絵里「クリスマスが今年もやって来る」 (43)
海未「12月に入り、めっきり寒くなりましたね」
絵里「そうね、そろそろ雪でも降るんじゃない?」
真姫「こら待ちなさい! ニコちゃん!」
にこ「待たないニコ! 騙される方が悪いんだもーん!」
海未「今日もニコと真姫はいつも通りですね」フフ
絵里「ニコ、あんまり悪戯ばかりしてるとサンタさんが来てくれないわよ?」
にこ「サンタ?」ピタッ
真姫「ちょっと! ニコちゃん! 急に止まらないでよ!」アワワ
うん
ほのうみと見た
絵里の「クリスマスが近くなると~」ってスクフェスの台詞
最初はなんともなかったのに
最近はボディーブローのようにじわじわ効いてきて辛くなってきた
絵里「ニコはサンタさん知らない? サンタクロース」
にこ「もちろん知ってるニコ! ニコ程になると毎年クリスマスはサンタさんにいっぱい囲まれちゃって大変なんだよねー」
真姫「そんなわけないでしょ! 大体サンタなんt――」
希「真姫ちゃん、少しは成長したかなー?」ワシワシ
真姫「ちょ、ちょっと! やめなさいよ、希!」
絵里「サンタさんがニコのところにそんなに行くわけないけどやっぱりサンタさんはいっぱいいるのね……。じゃないと世界中にプレゼントを配るなんて不可能だものね」ハラショー
海未「あ、あの……絵里?」
絵里「何かしら?」
海未「絵里は先程から何をいっt」
希「海未ちゃん! ちょっとこっち!」
絵里「?」キョトン
真姫「ねぇ、エリーってもしかして」コソコソ
希「みんなの思ってる通り、エリチはサンタさんを信じてるんよ」コソコソ
にこ「えー? サンタさんっていないのー? ニコ知らなかったニコー」コソコソ
希「ニコっちみたいにあざとさアピールとかじゃなくて本当に心の底から信じてるんよ」コソコソ
にこ「あざと……! どういう意味よそれ!」コソコソ
海未「大人っぽいような絵里にも子供っぽい一面があるのですね」コソコソ
希「ついでに言っておくと穂乃果ちゃんと凛ちゃんも信じてるからこの3人の前でサンタさんを否定するようなことを言っちゃあかんよ」コソコソ
真姫「でも、高校三年生にもなって信じてるのってどうなの? 教えてあげた方がエリーのためなんじゃない?」コソコソ
希「高校生の間くらいは信じさせてあげたいんよ。いつも周りに頼られて、1人で全部背負い込もうとしちゃうエリチに、夢を与えてあげたいんよ」コソコソ
海未「確かに、私もサンタクロースがいると信じている穂乃果にサンタクロースは存在しないなんてとてもじゃないけど言えませんし……」コソコソ
にこ「サンタさんは存在するニコー」コソコソ
真姫「ニコちゃんは黙ってて。今までおかしいとは思ったことないのかしら?」コソコソ
希「エリチは変なところで鈍感やからね。だから、くれぐれもサンタさんの存在の否定はNGで!」コソコソ
絵里「みんなでこそこそと何してるの?」ヒョコ
希「なんでもないよ、クリスマスも近いね、って話をしてたんよ」
絵里「そうね、今年はホワイトクリスマスになるといいわね」ニコッ
支援
穂乃果「絵里ちゃああああああああん」ウワーン
ことり「待ってよー、穂乃果ちゃーん!」ハァハァ
絵里「どうしたのよ、穂乃果。いきなり私の胸に飛び込んできたりして」
穂乃果「あのね、クラスの子がサンタさんはいないって」
ことり「ほ、穂乃果ちゃん! サンタさんはいるよ! ね? 絵里ちゃん?」ウインク
絵里「そうよ、サンタさんはいるわ。そういう子はサンタさんが来ないから僻んでいるのよ」
ことり「ね、ねぇ、海未ちゃん。もしかして絵里ちゃんも?」コソコソ
海未「どうやらそのようです」コソコソ
穂乃果「そうだよねー。絵里ちゃんにそういわれたら安心しちゃったー」
穂乃果「安心したらお腹減ってきちゃった。お饅頭お饅頭」ガサゴソ
