勇者「人間と魔物が共存する異世界に飛ばされた」(13)

魔王城

ズバンッ
勇者「…右手も斬り落とした、もうお前に攻撃手段は無い」

勇者「お前の野望もここで終わりだな」

魔王「……フフ、この魔王がただで殺されると思ったか?」ニヤッ

勇者「何?」

魔王「運が良ければまた会えるかもな」ピカッ

勇者「クソッ!自爆か!?」グッ

ドオオオオオォォォン




勇者「……頭が痛ぇ…」ムクッ

勇者(どこだ?ここ?爆発で飛ばされたのか?)キョロキョロ

勇者「…ッ!!」ズキッ

勇者(…駄目だ……首を動かしただけで意識を失うかと思った…とても歩けねえ…)

勇者(だれかが通りかかるか……野垂れ死ぬか…)

………

村人「えっ!?人!?あ、あの!大丈夫ですか!?」

勇者「……怪我で歩けそうもない、すまないが村まで運んでもらえないか?」

村人「わっ、分かりました!応援呼んで来ますのでもう少し待ってて下さい!すぐに戻って来ますので!」

勇者(良かった…何とかなりそうだな……)

勇者(しかし…不幸中の幸いだな、どうやら村まではそう離れてないらしい)

村人「こっちです!血を流していたので急がなければ!」

勇者(戻ってきたか…随分早いな)

村人「もう大丈夫ですよ!すぐに村にお連れしますから!」

村人「お願いします!オークさん!」

勇者「なっ!?」

オーク「任せろ!村人は先に村へ行って先生に伝えといてくれ!」

村人「分かりました!」

オーク「持ち上げるぞ!少し痛むかもしれないが我慢してくれよ!」

勇者「! 俺に触れる…  オーク「よいしょっ!!」グンッ

勇者「ッッッ!!!??」ズキッ

勇者(ヤ、ヤバい……意識が…)

勇者「」

オーク「気絶しちまったか?とにかく急がないと!」

医者の家

勇者「……」パチッ

医者「おっ、目が覚めたかね」

勇者「…ここは?」

医者「村の診療所さ、いきなり君がかつぎ込まれて来た時には驚いたよ。一体何をしたらあんな傷を負えるんだい?」

勇者「…魔王と戦っていた」

医者「魔王?何だいそれは?」

勇者「魔王を知らないのか?」

医者「聞いたこともないな……」

勇者(魔王を知らない人間がいるとはな……)

医者「魔王が何かは知らないけど戦っていたってことは君は兵士か何かかい?」

きたい

勇者「いや、俺は魔王を倒すことが使命の勇者と言う者だ。兵士とは少し違うな」

医者「へえ、魔王ってのそんなに悪い奴なのかい?」

勇者「悪い……というか、奴は人間を滅ぼして魔族の世界を創ろうとしていたからな。人類の敵だよ」

医者「ふーん、テロリストってわけかい」

勇者「いや、別にテロリストではないと思うぞ。元々魔族は敵だったわけだし」

医者「? 魔族が敵?何を言っているんだい?」

勇者「は?魔族は敵だろ?あいつらは人間をただの餌としか考えていない獣同然の生き物じゃないか」

医者「……ふむ」

勇者「?」

医者「…君が魔族に対してなぜ恨みを持っているのか知らないが外ではそういう発言は控えたほうがいいと思うよ」

勇者「なぜ?」

医者「テロリストあるいは危険な思想の持ち主だと思われるからね」

ガラッ

ラミア「薬草採って来ましたよ」

医者「ご苦労様」

勇者「ラミア!?」ガタッ

ラミア「あっ!急に動いたら傷口が開いちゃいますよ!」

勇者「なっ!?」

勇者(魔族が人間の体を労っただと!?)

医者「……ラミア君、ちょっと外してもらっていいかな」

ラミア「? はい」ガラッ

医者「……さて」

勇者「……」

医者「君は『魔族は敵だ』と言ったよね?その言葉に私怨は含まれているのかい?」

勇者「いや……」

医者「そうか、つまり君の中の常識では魔族は敵ということになっているわけか」

age

勇者「……何が言いたい?」

医者「…私の知っている限りでは人と魔物は遥か昔から共存してきている。争いは有ったにしても相手を根絶やす為の戦争は無かった」

医者「それぞれの種族が特性を活かし、助け合い今の平和が成り立っていると私は思う」

医者「だから君が何故そんなことを言うのかは理解できないんだ」

勇者「…俺にはアンタの言ったことの方が信じられないし、俺をからかっているんじゃないかと思っているがな」

医者「外に出れば嘘か本当か分かるよ。でも、その前に君の話しを詳しく聞かせてくれよ。」

医者「君の言っていることが本当かどうか見極めさせてもらうためにね」

勇者「…俺の知っている魔物は……



あげ

ほしゅ

このSSまとめへのコメント

1 :  ぷん   2014年11月24日 (月) 20:33:07   ID: o35d6-C0

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