P「かまいたちっぽい夜」(639)

空は広く青く広かった。

雲ひとつ無くまさに快晴と断言できる。

首を動かすと、真っ白な斜面を軽快に滑る人達が見えた。



ズザシュッ! と、キレのいい効果音を伴って、粉雪が削り節みたいに顔にかかった。

真上から真が覗き込んでくる。

真っ黒なゴーグルがボーイッシュな髪形によく似合っていた。


真「プロデューサー大丈夫ですか? 思いっきり転んでましたけど……」

P「冷たい。主に顔と耳が」

雪面へ大の字にへばりついていた俺は、寝起きさながらにゆっくりと身を起こした。

板とストックが4メートルほど下に突き刺さっているのが見える。

リフトの上から笑い声が聞こえた。

支援

ホラー物か? 支援する

響「プロデューサーはどんくさいなぁ。自分初めてだけどもうパラレルできるぞ」

得意げに目を輝かせて響がからかってきた。

悔しい。最初は俺が教えてやったのに数時間で抜かされてしまった。


P「響はダンスやってるからな」

理由になってないな、と自分でも思いながら立ち上がる。


冷たい風が汗ばんだ体に心地良い。

遠くに見える尾根はどこまでも白く、雄大な気持ちになった。


髪に絡んだ雪を払って、慎重に板を回収しようと足を持ち上げると

春香「うわ! うわわわ! ど、どいてくださーい!」

P「え?」

声に驚きながら振り返ると、真と響が左右にスーっと別れたのが見えた。

その間を春香が直滑降で……。

アナザーなら死ぬ流れ

ピンクのしおりまで支援

春香「ごめんなさい! 大丈夫ですか!?」

P「俺たちは初心者コースに行こう。ここは危険だ」

春香「は、はい……」


あれだけのスピードでぶつかったのに怪我一つなかったのは幸運だった。

見栄を張って上級者コースに来たのを後悔しながら、コブを迂回してノロノロとボーゲンで下る。

4回転んだところで雪歩とやよいが雪だるまを作っているのが見えた。

釜井達の夜

なんか謎のドラマ化したよな

日が落ちる前に全員を回収してペンションに向かう。

送迎バスは白く排気ガスを吐きながら待機していた。


今日は全員で旅行に来ている。いわゆる社員旅行だ。

一番楽しみにしていた社長が来られなかったのは残念だが、みんな雪山を堪能していたようだ。


滑り疲れて眠る者、興奮が冷めずに騒ぎ続ける者、雪合戦の勝敗について討論する者。

色々だ。

俺は筋肉痛の予兆に怯えながら、服の隙間に手を突っ込んで濡れた体を拭いていた。

P「「ひゃうん!」

溶けた雪がまだ残っていてパンツの隙間に入ってしまった。

キモいww

美希「zzzzz」


肩に軽い頭が乗った。

綺麗な金髪は少しも濡れておらず、サラサラと音を立ててこぼれる。

幸せそうな寝顔だった。


起こさずに拭くのはいささか難しかったので、タオルを抜いて窓の外を見ると、凍りついた針葉樹の群れが見えた。

強くなった風が雪を撒き散らして窓ガラスにへばりついて消える。


いつの間にか出来あがった灰色の雲はのしかかる様でなんだか息苦しかった。

たぶん暖房で鼻が詰まったんだろうけど。

欠伸を噛み殺しながら思った。

ペンションに着くころにはすっかり暗くなっていた。


雪国特有の角度の着いた屋根が目新しい。

玄関脇に設置されたライトはオレンジ色で幻想的。

なんだかラブホみたいだ。


感想は自由だがそれを口に出したらどうなるのか、想像に難くないので黙っておいた。


それでなくとも姦しい彼女達は、暴走しがちなテンションでどやどやとバスを降りていく。

一通り忘れ物がないかチェックして俺も後を追った。

P「いやきっと気のせいや。そうにきまっとる
  その時わしは、わしが恐ろしい事件に巻き込まれるとは
  夢にも思わへんかった…」


                                  終

白い壁紙と艶のあるフローリングが好印象だ。

玄関先で雪を払って中に入ると、強力な暖房が素早く室内を暖め始めていた。


一度荷物を置いてリビングに集合することにした。

律子がカウンターから鍵を引っ張り出して順番に手渡している。

亜美「兄ちゃん兄ちゃん! 探検とかしていいの!?」

P「ダメに決まってるだろ。あんまり騒ぐと外に出しちゃうからな」

真美「げ→! そんなの雪だるまになっちゃうじゃんYO!」

律子「はいはい。アンタ達も早くシャツを着替えてきなさい。匂っても知らないわよ?」

亜美・真美「「う……」」

さすが律子だ。一撃で双子を黙らせた。

やよい「あのー、私のお部屋はどこなんですか?」

律子「ちょっと待っててね。……やよいは伊織と同室よ。左に曲がって一番奥。これがカギ」

伊織「はいはい。行くわよ、やよい」

もしかしたらトンでもない大荷物で来るんじゃないかと密かに心配していたのだが、
キャリーバッグという一点を除けばごく普通の出で立ちで伊織が鍵を受け取る。

淡い単色のナップサックを背負ったやよいと並んで階段を上っていった。

俺も続こうと野暮ったいスポーツバッグを持ち上げると、早くも談話室でくつろいでいる二人を見かけた。


P「もう置いてきたの? 早いな」

千早「ええ、私たちは滑ってませんから」


複雑な紋様のソファーには千早と貴音が優雅に座っていた。

茶色のテーブルにはカップが二つ。

紅茶と緑茶だ。


P「貴音も滑らなかったの?」

貴音「はい、げれんでを見ながらのカツカレーは大変美味しゅうございました」

P「さいですか……」

どこまでもマイペースな二人はすぐに自分の世界に戻っていった。

千早は書店のカバーをかけた文庫本に、貴音は茶柱をじっと見ていた。

階段は壁に沿って伸び、勾配はやや急だ。

飾ってある小さな絵に気を取られた俺はうずくまる人影に直前まで気がつかなかった。

P「おわ!」

雪歩「はわわ……!ご、ごめんなさいぃ」


ビバークできそうなほどの荷物に、押しつぶされるようにして雪歩がうめいた。

寝袋と個人用テントがガッツリと固定されていて、このまま外に出ても生き残れそうだ。


P「なんでこんなものまで?」

雪歩「お父さんがどうしても持っていけって……」

P「あぁ……」

過保護なのだろう。

もっとも俺に娘がいたら同じことをしないとは言い切れないので笑えないが。


P「よいしょっと」

雪歩「ありがとうございますぅ」

二人がかりで危なっかしく階段を踏破した。

客室は全部二階となっている。

階段を中央に左右に廊下は続いていた。

きしみ一つ立てない真新しい造りは、吹き荒れる外界と完全に隔離されていてなんだかホッとする。


あずさ「あらあら~、どっちだったかしら?」

あずささんが困ったような、困ってないような、そんな声で廊下をうろついていた。


P「あずささん。迷子ですか?」

あずさ「えぇ、迷子というか……。迷子なんですけど」

ペロっと舌を出して照れ笑い。可愛い。

ピヨちゃんピヨピヨ

ニヤつきそうになった表情を自制して、部屋割りを思い出す。

階段から左手に折れると、廊下を挟んで4つの部屋がある。

右奥がやよいと伊織でその向かいが響と貴音。


やよいおの隣は美希と律子で、向かい合う部屋からは双子の騒がしい声が聞こえてきた。

指を差して確認していると律子がドアを開けて飛び出してきた。

律子「うるさーい!」

亜美・真美「「ひゃー! 鬼軍だー!」」

あずさ「うふふふ……」

鬼軍曹だった

階段を上った正面が俺の部屋だ。

右手側は一階からの吹き抜けになっているので、階段方面に客室はない。

手前から順に、春香と千早、あずささんと小鳥さん、真と雪歩……のはずだ。たしか。

脳内で地図を描く。

こんな感じだ。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

【やよいお】 【みきりつ】  【P 】 【はるちは】 【あずぴよ】 【まこゆき】

【ひびたか】 【あみまみ】 【階段】 【       手摺り          】


―――――――――――――――l―――――――――――――――――――――

P「あずささんの部屋はここのはずです」

紳士精神を遺憾なく発揮してドアを開けると

小鳥「ピヨォ!?」

あられもない姿でした。

小鳥「変態紳士ですよそれは!」

P「いやホントすいませんでした! 悪気はなかったんです!」


誤解のないように言っておくが下着姿だった。

もしかしたら逆に喜んでいるかもしれない……、と思わないでもなかったが、無論そんなことはなくて。

顔を真っ赤にして怒られた。

P「あ、よいしょっと……」

まだまだ若いつもりだが学生時代のようには行かない。

漏れた声に苦笑いが浮かんだ。


内装はシンプルにベッドが二つと、引き出しのついたナイトテーブル。

それにカーテンのついたクローゼットだけ。

入り口横のドアを開けると、小さなユニットバスがあった。

チラッと見た限りでは小鳥さんたちの部屋も同じだったので、客室は全部同じ作りなのだろう。


真っ黒な窓ガラスに近寄ると、白い粉がへばりついた。

分厚く重いカーテンに手をかけながら外を見るとすごい勢いで吹雪いている。

鍵が掛かっているのを確認して、カーテンを閉めた。


二重ガラスに防音効果はない。

断末魔のような風の悲鳴を聞いてそれを知った。

…来たか

着替え終わるとカバンから枕を引っ張り出した。

旅行に出かけるときはいつも持ってきているのだ。

もう一つのベットに備え付けの枕を放り投げて、マイ枕の感触を確かめながら寝転がってみる。

真っ白な天井を見ながら、真っ白な音に包まれていると手足の先がズンと重くなった。

頭に黒いモヤが掛かってまぶたが自然と閉じていく。

一つ息をついたところまでは覚えていた。

ほう

ホラーは好きよ

コンコン    コンコン

P「う……」

ノックの音で寝ていたことに気がついた。

P「あ、やべ……」

ずっしりと重い体は操縦がひどく億劫だ。


P「すぐ行くから!」

乾燥してしゃがれた声で呼びかけると廊下を移動する気配がした。

寝転がったまま腕時計を見る。

どうやら寝ていたのは10分程らしい。

かまマスといえばプロディP
あれがなければアイマスに興味を持つことは無かったかも

シーツをしわくちゃにしながらベッドから降りると、床に近いところの空気が冷たい。

体をかきながら鍵を掴んでドアノブを握ると

ゾクリ

背筋が粟立った。


よく分からない感覚だ。

後ろからジッと見られているような、あるいは誰かが立っているような。


恐る恐る首だけで振り返るとカーテンが少し開いていた。

P「なーんだ」

僅かな空気の対流で室内の温度が変化したのだろう。

温まった背中に冷えた空気がぶつかっただけだ。

説明がつけば子供みたいに怖がっていた自分がバカらしい。

きっちりとカーテンを閉めて部屋を出た。

>>34 あの人は面白いよな
今あげてる動画もいろんな意味で面白いしww

階段の下では談笑に花が咲いている。

手摺り越しに覗き込むと楽しげに少女達が集っていた。


寝ぼけて転げ落ちないように手摺りをつかんで階段を下りていると伊織に見つかった。

伊織「なにやってたのよ。遅いじゃない」

P「ごめんごめん、チョット寝てた」

やよい「あ、プロデューサー。座りますか?」

P「うん? いやいいよ。それより全員いるのかな?」


ソファーの許容量を越えた人数が談話室を埋め尽くしている。

カウンターにもたれかかるようにして見渡した。

律子「3人はいま料理をしています。春香とあずささんと響ですね。
   それ以外は全員いますよ」

P「了解」

ノックしたのは誰なんだろうか

ここのオーナーの小林さんは社長の知り合いだ。

脱サラして今シーズンからペンションを開くことにしたそうだが、
なにぶん初心者なもので勝手がわからないそうで。

ならば、ということで試験的に宿泊させてもらうことになったのだ。

ベッドメイクも掃除もこちらで行う。

その分料金は格安だ。


しかしこれをペンションと呼んでいいのだろうか?

オーナーが来るのすら明日になるというのだから気分としては豪華な山小屋と大差ない。

社長の友人らしいと言えばらしいが、なんとも自由な人である。

イメージした小林さんはアロハを着ていた。会ったことないけど。

ともあれ家事を得意とするメンバーが多いので、こちらとしてはたいした負担ではなかった。

彼女達もそう考えているようで、今も気ままにゲレンデの雪質や今夜の予定などを話していた。


律子「はーい、ちゅうもーく」

パンパンと手を叩いて律子が声をかける。

部屋のあちこちから視線が飛んできた。

ちょっと緊張して手を擦りながら口を開く。


P「今日は一日お疲れ様でした」

亜美「あははは、なにそれおっかし→」

真美「全然似合ってないよ→」

P「う、うるさいなぁ」


二人の軽口で緊張が柔らかくなった。

いつもの砕けた口調に戻して、明日からの予定と注意事項を伝えていく。

P「美希にはまた後で説明してくれると助かる」

律子「はい……」

真上を向いて寝ている美希を見て律子がメガネの位置を直した。

P「それじゃあ一旦解散にするから」

俺の言葉でざわざわと気配が動きだした。

誰が犠牲になるんだろうか・・・

ふと思い出して、カップを片付けている雪歩に声をかける。

P「そういやさっき起こしてくれたのって誰?」

雪歩「え?」

P「俺寝ちゃっててさ。ノックで起きたんだけど」

雪歩「んと、ちょっとわからないですぅ。ごめんなさい」

P「そっか。ありがと」


俺は……


A 厨房に行った

B 食堂に行った

C 談話室に残った

D 部屋へ戻った


>>47

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B

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俺も何か手伝おうと食堂に行くと、
バラバラに置かれている丸テーブルを年少組が手分けして拭いていた。

