伊織「人を好きになるってどんな気持ちなの?」(65)

やよい「えー?どういうこと?」

伊織「私人を好きになるってよくわかんないのよ」

やよい「私は、765プロのみんなも家族のみんなもだーい好きだよ!」

伊織「そういうことじゃなくて、その…男の人を好きになるってことよ」

やよい「えー、プロデューサーも長介達も男のひとだよ?」

伊織「そうね、ありがと…」

最近学校ではみんな塾にいるあの子のことが好きだとか
彼氏が欲しいとかそんな話題で盛り上がっている

けれど私は人を好きになるっていまいちわからない
もちろん765プロのみんなや、学校の友達は好きだ
でもみんなの言ってる好きとは言葉は同じでもまるで意味が違う

学校の友達には人を好きになるってどんな気持ち?なんて聞けないから
やよいに聞いてみたけれど、どうやらやよいも分かってないみたいだ

もっと年上の人に聞けばわかるかな?
そう思って恥ずかしいけれどあずさにも聞いてみる

あずさ「そうねぇ、私もずっと女子高だったから
    男の人とあんまり接してこなかったのよ、ごめんなさいね」

伊織「別にいいわ、私も分からないもの」

あずさ「小鳥さんに聞けばわかるんじゃないかしら?」

伊織「そうね、小鳥に聞いてみるわ、
   ありがと、あずさ」

あずさもわからないみたいだ
まあそのうち分かるかな?と思って
そのあとの仕事に集中することにした

こんな疑問も二日たてばもう忘れていたが
ふと事務所で小鳥と二人の時にこのことを思い出したので
聞いてみることにする

小鳥「えっ!?もしかして、伊織ちゃん恋でもしたの!?
   聞かせて聞かせて!」

伊織「違うわよ…、好きって気持ちがよくわからないから」

小鳥「ああ、そういうことね」

伊織「そうよ」

小鳥「好きっていうのはね、その人ともっと一緒にいたいって思ったり
   胸がドキドキしたりするのよ」

伊織「へー、よくわからないわね」

小鳥「まあそのうち分かるわよ、ふふふ」

伊織「そうかしら、そうだといいけど…」

小鳥に聞いたけど結局よくわからなかった
胸がドキドキするって疲れるじゃない
なにがいいのかさっぱりね…

美希「ハニー、今日はデートしてくれないの?」

P「今日は美希仕事だろ」

美希「ハニー冷たいの…」

美希はプロデューサーのこと好きなのよね
ちょっと聞いてみようかしら

伊織「ねぇ、美希」

美希「なあに?」

伊織「あんたプロデューサーのこと好きなのよね?」

美希「そうだよー、ハニーだもん」

伊織「人を好きになるってどんな気持ちなの?」

美希「そんなこと聞くなんてでこちゃん、かわいいのー」

伊織「頭なでるんじゃないわよ!」

美希「あはは、でこちゃんおこったの
   
   えーっとね
   ミキはハニーのこと考えると、
   こう胸のとこがきゅうってなるの
   それでね、すっごい楽しい気持ちになるんだよ」

伊織「でこちゃんじゃないっつーの…」

美希に聞いたけどやっぱりわからない
それに小鳥に聞いた時と結構違う答えでますますわからなくなった気がする

ふむ

けれどその気持ちは人それぞれなんだろうってことはわかった
こんなことを考えていると千早が事務所に入ってきた

千早「おはよう」

伊織「おはよう、千早」

千早「なにしてるの?」

伊織「ちょっとね、考え事よ」

千早「そう、みんなはまだ来てないのね」

伊織「美希はさっきまでいたけど帰ったわ」

千早「伊織はこの後仕事なの?」

伊織「仕事じゃないわ、ただ退屈だったから」

千早「そうなの、私も仕事まで退屈だわ」

伊織「じゃあちょっと聞いてもいい?」

千早「なにかしら?」

伊織「人を好きになるってどんな気持ちなの?」

千早「うーん、そうね
   私も好きになったことがないからよく分からないけど
   もし好きになったら好きな人に私の気持ちが歌に乗って届けばいいって思うわ」

伊織「千早らしいわね、にひひっ」

そっか美希みたいに積極的に好き好きっていう人もいれば
千早みたいに歌を歌って気持ちを届ける人もいるんだ
人によって気持ちの伝え方も違うのね

私がもし人を好きになったらどうやって気持ちを伝えるのかな?

好きって気持ちが
ちょっとわかれば分かるほど
もっと知りたくなって
もっと分からなくなっていく

やっぱり自分で人を好きになってわかるしかないみたい
そのうちわかるといいな

みきいお④

書きためが尽きた…
保守してもらっていい?

