男「この嘘つきめ!」 女「ふっふっふ」 (69)

超短編予定です。

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男「……今さらなんだけどさ」

女「うん」

男「お前って嘘つきだよな」

女「毎日が4月1日だからね」

男「あんまりやり過ぎると友達いなくなるぞ?」

女「キミがいてくれればそれでいいよ」ニコニコ

男「……」






女「まぁ嘘だけど」

男「…………あぁ知ってたとも!」



気体




  ◆  ◆  ◆



男「……」ファーア

女「寝不足?」

男「あぁ」

女「ところで欠伸ってなんで移るか知ってる?」

男「いや。知らん」

女「私も知らないんだよね」

男「でもホラ、欠伸が移る人って心が優しいって言うよな」

女「ふぁーあ……そういえば昨日は夜更かししちゃったんだよねーつらいわー」

男「昨日LI○Eで『もう寝るわ』っつって早々と切り上げたの何処のどいつだコラ」






  ◆  ◆  ◆



男「なぁなぁ」

女「うん」

男「宿題やった?」

女「まぁ一応は」

男「見せて下さい……」

女「どうしようかなぁ」

男「オナシャス!土下座までならするから!」

女「……別にそこまでしないでもいいよ。そうだなぁ、それじゃあ今日のお昼はキミの奢りでどう?」

男「任せとけ!」






  ◆昼休み◆



男「……ほい。餡パンと牛乳」ポイ

女「ありがと」

男「じゃあノート借りるぞ」

女「うん。いただきます」

男「えーっと……」ペラペラ

女「……」モグモグ

男「……」ペラペラ

女「……」チュー

男「……」ペラペラ

女「ごちそうさま」

男「……」ペラペラ



男「……」



男「……なぁ」

女「どうかした?」






男「……全ページ真っ白なんですが」

女「だろうねぇ」

男「宿題は?」

女「やってないよ?」

男「……ごめんちょっと耳に夢と希望が詰まってて聞こえなかったからもう一回言ってくれるかな」

女「宿題なんてやってないよ」

男「」

女「さっきのは嘘だよ」

男「ハハハそういえばお前嘘つきだったなぁ……」






男「マジでそういう誰も得しない嘘つくの止めろよ。お前も先生に怒られるんだかんな?」

女「私は得したけどね」

男「え?」

女「餡パンと牛乳」

男「そういやそれも俺の金じゃねーか!」

女「美味しかったよ?」

男「そういう事じゃねーんだよなぁ」

女「まぁそれも嘘だけどね」

男「あぁもう面倒くせー!!」






  ◆  ◆  ◆



男「なぁなぁ」

女「うん」

男「お前、狼少年って知ってる?」

女「知らないよ」

男「えっマジで?」

女「まぁ嘘だけど」

男「……なんかもうその時点でお前>>>狼少年だわ」

女「やった!勝った!」



支援




  ◆  ◆  ◆



男「なぁなぁ」

女「うん」

男「お前ピノキオ知ってる?」

女「それくらいは流石に」

男「……嘘つくと鼻が伸びるんだぜ」

女「それは男性の場合。女性の場合は別の箇所が伸びるんだよ」

男「そうなの? どこが伸びんの?」

女「……」







女「…………へんたい」ボソッ

男「えっ」






  ◆  ◆  ◆



男「なぁなぁ」

女「うん」

男「最近寒くなってきたな」

女「そうだねぇ。今朝なんて少し雪降ってたもん」

男「マジで?」

女「嘘」

男「言っとくけど判断付きにくい上にだからどうって訳でもない嘘って出来損ないだかんな」

女「じゃあもっとマシな嘘つかせてくれないと」

男「……なんでお前ってそう主導権握るの巧いの?」






  ◆  ◆  ◆



女「ねぇねぇ」

男「おう」

女「キミの住所って○○区××町△丁目□番地で合ってる?」

男「そうだけど」

女「……そう」

男「どうかしたのか?」

女「いや、その……」

男「えっ? 何? 何かあったのか?」

女「……」





女「……爆発するなんてお気の毒に……」タッ


男「えっちょっ待って!待ってくれ!嘘だと言って!!」






  ◆  ◆  ◆



男「なぁなぁ」

女「うん」

男「お前って好きな人いる?」

女「いないよ」

男「ふーん」

女「………嘘だよ」

男「お、おう。そうなのか」

女「うん」

男「……」






女「……それも嘘だよ」

男「なんだよそれ……」ハハッ

女「……」

男「……」

女「それも嘘」

男「おい」

女「……ふふっ。それも嘘」

男「ったく……」






女「……まぁ、それもまた嘘なんだけどね」


男「あれ? 今どっちだ!?」






  ◆  ◆  ◆



男「なぁなぁ」

女「うん」

男「次の授業なんだっけ?」

女「科学だね」

男「……」

女「どうかした?」

男「いや、嘘つかないのかなーって思って」

女「……なに? キミ知ってて聞いたの?」

男「うん」





女「……最低」ボソッ

男「うん!?」



支援期待ありがとう。

ちょっと中断
多分50も行かずに終わります

わかってる、それも嘘なんだろう…?(威圧)

ワロタ


面白い
期待

んでんでんでwwwwwwwwww
…ではないな

こういう掴み所がないキャラっていいね

男超いいやつだな

米ありがとう

再開します。




 ◆期末試験◆



男「……」ブツブツ

女「気合い入ってるねぇ」

男「たりめーだ」

女「いやー私は全然勉強してないよー」

男「……」

女「教科書持って帰ってすらいないわー」

男「……」

女「マジやべーわー」

男「……」

女「……」






女「ね、ねぇちょっとホントにどうしよう……」

男「嘘じゃねーのかよ!!」






  ◆  ◆  ◆



男(……ここんとこ特にアイツに振り回されてばかりだ。たまにはやり返してやらないとな)ニヤリ



女「おはよう」テクテク



男(よし来た!見てろよ……?)




男「――おう。今日も可愛いな」

女「ウェフッ」




男(えっなに今の声)






女「か、かかっ、かわいっ……て、まぁ、うん。そういうのも最近は……こう、あまりアレだけど……」


男(なにいってだ)


女「……で、でもやっぱりキミがそうなら……ねえ?」


男(よし……この辺でネタばらしすっか)





男「――嘘だよ。おはよう」


女「……え?」


男「なんだよその顔。普段嘘ついてるのに嘘つかれるのには弱いのか?」ハハッ


女「……」






  ◆一時間後◆



女「……」

男「……あの」

女「なに」

男「ごめん」

女「怒ってないよ」

男「……」

女「だって普段キミにしてる事をされただけだし怒る筋合いも権利もこれっぽっちもないから安心して」

男「……それ、嘘ですよね」

女「怒ってないよ」

男(やっぱ嘘だ……怒ってるやんけ……どうしよう……)






男「……ホラ、あれだ」

女「……」

男「ホントは可愛いっていうより綺麗系だって事を言いたかった訳であって……」

女「フホゥ」

男(えっなに今の声)

女「……ゴホンッ。……ま、まぁ知ってたよ。キミは優しいからね」

男(なんか知らんけど説得成功した!)

女「とは言えこれでも結構傷ついたんだよ?」

男「え? やっぱ傷ついたの?」

女「あっ……」

男「……」





女「……う、嘘だから」

男「ソウデスカ」






  ◆  ◆  ◆



男「なぁなぁ」

女「うん」

男「ちょっと拗ねた感じで俯いて『嘘つき』って言ってみてくんない?」

女「? いいけど……」

男「……」ドキドキ




女「……嘘つき」プイッ




男「イイネ!」

女「……え? それだけ?」

男「うん」

女「……」






  ◆  ◆  ◆



男「普段すげー頻度で嘘をついてる女。毎日がエイプリルフールとか言ってたが、本当に4月1日になったらどうなるんだろうか」


男「単純に嘘が倍になるのかな? まぁいいや。試してみよう」




男「……うーっす。おはよー」

女「あぁ、おはよう」



男(見た感じは変わりないみたいだ)



すいませんまた中断します

箸休め程度に見てやってくれたら嬉しいです。
明日中に終わらせますね。

前どっかで書いてた?

こういう短編集的なやつ好きだから続けてほしい

乙です


女かわいい

どうも>>1です
再開しますね。




男「なぁなぁ」

女「うん」

男「宿題やった?」

女「やったよ」

男「……見せてくんない?」

女「はい」スッ

男「アッハイ。ドウモ」



男(今回は本当にやってある……いや、待て。まだ油断はできない)

男(思いもよらぬところでトラップが仕掛けてあるもんだ)






女「ねぇ」

男「んー?」カキカキ

女「何か飲む?」

男「えっ」

女「?」

男「……今なんて?」

女「いや、何か飲む?って聞いたんだけど……宿題写すので忙しそうだったから」

男「いいの?」

女「じゃなきゃそもそも提案しないよ」

男「そりゃそーだ。じゃあコーラで」



女「……何も入れないから安心して」ニコ

男「語るに落ちてるんだよなぁ……」






  ◆五分後◆



女「はい」

男「サンキュー」カキカキ

女「早く飲みなよ。ね?」

男「待ってもうすぐ終わるから」カキカキ

女「早く。ほら早く」

男「……」

女「どうかした?」

男「……なんか入れたろ」

女「キミへの親愛しか入ってないけど」

男「嘘つけ」

女「今日は嘘つかないよ?」

男「嘘つけ!」






男(―――と、こんな感じで取り立てていつもと変わらないやりとりをしてる訳だ)



女「ねぇ」

男「ん?」

女「キミは好きな人いる?」

男「随分いきなりだな……まぁ、気になる奴はいるけど」

女「奇遇だね。私も喋ってると楽しくてどうしても嘘ついちゃうような人がいるよ」

男「……それも嘘ってオチか」

女「今日は嘘つかないよ?」

男「ごめんちょっとゲシュタルト崩壊してきた!」






男(――なんとなく物足りなさを感じつつも、いつの間にか放課後になってました)



女「帰ろうか」

男「そうだな」

女「今日は夜から雨が降るらしいから早く帰らないと悲惨な事になるかもね」

男「マジで?」

女「だから今日は嘘つかないってば」

男「お、おう。信じよう」






  ◆  ◆  ◆



ドザァァァァァァァ……



男「何コレェ……」

女「だから言ったじゃない」

男「雨ってこんな音すんの? ヤバくない?」

女「ちょっとゆっくり歩き過ぎたねぇ」

男「こんな公園で立ち往生か……進退窮まったな」

女「まぁまぁ。屋根があるだけ感謝しないと」

男「…それもそうか」






  ◆  ◆  ◆


ドザァァァァァァァ…



男「……暇だな」

女「そうだねぇ」

男「……」

女「……」

男「……お前ってさ」

女「うん」

男「なんでそんなに嘘つくんだ?」

女「うーん……性分かな?」

男「どーせそれも嘘だろ」

女「……今日は嘘つかないよ」






女「……キミは嘘つきは嫌い?」

男「あんまり好きじゃないな」

女「そっか」

男「だからさ、お前もあんまり嘘つくなよ」

女「嘘つくのはキミにだけだよ」

男「えっもしかしてそれ特別扱いしてるつもり?」

女「もちろん。私はキミが好きだからね」

男「嘘つくのは俺にだけ→つまり今の台詞も嘘。はい論破ァ!!」

女「……本当なんだけどなぁ」






  ◆  ◆  ◆


ドザァァァァァァァ…



男「ヤバイよ止まないよどうすんのコレ」

女「キミが上半身裸になれば雨足弱まったりしないかな」

男「そんな能力あったら学生やってねーよ」

女「じゃあ何をやってたの? 私の旦那さんとか?」

男「よくもまぁそんなに与太話がポンポン出てくること」

女「今日は本音しか言ってないんだけどねぇ」

男「いよいよ嘘の定義が分からなくなってきたぜぇ……」






  ◆  ◆  ◆


サァァァァァ…



女「微妙に弱まってきたね」

男「そうだな」

女「……ところでさ」

男「おう」

女「雨の日ってテンション上がらない?」

男「うーん。確かに分からなくもないな」

女「私、雨が降ると積極的になれるんだ」

男「そうなの……か?」

女「うん。例えばいきなりキミに抱きついたり」

男「」



ちょっと中断しますね
もう少しで終わります。

焦らしよるわこの1

じゃあ再開します。
ちなみに濡れ場は皆無です!




