斎藤佑樹「━━━━待たせたな、覚醒したッ!!!」バァアアアアン!!!!
おお!
でも遅かったな
シーズン終わっとる
――それから数年後、斎藤祐樹はアメリカにいた
浮浪者になった斎藤祐樹は、アメリカに渡り、それからも田中将大を追い続けた…
彼が先発するその日に球場にふらりと現れては、遠くの観客席から無気力でマウンドを眺めている
伸びきったぼさぼさの髪に、無精ひげを携え、ボロカスになった布きれを身に纏う斎藤。そこに、かつての王子としての面影はない…
「なんでだ」
斎藤は思った。なぜあそこにいるのは俺じゃないのだと
10年前までは同じ舞台にいたアイツはピカピカのライトを浴びてマウンドで輝きを放っているのに…
手を伸ばせばほら、こんなにも届きそうな場所にいるのに…
「………」
時間は無慈悲に流れていく。明日からはまた路上で乞食をして、次の試合のための入場料金を集めなければならない…
などと意味不明の供述を行っており
さいてょ「今から青山に土地を買うぞ!収入は無いが!」
それは60歳を目前にしてのことだった
斎藤佑樹「━━どれ小僧、貸してみな?」
子供「おじちゃん投げられんのー?」
━━━━ズバン!!!
キャッチャー「すごい…!その風貌からは想像できない球威だな…っ!!!」
子供「おじちゃんすごーい!!!なにものー!!!?」
斎藤佑樹「昔はハンカ…いや、何者でもないさ」
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