姫川友紀「冬の朝にキャッチボールを」 (104)
――初冬、朝
友紀「ふっふ~ん♪」
巴「どうしたんじゃ、そがあなアホ面で」
友紀「相変わらず辛辣な物言いだね~、まあこれ見てよ」
巴「グローブか?なんでそんなに持っとるんじゃ」
友紀「いやあ、事務所のみんなとキャッチボールでもして親睦を深めようと思ってさ」
巴「毎度ようそんなに突拍子も無い事ばかり思いつくな」
友紀「まあまあ、とにかく巴ちゃんさっそくやろうよ」
巴「うちは今から仕事じゃからのう、すまんが他を当たってくれ」
友紀「みんな結構忙しいんだね~」
巴「暇なくせして事務所におる奴が珍しいと思うがのう」
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友紀「…巴ちゃん行っちゃった」
友紀「う~ん誰かいないかな~」
友紀「あ、琴歌ちゃんがいるかも」
友紀「こ~とかちゃ~ん」
琴歌「は~い、ここにいますよ」
友紀「おお、本当にいた」
琴歌「どうかなされました?」
友紀「キャッチボールしようよ」
琴歌「構いませんよ」
友紀「即決だね~」
友紀「いやあ、ちょうど“暇”してる人がいてよかったよ、巴ちゃんが“仕事”で“忙しい”みたいだからさあ」
琴歌「……」
友紀「琴歌ちゃん?」
琴歌「いえ、なんでもありませんわ」
友紀「ならいいけど、はい、琴歌ちゃんのグローブ」
琴歌「サンキューですわ」
友紀「よし、早速外行こ!」
友紀「てな訳で公園に来ました~って寒いねえ」
琴歌「準備体操が大切です」
友紀「琴歌ちゃんはキャッチボールできる方?」
琴歌「運動はそれほど得意ではありませんが…キャッチボールは弟やメイドとやったりしますね」
友紀「なら大丈夫だね!んじゃあ早速行くよー、ホイ」ヒュッ
琴歌「オーライですわ!」パシッ
友紀「おーナイスキャッチ」
琴歌「光栄ですわ」フワーン
友紀「オーライ」パスッ
友紀「いやー体動かすっていいね~、あったまるし」ヒュッ
琴歌「そうですね」パシッ フワーン
友紀「琴歌ちゃんグローブの使い方上手だね」パスッ ヒュッ
琴歌「実は昔キャッツの選手に直接教えてもらった事があるんです」パシッ フワーン
友紀「えっ!それホント?」パスッ ヒュッ
琴歌「ええ勿論」パシッ フワーン
友紀「誰?誰?松井とか?斎藤とか?」パスッ ヒュッ
琴歌「……」パシッ
友紀「……」
琴歌「ヨ・シ・ノ・ブ」フワーン
友紀「くぁーーー!!!」ポロッ
友紀「っとと…エラーしちゃった」ヒョイッ シュッ
琴歌「うふふ、良い思い出でした」パシッ フワーン
友紀「そうなんだー…あ、琴歌ちゃーん」パスッ シュッ
琴歌「何ですか?」パシッ
友紀「もっと強く投げていいよ」
琴歌「そう言われましてもこれが目一杯ですわ」
友紀「うっそだー琴歌ちゃん遠慮しなくてもいいんだよ~?」
琴歌「しかし…」
友紀「あー、じゃあねえ」
友紀「日頃のうっぷんなんかを晴らす感じで!溜め込んでる不満と一緒にぶっ飛ばしちゃえばいいよ!」
琴歌「不満…ですか…」
友紀「そうそう」
琴歌「困りましたね、そのようなものは…」
琴歌「たくさんありすぎて悩んでしまいますわ」
友紀「あは、そうでなくちゃね!」
琴歌「では手始めに……」
琴歌「プロデューサー様の馬鹿ぁ!!!」ビュンッ
友紀「おほー」バシィ シュッ
琴歌「プロデューサー様は過保護すぎですわ!!!」パシッ ビュンッ
友紀「いいね~」バシィ シュッ
琴歌「何から何まで細かく指示して!持ってくる仕事も無難なものばかり!あんなんじゃ信用されてないも同然です!!!」パシッ ビシュッ
友紀「そうそう思いっきり全力で!」バシィ シュッ
琴歌「お父様のいけず!!」パシッ ビュンッ
友紀「親とはうまくいかないもんだよね~」バシィ シュッ
琴歌「忙しいのは承知ですがたまには遊んで貰いたいのですわ!!」パシッ ビュンッ
友紀「うんうん、巴ちゃんのいけず!」バシィ シュッ
琴歌「事務所のみんなもみんなですわ!!!!」パシッ ビュオンッ
友紀「おやっ」バシィッ
琴歌「みんなして私をいい娘だいい娘だなんて扱いして!!」
琴歌「私だって悪い遊びもしてみたいですわ!!買い食いに誘っていただけたら500円だけ持ってご一緒しますわ!!」
琴歌「冗談の1つや2つ分かります!!お高く纏まってる気なんてさらさらありません!!!」
琴歌「天然じゃなくて普通にボケた事もありました!!なのにツッコミをいれてくれたのは笑美さんだけですわ!!」
琴歌「真面目でいなきゃならないのは御免ですわ……!御免、なん、ですわ…!」
琴歌「ふぇええええん……」
友紀「はいはい、鼻かんで、ちーん」
琴歌「ちーん」ズビビ
友紀「怒って、力込めて、そんで泣いたらスッキリするよね」
琴歌「お見苦しい所を…」
友紀「いいんだよお、お姉さんの前では泣いたって」
琴歌「ふふっ…友紀さんがお姉さんなんておかしすぎですわ…」
友紀「あーひどい!あたし20歳だよ!お酒も飲めるんだよ!」
琴歌「全然見えませんもの…」
友紀「ふがー!」
琴歌「あ、痛い!痛いですわ!!うふふ!」
友紀「ふー、あたしもスッキリしたかな」
琴歌「髪がワチャワチャですわ」
友紀「そんじゃ帰ろっか、この辺に美味しいコロッケ屋あるから寄り道してこ!」
琴歌「まあ!素晴らしいですわ!!行きたいですコロッケ屋!早く!早く!」
友紀「まあまあコロッケ屋は逃げないから」
琴歌「置いて行きますわよ~」
友紀「めっちゃ速い!!琴歌ちゃん場所知らないでしょ!」
一日目のキャッチボール相手
西園寺琴歌
サンキューユッキ
ラブリーユッキ
おねぇちゃんしてるユッキって珍しい気がする
サンキューユッキ、サンキューイッチ
――翌日、朝
友紀「グモーニンエブリワン!セ〇ムしてますか!?」
友紀「……返事がない、誰もいないのかな?」
友紀「琴歌ちゃーん」
友紀「……いない」
友紀「んも~、せっかく今日も誰かとキャッチボールしようと思ったのに」
友紀「っと、おやおや~?」
友紀「こんな所に読みかけの漫画が」
友紀「そして若干温もりの残るソファ」
友紀「答えは1つ」
友紀「あたしが入ってくる直前に身を隠した人がいる!」
友紀「まさか空き巣!?まったくこの事務所のセキュリティどうなてんの、こんなんじゃ色気満載みんなの大人気アイドル姫川友紀ちゃんが襲われても……」
友紀「空き巣は漫画読まないか」
友紀「とまあ、一人芝居は置いといて…」
友紀「のーのちゃん、机の下で何やってんの?」
乃々「な…なんで分かったんですか…」
友紀「普通に頭はみ出てたよ」
乃々「うぅ…不覚です…」
冬のキャッチボールは予め手を温めておかないとクッソ痛い
友紀「こんなことしてるんだし今暇でしょ?暇だよね?キャッチボールしよ?」
乃々「いやその…もりくぼはこれからお仕事がありまして…」
友紀「そうなの?プロデューサーに電話で確認してみるね?」
乃々「あ、あの…いえ…それは…」
友紀「もしもし~、あ、プロデューサー?なんか今乃々ちゃんがお仕事めっちゃやる気みたいなんだけど」
乃々「いやあ…もうダメなんですけど…ムリなんですけど…仕事なんてありませんから…」
友紀「な~んちゃって、かけてたのは時報です」
乃々「うぅ…うぅ~~~~…」
友紀「暇みたいだし公園行こうね~」
乃々「いやぁ…もりくぼをこの安息の半畳から出さないで…」
友紀「ほらほらポエミーな事言ってないで、半畳じゃ素振りもできないよ」
乃々「無理です…なにもこんな寒い朝に行かなくても…」
友紀「大丈夫だってすぐあったまるから、ほら」
乃々「んぐぐぐ引っ張らないで…いぢめないで…いーやーあー…」
友紀「はーい、今私たちは美少女達がキャッチボールをしていると噂の公園に来ています」
乃々「なんのリポートなんですか…そもそも自分を美少女とか色気満載とか…私にはむーりぃー…」
友紀「ほっほーう、今なんか悪口言われた気がする。まあお姉さんは寛容だから許してあげよう」
乃々「寛容ならまず無理矢理連れてくるのやめて欲しいんですけど…」
友紀「細かい事言わなーい。そんじゃ投げるよー、そーれ」ポーイ
乃々「あわ…」ベスッ
友紀「ありゃ、乃々ちゃん運動苦手?」
乃々「得意な訳ないじゃないですか…人と話す事より苦手なんですけど…」
友紀「へ~、じゃあとりあえずボールの捕り方教えるね~」
乃々「いえ、いいです…私には運動なんて…」
友紀「無理じゃないよぉ、まずはしっかりグローブを開いて…」
乃々「あの…だから誰もそんな指導求めて…はい…開きます…開きますけど…こうですかぁ……」
・・・
友紀「うんうん、だいぶいい感じだね。じゃあ下手で投げるからしっかりボールを見てキャッチしてね」
乃々「は、はいぃ…」
友紀「それー」フワー
乃々「あ、あぅ、えいぃ」パフッ
友紀「おお!乃々ちゃんナイスキャッチだよ!」
乃々「え、あ、え…」
友紀「やったね乃々ちゃん!レベルアップだよ!」ニコッ
乃々「あ、あうぅ…そんなに褒めないで…」
友紀「次は目を瞑らずに捕れたらいいね!じゃあ次は乃々ちゃんが投げてみて?」
乃々「え、えと…えい…」ポトーン
友紀「ふっふーん、次は投げ方の指導だね~、まず乃々ちゃんは左利きだから軸足の左足を横に向けて…」
乃々「あぁ…もう好きにして…もりくぼはあなたの色に染まります…」
友紀「次にボールの握り方は……そして何より大事なのが……」
乃々「ああ、でもそんなくっつかないで欲しいんですけど…恥ずかしいんですけど…」
・・・
友紀「それじゃ元気良くいってみよう!」
乃々「行きます…えいっ」フワワーン
友紀「…あはっ、乃々ちゃん才能あるかもよ」パスッ
乃々「もりくぼは褒めても伸びませんよ…」
友紀「んーん、簡単なアドバイスでここまでできるんだもん、もっと自信持ちなよ」フワー
乃々「あう…あの、いや、ありがとうございます…」パフッ フワワーン
友紀「というのもさあ、あたしってお兄ちゃんがいるんだけどね?」パスッ フワー
乃々「?」パフッ フワワーン
ユッキもぼののもかわいいなぁ…ふぅ
友紀「いや別に大した話でもないんだけど、ちっちゃい頃にお兄ちゃんにキャッチボール教えてもらっててさ」パスッ フワー
乃々「今の私と同じですけど…」パフッ フワワーン
友紀「同じようなアドバイスを貰っても、中々うまくいかなくてねー?ついには癇癪起こして泣いちゃったんだ」パスッ フワー
乃々「それは友紀さんが小さかったからで…」パスッ フワーン
友紀「関係ないよ。だってこれって人とお喋りするのと一緒でしょ?」パスッ ヒューン
乃々「お喋り、ですか…?」パスッ フワーン
友紀「聴いて、受け止めて、話して、投げて、きっと同じ事だよ。それを昔のあたしはできなくて、今乃々ちゃんはできてるんだよ」パスッ ヒューン
乃々「…そうでしょうか…」パスッ ヒューン
友紀「だってほら、あたし達、今お喋りできてるでしょ?」パシッ ヒューン
乃々「え…あ…ぁ」パスッ
ぼののォ!
これは天使姫川
友紀「あは、気付かなかった?ここに来る前とじゃ全然違うよ」
乃々「ああう…あの…」
友紀「気分次第なんだよ、なーんでもね。何でもできるんだよ、気分次第で」
乃々「…あの、わざわざありがとうございます…私なんかの為に…」
友紀「ブッブー」
乃々「えぇ…」
友紀「わざわざ?違う違う!乃々ちゃんの為?いーやあたしがやりたかったから誘っただけだよ!」
乃々「…本当に、適わないです…本当に」
友紀「ところで~、なんでいつの間にかお喋りできてたと思う?」
乃々「な、なんででしょう…」
友紀「一番大事なアドバイス!」
乃々「あ……」
『そして何より大事なのが…』
『はいぃ…』
『投げたい方を、投げる相手をちゃんと見ること!』
友紀「乃々ちゃんが、あたしをちゃんと見てくれるようになったからだよ!!」
乃々「うぅ~~~…」
友紀「あは、いい汗かけたね!それじゃあ事務所に帰りましょ~」
乃々「はいぃ…あのぉ…」
友紀「ん~?」
乃々「次はもりくぼから誘っても…」
友紀「勿論!待ってるよ!」
二日目のキャッチボール相手
森久保乃々
ボール捕ってるってことはちゃんと前見てるんだよな
なんか素敵
ぼのの可愛いんじゃ~
――翌日、朝
友紀「おっすおっすおはよー!みんないい子にしてたかな!?」
茜「友紀さん!おはようございます!!!」
友紀「おー茜ちゃん、今日も元気だね」
茜「ありがとうございます!!!ところで友紀さん!時間があるなら一緒にランニングでもしませんか!!!」
友紀「あは、時間ならあるけどね~、あたしも丁度誰かを誘おうとしてたんだー」
茜「友紀さんも!!誰かを!!ランニングに!!誘おうとしてたんですか!!?く~~~っこれは運命!!では早速共に青春の汗を…」
友紀「タイムタ~イム茜ちゃん、あたしが誘おうとしてるのはランニングにあらず、そう!キャッチボール!」
茜「キャッチボール!!ですか!!素晴らしいですね!!でしたら私もご一緒しますよ!!キャッチボールなら1人でやるより2人の方が楽しい筈です!!」
友紀「そもそも1人でやるもんじゃないしねー、はい、茜ちゃんもグローブ持って!公園行こ!」
茜「はい!でしたら公園まで走って行きましょう!!……あ、いえ!先に行っておきます!!」
友紀「……?はーい、車を轢かないように気を付けて」
茜「車には轢かれるものですよ!逆ですよ友紀さん!!勿論轢かれてはいけませんが!!」
友紀「なんでそこはちゃんとツッコめるのさ!!」
友紀「は~いお待たせ、体は十分温まったね」
茜「いえいえ、私も今来たばかりですので!」
友紀「なにそのデートの待ち合わせみたいなの」
茜「さっそくやりましょう!私は準備できてますから!!!友紀さんの好きなタイミングで!!!」
友紀「いや普通に今すぐやるけど…茜ちゃんなんか今日違和感あるね」
茜「な、な、な、何の事でしょう!!私はいつも通りですよ!!」
友紀(分かりやすい…)
友紀「ま、いいや。そーれ」シュッ
茜「ばっちこーい!!!」パシッ シュッ
友紀「おお、やっぱ上手だね」パシッ シュッ
茜「褒められましたね!!!嬉しいです!!!」パシッ シュッ
友紀「うんうん、さすがはスポーツ経験者だね」パシッ シュッ
茜「今はマネージャーですけどね!!」パシッ シュッ
友紀「あたしも野球部のマネだったよー。茜ちゃんはラグビーだっけ」パシッ シュッ
茜「そうです!!!」パシッ シュッ
友紀「あたしいまいちラグビーのルールよく分かんないんだよねー」パシッ シュッ
茜「ほう!!」パシッ シュッ
友紀「なんか蹴ったボールが外に出ちゃってさ?あれーミスっちゃったんだーとか思ったら蹴った方のボールになるし」パシッ シュッ
茜「ペナルティキックからのラインアウトですね!!!」パシッ シュッ
友紀「茜ちゃんが専門用語使うと違和感半端ないね」パシッ シュッ
茜「今度は馬鹿にされた気がします!!!」パシッ シュッ
友紀「マネージャーあるあるでもしようか」パシッ シュッ
茜「いいですね!!」パシッ シュッ
友紀「モテない」パシッ シュッ
茜「差し入れのお握りが食べたくてしょうがないです!!!」パシッ シュッ
友紀「お守り作るのめちゃくちゃしんどい」パシッ シュッ
茜「プロテインも飲みたいですね!!!」パシッ シュッ
友紀「テーピング覚えるとちやほやされる」パシッ シュッ
茜「合宿のご飯おかわり自由が幸せです!!!」パシッ シュッ
友紀「食べ物関連ばっかりじゃん!!」パシッ
茜「プロテインは飲み物ですよ!!!」
友紀「やかましいよ!!」
友紀「もっとあるある!っていうのないの?」
茜「むむむ…試合前にタックルして欲しいって頼んでくる部員が何人かいるとかですかね!」
友紀「下心丸出しだねその子たち」
茜「そういえば友紀さん最初にモテないとおっしゃってましたが、マネージャーって告白してくる部員をはねのけるのも仕事の内じゃないんですか!?」
友紀「うわ何この敗北感!!」
茜「友紀さん野球部員に告白とかされなかったんですか!?」
友紀「されなかったよ!もう次!モテない関連禁止!!」シュッ
茜「むむ…頑張ってる部員の姿は教室で見る時と全然違いますね!」パシッ シュッ
友紀「バラバラのチームが1つにまとまっていく様子っていいよね~」パシッ シュッ
茜「みんな家族のように優しくしてくれます」パシッ シュッ
友紀「いざ何かあったって時は部員が助けてくれるよね」パシッ シュッ
茜「みんなの為なら多少の苦労も全然平気です!!」パシッ シュッ
友紀「お前らも選手の1人だって言ってくれた時に苦労が全部報われた気がする」パシッ シュッ
茜「怪我やスランプに悩む人を見ると苦しくなります」パシッ シュッ
友紀「やっとチャンスが回ってきた補欠の人がいると祈るような気持ちになっちゃってたなあ」パシッ シュッ
茜「グラウンドに立てないのが悔しいです」パシッ シュッ
友紀「…そのくせ気持ちは同じなもんだから」パシッ
茜「負けて終わった時…一緒に泣いちゃいますよね」
友紀「…あるある」
毎度毎度お守り100人分作ってくれたマネージャーには感謝してる
青春ユッキのアルバム見てみたいなぁ・・・
たぶん野球部内で『抜け駆け禁止』の暗黙のルールが出来上がってたに違いないww
友紀「そんなあたし達も今や大勢の人に応援される立場だよ」
茜「そう考えると凄いですね!!!」
友紀「だからさー、茜ちゃんも…頑張る事を躊躇する必要なんて無いと思うよ」
茜「はい!!!……えっ?」
友紀「茜ちゃんを応援したいとか支えたいとか思う人ってさ、頑張り屋で一直線な所が好きなんだと思うよ」
友紀「なのに、なんかずっとあたしに合わせようとしてるじゃん。もっと茜ちゃんのペースで来てもいいんだよ?」
茜「そ、そんな事は…」
友紀「キャッチボールだってそうだよ、あたしもっと強い球投げてくると思って構えてたもん」
茜「うぐ……」
友紀「巻き込まれるのが嫌なら初めから誘いもしないし仲良くもしないよ。未央ちゃんや藍子ちゃんが嫌そうな顔したことある?」
茜「……!」
友紀「勿論疲れはするけど…でも茜ちゃんに巻き込まれるのは楽しいよ!」
茜「友紀さん…!」
友紀「だから、はい」シュッ
茜「これは…」パシッ
友紀「投げ込んでおいで!一番凄いヤツ!!」
茜「……はい!行きます!!行きますよ!!!」
友紀「ばっちこい!」
茜「てえぇりゃああああああ!!!!ファイアーーーー!!!!」ズガシュオン
友紀「いい球ぁ!!」ズバシャァ
茜「ふしゅううううううううううーーーーーー!!!」
友紀「のわ~、手が痺れたよ」
茜「友紀さん!!!」
友紀「なぁに?」
茜「次は友紀さんでも取れない球を投げますから!!!覚悟の程をよろしくお願いします!!!」
友紀「あは、いい度胸だね~、首を洗ってグローブ磨いて待ってるよ!!」
茜「そんな訳で私は足腰を鍛えるためランニングに行きます!!!!次は勝ーーーーーーーーつ!!!!うおおおおおおおおおお!!!!」ズダダダダ
友紀「行っちゃった」
友紀「そんじゃあたしは帰ろうっと」
友紀「ていうかほんとに手痛いし」
三日目のキャッチボール相手
日野茜
――翌日、朝
友紀「モーニングですよ、モーニング!」
比奈「おはよーっス、どうしたんスか王道アイドルの真似なんかしちゃって」
友紀「特に意味は無いけど~、比奈ちゃん今暇?」
比奈「そうっスね、今日は原稿も持ってきてないでスし」
友紀「じゃあキャッチボールしようよ、楽しいよ」
比奈「キャッチボールっスか~?私あんまり運動はしない方っスけど…」
友紀「ノープロブレムですよ、ノープロブレム!」
比奈「だから何なんスかそれ」
友紀「例に漏れずいつもの公園です」
比奈「大分端折ったっスね」
友紀「はい、比奈ちゃん用のグローブ」
比奈「ありがとっス」
友紀「キャッチボールはいつ以来?」
比奈「そうっスね~~、高校の体育でソフトやったっきりっス」
友紀「じゃあ緩めに行くね~」ヒュッ
比奈「ほっ」パシッ
友紀「うん、うまいうまい」
比奈「どーもっス」ヒュッ
何気に同い年なんだよな
友紀「そいえば比奈ちゃんとはタメだよね」パシッ ヒュッ
比奈「そっスねー、二十歳同盟っす」パシッ ヒュッ
友紀「飲み行きたいね~」パシッ ヒュッ
比奈「っスねえ、若葉ちゃんとか飲めるんでしょうか」パシッ ヒュッ
友紀「あは、若葉ちゃん全然二十歳に見えないよね~」パシッ ヒュッ