おい

オッス

伊織「私がソロでやるの!?」

P「そうだ、律子は元から竜宮小町は
 期間限定のユニットのつもりだったらしくてさ」

伊織「それで亜美とあずさは?」

P「二人ともソロでやるぞ」

伊織「残念だけどわかったわ…、んでなんであんたが言うのよ?」

はよ

P「今日から俺が伊織のプロデューサーになるんだ」

伊織「はあ!?律子は?」

P「律子はまた新しいユニットを企画してそっちに専念したいらしいんだ」

伊織「そ、そう、あんたじゃ頼りないわね…」

P「そういうなよ、精一杯がんばるからさ」

伊織「はぁ…」

竜宮小町がなくなっちゃうのはショックだけど
正直こいつがプロデューサーになってくれるのはちょっとうれしい
別に律子がいやだっていうわけじゃない
ただこいつといると安心するっていうか…

そして竜宮小町の解散ライブが終わってソロ活動が始まった

P「じゃあさっそく今日の仕事行くか」

伊織「はーい」

P「やっぱり一人だと不安か?」

伊織「別に…、ちょっとさみしいけど」

P「そっか、でも事務所のみんなとの仕事もあるからさ」

伊織「そうよね」

P「なんかあったらどんな小さなことでもいいから俺に相談してくれよ」

伊織「じゃあ、もっと頼りにしたくなるようになりなさいよね」

P「ぐっ…、わ、わかったよ」

伊織「ふん…」

この後のテレビ収録は初めて一人だったせいで
始まる前すごく緊張していた

P「伊織緊張してるのか?」

伊織「き、緊張してるわよ!悪い!?」

P「ははは、別にいいじゃないか、緊張してたって」

伊織「えっ?」

P「アイドルだって緊張するんだってわかった方が親しみやすいだろ
 そういうアイドルの形もいいと思うしな」

伊織「そうかしら?」

P「そうだよ」

伊織「なんか適当じゃない?」

P「そんなことないよ」

伊織「もういいわ、なんかなんとかなりそうな気がしてきたから」

P「そっか」

伊織「にひひっ」

無事にテレビの収録が終わって家までプロデューサーが送ってくれることになった

P「今日の収録よかったじゃないか」

伊織「まあ当然よね、スーパーアイドルなんだから」

P「ですよね」

伊織「流してんじゃないわよ!」

P「でもさすがは伊織だよ
 結構ほかのみんなはあがっちゃってまともにできなかったぞ」

伊織「あ、ありがと…」

こんな会話だけどほめられたのがちょっと嬉しかった
律子に褒められてもやっぱりうれしかったけど
あいつに褒められるのと違ったうれしさがある
なんでだろ?

友1「伊織はさー好きな人いないの?」

友2「そうだよ、芸能人とかかっこいい人ばっかじゃん!」

伊織「そ、そんなのいるわけないじゃない!」

友1「えーほんとに!?」

伊織「本当よ!私はアイドルなんだからね!」

友2「さっすがー」

こんなやり取りの中であいつの顔が真っ先に浮かんできた
なんであいつの顔が浮かんでくるのよ
関係ないじゃない…

すまん勘違いだった
でもこれでマジで書きため終わったから暇な人保守してください

完成したらまた張りに来ます

sssp://img.2ch.net/ico/kossorisan.gif

落としてはならん

勘違いってなんぞ

sssp://img.2ch.net/ico/kossorisan.gif
書きためがまだ残ってたって事じゃね?

では支援させて貰おうか

ひま

支援

>>4
詳細

間隔狭いかな?

>>2
さっきから何言ってるか意味分かんねーし
バカなの?てか本気でバカなの?

ほっす

ふひ

保守どうも
サルに気をつけながら投下してきます

P「おはよう、伊織、今日も頑張ろうな」

伊織「お、おはよ…」

P「なんか元気ないけど大丈夫か?」

伊織「は?なに言ってんの、私は全然元気よ」

P「そうか、ならよかった」

伊織「今日は雑誌の撮影だっけ?」

P「ああ、美希と真と三人でな」

伊織「そ、そう」

真「よろしくね、伊織」

なんなのかしら?
ちょっと残念に思う気持ちは
できるなら二人がよかった…かも

支援

しえん

待ってました

美希「おっはよーなの!ハニー!」

P「ちょ、美希抱きつくなよ」

美希「えー、ハニー冷たいの…」

P「じゃあ三人そろったし、そろそろ出発するか」

プロデューサーの車に乗って現場へ向かった
現場に着くとさっそく衣装に着替えて撮影する場所へ向かう

P「おっ、似合ってるじゃないか伊織」

伊織「そうかしら?ちょっと子供っぽ過ぎると思うんだけど…」

P「そんなことないよ」

伊織「まあ、あんt

美希「ハニー!どう?ミキ似合ってる?」

P「ああ、似合ってるじゃないか」

伊織「ちょっと美希私がしゃべってるんでしょ!?」

美希「あらでこちゃんいたの?」

伊織「キィー、もういつもあんたはそうなんだから!」

P「ちょっとけんかするなよ二人とも」

真「そうだよ、それで僕は似合ってますかね?プロデューサー」

P「ああ、ぴったりだよ」

真「へへっ、ありがとうございます」

美希「真君かっこいいーの」

この後無事撮影も終わりプロデューサーに三人とも車で送ってもらうことにした
一番最初に真を下し次が私だった

伊織「ありがと」

P「じゃあお疲れ様」

美希「お疲れさまなの、でこちゃん」

伊織「でこちゃんいうな!」

美希「これからどこ行くのハニー?」

P「どこって美希の家だろ?」

美希「えーデートしようよ、デート」

伊織「ちょっと美希なに言ってんのよ!」

美希「えー?なんででこちゃんが怒るの?」

伊織「な、なんでって別に…なんとなくよ!なんとなく!!」

P「ほらもう遅いんだから帰るぞ美希」

美希「はーいなの…」

伊織「じゃあ、おやすみなさい」

美希「おやすみー」

P「おやすみ」

さるよけ

寝る準備をして自分の部屋に戻る
音楽でも聞こうかしら
そう思ってコンポにCDを入れる

君は運命の人って思ったりして思い違いかなって迷ったりして~♪

伊織(久しぶりにこのアルバム聞いたけど
   前回聞いた時と聞いた感じが全然違うわね…
   なんでドキドキするんだろ?)

君が好き わかっている 馬鹿げている
でもどうしようもない~♪

同じ気持ちでいてくれたらいいな
針の穴に通すよな願いを繋いで~♪

伊織(そうよね
   馬鹿げてるわよ
   ましてや同じ気持ちでいるなんて…)

聞こえてくる 流れてくる
君を巡る 想いのすべてよ
どうか君に届け~♪)

伊織(あれ?
   なんで私はあいつのこと考えながら聞いてるわけ!?
   今までは歌を聴いてても、相手の顔なんてなかったのに…)

伊織(はぁ、あいつは今なにしてるんだろ?
   まさか本当に美希とデートとかいってるんじゃないでしょうね!?)

伊織(って、私が気にすることじゃないわね
   別にあいつがなにしてようと私には関係ないか)

伊織(今日はもう寝よう)

支援

それから一ヵ月くらいたった時仕事終わりに
みんな集められて
プロデューサーの話を聞いた

どうやら仕事をやめるらしい
美希と付き合うからだそうだ

美希のうれしそうな顔とは対照的に
事務所のみんなは暗い顔をしていた
みんなあいつのことが好きなのかな?

私はというとその時は
へえ、そうなのくらいの気持ちだった

確かに美希はスタイルもいいしいい子から
事務所のみんなだって納得するんじゃないかな

その話が終わるとみんなとぼとぼと帰っていった

私もみんなと一緒に帰る
みんな口数が少ない
まあ慕っていたプロデューサーがやめるんだ
当然と言えば当然

でも私の心に引っかかるものがある
プロデューサーがやめるっていうショックもあるが
それとは違う
私にはそれが何か分からなかったから放っておく

家に帰るといつものように寝る準備をして
自分の部屋に向かい音楽をかける

あーあ、さみしいわね
あいつがやめちゃうなんて…

(今も欲しがってくれるかい 僕を~♪)

美希とあいつがね…

(もう君がいなくちゃ飛べない 君が僕を軽くしてるから~♪)

歌を聴いてるだけなのになんであいつが浮かんでくるのよ?
しかもなんで私と手を繋いでるの?
意味分かんない…

(柄でもないけれど 会えるとうれしいよ
悩んだ末に想いを飲み込む日々
ほろ苦いキャンディーが まだ胸のポケットにあった
気付かせたのは君~♪)


なんだか今日はさみしいわ…


(やけに会いたくなって 声が聞きたくなって
みっともないけど すべてが愛しいよ
ひとり夜更けに孤独が爆発する~♪)


あれ?
なんか涙が出てる…

あいつとこれからの時間一緒にいれるのが
私じゃないって思うと
胸がしめつけられるみたいに苦しい

できることならずっと一緒にいたいのに…
あいつと二人でずっと

小鳥『好きっていうのはね、その人ともっと一緒にいたいって思ったり
   その人を思うと胸がドキドキしたりするのよ』

支援

あ…そっか

私はあいつが好きだったんだ

 その気持ちに気がつくと余計に涙が出てきた

こんな簡単なことに気がつくのに
どれだけ時間がかかってるのよ

本当はいつ気が付いてたんだろ?

初めての気持ちだったから直視するのが怖くて
自分の気持ちに気がついてないふりしてたのかな?

遅いわよ
気がつくのが…

でもやっと私なりの好きって気持ちがわかった

胸の奥にある
吹けば消えそうなくらいのあったかい気持ち

できればこの気持ちを伝えたかったけど
今回はそっとしまっておくことにする

また会えるといいな
この気持ちに…

終わり

>>61
おつ
でも報われて欲しかった

プロデューサーもラノベの主人公も一緒だな

>>61
乙でした




ふぅ・・・


デコちゃんは受け身が似合うな
報われる報われないに関係なく

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