モダンなデザインのテーブルは一つずつ違った湾曲をしていて、実用性よりも見た目重視で使いにくそうだ。


邪魔にならないように壁によって観察すると、スキルの違いがよく見えて面白い。


一番上手いのはやはりやよいだ。

手際よく四つに畳んだ布巾を動かして無駄なく動いている。

放っておいたらそのまま食堂全体を掃除しそうだ。


亜美と真美は家で手伝わされることもあるのか、思ったよりも普通にこなしている。

時折警戒するように周りを確認するのは、一度律子に怒られたからに違いない。

双子ならではのコンビネーションで器用に半分ずつテーブルを拭いていた。

伊織「…………」

そして伊織はと言えば予想通り苦戦していた。

小さな手で布巾を広げたまま拭くものだから、汚れが広がってしまう。

おまけにキチンと絞ってないのか水気が残って、拭いた端から蛇腹模様になっていった。

本人も上手くできていないことを自覚しているのかさっきから眉間にシワを寄せっぱなしだ。


P「伊織、一回絞りなおしてきたら?」

伊織「うっさいわね! わかってるわよ!」

プリプリ怒りながらも素直に洗面所へ歩いていった。


俺は……


A 伊織についていった

B 双子が遊ばないか監督した

C やよいとおしゃべりした

>>55

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kskst

やる気はあるのだが伊織にはいかんせん経験値が足りない。

人生の先輩としてアドバイスしてやろうと思った俺はこっそりと後をつけた。

堂々と行くと怒られるからだ。


談話室を抜け共同のトイレに入ったのを見届けると、素早く中に滑り込んだ。

伊織「まったくもう……、このくらいちょっとやればすぐ覚えるわよ」

ブツブツいいながら水を贅沢に使って布巾を洗っている。


P「なぜトイレで台拭きを洗うのだ」

突っ込まずに入られなかった。

伊織「ひぃ!?」

真後ろに立って声をかけたのがいけなかった。

飛び上がった伊織がそのままこちらに倒れこんでくる。

小さな体をキャッチすると、ひどく軽くてやはり女の子なのだと実感した。

SS誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって
エーベルージュ
センチメンタルグラフティ2
Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
初恋ばれんたいん スペシャル
ファーランド サーガ1、2
MinDeaD BlooD 4
【シヴァンシミター】WOG【クリムゾンクルセイド】

伊織「な、なによ! ビックリしたじゃない!」

P「俺も驚いた。なぁ伊織、そういうものは食堂で洗うんじゃないのか?」

指摘すると恥じらいと怒りを同時に浮かべて

伊織「そ、そんなの知らないわよ! 知ってるなら教えてくれたっていいじゃない!」

怒鳴り散らしてきた。


わかり易い情動に大人の余裕で微笑んでみる。

伊織「なにがおかしいのよ!」

スコーン、と脛をけられた。


食堂の隅に設置された手洗いで伊織に絞らせてみる。

P「うーん、まだ甘いな」

台拭きを全力で締め付けるとボタボタと水気が漏れた。

P「広げて拭くと逆に時間がかかるから」

伊織「わかったわよ! バカ!」

そう毒突きながらもチマチマと四つに折りたたんでくれた。

歪なテーブルは伊織には難易度が高かったようで

伊織「く……この……」

中央に腕を伸ばして四苦八苦していた。

爪先立ちになった足がプルプルと震えて、スカートの中が見えそうだ。


目を逸らすと伊織の担当するテーブル以外はすでに作業を終えていて、
料理が順次運ばれてくる。

P「なぁ、俺がやろうか?」

伊織「い、い、わ、よ……!」

服がテーブルに着かないように左腕で体を支えているのだが、危なっかしくて見ていられない。

怒られるだろうなぁ。

そう思いながら俺はおせっかいをすることにした。

腰の辺りをつかんで軽がると持ち上げる。

先ほどキャッチして重さを確認していなかったら後ろに投げてしまうほど軽かった。

フワフワとした感触とあいまって羽毛のようである。

伊織「ちょ、ちょっと! なにしてるのよ! おろしなさい!」

P「だってこのままじゃ終わらないでしょ。さっさと拭いてくれれば降ろすよ」

伊織「ぐぅ……」

変な鳴き声が喉から漏れていた。

腕を精一杯伸ばしてから気がついたが、この姿勢はけっこう辛い。

妥協を許さないタイプの彼女は、何度も何度も職人みたいにテーブルを磨いていた。

P「ま、まだ~?」

伊織「もうちょっと……」

昼間のスキーで乳酸が増えきった俺は、腕を震わせながらじっと耐えた。

明日は間違いなく筋肉痛だろう。

わざと長引かせてるいおりん可愛い

満足いくまで磨き終えた伊織は、文句を言おうと口を開きかけてやめた。

たぶん俺があんまりにも情けない顔をしていたからだろう。

額の汗を、感覚が失せた腕でぬぐって

P「お、お疲れ様」

ねぎらいの言葉をかけた。


伊織「……ふん」

感謝して欲しかったわけではないが、やっぱり少しさびしい。

今しがた伊織が綺麗にしたテーブルに腰掛けて脱力した。


P「ひょぅ!」

首筋に冷たいものを感じて奇矯な声をあげてしまう。

すわ誰かのイタズラかと振り返ると

伊織「にひひ、さっきのお返しよ」

悪童が楽しそうに笑っていた。


差し出された缶ジュースはよく冷えていて体に染みるようだった。

シンかよ

一皿ずつ運ばれてくる料理を待っている間に、匂いを嗅ぎつけた野獣が一人、また一人と集まってくる。

厨房のほうをじっと見ていると隣に誰かが座った。

伊織「なによ」

P「何も言ってないよ」

伊織「私が拭いたんだから座ったっていいでしょ?」

P「だから何も言ってないって」

あえて隣に座ってくる辺りに彼女の性格が垣間見えて頬が緩んだ。

伊織「なに笑ってるのよ?」

P「なんでもない」

美しい木目のテーブルはピカピカに光っていた。

ちょっと休憩していいっすか

休憩代行はよ

いいっすよ

ちゃんと完結するなら

ピンクのいおり
金のいおり

綺麗なジャイアン





誰も死んでほしくないが…

まだか

最初の犠牲者は>>1だったようだな

メニューは金色のポタージュ、海草と海老のサラダ、
醤油ベースのソースが堪らない牛肉だ。

ご飯の上にすりおろした大根とローストビーフ調の牛肉を乗せると、明日の活力がみなぎってくる。

伊織「ちょっと、あんまりがっつかないでよ。みっともないわね」

P「ごめんごめん。でもこれ旨くて……」

証拠にあちらこちらから賞賛の声が上がっている。

やよい「こんな美味しいお肉初めてですー!」

やよいも顔一杯の笑顔で舌鼓を打っていた。

P「ん?やよい、あごにご飯粒がついてるぞ」

やよい「え。あ、本当だ。えへへ……」

気分は保護者だ。

ほぼ全員が食べ盛りと言ってもいい集団からは矢継ぎ早にお代わりの声が飛んでいた。

伊織「……あんたもついてるわよ」

P「マジですか」

ほっぺたを手のひらで探ってもそれらしい痕跡はない。

P「どこ?」

伊織「そこじゃなくて……、あぁもう面倒くさいわね!」

小さな手が唇に触れた。

伊織「まったく子供なんだから」

P「お言葉ですが男はいくつになっても少年なんです」

伊織「そういうのはもっと渋みが出てからいいなさい。今のアンタじゃただのガキよ」

P「うぬぬ」

何とかやり込めようと言葉を探していると、伊織が取ったご飯粒をじっと見ていた。

親の敵でも見るような目で睨みつけている。眼力すげえ。

これは、いっちゃうのか?

こんな時間帯に食事シーン入れるなよばかばか

P「……食べるの?」

素朴な疑問だった。

伊織「そんな訳ないでしょ!」

腹に響くほどの大声を上げると、指を口に突っ込んできた。

P「うぶっ」

伊織「ちゃんと自分で食べなさい!」


ペローン

第二間接まで突っ込まれた指を反射的に舐めてしまった。

伊織「あ……」

左手で指を握り締めると真っ赤な顔で横を向いてしまう。

P「あ、ごめん。歯が当たった?」

伊織「別に……」

伊織はからかい甲斐があるなぁ、と思った。例によって口にはしなかったが。

やよいがポカンとしているのが面白くて笑っていたら、つま先を踏んづけられたのは内緒だ。

心行くまで食事を堪能した俺は談話室のソファーに深く腰掛けた。

P「んー……」

体がぽかぽかと温まって、美希じゃないけど眠ってしまいそうだ。

腕をグッと伸ばして関節を鳴らしていると、鳩時計が9時を鳴いた。


分厚い二重構造の窓を見れば、外は荒れ狂う風雪で黒と白しか見えない。

P「明日帰れるのかな」

ちょっと不安になった。

予定は一泊二日で、明日の昼にはスキー場を出ているはずだ。


伊織「なにしてんの?」

窓ガラスに伊織が映った。

P「すごい風だなーって」

そのまま鏡像の伊織に話しかける。

伊織「中にいれば平気でしょ。いい大人が怖がってるんじゃないわよ」

むむ。 少しばかりカチーンときて、言い返そうと思ったときだった。

激しくガラスの割れる独特の音が二階から聞こえた。


その場にいる全員が音源を探るように視線を飛ばす。

先ほどまでのさざめきが嘘のように止まっていた。


P「聞こえたよな?」

当たり前のことを確認すると何人かがうなずき返した。


律子「参ったわね……、みんなちょっと確認してきてくれる?」

まずは千早とあずささんが立ち上がり、それに続いて居合わせた全員がノロノロと動き出した。

二人並べば一杯の階段を、無言で並ぶ姿は通夜の参列を思わせてなんだか陰気だ。

冗談の一つも飛ばそうかと思ったけど、そういう雰囲気でもないので止めておいた。

しえん

いおりん√なんか

階段をのぼるとすでに何人かが部屋から出てきていた。

何も言わないところを見ると彼女達の部屋ではないのだろう。


俺は手持ちの鍵を差し込んで

P「あれ?」

鍵がかかっていないことに気がついた。

そういえばかけた記憶がない。

オートロックだと勘違いしていたようだ。

ドアノブを回すと中から力強く押された。

P「うわっ……」

隙間から冷気が吹き荒れる。

笛のような強い風の音が聞こえた。


腕で顔を覆って踏み入ると、窓ガラスが綺麗になくなっていた。

春香「プロデューサーさん! 大丈夫ですか!? 」

手を振って答えながらガラスを踏まないように気を付けて奥へ進む。

良牙だと思ったのに

\いおりんかわいい/

部屋の半ばまでいくと原因がわかった。

俺の腕よりも太い枝がベッドで寝ていたのだ。


P「こりゃあひどいな」

部屋は白く塗り込められて外と大差ない気温まで下がっていた。

全身に大粒の雪が体当たりしてきて、目を開くのにも苦労する。

クローゼットから荷物を取り出して、慌てながら廊下に退避した。


1,2分の出来事なのに、特に被害の多かった上半身は雪まみれになっていた。

律子「プロデューサー殿でしたか。どうなってました?」

俺の姿を見て察したのか律子が心配そうに聞いてきた。

P「枝が折れて飛び込んできたみたい。ちょっとあそこで寝るのは無理だな」

困ったものだ。

いおりん!いおりん!

荷物を抱えて呆然としていると、部屋の確認を終えたやつらが俺を取り囲んだ。

こんな時だと言うのに、ロックスターになったみたいで楽しい。

響「なにニヤニヤしてるんだ? ちょっと気持ち悪いぞ……」

P「んっんっ!」

強く咳払いをして誤魔化した。


しかしどうしたものだろうか?

惨状は凄惨でこの部屋で一夜を明かすのは自殺行為に等しい。

困っていると、

A 伊織が声をかけてきた

B 律子が声をかけてきた

C 真美が声をかけてきた

>>+5

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安価ならA

C

いおりん遠慮しちゃったかー

真美!

真美「兄ちゃん部屋使えないの?」

P「あぁ、これじゃ無理だな」

ドアの隙間から覗かせてみると、目がバッテンになった。


真美「そっかそっか→」

亜美「あ、亜美いい事思いついたYO!」

いい事。

淫猥な響きはなかった。

なんだか嫌な予感がした。

亜美「兄ちゃん亜美たちの部屋で寝ればいいんだよ!」

俺を含めた何人かが絶句した。

貴音かわいいよ貴音

伊織「な、何言ってるのよ! そんなこと許されるはずないじゃない!」

春香「そそそそうですよ! ここは公平にくじびきかなんかで……」

やよい「あー、ずるいー! だったら私もプロデューサーと一緒にお泊りしたいですー!」


ギャーギャーワーワーと喧しい。

頭痛がしてきた。

P「あー、俺は談話室のソファーでも……」

千早「それはさすがに風邪を引きますよ」

P「大丈夫……だろ、たぶん」

小鳥「それはダメですよ。帰ったら大きな仕事が控えているんですから」

そうだった。

新ユニットを局でお披露目するために、旅行前日まで嵐のような忙しさだったのだ。

P「じゃあ……、お邪魔しようかな」

誰の部屋とは言わなかった。

これ以上の心労は勘弁して欲しい。

亜美はドスケベ

厳正かつ公平な抽選の結果、発案者である亜美真美部屋に泊まることになった。

律子「廊下越しでも声は聞こえますからね」

P「なにもしねーよ!」

美希「信じてるからね、ハニー?」

阿修羅の化身みたいなオーラに目を逸らしてしまった。


亜美「早くいこーよ~」

グイグイと腕を引かれ休日のお父さんみたいだ。

亜美は夜中に遊べるのが楽しくてしょうがないと言った感じで、俺の服を伸ばしてきた。

真美「…………」

真美はと言えば、壁にもたれかかって下を向いている。

P「真美、部屋に行くぞ」

真美「あ、うん……」

廊下の気温は、室内よりは低い。

体を冷やさないように真美の腕を取った。 カブを引っこ抜く昔話を思い出した。

ドアをバタンと閉めると廊下がざわつき始めた。

真美「……? 兄ちゃんなにしてるの?」

P「シッ……」

人差し指を唇に当てて静かにするよう伝えた。

耳をドアに張り付けて声を拾い上げる。

?「……犯罪……通報……」

?「ロリ……ロリ……」

?「青い果実……禁断ゆえに……」


P「早く寝ろ!」

扉を開きながら叫ぶとドアが一斉に閉まった。

その素早さは賞賛に値する。

ゴキブリを褒める気にはなれないが。

無邪気な亜美と、意識してしまう真美
たまりませんな

ワロタwwwww

亜美「んっふっふ→。それじゃあ早速大人の時間だよ~」

意味がわかってないのは丸わかりだった。

なぜなら手にしていたのはバイスクルのトランプだったから。


意味がわかったのは姉のほうで、やたらと落ち着きなく手遊びをしていた。


P「どこでそんなの買うんだよ。まぁいいやそれより明日も遊ぶつもりなら早めに寝たほうがいいぞ」

亜美「えー! そんなのつまんない!」

P「当たり前だろ。遊んでも疲れを残さないのが大人ってもんだ」

亜美「ブーブー!」

唇を尖らせてブーイング。

アイドルとしてどうかと思うがけっこう様になっていた。


P「あ、でもその前に風呂に入らないと」

ビクリと反応した。

一人はおもちゃを見つけたネコのように。

もう一人は尻尾を踏まれたネコのように。

亜美「わーい! じゃあ一緒に入ろー!」

P「お前はいろんな意味でアホだなぁ」

律子の苦労を思ってしみじみ溜息が出た。

亜美「いいじゃんいいじゃん! 裸の付き合いで緊密度グ→ンとアップだよ?」

P「親密度。そりゃこれだけ狭ければ緊密だろうけどさ」

ひょいと覗き込んだバスタブは双子でも同時に入れば一杯だろう。


亜美「兄ちゃん冷たいなー。前はよく一緒に洗いっことかしてたのに」

真美「え”」

P「してません」

こいつは本当に中学生になったのかと、疑ってしまった。


亜美「ねー、ねーってばー」

P「あーもー。いい加減入らせてくれよ」

まとわりつく亜美をあしらいながら真美に「ヘルプ!」と目で訴えかけた。

   ∧_∧
  ( ´・ω(ニ0=ニ(()
  (  、つヮっ
 ⊂_)/ 〉 :: :::\
''''''''''''''/:: 〈    /

真美「………………」

視線を逸らされた。

亜美には感じなかった背徳感が急に湧き上がった。

打ち消すように助けを求めた。

P「いや、そうじゃなくて! 助けてくださいよお姉さん!」

真美「知らない」

畜生。このままじゃ俺は明日の朝刊に載ってしまう。


P「わかった。わかったよ亜美」

亜美「お!? ついに覚悟を決めたのかい?」

チラチラと様子を窺う真美を指差して俺は条件を提示した。

P「真美も一緒なら入ろう」

真美「えええ!?」

真美が驚愕に打ち震え、亜美が真美に向き直った瞬間に

P「じゃあお先に」

しっかりと鍵まで閉めて俺は服を脱いだ。


シャワーで汗と汚れと疲れを流しているとバンバンとうるさい。

亜美「汚いぞー! 開けろー!」

真美「ちょ、ちょっと亜美……」

亜美「チンチン見せろオラー!」

怖い。

亜美はドスケベ

なにこの13歳

   ∧_∧
  ( ´;ω(ニ0=ニ(()
  (  、つヮっ
 ⊂_)/ 〉 :: :::\
''''''''''''''/:: 〈    /



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亜美すげぇw

カギこじ開けそうだなwww

狭い個室で苦労しながら体を拭いて、一部の隙もなく寝巻きを着込んだ。

普段はシャツとパンツで寝ているが旅先なので縞模様のパジャマを買ってきた。


P「いい湯でした」

頭にタオルを乗せてほこほこしながら教えてやる。


亜美はなぜか全裸だった。

P「少しは隠せよお前!」

亜美「おやおや~? もしかしてこんな子供にコーフンしちゃったのかなぁ?」


無言で脳天に手刀を叩き込み浴室に放り込んだ。

P「あー、真美も一緒に入ったら? 汗かいて気持ち悪いだろ」

真美「う、うん……」

着替えを持って横を通った真美からは、いい匂いがした。

朱に染まったうなじが妙に色っぽい。

くそ…風呂に入ってる間に…いおりん…

でも実際に見たら真美より戸惑いそう

真美は浴室に入るとドアを閉めて、少しだけ開いた。

真美「除いちゃだめだよ……?」

P「ボクハ ロリコンジャ アリマセン」

誠意を込めすぎてロボットみたいになってしまった。

真美「………………」

半眼は「うそくせー」と真美の思考を如実に伝えてきて、ぼくはむじつなのにむねがどきどきしてきました。


P「いやまて、覗くくらいなら亜美と一緒に入ってるよ、そうだろ?」

必死の弁護に亜美の茶々が入った。

亜美「いやーわかんないよー? 世の中にはこっそり覗くほうがコーフンするって人も……」

P「小鳥さん情報を鵜呑みにするとそのうちエライことになるぞ!」

?「うふえっぷしょーい!!」

盛大なくしゃみが聞こえた。

二人が風呂に入ってしばらくすると水音が聞こえてきた。

隣室からは何も聞こえないので自然とその音に集中してしまう。

先ほど見せられた亜美の裸体が脳裏に浮かんで、恥じらう真美と混ざり合った。

P「アホか」

雑念を振り払って部屋を出た。

鍵は持っていないので閉めなかった。


談話室は真っ暗で、足元に注意しながら厨房を目指す。

業務用冷蔵庫には冷凍食品以外の食材が無分別に詰め込まれていた。

俺はその中からバドワイザーを2本失敬すると、トイレに寄った。

タイル張りのトイレは冷え込んでいて、足元から震えが走った。

手を洗い歩きながらプルタブを引くと、鳩時計が10時を知らせてきた。

放心していいっスカ

ま、待て待て

がんばれ

もうちょい頑張ってみようぜ?な?

そんなこと言わずに

ピ、ピヨピヨ!ピヨピヨ!

静かな廊下を歩いていると起きているのは俺ひとりだけな気がしてきた。

スリッパが絨毯に埋まって足音すら消えていく。

廊下の両端にある窓が揺れて雪山の息吹を感じさせた。


P「つめたっ!」

間違えて最初の部屋を開けようとしてしまった。

ドアノブは氷の塊みたく冷え切っていた。

下手をしたら凍り付いているかもしれない。


血流を戻そうと手を振りながら双子部屋の前に立つと、ドアが薄く開いていた。

P「あれ?」

閉めたと思ったんだが。

P「それとも入れ違ったのかな」

暗闇に包まれたペンションは俺でも気持ち悪いのだが……。

あの二人ならありえるかもしれない。強引に納得させた。

これは・・・

部屋の中は真っ暗だった。

耳を澄ませても水音は聞こえない。

P「寝たのか?」

小声で呼びかけても返事はなかった。


パチ パチ

ドア横のスイッチを入れても反応がない。

直接あかりを消したのだろうか?

蹴躓かないように手探りで、ゆっくりと歩を進める。


カシャン

ナイトスタンドに手が当たって静寂をかき乱した。

自分で立てた音に驚きながらヒモを引っ張ると柔らかい光が枕元を照らした。

P「え?」

俺は目を疑った。

シングルサイズのベッドに並んで二人は寝ていた。

口からはだらりと舌が伸びて、白目をむいている。

首元にはドライヤーのコードが一周ずつ巻きついていた。

お揃いのパジャマはよく似合っていて、少しの乱れもなかった。


P「う、そだろ?」

ビールを落とすと床に泡立った。


俺は……

A 二人を揺さぶった

B 叫びながら部屋を出た

C ただ呆然と立ちすくんだ

>>+5

B

そんな・・・
ksk

B

B

A

ババァにすんな

そういうことかwww

P「亜美! 真美!」

抜け出した魂なんてモノがあるのなら引きずってでも返してもらう。

コイツラはまだこれからなんだ!

もっと、もっと楽しい事だって嬉しい事だって一杯あるはずなんだ!

あぁ、それに。

俺はまだコイツラをトップアイドルにしていない。

約束を守らないといけない。

P「おい、おい! 起きろ!」

まだ温かい二人の体を首がガクガクと踊るまで揺さぶった。

目から熱いものがこぼれて、二人のパジャマに染みこんだ。

容疑者P

いおりん…

どれだけ揺すっても二人は起きなかった。

俺はベッドに突っ伏すと声もなく泣いた。

P「うぅ……う……。ビールくらい我慢すればよかった……」

後悔は背負いきれないほど大きく、とても立ち上がれそうになかった。


亜美「あー……、兄ちゃんくんさん?」

P「なんだよう……」

真美「あの……」

P「どうして死んだんだよ……!」

亜美「死んでないよ」

P「こんなことなら一緒に風呂に入っておけばよかった……」

真美「うわぁ……」


そこでようやく俺は死人と会話する不自然さに気がついた。

もう抱きついて寝るしかないね

詳細に記すのは俺の矜持に関わるので端的に述べよう。

まず泣いた。

そして怒った。

説教は過去最長となり、様子を見に来た律子が俺の剣幕にビビッて愛想笑いと共に引っ込むほど凄まじかった。

二人には涙目になって二度とやらないと誓わせた。


P「越えちゃいけないライン考えろよ!」

亜美・真美「「ごめんなさい」」

P「そ、それと言うなよ」

真美「なにを?」

P「俺が~、あれだ。お前らを見てアレしたってこと」

亜美「ワンワン泣いちゃったこと?」

P「オブラート!」


まぁこんな感じだ。

亜美「ちぇ~、結局あんまり遊べなかったよ……」

P「何か言いましたか」

亜美「いえ! 何も言ってないであります!」

真美はお姉さんぶって苦笑いしていたっけ。


P「さて、もう遅いし本気で寝るか」

亜美「おー!」

ベッドに潜り込むと亜美が足元から領土侵犯してきた。

P「お、おい!」

亜美「いいじゃん! ちっとも遊べなかったんだし! ケチケチしないでよ!」

P「はぁ……」

もはや言い争う気力もなくなった俺は溜息をつきながら布団をめくってやった。

亜美「え、いいの? やった! 兄ちゃん大好き!」

基礎体温が高い亜美はちょうどいい抱き枕になりそうだ。

良かったまだ誰も死んでないのか

ウッヒョーーーピヨォー

半分眠った頭で真美を見ると、少し寂しそうに見えた。

P「真美も来いよ。あったかいぞ」

真美「え……」

亜美「そーだよ。風邪ひくといけないから一緒にねよ~よ」

部屋中に救いを求めるように視線を飛ばして

真美「か、風邪ひくと困るから……、それだけだから……」

よく分からないことを呟きながら反対側に入ってきた。

俺が真ん中で若干歪な川の字だ。


兄弟のいない俺はこういうものに漠然とした憧れがあった。

だからつい笑ってしまって、誤魔化すように二人を腕の中に収めた。

亜美「お? 兄ちゃ調停にハナだね」

P「調停はきらいだぁ~」

真美「クス……」

子猫に包まれたようなくすぐったさを覚えながら、三人ともすぐに眠りについた。

夢も見ない深い眠りだった。

かまいたちやったことないけど誰も死なないエンドとかある?
あるならぜひそれで・・・

超えちゃいけないライン考えろよ!

亜美「おっはよ→!」

真美「朝だよ→!」

ドフン バスン

P「ぶふぅ!」

モーニングコールはWボディプレスだった。


P「おはよう……、もう少しおとなしいほうが俺は好きかな」

亜美「りょう……かい……」

真美「ギブ……ギブ……」

にこやかに爽やかに。

朝のアイアンクローでお返しをする。

吹雪は止んで雪がキラキラと朝日を反射していた。

朝食担当は雪歩・真・律子だった。

実に無難なメンツは無難な朝食を提供してくれた。

文句があるわけじゃないんですよ?


片づけをして今度はペンションの掃除だ。

朝一に小林さんから電話があって、昨日の吹雪の影響でこちらに来られなくなったとの事。

一度会ってみたかったのだが非常に残念である。

律子から伝え聞いてそう思った。


P「ほらー、ちゃんと掃除しないとダメでしょ」

プロデューサー兼お兄さんであるところの俺は姑っぽく不備を指摘する。

亜美「細かすぎるよ~」

P「来たときよりも綺麗に! 基本だぞ」

真美「それ来たときが汚くないと成立しないんじゃない?」

P「口答えはノーセンキュー。……ほらこれどっちのパンツだよ」

真美「うわああああああ!!」

   ____
  (\  ∞ ノ
   \ヽ  /
    ヽ)⌒ノ
      ̄


よきかなよきかな

>>149
ほぼ全滅から無事生還まで幅広くある

帰る前に2時間ほどゲレンデに寄った。

予想に反して筋肉痛は軽微だった。

P「俺もまだまだ若いな。ふふっ」

小鳥「それ明日以降に出てショック受けるパターンですよ」

P「マジっすか」

大先輩の言葉には経験と言う名の重みがあった。


お土産を適当に買ってふらふらしていると雪合戦に興じる二人を見た。

見ていると男の子らしい興奮がむくむくと俺をせっつく。

P「混ぜてくれー!」

叫びながら雪玉を放り込むと2倍になって帰ってきた。


汗まみれ雪まみれになるまで遊んだ俺たちは帰りのバスで泥のように眠った。

後部座席で握った手はとても小さかった。



おしまい

ありがとうございました

あくまでも「っぽい」ってことで、これで許してください

一応選択肢によっては全滅とかホラーとかPが死んだりとか色々ありましたけど、大半はこんな感じです

> 後部座席で握った手はとても小さかった。

後部座席に並んで~

にしといてください

こんな時間まで乙

眠いからって投げたな!
また今度いおりん書いてね


管理人来れない→こっちも帰れないフラグかと思った
もうちょい事件期待してたけど面白かった


犯人はいおりん…かな

あっさり終わったけど楽しめた

よかった・・・死んだ子はいなかったんや!
おつ!

他の選択肢もみたくなるぜよ

原作好きの方には申し訳ないんですけど、基本殺人事件は起きない構成になってます
なんとなくイチャイチャ? そんな感じ

パート化するつもりは毛頭ないですけど、昼くらいまで残ってたら他の選択肢潰しに行きます

昼まで・・・俺は無理だ誰か頼むピヨ

  ┌┐         / //
 [二  ] __     〔/ / 
   | |/,ー-、ヽ      /.       (~)
  / /  _,,| |     ./       γ´⌒`ヽ
 レ1 |  / o └、  ∠/    {i:i:i:i:i:i:i:i:}

   .|__|  ヽ_/^     ,/     ( ´・ω・)       ))
      __       /      /つ( ̄`ヽO_ノ⌒ヽ
   [二二_  ]    /     ノ:::::::::)        \ ))

       //    {..    (__丿\ヽ ::    ノ:::: )

     / ∠__    ̄フ..      丿        ,:'  ))  
    ∠___  /  /    (( (___,,.;:--''"´``'‐'    
     _   / /  \      
    / o ヽ/  /   /      
    ヽ__ /    \


        ,.- '´  ̄ ̄ `  - 、
        r'   _,. -―-- .、  ヽ
       l r '´        `ヽ  l
       l'.......-―.:::::: ̄ ̄:::::::::::‐.`L.._

     ,-:::´::::::::::-::‐ ''  ̄ ̄  ‐-、:::::::::::::ヽ
   r':::::::::::::::::::/          lヽ:::::::::::::::i

  .i'::::::::::r:、:::::l   _       i:::::::::::::::::::::!
  .l::::::::::i:rヽヾ  ri't:Tヾ、 ;::::- 、 !:::::::::::::::::::/
    ヽ:::::lヽ.、     ̄ノ :.'`-'ヽ`ir' )::::::::::;r'
     ` ヽニ:.      ,.   ::.`   'i:.r'::;;-'´
        l::.   ,,..--`-:く   /'-' ´
        イ :.  "'''''''"';;;;:ミ .!
    r:::'::::::l  :..      `/
 ,.-:':::::::::::::::::!ヽ   、.    i'
':::::::::::::::::::::::::::i ヽ    ̄ /!ヽ、
::::::::::::::::::::::::::::::i,.--ヽ._,〃´l:::::::::ヽ、

::::::::::::::::::::::::::::::l  _/_i_l   ,!、:::::::::::::::ヽ

     S・ホッシュ [Sred Hossu]
     (1875~1934 イギリス・詩人)

もとはホラー?ミステリー?

春香√もあるんですよね…?

夏休み中の保守間隔がわからん
今まで通りでいいのかな?

うむ

何も起こらないパターンのグットエンドな感じだね

ふむ

>>183

このスレが気になって夏休みの友が手につかねーじゃねーか

亜美真美と抱き合って寝たいお

落とさせん

>>187
なんじゃらほい

出かけるから夜まで残しとけよ

保守







ひどい夢を見ました 僕が無職で、家族に虐げられている夢です  弟は来月に結婚する予定で、ゴミを見るような目でボクを罵るんです


今年で一番怖い夢でした

シーツをしわくちゃにしながらベッドから降りると、床に近いところの空気が冷たい。

体をかきながら鍵を掴んでドアノブを握ると

ゾクリ

背筋が粟立った。


よく分からない感覚だ。

後ろからジッと見られているような、あるいは誰かが立っているような。


恐る恐る首だけで振り返るとカーテンが少し開いていた。

P「なーんだ」

僅かな空気の対流で室内の温度が変化したのだろう。

温まった背中に冷えた空気がぶつかっただけだ。
説明がつけば子供みたいに怖がっていた自分がバカらしい。

俺は……

A カーテンを閉めてから部屋を出た

B さっさと部屋を出た

>>+3

ksk

ksk

b

現実を見るんだ

支援

来たか…!
支援

さっさと部屋を出た。

階段に向かって一歩踏み出すとポケットから軽い金属音がする。

P「いっけね」

鍵を閉め忘れていたことに気がついた。

カチンと掛け金を降ろして、ドアノブを二、三度確かめるように回す。

固い手ごたえに満足すると振り返って下へ向かった。

身内しかいないのであまり意味はないけど、こういうのはマナーだからな。

これどっからだ?
前日の窓が割れる前?

階段の下では談笑に花が咲いている。

手摺り越しに覗き込むと楽しげに少女達が集っていた。


目やにがついてないか顔を擦りながら階段を下りていると、真に心配された。

真「プロデューサーもしかして寝てました?」

P「あっはっはっはっは」

笑って誤魔化してみた。

真「普段からもっと運動したほうがいいですよ?」

P「なかなか時間が取れなくてさ……」

言い訳をしながらちょうど一人分空いていたソファーに座った。

ほんのりと温かく先ほどまで誰かが座っていたのがわかった。

ホラーあっても良かったなー

背もたれに背中を押し付けながらぼんやりしていると、雪歩がコーヒーを持ってきてくれた。

P「ありがと。……もう全員いる?」

雪歩「んと……。あ、来ました」


千早が本を片手に談話室に入ってきた。

P「よーし、注目してくれ」

立ち上がりながら声をかける。

22の瞳が集まった。

教壇に立ったらこんな感じなんだろうか。


P「明日は10時にここをでう」

亜美「でう」

P「出るから!」

噛んだ。教師は大変そうだな、と思った。

寝こけた美希の世話を律子に頼んで一度解散。

人の移動で空気が対流した。


ふと思い出して、カップを片付けている雪歩に声をかける。

P「そういやさっき起こしてくれたのって誰?」

雪歩「え?」

P「俺寝ちゃっててさ。ノックで起きたんだけど」

雪歩「んと、ちょっとわからないですぅ。ごめんなさい」

P「そっか。ありがと」


俺は……


A 厨房に行った

B 食堂に行った

C 談話室に残った

D 部屋へ戻った

>>+5

かそく

ksk

ksk

kskst

c

d

鳩時計を見ると6時になろうかというところだった。

全体にアンティークなこのペンションは、一つ一つが高価そうな調度品を揃えている。

持ち手の細い白い電話は実用に耐えうるのか少々疑問だ。

携帯電話を見るとしっかり圏外だったりするから、頼らざるを得ないのだが。


談話室にはまだ数人が残っていた。


貴音はぼんやりとソファーに腰掛けて天井を見ている。

疲れたのだろうか。

滑ってはいないと聞いていたのだがもしかしたら乗り物酔いをしているのかもしれない。


小鳥さんは物珍しそうに二重ドアをチェックしている。

間に挟まってなにやら楽しげだ。

俺も興味がないではないが、あそこまで童心に帰れるかというと自信はない。

正直感心した。

追いついた支援

千早はさっきから熱心に文庫本を読みふけっている。

何を読んでいるのだろうか。

目は文章に釘付けで、先ほどの話をちゃんと聞いていたのか疑問に思うほどだ。

そこまで夢中になって読んでいる本が少し気になった。


律子はボールペンを唇に当てながら手帳を見ている。

仕事熱心なことだ。

せっかくの休暇なのに楽しめているのだろうか?

少し力を抜いたほうがいいと思うのだが……。


四人は思い思いに時間を過ごしていた。
静かな談話室は落ち着いた雰囲気で、ここが旅先なのだと強く実感できた。

俺は……

A 貴音の隣に座った。

B 小鳥さんと一緒に挟まってみた。

C 千早に質問してみた。

D 律子に声をかけた。          >>+5

b

A

kskA

A

目の前に立っても貴音は気がついてないようだ。

珍しいこともある。

いつもの紫を基調とした服ではなく、全体的に白っぽいヒラヒラした服を着ていた。

静かなその佇まいと相まって、深窓の令嬢じみてなんだか気後れしてしまう。


そんなことを考えていたら声をかけるタイミングを逃してしまった。

貴音「どうかされましたか?」

P「あ、うん」

どう切り出そうか迷いながら隣に腰掛けた。

顔を見なければ少し話しやすくなるだろう。


並んで座りながら同じように天井を眺めてみると、このペンションによくあった照明がまぶしかった。

小林さんは俺と趣味が合いそうだ。

貴音「?」

P「おっとっと……。貴音さっきからボケーっとしてたけど体調でも悪いのか?」

直截に切り出す。

貴音「いえ、別にそういうわけではありません」

P「そう? ならいいんだけど」

別段目的があったわけではないので、そう切り返されると会話が続かない。


そのまま二人で花のような釣り下がった照明を眺めていると

P「へっくしょい!」

貴音「くしゅん」

同時にくしゃみが出た。


顔を見合わせてクスクスと笑いあう。

その後に貴音の腹がなってメシ時だとわかった。

貴音「旅先では妙にお腹が空くのですね」

P「そうなんだ」

健啖家の彼女が普段よりも腹を空かせている。

吹雪が続いて閉じ込められたら……。

ぞっとしない想像だった。

あずささんがのんびりと夕飯の支度が出来たことを告げた。

鳩時計が7度鳴いた。

律子が二階へ知らせに上がり、千早が本を小脇に食堂へ、小鳥さんはいつの間にかいなくなっていた。


P「それじゃあ行きましょうか」

立ち上がって手を差し出すと

貴音「はい」

白魚のようなほっそりした手で掴まってきた。


食堂はまだ若い木材でできたフローリングで、壁はログハウスのような作りになっていた。

細めの丸太が幾重にも詰まれて雰囲気がいい。

使いづらそうなテーブルにはすでに何人かが着席して飢えた表情をしていた。


響「おーい! こっち空いてるぞー!」

ぶんぶんと手を振り回す響の元へ連れ立って行く。

すでにスープが来ていた。

むしゃむしゃ

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http://i.imgur.com/emyA7.gif

最後に大あくびをしながら美希が入ってきて全員揃った。

特に合図もなく食事が始まった。


貴音「これは素晴らしい」

響「こっちのサラダは自分が作ったんだぞ」

得意げな響にうなずきを返しながら貴音が一心にフォークを動かす。

P「うん、うん」

俺も同じだ。

P「響って料理上手なんだ。知らなかった」

響「へへーん、自分カンペキだからな。和・洋・中となんでも出来るぞ」

決め台詞を交えて胸を張る。

貴音「なんと!」

P「へぇ、そりゃあすごいな」

貴音「響、結婚しましょう」

P・響「…………」

ツッコミは入らなかった。ボウル一杯のサラダ(このテーブル専用)はすでに底が見えていた。

デザートはイチゴのクレープだった。

これは春香の担当だろうな、と思った。

酸味の利いたイチゴのソースが満腹の胃袋を楽にする。

熱いコーヒーをすすりながら溜息が漏れた。

P・響「「お腹一杯」」

貴音「お代わりはありますか?」

フードファイト復活しねえかなぁ。



胃が満たされると眠くなってきた。

食堂には時計がないので正確な時刻はわからないが、今は21時くらいだろう。

寝るには少し早い気もするが……

A 部屋に戻った

B もう少し食堂にいよう

C 後片付けを手伝うことにした

>>+5

A

ksk

1周目はBだったのかね↓

A

心行くまで食事を堪能した俺は、まだ食事を続ける貴音に手を振って談話室に移動した。

P「んー……」

体がぽかぽかと温まって、美希じゃないけど眠ってしまいそうだ。

腕をグッと伸ばして関節を鳴らしていると、鳩時計が9時を鳴いた。


分厚い二重構造の窓を見れば、外は荒れ狂う風雪で黒と白しか見えない。

P「明日帰れるのかな」

ちょっと不安になった。

予定は一泊二日で、明日の昼にはスキー場を出ているはずだ。


伊織「なにしてんの?」

窓ガラスに伊織が映った。

P「すごい風だなーって」

そのまま鏡像の伊織に話しかける。

伊織「中にいれば平気でしょ。いい大人が怖がってるんじゃないわよ」

むむ。 少しばかりカチーンときて、言い返そうと思ったときだった。

激しくガラスの割れる独特の音が二階から聞こえた。


その場にいる全員が音源を探るように視線を飛ばす。

先ほどまでのさざめきが嘘のように止まっていた。


P「聞こえたよな?」

当たり前のことを確認すると何人かがうなずき返した。


律子「参ったわね……、みんなちょっと確認してきてくれる?」

まずは千早とあずささんが立ち上がり、それに続いて居合わせた全員がノロノロと動き出した。

二人並べば一杯の階段を、無言で並ぶ姿は通夜の参列を思わせてなんだか陰気だ。

冗談の一つも飛ばそうかと思ったけど、そういう雰囲気でもないので止めておいた。

階段をのぼるとすでに何人かが部屋から出てきていた。

何も言わないところを見ると彼女達の部屋ではないのだろう。


俺は手持ちの鍵を差し込んで右に捻った。

カチリと歯車が回って開錠する。


ドアノブを回すと中から力強く押された。

P「うわっ……」

隙間から冷気が吹き荒れる。

笛のような強い風の音が聞こえた。


腕で顔を覆って踏み入ると、窓ガラスが綺麗になくなっていた。

春香「プロデューサーさん! 大丈夫ですか!? 」

手を振って答えながらガラスを踏まないように気を付けて奥へ進む。

部屋の半ばまでいくと原因がわかった。

俺の腕よりも太い枝がベッドで寝ていたのだ。


P「こりゃあひどいな」

部屋は白く塗り込められて外と大差ない気温まで下がっていた。

全身に大粒の雪が体当たりしてきて、目を開くのにも苦労する。

クローゼットから荷物を取り出して、慌てながら廊下に退避した。


1,2分の出来事なのに、特に被害の多かった上半身は雪まみれになっていた。

律子「プロデューサー殿でしたか。どうなってました?」

俺の姿を見て察したのか律子が心配そうに聞いてきた。

P「枝が折れて飛び込んできたみたい。ちょっとあそこで寝るのは無理だな」

困ったものだ。

荷物を抱えて呆然としていると、部屋の確認を終えた子が心配そうな顔で近づいてきた。

P「まいったね」

雪を払うと廊下に落ちる前に溶けた。

指先についた滴をさりげなく壁に擦りつける。

苦笑いしながら大したことじゃないと両腕を広げてアピールした。


しかしどうしたものだろうか?

惨状は凄惨でこの部屋で一夜を明かすのは自殺行為に等しい。

困っていると、

A 千早が声をかけてきた

B 響が声をかけてきた

C 小鳥さんが声をかけてきた


>>+5

kskst

kskA

C

C

c

小鳥「プロデューサーさん、お部屋ダメなんれすかぁ?」

P「うぉ……」


背中に柔らかいものが当たった。

振り向くと小鳥さんが真っ赤な顔で腕を回している。


P「というか臭っ! 酒くさっ!」

小鳥「そんなに飲んでないれふよぉ」

あずささんと大声で盛り上がっていたのは知っていたが、まさかここまで出来上がってるだなんて……。

P「まさか!」

小鳥さんをぶら下げたままあずささんを探すと

あずさ「飲むぞオラー!」

一升瓶を両手にぶら下げた酒神がおわしました。

P「待って! 誰か助けて!」

気の毒そうな顔をしながら次々に人が消えていく。

律子「あの、これ使ってください」

ウコンの力だった。


俺は二人の酔っ払いに部屋に引きずり込まれた。

絨毯には引きずられた後が残っていた。

P「うわああああああああん」



おしまい

フラグ立ってないじゃないですか!

休憩しますね

あずささんェ…

ジューシーポーリー

次どこからやり直すかレス番で指定してください

>>+4

ksk

kskst

216

酔った勢いで泥酔乱交大会じゃねぇのかよ…
あんかした

43

千早「かまいたちっぱい夜」

ふと思い出して、カップを片付けている雪歩に声をかける。

P「そういやさっき起こしてくれたのって誰?」

雪歩「え?」

P「俺寝ちゃっててさ。ノックで起きたんだけど」

雪歩「んと、ちょっとわからないですぅ。ごめんなさい」

P「そっか。ありがと」


俺は……


A 厨房に行った

B 食堂に行った

C 談話室に残った

D 部屋へ戻った


>>+2

A

雪歩からお盆を強奪すると、厨房に戦利品を持ち込んだ。

家庭的な厨房は使いやすいようにと、業務用換気扇の下に鍋がぶらさがっている。

火を使ってるおかげで廊下よりもずっと暖かかった。


春香「あ、プロデューサーさん。もうすぐ出来ますからね、待っててください」

P「催促に来たわけじゃないんだけど……」

あずささんにお盆ごとカップを渡して、春香の肩越しに鍋を覗き込む。

甘い香り。

コーンスープはとろみがついて体を心から温めてくれそうだ。

P「うまそうだな」

春香「えへへー、半分レトルトですけどね」

そういうものなのだろうか。

バッドエンドとかネタルートとか
鎌板のよるとかそういうのもほしいかも

匂いに釘付けになった俺は、肩にあごを乗せたまま観察を続ける。

P「どのくらいで出来そう? 匂い嗅いだらお腹空いちゃった」

春香「プ、プロデューサーさん、顔が近いですってば……」

P「なんだお前照れてるのか?」


つい面白くなってからかってしまう。

春香はこういう冗談に弱い。

春香「そういうんじゃないですけど……」


ベタベタとくっついて遊んでいたら叫び声が聞こえた。

響「セクハラだー! みんなに言いつけてやんないと!」

P「え? ちが、違う! これは違うんだ! そうアメリカが……!」

行ったこともない国に責任を転嫁した。

オバマが渋い顔をしていた。

新婚さんじゃないですか

厨房を飛び出す前に羽交い絞めにする。

この小さな体のどこにこんな力があるのか、デタラメに暴れる体を押さえ込むと長い髪がベシベシ顔に当たった。

響「うぎゃー! 離してー!」

P「落ち着け! 雪山で慌てると遭難するぞ!」

混乱してよくわからないことを口走ってしまった。

あずさ「火を使ってるのに遊んだらだめですよ」

P・響「「ごめんなさい」」

ぺこりと頭を下げた。


さてどうするか

A 春香の料理を手伝った

B 響の誤解を解いた

C あずささんにもう一度謝った

>>+5

ksk

kskst

Aですよ!A!

a

ピンク開放とか胸厚

春香は素人目にも手際よく動いていた。

お菓子作りの腕前である程度料理は得意だとは思っていたが、ここまで出来るとは正直驚いた。


P「春香って料理上手いんだな」

春香「へ? えへへ……、お母さんの手伝いしてたら覚えちゃったんですよ」

P「ふーん……。じゃあ俺も春香の手伝いしたら少しは上達するのかな?」

春香「ど、どうでしょうか」


正直コンビニ弁当、レトルト、外食の独身ゴールデンコースには飽き飽きしていた。

いい機会だから俺も料理を覚えることにしよう。

P「よし、俺もやる。何をすればいいのか教えてくれ」

春香「え、本気なんですか?」

P「うん。自炊の一つも出来るようになりたいんだけど。……ダメ?
  邪魔になるようならやよいにでも……」

春香「ぜんっぜんオッケーですよ!」

P「お、おう」

勢いに押されて2歩後ずさった。

春香「とは言っても、メインはあずささんですし、サラダは響ちゃんがやっちゃったから……」

春香の担当するスープもとっくに完成している。


春香「これからデザートを作るつもりなんですけど……」

P「デザートかぁ」

急に気乗りしなくなった。

甘いものは嫌いじゃないけど自分で作ろうとは思わない。


P「じゃあここで見てるから、なにか手伝うことがあったら呼んで」

春香「了解です!」

ビシっと敬礼して春香は「イチゴのクレープを作ります」と宣言した。

丁寧に計量した粉をふるって細かくすると、卵と牛乳を混ぜて少しずつ混ぜ込む。

春香「じゃあこれを混ぜてください」

P「あいよ」

ぐにぐにうにうにと混ぜるのは泥遊びのようで少し楽しい。

薄茶色に溶かしたバターを混ぜる合間に少しずつ春香が投入していく。

P「なんでいっぺんに入れないんだ?」

春香「ダマになっちゃうんですよ」

P「ふーん」

けっこう面倒くさいんだな、と思った。

春香「初めての共同作業……」

P「え? なんか言った?」

春香「わ、私いま何か言いました!?」

P「うん、作業がどうとか」

春香「あ、あはは……。なんでもないんで忘れてください!」

あざといなーさすが春香さんあざとい

全量を混ぜ終えるとテレビなどでよく見るタネになった。

春香「薄く焼くのにはコツがいるんですよ」

言いながら丸く大きく広げた生地を竹串でササッとひっくり返す。

熟練の余裕が見て取れた。

P「ほう、やるじゃないか」

春香「プロデューサーさんもやってみます?」


油を引きなおし、おたまで生地を投入。フライパンを回して丸く広げる。

春香「いい調子ですよ」

P「ふふふ」

調子に乗ったのがまずかった。

P「あ」

春香「ありゃ」

ひっくり返そうとして竹串を入れると、中心から綺麗に千切れてしまった。

P「難しいなぁ」

春香「練習あるのみですね」

人数分はすでに完成している。

なので俺は師匠の厳しい指導のもと不恰好なクレープもどきを大量生産した。

P「自分……不器用ですから」

春香「想像以上でした……。でも最初はみんなそんなもんですよ」

P「うん、楽しかったよ」


いつしか夢中になって焼いてしまった。

リストラされたらクレープ屋をやってもいいと思ったり思わなかったり。

P「また教えてくれない? ハマっちゃったよ」

春香「いいんですか?」

P「? うん、春香がよければだけど」

春香「ふっふっふ、任せてください!」

ドーンと胸を突き出しながら春香が言った。

くっ

山ほどクレープを盛り付けた皿を持って食堂に行くと、すでに食事は始まっていた。

空いているテーブルに皿を置き、どこで食べようかと食堂を見渡す。

春香「……!……!」

春香がハンドサインを送ってきた。

解読するまでもなく意図が読み取れたので大人しく招待にあずかる。


艶美な曲線を描いた椅子はなんだか偉くなったみたいだ。

P「そう思わない?」

千早「いえ全然」

春香「わ、私は好きですよ。こういう椅子」

千早のボケ殺しと春香のフォロー。

概ねいつも通りだった。

メニューはクルトンの浮いたコーンスープに海草と海老のサラダ、醤油ベースのソースが堪らない牛肉だ。

ご飯の上にすりおろした大根とローストビーフ調の牛肉を乗せると、明日の活力がみなぎってくる。


P「うまうま」

千早「美味しい……」

春香「お代わり一杯あるからたくさん食べてくださいね!」


P「いい嫁になりますよ、ホント」

感謝を込めて賛辞を送る。

千早「良かったわね、春香」

春香「どどどどどういう意味!?」

P「お買い得だよね。如月さんどう? この子」

千早「いいと思いますよ、プロデューサー」

春香「家電みたいな扱いじゃないですかー」


賑やかな食事はそれだけでスパイスとなる。

食の細い千早もしっかりと食べていた。

ピンクは原作程度でオネシャス
あの微妙なエロ空間の生殺しが好き

クソ安価スレが最近多かったから頑張って

デザートはイチゴのクレープだ。

並べてみると不恰好さが際立って恥ずかしい。

さっさと片付けてしまおうと3枚同時に取った。


P「……無理しなくてもいいぞ?」

春香「いえ、十分美味しいですから」

戻ってきた春香の皿にはちぎれたクレープが乗っかっていた。

千早「味は変わりませんからね」

クールにのたまう千早は紅茶を飲んでいる。

春香「千早ちゃんも食べてみる?」

千早「さすがに入らないわ。こんなに食べたのも久しぶりだし」

綺麗に食べ終わった皿を指でつついて示した。

隙間なく空腹を埋めた俺は、華奢な椅子にもたれかかって後片付けを見守っていた。

全身を心地よい疲労感が包む。

食器同士がぶつかる音が睡魔に拍車をかけた。


P「眠い……」

千早「食べてすぐに寝ると太りますよ?」

春香「プロデューサーさん、寝ちゃうならお部屋に戻ったほうが……」

残ったコーヒーを一気に飲み干した。

冷めていてほどよく苦い。

眠気が飛んだりはしなかった。


俺は……

A 後片付けを手伝った

B 部屋で寝ることにした

C 眠気覚ましにペンションをうろついた

>>+5

ksk

k

ksk

C

お腹痛いんで席外します

つ●

腹痛代行はよ

春香「あれ?分量まちがえたかな……?」

腹ごなしに食堂を出るとペンションを探索することにした。

発想が亜美真美と同じレベルなことに気がついて自嘲する。

開けっ放しの扉からは談話室が見えた。


食堂は談話室と厨房に繋がっている。

談話室は玄関からすぐの位置だ。

空っぽのソファーを眺めながら、玄関を見ると溶けた雪がまだ土間に残っていた。


談話室から厨房方面に向かう廊下には、扉が三つならんでいた。

廊下の先には裏口が見える。


一番手前のドアはカウンターに続いている。

二番目は管理人室……、小林さんの部屋だ。ここは私室なので鍵がない。

三番目はなんだろうか? 記憶にない


スイング式のハンドルを動かすとドアがゆっくりと開いた。

支援

P「うわ、なんだこれ」

真新しいペンションには不釣合いなほど埃っぽい。

雑多に詰め込まれているのは灯油だったり、新聞紙にくるまれた大皿だったり、ビニール袋に入った毛布だったりした。

壁のスイッチを手探りでつけるとあかりがついた。


高く積まれた備品を迂回して奥へ行くと思ったよりも広い。

P「倉庫なのか」

外に作るわけにもいかないのだろうと合点がいった。

シンと静まり返った室内は不気味で先ほどまでの喧騒が嘘のようだ。

戻ろうかな、と思ったとき、足元に違和感を覚えた。


P「ん? なんだこれ」

木製の格子が床にはまっている。

かがみ込んで覗くと地下室に繋がっていた。

P「…………」

悩んだのは一瞬で、俺は格子を持ち上げた。

不思議のペンションktkr

木製の階段は一歩ごとにきしんで、逆にワクワクした。

部屋からのあかりは斜めになった地下室にはすぐに届かなくなった。

携帯のバックランプで周囲を照らすと逆さになった瓶が大量に安置されている。

年代物のランプを見つけた。

モダンなシェードから緑色の光が澱んだ空気を照らし出す。

広がった視界で理解した。

P「ワインセラーまであるのか」

小林さんの趣味っぷりにはほとほと感心した。


作りはシンプルながらもやたら広い。

どうもカウンターまでの三室の地下は全部繋がっているようだ。

触らないように見学していくと見たことのない文字が散見された。

図書館の本棚みたく整列した木棚を見ながら、ぐるっと一周すると寒さで震えた。

暖房が入っていないのだから当然だ。

吐く息は白く、少し鼻水が出てきた。

P「戻るか」

入るときは全然感じなかった罪悪感が今更のように込み上げてくる。

勝手に人の家を探索するなどいい大人がすることじゃない。

反省しながら歩いているとおかしなことに気がついた。


それは……

A 階段が見つからない

B さらに下りる階段があった

C 人が入れそうな木箱があった


>>+5

st

ksk

ksk」

>>253
壁薄いんだって

安価した


特に隠す気もないのか無造作に木箱が置かれていた。

蓋が丸く湾曲していてRPGの宝箱そのままのデザインだ。

P「……?」

不自然と言えばあまりにも不自然だが、会った事もない小林さんの性格はペンションを見ていたら理解できる。

なんらかのお遊びなのだろう。

軽く蹴ってみると重たい感触だ。

俺の大好きなRPGでは、何も考えずに宝箱を開けると、毒になったり、敵が来たり、*おおっと*だったりするけど、
そこまではしないだろう。

誰もいないのにキョロキョロとうかがってから俺は宝箱に手をかけた。

乾いた木がきしんだ悲鳴を上げながら、中身をさらけ出した。

テレポーター

P「ひっ……!」

とっさに口を押さえて悲鳴を抑えた。

真っ白な顔がこちらを見ていたからだ。



P「な、なんだ……。仮面か……、びっくりしたじゃないか」

仮想大会に使うのか真っ黒な衣装に、顔をピッタリと覆う仮面が入っていた。

オペラ座の怪人でもやる気なのだろうか?

中身を全部引っ張り出してみたが、それ以外には何も入っていなかった。


P「これを来て驚かせたら……、いやいやさすがに泣いちゃうだろ」

思いつきは怯える少女の顔で打ち砕けた。

丁寧に畳みなおして元に戻す。


ジャリ……。

P「え?」

振り返るまもなく俺は頭を強かに殴られて気を失った。

うわあああああ

ざっ……ざっ……ざっ……ざっ……


頭痛と土をかけるような音で俺は目を覚ました。

目を覚ましたといっても、暗闇ではいまいち起きているのかどうかハッキリしない。

P「痛……」

頭に手をやろうとして壁にぶつかった。

P「あれ?」

両腕を広げようとして、それが出来ないことに気がつく。

足を伸ばそうとして、それも出きないことに気がついた。

それも出来ないこと に修正しつかーさい

生き埋めやで

P「え? おい……うそだろ?」

寝ぼけているわけではない。

閉じ込められている。

その思考に至って一瞬で覚醒した。

P「おい! ふざけるな!」

蓋を全力で蹴飛ばしたがビクともしなかった。

暗闇が潰れそうなほどに密度を増す。

背中を床にくっつけて脚で蓋を押すが動く気配すらなかった。

P「ぐうううう……」

何度も繰り返していると額にぬるつくものがあった。

拭い取ると乾いた血がパラパラと粉になって落ちていく。

汗が不快だ。



ポケットに手を入れると心臓が強く脈打った。

震える手をなんとか操り携帯電話を取り出す。

ホームボタン、パスワード、スライド。

残量の少なくなったことを知らせる赤いゲージに焦りを覚えながら、通話ボタンを押す。

あれほど充電しておけって言ったじゃないですか!

支援

圏外だった。

叩きつけそうになるのを堪えて現状の把握に努める。


今はいつだろう?

時計を見ると6時ちょうどだった。

外は朝なのだろうか。一筋の光も差さないのでよくわからない。


ここはどこなのだろうか?

あまり考えたくはないが、少なくとも愉快な場所ではないだろう。


どうやってこんなことを?

これは簡単だ。

後ろから頭を殴って気絶させた後に、恐らくはあの木箱に詰めたのだ。


なぜこんなことを?

そこまで考えてぞっとした。

生きたまま人を埋める理由なんてそう多くはないからだ。

ノックしたのが誰かだけは明かしてってけろ

汗をかいて息苦しくなってきた。

襟元を緩めて呼吸を楽にする。

頭がボーっとしてきた。

思考が散逸してまとまらない。

動悸が激しくなってきた。


酸欠だった。

ガキのころに溺れた恐怖がフラッシュバックして、パニックになった。

P「出せ! 出せってば!」

大声を出してめちゃくちゃに暴れる。

振り回した腕が壁に擦れて出血した。

はだしのつま先が板の隙間に挟まって爪がはがれた。

激しい興奮で頭の傷が開いた。


それらを一顧だにせず俺は喉が枯れるまで叫んだ。

何が起こっているんだ…

「プロデューサーさーん!」

「プロデューサー! どこですかー!」

洒落たペンションは朝日を浴びて、まとった雪を反射させていた。

一晩続いた吹雪も今はすっかりとやんでいる。


ひさしから長く伸びたつららを見向きもしないで、少女達はプロデューサーを探した。

いつまでたっても起きてこないことを不審に思っての行動だったが、管理人室まで家捜ししても
彼の痕跡はなかった。


徒労に終わるとも知らずに懸命な捜索は続く。

もし彼女達がもう少し冷静ならば、昨晩はなかったはずの雪だるまに気がついたのかもしれない。

その下で眠るプロデューサーを思って私は笑った。



おしまい

なんだと

うぎゃー!

こっちのかまいたちも雪歩か。

おおう・・・

ホラー「っぽい」感じにしてみました

最後の選択肢で下に行くと不思議のペンション「っぽい」予定です

なぜ殺した

プロデューサーはたまに死にます

あとミステリーは書けないのでトリックとか考えてないです

いいね!こういうテイスト好きだわ

どんどん続けて欲しい

死ぬという事はじゃっかんエロいイベントもあると期待していいという事か

ちょいと休憩挟んでから行きます

どこから再開するかレス番で指定してください

>>+5

ksk

食後の行動

ksk

>>91

>>216
B

保守

ぴよ

間に挟まっていると言っても、ガラスにへばりついているわけではない。

外に面したほうはしっかりとした作りのドアで、中に面したもう一つのドアはガラス製。

二枚のドアで一畳ほどのスペースを囲っている形だ。


ガラス戸を開けると空気が冷たい。

小鳥「あら? どうかしました?」

P「…………」

無言で見つめた。

後ろ手に扉を閉めると吹きすさぶ風音だけが聞こえる。

小鳥「あ、あの……」

免疫のない小鳥さんは早くも狼狽し始めた。

こんなにも可愛いのに、交際経験0とか周りの男はなにをしていたのだろうか?

義憤に駆られていると

小鳥「どうせならお部屋で……」

左手で輪っかを作って右手の人差し指を抜き差ししていた。

非常に残念な人だった。

ラスト2行吹いた

oh...

ぴよ…

ぴよだから仕方ないだろ!

頼むからちゃんと本番まで書いてくれ

真横をすり抜けて小窓を覗くとひたすらに白くて何も見えなかった。

P「んー……」

どうなっているのかちょっと気になる。

ドアを開けようとすると腕をとって止められた。


小鳥「ダメよ! こんな吹雪で外に出たら死んじゃうわ!」

唖然としたのは一瞬で、いつもの遊びだとすぐに把握した。

P「それでも、誰かがやらなくちゃいけないんだ……!」

俺の設定は決死の覚悟で救助隊を呼びに行く二枚目俳優だ。

小鳥「そんな……、どうしてあなたじゃないとダメなの!?」

小鳥さんはたぶんメインヒロインなんだろう。

もしかしたらただのモブかもしれないけど。


P「俺は必ず帰ってくる。……信じてくれ!」

茶番は続く。

ノリノリじゃないですかー

響のパンティーストッキングの匂い嗅ぎたい

読んでないけど犯人はミキモト

しかしこのPノリノリである

小鳥さんの腕を振り払ってドアを開けると雪が飛んできた。

どさりと重たく屋根から雪のかたまりが落ちる。

P「うわっ、冷た! 寒っ! 無理無理、こんなの無理。死んじゃうよ」

素になってしまった。

小鳥「私、信じてるから!」

P「え? ちょい……ちょ! あぶな……!」

力強く押し出されて積もった雪に足を突っ込んでしまった。

P「つべてえええええええええ!!」

裸足なのでダメージ判定は2倍である。

ドアが開いたままなので、ノンビリとしたチャイムがカウンターにいつまでも響いていた。

ピヨピヨ

30秒ほど小鳥さんに冬景色を堪能してもらってから、着替えに戻った。

裸足で歩くと足の裏がこそばゆい。

フローリングと絨毯の違いは鮮明で、癖になりそうだ。

P「中々いいですよ、裸足」

振り返ると真っ青な顔で震えていた。

ちょっと長すぎたかもしれない。


靴下だけの着替えなのですぐに終わった。

やっぱり気になったのでカーテンを閉めにいくと、裏手の斜面は予想以上に傾斜している。

建物との間に雪がぎっしりと詰まって腕を伸ばせば触れそうだった。


暖房を弱めにして、部屋を出る。

さっきはやっぱりやりすぎた。

謝りに行くとしよう。

P「小鳥さん、さっきはすいませんでした」

半裸の小鳥さんに深々と頭を下げた。

はよ

小鳥「わざとですよね? そうですよね?」

P「いえ……、滅相もございません」

ひたすらに頭を下げながら、脳内では黒いちょうちょがヒラヒラと飛んでいた。


落ち着きを取り戻すと小鳥さんはベッドに腰掛けて足を組んだ。

膨れた顔と艶めかしい太ももがアンバランスで反応に困る。

やり場に困った視線を天井にぶつけていると、ドサリと音がした。

P「……?」

小鳥「……なんの音です?」

P「さぁ……雪が落ちたんじゃないですかね?」

音の出所がはっきりとしないので断言はしなかったが、そんなところだろう。


小鳥「あーあ、なんだか今日は疲れちゃいました」

無防備にベッドに倒れこむと見えそうです。わざとなんでしょうか。

このまま部屋を出るのも不自然なので適当に相槌を打って俺もベッドに腰掛けた。

ピヨーッ

ピヨーッ

ピヨーッ

P「小鳥さんはどのへんで遊んでたんですか?」

小鳥「私はずっと初級者コースでやよいちゃん達の相手を……」

P「ご、ご苦労様です」

全開で遊び惚けていたので耳が痛い。


小鳥「温泉があったらいいのに……」

温泉。非常に魅力的な単語だ。


雪に囲まれて熱い湯船に浸かり日本酒を一献。

見上げれば大きな満月だ。

贅沢を言えば隣に日本風な美女がいれば最高だったりする。


小鳥「やだやだ。年寄り臭いって思いましたよね?」

P「いいえ、全然。俺も温泉大好きですよ」

隣にいる女性を小鳥さんにしてみた。

なぜか上手く想像ができなくて、首をかしげながら小鳥さんの乱れた髪を見た。

小鳥「な、なんですか?」

カチューシャを直しながら小鳥さんが起き上がった。

口元のホクロに吸いつけられるように目が行く。

小鳥「あの……?」

小鳥さんがなにごとか囁くたびに唇とホクロが動いて目が離せなくなった。


P「…………」

ドキドキした。

腕が勝手に動いて小鳥さんの髪をすくい上げる。

小鳥「…………」

指の間を整えられた毛先が流れた。


小鳥さんが目をつぶって、俺はそれに磁石みたいに引き寄せられて

やよい「ごはんですよー!」

ゴムみたいに弾かれた。

やよいはかわいいなあ

いいねぇ!

気まずいわけじゃないのに、二人黙って廊下を歩く。

俺は天井を、小鳥さんは床下を見つめながら赤い顔をしていた。

体はとっくに熱くなっていた。


食堂に入ると自然同じテーブルに座る。

照れくさくて笑うと小鳥さんも恥じらいながら微笑んだ。

なんだろうこの気持ちは。

浮かれあがった自分は、制御が難しくて危なっかしいけど、そんなに嫌いじゃなかった。


あずさ「あら? 私もお邪魔してもいいですか?」

P・小鳥「「どうぞどうぞ」」

手のひらを上に向けて芸人っぽく歓迎。

名残惜しいけどいつもの俺たちに戻ろう。

ゴハンですよ!

まだ早いぜ!

ゃょぃ ヵゎぃぃ

このままで終わりなんてないよな?

ご飯代行はよ

ほよお

ぴよ子かわいいよぴよ子

★食事代行始めました★
食事したいけどその時間が無い、食事をしたいけど食べるものが無い、そんなときに!
フードファイトで鍛えたスタッフたちが一生懸命あなたの代わりに食事をしてくれます!
モチロン食事を用意する必要もありません!スタッフがあなたの家の近くのラーメンを無差別に食い荒らします!
1時間\1200~ 24時間営業 年中無休!

                /ヽ
                /  s i
          /    .|/\――ァ      _ / ̄/ ̄:::''‐、.       ら

.    r―――くS    /   |―― ァ     ./::/ /::::::::::::::::::::::\.   お.  あ
     \__r――― '――― ァ_ノ    /::::::/ /:::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ.   か  め
.    r、{ ̄∽  \∽   ∽∽ ノ―ァ ア    ./_/__i i:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ  わ.  ん
  r、! \   r――――― '‐―ァ/}.     ../ | .|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|  り
 !\ S. ` 、r‐` ――――――‐ァ―ァ      /┃ ヘ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
  r――――.\______ ,ノ―ァ     (   (7::::::::i:::::::::::::::::::::::::/
.  \∽   { ̄∽   ∽∽  ,フ /       .\ /::::::::::/:::::::::::::::::::::::(
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                        ,`‐η‐-' く::::::\:::::::::::/ /ヽ / /~/ /
―――――――――――――――ヽ‐<...,,__/)λ" ):/ / / / / / /――――

                                 ヽ ) (/ / "/ / / /

   食事代行では現在スタッフを募集していません

ピンクルートか?

保守は紳士の勤め

ぴよ

保守

あずささんお手製のローストビーフを食べているとふと疑問に思った。

P「小鳥さんって食事当番に入ってませんよね」

小鳥「ギクッ」

至極わかり易いリアクションだ。

P「もしかして……」

小鳥「いえ、そういうわけじゃないんですただ私が大人気なく出しゃばるよりも
   他の子に任せたほうがいいかなってだってそれって自立してるってことだし
   だから私が料理できないとかそんなことは全然なくて大人の余裕で温かく
   見守りたいってそういう親心みたいなものがあったんです本当です」

P「お、おう」

息継ぎなし、活舌よし、余裕なし。


小鳥さんって料理できたと思ったんだけどな。

なにか深い理由があるのかもしれない。

深すぎて泥沼になるのは嫌だから詮索はしなかった。


茹でた海老がプリプリしておいしかった。

小鳥さんはまだ喋り続けていた。

やっぱわかるやつには分かるんだよな
小鳥さんの良さっていうのは

一方あずささんと言えば、

あずさ「プロデューサーさんも飲まれますか?」

なみなみと注がれたワイングラスを片手に危険な笑みを浮かべていた。


赤く輝く液状の宝石は秋の祝福を受けて、見ているだけで喉が鳴った。

だがあれは罠なのだ。

前世の記憶がよみがえる。

俺が目を話したばかりにこの二人はしこたま飲み続けたのだ。


その結果どうなったかは思い出したくもない。

P「……あんまり飲みすぎないでくださいよ?」

あずさ「大丈夫ですよ、弁えてますから~」

嘘くせえ。目を細くしてあずささんを見ていると

ドン! ブハー!

小鳥さんがワイングラスをテーブルに置いて荒く息をついた。

ど、どうしよう……。俺は怯えた。

そのまま3Pへ・・・・

お酒が入ると人が変わると言うのは珍しい話ではない。

ただ巻き込まれた立場から言わせてもらうと、珍しくないからいいという訳では無論ない。

一杯飲むたびに二人の目がドンドンと座って行く。

P「は、はい! はいここまで! これ以上はプロデューサー権限でなし!」

ストップをかけてみた。


あずさ「まだ全然足りないですよ~」

小鳥「そーだそーだ!」

P「く……こ、こいつら……」

手に負えない。

この二人が手を組んだらウチに勝てる人はいないのだ。

波が引くように人気がなくなる。

二次遭難に合わないように逃げたのだ。実に賢明である。

だけどちょっと薄情すぎるんじゃないかなーって、やよいのモノマネをしながら思った。

ピヨちゃん…我慢すればゴールインも夢ではなかったのに…

P「ん? 待てよ……」

俺はコロンブス的な閃きを得た。

変に止めるからいけないのであって、むしろガンガン飲ませて潰してしまえば少なくとも俺は被害を免れるのではないか?


あずささんはニコニコとワインを飲み続けている。

小鳥さんはケラケラと笑っていた。

ダメだ。二人ともザルだろこれ。

頭を抱えてしまった。


こうなったら……


A P「酔っ払いは嫌いです」

B 最後まで付き合う

C トイレと言って逃げ出す


>>+5

よったあずささん

イイネ!

ksk

kskB

c

A

ちょっとコンビに行ってきます

A見てみたかったなぁ…(遠い目

反応が露骨で可愛かったろうなぁ

コンビニ代行はよ

昼間なら30分間隔で大丈夫だが、この時間帯だと保守は何分間隔だ?

15分くらいじゃなかったか?

5分か10分じゃないのか

P「ちょっとトイレ行ってきてもいいですよね……?」

「ガハハハ、じゃあ連れションと行こうか小僧!」とか言われるかもしれないと、身構えたが

小鳥「いってらっさ~い」

ヒラヒラと手を振られてあっさりと脱出できた。


P「ふぅ……」

談話室に出て一息ついた。

いい人たちなんだけど困ったものだ。

そっと物陰から見れば大きな声ではしゃいでいた。

尿意はないので見つかる前に移動しよう。

鳩時計が9時を鳴いた。

貼っとく

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

縦読みはよ

部屋に戻り鍵をかけてドアノブを回す。

しっかりと施錠されたと金属音が教えてくれた。

体を伸ばすとポキポキ関節が鳴る。

上着をベッドに放り投げて窓に寄ってみた。


P「うひょー」

頓狂な声が出た。

積もった雪が斜面を埋め尽くして窓枠にまで達していたからだ。

P「これ割れたりしないよな……」

ちょっと不安になった。

雪崩でも起きたらシャレにならない。

無駄な抵抗かもしれないが雪かきでもしようかな?