穂乃果「うん! お饅頭は世界を救うんだよ!」パクパク
絵里「いい子にしてればサンタさんは来てくれるわ」ナデナデ
穂乃果「えへへー、穂乃果、ちゃんといい子にしてるもんねー」モグモグ
ことり「サンタさんを信じてる穂乃果ちゃんと絵里ちゃんかわいー!」キラキラ
海未「本当にことりはかわいいものが好きですね」フフ
星空さんはしれっとサンタがいない事を
言っちゃう立ち位置だろ。
凛「にゃんにゃんにゃーん! 屋上にとうちゃーく!」
花陽「凛ちゃん張り切りすぎだよぉ……」ハァハァ
凛「だって! 12月だよ? クリスマスだよ!? サンタさんに凛がいっぱい頑張ってるところを見てもらわないと!」
花陽「そ、そうだね! いい子じゃないとサンタさん来てくれないもんね!」チラチラ
ことり「凛ちゃんもなんだ! かわいい!」キラキラ
凛「凛がどうかした?」キョトン
ことり「なんでもないよ」ニコニコ
花陽「『も』ってことは他にもいるの?」コソコソ
真姫「エリーと穂乃果もそうみたい」ヤレヤレ
にこ「ニコもニコもー!」
花陽「あ、あはは……」
可愛すぎ
絵里「さて、みんな集まったしクリスマスライブに向けて練習始めるわよ」
絵里「クリスマスライブの目玉は何と言ってもSnow halationね。それ以外の曲も手を抜いていいわけじゃないけどSnow halationは特に力を入れて練習するわよ」
穂乃果「精一杯頑張ってサンタさんに最後のアピールだね!」ヨシッ
凛「いっぱいいっぱい頑張るニャー!」
絵里「サンタさんもそうだけど見に来てくれたファンを蔑ろにしちゃだめよ、わかった?」
海未「絵里はやはり真面目ですね」
希「サンタさんを信じてるエリチと普段のエリチのギャップがもう、なんともいえない良さを引き出しとるよね」
希「サンタさんに手紙を書くエリチを想像したらたまらんわ」
海未「普段が大人っぽい絵里なだけに全く想像ができませんね……」
やっべにやける
希「みんなの前では大人っぽいけどエリチも意外と子供なんよ」フフ
海未「……希は絵里のことをよく知っているのですね」
希「んー? 海未ちゃん嫉妬? 大丈夫、ウチはエリチを取ったりせんよ」ニヤニヤ
海未「っ!? 嫉妬などではありません!」カアアアアアアア
絵里「ほら、海未、希。練習サボってるとサンタさん来てくれないわよー」
希「ふふ、エリチが呼んでる。いこ、海未ちゃん」
海未「そうですね。クリスマスライブに向けて仕上げをしなければなりませんし」
絵里「張り切っていくわよー!」
\μ'sミュージックスタート!/
支援
クリスマスライブ前
穂乃果「今日はファンのみんなへの気持ちとサンタさんへのアピールを忘れずに、ファイトだよっ!」
凛「頑張るニャ!」ワーイ
絵里「…………」
海未「? 絵里、どうかしたのですか?」
絵里「な、なんでもないのよ」
海未「失礼かもしれませんが、なんでもないようには見えません」ジッ
絵里「……海未には隠し切れないわね。ちょっと場所を変えましょう」
海未「分かりました」コクリ
穂乃果「あ、海未ちゃんと絵里ちゃん、どこ行くのー?」
海未「少し絵里とお話を。すぐ戻るので心配しないでください」
絵里「…………」
海未「絵里?」
絵里「実はね、サンタさんっていないんじゃないかって思うの」
海未「! なぜ急に?」
絵里「見ちゃったのよ、両親が私と亜里沙のプレゼントを用意してるところを」
海未「そ、それはサンタさんから手渡されたプレゼントかもしれませんよ?」
絵里「買うところを見てしまったのに?」
海未「……!」
絵里「海未は知ってるんでしょ? サンタさんの正体は両親だっていうこと」
海未「………」
絵里「つまり私の両親はサンタさんだったのよ。世界中の子供に幸せを振り撒く素晴らしい両親だわ」
絵里ちゃんとちゅんちゅんしたいチカ!
