十神「一人も犠牲を出さないと決めたのに…」
十神「さっそく二人の犠牲者を出すことになるとは…まったく情けない」
七海「…そんなことないよ」
十神「七海…いたのか」
七海「あのね、十神君はよくやってくれたと思うよ」
十神「頑張ったかどうかなんてどうでもいい、結果が全てだ」
七海「そんなことないよ。頑張ることが大事なんだよ」
十神「なんだと?」
七海「きっとね、十神君が行動しなかったらみんなもっと絶望してたと思う」
七海「今だってみんな日向君の死を乗り越えようと頑張ってる」
十神「ふん、それじゃあまるで狛枝の思惑通りじゃないか」
七海「それは違うよ!だってみんなこれ以上犠牲を出さないよう頑張ってるから」
七海「それって十神君に影響されたからじゃないのかな」
十神「…どうだろうな」
七海「私はね、十神君がこれ以上犠牲を出させないと信じてるから…」
七海「ふああ、眠い…。もう帰るね」
十神「七海…すまないな」
七海「どういたしまして…でいいのかな?」
※日向君は狛枝君に殺されました
※狛枝君は処刑されました
※ひどいオチだけど怒らないでね
※2のネタバレあり
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チャプター2 海と罰。罪とココナッツ
モノクマ「うぷぷぷ、お楽しみのレクリエーションタイムを始めたいとおもいますーす!」
十神「これは…ゲームの筐体か?」
七海「ねぇ、ソフトは?ソフトのラインナップは?」
モノクマ「じゃじゃーん!その名も"トワイライトシンドローム殺人事件"です!」
七海「トワイライトシンドローム…1966年に第1作目が発売されたアドベンチャーゲーム…」
七海「女子高生たちが数々の都市伝説の真偽を確かめるべく、探索していくストーリと…」
七海「横スクロール型のフィールドでキャラクターを操作してくのが特徴のゲームだよ」
西園寺「アドベンチャーゲーム?なんかつまんなそー」
十神「…で、このゲームがなんだというのだ?」
モノクマ「うぷぷぷ、このゲームこそがオマエラの次の動機になるんだよ!」
七海「動機…?」
モノクマ「実はね、このゲームのテーマは、"ミッシングリンク"なんだ」
田中「ミッシングリンクだと…?もしやこの俺様の失われた記憶がそこに記されているというのか?」
モノクマ「それはゲームをやってからのお楽しみだよ!やってみそ!」
左右田「いや…これが動機になるっていうならやらないだろ」
モノクマ「ふーん、本当にそれでいいの?」
モノクマ「誰かがこっそりプレイしちゃったら、そいつはオマエラを殺しに来るだろうね」
左右田「な、なんだよそれッ!?」
モノクマ「オマエラは敵同士ということをしっかり理解した上で、考えてね!じゃあね~」
左右田「お、おい…どうするよ?」
小泉「ど、どうするったって…」
十神「くだらん、いいかお前たち!今から俺の言うことをよく聞け!」
十神「今からお前たちがこのゲームをプレイすることは禁止する!」
花村「そ、それはかまわないけど…でも誰かがこっそりこのゲームをプレイするかもよ!」
十神「その心配は必要ない!なぜなら今からこの俺がゲームをプレイするからな!」
辺古山「なんだと…?しかしそれは危険ではないか?」
十神「本当に危険なのはこのまま誰もプレイしないことを期待して現状を維持しようとすることだ」
十神「最初はそれでいいかもしれん…がそのうち疑心暗鬼が生まれ、誰がいつ裏切るかもわからない状況になる」
十神「だからこそゲームの正体をはっきりさせて動機を片付ける必要がある」
七海「…うん、私はそれに賛成だよ」
ソニア「そうですね…十神さんにならまかせられます!」
左右田「あー、ソニアさんがそういうなら十神にまかせるか…ただ一人でプレイするっていうのはどうなんだ?」
西園寺「そうだよねぇ、十神おにぃが裏切らないとも限らないし」
小泉「…じゃあさ、私もゲームにつき合わせてくれないかな」
西園寺「な、なんで小泉おねぇが!?こんなことに付き合う必要ないよ!」
小泉「ううん、十神にばかり危険なことをまかせるわけにはいかないよ」
弐大「そうじゃのぉ…じゃあワシもいっちょ付き合うかのぉ!!」
澪田「じゃあ唯吹もヤッテヤルデスっす!」
十神「待て、このゲームをプレイする人物は俺が決める」
九頭龍「ああん!?さっきから聞いてれば勝手に物事決めやがって!」
九頭龍「俺はお前らを信用してないからな、そのゲームさせてもらうぜ」
小泉「ちょっとどういうつもりよあんた?」
十神「いや、いいだろう。ゲームをプレイするのは俺、九頭龍、小泉…それから七海の4人だ」
七海「私も?」
十神「ああ、超高校級のゲーマーの力が必要になるかもしれないからな」
小泉「はあ…、九頭竜がいるのは気に食わないけどまあこれでいいわ」
西園寺「小泉おねぇがいるなら信用してもいいかな」
田中「決まりだな、良い報告を期待しているぞ」
左右田「動機付けのためのゲームなんだから良い報告なんてあるわけないけどな」
十神「さっそくプレイするぞ」
七海「うん、とりあえず操作は私にまかせてよ」
小泉「私はゲームのことよくわからないから見てるだけにするね」
九頭龍「っち、どうでもいいから早く進めろよ」
◇◆
九頭龍「なんだぁ?ゲームオーバーになったぞ」
小泉「ごかいしたって…なんのことかしら」
七海「たぶん…これは隠しコマンドなんだよ」
十神「なるほどな…五回↓というわけか」
◇◆
七海「これで本当にゲームクリアみたいだね」
九頭龍「結局なんだったんだよこれは?」
十神「待て、スタッフロールが流れてるみたいだぞ」
小泉「ええ!?今私の名前が!」
九頭龍「お、俺の名前も出てたぞ!」
モノクマ「ありゃりゃ…もうクリアしちゃったんだ。製作者冥利に尽きるねぇ」
十神「何しに来たんだ?」
モノクマ「実はこれ実在の事件を元につくったノンフィクションゲームなんだ」
小泉「ノンフィクションって…もしかして私の名前が出てきてたけど…」
モノクマ「うぷぷぷ、ゲームクリア得点としてこれをあげるよ」
モノクマ「ゲームを操作していた七海さんに渡しておこうかな、じゃあね~」
十神「きっとそれが真の動機となりえるものだろう」
七海「…はい、十神君。これをどうするかは十神君にまかせるよ」
十神「ふむ、とりあえず見てみるか…」
十神「………なるほどな」
九頭龍「おい、何一人で納得してるんだよ!俺にも見せやがれ!」
十神「いや、今は教えられん」
小泉「ちょっとどうしてよ?」
十神「まあ待て、これがなんのか明日教えてやる」
小泉「はあ?今教えなさいよ!」
七海「…あのね、今ここには私たちしかいないよね?」
九頭龍「それがどうしたってんだよ?」
七海「スタッフロールで出てた名前って小泉さんと九頭龍君以外にもあったよね」
七海「西園寺さんと罪木さんと澪田さん。きっと彼女たちにも関係ある話なんだよ」
七海「だから今この場で教えることはできない…そういうことかな?」
十神「…ふっ、そんなところだ」
九頭龍「っち、仕方がねぇ。明日だな…俺はもう帰るぜ」
小泉「ちゃんと明日教えなさいよ!私ももう帰るね」
七海「…じゃあ解散しよっか」
十神「いや、これはお前にも見てもらいたい」
七海「えーと、じゃあ見るけど…ふむふむこれはこれは」
十神「お前はこの事件をどう考える?」
七海「うーん、登場人物はきっとみんなのことだよね」
十神「そうだろうな…そして重要なのは最初に殺された生徒だ」
十神「おそらく…九頭龍の妹だろうな」
七海「そして殺した人物はE子だね。その犯行に協力したのがD子の小泉さん」
十神「そのE子を殺したのが九頭龍といったところか…」
十神「うまくあいつらを説得できればいいのだが…」
七海「…きっと大丈夫だよ。十神君ならできる…と思うよ」
十神「ふっ、弱気になるなんて俺らしくなかったな」
七海「…私の前くらいではもっと本当の自分を見せてもいいんだよ?」
十神「本当の自分だと?まさかお前…」
七海「ふああ、眠みぃー。じゃあ私はもう帰るね」
十神「あいつはいったい…」
十神「もしかして俺の正体に気付いてるのか?…まあいい」
――――
――
→空港
澪田「話ってなんなんっすかねー?」
西園寺「今日はせっかく小泉おねぇたちと海水浴にいけると思ったのにー」
小泉「ごめんね、でも大事な話だから…」
罪木「わ、私なにか悪いことでもしちゃいましたかぁ?」
九頭龍「…これで全員か?」
澪田「冬彦ちゃんまできてるじゃないっすか!」
九頭龍「うるせえよ!十神!さっさと昨日のクリア特典を見せな!」
十神「まあ慌てるな、まずは昨日のゲームの話からだ」
◇◆
澪田「あばばばば、なんでそんな物騒なゲームに唯吹の名前があるんすか!?」
西園寺「まさかそのゲームの登場人物が私たちだっていうんじゃないよねー?」
罪木「私そんな記憶なんてありませんよぉ!」
西園寺「うるせぇ!ゲロブタは黙ってろ!」
罪木「ひぃぃ!すいませぇん!」
十神「だがお前たちがこの事件に関係している可能性を示している証拠がある」
十神「この写真を見ろ。お前たち三人が写っている」
澪田「たしかにこれは唯吹たちっすねー!」
西園寺「はあ?なんで私まで写ってるのかな?」
罪木「じゃあ本当に私たちの記憶は消されてるってことなんですかぁ?」
十神「おそらくそうだろうな」
九頭龍「ふざけんな!それが本当だとすると俺の妹が殺されたってことになるじゃねぇか!」
九頭龍「それにあいつは簡単に殺されるようなタマじゃねぇんだよ!」
十神「…この写真を見てみろ」
九頭龍「なっ…こ、これは俺の妹じゃねぇか…」
九頭龍「じゃあ小泉のヤツは俺の妹殺しの共犯ってことか!?どうなんだ!?」
小泉「ちょ、ちょっと待ってよ!いきなりそんなこと言われたってわからないよ」
九頭龍「うるせえ!これが事実を元に作られたってんならお前も犯人のひとりだろうが!」
小泉「そんなことを言ったらあんただってサトウって子を殺してることになるじゃん!」
九頭龍「そんなことは聞いてねえんだよ!ぶっ殺すぞ!」
十神「待て!!いったん落ちつけ!!」
九頭龍「ああん?」
十神「そもそもこの事件がノンフィクションだという事実が本当かどうかなんて疑わしいんだ」
九頭龍「さっきてめーがいったことと矛盾してんじゃねぇか」
七海「それは違うよ…さっき言ったのは私たちの記憶が消されていることは間違いないということだけだよ」
澪田「えーとぉ、つまりどういうことっすか?」
十神「これはモノクマが動機付けのために用意した架空のゲームに過ぎないかもしれないということだ」
十神「だいたいおかしいと思わないか?なぜお前の妹が希望ヶ峰学園にいるんだ?」
九頭龍「そ、そりゃあ超高校級の極道として…」
七海「でも九頭龍君が超高校級の極道として入学してるのにそんなことってありえるのかな?」
七海「それに君の妹はそう簡単に殺されるようなタマじゃないんでしょ?」
十神「それにこの写真だけでは本当に死んでるかもわからん。ただの血のりかもしれんしな」
九頭龍「た、たしかにそうだがよ…」
西園寺「そうだよ!小泉おねぇが殺しに加担なんてしてるわけないもん!」
罪木「そ、そうですよぉ!だいたいこんな証拠写真が残ってるのもおかしいですし…」
小泉「じゃあこれはモノクマがつくったまったくのデタラメってこと?」
十神「少なくとも今の時点ではそう考えるのが妥当だろう」
九頭龍「…でもそれが本当だとも限らねえだろ?」
十神「そうだ、そしてこの島にいる間は事実の確認をしようがない」
十神「だからこそこの島を全員で脱出しなければならない」
九頭龍「っち!じゃあお前らはせいぜい仲良しこよししてりゃあいいぜ!」
九頭龍「俺は俺の好きなようにやらせてもらうがな!じゃあな!」
小泉「ちょ、ちょっとあんた待ちなさいよ!」
十神「いや、かまわん…後で俺がなんとかする」
小泉「それにしても"動機"ってのがこんなものだったなんて…」
澪田「でもこれでもう安心っすよね?だってこんなのフィクションなんすから!」
十神「その通りだ。九頭龍だってあれが本当のことだとは思ってはいまい」
西園寺「はあ、あのクズのせいで無駄な時間を過ごしちゃったよ」
西園寺「それよりこれからみんなで海に行こうよー」
澪田「いいっすねー!白夜ちゃんに千秋ちゃんもどうっすか?」
七海「うん…私もいく」
十神「俺はパスだ。やらねばならんことがあるからな」
罪木「そうですか、残念です。でもまた今度一緒に…」
西園寺「あれれ~?そもそも罪木なんて誘ってないんですけど~」
罪木「ひぃぃ!すいませぇーん!」
小泉「あんまりいじめちゃ駄目だって。もちろん蜜柑ちゃんもいっしょだよ」
罪木「わ、私なんかがいいんですかぁ?」
澪田「当たり前だのクラッカーじゃないっすか!さあさっそく行くっす!」
七海「じゃあまたね、九頭龍君のことまかせたよ」
十神「ああ、何も心配せず遊んで来い」
十神「…さて、全員行ったようだな」
十神「…そこにいるんだろ?辺古山ペコ」
辺古山「…よく気がついたな。完全に気配をたっていたつもりだったが」
十神「ふん、あれだけ殺気をだしていればそりゃあ気がつくさ」
十神「他の奴らには秘密で呼び出したはずなのにお前がここにいるということは…」
十神「さっきのメンバーの誰かから話でも聞いたのか?」
辺古山「…どうだろうな」
十神「おそらく…九頭龍あたりから話を聞いたのではないか?」
辺古山「な、なぜそれを!?」
十神「俺の目はごまかせんぞ。前々からお前たちの関係は怪しいと思っていたんだ」
辺古山「そうか…そこまでわかってるならお前には話しておくべきかもしれないな」
辺古山「私は九頭龍組の…ぼっちゃん直属のヒットマンだ」
十神「ヒットマンだと…?なるほどな、お前たちはこの島に来る前から知り合いだったというわけか」
辺古山「…その通りだ…十神よ」
十神「なんだ?」
辺古山「頼みがある」
十神「頼みだと?なんだ言ってみろ」
辺古山「ぼっちゃんは…極道としては心の優しすぎるお方…」
辺古山「だからこそ…自分の立場に疑問を抱き、いつも迷い続けている」
辺古山「ぼっちゃんは誰かを犠牲にして自分だけが生き残るなんていう選択をしない人だ」
辺古山「だから…ぼっちゃんが皆の仲間になれるように協力してほしいのだ」
辺古山「私など所詮あの方の道具に過ぎない…私じゃ駄目なんだ」
十神「仲間になれるように…か。それは少し違うな」
辺古山「なんだと?」
十神「俺はすでに全員が仲間だと認めている。九頭龍も例外ではない」
辺古山「十神…」
十神「俺に任せておけ…十神の名にかけてなんとかしてみせよう」
辺古山「すまない…よろしく頼むぞ」
――――
――
九頭龍「なんだよお前が俺を呼び出すなんてよ」
九頭龍「もしかして今日の話の続きでもするつもりか?」
十神「俺は今まで自分を偽りながら生きてきた」
十神「俺という存在は本当はどこにも存在しない」
十神「だからこそ背負うものもなかったし、きっとこれからも偽り続ける人生を送ることになるだろう」
九頭龍「ああん?テメーは何が言いてえんだ?」
十神「九頭龍、お前は極道の世界で生きてきた人間だ」
十神「だからこんな状況下では人を疑わずにはいられないというのもわかる」
九頭龍「はん!わかってんじゃねーか!俺のいた世界じゃ信じたヤツから殺られるのが常識だ」
十神「しかしだからといってお前がそうやって孤立していると悲しむ人物がいるんだぞ」
九頭龍「なんだって?」
十神「辺古山はお前の大切な人なんだろう?あいつはお前のことをずいぶん心配していたぞ」
九頭龍「う、うるせえよ!なんでテメーがそのことを…」
十神「俺がどうして知っているかなんてどうでもいい、それよりも聞くがいい」
十神「お前は俺と違ってお前を認めてくれる存在がいる」
十神「そんな存在をお前は裏切ろうとしているんだぞ」
九頭龍「なっ…テメーになにがわかるっていうんだ!?」
十神「辺古山は自分のことをお前の道具だと言っていた」
十神「だから私の言葉はお前には届かない…とな」
九頭龍「あいつ…!まだそんなことを…」
十神「いいか、お前が俺たちと敵対するのは自分のせいだとあいつは思っている」
十神「あいつはお前が仲間となることを望んでいるんだ」
九頭龍「………」
十神「これからどうするかはお前しだいだ」
十神「だが自分を認めてくれる存在を裏切るような真似は俺が絶対に許さん」
九頭龍「…テメーの言いたいことはよくわかったぜ」
九頭龍「だが俺は…どうすれば…」
十神「簡単なことだ。辺古山が望んでいることを示してやればいい…それだけだ」
九頭龍「そうか…わかったぜ…」
十神「……」
九頭龍「十神…すまないな」
十神「弱者を導いてやるのが十神家の宿命だ。気にするな」
その後、九頭龍はみんなの前で土下座し今までのことを謝罪した
その行動は不審に思われたが九頭龍の切腹により謝罪が本物であることが認められた
幸いモノミが第三の島への橋を塞いでたモノケモノを倒していたため病院で治療することができた
しかし、そんなこととは別にモノクマは次の動機を準備していたのであった
いったん休憩
ここから話がどんどん適当になっていきます
チャプター3 磯の香りのデッドエンド
澪田「私の歌を聞けー!」
左右田「ぎにゃあああああああああああああああ!」
田中「破壊神暗黒四天王をグッタリさせるほどの力だと!?」
花村「うーん…なんだか新しいレシピが思いつきそうな…」
西園寺「わーい!わーい!凄い名曲だよー!」
小泉「ははは、私はちょっとついてけないかな…」
◇◆
モノクマ「それじゃあそろそろとどめをさそうかな」
十神「くっしかたがない!ここは俺が!」
弐大「待たんかい!今お前さんがいなくなったらだれがこやつらをまとめるんじゃ!」
弐大「ここはワシの出番じゃあ…!弐大猫丸の最後の大花火じゃあ!」
モノクマ「消えて無くなれー!」
弐大「うおおおおおおおおおお!!!」
終里「弐大ィィィィィ!!」
モノクマ「あわわわわ…えらいこっちゃあ…!しかたがないから奥の手を使うか」
モノクマ「というわけで殺人ドクターのボクにおまかせあれ!」
◇◆
西園寺「みんなの様子がおかしいよー!」
小泉「どうしちゃったの?もしかしてモノクマの仕業?」
罪木「みなさんすごい高熱ですぅ!」
モノクマ「うぷぷぷ、どうやら絶望病にかかったみたいだね」
十神「なんだと?」
モノクマ「これこそが新たなる動機!絶望病にかかると高熱と共に様々な絶望的症状を併発するんだ!」
モノクマ「たとえば田中君のウソつき病、終里さんの弱虫病、澪田さんのクソ真面目病みたいなね!」
九頭龍「田中はともかく…他の二人は正確が真逆になるような症状じゃねえか…」
モノクマ「絶望病は伝染することもあるから気をつけてね!」
モノクマ「うぷぷぷ、これからどうなるか楽しみだね!バイナラ~!」
左右田「逃げましょう、ソニアさん!下々の人間の下賎な病気がうつったら大変です!」
西園寺「そうだ!逃げよう!こんな変な病気になりたくないよー!」
十神「待て!その前に確認しなければならないことがある!」
七海「…なにかな?十神君」
十神「モノクマはこれが新しい動機になるといった…だがこいつらの症状を見る限りそんなことが起きるとはおもえん」
十神「もしかしたらこの3人以外にも絶望病にかかっているものがいるかもしれない!調べさせてもらうぞ!」
◇◆
十神「…まさか罪木まで絶望病にかかっていたとはな」
ソニア「十神さんが気付いてくれてよかったですわ」
小泉「そうね…もし気がつかなかったらみんなにも感染するところだったかもしれないわ」
十神「とりあえず病気にかかったものは隔離させ、入院させることにする」
九頭龍「そいつらの面倒は誰が見るんだよ?」
十神「ふむ、俺が残るのは確定として…あとは小泉、頼めるか?」
小泉「しかたがないわね、男のあんただけに面倒みさせるわけにはいかないし」
九頭龍「…俺もこっちに残るぜ、二人だけじゃ人数足んねえだろ」
辺古山「それでは私もこちらに残ろう…それでいいな?」
十神「ああ、ここに残るメンバーはそれでいいだろう」
花村「それじゃあ僕たちはいつでも駆けつけられるようモーテルに泊まろうか」
ソニア「そうですね…もしかしたらコテージの方はもう危ないかもしれませんし…」
十神「それと連絡手段が必要になるな…左右田、お前にまかせるぞ」
左右田「ああ、まあなんとかしてみるぜ」
十神「よし、じゃあさっそく行動開始だ!」
◇◆
罪木「…ねえ、十神さん。私なら大丈夫ですよ?」
十神「そんなわけないだろう、おとなしく寝ていろ」
罪木「…男の人と部屋で二人きりなんて恥ずかしいですよぉ」
十神「ふっ、そういって俺のことを遠ざけることが目的か?」
罪木「えーと、なんのことですか?」
十神「お前だけ高熱以外の症状がでていないのはおかしい」
十神「すでに絶望病の症状がでているんじゃないのか?」
罪木「だから私は大丈夫なんですってばぁ」
十神「なんにせよお前の熱が引くまではここを動くつもりはない」
罪木「…そんなにコロシアイをさせたくないんですかぁ?」
十神「当たり前だ、弱者を導くのが十神の名を継ぐものとしての義務だからな」
罪木「ふふふ、おもしろいこというんですねぇ」
十神「なんだと?」
罪木「だってぇ、十神さんって結局のところ偽者さんじゃないですかぁ」
十神「…知っていたのか」
罪木「思い出したんですよ、全部…とまではいきませんけどだいたいのことは」
十神「それで…どうするつもりだ?まさか俺のことを殺すつもりか?」
罪木「誰が死のうと私はどうでもいいんです。ただ私があの人の元にさえ行くことができれば…」
十神「あの人だと?誰のことだ?」
罪木「ふふふ、あの人だけは私のことを愛してくれた」
罪木「だから私はあの人の元へいくんですよ」
十神「…話から察するにもうあの人とはこの世にいないのか?」
罪木「…ねえ、十神さん。もうこの世界に希望はないんですよ?私と一緒に死にませんか?」
十神「断る。俺はこれ以上犠牲者を出さないと決めたからな」
罪木「ふーん、じゃあ十神さんが偽者さんだってことみんなにバラしちゃおっかなぁ」
十神「バラしたければバラせばいい」
罪木「怖くないんですかぁ?自分の正体がバレることが…」
十神「…ああ、もちろんだ」
罪木「……」
十神「今の俺には正体を知っていても俺のことを信じてくれるものがいる」
罪木「…どうせ裏切られますよ」
罪木「みんな…みんなそうだった!」
罪木「私は何も悪いことしてないのに!…でもそんな私をあの人だけは愛してくれたんです」
罪木「私にはあの人しかいないんですよ!」
十神「それは違うぞ!」
罪木「…?なにが違うって言うんですか?」
十神「たしかに今までのお前は裏切られてばかりの人生だったかもしれない」
十神「だが少なくとも俺はお前のことを裏切ったりはしない!」
罪木「そんなの信じられるわけないじゃないですかぁ!」
罪木「だいたいあなたなんて存在そのものが嘘じゃないですか!信じられるわけなんてないんですよ!」
十神「今はそれでもかまわん、だが俺がお前のことを守ると決めた以上は絶対に死なせないぞ」
罪木「なんで…なんでそんなこというんですかぁ!?そんなこといわれたら私…私…」
罪木「うわああああああああん!!」
十神「…今は泣きたいだけ泣くがいい。俺が受け止めてやる」
罪木「うう…本当は誰も信じたくなんかないのに…裏切られるってわかってるのに…」
罪木「どうして…そんな風に優しくなんてするんですか?嫌…なのに…」
十神「俺は自分の存在が認められないことのつらさを知っている」
十神「だからこそお前の気持ちが理解できるのかもしれない」
罪木「十神さん…私…もう一度信じてみてもいいんですか?」
十神「当たり前だ。それにお前の仲間は俺だけじゃない」
十神「俺たちはみんな仲間なんだ…犠牲なんて…これ以上絶対に出させん」
罪木「十神…さん…」
十神「……」
罪木「……」
十神「そうだ…今はゆっくり休むがいい」
◇◆
九頭龍「つい立ち聞きしちまったが…」
九頭龍「十神が偽者だと?」
九頭龍「それで俺にあんなことを言いやがったのか…」
九頭龍「それにしても十神の野郎…かっこつけやがって…」
九頭龍「もしかしたらあいつがいれば本当にこれ以上犠牲はでないかもな…」
その後、絶望病は治り完全に回復した
どうやら絶望病にかかってた時の記憶は完全に消えたようであった
そして第4の島の橋が渡れるようになったが…
とりあえずここまで
今日中には終わらせたい
前スレってある?
なんか早くて面白い
すげえ、2人以外誰も死なずにトントン来たwwww
面白い、期待
横スクロールのアドベンチャーゲームってなんだよ
強制スクロールしたらアドベンチャーにならんだろ
>>28
ゲームでまんま同じセリフで説明されてるよ
強制じゃなくて自分で操作して横にスクロールするゲーム
チャプター4 超高校級のロボは時計仕掛けの夢を見るか?
モノクマ「えー、オマエラに大変残念なお知らせがあります」
モノクマ「至急砂浜までお越しください」
左右田「あーどうせろくなことじゃないんだろうな」
小泉「でもいくしかないのよね…」
罪木「でもでも、もしかしたら逆に良いことかもしれないですよぉ」
西園寺「んなわけねーだろ!ゲロみたいな口臭を撒き散らすな!」
罪木「ひぃぃ!ゲロブタですみませーん!」
十神「とにかく砂浜へ行くぞ!」
◇◆
弐大「ガーハッハッハッハッハッハッハ!」
弐大「弐大猫丸!地獄の底から復活じゃあ!」
終里「ほ、本当に弐大なのか…?ごめん、俺のせいでそんな姿に…」
弐大「こんなもん些細なことじゃあ!生きていればそれで良し!」
花村「安心して!そんな姿になっても十分僕の守備範囲だからね!」
左右田「守備範囲広すぎんだろーが!」
澪田「それにしてもロボになって帰ってくるなんて…超カッケーっす!」
十神「…その姿はともかく無事で何よりだ」
◇◆
モノクマ「第4の島には"船の部品"やオマエラの"プロフィール"、未来機関の情報もあるから頑張って探してね」
左右田「船の部品があるなら行くっきゃねーな!」
田中「これも因果律の運命…なんの犠牲もなしには何もつかめんからな」
辺古山「うむ、危険が待ち受けているかもしれないからといって手をこまねいているわけにもいかんからな」
弐大「そうと決まったらさっそく捜索開始じゃあ!!」
モノクマ「ウルトラデリシャスグレートコースター!出発進行ー!」
左右田「ぎにゃあああああああああああああああ!!」
終里「ヒャッホーーーーーーーーーーーーーーイ!!」
澪田「ヒャッホーーーーーーーーーーーーーーイ!!」
十神「これは凄まじい重力だ…くくく、おもしろい」
罪木「ひゃああああああ!!もうおろしてくださぁーーーい!!」
七海「…うん、これはなかなか」
◇◆
モノクマ「はーい!到着です!ちゃんとご褒美用意してあるからちゃんと見るんだよ!」
十神「これは…未来機関のファイルか?」
七海「さっそく見てみようよ」
ソニア「未来機関の正体…これで判明するのでしょうか…」
モノクマ「うぷぷぷ、じゃあね~」
◇◆
九頭龍「コロシアイ学園生活…だと!?」
小泉「ちょっと待ってよ!この生き残りの6人の写真ってさ…」
田中「ずいぶん痩せているが…十神のようだぞ…」
弐大「ど、どういうことじゃあ!!もしかしてこの十神はお前さんなのか!?」
十神「……」
左右田「おいおい、どういうことだよ?まさかお前が未来機関の裏切り者だったのか?」
澪田「でもでもこの写真の白夜ちゃんは痩せすぎじゃないっすか!別人っすよ!」
西園寺「どうなんだよー?黙ってないでなにか反論でもしたら?」
十神「そうだな…結論から言わせてもらうとそこに写っている人物は俺ではない」
十神「本物の"超高校級の御曹司"十神白夜だ」
辺古山「な、なんだと!?じゃあお前の正体はいったいなんだというのだ!?」
十神「俺の正体だと…?そんなものはどこにも存在しない」
十神「あえていうならば…超高校級の詐欺師…俺の肩書きはそれだけだ」
九頭龍「マジでテメーは偽者だったのかよ…病室で話してたアレは嘘じゃなかったんだな」
十神「ほう、聞いていたのか?…それでこれから俺をどうするつもりだ?」
十神「俺は今までお前たちのことを騙し続けていた…すまなかったな」
西園寺「はあ?謝ってすむ問題だと思ってるの?」
左右田「そうだぜ!もしかして本当に裏切り者なんじゃあねーよな!?」
終里「裏切り者だとぉ?どうなんだぁ?十神よぉ」
ソニア「静まれーーい!!!」
左右田「そ、ソニアさん?」
ソニア「みなさん、落ち着いてください!!」
前スレとかはないです
日向と狛枝が死んでるのは出オチぐらいに思っていてください
ソニア「今までみなさんを導いてくれたのは十神さんじゃありませんか!」
ソニア「今ここに私たちがいるのは十神さんのおかげです!」
ソニア「きっと…きっと何か事情があって自分を偽っていたんです!」
七海「…うん、私もそう思うよ。少なくとも十神君は裏切り者なんかじゃない」
罪木「そうですよぉ!十神さんは私が病気にかかったとき寝ずにつきっきりで看病してくれたんです!」
弐大「その通りじゃあ!十神は今まで何度も自分の命を懸けてまでコロシアイを防ごうとした」
弐大「十神の正体がなんであれワシらの仲間であることに代わりはないんじゃあ!!」
十神「お、お前たち…」
ソニア「…十神さんはどうして自分を偽るような真似をしていたのですか?」
十神「…俺には戸籍も名前もない」
十神「誰かのカタチを借りなければ存在することすらできない」
十神「だからこそ…十神白夜というカタチを借りていたんだ」
七海「…やっと、本当のこと話してくれたね」
九頭龍「まったくだ、テメーはテメーなんだから隠す必要なんてなかったのによぉ」
田中「くっくっく、重要なのは外面なんかではなくその内に秘められた力なのだ」
田中「自分の正体がどうとかは問題ではない。俺様たちは魂で繋がったソウルメイトなのだからな」
西園寺「もー!気持ち悪いこといわないでよ!ようは自分の名前がなかったから借りてただけってことでしょ?それでいいよ!」
小泉「そうね…十神は十神、それでいいんじゃないかな」
ソニア「そうです!十神さんは十神さんです!他の誰でもないんです!」
左右田「ソニアさんのいうとおりだ!俺はおまえのこと信じるぜ!」
終里「んー?よくわかんないけど十神は仲間ってことだな?じゃあそれでいいぜ!」
花村「んふふふ、僕としては最初からどっちでもよかったんだけどねぇ」
辺古山「まあ自分の正体を隠してたのはおまえだけじゃない。あまり気にするな」
澪田「やっぱりリーダーは白夜ちゃんじゃないと締まらないっすからね!」
十神「お前たち…今まで生きてきてそんなこと言われたのは初めてだ」
十神「ありがとう」
モノミ「これが友情ってヤツなんですねぇ…先生は感動しました!」
モノクマ「うう…ボクも柄にもなく感動しちゃったよ」
西園寺「うわあ!最悪のゴミカスどもがきちゃったよ!」
モノミ「そんなぁ!お兄ちゃんと一緒にしないでくだちゃいよぉ!」
モノクマ「ええい!うるさいぞ!おまえは黙ってろ」コークスクリューパンチ!
モノミ「うぎゃあああああああ!あちしって本当に不憫!」
田中「貴様…何しに来たのだ?返答しだいでは生きては返さんぞ」
モノクマ「やだなぁ、ボクはただみんなの友情をもっと深めてあげようと思って新しい情報を提供しにきたのに」
十神「ほう…もしかしてドッキリハウスのことか?」
モノクマ「そのとおり!ドッキリハウス行きの列車の準備が出来たからね!」
モノクマ「そこには"船の部品”も"プロフィール"もあるよ」
左右田「船の部品だって!?…いや、でも怪しすぎるよなぁ」
モノクマ「ボクは嘘はぜったいに言いません!」
弐大「そんなこと信じられるかぁ!!」
小泉「そうよ!どうせこれも罠なんでしょう?」
七海「それでも前に進むためには行くしかない…と思うよ」
十神「七海の言うとおりだ…どうせ拒否したところで無理やり連れて行くつもりなんだろう?」
モノクマ「さすが詐欺師様はよくわかってるねぇ、オマエラには拒否権なんてないんだよ!」
モノクマ「いいからさっさと列車のとこまできやがれ!以上!」
左右田「くそっ、結局行くしかねえのかよ」
辺古山「だが、そこには船の部品もあると言っていた…悪いことばかりではないかもしれん」
花村「か、覚悟をきめるしかないってことだね」
終里「よっしゃ!そうと決まればさっそく乗り込むぞ!」
モノクマ「紳士ならび淑女のオマエラ!当列車はドッキリハウスへと向かっております!」
モノクマ「立ち上がると危険だから気をつけてね!…ま、そんなヒマないでしょうがね」
プシューーーーーーー!
西園寺「な、なによこれ!?」
辺古山「…ガスのようだな」
澪田「毒ガスっすか!?今思い切り吸っちゃったっす!ヤバイっすよー!」
十神「くそ、ここまで露骨な罠をしかけてくるとは…」
◇◆
十神「…なんだここは?」
ソニア「あら…こちらはどこでしょう?」
左右田「おいおいどうなってんだよ?」
七海「眠い、もうひと眠りしよっと」
罪木「駄目ですよぉ!起きてくださぁい!」
モノクマ「いらっしゃーい!ストロベリーハウスへようこそー!」
十神「ストロベリーハウスだと?ドッキリハウスではないのか?」
モノクマ「ストロベリーハウスはドッキリハウスの一部だよ!」
モノクマ「ごちゃごちゃ説明してもオマエラの脳みそじゃあ理解できないだろうから自分の目でここがなんなのか確かめてね!」
花村「こ、こんなところに僕らを連れてきてどうするつもりなんだ!?」
モノクマ「んん?これが今回の動機の脱出ゲームなんですけども?」
十神「脱出ゲーム…だと?」
モノクマ「コロシアイが始まったらここから出してあげるよ!にょほほ!」
七海「…どうやらやられたみたいだね」
十神「っち、俺としたことがなんたる不覚…」
澪田「うーん、とりあえず出口でも探すっすか?」
罪木「でも出口なんてあるんでしょうか?これが動機ってことはここから出られないんじゃ…」
九頭龍「あるに決まってるだろうが!出入り口がなけりゃここにだって入れねえだろ!」
罪木「ひぃぃ!そうですよねぇ!すいませぇーん!」
小泉「ちょっとあまり怒鳴らないでよ。怖がってるじゃん」
九頭龍「あ、ああ。すまねぇ」
十神「一人で行動するのは危険だな…ペアをつくって探索を開始しろ!」
澪田「じゃあ私は白夜ちゃんと一緒に行くっすよー!」
西園寺「じゃあ小泉おねぇ、一緒に行こうー!」
小泉「はいはい、じゃあ行きましょうか」
九頭龍「辺古山、行くぞ」
辺古山「はい、ぼっちゃん」
七海「うーん、じゃあ罪木さん一緒に行こっか」
罪木「は、はい!私でよければお願いしますぅ」
弐大「終里、お前さんは目を離すと何をしでかすかわからんからのぉ。一緒に行くぞ!」
終里「別になにもしねぇよ」
左右田「じゃあソニアさん一緒に行きましょうか」
花村「ソニアさんなら田中君と一緒にもう行っちゃったよ」
左右田「え…じゃあ残りは俺とお前だけ…?」
はたして今日中に終わるだろうか…
とりあえず続きはまた後で
頑張ろう
十神「結局出口らしきものは見つからず…か」
終里「どうすんだよ…このままじゃ餓死しちまうぜ」
九頭龍「とはいったって探すところはすべて探したぜ」
田中「結局船の部品とやらもラジコンのものだったしな」
七海「あと探索してないところいえばファイナルデッドルームくらいのものだね」
左右田「しかしよぉ、モノクマが命懸けのゲームとか言ってたぜ」
弐大「極上の凶器があると言っておったのぉ」
十神「しかたがない、ここは俺が捜索しようではないか」
ソニア「そ、そんな!駄目です!危険すぎますよ!」
七海「そうだよ…それにこれがゲームというなら私の出番だよ」
十神「いや、ここは俺に任せてくれないだろうか」
小泉「ちょっと!あんた一人でなんでも背負いすぎじゃないの?」
十神「…お前たちは俺の正体を知っても…それでも俺のことを認めてくれた」
十神「俺はその期待にどうしてもこたえたいんだ…いかせてくれないか」
七海「…うん、じゃあ十神君にまかせよっかな」
左右田「おいおい、本当に大丈夫か?」
十神「問題ない…俺を誰だと思っている?」
弐大「くれぐれも無理はするんじゃあないぞ。何かあればすぐに駆けつけてやるからのぉ」
十神「わかっている、俺にまかせておけ」
→ファイナルデッドルーム
十神「ここがファイナルデッドルームか…」
十神「ずいぶんと悪趣味な部屋だ…」
十神「……」
モノミ「……」
十神「なぜおまえがここにいる?」
モノミ「うう、あちしも気付いたらここにいたんですよ」
十神「まあいい、俺の邪魔だけはするなよ」
モノミ「やっぱりここでも邪魔者扱いでちゅか」
◇◆
十神「おかしいな…これでゲームクリアだと思ったのだが…」
モノミ「もしかしてあの手紙…」
十神「手紙だと?そんなものをもっているならさっさと渡せ」
モノミ「はい、これでちゅ」
十神「…なるほどな、ロシアンルーレットをしろというわけか」
モノミ「ええ!?だめでちゅよ!やめてくだちゃい!」
十神「この俺がこれくらいで死ぬわけがない…まあ、見ていろ」
「カチャ…」
「…ガチャリ」
十神「…どうやら今度こそゲームクリアみたいだな」
モノミ「やったー!これで出られるでちゅね!」
十神「待て、おまえはロシアンルーレットをしてないだろうが」
モノミ「ええ!?……なんで銃をこっちに向けてるんでちゅか!?」
十神「黙ってろ、この俺が撃ってやるんだ。感謝しろ」
モノミ「せてめ弾丸込めなおしてからにしてくだちゃい!それじゃあ五分の一じゃないでちゅか!」
十神「バーン!」
モノミ「ぎゃあああああ!!…ってあれ?助かったでちゅ!」
十神「っち、つまらん」
モノミ「そんな!?舌打ちされたでちゅ!」
ソニア「十神さん大丈夫でしょうか?入ってからずいぶん時間が経ってますけど…」
弐大「そういやもう夜10時を過ぎる頃じゃのぉ」
左右田「げ…そんなに時間経ってたのかよ」
花村「こんな密室空間にいると時間間隔がわからなくなるねぇ…あっ閃いた」
小泉「どうせろくなことじゃないんだから黙ってなさいよ」
花村「そ、そんなぁ!…まあそのとおりなんですけどね」
終里「ふああ、それにしても夜だと思うと急に眠くなってきたな」
七海「駄目だよ、終里さん。今もこうしている間に十神君は頑張ってるんだから」
澪田「いつも寝てばかりいる千秋ちゃんに言われるなんて一本とられたっすねー!」
終里「わあってるよ…しかし戻ってこな…」
ガチャ
十神「待たせたな!お前たち!」
モノミ「あたちもいるでちゅよ!」
澪田「ウッヒャー!白夜ちゃんが帰ってきたっす!…ってなんじゃあそりゃ!!」
左右田「おいおいおいおいおい!それ爆弾じゃねぇか!んなもんどうすんだよ!?」
十神「もちろん、出口をこれで破壊して外にでるんだ」
七海「…でも出口なんて見当たらなかったよね?壁でも壊すの?」
十神「いや…どうやらこのドッキリハウスはさっき七海が話してくれた構造とは違うようだ」
七海「違う構造?それってどういうこと?」
十神「それはあとで話そう…とりあえずマスカットタワーへ向かうぞ!」
→マスカットタワー
七海「なるほど…ストロベリーハウスとマスカットハウスは縦につながってたんだね」
罪木「ということは…マスカットタワーのこの扉が出入り口だったということなんですね」
九頭龍「そうとわかればさっさとこんな扉ぶっ壊しちまおうぜ!」
弐大「ちょっと待たんかいぃ!」
辺古山「どうした?なにか問題でもあるのか?」
弐大「建物の破壊は校則違反にはならんのか?」
モノミ「それなら大丈夫でちゅ!校則違反になるのは自然破壊なので建物の破壊は問題ありまちぇん」
西園寺「じゃあ問題ないねー!さっそくそのゴミに爆弾を括りつけてど派手にやっちゃおーよ!」
モノミ「ええ!?あちしまで爆発させる必要ないじゃないでちゅか!」
弐大「いや、ワシが言ってるのはそっちの校則じゃあなくてモノクマのヤツが付け加えおった方の校則じゃ」
小泉「たしか島に設置された物を許可なく破壊する事を禁じる…だったかしら」
モノミ「あわわ、そっちの方はモノクマのヤツが勝手に書き加えたものだからあちしにはなんとも…」
終里「なんだよ、役に立たねえなぁ」
十神「それは違うぞ!モノミはとても役に立つ存在だ!」
モノミ「十神君…まさかそんなこといわれる日が来るなんて…」
十神「爆破行為はすべてモノミにやってもらう。それなら問題あるまい」
モノミ「…ほえ?」
左右田「おお!そりゃ良いアイデアだ!」
ソニア「それじゃあモノミ先生よろしくお願いします!」
西園寺「きゃは!先生よろしくー!まさかできないなんて言わないよねー?」
モノミ「そ、そんなぁ…こんな時だけ先生扱いなんてひどいでちゅ」
十神「よし、俺たちは離れるぞ、後は任せたぞ」
七海「…頑張ってね」
モノミ「…ええい!こうなったらやってやるでちゅ!」
モノミ「えーい!!」
ドカーン!!!!