比奈「それ言ったら友紀ちゃんっもっスよ」パシッ ヒュッ
友紀「比奈ちゃんもだよね」パシッ ヒュッ
比奈「確かにクリスマスでシャンパン開けてたら止められましたね」パシッ ヒュッ
友紀「童顔二十歳トリオだね」パシッ ヒュッ
比奈「その点千秋さんなんかは大人っスよねえ」パシッ ヒュッ
友紀「同い年には見えないよねえ」
比奈「たまに可愛いところもあるって美里さんは言ってましたけどね」
友紀「でもあんまり野球詳しくないんだよねえ、せっかくの道産子なのに」パシッ ヒュッ
比奈「友紀ちゃんより詳しい人も少ないっスよ」パシッ ヒュッ
友紀「比奈ちゃんは野球好き?」パシッ ヒュッ
比奈「試合はあんまり見ないっス。野球漫画は好きっスけどね」パシッ ヒュッ
友紀「ルールとか分かるなら一緒見に行こうよ!」パシッ ヒュッ
比奈「いいっスよ、暇なら喜んで付いて行くっス」パシッ ヒュッ
友紀「来年の夏コミ?だっけ、それが終わった頃に誘うね」パシッ ヒュッ
比奈「待ってるっスよ」パシッ ヒュッ
小学生の時よく父ちゃんとキャッチボールしたなぁ
もうやりたくても二度と出来ないけど
友紀「楽しみが1つ増えたな~」パシッ ヒュッ
比奈「…友紀ちゃんは凄いっスねえ、そんな簡単に人が誘えて」パシッ ヒュッ
友紀「えーそう?そんな事いったら眼鏡キャラを勢力に取り込みまくってる春菜ちゃんの方が凄くない?」パシッ ヒュッ
比奈「まあ春菜ちゃんもうそうなんスけどね、何というか人を巻き込むエネルギーみたいなのって凄いなあって」パシッ ヒュッ
友紀「昨日は巻き込みすぎてないかって茜ちゃんが悩んでたけどね~、人の悩みは色々だね」パシッ ヒュッ
比奈「そうなんスか、私から見れば茜ちゃんも羨ましい存在っス」パシッ ヒュッ
友紀「まあ無い物ねだって手に入るのはキャッツのセカンドくらいのもんだしねえ、そこは人それぞれだよ」パシッ ヒュッ
比奈「野球で喩えられてもしっくりこないっスよ!」パシッ ヒュッ
友紀「ていうか誘うの苦手ならさあ、練習替わりにあたしを誘ってもいいんだよ?コミケとか言うの」パシッ ヒュッ
比奈「友紀ちゃんコミケとか興味あるんスか?」パシッ ヒュッ
友紀「いやあ一度も行ったことないしどういう物なのかも知らないけどさあ、ちょっと行ってみたかったり――」パシッ ヒュッ
比奈「友紀ちゃん」パシッ ヒュッ
友紀「ん?」パシッ ヒュッ
比奈「コミケは遊び場じゃないんス。舐めてると死ぬっスよ」パシッ ヒュッ
友紀「死ぬの!?」パシッ ヒュッ
比奈「死ぬっス。夏の方は熱中症で倒れる人も少なくないっスしね」パシッ ヒュッ
友紀「恐ろしいね」パシッ ヒュッ
比奈「でも行くなら準備は手伝うっスよ」パシッ ヒュッ
友紀「ノンノン比奈ちゃん」パシッ ヒュッ
比奈「え?」パシッ ヒュッ
友紀「『行くなら』じゃないよ、『行こう』だよ」パシッ ヒュッ
比奈「あ、ああ、なるほどっスねえ、まだ慣れてないもんスから」パシッ ヒュッ
友紀「それじゃあもう一回」パシッ ヒュッ
比奈「っス。友紀ちゃん、次のコミケ行きましょう。準備も勿論手伝うっスから」パシッ ヒュッ
友紀「うん!いいよ!よろしくね!!」パシッ ヒュッ
比奈「…なんか変な感じっスね」パシッ ヒュッ
友紀「そう?」パシッ ヒュッ
比奈「もし高校で同じクラスにいたとしても、私と友紀ちゃんってあんまり関わりなさそうじゃないっスか」パシッ ヒュッ
友紀「そうかな、あたし同じ学年で喋った事ない女子いないよ」パシッ ヒュッ
比奈「…まあそういう所も含め全然別世界の住人って感じなんスよ」パシッ ヒュッ
友紀「そんなん寂しいよ~」パシッ ヒュッ
比奈「まあでも、こうしてアイドルになったお陰で友紀ちゃんみたいな友達ができて、良かったっス」パシッ ヒュッ
友紀「それはあたしもかなあ」パシッ ヒュッ
比奈「なんか改めてこんな事言うと照れるっスね」パシッ ヒュッ
友紀「そうだね~、あたし顔赤くない?」パシッ ヒュッ
比奈「赤いっスよ」パシッ ヒュッ
友紀「うわーもう」パシッ ヒュッ
比奈「あはは、多分私も赤くなってまスね」パシッ ヒュッ
友紀「カープユニみたいになってるよ」パシッ ヒュッ
比奈「だから分かんないっス」パシッ ヒュッ
友紀「…せっかく今日親睦が深まったし、夜飲みに行っちゃう?」パシッ ヒュッ
比奈「いいっスね、是非行きましょう」パシッ ヒュッ
友紀「若葉ちゃんは比奈ちゃんが誘っといてね~」パシッ ヒュッ
比奈「お、早速練習チャンスっスね、ベストを尽くすっスよ」パシッ ヒュッ
友紀「あは、夜が待ち遠しいな~~」
四日目のキャッチボール相手
荒木比奈
――翌日、朝
