(ずぞぞっぞぞ~)
霊夢「ふぅ・・・」
紫「暇そうね?」
霊夢「暇が一番いいと思うけど?」
「それに、何かしたって誰かがお金くれるわけじゃないし」
紫「まぁ! 寂しいクリスマスねぇ」
「あはっ、じゃあ・・・私とふたりっきりのクリスマスにしましょ?」
「一緒にぃ、お風呂でも入る?」
霊夢「ぶっ、ちょっと、さっきからベタベタ引っ付かないでよね! 気持ち悪い」
「そ・れ・に! 残念ながらふたりっきりじゃないわよ」
魔理沙『よぉ~、霊夢~!』
紫「ざんねん☆」
魔理沙「悪いな遅くなって。アリスが仕度に戸惑ってよぉ」
アリス「あ~の~ね~。魔理沙、あなたが中々食べたいものが決まらなかったからでしょ!?」
「もう、こんなに買い込んで、しかも私に持たせるなんて」
魔理沙「いいじゃねぇかよ。折角のクリスマスなんだ」
「飲んで食って、楽しもうぜ?」
アリス「あんたは毎日そうじゃない、太るわよ?」
魔理沙「あん?私は食べても太らない体質だからいいんだよ」
「アリスみたいに、食事制限してる方が太りそうだぜ」
アリス「なっ、なんで食事制限してること知ってるの!?」
「私がどれだけ・・・」
霊夢「はいはい! 喧嘩するなら帰ってくれる?」
紫「まるで夫婦喧嘩みたいじゃない」
「ま、私と霊夢は・・・もーーっと仲良しだ・け・どー」
アリス「ふっ、ふふふふふふっ、ふ、夫婦!? 魔理沙と・・・結婚!」
「はぁー、魔理沙とあんなことやこんなこと!」
霊夢「鼻血出てるわよ」
魔理沙「あー、腹減ったぜ。早いところ食おうぜ? 肉も酒もいっぱいあるしよ」
BOMB!!
4人「え!?」
魔理沙「なっ、なんだ!? 床に・・・穴があいたぜ!?」
アリス「誰か居るわ!?」
幽々子「肉ゥーーーーーーーーーーーー!!」
妖夢「幽々子さまぁー、待ってください・・・」
霊夢「ちょっと!? 何床に穴あけてんのよ!?」
妖夢「はぁ、はぁ・・・幽々子様いきなり走っていくんですもん・・・」
魔理沙「ああああー! 私の肉・・・」
幽々子「あらまぁ、みなさんご機嫌よう♪ メリークリスマス」
霊夢「ご機嫌ようじゃ無い! 肉どうしてくれるのよぉ!」
魔理沙「ご機嫌ようじゃねぇ! 肉どうしてくれるんだよ!」
幽々子「むしゃむしゃ♪ ごめんなさいね~、とってもおいしそうな匂いがしてぇ・・・居ても立ってもいられなかったのよ~」
魔理沙「許さねぇ・・・ぜーったいに許さねぇ! キィーッ!」
アリス「ところであなたたちなんでこんな所にいるのよ」
「何もないのに、こんなところに来ないでしょう?」
妖夢「それは、とある依頼を受けたから」
アリス「依頼」
妖夢「そう。最近この辺りで泥棒の被害が多発しているの。いつも決まって夜に現れるから、昼間では分からないんだけど。大きな袋を抱えて、煙突の中から侵入するらしいの」
紫「まるでサンタクロースね」
霊夢「そんなしょうもない依頼を受けたわけ? ばっかじゃないの? ほっときなさいよ」
妖夢「それが、ものすごく強いらしくて・・・捕まえようとした人達はみんなボロボロにやられてて、桁外れな強さだから、妖怪か何かかもって」
霊夢「あっ、そ。精々頑張ってらっしゃい」
妖夢「え、助けてくれるんじゃないの?」
霊夢「はぁ? 助けてほしかったの?」
妖夢「そ・・・そんなことは、無い、わ?」
「ここに来たのだって、幽々子様に着いてきただけだし」
「さ!私達ふたりだけで、さっさと片付けてきましょう!幽々子様」
幽々子「あら、もうお肉はこれで終わりなのね~? あ、お茶いただけるかしら?」
妖夢「聞いてないし・・・」
魔理沙「面白そうじゃねぇか! 強いと聞いたら、この霧雨魔理沙様が黙ってねぇぜ?」
「アリス、私達も行こうぜ」
