責任感じちゃう……

「……」

「……失礼かとは思いますが、今後の予定をお聞かせ願えませんか?」

宥「はい、来年は実家の手伝いをするつもりです」

「……麻雀はどうされますか?」

宥「顧問の赤土さんもいなくなってしまうので、OBとして後輩の指導と、一緒に麻雀を勉強しようと考えています」

「それを聞いて安心しました……。もし……」

宥「はい?」

「もし、来年になって、プロになる意思があるのなら、また伺わせていただきたいと思います」

宥「えっ?」

「失礼しました」

ガチャ…

宥「……」

晴絵「宥、おつかれさま……」

宥「はい、赤土さんもありがとうございました」

晴絵「それで、どうするんだ?」

宥「やっぱり、まだわかりません」

晴絵「そりゃそうだ。ま、私も時間があればここまで打ちに来るから、宥も覚悟しておけよ?」

宥「ふえぇぇぇ~~~~」

支援やでー

宥△

・数年後

  ワー ワー   ワー
   ワー  ワー

『さあ、いよいよ大将戦が始まりますが、これは大変注目のカードとなっております』

『まずは恵比寿に復帰して以来大活躍中、ご存知、小鍛治健夜選手』

小鍛治「……よろしくお願いします」グニャ~

『続いては未だ破られていないインターハイ3連覇を成し遂げた白糸台の、主将を務めたこの人、弘世菫!』

菫「よろしくお願いします」

『そしてハートビーツからはこの人、赤土晴絵! 小鍛治選手とはインターハイ以来の宿敵として有名』

『また多くのプロを育ててきた指導者としても有名です。今年のインターハイにも小鍛治選手の教え子が出場しています』

晴絵「よろしくっ」

『最後、副将戦で獲得したドラ爆リードを守りきれるか! そして赤土選手の教え子の一人としても知られています』

『今回が初の師弟対局となります、挑むのはこの人……』


『松実宥!』


     宥「よろしくおねがいします!」

カン

翌年に玄ちゃんとダブル指名したのか


乙!

クロチャーもプロになったのだろうか
おつ

おつおつ
副将はクロちゃんかな

宥への取材とか入れようと考えてたんだけど、わすれちゃったぜ

>>97
番外編でもええんよ?

天江じゃない感がちゃんと出ていてすばらっ

おつー
まだいくらでも書くスペースは残ってるぜぃ?

>>98
全体の流れを見ると蛇足になっちゃうんで、これで良かったのかなとも


他のSS読んでて、こいつはどう考えてもプロ行きだろってキャラが、SSに個人的な要望を言ってもしかたないんだけど、大学進学するってのが多すぎると感じたので
プロ志向のSSが増えたら良いなーと思って

だから
>>82
サクセス分をもうすこし増やして半々くらいが良かったなぁ


ただ野球が好きでもないもんで、もちろん厳密に似せるつもりも無いんだけど、実際のドラフトがわかんなくて
>>53
みたいな意見が出て実際のところもう少し知っておきたいと思ったり
>>42
普通は何日か前に電話くらいはするよなぁと思ったり……
実際はどうなんだろう?


>>99
甘え?

何日か前に連絡どころじゃなくて、何年も前からスカウトが挨拶しててもおかしくないよw
特にドラ1クラスだと

まあそんな知識とかいらんから適当に書いても面白いものは面白からまず書こう

正直玄の方がドラを自在に操る能力になる可能性があるだけプロ向きだと思う
宥はぶっちゃけ弱い

SSSさんが癖治してなかったら一人負けだな

宥姉の強さは能力そのものじゃないよ
相手打ち筋に対する対応力に優れている
SSSを全部避けて更に過剰牌を逆に狙うとか非凡な能力の持ち主
ぶっちゃけ能力に関して言えば赤い牌の方が多いくらいだしそんな大した能力じゃない
せいぜい中で早上がりしやすいとか赤ドラで火力上げやすいとかその程度

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom