小鳥「おもいでのアルバム」(138)


アイドルマスターのキャラクター、ぴよちゃんのSSです。

この物語はフィクションであり、登場する団体・人物などの名称はすべて架空のものです。

ご了承の上お読みください。

期待

期待

クソ! Rewriteの方かと期待したのに!

アイマスss減ったな


9月6日/7:30/音無邸

小鳥「今日は天気がいいわね~」ガラリ

小鳥「外の空気が気持ちいいわ」

小鳥「こんな日はのんびり過ごしたいけれど」

小鳥「でも私はOL。765プロの事務員として、頑張らなくっちゃ」

小鳥「さてと……そろそろ出ようかな」

小鳥「うん。お化粧もバッチリ。行ってきます」ガチャン

小鳥「……まあ、誰も居ないんだケドね」ハア

――――

――


10:00/765プロ事務所

電話「プルルルル」

小鳥『はい、765プロダクションです……』

小鳥『あ、はい。伝えておきます……』

電話「ガチャン」

小鳥「ふう。今日は朝から忙しいわね~」

春香「小鳥さん。お疲れですか?」

小鳥「春香ちゃん。最近、みんなのお仕事も増えてきたからね~」

春香「えへへ。もっともっと、頑張っちゃいますよ? わたし」テヘヘ

小鳥「喜ばしい事だけれど、事務員も大変だわ~」


春香「実質、小鳥さん一人ですもんね~」

小鳥「でも、人を雇うわけにもいかないのよね」

春香「大丈夫です! 私たちが有名になって、テレビとかバンバン出ちゃえば、余裕も出来ると思います!」

小鳥「ホント、お願いね、春香ちゃん」

春香「はい! あ、ところで、さっきから気になっていたんですけど」

小鳥「なあに?」

春香「机の上のカメラ、何に使っているんですか?」

小鳥「これでね、皆の写真を撮っているのよ」

春香「へ? どうしてですか?」

小鳥「うーん、特に理由は無いんだけれど。皆の成長記録? を残しておこうかなって。アルバムも作っているのよ」ニコッ

春香「それ、素敵ですね!」

古いアルバムのなかーにー

あふれて~思い出がいっぱい~


小鳥「そうだわ。春香ちゃんも撮っておかなきゃ」

春香「えええ? 私もですか~?」

小鳥「当たり前じゃない。ほらほら、ちょっとソコに立って?」

春香「うう、今日朝寝坊しちゃって寝癖が……」

小鳥「大丈夫♪ ほら、ポーズとって?」

春香「わ、わかりました~」

のワの「い、いぇい!」キメ

小鳥(あざとい!)パシャ

小鳥「うん! バッチリ。現像したら見せてあげるわね」

春香「は、はい。それじゃ、ダンスレッスン行ってきますね」タタタ

小鳥「頑張ってねー」

小鳥「さて、私もお仕事、頑張らなくっちゃ!」オー


――――

――


21:00/音無邸

小鳥「やっぱり、お風呂上がりに飲む梅酒は美味しいわね~」ゴクリ

小鳥「今日も一日、お疲れ様」

ベッド「ばふん」

小鳥「久しぶりに、ラジオでも聴こうかな」ポチ

DJ『最近、わたし……彼と美術館に行ったんです。やっぱり、こう歳を取ってくると……自然とデートの行き先も変わってくるものですよね~』

小鳥「彼とデートかあ……」

DJ『28にもなると、もうオバサンです……。10代のピチピチお肌の娘たちが羨ましいっ! さ、続いての曲は話題沸騰中のアイドル……』

小鳥「私も、そろそろマズイわよね~」

小鳥「このまま彼氏も出来なくて、結婚せずに独り身……」

小鳥「ちょっと、寂しいわよね……」ハアア

携帯「ピロピロリン」

小鳥「あ、メールだわ」パカ

小鳥「……? プロデューサーさんから? なんだろう」

この書き方はいつもの人か

今度こそ、ピヨちゃんきたーーー!


P『こんばんは。今日もお疲れ様です、小鳥さん』

P『突然ですが、三日後のオフ、暇だったりしますか?』

P『実は、行きたいところがあるんですけど』

P『小鳥さんさえ良ければ、付き合ってくれませんか?』

小鳥「…………」

小鳥「……?」

小鳥「これ、送り先間違えて……、ないわよね」ハテナ

小鳥「……!?」

小鳥「こ、これって、デートのお誘いってこと!?」

小鳥「ぷ、プロデューサーさんと……? ど、どうしよう……」

小鳥「洋服とか、新しいの持ってないよ~。あ、とりあえず返信しなきゃ」

小鳥「ええと……」ポチポチ

小鳥『大丈夫ですよ。ちなみに、プロデューサーさんが行きたい場所って、どこなんですか?』

小鳥「送信、っと……」

小鳥「何か可愛げのないメールよね……」


小鳥「で、でも私みたいなアラサーが絵文字たっぷりのメール送っても……」

小鳥「……自分で言ってて辛くなるわね」ハアア

携帯「ピロリン」

小鳥「あ、プロデューサーさん返信早いなあ」パカッ

P『良かった。えーと、美術館なんですが……小鳥さんが興味あればぜひ』

小鳥「美術館かあ~。いつ以来かな……」

小鳥「でも、ちょっと楽しみかも」

小鳥「ええと……、好きです。それじゃあ……」ポチポチ

小鳥「……」ポチポチ

小鳥「ふう」

小鳥「……どうしよう。ドキドキしてきちゃった」

小鳥「そ、そうだわ。今からでも準備しとかなきゃ。どんな服で行こうかな」バタバタ

小鳥「今日は……徹夜ねッ」グッ

――――

――

ぴよー!


前日/19:30/天海邸・春香の部屋

春香『あ、もしもし? 千早ちゃん?』

千早『こんばんわ。春香。どうしたの?』

春香『実は、明日のことなんだけど……』

千早『ええ。覚えているわ。皆に連絡はしてあるの?』

春香『うん。メールで知らせてあるよ。何人か遅れちゃうかもだけど』

千早『そう。それじゃあ、準備は午後からで大丈夫かしら?』


春香『うん! みんなで頑張ればすぐだよ』

千早『ふふっ。驚くわね、きっと』

春香『うん! じゃあ、オヤスミ。千早ちゃん』

千早『おやすみなさい。春香』

携帯「プーッ、プー」

春香「これで良しっと」

春香「……喜んで、くれるといいな」


――――

――

お膳立てされるって結構むかつきません?


前日/20:30/音無邸

小鳥「一応、お洋服も決まったわね」ウン

携帯「ピロリン」

小鳥「あ、プロデューサーさんから電話だ♪」

小鳥「こんばんわ。プロデューサーさん」

P『お疲れ様です。ええと、明日のことなんですが、待ち合わせは何時ごろにしましょうか? 一応、美術館は18時まで開いているみたいなんで』

小鳥『私は、多少早い時間でも平気ですよ~』

P『そうですか。それじゃあ、11時にしましょう。ランチでもどうですか?』

小鳥『了解です♪ プロデューサーさん、寝坊しちゃダメですよ~?』

P『ははは。わかってますよ。それじゃ』

小鳥『はい。お休みなさい。プロデューサーさん』ポチッ

携帯『ツー、ツー』


小鳥「何だか、久しぶりだな。こういうの」

小鳥「ふふっ。楽しみだなあ」

小鳥「あ、そうだわ……」トコトコ

小鳥「せっかくだから、プロデューサーさんにも、アルバム見せてあげようかな」

小鳥「…………」ペラリ

小鳥「こうしてみると、皆変わっているのね~」

小鳥「あ、この真ちゃんカッコイイなあ」

小鳥「亜美と真美は相変わらずね……」クスクス

小鳥「…………」ペラペラ

小鳥「そういえば、プロデューサーさんの写真、撮らせてもらってないなあ」

小鳥「明日、頼んでみようかな」

小鳥「カメラ、持っていかなきゃ」

――――

――


 当日/9:30/音無邸

小鳥「この服で……大丈夫かなあ」クルリ

小鳥「……できるだけ、若く見えるよう意識してみたけれど」

小鳥「デートなんて初めてだし……」

小鳥「あ、そうだわ! 指輪とか、つけない方がいいわよね!」グッ

小鳥「まあ……自分で買ったものばかりだけど」ハアア

小鳥「ピアスくらいなら、つけて行ってもいいかな?」

小鳥「…………」

小鳥「バッグの中も確認しておかなきゃっ」トコトコ


小鳥「ええと……、お財布、ハンカチ、ティッシュ……」

小鳥「な、なんだか学生時代の遠足を思い出すわねっ……」

小鳥「だ、ダメよ小鳥! 今日の私は大人の女性。年下のプロデューサーさんをリードしなきゃだわ!」

小鳥「でも、こういう経験少ないし……」シュン

小鳥「って、もうこんな時間? 待ち合わせの30分前には着きたいし、そろそろ出なくちゃ」

小鳥「……そうそう、アルバムとカメラも忘れずに」ガサゴソ

小鳥「うん。大丈夫ね」

小鳥「ファイトよ! 小鳥!」グッ

小鳥「あ、靴どうしよう……ヒールとか履いた方がいいかな……」

――――

――

この小鳥さんはDo-Daiを聞いて落ち着くべき


10:50/待ち合わせ場所

P「すみません。お待たせしてしまって」

小鳥「ピヨッ!? ぷ、プロデューサーさん」

P「あはは。そんなに驚かなくても。ずいぶん早かったですね」

小鳥「そ、その……遅刻するわけにもいかないですし……」アセアセ

P「俺も早めに来たつもりなんですが、それじゃ、行きましょうか」

小鳥「はい! えっと、こ、こういうの慣れてなくって……わたし」

P「大丈夫ですよ。いつも通りで。まずはお昼でも食べましょう」クルリ

小鳥「そ、そうですね~」トテテ

小鳥(お、落ち着きなさい小鳥! シミュレーション(妄想)通りに……)

P「小鳥さん? どうしました?」ニコッ

小鳥「わあっ! な、何でもないですよ~」ドギマギ

――――

――

Do-Daiこれか
http://www.youtube.com/watch?v=lyENWyJj3m8&feature=related


11:30/レストラン

P「それにしても、晴れて良かったですね」

小鳥「はい。雨も嫌いじゃないんですけどね~」

P「ええと、メニューは……」

小鳥「プロデューサーさんって、好きな食べ物とか、ありますか?」

P「そうですね。オムライス、とか?」

小鳥「ふふっ。何だかちょっと可愛いですね」

P「卵料理が好きなんですよ」ハハ

小鳥「そうなんですかあ……」ポワーン

小鳥(はっ……!)

だってー卵割っちゃったらー


小鳥(卵料理が好き?)

小鳥(たまご……。ひよこ……? ピヨピヨ……? 小鳥……?)

小鳥(もしかして、私、告白されてる!?)カアア

P「こ、小鳥さん? 大丈夫ですか? 顔赤いですよ」

小鳥「ピヨッ!? へ、平気です。はい」

P「…………?」

小鳥(な、何考えてるのわたし! 考え過ぎよ!)

P「それじゃ、俺はオムライスで。小鳥さんはどうしますか?」

小鳥「わ、私も……同じで……」

P「了解です。すみませーん」ピンポーン

小鳥(……ど、どうしちゃったのわたし……)


――――

――


12:10/レストラン

P「小鳥さん、セザンヌっていう画家、知ってます?」

小鳥「すみません。あまり詳しくなくって」

P「いえ。今日はその画家の展覧会みたいです」

小鳥「そうなんですか。プロデューサーさんって、芸術に興味があったんですね~」

P「まあ……趣味ってわけじゃないんですが。たまたま駅で広告を見かけて……」

小鳥「なるほど。でも……」

小鳥(ど、どうしよう。何で私を誘ったんですかって、聞きたいけど……///)

小鳥(どうせ深い意味はないだろうし……)シュン


P「小鳥さん?」

小鳥「は、はひっ」

P「なんだか今日の小鳥さん、可愛いですね」

小鳥「……か、可愛い?」

P「ええ。仕事でしか顔を合せませんからね。新鮮ですし、私服も似合ってますよ」

小鳥「あ、ありがとうございます……」カアア

小鳥(やば……嬉しいかも……///)

P「さ、そろそろ行きましょうか」スッ

小鳥「は、はい……」


――――

――

何故ピヨちゃんはこまで可愛いのか

この>>35
なんてものを落としたんだGJ


12:30/街

P「小鳥さんって、休みの日はどう過ごしているんですか?」

小鳥「え、えーと……。まあ、ショッピングとか、でしょうか」

P「そうなんですか。流石ですね。俺なんか家でゴロゴロしてばかりですよ」ハハハ

小鳥(言えない……! 一日中テレビ見ながら3チャンネルに没頭しているなんて……)シクシク

P「小鳥さん、趣味とかあるんですか?」

小鳥「え!? そ、そうですね……。ありきたりですけど、音楽を聴いたりでしょうか」

P「いいですね。俺も昔楽器やっていたんで、好きです」

小鳥「わあ、カッコイイですね~」

P「まあ、高校や大学時代の話ですけどね」

小鳥(うう……プロデューサーさんから滲み出るリア充っぽさが辛いわ……)シクシク


P「昔はバンドなんかもやっていました。でも、最近は仕事が忙しいですからね~」

小鳥「やっぱり、社会人は自由な時間が少ないですよね」

P「でも、仕事が楽しいっていうのが、まだ救いですね」ニコッ

小鳥(ああ、プロデューサーさんの笑顔が眩しい……!)

P「そういえば、小鳥さんのCD聴きましたよ」

小鳥「ピヨッ!? な、なんで聴いちゃったんですかあ~?」

P「だって気になるじゃないですか。春香やみんなが絶賛していたんで」

小鳥「は、恥ずかしいですよう……」カアア

P「小鳥さんって、歌が上手かったんですね。びっくりしましたよ、俺」

小鳥「そ、そんなことないです」ブンブン

P「はは。そんなに謙遜しなくても」

小鳥(もう……あれがまさか録音されていたなんて~)

P「あ、小鳥さん。ハンカチ落としましたよ」スッ

小鳥「あ、いけない……」スッ


 ピト……。

小鳥「!?!?」

P「あ、すみません」

小鳥「い、いえ……こちらこそ……」バッ

小鳥(て、手に触っちゃった……。男の人の手って、大きい///)

P「はい。気を付けて下さいね。小鳥さん」ニコッ

小鳥「あ、ありがとうございます……」

P「それじゃ。行きましょうか」クルリ

小鳥(2X年生きてきて……ようやく男性の手に……)

小鳥(私……今日で運を遣い果たしちゃうかも……)

――――

――

最近小鳥すれあきてきてたけど
この小鳥さんはかわいいい


12:40/765プロ事務所

春香「それじゃあ、3チームに別れよ。食べ物の買出しと、グッズ買出し、事務所で準備の3つね」

亜美「はいはい! 亜美と真美はドン〇行きたい!」

真美「真美たちの得意分野だからねっ! やよいっちも強制参加!」

やよい「ええ~? わたしもですかあ?」

亜美「あと、いおりんも来てね→」

伊織「な、何でこの伊織ちゃんがこの暑いなか外に出なきゃならないのよ!」フン

やよい「でも、伊織ちゃんはこういうの選ぶセンスが良いかなーって思いますよ?」

伊織「そ、そうかしら? まあ、どうしてもって言うなら着いて行ってあげるわ」

春香「じゃあ、グッズ買出しはその4人で決定ね」

千早「春香。私たちはどうしましょう?」

ぴよよー!


春香「うーん、一応私が言い出したコトだし、私も買出しに出るよ」

千早「そう。それなら私も手伝うわ」

春香「ありがとう、千早ちゃん」

真「じゃあ、ボクも行くよ。雪歩もどう?」

雪歩「あまり役に立たないかもですけど……。私で良ければ」

真「オッケー。じゃあ、ボクたち4人で食糧の買出しだね!」

響「それじゃあ、自分と貴音、美希とあずささんで、準備しておくぞ!」

貴音「春香。お昼にらあめんを頼みたいのですが……」

あずさ「そうね~。近くのお店で、折り紙とか買ってこなくっちゃ」

美希「ミキ……今日はちょっと眠いかも、なの……」

春香「あ、あずささんは事務所から出ないほうが……。とりあえず、皆よろしくねっ」

――――

――


12:50/美術館

P「小鳥さん。見てください」

P「このポール・セザンヌっていう画家の個展なんですけど、パリとプロヴァンスの、二つの場所に注目して振り返るものらしいです」

小鳥「わあ……とっても綺麗ですね」

P「生まれ故郷であるプロヴァンスと、画家としての成功を夢見た場所であるパリ。フランスの二つの地で描かれた作品を並べて、楽しむみたいですね」

小鳥「こういう場所って、あまり来たことがないので……新鮮です」

P「俺も、よく来るわけじゃありませんよ。本当、何年振りかな」

小鳥「でも、たまには良いですよね」

P「ええ。絵画とか見てると、何だか考えさせるというか」

小鳥「それ……ちょっと分かります」

P「ですよね。それじゃ、ゆっくり見て廻りましょうか」クルリ

小鳥「はい」

小鳥(なんか……楽しいなあ)

――――

――

BD1巻の特典のラノベみたいな感じか


13:10/ドン〇ホーテ

伊織「なんなのよ。このごちゃごちゃした店は」

亜美「いおり~ん。知らないの→? パーティーグッズ買うならここっしょ→」

真美「コスプレグッズもあるから、いおりんは買って着なきゃだねっ!」

やよい「うわあ~。見たことないモノがいっぱいです~」キラキラ

伊織「それで、何を買うつもりなのよ」

亜美「とりあえず、クラッカーは人数分用意しなきゃだよねっ」

真美「あとは……かつらとか、鼻メガネとか? それからそれから……」


やよい「あれー? 何だかあっちの方、ピンク色ですね~」

伊織「ぴんくー? あ、あれは……//」

亜美「んっふふ。やよいっち~、あの暖簾をくぐるとだなあ~」

真美「真美たちの知らない、オ・ト・ナな世界が待っているのだよ→」

やよい「はえ? な、何だかよく分からないです……」

伊織「や、やよいにはまだ早いわ! 亜美と真美も、ふざけてないで急ぐわよっ!」ツン

亜美「ぷぷ。いおりんは清いですな」

真美「まったく、可愛いツンデレちゃんだねっ」

やよい「……???」キョトン

――――

――

ドンキいると疲れない?
ガチャガチャしすぎてるというか


13:20/美術館

小鳥「わあ、この風景画、綺麗ですね~」

P「サント=ヴィクトワール山、ですね。外国の田舎って、こんな感じなんですかね」

小鳥「日本とはまた違った趣がありますよね」

P「はい。俺、海外と言えば中国くらいしか行ったことがないんで。一度行ってみたいです」

小鳥「へえ。中国ですか。旅行か何かですか?」ハテナ

P「大学時代に、親父が向こうで会社を任されていたんです。それで、夏休みに観光もかねて会いに行ったんですよ」


小鳥「すごいなあ。私、海外って一度も行ったことないんですよね~」

P「そうなんですか。いつか、事務所の皆で海外へ慰安旅行! なんてどうでしょう?」

小鳥「南国とか、良いですよね!」パアア

P「まあ、当分先の事になりそうですけどね」

小鳥「それまで、私もサポート頑張りますね」

P「はい。俺ももっと、皆に仕事取ってこなきゃ」

小鳥「期待してます♪ プロデューサーさん」

――――

――


13:40/765プロ事務所

響「折り紙と糊買ってきたさー」ガチャリ

あずさ「おかえりなさい。響ちゃん」

貴音「はて、その折り紙は、何に使うのですか?」

あずさ「えーと、輪っかを作って、それを繋げて……ほら、こうするの」

貴音「これを……飾るのですか?」ジーッ

響「少しはパーティーっぽくなる気がするぞ」

あずさ「私たちに出来ることと言えば……後はテーブルを並べるくらいかしら?」

響「お、ハム蔵も一緒にやるのか?」

ハム蔵「うい」

貴音「それでは……わたくしもその、輪っかを作る作業に……」

あずさ「あらあら。それじゃあ、皆で頑張りましょう」

美希「……Zzz」スヤスヤ

――――

――

さっきちょうどテレビでセザンヌの特集してたとこだ④


13:50/美術館

小鳥「これは……肖像画ですか」

P「ああ。えーと、これはセザンヌの奥さんを描いてるみたいですね」

小鳥「……綺麗な人だなあ」

P「何だか、素敵ですよね。こういうの」

小鳥「はい……。奥さんかあ」

P「小鳥さんは、結婚願望とかあるんですか?」

小鳥「ぴよっ!? な、何でですか?」アセアセ

P「ちょっと、気になって」

小鳥「そ、そうですね……。一応あります」

P「まあ、女性の方は持っているものですよね」

小鳥(でも……そんな相手、今までどこにも居なかったのよね……)シクシク

P「俺も、将来的には結婚、したいですね」

小鳥「プロデューサーさんって、その……彼女さんとか、居ないんですか?」

P「残念ながら。まあ、欲しいとは思いますけどね」


小鳥「そうですか。あ、あの……プロデューサーさんは、どんな女性が好みなんですか?」

P「え? そうですね……」

小鳥「…………」ゴクッ

P「どうだろう……」ウーン

小鳥「じゃ、じゃあ、例えば事務所の子なら、誰が良いですか?」

P「そうだなあ……」

小鳥(やっぱり……春香ちゃん? 美希ちゃんかなあ? 流石にやよいちゃんは……歳が離れすぎてるし……)

小鳥(あ、あずささんかな? 最年長だもんね)

小鳥(もしかして、同僚の律子さんなんて事も……)

P「事務所の中で彼女にするなら……」

小鳥「……するなら?」ゴクッ

P「……小鳥さんですね」

小鳥「……ぴ、ぴよ?」

P「だって、キレイですし。一番歳も近いですし……」

小鳥「…………」←石化中

なんというイケメン

ふぅ・・・


P「歌も上手いですし。少し子供っぽいところもあって、可愛いと思いますよ」

小鳥「……わ、わたしですか?」

P「そうですね。まあ、俺なんかじゃ小鳥さんには釣り合いませんよ」ハハハ

小鳥「……///」

P「小鳥さん? どうしました?」

小鳥「ちょ、ちょっとお手洗いに行ってきます……」タタタ

P「わかりました。俺はここで待ってますね」

小鳥「…………」ドキドキ

小鳥「……わたしが、プロデューサーさんの好みの女性……?」

小鳥「ほ、本当かな? 嘘じゃないよね?」

小鳥「きっと、お世辞よね……うん。わたしにそんな魅力……」

小鳥「でも……」

小鳥「どうしてこんなに、嬉しいのかなぁ」カアア

――――

――

待ってたぞ!
支援

年はあずささんとどっちが近いのか悩み所


14:10/ケーキ屋

春香「ね、千早ちゃん。どんなのがいいかなあ?」クルリ

千早「そうね……。とりあえず、いくつ買えばいいのかしら?」

真「ええと……社長と律子、プロデューサーと小鳥さんも入れて16人だから……」ウーン

雪歩「ホールケーキを3つくらいかなあ?」

春香「やっぱり、いちごショートは欠かせないよね~」パアア

千早「私はナンでもいいわ」

真「チョコレートケーキはどうかなあ?」

雪歩「わあ……紅茶のスイーツ美味しそう……」キラキラ

春香「皆の好みも考慮しないとだね」

千早「無難に選べば大丈夫じゃないかしら?」


真「だよねっ! じゃあ、いちごショートとチョコは確定で!」

雪歩「このレアチーズケーキなんてどうでしょうか?」

春香「あっ! いいかも! じゃあ、ロウソク立てるのは、このハート型のいちごショートで……」

千早「そういえば、ロウソクって何本買えば良いのかしら?」

真「う~ん……そういえば、今日で何歳になるのかな?」

雪歩「にじゅうチョメチョメ歳としか情報がありませんし……」

春香「そんなにいっぱい立てたら穴だらけになっちゃうよ~」

千早「そうよね。じゃあ、10本にしましょう」

真「だね。そうと決まれば、早く買って冷やしておかないと!」

雪歩「もう9月なのに、今日も暑いですね……」ヘタリ

春香「あはは。それじゃ、買っちゃおう♪」

――――

――


14:30/美術館

P「小鳥さん。ちょっと」

小鳥「……? 何ですか?」

P「見てください。晩年のセザンヌのアトリエを再現しているみたいです」

小鳥「なんだか、素敵ですね」

P「はい。芸術家って、本当にいろんな人がいますよね」

小鳥「この人……どんな気持ちで絵を描いていたんですかね~」

P「どうでしょう。一度頭の中を覗いてみたいですよね」

小鳥「ですね。プロデューサーさんは絵も描いたりするんですか?」

P「いえ。俺、美術はからっきしダメだったんです」

小鳥「でも、音楽は得意だったんですよね」

P「まあ、子供の頃からピアノ習ってましたから」

照れ屋で乙女な小鳥さん可愛い


小鳥「いいなあ。私も幼いころは憧れました」

P「これでも、夢はピアニストだったんですよ」ハハ

小鳥「プロデューサーさんって、結構何でも出来ますよね~」

P「そんな事ないですよ。それより、今度教えましょうか? ピアノ」

小鳥「ええ? いいんですか?」

P「まあ一応、家に電子ピアノ置いてるんで」

小鳥「でも……迷惑になりませんか?」

P「大丈夫です。オフの日とか、暇だったら連絡下さい」

小鳥「わあ、ありがとうございます」パアア

P「そんな大げさですよ。じゃあ、一通り廻りましたし、そろそろ出ましょうか」

小鳥「そうですね。とっても楽しかったです」

P「俺もですよ。小鳥さんと来れてよかったです」ニコッ

小鳥(本当に、幸せだな)

――――

――


15:00/765プロ事務所

春香「ただいまー」

亜美「あ、はるるんお帰り~」

真美「うわあ、すっごい荷物だね→」

真「準備の方は、どんな感じ?」

響「上出来さー。 自分、頑張ったぞ! な、ハム蔵♪」

貴音「輪っかを作り続け、時を忘れてしまいました」ボーッ

あずさ「後は、みんなでお掃除をすれば大丈夫じゃないかしら~?」

やよい「うっうー! お掃除なら任せてくださいっ!」キラリン

小鳥「」ってのを見つけるたびに空けるけどいつもアイマススレで悲しい

>>67
それはここで書く必要のあったレスなの?


伊織「グッズは、とりあえずテーブルの上にまとめておいたわ」

春香「ありがと伊織。千早ちゃん、ケーキ冷蔵庫に入れておいてくれるかな?」

千早「わかったわ。春香じゃ、転んで台無しにしてしまうから」

春香「もう、ひどいなあ千早ちゃんは」テヘヘ

雪歩「じゃあ、わたしはとりあえずお茶をいれてきますね~」トテテ

美希「……ミキは、おにぎり作るね~」トコトコ

春香「…………」

春香「なんだかいいな。こういうの」

――――

――

ぴよちゃんスレが最近増えて嬉しい


15:30/アクセサリーショップ

P「小鳥さんって、こういうの好きなんですか?」

小鳥「やっぱり、可愛いじゃないですか」

P「そうですね。今日のピアスも、似合ってますよ」

小鳥「ふふ、ありがとうございます」

P(やっぱり、指輪じゃ重すぎるし……)

小鳥「わあ、これ可愛いな~」キラキラ

小鳥「ね、プロデューサーさん。どっちが良いと思いますか?」クルリ

P「そうですね。俺はこっちのが好きですね」

小鳥「実は、私もこっちかなーって思ってました」

P「趣味が合いますね」

小鳥「はい。どうしよう、これ買っちゃおうかなあ」

P(ピアスくらいなら、大丈夫かな)

P「小鳥さん。良かったら俺がプレゼントしますよ」

小鳥「え? プロデューサーさんが?」


P「はい。せっかく付き合ってもらいましたし。お礼がしたいです」

小鳥「そんな……。私も楽しませてもらったのに。悪いです」

P「いえ。俺がそうしたいんです。お願いしますよ」

小鳥「でも、これ結構高いし……」オロオロ

P「はは。大丈夫ですよ。一応、765プロの敏腕プロデューサーですから」

小鳥「自分で言うのはちょっとヘンですよ、プロデューサーさん」クスクス

P「まあ、とにかく。今日はトクベツって事で」ニコッ

小鳥「ほ、本当に……イイんですか?」

P「はい。それじゃあ、店員さん呼んできますよ」

小鳥「あっ……」

小鳥「…………」

小鳥「どうして、プレゼントなんか……」

小鳥「私、プロデューサーさんと居るだけで幸せなのにな」

――――

――


16:00/765プロ事務所

春香「これで、後は待つだけだね!」

千早「みんな、お疲れ様」

伊織「何だか準備だけで疲れちゃったわね」

亜美「きっと驚くよねっ! 真美」ニパッ

真美「そだねっ。もしかしたら泣いちゃうかも」

あずさ「ハム蔵ちゃんも、お疲れ様~」ナデナデ

真「社長と律子は、何時ごろ着くのかな?」

響「17時には来れるって、さっき電話があったぞ」

貴音「美希……つまみ食いをしてはなりませんよ」

美希「お腹減ったの……。ハニーはいつ帰ってくるの~?」バタバタ


やよい「プロデューサーが、連れてくるんですよね?」

雪歩「そうだったと思います……」

春香「プロデューサーさんが、その役目は俺に任せてほしいって。でも、どうしてなのかな?」

伊織「プロデューサーの事だから、小鳥とデートでもしているんじゃない?」

美希「そ、それは初耳なの! そうなの? 春香」

春香「言い出しっぺは私だけど、計画したのはプロデューサーさんだし……。私にもわからないよ~」

千早「とりあえず、待っていましょう」

真「春香。プロデューサーに、準備できましたメール、送らなきゃ」

春香「そ、そうだね。じゃあ、みんなは休んでてね」

――――

――

しえ

しえん


16:30/公園

小鳥「今日は、とっても楽しかったです」

P「俺の方こそ。小鳥さんと過ごせて良かったですよ」

小鳥「あのう……本当にピアス、貰っちゃっていいんですか?」

P「はは。もう何回目ですか。受け取ってくださいよ」

小鳥「本当に、ありがとうございます。大切にしますね」

P「……はい。そう言っていただけると嬉しいです」

小鳥「あ、そうそう。プロデューサーさんに見てもらいたい物があったんです」

P「……? 何ですか?」

小鳥「ええと、これです」ガサゴソ

P「これは……アルバムですか?」

小鳥「はい。みんなの写真を残しておこうと思って」

なんか泣きそう


P「すごく丁寧ですね。ぷっ、春香は相変わらず転んでばかりだなあ」

小鳥「後何枚か、転ぶ瞬間の写真がありますよ」クスクス

P「ていうか、美希も寝てばかりじゃないか」

小鳥「でも、最近はレッスンも頑張るようになりました」

P「千早……よく笑うようになりましたね」

小鳥「ええ。昔は、歌にしか興味がないみたいでした」

P「あ、真が髪伸ばし始めたのって、この頃かあ」

小鳥「女の子っぽく見られたい、って気持ちが出てますよね~」

P「貴音……どんだけラーメンばかり食べているんだ」

小鳥「最近貴音ちゃんも、人気出てきましたね」

P「あずささんは……少しは迷子にならなくなったかな?」

小鳥「それでも、週一で事務所に辿りつきませんけどね」

P「響も頑張ってますよね。何事にも」

小鳥「響ちゃんを見ていると、元気が湧いてきますよね」

相変わらず、なんか切ない気持ちにさせてくれるねぇ


P「雪歩……。少しは俺に慣れてくれましたかね?」

小鳥「はい。雪歩ちゃんなりに、信頼していると思います」

P「伊織は何だかんだで、一番常識人ですよね。それに、仲間想い」

小鳥「素直じゃないですけど、とっても良い子ですね」

P「俺、実はやよいのこと尊敬してるんですよね」

小鳥「私もです。まだ中学生なのに、いつも楽しそうに笑って」

P「はい。亜美も真美も、一緒に居ると楽しい」

小鳥「ムードメーカーですから。二人が居ないと、さみしいです」

P「律子も、若いのにしっかりしてる」

小鳥「もう今の765プロは、プロデューサーさんだけじゃ仕事になりませんからね」

P「はい。それに社長も、小鳥さんも」

小鳥「そして、プロデューサーさんが居て、やっと765プロなんですよね」

P「…………」

小鳥「…………」

いい話だ

支援


P「どうして、アルバムを?」

小鳥「何だか、寂しかったのかもしれません」

P「寂しい?」

小鳥「はい。皆、どんどん成長して、お仕事も増えて。もしかしたら、事務所の全員で集まれることも、少なくなるかもしれない」

小鳥「だから、みんなの想い出を、残しておきたいなと思ったんです。お仕事が辛い時や、泣きそうな時に、このアルバムを見て欲しいんです」

P「……いいですね。そうやって、皆で助け合えるのって」

小鳥「はい。それに、プロデューサーさんにも、私は感謝してます」

P「そんな。俺は何もしてないですよ」

小鳥「プロデューサーさんが来てから、毎日が楽しいです。写真の中で、みんなが笑っていられるのは、プロデューサーさんのおかげなんですから」


P「……小鳥さんだって、同じです」

P「春香が言ってましたよ」

小鳥「春香ちゃんが?」

P「はい。仕事で辛い事があって、ヘコんで事務所に戻った時に……小鳥さんが言ってくれた『おかえりなさい』に、何度救われたかわかりませんって」

小鳥「……本当なら、嬉しいな」

P「小鳥さんは、俺たちを支えてくれているんです。だから皆も、俺も感謝しているんですよ」

小鳥「……ありがとう、ございます」

P「いいえ。それに俺、小鳥さんのこと……」

小鳥「へ……? 私のこと?」

P「…………」

小鳥「…………」ドキドキ

寝てないからか涙腺が弱いわ


携帯「ブルルルル」

P「うわあ! め、メールだ」

小鳥(び、びっくりした……)

P「……よし」パタン

小鳥「……?」キョトン

P「小鳥さん。突然ですけど、今から事務所いきませんか?」

小鳥「……何か忘れ物ですか?」

P「いえ……。どうしても、小鳥さんと行きたいんですよ」

小鳥「……? わかりました」

小鳥(なんだろ? お仕事かな?)

P「それじゃあ、行きましょうか。小鳥さん」スタ

――――

――

イイヨイイヨ~

小鳥さんが素敵過ぎる
大人の女性て感じだ


17:30/765プロ事務所

P「小鳥さん」

P「今からドアを開けます。その前にお願いがあります」

小鳥「何ですか?」

P「俺が良いって言うまで、目を瞑っていてください」

小鳥「……わかりました」

P「ありがとうございます」

ガチャ……。コツ、コツ……

小鳥「…………」

P「さ、もういいですよ。目を開けてください」

小鳥「…………!」

小鳥「こ、これは……?」クルリ

P「今日は……小鳥さんの誕生日、ですから」

――――

――

キター


 事務所の中はとても暗かった。カーテンも締め切っていて、外からの光も遮断している。

P「春香。頼む」

けれど、プロデューサーさんが口を開いた瞬間に、前方で小さなオレンジ色の光が灯った。

春香「小鳥さん! お誕生日、おめでとうございます!」

 春香ちゃんの声に続いて、耳に届くのは、『Happy birthday to you……』というみんなの声。

 その優しい歌声を聴いて私は初めて、今日が9月9日。私の誕生日だったことに気がついた。
 
小鳥「ぷ、プロデューサーさん。これは……?」

P「おめでとうございます。小鳥さん。 ほら、ケーキの火、消さないと」

プロデューサーさんが、私の背中をそっと押してくれる。

見れば、みんなが笑顔で、はやくはやく、と私を手招きしてくれる。

驚きと、嬉しさと気恥しさが胸の内で渦巻いていた。

ふわふわのケーキの上には、形の良い真っ赤なイチゴ。

その隙間に立てられた、カラフルなロウソクに向かって、私は息を吹きかけた。

やっとか④

社長「」

ひゅう


全員「おめでと~ございまーす!」

パーン、とクラッカーの弾ける音がところどころで鳴った。

誰かが照明を点けたのか、ようやくいつもの事務所の風景が目に入る。

小鳥「これ……私のために?」

春香「もちろんです! 社長に聞いたんですよ。小鳥さんの誕生日」パアア

小鳥「しゃ、社長!?」

社長「いやあ、小鳥くんも、765プロの一員だからね。皆で祝うべきだと思ったのだよ」

春香「発案は、私とプロデューサーさんですけどね」テヘヘ

小鳥「ぷ、プロデューサーさんも?」

P「はい。春香が、小鳥さんにもお礼がしたいって」

小鳥「…………」

春香「どうしたんですか? 小鳥さん」

小鳥「……ぐすん」


亜美「あー! ピヨちゃんが泣いちゃった!」

真美「ちょっと、いくらなんでも涙脆すぎっしょ→」ニヤニヤ

P「こ、小鳥さん? 大丈夫ですか?」

小鳥「うええん。こ、こんなのズルイですよ~」シクシク

P「……黙っててすみません。サプライズだったんで」

小鳥「もう……私嬉しくって……。泣いちゃうに決まってます……」

P「泣かないでくださいよ。ほら、ケーキ食べましょう?」

小鳥「……ひっく。……くすん」

 どうしてこんなにも嬉しいのに、涙が出るんだろう。

我ながらみっともないなあと思うけれど。

今だけは、泣いてもいいかな。

 こんなに嬉しい誕生日は、生まれて初めてだったのだから。


――――

 ――

ホッコリ


社長「キミ。例のもの、持ってきておいたよ」

律子「もう……。相変わらず、プロデューサーは無茶を言いますね」

P「ありがとうございます。社長。律子も、助かったよ」

律子「まあ、構わないですけど。何に使うんですか? 電子ピアノなんて」

P「まあ、二つ目のサプライズってとこかな」

律子「……?」

P「春香。部屋の照明、少し落としてくれるか」

春香「はい。ええと……これくらいでいいですか?」トテテ

P「おっけー。サンキューな」

美希「ハニー? 何を始めるの?」キョトン

伊織「あんた、またろくでもない事考えてるんじゃないでしょうね?」ツン

やよい「プロデューサー? どーしたんですかあ?」

P「小鳥さん。ちょっと、前に出てきてもらえますか?」

小鳥「……?」トコトコ


真「プロデューサー。そのピアノは?」

P「ああ。俺が使うんだよ」

亜美「え→!? 兄(C)ってピアノ弾けるの!?」

真美「な、なんかカッコイイかも!」

あずさ「あらあら。プロデューサーさんは芸達者ですね~」

P「小鳥さん。今から俺が伴奏するんで、何か歌ってくれませんか?」ニコッ

小鳥「え、えええ!?」

千早「わ、小鳥さんの歌、ぜひ聴かせてください!」

響「自分も聴きたいぞ!」ニパッ

雪歩「小鳥さんって、すっごく上手なんですよね~」ポワーン

貴音「これは……心して聴かねばいけませんね」

なんだこの万能P!
素敵!!


小鳥「ちょ、ちょっとプロデューサーさん! 何を言い出すんですか!?」アセアセ

P「まあパーティーの主賓ですし。何か歌いたい曲ありませんか?」

小鳥「歌いたい曲……?」

社長「……小鳥君の歌がまた聴けるとは……うう」

律子「社長、涙ぐむにはまだ早いですよ」ポン

小鳥「……何でも、弾けるんですか?」

P「まあ、コードをさらうだけですから。知っている曲で、よほど難しい曲じゃなければ」

小鳥「それじゃあ……『おもいでのアルバム』を」

P「……みんなのうた、ですか?」

小鳥「……はい」

P「懐かしいですね。わかりました」

小鳥「それでは、音無小鳥、歌います」

――――

――

朝まで残しといてくれ
おやすみ

素晴らしいな


 いつのことだか 思い出してごらん

 あんなこと こんなこと あったでしょう

 嬉しかったこと 面白かったこと

 いつになっても 忘れない

懐かしいな

いい曲だな


人前で歌うことは、好きではなかった。いや、得意ではなかったと言うべきかもしれない。

それでも、今はとても気持ちよく、自然と声が出る気がした。

 もしかしたら、プロデューサーさんが奏でる優しい音色のおかげかもしれない。

これまで、本当に色々な事があった。

それこそ、春も、夏も、秋も、冬も。一年中が思い出でいっぱいだ。

時には、辛いこと、苦しいこともあったけれど。

こうして、皆で支えあって、私たちは過ごしてきた。

私は、本当に良い仲間に恵まれたと思う。

だって、こんなにも暖かい。

優しさに包まれるような、この場所と765プロのみんなは、私にとって、二つ目の家であり、家族みたいなもの。

これからも、たくさん写真を撮ろう。 例えアルバムが何冊増えたとしても。

みんなで振り返られる思い出になるなら。

それほど嬉しいことは、きっとないよね。

――――

――


P「小鳥さんの歌、ほんと素晴らしかったですよ」

小鳥「いえ。プロデューサーさんの伴奏も素敵でした」

P「無茶ぶりでスミマセン」

小鳥「ほんとですよ、もう。でも……」

P「…………?」

小鳥「今日は、ありがとうございました」

P「……はい」

小鳥「……今日は最初からこのために私を?」

P「ここまで連れて来るのは俺の役目でした」

小鳥「じゃあ……その、で、デートもこのパーティーのために……?」

P「あ、いや……。美術館は飽くまでも俺が小鳥さんを誘いたかったからで……」ドギマギ

小鳥「そ、そうですか……。嬉しいです///」カアア

P「いえ……///」

ヤダ・・・
このPイケメン・・・・・・・


小鳥「そ、そうだわ。プロデューサーさん、一緒に、写真撮りませんか?」モジモジ

P「いいですね。じゃあ誰かにシャッターを……」

亜美「…………」

真美「……」

亜美「……なんか、仲いいね」ジーッ

真美「そだね。二人だけのセカイって感じだね」ジロジロ

P「うわっ! 亜美に真美! 驚かせるなよ」

美希「むう~! 小鳥! ハニーはミキのなんだよ?」プクーッ

春香「わあ! 小鳥さん。そのピアス、綺麗ですね!」

小鳥「ぴ、ぴよっ!? このピアスは……その……」チラリ

伊織「も、もしかして……あんたが!?」

イイハナシダナ…

お似合いでござる


P「えーと……こ、これはだなあ……」

美希「ハニー! 説明するの~!」

P「うわ美希っ! くっつくな~」

律子「プロデューサー! 社内恋愛は禁止ですよっ!」

社長「キミ……まさか小鳥君に手を出したのかねっ!?」

わーわー、がやがや……。

小鳥「……くす」

小鳥「ずっと、これからも」

小鳥「幸せな思い出が、増えますように」

小鳥『おもいでのアルバム』―Happy Birthday―

綺麗な話だった
お疲れ様!


毎度ながら安定感あるな。

ぴよちゃんSSはまともに完結した例がないから
ちゃんと完結してくれて嬉しかったよ、乙!


読んで頂きありがとうございましたー

真美→やよい→美希→貴音さん→いおりん→あずささん→真に続いて

ぴよちゃんのSSでした。

今までとはちょっと違った、ぴよちゃんらしいストーリーにしてみました

次はこんなキャラのこんなSSが読みたいといった意見もくだされば検討します。

ではでは

   / /  ̄ ̄ ̄ ̄ \     ○
  /  /   ハ     l ヽ  o
 ,'  {    / }    人  } 
 |  レ'∨― ^⌒⌒'`―レ'

 | |  |━━━  ━━| |
 | |  | 〃〃     〃〃 |     おやすみなさい☆彡
 | |  |  _ ┌―┐  | |
 レ' レ'ソ={::::::}.―u  ノJ
        ̄ ̄ ̄ ̄(⌒ヽ

おやすみー

初めてリアルタイムで見れた乙

おつ


次はちーちゃんが見たいかな…(チラッ

おつかれー

おつ

小鳥さんだけ、他キャラと違ってPと明確に結ばれるわけじゃないのね

あずささんは書いてもらったし、やよい、貴音、小鳥さんも出たとなると、後は、はるかっか所望

まてまてメインヒロインはオオトリがいいんじゃないだろうか
俺は好物を最後に食べるタイプなんだ

GJ

おつかれ
小鳥さん可愛い

おつ

乙乙

次は穴掘って埋まってる天使が見たいかなって

良かったよ

小鳥さーん!俺だー結婚してくれー!

いいもの見れた
乙!

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