友紀「おはよ~、今日もいい天気だね~」
巴「おう、姫川か」
友紀「おーっす、巴ちゃん元気にしてた~?」
巴「お陰様でな」
友紀「えー?あたしここ何日か巴ちゃんに会ってないよ~?」
巴「だからそのお陰じゃ」
友紀「くぅ~~、このセンスの光る皮肉!くぅ~~~~」ツンツン
巴「やかましわい!!」
ユッキかわいい
友紀「そんな事はいいからキャッチボールしようよ~ねえしようよ~ダメ~?ねえってば~」
巴「一回も断っちょらんじゃろ!今日は暇やから構わんぞ。構わんから腕引っ張るのやめてくれんかの」
友紀「ねえってば~~」
巴「ええっちゅうとるじゃろうが!!!じゃかあしい!!」
友紀「ほんと!?やったあじゃあ行こう行こう早く行こうねえねえ早く~」
巴「なんなんじゃお前!今日テンションおかしいぞ!」
友紀「そんな事ないよ~」
巴「あ!臭い!お前もしかして昨日飲んで帰って風呂入らんと来たんか!?」
友紀「酔ってないよ~」
巴「そこから嘘つくなや!」
30分後
友紀「あーーースッキリしたーーー」
巴「なんで朝から二十歳の風呂と着替えと酔いさましを世話せないかんのじゃろうかのう」
友紀「やっぱり持つべきものは巴ちゃんだね」
巴「お前に持たれた覚えはない」
友紀「元気も出てきたしキャッチボール行こうか」
巴「ウチは疲れたんじゃが…もうええ、行くか」
友紀「この公園でいいかな?」
巴「構わんぞ、他の奴らもキャッチボールに付き合わせたりしたんか?」
友紀「そうだねえ、ここ何日かは毎日誰かとやってた」
巴「暇な奴じゃのう」
友紀「そういう巴ちゃん何の仕事だったの?」
巴「お、おう、雑誌の撮影じゃ。なんか写真撮ったりインタビューに答えたりな」
友紀「1人?」
巴「いや、麗奈や光や莉嘉なんかと一緒じゃった。終わった後もそいつらと遊びに行ったぞ」
友紀「その雑誌買うから教えてよ~」ニヤニヤ
巴「お、お前には教えん」
友紀「じゃあその一緒だった娘達に聞こう」
巴「しまった!」
友紀「あっはっは、巴ちゃんも詰めが甘いね」シュッ
巴「ぬぅ…」パシッ シュッ
友紀「それにしてもねえ、巴ちゃんがねえ」パシッ シュッ
巴「なんじゃ、別に仕事なんじゃからフリフリの服着たってええじゃろ!」パシッ シュッ
友紀「いやそっちじゃなくて、同い年くらいの友達が増えたねーって」パシッ シュッ
巴「…お陰様でな」パシッ シュッ
友紀「なに~、また皮肉?」パシッ シュッ
巴「これは本心じゃ、恥ずかしいから言わせんなや」パシッ シュッ
友紀「そうなの?あたし何かしたっけ」パシッ シュッ
巴「何かしたっちゅうか、特に何もせんかったちゅうかのう」パシッ シュッ
友紀「そーいえばこの事務所に来た時の巴ちゃんって仏頂面してて人を寄せ付けないようにしてたよね」パシッ シュッ
巴「……ウチはのう、昔から学校でも友達がおらんかったんじゃ」パシッ
友紀「そうだったんだ」
巴「そりゃあスジモンの娘に好んで近づく奴なんかおらんからの、別に理不尽にも思わんかった」
友紀「……」
巴「堅気の余所様に迷惑かけて飯食う仕事じゃからな」
友紀「あ、ちょうちょ」
巴「ウチは幸せになったらいかん人間なんじゃと言い聞かせとった」
友紀「これオオムラサキじゃない?これ、すごくない?」
巴「だからこの事務所に来た時も同じじゃった。誰とも仲良くならんようにしとったが…」
友紀「国蝶だよ国蝶」
巴「そんな時にお構いなしに話しかけてきたのはお前じゃったな。『広島出身?じゃあカープだと誰が好き!?』が第一声だったかのう」
友紀「デカいねーしかし」
巴「お前にちょっかい出されると周りが笑って、お前の周りに集まる人がウチにも集まってくれた。だから…」
友紀「ねえ巴ちゃん、凄いちょうちょ捕まえたよ」
巴「話聞けや!!!」ビュン
友紀「うおお!!」バシィ
巴「なんじゃ!!!ウチが恥ずかしい奴になっとるじゃろうが!!」
友紀「いやでもオオムラサキ…」
巴「逃がせ!準絶滅危惧種じゃ!」
友紀「はーい、バイバーイ」
巴「ホントにお前っちゅう奴は…!」
友紀「しかし巴ちゃんさあ」
巴「今度は何じゃ!!」
友紀「いや、幸せになるべきじゃないとか何とかそんなメンドクサイ事考えてたの?凛ちゃんでもそんな事言わないよ」
巴「っ!」
友紀「あたしは普通にやきゅ友(※野球友達)増えそうだなーって思って話しかけただけだし」
友紀「あは、そもそも幸せになるのに許可っているの?役所に申請しにいく?ふふっ」
巴「ぐぐぐ…」
友紀「なんかあたしのやる事が最近過大評価されてる気がするよ」
巴「…それは普段がだらしなさ過ぎるからじゃろうな」
友紀「言うねえ~~、まあ、そういう感じが巴ちゃんらしいよ」
巴「なんじゃその余裕は!人の黒歴史握ったせいか!!」
友紀「どうだろうね~、はいはい、キャッチボールの続きしよ」
巴「こいつ…!」
友紀「ふふふっ」シュッ
巴「……」パシッ シュッ
友紀「えいっ」パシッ シュッ
巴「……」パシッ シュッ
友紀「それ」パシッ シュッ
巴「……まあ、こういう機会じゃから一度だけ言うぞ」パシッ シュッ
友紀「?」パシッ シュッ
巴「その…なんじゃ」パシッ シュッ
友紀「……」パシッ シュッ
巴「なんというか…」パシッ
巴「あ…ありがとう…」カァァァァ
友紀「!!」
友紀「巴ちゃん!もう一回言って!もう一回!」
巴「言わん!一度だけ言うたじゃろ!!」
友紀「今の巴ちゃんすっごく可愛かったよ~」
巴「し、知らん!!」
友紀「いや~、高速写メ撮りをマスターしてて本当によかった」
巴「なっ」
友紀「とりあえず美嘉ちゃんあたりに送信しとくね」
巴「やめろ!やめんか!」
友紀「ごめんもう返信来た、日本語になってないけど」
巴「姫川あああああああああ!!!!!」
友紀「あっはっはっはっはっは!!!」
巴「待たんかああああああ…ってなんじゃ、ウチにもメールが…」
From:城ヶ崎 莉嘉
Sub:写メ見たよ~★
――――――――――――――――
もじもじしてる巴ちゃんとっても
可愛いね^m^
お姉ちゃんが荒ぶってるよん(+o+)
――――――――――――――――
巴「ぐああああああああああああああ」
友紀「と、ともえダイイイイイイイイイイン!!!!」
巴「最悪じゃ…全方位拡散コースじゃ…」
友紀「……」ポンッ
巴「……?」
友紀「ドンマイ」グッ
巴「お前のせいじゃろ!!ウチはもう帰る!!帰るからな!!」
友紀「あ~~待ってよ巴ちゃ~~ん」」
巴「待たん!!お前は海に沈んでしまえ!!」
友紀「あー、行っちゃった…」
友紀「…巴ちゃんのお父さんにも送っとこうかな」
五日目のキャッチボール相手
村上巴
おわり
乙
(もっと書いても)ええんやで
乙
ぐう聖ユッキお姉ちゃん可愛かった
乙
いやーよかった
乙
ユッキは女神!
終わりですけどおまけもありますよ!!!!!
ないと思いますけど質問あったら答えますよ!ゆいちなは出さないのかとか!出ませんけど!
おまけ1(四日目の夜)
友紀「はーいそれじゃあ、三人の若々しい外見にかんぱーい!!」
比奈「かんぱーい」
若葉「かんぱーい」
比奈「いやあ案の上店員の一言目が『身分証明書はお持ちですか』だったっスね」
友紀「若葉ちゃんが出したのが免許証ってのにも驚いてたね」
若葉「ちゃんと車乗れるんですよ~?」
友紀「まあ今日はお酒飲むからタクシーだね」
比奈「若葉ちゃんはお酒強いんスか?」
若葉「どうでしょ~、それほど飲むことはないので」
友紀「潰れたらキチンと介抱してあげるから大丈夫だよ!」
比奈「世界一頼りないっス」
友紀「えー」
若葉「どこかの高校にビール持ち込んでモメてましたもんね~」
友紀「いやあ野球を見るのにビールが無いのはやっぱねえ」
比奈「言い訳にもなってないっス」
店員「お待たせしました、焼き鳥です…」
友紀「おつまみきたきた~!ビールが進むね!」
若葉「おいしいですね~」
比奈「仕事の後の酒は最高っス」
友紀「もうビール空いちゃった、次頼もっと」
店員「…す」
友紀「ビール」
比奈「カシスソーダ」
若葉「ジントニックで~」
店員「…す」
・・・
友紀「にしても巴ちゃんったらさ~!」
比奈「あはは、仲良しっスね~」
友紀「それにしたってだよ~~!!」
若葉「……」ゴクゴク
若葉「日本酒ありますか~?」
店員「…す」
・・・
比奈「いやもうホントに毎年原稿修羅場なんスよもう~!」
友紀「去年も目の下真っ黒だったもんね~~~!!」
比奈「雪菜ちゃんでもメイクで誤魔化し切れないとか匙投げて~!!」
若葉「……」ゴクゴク
若葉「芋の水割りで~」
店員「…す」
・・・
友紀「アッハッハッハッハッハ!!」チンチンチンチンチン
比奈「箸をならすのは『はし』たないでスよ…ふふっ」
友紀「それ楓さんの真似~?それ楓さんの真似~?似てな~~い!!アッハッハッハッハ!!!」
比奈「そうお~~~?そうお~~~?きゃはははははははは!!」
若葉「……」ゴクゴク
若葉「ウィスキーを~」
店員「…す」
・・・
友紀「酒!酒はまだか!!!」
比奈「頼んだ唐揚げが来てないっス!来てないっス!…あえ、頼んだっけ」
若葉「ふあぁ~~~~…眠くなって…きま…し…」コテン
友紀「おやおや~、若葉ちゃんが酔って寝ましたよ~~?」
比奈「いけない娘っスね~おしおきが必要っスね~」
友紀「おしおきのチュウだよチュウ~~!!」