絵里「その反応は正解みたいね。なんだかよく考えるとサンタさんを信じてた私がバカみたい」
絵里「純粋にサンタさんを信じてたなんて……」ポロポロ
絵里「あ、あれ? なんで……?」ポロポロ
海未「絵里の気持ちはわかります」
海未「私も幼少の頃はサンタクロースを信じ、自分にサンタクロースが来ないのは鍛錬が足りないせいだと思っていました」
海未「サンタさんが来ないのは我が家にクリスマスを祝う習慣がないからだと気付いたときは、なんというか虚脱感に襲われました」
海未「なぜ私はありもしないものを信じて、ひたむきに頑張ってきたんだろう、と」
>>22
海未ちゃん…
。・゜・(ノД`)・゜・。
海未「けれど、サンタクロースはいるんです」
絵里「……え?」
海未「サンタさんがいないと知った年のクリスマス。穂乃果がプレゼントをくれたのです」
海未「海未ちゃんってしっかりしてるからサンタさんがプレゼントなんて必要ないって思ってるんだよ、海未ちゃんはこんなに頑張ってるのに」
海未「だから穂乃果がサンタさんのかわりにプレゼントあげるね」
海未「そういって、不格好なおまんじゅうをくれました。穂乃果手作りのお饅頭です」
海未「心が温かくなって、とても幸せな気持ちになれました」
海未「私にとってのサンタクロースは穂乃果なんです。だから、サンタクロースはいます
よーし俺がエリーのサンタクロースになっちゃうぞー^^
絵里「……良い話ね」
海未「絵里」ダキッ
絵里「な……? 海未……?」カアアアアアアアアア
海未「私があなたのサンタクロースになります」
海未「あなたを幸せにする、サンタクロースになります」
海未「だから、どうか泣かないでください」ギュッ
絵里「…………ふふっ」
海未「な! 何がおかしいのですか!?」
絵里「ごめんなさい、なんだかプロポーズみたいだから思わず」フフッ
海未「みたいではなくてプロポーズですよ」
絵里「え?」
海未「私は絵里のことが好きですから」ニコ
絵里「え、ちょ、ちょっと待って」カアアアアアアアアア
絵里「つまり海未は私のことをそういう意味で好きってこと?」
海未「はい。ですから絵里のサンタクロースに――」
絵里「そういうのいいからちょっとだけ待って」ウーン
しえしえ
絵里「海未のサンタさんは穂乃果なのよね?」
海未「はい。いつも周りを笑顔にしてくれる穂乃果は私にとってのサンタクロースです」
絵里「海未の好きな人は穂乃果ではないの?」
海未「え? どうしてですか?」キョトン
絵里「だって、その話なら穂乃果を好きって言ってもおかしくないじゃない」
海未「確かに穂乃果のことは好きですがそういう好きじゃありませんよ?」
絵里「私のサンタさんになるのよね?」
海未「はい」
絵里「それで、私のサンタさんになりたいっていうのはプロポーズのつもりなのよね?」
海未「はい、そのつもりですが?」
絵里「穂乃果は海未にとってのサンタさんだけどそれは好きだとかではないのよね?」
海未「?」キョトン
絵里「つまりあまり何も考えていなかったわけね……」ヤレヤレ
絵里「普段はしっかりしているけどたまに天然が入るわね、海未は」フフ
絵里「私も、海未のそういうところが好きよ」ボソッ
海未「あ、あの、絵里?」
絵里「海未」
海未「は、はい! なんでしょう!?」
ほう
絵里「海未、私のサンタさんになってください」
海未「……っ!」
海未「はい、喜んで」
海未「では、まず手始めに今年のプレゼントを渡しますね」
海未「絵里、左手を出してください」
絵里「左手? こうでいいかしら?」スッ
海未「はい。では、これが海未サンタからの最初のクリスマスプレゼントです」
絵里「これ、指輪……?」
海未「オトノキに伝わる伝統。スクールリングです」
海未「どうでしょうか? 海未サンタのプレゼントはお気に召しました?」
えりうみもいいな
絵里「こんなの……!」プルプル
海未「い、嫌でしたか? もうしわk」
絵里「嬉しいに決まってるじゃないの!」
絵里「こんなプレゼントをもらって、幸せにならないはずがないじゃない!」
海未「それならよかったです」フフ
絵里「今年は最高のプレゼントをありがとう」
絵里「来年も、期待してるわよ。サンタさん」
海未「はい! 来年も再来年も、ずっと絵里を幸せにするサンタクロースでいます!」
おわり
終わってた
えっちはないの?
乙
で、そこからほのこと行こうか
エリチカがサンタ信じてたらかわいいだろうなって思ったら書いてた
>>26の画像、エリチカサンタもかわいいけどトナカイかよちんありえないくらい可愛い
今から外出するから続きは書けないんだ
つまり保守しろということだな
書けないであって書かないとは言ってないな
保守すればいいんだな
このSSまとめへのコメント
2期終了後、真姫の発言に吹いた