女「……」ジリ…ジリ…

男「ちょっ!待て待て待て!」

女「どうかした?」

男「いや……えっ、嘘だよな?」

女「嘘じゃないよ」

男「おぅふ…」

女「さっきから言ってるけど今日は一回も嘘ついてないよ。エイプリルフールだし」

男「なにいってだこいつ」

女「何より私はキミが好きだからね」

男「」






女「……キミは言ったよね」ジリジリ…

男「な、何を…」

女「『気になる奴がいる』って」

男「……言ったかもな」

女「もしも、もしもだよ? もしもそれが私の事だったら……」ジリ…

男「だったら……?」





女「……私は、凄く、嬉しい」

男「うs――」

女「嘘じゃないよ」ニコ






男「ッ……」

女「どうなのかな」

男「……」

女「……」

男「……いや、なんか、ごめん」

女「?」

男「俺が好きなのは……お前じゃ…ないんだ」

女「……」






女「…………えっ? 今の流れで?」

男「えっ」






女「……」


女「えーっと……」


女「……うん」


女「……うん。そっか」


女「取りあえず、分かったよ」


男「なんか……ごめんな」


女「なんでキミが謝るの?」


男「いや、その……」


女「気を遣わないでも私は大丈夫だよ」


男「……でも」


女「言ったよね? 今日は嘘つかないって」


男「……」


女「だから……大丈夫」ニコッ






男「……」

女「……」

男「雨止んだし……お、送るよ」

女「遠慮しとくよ」

男「え――」

女「少し放っておいてくれないかな」

男「……!」

女「ごめん。でも―――」





女「――今は、あんまり優しくしないでくれるとありがたいんだ」






女「だから今日は一人で帰るよ」

男「……」

女「じゃあね」

男「あ、あぁ…」

女「……」クルッ



女「……」テク…テク…



女(……なんか釈然としないけど、あっさり振られちゃったな)テク…テク…



女(……)テク…テク…



女(まぁそれもそうか。こんな嘘ばっかりついてる女なんて)テク…テク…



女(でも……好きなのは本当だったのにな)テク…テク…






女(……)



女(……グスッ…)



女(……ふぅ……っ、あぁぁぁ……)ポロポロ



女(あぁぁぁぁ……っ!)ポロポロ



女(ううぅっ……馬鹿だ私……なんで今になって……)グスッ



女(……止まれ……!止まれ……!涙なんて見せたくn)ポロポロ






男「―――なーんつってな!!」






女(――え?)ピタッ






男「今のはぜーんぶ嘘でーっす☆」


女「……」


女「え?」


女「へ?」


女「は?」


男「全部嘘でーっす☆俺もお前の事が好きでーっす☆」


女「」


男「やっと驚いた顔したな。それでこそやり甲斐があったってもんだぜ」


女「」






女「……ぜんぶ、嘘……?」


男「おう。ぜーんぶ嘘」


女「……うそ……」


男「そう嘘。大体俺、親しい女友達なんてお前しかいないし」


女「……」


男「お前としか関わりないし」


女「……」


男「そういう訳で全部嘘です(笑)」


女「……」


男「やっと主導権握れました(笑)」






女「……ねぇ」


男「どうした?」


女「……どうしても言いたいから一言だけ言わせて」


男「いいよ?」


女「……」スーッ









女「――こ、この嘘つきっ!!」


男「はっはっは」




以上で終了です。
読んでくれた皆さんありがとうございました!

はっはっは

おつおつ

予想はしてたけどワロタ
女がただの嫌な嘘つきになるわけでもなくオチもあったしテンポよく非常に良かったと思います

こんな純粋な時代が欲しかった

最後に立場逆転した訳かww

おつ



青春しやがって……


清々しいな
乙乙

乙です
最高でした

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