西園寺「たーまやー!」
ソニア「きれいに吹っ飛びましたね!」
澪田「先生の死は絶対に忘れないっすよ!」
モノミ「あちしはまだ生きてるでしゅー!」
十神「…ふん、どうやらこれで外に出られそうだな」
モノクマ「おい!オマエラ!なにやってるんだ!建物を壊すなんて校則違反だぞ!」
終里「俺らじゃあねぇよ、全部モノミの仕業だよ」
モノクマ「くっそー、絶対に許さないぞ!おらー!!」ヘブンズドアー
モノミ「ぎゃあああああああ!!あちしの扱いがひどすぎまちゅー!」
モノクマ「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラーーーーー!!」
モノミ「ぐえええええええええええええええ!!」
七海「…今のうちに帰ろうか」
こうして無事ドッキリハウスから脱出した
しかし、この後誰もが予想もしない事態が起きるとはまだ誰も知らなかった
この抜け口は予想外だった
チャプター5 君は絶望という名の希望に微笑む
モノクマ「うぷぷぷ、こんなこともあろうかと更正前のデータをとっておいてよかったよ」
モノクマ「これを狛枝君と日向君に上書きすれば…うぷぷぷ」
モノクマ「まあ日向君というよりはカムクライズルっていう感じだけどね」
モノクマ「もっともっと殺しあってもらわないと私様量産化計画が進まないからね、うぷぷぷ」
◇◆
狛枝「…あれ?ここはどこだろう?僕はいったい何を…」
狛枝「…ああ、思い出した。僕はこの世界に絶望して…」
狛枝「絶望を絶やさないと…そう…絶望は全て根絶やしにしてやるんだ…」
狛枝「あはははははははははははははははははははは!!」
◇◆
カムクラ「…ああ、ツマラナイ」
カムクラ「結局こうなるのか…希望なんてどこにもありはしない…」
カムクラ「未来なんて絶望一色に決まっているのに…」
◇◆
モノミ「み、みなさん…第5の島が開放されまちた…よ」チマミレ
花村「みんなお腹すいたでしょう!徹夜で仕込みして料理つくったよ!」
九頭龍「1日だけとはいえドッキリハウスでは何も食べることができなかったからな」
罪木「こうしてみると食べ物のありがたみがわかりますねぇ」
弐大「結果だけみるとあのプチサバイバルも良かったのかもしれんのぉ!」
モノミ「あれー?前回あれだけ頑張ったのにまた無視されてる?」チマミレ
七海「あれ?モノミいたんだ?」
モノミ「本当に気がついてなかったの!?せっかく最後の島が開放されたから知らせに来たのに…」チマミレ
十神「とりあえずその薄汚い血でも拭け」
モノミ「そうでちゅね…」チマフキフキ
モノミ「はい!そういうわけでとうとうモノケモノをすべて倒しましたよ!」
十神「そうか…では朝食をとったらさっそく手がかりを探しに行くか」
澪田「今度はどんな島なんすかねー?」
左右田「船の部品でも見つかりゃあいいんだけどな」
終里「まずは飯を食うのが先決だぜ!」
花村「んふふふ、たくさん作ったからいっぱい食べてねぇ」
◇◆
十神「さて、ここが最後の島か…まるで近未来都市だな」
西園寺「なんか気味悪ーい」
罪木「そ、そうですねぇ。なんだか少し怖いです」
左右田「でもここなら船の部品が見つかりそうだぜ!」
九頭龍「そうだな、なんにせよここが最後の島だ。絶対に何か見つけるぞ」
ソニア「さっそく探索開始です!」
→屋台通り
十神「…よし全員戻ったな。調査結果を報告しろ」
◇◆
左右田「えーと、ワタツミ・インダストリアルっつう会社の研究施設があったぜ」
左右田「樹脂やセラミックや断熱材を加工して電気絶縁部分や機械部品なんかを製造してる会社だな」
左右田「なんか人型ロボットやらモノケモノやらヤバそーなもんばっか作ってたぜ」
◇◆
ソニア「軍事施設がありました。しかもこんな小さな島の割りに、かなりの戦力が充実してるようです」
ソニア「戦車とかを使いこなせばモノクマさんたちにも立ち向かえるかもしれませんよ!」
◇◆
七海「えーとね、モノクマ型の屋根がついた工場を発見したよ」
七海「そこではモノクマのぬいぐるみが大量に作られててね、倉庫にはモノクマグッズなんかもあったよ」
◇◆
十神「ふん、これといって目新しい情報はないな…」
十神「他に未来機関についてわかった情報はないのか?」
終里「………」
弐大「どうしたんじゃ終里?お前さんらしくもない…顔が青ざめているぞ」
終里「な、なんでもねぇよ…」
小泉「ほ、本当に大丈夫なの?赤音ちゃん?」
終里「大丈夫だっていってるだろ…」
罪木「でもでも朝はもっと元気だったじゃないですかぁ」
西園寺「ご飯の食べすぎでお腹でも壊しちゃったんじゃないの?」
花村「おかしいなぁ…たしかに終里さんの食べっぷりは凄かったけど健康を害するほどじゃなかったはず…」
辺古山「なにかあったのなら正直に言ってみろ」
終里「…だ、だってよう…こんな話しても信じてもらえないと思うぜ」
十神「信じるかどうかは俺が判断する。いいから話してみろ」
終里「じ、実はよぉ…見ちまったんだ…」
左右田「み、見たって何をだよ?」
終里「…幽霊だ」
弐大「幽霊じゃとぉ?ガッハッハ!なんじゃそんなことでしょげてたのか!」
小泉「ゆ、幽霊なんているわけないじゃん」
十神「待て、まだ決め付けるのは早い。もっと詳しく話せ」
終里「軍事施設を探索中によ、見かけちまったんだ」
終里「処刑されたはずの狛枝を…」
十神「なんだと?狛枝はたしかに俺たちの前で処刑されたはずだが…」
西園寺「き、きっとワカメと見間違えたんだよー!うん、きっとそうだ!」
田中「…いや、それはどうかな」
ソニア「え…もしかしてなにか心当たりがあるのですか?」
田中「狛枝かどうかはわからんが俺もあそこから人の気配を感じた」
左右田「ああ?またいつもの虚言じゃないだろうな?」
ソニア「お黙りなさい!…田中さんその話は本当のことですか?」
田中「ああ、人の気配を感じ取ったのは俺様だけでなく我が破壊神暗黒四天王もそれを感じ取っている」
ソニア「じゃあ間違いありませんね!」
澪田「でもそれってこの中の誰かと見間違えただけなんじゃないっすか?」
終里「…いや、たしかにありゃあ狛枝だった」
弐大「…してその狛枝は何をしておったのだ?」
終里「俺にもわかんねえよ…気がついたら消えてたんだからよ」
十神「いきなり現れた狛枝か…一応注意しておいたほうがいいかもしれないな」
十神「もしかしたら未来機関の連中かもしれんしな…」
終里「…それとよ、俺が見た幽霊は狛枝だけじゃねぇんだ」
左右田「はあ?まだいるってのかよ?」
終里「あの橋のあたりでよ…長髪の男を見かけたんだ」
十神「長髪の男だと…?そいつはいったい…」
ドギャアアアンン!!!!
田中「なんだ!?もしや終焉の審判でも始まったのか!?」
九頭龍「橋がある方から聞こえたぞ!」
十神「ここには全員集まっていたはず…もしや終里のいっていた幽霊のしわざか?」
辺古山「どうする、十神よ。もし未来機関の連中がこの島に来ているというのなら下手に動くのはまずいぞ」
十神「俺が様子を見に行こう…お前たちは軍事施設に避難しろ!」
辺古山「おい、お前一人で大丈夫なのか?」
十神「下手に大勢で動けばその分だけ見つかる可能性が高くなる…俺一人で十分だ」
十神「ソニア…お前に指揮を任せる。俺に何かあったときはお前がみんなを導くんだ」
ソニア「わかりました…十神さんくれぐれも無茶はしないようお願いします」
◇◆
十神「まったく…何が起きているというんだ」
十神「さっきの爆発音…おそらく橋が壊されたんだろう…」
十神「このタイミングで橋を壊すなんて…モノクマか未来機関のしわざだろうな」
十神「それにしても狛枝の幽霊か…もしかして…」
七海「……」
十神「……」
七海「……」
十神「…おい、なぜお前がこんなところにいるんだ?」
七海「十神君一人じゃ心配だったから…」
十神「っち、しかたがない。俺のそばから離れるなよ」
七海「…うん」
◇◆
ソニア「みなさんこちらです!もうすぐ軍事施設につきます!」
弐大「む?なんだか妙な音が聞こえんか?」
終里「これは…何か大きなものが動いているような音だな」
九頭龍「くそがっ!やっぱりこの島に何か来てやがるようだな」
澪田「んん!?なんかこの音どんどん大きくなってるっすよ!」
花村「すぐ近くまで来てるってこと!?早く隠れなきゃ!」
田中「…あれはなんだ?」
左右田「…はは、嘘だろ」
辺古山「っく、先手を打たれていたということか」
西園寺「じょ、冗談きついって」
小泉「な、なんなの!?」
罪木「きゃああああああああああ!!戦車がこちらに向かってきてますよぉ!!」
弐大「いかん!!全員伏せろぉおおおおおおおお!!!」
ドゴオオオオオンン!!!!
罪木「きゃあああああああああ!!」
左右田「ぎにゃあああああああ!!」
澪田「あばばばばばばばばばば!!」
九頭龍「マジで撃ってきやがったぞ…」
辺古山「みんな無事か!?」
ソニア「に、弐大さんが!!」
終里「弐大!!大丈夫か!?」
弐大「うぐぐぐぐぐ、弩えれぇ威力じゃのぉ」
弐大「あと2、3発食らえばいくらワシのこの体でももたないじゃろう」
左右田「ちきしょう…ここまでなのかよ」
ソニア「あきらめてはいけません!軍事施設には対戦車用の武器もあったはずです!」
辺古山「しかし戦車が軍事施設前を陣取っていたらその武器のところにもいけないぞ」
花村「あれれ?戦車から誰か人が出てきたよ!」
田中「き、貴様は…!」
狛枝「…やあ、久しぶりだね。できればもう二度と会いたくなかったよ」
澪田「あばばばばばばば、凪斗ちゃんの幽霊っすよ」
左右田「おい!おまえは本当に狛枝なのか!?」
狛枝「あたりまえじゃないか。僕の顔を忘れちゃった?」
狛枝「まあ、僕の顔なんて誰も覚えてるわけないよね」
ソニア「ほ、本当に狛枝さんなのですか?だって狛枝さんは処刑されたはずでは…」
狛枝「それが僕にもよくわからないんだよね。気がついたらこの島にいてさぁ」
左右田「じゃあなんで俺たちのことを殺そうとしてんだよ!!馬鹿じゃねーのか!?」
狛枝「あはは、たしかに僕なんて君たちと比べたらちっぽけな存在かもしれないけど君よりは馬鹿じゃないよ」
左右田「うっせ!うっせ!答えになってねえんだよ!」
狛枝「…?えーと君たちは自分が殺されそうになってる理由がわからないの?」
小泉「なにいってんのよ!私たちが殺されなきゃならない理由なんてあるわけないでしょ!」
西園寺「小泉おねぇの言うとおりだよ!脳にウジがわいてるんじゃないの?」
狛枝「…あれ?西園寺さんずいぶん背が小さくなったんだね」
西園寺「はあ?なにそれ?嫌味のつもり?」
狛枝「…ふーん、なるほどねぇ。そうか、この世界は…なるほどね」
九頭龍「おい!なに一人で納得してんだ!?さっさと戦車から降りやがれ!」
狛枝「それはできないよ、これから皆殺しにするんだからね」
左右田「ま、待てよ!校則ではクロが殺せるのは2人までだぞ!」
狛枝「校則?ああ、モノクマが渡してきたアレか。でもそんなの僕には関係ないんだよ」
弐大「どういうことじゃあ!?校則違反は処刑されるんじゃぞ!」
狛枝「…その喋り方はもしかして弐大君かな?本当にここは何でもありだね」
小泉「いいから私たちの質問に答えなさいよ!」
狛枝「あははは、さすが超高校級のみんなだね!こんな状況にもかかわらずこんなに強気なんて!」
終里「もういい!話にならないぜ!ぶっ飛ばしてやる!」
狛枝「あははははははははは!いいよ!君たちの最後の輝きを僕に見せてよ!!」
ソニア「みなさん!散らばってください!戦車に乗ってるのが一人だけならそれほど早くは動けないはずです!」
弐大「ワシがあいつをひきつける!その間に武器を取ってくるんじゃぁあああ!!」
◇◆
十神「やはり橋が壊されているな」
七海「いったい誰のしわざなのかな?たぶんモノクマの仕業で間違いないと思うんだけど…」
十神「…この際だお前に聞いておきたい事がある」
七海「…なにかな?」
十神「お前の正体についてだ…もしかしてモノクマのいってた裏切り者とはおまえのことじゃないのか?」
七海「…ごめんね、それは私の口からはいえないの」
十神「いえないだと?どういうことだ?」
七海「私はそういう風につくられているの…これくらいしかいえない」
十神「…そうか、まあそんなことはどうでもいいんだがな」
七海「………」
十神「七海は七海だ。俺たちの仲間であることに変わりはないからな」
七海「…ありがとう」
十神「…ふん、しかし…俺たちの敵はいったいなんだろうな?」
七海「あのね…未来機関は私たちの敵じゃないんだよ」
十神「敵じゃないだと?未来機関とはいったいなんなのだ?」
七海「うーんとね…未来機関は希望ヶ峰学園の卒業生を中心に作られた組織なんだ」
十神「希望ヶ峰学園の卒業生を中心に作られた組織だと?そんなもの聞いたことないぞ」
七海「それは…失われた2年間の間に作られた組織だから」
十神「…失われた2年間か、その間に何が起きたというのだ?」
七海「えーと、それは…」
カムクラ「…ああ、ツマラナイ。本当にお前たちはツマラナイ存在だな」
十神「お前は誰だ!?もしやモノクマを操る黒幕か!?」
カムクラ「そんなこともわからないなんて…私は一度お前たちに会っているというのに」
七海「日向君…だよね?」
十神「日向だと!?しかしあいつは狛枝に殺されたはずだぞ!?」
カムクラ「私は日向であって日向ではない」
カムクラ「私は人体改造によってあらゆる才能を手に入れた超高校級の存在」
カムクラ「カムクライズルだ」
十神「どういうことだ?答えになっていないぞ!」
カムクラ「そんなことはどうでもいいんですよ、私の目的は七海さんですからね」
七海「私…?いったい何が目的なの?」
十神「七海には指一本触れさせんぞ!」
カムクラ「かまいませんよ。お話がしたいだけですから」
七海「日向君…」
ドゴオオオオオンン!!!!
十神「なんだ!?なにかあったのか!?」
七海「あっちは…軍事施設があるあたりだね」
カムクラ「きっと狛枝君でしょう。十神君心配なら行ってあげたらどうですか?」
カムクラ「七海さんはここに残ってもらいますけどね」
十神「くっ!七海をどうするつもりだ!」
カムクラ「だからどうもしませんよ」
十神「七海、こんなやつにかまう必要はない。行くぞ」
七海「あ…待って!」
カムクラ「それはいけませんね、七海さんを連れて行くつもりなら私も強硬手段をとらざるを得ません」スッ
十神「なっ…ぐあああああああ!!」
七海「十神君!私ならここに残るから十神君には手を出さないで!」
カムクラ「…いいでしょう」
七海「十神君大丈夫?」
十神「ああ…すまない」
カムクラ「…はあ、ツマラナイ」
七海「……ねえ、日向君」
カムクラ「私をその名前で呼ばないでください」
カムクラ「私の名前はカムクライズル…気軽にカムクラとでも呼んでください」
七海「…ねえ、日向君。モノクマをつれてきたのはきみなんだよね?」
カムクラ「…ええ、そうですよ」
カムクラの呼称間違えたからもういいや
七海「どうしてこんなことを…?」
七海「こんなことしなければきみだってちゃんと更正できたはずなんだよ」
カムクラ「更正ですか…そんなの一時しのぎにしかすぎませんよ」
カムクラ「世界は絶望にあふれている…あの日向という少年に戻ったところで何も変えられない」
カムクラ「だって彼はただの凡人…この世の誰よりもツマラナイ存在なのですから」
十神「それは違うぞ!」
カムクラ「…どういうことですか?」
十神「日向、お前は覚えてないかもしれないが…お前がいたからこそ俺はこうして自分の存在を確立できたんだ」
カムクラ「………」
◇◆
日向「俺にはどんな才能があるのかわからないけど…それならこれから探していけばいい…か」
十神「ふん、その通りだ。それにお前の才能が何だろうと関係ない」
十神「なぜならここには俺がいるんだからな」
日向「ああ、お前がいれば安心かもな」
十神「そうだ、十神の名を引き継ぐ俺に任せておけ」
日向「いや、それは違うぞ」
十神「なんだと?」
日向「俺はお前がお前だから信じているんだ。十神財閥がどうとかは関係ない」
十神「信じるだと?俺のことをろくに知りもしないのにか?」
日向「たしかに十神のことを完全に理解してるわけじゃない…」
日向「でもそれはこれから理解していけばいいことだ、違うか?」
十神「…でも俺のことを知ることでお前は俺から離れていくかもしれんぞ?」
日向「なに言ってんだよ、俺たち仲間じゃないか。そんなことあるわけないだろ」
十神「仲間…か。本当にそう呼べる日が来るといいな」
◇◆
十神「俺はお前のあの言葉を信じてここまでやってきた」
十神「日向、お前は無価値な人間なんかじゃない」
カムクラ「くだらないですね…そんなありきたりな言葉なんて…」
七海「日向君…本当は怖いんだね」
カムクラ「私に怖いものなどありません。恐怖は無駄な感情です、そんなものは捨てました」
七海「それは違うよ、きみは本当の自分を信じることが怖かったからこそ更正を拒んだんだよ」
カムクラ「私は…絶望したのですよ。この世界に絶望した…それだけ…」
七海「いつまでウジウジしてるんだよっ!」
カムクラ「……」
七海「本当は変わりたいんでしょ?胸を張れる自分になりたいんじゃなかったの?」
七海「才能がゴールじゃないんだよ。本当に大事なのは…」
七海「自分自身を信じてあげることだよ」
七海「いくら才能があっても自分を信じてあげられなかったからこそ自分に胸を張れなかったんだよ」
カムクラ「私は…私は…」
◇◆
日向「…ここはどこだ?」
カムクラ「………」
日向「お前は…いったい?」
カムクラ「私はカムクライズル…」
日向「…そうか…俺は自分のことが信じられず…カムクライズルとなったのか」
カムクラ「お前には才能なんて微塵もない」
日向「ああ…そうかもしれないな」
カムクラ「お前にはもう希望なんてない」
日向「ああ…そうかもしれないな」
カムクラ「お前には…」
日向「だけどそうじゃない」
カムクラ「………」
日向「本当は才能なんてどうでも良かったんだ…」
日向「俺は自分に胸を張れる人間になりたかった」
日向「それに必要なのは才能だとずっと勘違いしていた」
日向「本当に必要なのは自分自身を信じることだったんだ!」
カムクラ「お前には何も残されていない、そんなことは無理だ」
日向「何もなければ創ればいい。希望がなけれ希望を生み出せばいい」
日向「才能なんかいらない、俺は俺を信じる!!」
◇◆
日向「俺は自分自身を信じる…」
日向「未来は自分で創ればいいんだ!」
十神「日向!お前…!」
七海「よかった…おかえり、日向君」
日向「十神、七海…ありがとう」
十神「ふっ、俺は夢でも見ているのか?死んだはずの日向が戻ってくるなんて」
七海「ううん、きっとこれもみんなで生み出した奇跡なんだよ」
ドゴオオオオオオンン!!