アリス「ま、魔理沙が行くなら」
霊夢「やめときなさい、しょーもない。そんな暇があるなら、この床を直してくれないかしら?」
紫「じゃあ、私と霊夢は、ふたりっっきりでこの床を直しましょ?」
「みんな行ってきていいわよー」
霊夢「アンタが行って、さっさと片付けてくれば?」
「あ、その後は帰ってこなくていいわよ?」
紫「霊夢ったら冷たぁい」
文「おやー? なんだか面白そうな話してるわね~」
魔理沙「ゲッ、ブン屋・・・」
文「穴があいてたんで、勝手に入らせてもらいましたよー」
「ところで、さっきの話は本当?」
妖夢「え、ええ」
文「退治しに行くなら、私も行くわ! 泥棒の姿、バッチリ写真に収めますよー!」
「さあ!」
霊夢「わ、私は行かないわよ、手を引っ張らないでくれる?」
魔理沙「しょうがねぇ、全員で行くか」
霊夢「何もしょうがなくないわよ! 床直しなさいよ!」
霊夢「はぁ・・・結局全員で来てるし・・・ってか、寒いんだけど・・・雪降ってるし・・・」
紫「仕方ないわね・・・暖めてあげるわ、霊夢」
妖夢「場所は、この辺りの筈なんだけど・・・」
アリス「この辺と言われても・・・煙突のある家なんて沢山あるし、中々見つけられないんじゃない?」
てゐ「おもちー、おもちはいらんかねー」
「月でつきたてのお餅だよ」
魔理沙「よぉ、何やってんだよ」
てゐ「見ての通り、お餅を焼いてるのよ」
「お正月も近いしね」
鈴仙「勝手にこんなところに来て、勝手に商売して、怒られても知らないよ!?」
てゐ「くす、大丈夫大丈夫。怒られるのはうどんげだから」
「ほれ、お餅。いらんかね?」
文「兎さん2人にインタビューしたいのですが!」
「この近くで、大きな袋を抱えた人を見ませんでしたか? サンタクロースみたいな、おっきい袋です」
鈴仙「大きな袋?」
てゐ「それって、これのこと?」
妖夢「えっ、こ、これちょっと中身を確認させてもらうわよ」
鈴仙「ふぇっ!? ちょっと!」
てゐ「これはだーめ! 大事なものがたくさん入ってるんだから。人には見せられないよ」
文「怪しいわねぇ」
妖夢「確かに怪しい・・・」
鈴仙「ちょっとぉ! 何のことかは分からないけど、なんで私達が疑われてるの!?」
妖夢「この辺りで、大きな袋を抱えた泥棒の被害が多発しているの」
「話によると、煙突から侵入しているらしくて、かなり強いらしいの」
てゐ「強いっていうのは認めるけど、泥棒なんてしてないよ」
「ずっとここでお餅売ってるだけだよ」
妖夢「何処に証拠があるんですか?」
鈴仙「っていうか、なんで袋持ってるだけで疑われるんですか!?」
てゐ「これは大事な商売道具が入ってるだけだよ」
「もう、仕方ないから特別に見せてあげるけど」
鈴仙「そうそう!お餅のストックとか、ストックとか、ストックとかぁ~ってぇぇぇぇ!?」
「てゐ!? なんでコレが!?」
てゐ「え? うどんげの為に、毎日座薬は持ち歩いてるよ?」
鈴仙「ちょ! ちょっとぉ! これは違うの、私のじゃないから!」
てゐ「え~?なんなら今此処で」
鈴仙「いやーーーーーー!!」
妖夢「この2人じゃないみたいね」
文「あーあ、残念」
幽々子「妖夢ちゃーん、早くこっちにいらっしゃいなー」
「お餅が焼けたわよー」
妖夢「ちょ、幽々子様?私達何しに来たか分かってますか!?」
「ていうか、道の真ん中で何お餅焼いてるんですか」
紫「ん~♪ やっぱり醤油砂糖が一番よね」
「はい、あーんしてあげるわ。霊夢♪」
霊夢「私今日はきな粉の気分なの」
紫「まぁ、霊夢ったら照れ屋なんだからぁん」
アリス(はわぁ、私も魔理沙にあーんってしたい! あーんって!)
(あーんってしてくれてもいい!)