そう思って窓を開けた。

それだめええええええええええええええ

ピシャン

P「ん?」

どこかの部屋で窓を閉めたようだ。

左右を見てもどこの部屋かはわからなかった。


積もった雪が風を防いで想像していたよりも強くない。

寒いことに変わりはないが、目も開けられないというほどではなかった。

試しに雪を押してみると、幾分埋まるもののしっかりとした手ごたえがある。

この上を歩くことも出来そうだ。

絶対にやらないけど。

雪を触った手は赤くかじかんでむず痒い。

息を吹きかけて暖めながら窓をそっと閉めた。

テレビもラジオもネットもない部屋は、少々持て余し気味だ。

冷気に触れた頭は先ほどまでの眠気が飛んでしまっている。

大人しく寝転がっていればそのうち眠くなるだろうが、それはせっかくの旅行を満喫するに相応しくないように思われた。

P「どうしよっかな」

傍目には間抜けに見えると自覚しながら腕を組んで考える。

くだらないことを真剣に考えるのは存外楽しかった。


少考の結果俺は……

A 寝る

B 風呂

C 誰かの部屋に行く (部屋表から指定してください)


>>+5

C小鳥

ksk

ksk

ひびたか

8010

c小鳥

ことりいいいい

やよいおなら8410だった…しかも連投規制…くっ

P「そうだな。やよいと伊織の部屋に行こう」

あの二人が何をして過ごしているのか気になった。

廊下に出ると豪快なあずささんの笑い声が聞こえた。

まだまだ宴は続くようだ。


無人の廊下を端まで歩き3回ノック。

やよい「はーい」

開けながらやよいが返事をした。

無用心だが疑うことを知らないやよいはとても眩しかった。(直喩)


やよい「プロデューサー、どうかしましたか?」

P「いや一人だと退屈で……。ちょっとお邪魔してもいいかな?」

やよい「もっちろん! どうぞ入ってください!」

すんなり入れた。お父さんちょっと心配です。

①①①①

俺の部屋とは左右対称でそれ以外はまったく同じに見えた。

ベッドに腰掛けると伊織のウサギがコロンと倒れる。

起こしてやりながら

P「そういや伊織は? まだ食堂か?」

やよい「いえ、伊織ちゃんなら……」

伊織「やよいー、バスタオル取ってー」

お風呂でした。


伊織「な、なんであんたがいるのよ! このスケベ! 痴漢! 覗き魔!」

P「ま、待て待て! ちゃんとやよいに断って入ったよ!」

伊織「知らないわよそんなこと! 早く出て行きなさい!」


ものの数分で追い出されてしまった。

ボディーソープのボトル型に服がぬれてみっともない。

騒がしい双子の部屋をノックして静かにさせると俺は階段を下りた。

シャツを引っ張って濡れたあとを隠しながら共同トイレに向かう。

談話室の千早と貴音が会釈してきたので、ハンドサインで答えた。


トイレは―――当然ながら―――暖房が入っていないのでかなり冷える。

震えながら用を足すと湯気が上がってきた。

顔を背けて回避していると

バツン

真っ暗になった。


P「えー……」

愚息をしまいながら困惑した。

目が慣れるまでは動けない。

ブレーカーが落ちただけならいいんだけど……。

送電線が切れたとなるとやっかいだ。

発電機のマニュアルはどこだっけか。

支援

これは貴音wktk

宇宙エンド

ひんやりとした壁に手をついて盲人のように不慣れな廊下を歩く。

牛歩戦術。唐突に懐かしい単語を思い出した。

まったく意味はないのですぐに忘れる。

暗闇は静かで声を潜めているだけなのに、誰もいないような錯覚を引き起こした。


談話室に到着すると声を潜めて呼びかける。

P「おーい……」

返事がない。

誰もいないのだろうか?

網膜の記憶に従って食堂に入った。


P「小鳥さーん、あずささーん」

気持ちさっきよりも大きめに呼びかける。

やっぱり返事はなかった。

激しく不安になった。

いい展開だ

P「誰かいないの?」

今度はハッキリと、部屋中に響くように腹に力を入れた。

返事がない。


P「………………」

暗闇が怖くないなんて嘘だ。

独り、音もなく、真っ暗で、五感をいくつも封じられた俺は原始的な恐怖にジワジワと追い詰められていった。


もぞり……。

研ぎ澄まされた聴覚か、あるいは別の感覚が食堂の片隅にうごめく気配を見つけた。

P「…………誰?」

返事がない。


俺は……

A 近寄った

B 逃げた

>>+5

A

A

近づく

A

A

A

>>432-438
結婚おめでとう

ゴクリと唾を飲んだ。

広い食堂と暗闇がその音を飲み込んでまた静寂に包まれる。

本音を言えば行きたくなかった。

だけど怖いもの見たさで足が自然と前に出る。

指先が震えていた。


一歩ずつ、一歩ずつ。

テーブルにぶつからないように、すぐに逃げ出せるように慎重に近づく。

物体はちょうど人間くらいの大きさで、奇妙なうめき声を上げていた。

丸まった芋虫みたいに細かく蠕動していて、不意に現れたら悲鳴の一つや二つあげてもおかしくない。


?「うぐ……がぁ……」

手近な椅子を持ち上げた。

華奢だが一撃は耐えられるだろう。

飛び掛ってこないか警戒しながら俺は距離を詰めた。

ごくり…

フヒヒ…

あと一歩と言うところで止まる。

そぉっと椅子でつついてみた。

?「ぐふふふふ……」

なんというおぞましい鳴き声だ。

この世のものとは思えない。

問答無用で襲い掛かっては来ないようだが、先手を取るべきなのだろうか。


躊躇しながら回り込むと芋虫がゴロリと転がった。


俺は……

A とっさに殴りかかった

B 悲鳴を上げた

C 冷静に落ち着きながら心を静めた


>>+5

c

B

C素数を数えるんだ

c

C

kskC

c

さっきからなにこの謎の一体感

Aみるからにバッドだな

はよう

俺は素数を数えた。

神父さんもオススメするマインドセットである。

P「1、3、5、7、えーと……11? 13……」

?「んー……、1は素数じゃないですよ……」

P「え? あ、すいません。 3、5、7、11で13……、17」

?「2が抜けてませんかぁ?」

P「あははは、これは失礼。つい……。誰だぁ!?」

小鳥「ピヨオオオオオオオオオオ!!!」

P「ぎゃああああああああああ!!!」



芋虫は小鳥さんに進化した。

カフカもびっくりである。

小鳥「誰が芋虫ですか」

P「いや、悪気はないんですよ。文学的な比喩です」

大嘘だった。

>なんというおぞましい鳴き声だ。
>この世のものとは思えない。

ピヨォ...

モノローグ読むとか反則やwww

やはりピヨかwwwwww

腰が抜けた小鳥さんを引っ張り起こすと文明のあかりが灯った。

人工の光が闇を駆逐して辺りを照らし出すと、当たり前の光景が広がる。

同時に俺の中の恐怖心も消えていった。

P「いや、たいしたことなかったけどね」

小鳥「?」


原因は全員が一斉にドライヤーを使ったせいらしい。

簡単に順番を決めて事なきを得た。


湯上りの美少女達に包まれていると、気分が大きくなって笑い出した。

P「わっはっはっは」

ノーリアクションだった。


小鳥「それじゃあ私もお風呂に入ろうかしら」

ぷんぷんとアルコールの匂いを飛ばしながら小鳥さんが言わずもがなの事を告げる。

イチャコラ

はよ混浴

酒精の色気に惑わされた小鳥さんは頬が赤らんでいて色っぽい。

温泉のイメージにピタリとはまった。

小鳥「何かついてます?」

P「うぷっ……」

ワインの臭いで吹き飛んだ。


小鳥「失礼な!」

P「だって臭うんだもん!」

俺たちの距離感で騒ぎながら階段を上がる。

肩がぶつかるほどに近かった。

一人じゃ危ないから誰か一緒じゃないとな

はよ小鳥さんと混浴エッチはよ

ピンクか

階段を上りきるとそこは俺の部屋の前だ。

小鳥さんは急に黙り込むと立ち止まった。

P「……どうかしました?」

小鳥「いえ……」

目を逸らして床を見つめていた。

覗いたうなじは反則的に妖艶だ。



モジモジとしたその立ち居振る舞いに俺は……


A 部屋に誘った

B 部屋に遊びに行こうと思った

C 就寝の挨拶をした


>>+5

A

a

a

AAAAA

a

A

おいおい

凄まじい団結力だあ……(恍惚)

hay

P「こ、こ、こ、こ……」

小鳥「は、は、はい!」

中学生じゃないんだからシャキッとしろよ!

己に活を入れて俺は背筋を伸ばした。

P「あの、良かったら、もし……、あー。あの、嫌だったら全然いいんですけど、断ってくれて構わないんですけど……」

ヘタレっぷりに涙が出そうだ。

小鳥「………………」

小鳥さんは何も言わずに待ってくれている。

P「あの、ですね」

小鳥「はい……」

P「俺の部屋、来ませんか?」

言ってしまった。

別に変な意味で誘ったわけじゃないのに、顔が熱い。

小鳥さんを見ていられなくて下を向いてしまった。

恥ずかしい。

変な意味にしか聞こえないピヨ

いいぞ~ピンク一直線だ

いいぞぉ

ピンクのピヨちゃんとか素敵すぎる

   ____
  (\  ∞ ノ
   \ヽ  /
    ヽ)⌒ノ
      ̄

          \        rっ
       \ \ \∨(.   ||
        \ l\  (.  |.ハ,,ハ   
          ) |_\⌒  ('A` ) 
          ⌒)   \ \  〉   _二二二つ
           ⌒  \ \   /
                   \_ノ
                     \\
                      \\
                          レ

小鳥「そ、それって……」

P「あーいやその! 変な意味じゃないんです! 本当に! ただちょっと、もうちょっとだけお喋りしたいなーって、あはは……」

言葉を重ねれば重ねただけ言い訳じみて軽くなる。

だから確認は短くした。

P「ダメです?」

小鳥「……ダメじゃないです」

パッと顔を上げれば今度は小鳥さんが下を向いていた。

俺たちは似たもの同士なのだ。



小鳥さんは一度風呂に入るといって部屋に戻った。

頭がくらくらとして上手く立っていられない。

ベッドに寝転がりながら天井を見つめた。

P「小鳥さん……」

名前を呼んだらすぐに来るような気がした。

そして恥ずかしくなって俺は冷水を浴びに浴室に入った。

うひひ

いいんだけどさ・・・・なんかいやな予感が

どっちもヘタレだでどうころぶかの…

あの ピンクって微エロだよね?

たのむから本番までがんばって

Bがよかった

(ドエロでも)ええんやで(ニッコリ

微エロでもいいしドエロでも
お前さんの思うがままに書けばよろし

ピンクは確定したも同然なんだ

あとは君の自由だ

修行僧の精神で冷水をひねり出すと

P「うおおおおおおおおおおおお!!」

あまりの衝撃に声が出た。


邪念を吹き飛ばして清めたパンツ(新品)を装着する。

しっかりとフィットして心強かった。

髪を拭きながらパンツ一丁で浴室を出ると

小鳥「ほわああああああああ!!」

P「うわああああああああ!!」

小鳥さんはすでに来ていた。

油断しすぎだ、ガッデム。

ガッデム

頼む・・・・・

かまいたちの夜やったことないから分かんないんだけど、
Sエンドとかあんの?

小鳥「ス、スイマセン……」

P「いえ……、まぁ俺も見ちゃったしおあいこって事で……」

余計なことを口走ってしまった。


お互いに意識してしまい無言。

間を持たせる小道具も話術も持たない俺は、生身の体一つで小鳥さんと対決しなければならない。


椅子がないのも問題だ。

ベッドに向かい合って座っていると自然とそういう雰囲気になってしまう。


ドクドクと心臓がうるさい。

濡れた髪が綺麗だ。

唇が乾燥して上手く開かない。

目が潤んでいるように見えた。


思考はバラバラで挙動は不審だ。


でもどうすればいいのかだけはわかっていた。

えんだ待機?

追いついた
支援

カモーーン!

プロデューサーと結ばれるのはやっぱりわた綺麗な事務員さんだとおもうわ

喉に言葉が絡んで上手く出てこなかったので、黙って立ち上がった。

小鳥さんが子供みたいに身をすくませる。

怖がらせないように静かに隣に座った。


肩をくっつけると風呂上りの熱が薄手の服越しに伝わってきた。

P「…………」

小鳥「…………」

緊張はなくならない。

だけどそれはけっして悪いものじゃなかった。

俺たちのペースでゆっくりと。

時計のない部屋で二人の時間を数えた。

肩に頭が優しく触れた。

見ればうっとりと目を閉じてピンクの頬が愛おしい。

いつの間にか騒がしかった双子の声も聞こえなくなっていた。


薄い壁からは物音一つ聞こえず、ここには俺たちだけしかいないみたいだ。

見つめ続けていると、視線がぶつかる。


以心伝心、考えている事はやっぱり似ていて

小鳥「ん……」

突き出された唇を優しくついばんだ。


目の前が白くなるほどの幸せを感じた。

離れるのを惜しむようにゆっくりと戻って、

小鳥「えへへ……」

P「ふふ……」

笑った。子供っぽく、悪いことをしたみたいに。

小鳥さんかわいいなあ

小鳥さんかわいいなあ!

お互いに相手だけしか見えていないようで、実際には俺の耳はかすかな気配を感じ取った。

小鳥「プロデューサーさん……?」

P「しっ……」

静かに立ち上がるとドアに近寄った。


?「……聞こえる?」

?「いや、何も……」

?「外から回り込んでカメラを……」


大きく開け放って一喝した。

P「てめえらの血は何色だぁ!!」

ドアが一斉に閉まった。

その素早さは賞賛に値する。

ゴキブリを褒める気にはなれないが。

えんだあああああああああああああああああ



> いつの間にか騒がしかった双子の声も聞こえなくなっていた。
すぐ外にいるんですね

P「はぁ……」

力が抜けてしまった。

残念という思いと、緊張から開放されたという安堵が七分三分だ。

小鳥さんはポカンとしていた。


続ける気にはなれなかった。

今頃は壁にコップをくっつけて興味深々なのが簡単に想像できるからだ。

小鳥「あははは……」


小鳥さんが苦笑いしていた。

表情から読み取るに、残念という思いと、緊張から開放されたという安堵が七分三分だ。

おい・・・まさか・・・

てっきりピヨがゲロ吐いてそのままオネンネしちゃってPトホホかと思ってたのに

小鳥「じゃあ戻りますね」

P「あ、はい」

さっきまでの熱はどこかに行ってしまった。

代わりに温かいものが胸一杯になっていた。

部屋まで送ろうかと言ったのだけど、

小鳥「すぐそこですし」

断られてしまった。


気分を悪くさせてしまったのだろうか。

暗い気分を顔には出さず、おやすみを言おうと思ったら

小鳥「ん……、ふふ。おやすみなさい」

先手を取られた。

パタパタと小走りな足音を聞きながら唇に触れる。

P「おやすみなさい……」

挨拶が出来たのは小鳥さんが部屋に戻ってずいぶん経ってからだった。

しえn

ものすごくイイ!

敵が13人いるからな…

これが限界か・・・・

目覚めは爽やかだ。

カーテンの隙間から反射した朝日がこぼれて顔に降りそそぐ。

加湿器のおかげで喉が痛かったりはしなかった。


顔を洗って歯を磨いてシェーバーで髭を当たる。

適当に着替えていつもの俺が完成した。

すっきりもねっとりもイケる事務員
それが小鳥さん

気分よくドアを開けると小鳥さんとばったり出会った。

P「オハヨウゴザイマス」

小鳥「グッドモーニンデス」

片言であいさつ。爽やかな朝は初々しい空気が混ざって変な色になった。

P「アサゴハンニシマショウ」

小鳥「ソウシマショウ」


階段をぎこちなく下りた。

肩がぶつかる距離はそのままに、手を繋いでゆっくりと。

絡めた指が今の俺たちの距離だった。






おしまい

糖尿病になるわこれ

GJ!