十神「…!しまった、まだあっちの問題が残っていたな」
七海「急ごう!ほら、日向君も!」
日向「ちょ、ちょっと待てよ!今どんな状況なのかさっぱりなんだが…」
十神「いいから走れ!あいつらが危険なんだ!」
◇◆
左右田「お!十神に七海じゃねえか…え?」
左右田「ぎにゃああああああああああ!!」
罪木「し、死んだはずの日向さんがなんでここに!?」
田中「まさか狛枝同様地獄の底から這い上がってきたというのか!?」
花村「もしかしたら日向君もおかしくなってるかもしれないよ!」
弐大「狛枝と同じように縛りあげるぞぉおおおおお!!」
日向「え…ちょ、ちょっと待てよ!何がなにやらわからんぞ!」
十神「落ち着け!理由はよくわからんんがこれは本物の日向だし害はない!」
七海「それよりもそっちは大丈夫?」
九頭龍「それなんだが…狛枝のやろうが復活してやがってよ」
辺古山「戦車で我々のことを一網打尽にしようとしていたのだ」
十神「戦車だと!?大丈夫だったのか!?」
弐大「ワシは一発食らっちまったけどピンピンしてるぞぉ!」
田中「戦車は我が力によって完全に粉砕したぞ!」
澪田「いやーあれはすごかったっすねー!」
花村「まさかあんなことが起きるなんて思わなかったよ」
七海「いったい何が起きたの?」
小泉「…私もいまだに信じられないんだけどさ」
小泉「隕石が戦車に追突したんだよね…」
十神「は…?隕石だって?」
小泉「ほら、狛枝って超高校級の幸運じゃん」
小泉「それが今回…不運と言う形で才能が発揮されたみたいなのよ」
七海「…まさに奇跡だね」
ウサミ「みなさーん!朗報ですよー!なんとモノクマをやっつけまちたよー!」
モノクマ「むぐぐ、まさかモノミごときにやられるなんて…」
ウサミ「うるちゃいやい!今はウサミだよ!」
左右田「ま、マジかよ!じゃあこれでこの島から出られるのか!?」
終里「よっしゃー!たまにはウサミも役に立つじゃねぇか!」
ウサミ「えっへん!やっと先生の偉大さがわかったようでちゅね!」
ウサミ「あっでもまだ希望のカケラを集めてないでちゅよね?」
七海「ううん、ちゃんと希望なら手に入れたよ」
日向「…七海?」
ウサミ「…そうでちゅね。今のみなさんならもう卒業してもいいかもしれまちぇんね」
罪木「そ、卒業ですかぁ?それってつまり…」
九頭龍「この島から脱出できるんだな!?」
ウサミ「はい!みなさん今までよく頑張ってきまちた!これからみなさんには卒業してもらいます」
左右田「でもよう…結局外の世界ってどうなってんだ?やっぱり荒廃してんのか?」
田中「くっくっく、今こそ覇王である俺様が世界を統べるときだな」
弐大「墳っ!心配しなくてもワシらが力を合わせればなんとかなるじゃろ!」
終里「おうよ!どんな敵がいようとも俺がぶちのめしてうやんよ!」
西園寺「そうだね、なにかあれば真っ先に終里おねぇを犠牲にすればいいよね!」
小泉「まあこのメンツならそんなに心配する必要はないかもね」
罪木「そうですよぉ!怪我したら私がいつでもかけつけますし」
花村「あいたたた、さっそく僕の下半身が痛くなってきたから見てもらえないかな?」
ソニア「花村さんの下半身なんてみるほどの価値があるのでしょうか?」
九頭龍「ったく、緊張感のないやつらだぜ」
辺古山「まあそれくらいのほうがちょどいいのかもしれませんね」
澪田「よーし!じゃあ唯吹が景気づけに一曲歌っちゃうぞ!」
左右田「なんでだよ!」
◇◆
狛枝「…はあ、なにも知らないまま外の世界にかえすつもりなのかい?」
狛枝「外の世界や自分たちの真実を知ったらまた絶望するんじゃないの?」
日向「そんなことはない、俺たちは絶望に負けない絆を手に入れたんだ」
狛枝「絆だって?そんなもの…なんの価値があるっていうのさ?」
十神「…今のお前にはわからないかもしれんな。だがその内それがわかるときが来るだろう」
狛枝「ふうん、それが君たちの希望なのかい?」
七海「きっと狛枝君自身にも希望があることがわかるはずだよ」
狛枝「僕にも希望が…?あはは、笑えない冗談はやめてよ」
日向「冗談なんかじゃないさ、未来は自分たちの手で創ることができるんだ」
日向「例え特別な才能を持っていなくてもな」
狛枝「未来を創る…か。もし君たちがこの先、本当に希望となれるなら…」
狛枝「僕も自分を信じてみようかな…」
◇◆
◇◆
七海「十神君、日向君、もし外の世界に戻っても私のこと忘れないでね」
十神「…当たり前だ。忘れたくても一生忘れないだろうな」
日向「絶対に忘れない…俺が自分を信じることができたのは七海のおかげだ」
七海「でも会おうと思えばパソコンを通して話くらいはできると思うけどね」
日向「おいおい身も蓋もないこというなよ」
十神「なんにせよ一生の別れじゃないんだ、そう悲しむこともあるまい」
十神「なんならお前が七海の体を創れるよう超高校級のメカニックにでもなればいいんじゃないか?」
日向「ははは、それもいいかもな!」
七海「そうなったら日向君は左右田君に弟子入りだね」
日向「それはちょっとやだな…」
七海「…あっそろそろお別れだね」
七海「私はみんなの仲間になれてとても嬉しかった…ありがとね」
十神「礼をいうのはこっちの方だ…ありがとう」
日向「俺だってみんなには感謝してる…ありがとな」
◇◆
◇◆
ウサミ「みなさん用意はいいでちゅか?」
ウサミ「では卒業ボタンを押してくだちゃーい!」
十神「…まさかこうして全員で卒業できることになるとはな」
澪田「これもみんな白夜ちゃんが導いてくれたおかげっすよ!」
辺古山「そうだな、お前がいなかったらきっと全員は生き残れなかっただろう」
九頭龍「っち、この借りはこの島を脱出したら必ず返させてもらうぜ」
小泉「…いざ卒業となると少しさびしいわね」
西園寺「でもみんなともう会えなくなるわけじゃないし大丈夫だよ!」
罪木「えへへ、なんかこういうのっていいですね。仲間って感じで」
終里「へへ!たしかにこれはいいもんかもな!」
弐大「ひどい目にあったが結果としては良かったかものぉ!」
花村「結局わからないことだらけだったけどそれもどうでもいいよね」
ソニア「そうです!これから何をするかが大切なんですから!」
左右田「そうですよね!俺は一生ソニアさんについていきます!」
田中「これから何をするか…か。手始めに世界でも救ってみせるか」
狛枝「…さてどうなることやら」
七海「でもきっとみんなと一緒ならなんとかなるよ」
日向「その通りだ。未来は自分たちの手の中にある」
十神「よし、じゃあボタンを押すぞ!」
未来がどうなるかなんてわからない
きっと絶望的な未来も待ち受けているだろう
だが俺は自分の存在を受け入れてくれる仲間を手に入れた
それさえあればきっとどんな困難にも立ち向かえるだろう
絆がある限り希望は前に進む…俺たちの未来はこれから創るんだ!
おしまい
乙
日向「…こんな感じの十神だったら良かったのにな」
狛枝「まったくだよ…まさか本物の十神白夜がこんな人間だったとは…」
十神「コロシアイか…おもしろい」狛枝「それは違うよ!」
狛枝「コロシアイを企むモノクマに立ち向かうことこそが希望なんだ!」
日向「それに賛成だ!」
十神「ふん、愚民が何を言って…」
左右田「おいおい、こいつやべーんじゃねえのか?」
九頭竜「いっそ縛っちまうか?」
弐大「応っ!!こんなやつほっといたら本当に殺しをしかねんからのぉ!!」
終里「よっしゃ!俺にまかせとけ!」
十神「なっ…ちょ、ちょっと待て!俺を誰だと思っている!?」
小泉「なにいってんのよ!あんたが誰かなんて関係ないでしょうが」
西園寺「小泉おねぇの言うとおりだよ!こんなやつ縛っちゃったほうがいいって!」
澪田「まさか白夜ちゃんがこんな人間だったなんて…幻滅っすよ」
十神「く、くそ!お前ら俺にこんなことをしてただですむと思うなよ!」
罪木「ご、ごめんなさぁい!でもちゃんと介護しますから許してくださぁい!」
花村「十神君になら何をされても歓迎だけどねぇ」
辺古山「しばらく頭を冷やすんだな」
田中「くっくっく、世界を裏で掌握する支配者も真の支配者の前では手も足も出ないというわけだな」
ソニア「さすが田中さんです!」
七海「…この続きは↓でする…かもよ?」
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このスレを読んで、僕が書いた方が面白い! でも、スレ立てたことないし……という方に朗報!
モノクマ「ダンガンロンパリレーSSだよ!」
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参加メンバー、読者ともども優しい方ばかりなので、批判される心配なし!
もしよかったら、一度覗いてみてね。
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というわけで宣伝のために立てたスレでした
マジでごめんなさい、正直失敗したと反省はしている
HTML化依頼してきます
読んでくれた人はありがとう!
謝る必要はないむしろありがとう面白かった
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