比奈「チュウっスよ!チュウっスよ!」
友紀「アッハッハッハッハッハ!!!!」
比奈「キャハハハハハハハハ!!!!」
・・・
店員「っす…」
友紀「え~、もう時間~~?」
店員「…す」
比奈「お開きににすゆっスよ~~」
友紀「若葉ちゃん担いで帰らなきゃ~~」
比奈「キスマークだらけっスよ~~」
・・・
友紀「ヘイタクスィ~~~」
運転手「はいよ」
友紀「はい乗った乗った~~」
比奈「お邪魔するっス~~」
運転手「おいおい酔ってんのかい」
友紀「酔って!る!よ!」
運転手「吐いたりしたら別料金だよ?」
友紀「大丈夫大丈夫!吐かないから大丈オロロロロロロロ」
運転手「早えよ!!吐くの!!」
比奈「間一髪でビニール袋が間に合ったっスね~~」
友紀「キャッチボールの成果だね!!」
比奈「多分関係ねえっス!!」
運転手「いや臭いとか残るんだからね!?」
友紀「目的地は○○駅で~~」
運転手「聞けや!」
友紀「なんで家に直接送ってもらわないかって~~?そりゃやっぱアイドルだし~~?プライバシー守るよ~~なんて!!」
運転手「知るか!!」
・・・
友紀「ヒック…若葉ちゃんは比奈ちゃんが持って帰ったし~~」
友紀「あたしは1人帰って来たのさ~~」
友紀「…もうお風呂入るのめんどくさーい…」
友紀「ありゃ~?メール…」
From:村上 巴
Sub:明日の朝は暇じゃ
――――――――――――――――
この前は誘いに乗れんかったから
の
明日ならキャッチボールにつきあ
ってやっても構わんぞ
――――――――――――――――
友紀「ふふっ…ふふふ…」
友紀「明日が早く来ないかな~~…」
おまけ2
晴「友紀さんとキャッチボールした人の調子がよくなってるらしい」
晴「噂を聞きつけたアイドルが何人も友紀さんをキャッチボールに誘ってる」
晴「…1人誘えなくてあうあう言って机の下に潜ってる先輩がいるけどな」
晴「オレとしてはサッカーしてくれる人が減る事が心配な訳で」
晴「大変面白くない状況だ」
晴「オレも誰かをサッカーのパス練に誘いたいところだけど…」
未央「友紀さーん!私とキャッチボールしよ!!」
留美「私もやってみたいわ」
みちる「フゴフゴフゴ!フガフガフゴフガ!」
愛海「おっぱい揉ませて」
美羽「あ、相手を1人にしボール(絞る)のは難しいからみんなで…!」
乃々「私は…空いてる時でいいので…」
清良「愛海ちゃんはこっちね」
晴「むう…」
晴「誰か暇そうな奴は…」
ありす「…くだらないですね、たかがキャッチボールで悩みが無くなる訳ないのに」
晴「おっ」
ありす「そんな事で仕事が上向きになるならどれだけいい事か…」
晴「なーありす」
ありす「な、なんですか、橘と呼んでください」
晴「悩みがあんだろ?」
ありす「ありません」
晴「嘘つけ、バレバレじゃねえか」
ありす「だいたい悩みがあったところで結城さんには関係ないでしょう」
晴「そりゃ関係ないし、正直どうでもいいよ」
ありす「なっ」
晴「そんな事よりサッカーしようぜ、悩みなんて忘れちまえるからよ」
ありす「なんで私が…」
晴「暇なんだろ!行こう!」
ありす「わっ、ちょっと、引っ張らないでください!ちょっと!!」
楓「サッカーもありっすね…ふふっ」
おわり
おまけも終わりです!
ついでにイカレた過去作たちを紹介するぜ!!!
西園寺琴歌「激論!朝までそれ可愛い!」
以上だ!
ちなみにタイトルの元ネタはハイロウズの「夏の朝にキャッチボールを」です!
是非聞いてみてください!
http://www.youtube.com/watch?v=t2bujSFEqww
気が向いたらまたユッキのssかいてくれ
ユッキのSS初めて見た
嬉しい
よかったらまた書いてください
乙
おっつおっつ☆
カワイイ討論もキャッツボールも楽しかったよ!
次書いてもらえるなら来年も生き伸びられるッ!
乙!ユッキが可愛かった!
次はゆいちなください(迫真)
乙
今度は年上組も書いてくれ
乙!キャッチボールならちょうちょ追いかけても大丈夫だね(ニッコリ
ぼののとか比奈先生とか人選も俺得だったそしてユッキ可愛かった
このユッキなら大人組にもいいお姉さんぷりを発揮できそうだ
おつおつ
ユッキの面倒見のよさが垣間見られる良作でした!
乙、ええもん見れた
サンキューユッキ
即はボ大天使姫川
この>>1のSSも抱きしめたくなるぐらい好き
乙女座さんはお帰り下さい
乙!ハイロウズいいよね
クロマニヨンズになった今でもヒロトマーシーの曲はずっと聴いてる
おうゆいちな待っとるで
すげえいい味出してるな
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