魔理沙「クリスマスに餅っていうのもなんだが、旨えなぁ」
「お、どうしたアリス? ・・・私をじっと見て」
アリス「・・・はっ! え、えっとぉ・・・ほら! ほっぺに醤油付いてるわよ」
魔理沙「おお、サンキュ」
アリス「もう、魔理沙ったら子供なんだから」
幽々子「うーん、こうしていると泥棒のことなんてどうでも良くなってくるわね~」
妖夢「よくないです」
魔理沙「おお、そうだそうだ。今日はパチュリーんとこ行くんだった」
アリス「・・・パチュリー?」
魔理沙「新作の本が入ったっていって、呼び出されたんだよ」
「いつもは絶対新作入っても呼んでくれないくせに」
アリス(まっ、まさかパチュリー、魔理沙にクリスマスプレゼントを渡すつもりじゃ・・・)
「行っちゃダメよ!」
魔理沙「はぁ? なんでだよ」
アリス「ハッ、え、えっとー、寒いし? こんな中箒に乗ったら風邪ひいちゃうじゃない!」
魔理沙「大丈夫だって! パチュリーんとこ以外にも用事あるし」
「ちょっくら行ってくっかなー。っこらせっと・・・」
妖夢・文「あー!」
魔理沙「なんだよ」
妖夢「そ、その大きな袋!」
魔理沙「あ? ああ、これか? 今から物借りに行くから、コレにたんまり入れようと思って」
霊夢「ふ、そういうこと・・・」
文「魔理沙さん、泥棒の正体はあなただったのね!」
妖夢「幽々子様、さっさと捕まえましょう!」
「こんな奴が私達より強いはずがありません!」
魔理沙「なんで私が。確かに箒で移動しているついでに、煙突から中に入るけどさ。ちょっと借りてるだけだぜ?」
霊夢「そんなことだろうと思ったわ。はー、やっぱりしょうもないじゃない」
「帰るわ、私」
妖夢「霧雨魔理沙、覚悟!」
幽々子「むしゃむしゃ。あ、霊夢ちゃんのおうちでパーティー混ぜてくれる?」
「もちろん、今からするわよね?」
アリス「魔理沙、パチュリーの所に行ってしまうのね・・・」
紫「はぁ。平和なクリスマス」
魔理沙「ハァー・・・なんとか乗り切ってきたぜ・・・」
霊夢「あんたの所為で床に穴があいたんだから、弁償しなさいよ」
アリス(良かった、パチュリーのところに行ってないみたい)
鈴仙「もう!私達にも謝ってくださいよ! 疑われて、恥ずかしい目にも、あって・・・」
てゐ「でもでも、こうして一緒にクリスマスが出来るから良かったね♪」
霊夢「あんた達・・・何でいるのよ・・・」
パチュリー「お邪魔するわよ」
魔理沙「お、パチュリー! 丁度いいところに!」
「行くつもりだったんだけどさー」
パチュリー「この寒い中来てあげたんだから、感謝してくれる?」
紫「そんなこと言って、魔理沙に会いたかっただけでしょ?」
パチュリー「わ、渡すものがあったから・・・来ただけ・・・」
魔理沙「渡すもの?」
パチュリー「め、メリークリスも「魔理沙! 私も渡すものがあるの!」
パチュリー「・・・何よぉ」
アリス「アンタこそ今頃来ておいて何よ」
パチュリー・アリス『むぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ』
魔理沙「あぁ、もう!」
「さっさと飲んで食おうぜ?」
霊夢「あんたの所為で遅くなったんでしょ! ほら、さっさと用意しなさいよ」
魔理沙「へーいへい」
幽々子「ふわぁ~、おこたもぬくぬくで、おいしいものも沢山食べれて、本当に幸せなクリスマスだわぁ~」
霊夢「あんたもなんで居んの?」
幽々子「だってクリスマスまでお仕事したくないもの」
霊夢「あんた達本当にマイペースねぇ」
魔理沙「いいじゃねぇか! 人数が多い方が楽しいしな!」
「霊夢も、寂しいクリスマスにならなくて良かっただろ?」
霊夢「余計なお世話よ」
「・・・でも、ま、たまにはこういうのも悪くないわね」
魔理沙「だろ?」
妖夢「き、霧雨魔理沙ー!」
文「もう帰りましょう? 流石に寒いわー」
妖夢「ダメです!」
文「もう帰っちゃってるってー!」
妖夢「うー」
文「あんたが負けたんだから、仕方ないわよ」
「ま、よく考えたらこんなのスクープにも何にもならないし・・・」
「魔理沙が泥棒してるなんていつものことだし」
妖夢「うー!」
文「何泣いてるの?」
妖夢「私・・・情けない」
文「ま、腕を磨いて、また魔理沙に挑戦すればいいでしょ?」
妖夢「じゃなくて」
文「じゃなくて?」
妖夢「クリスマスになんで女2人で、こんなところに居るのよ」
文「さぁ?」
妖夢「しかも必死になって追いかけてきたから、ここが何処かも分からないし、寒いし、眠いし」
文「私も丁度。眠くなってきたところ」
妖夢「ふわぁ~、メリークリスマス・・・」
文「メリークリスマスゥー・・・」
2人は不幸せなクリスマスを過ごして終了
乙
乙!
このSSまとめへのコメント
これは・・・クリスマス企画2013じゃな?