あまあまピヨ

ウホホ

さすが正妻は格が違った


よかった!

なんだかんだいって765プロは平和ですな

22:30から次行きます    


A 初めから

B 続きから ※レス番を指定してください

>>+5

響こい

A

たまにはAから

kskst

43D

A

A

部屋に戻るとかなにその死亡フラグ
いや一回死んでるけど

雪歩√来るか
かまいたち×雪歩とかガチホラーになりそうで怖いけど

>>536
どうした。嫌な夢でも見たのか

というかゆきぽで一回死んでる

ほす

>>538

あれ雪歩√なの??

これは初めからになるんだよな?

俺は一度部屋に戻ることにした。

時間まで寝るのもいいだろう。

体力は出来るだけ温存するのが大人の知恵だ。


オッサン臭いと自分でも思った。


真「プロデューサ~、ちょっと手伝ってもらえますか?」

真の情けない声に振り返るとソファーを占領した美希を抱えようとしていた。

P「おい無茶するなよ。そこで寝かせとけばいいんじゃないのか?」

真「だ、だめですよ! 風邪ひいちゃうじゃないですか!」

それもそうかと頭を掻いて美希に近寄る。

美希「zzzzzzzzz」

P「あー、こりゃダメだわ。完全に寝てる」

真の協力を得て美希を背負った。

発育のいい体がもたれかかって手応えを背中で感じた。

>>542
531は
安価43のDルートを所望しているように見えるので、そっちかと

来たかガタッ

>>544
最初の分岐が>>43じゃなかったか?

あててんのよ

スペースを有効活用するためにバリアフリーは犠牲になったのだ。

傾斜のキツイ階段を上りながら思った。

真「大丈夫ですか?」

P「ん」

短く返事をする。

階段もそんなに長くはないので大丈夫だろう。

踏み外さないように注意しながら足を送る。


雪歩「て、手伝いましょうかぁ?」

P「あぁ、いや。あとちょっとだから」

増援部隊は心強いが、そちらに気を取られて転落しないように自戒した。

自滅した見えた

P「えーっと……」

美希の部屋はどこだっけか。

ドアはどれも同じ形で判然としない。

脱力しきった美希は失礼ながらずっしりと重く息が上がりそうだ。

美希「あふあふ……」

おのれ、起きたら覚えてろよ。


愚にもつかない独り言を呟いて俺は


P「えーと……」


A 俺の部屋でいいか

B 真たちの部屋を借りよう

C 適当に開けてみる


>>+5

ksk

>>542
勝手に下かと思ってたありがとう

A

A

C

さてさて誰の部屋になるのやら

ピヨルートが見れて満足

うろ覚えでドアノブを回してみる。

ガチッ

当然のように鍵が掛かっていた。

順番にドアノブを回しながら廊下を巡回する。


ガチッ



ガチッ



ガチャッ

よしここだ。

開いた部屋は無人で、暗闇が大きく口をあけているようだった。

なんかクロノトリガー的なアレが思い浮かんだ

真「あの……」

P「え? なに?」

疲れがモロに出てぶっきら棒になってしまった。

こんなことじゃいけないと分かってはいるんだが、もう遅い。

真「いえ……」

P「ごめん、乱暴だったな。反省してる」

雪歩「そのお部屋私たちのなんです」

廊下右手の端はまこゆき組か。

P「う……、悪い。間違えた」

適当に選んで間違えたも糞もないけど謝った。


ずり下がった美希を背負いなおして

A 部屋を出た

B ここに置かしてもらえないか聞いた


>>+5

A

A

kskB

B

b

kskst

背筋が突っ張って痛い。

腰が嫌な音を立てた。

腕の筋は限界まで引っ張られてプルプルしていた。


P「ごめん、ちょっとだけでいいから置かしてくれないかな……?」

真「全然いいですよ!」

雪歩「すぐ片付けますから」

二人がベッドまでの道を作ってくれた。

最後の力を振り絞って美希をゆっくりと寝かせると

P「はぁ~、疲れた……」

座り込んでしまった。

真「大丈夫ですか?」

雪歩「なにか飲みたいものとかあれば……」

P「大丈夫だけど、ちょっとだけ休ませて……」

非常に情けなかった。

これはマッサージをしてもらうしかないな

美希の眠りは深く、規則正しく胸が上下していた。

美希「すー……。すー……」

P「ここまで眠ってるのはさすがに珍しいな。よっぽど疲れたのかな」

昼間なんどか見かけた姿を思い出す。

見事なテクニックでゲレンデの注目を集めていた。


真「勝負しようって誘ったんですけど、一人のほうが楽しいって断られちゃったんですよね」

残念そうに真が小声で言った。

雪歩「私はやよいちゃん達と雪だるまとかカマクラを作ってましたから……」

P「帰るときにちゃんと壊さないと怒られるぞ」

わりと真面目にアドバイスした。


段々と強まる風の音に窓を見ると斜面の雪がハッキリと見えた。

固く凍った枝が張り出してこちらに届きそうだ。

首を捻るとゴキリと鳴った。

しえん

起こさないように会話は小声に、そして次第に無言になった。

真「じゃあボクは下に行きますね」

真がバネの利いた体躯を見せ付けるように立ち上がった。

緩急のハッキリした動きが立ち上がるという単純な一挙動にもよく現れていて感心した。


雪歩「私は何かお手伝いすることがないか聞いてきます」

対照的に流れるような動作で雪歩が言った。

日本舞踊の美しさが挙措に出て美々しい。

静々と歩を進めた。


さてどうしようか。

人の部屋で長居する気にはならなかった。



A 真についていった

B 雪歩についていった

>>+5

ゴキブリに見えた

もう歳かな

A

kskst

ksk

A

しえ

疲れはあったがそれ以上に空腹だった。
考えてみれば昼間はずっと遊んでいてまともに食事を取っていない。

早めに夕食を取りたくなったので俺も手伝うことにした。

P「俺も手伝いに行くよ」

雪歩「あ、はい」

雪歩の後をつけるような形で歩く。

雪歩をよく見ればスリッパで絨毯の上をすり足で歩いていた。

頭の上下動は0で春香に教えてやって欲しいと思った。


廊下→階段→談話室→厨房と選択式ADVなら煩雑な手順を一気にすっ飛ばして目的地に到着。

P「ん?」

雪歩「あれ?」

厨房を覗き込んでる人影を見つけた。


P「なにしてんの貴音」

貴音「いつのまにかこんなところまで来てしまいました。まこと面妖な」

誤魔化されないぞ。



繁盛している中華料理店の厨房はきっとこんな感じなんだろう。

そう思わせるほどの活気がここにはあった。

響「亜美! これ運んで!」

亜美「アイアイサー!」

春香「真美、食堂の準備終わってる?」

真美「モチのロンだよ!」

あずさ「やよいちゃん、悪いんだけどそろそろ出来上がるからみんなを呼んできてくれる?」

やよい「はーい!」


むわっとした熱気に押されて雪歩は顔を引っ込めた。

逆に俺は匂いに釣られて首を伸ばす。

真下には貴音の頭があった。

なんか悔しい。

目が疲れてシパシパします

目薬さしてきますね

目薬代行はよ

そら疲れるわ

>>583
ちょっと噴いたわw

保守

ろーでぃんぐろーでぃんぐー♪
長いのイヤだ→
ろーでぃんぐろーでぃんぐー♪
短めきぼう!それっ!

春香「プロデューサーさん、もうすぐ出来ますからね」

P「はーい」

子供じみた返事で指をくわえた。

貴音の涎がポタポタと垂れて、上下が逆でなくて本当に良かったと思った。

あずさ「これ持ってってもらってもいいですか?……えーと、雪歩ちゃん」

薄切りにされたてんこ盛りの牛肉は、二匹の獣を素通りして安全牌であるところの雪歩に渡った。

P「肉……肉……」

貴音「肉……肉……」

肉々しい怨嗟の声に怯えながら雪歩は食堂へ逃げた。

狩りの時間である。

追跡はツーマンセル。貴音と目配せをして一瞬たりとも目を離さず食堂へ追い詰めた。


雪歩「ひぅ……」

追いかけっこは食堂の隅であっけなく終わった。

肉を抱え込んで獲物が震える。

想像上の牙を伸ばしながら舌なめずりをした。

支援

律子「なにやってんですか。ほら食べたかったら席に着く!」

P「はーい」

切り上げ時を見失っていたので助かった。

こればっかりは律子か伊織でないと出来ないのだ。

獣のポーズから人類へと華麗に進化すると

貴音「肉……肉……」

本気でやってやがった。



謝りながら席に着くと真がやってきた。

彼女の希望とは裏腹に、快活に席に飛び乗る姿はヤンチャ坊主だった。

真「お腹空きましたねー」

まったく同意だったので「お腹空いたよー」とモノマネをした。

真は膨れて、雪歩は笑った。

支援

お姫ちん……

貴音かわいいよ貴音

貴音の涎・・・・

食事は落ち着いて優雅に。

そんな紳士の約束事も空白には敵わなかった。


P「うまい! うまい!」

胃に血液が集まって語彙が極端に貧弱になる。

手の届く範囲はすべて俺のものだと行動でアピールした。

真「うわ……、男の人ってやっぱりすごいなぁ」

変な所で感心された。

P「うまい!」

雪歩「は、はい」

違った。

P「そうかな、だってほら……」

人らしく言葉をつむいで指差した方向には

貴音「美味! 美味!」

空の皿を次々に重ねる貴音がいた。

空白じゃない 空腹

しえn

雪歩「あの、良かったらこれどうぞ」

P「うん? いいのか?」

雪歩「はい、私あんまりお腹空いてないんで……」

P「しっかりと食べないとダメだぞ。アイドルなんて言っちゃえば体力勝負なんだから」

偉そうにいいながらしっかりとフォークを肉につきたてた。



お返しにクレープをあげると困ったような、はにかんだような表情で礼を言われた。

胃の隙間に流し込んだコーヒーが満腹を完成させる。

全身が胃袋になった気分だ。

P「さすがに食べ過ぎた……」

悔恨と征服感の狭間に揺れて心地いい。

真「そりゃそうですよ、ボクの三倍は食べてましたもの」

満足だ。

目をつぶって独り語ちた。

食事はお姫ちんの独擅場だな

がっつき過ぎて夕食は俺たちのテーブルが一番早く終わったようだ。

周りを見るとこれからデザートに取り掛かろうとしている。

特に慌てる必要はないし、ゆっくりと食後の時間を過ごそうと思ったときだった。


大変なことに気がついた。

P「美希、いなくない?」

真「え?」

雪歩「そういえば……」

あの目立つ金髪がどこを見ても見つからない。

P「もしかして……」

真「まだ寝てる?」

雪歩「はわわわ……」

俺は……

A 一人で見に行った

B 真と見に行った

C 雪歩と見に行った              >>+5

c

ksk

c

C

ksk C

c

お前らの統率力は凄いな

さっきは真派ばっかだったのに

フラグが足りないとバッドエンド(>>246)
最悪、Pは死亡。(>>330)
これ豆な

P「ちょっと見てくるよ」

そう声をかけて立ち上がると雪歩も椅子をずらした。

雪歩「私も行きますね」

普段の自信のない喋りと違ってきっぱりと自分の意思を表していた。

P「ん。オッケー。真はもし美希が入れ違いになったら声をかけといてくれ」

真「わかりました」


さんざめく食堂を出ると急に声が届かなくなった。

行きと違い今度は俺が先頭になる。

P「まったく美希のヤツ、いつまで寝てるんだよ。なぁ?」

雪歩「そうですね」

会話はぶつ切れで電波の悪いラジオみたいだ。

俺と雪歩は遠い国の人なのかもしれない。


そんなわけないか。

階段を軽快にのぼって奥まった部屋を目指す。

扉の前で待機してると2秒遅れで雪歩が到着。

鍵を差し込んで……

雪歩「あれ?」

不思議そうに何度も回した。

P「どうした?」

雪歩「開いてます……」


ギョッとしたが、すぐに落ち着く。

P「じゃあ起きてるのかもしれないな」

そんなとこだろう。

ドアは静かに開いた。

真っ暗で中がよく見えない。

P「美希ー」

声をかけながらスイッチを探し当てた。

カチンと音がして点滅する。

雪歩「いませんね……」

P「どこいったんだろ?」

シーツにはシワ一つなく本当にここに寝かせたのか記憶を疑った。

雪歩がバスルームを見ている間にベッドへ近づくとキラリと光るものを見つけた。

P「これは……」

【MIKI】と自分の名前をかたどったネックレスだ。

寝ている間に鎖が千切れたのだろうか?


雪歩「なんですかそれは」

P「え?」

俺は、初めて雪歩を怖いと思った。

大きな瞳は艶をなくし、感情のこもらない声が不気味だ。

軽くかしげた細い首は簡単にへし折れそうで人形みたいに見えた。

|´ ̄ ヽ
| ノハ)i |
|゚ ヮ゚ノリ
|o④o  ソローリ
|―u'


| '´ ̄ ヽ
| ノノハ)i |  
| (l゚ ヮ゚ノリ
|o   ヾ
|―u' ④ <コトッ


|
|
|
| ミ  ピャッ!
|    ④

文章ならではの怖さだ

ここまで書いて俺は力尽きた

普段自分の体を甘やかしながら書き溜めていたので、
休憩を挟みながらとは言え12時間にも及ぶ即興は肉体を酷使しすぎたのだ

白目をむいて口を開き天井を見上げるその姿は気持ち悪かった


第一部完

力尽き代行はよ

え?






え?

oh…

俺が代わりに寝るからさっさと書け

現状をそんな風に表現されると笑っちまうからやめろww

白目代行はよ

ごめんなさい 仮眠をください

まあ休息も必要だね

最悪スレ立てれるし

やっぱ金髪巨乳は◯されるのか…

かまへんかまへん寝てまえ寝てまえ

わかった 俺が18時間寝るから書くんだ

昨日からお疲れ
ゆっくり休むんだ

お疲れすぎる、ゆっくり寝ろマジで

SS誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって
エーベルージュ
センチメンタルグラフティ2
Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
初恋ばれんたいん スペシャル
ファーランド サーガ1、2
MinDeaD BlooD 4
【シヴァンシミター】WOG【クリムゾンクルセイド】

>俺は、初めて雪歩を怖いと思った。

>大きな瞳は艶をなくし、感情のこもらない声が不気味だ。

>軽くかしげた細い首は簡単にへし折れそうで人形みたいに見えた。


何故か俺は雪歩には常にこんなイメージがあるんだよな・・・・・

美希おいてからずっと雪歩といたはずなのに犯人雪歩は怖い

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