結衣「ごらく☆マギカ」京子「はっじまっるよー」 (23)


京子「それじゃ、第200回ごらく部定例会議をはじめまーす」

ちなつ「200回もやってないじゃないですか。だいたい、定例会議ってなんですか」

京子「おうおう、ちなちゅはいつも厳しいのう」

結衣「大丈夫なのか、京子」

京子「ん、何が?」

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結衣「今朝から京子、元気なかったじゃないか。授業も全部寝てたし」

京子「あははー、バレてた?」

あかり「寝不足はよくないよ?」

京子「いや、なんか、元気なくて…さ…」

結衣「おい、京子!お前ふらふらじゃないか!無理するな!」


京子「いいっていいって、ごらく部の活動が大事だよ」

ちなつ「活動なんてあってないようなもんですし、無理はしない方がいいですよ?」

あかり「それに、病気で京子ちゃんが死んじゃったら…」

結衣「おい、あかり!変なこと言うな!」

京子(あながち間違っても…ないんだよね…)

結衣「京子、帰るぞ。今日の活動は中止だ。また明日やればいい」

京子「分かった…なんかごめんよ、みんな」

あかり「お大事に」

ちなつ「学生は健康が大事ってお姉ちゃんも言ってましたよ。早く治してください」

京子「ねえ結衣」

結衣「どうした?体、大丈夫か?おぶってやろうか?」

京子「いいよいいよ、だいじょぶ。そんで、今日しばらくさ…うちに親いないからちょっと寄ってってよ」

結衣「はなっからそのつもりだったよ」

京子「…サンキュ」



京子「いやー、結衣のおかゆはうまいなー、やっぱ」

結衣「食欲あるみたいで何よりだよ」

京子「へへ…結衣」

結衣「なに、おかわりほしいの?」

京子「もし、私がいなくなったら、結衣はどうする?」


結衣「バカなこと言うなよ」

京子「たとえの話だって」

結衣「寂しいに…決まってるだろ…どんだけ一緒にいたと思ってんだよ…」

京子「そう…だよね…やっぱ私、幸せだな。
結衣にそんな風に思われて。ごらく部も楽しくって…」

結衣「…」

京子「ごめん、なんでもないや。忘れて」


結衣「…とにかく、安静にしとけよ」

京子「わーってるって。それじゃ、そろそろ親、帰ってくるし」

結衣「もうそんな時間か」ゴソゴソ

京子「忘れもんない?」

結衣「お前と一緒にするなよ。それじゃあ、お大事に」

京子「うん、じゃあね」


京子「はぁ…濁ってんなあ…ソウルジェム。そろそろ、ヤバいなあ…」

京子「明日…生きてないだろうな…私」

京子「最後にもう一度、ごらく部で何かやりたかったなあ…」

京子「頭…ぼぅっとしてきた」

京子「寝よ…起きたら、天国にいるのかな」


—歳納さんって変わったよね。

当たり前だ。だって、私の願いは「自分を変えること」だから。
昔の自分が嫌で、守られてる自分から変わりたくて。
それで…みんなと仲良くしたくて。

キュゥべえ「相変わらず君は魔女退治をしないんだね?」

京子「あ、私のお葬式に来てくれたの?まだ私は死んでないよ」

キュゥべえ「それで自分の命を無駄にするくらいなら、戦った方が良かったと思うけど」

京子「戦う時間って学校も行けないし、ごらく部の活動もできないじゃん。
だったら…やんなくていいよ。みんなと仲良くできるなら、私はこれでいいよ」

キュゥべえ「ふ〜ん…」

京子「もう寝かせてよ…最後くらい、ゆっくりさせて」


ジリリリリリ

京子「ふわあ…あ〜あ…よく寝た。あれ?」

京子「私…生きてる?そうだ!」

京子「ソウルジェム、ソウルジェム…」ゴソゴソ

京子「あった!…あれれ?濁ってない」

京子「なんでだろう?…まあいいや、学校行こ」


結衣「京子、治ったんだな!」

京子「結衣!おはよ!おかげさまで、ピンピンですよー!」

結衣「はいはい…あ、そうだ京子」

京子「ほえ?なんぞや?」

結衣「放課後、ちょっと集まろう」


京子「そりゃごらく部があるから…」

結衣「ごらく部は今日も休みにしよう」

京子「えっ…なんで…?」

結衣「魔女退治、しなきゃいけないだろ?」

京子「うええ?!」


京子「結衣も魔法少女だったのかあああああ?!」



結衣「ちょ、声大きい!」

綾乃「歳納京子?!どういうことなの?!」

千歳「気になるなあ〜」

京子「あ〜、いや、ミラクるんの話なんで」

綾乃「何よ、期待して損しタワー・オブ・ロンドン!」

結衣「ぶふぉおっ!」


京子(何を期待してたの…?)

綾乃「それじゃあ次の授業でね!」

京子「次の授業ないんだけど」

結衣「ホント、何しに来たんだ…」


結衣「みんな、集まってくれたとこ悪いけど、京子も風邪治りだ。今日も早くあげるぞ」

あかり「残念だけど…仕方ないよね」

ちなつ「結衣先輩、それじゃ私とデート…」

結衣「ごめん、私は京子のところに行くんだ」

ちなつ「わーお、そんないけずな先輩も素敵ですー」

京子(ごめん、結衣…)


結衣「ここなら誰も見てないよな…えいっ!」

京子「結衣は変身すると剣と盾を装備した女騎士になるのかあ…」

結衣「おい、口に出して言うな!恥ずかしいだろ!」

京子「いやーかっこいいじゃないの、王子様みたいでさ」

結衣「おっ、王子って…!」カァァァ

結衣「早く京子も変身しろよ!」

京子「ちょっと待ってよ、変身すんの久しぶりなんだからさ」


ポォウ

結衣「お、お前…」

京子「なになに?」

結衣「その姿、ミラクるんそっくり、なのな…」

京子「髪の色は私のまんまだぜい、ほらほら」

結衣「…とにかく行くぞ」


結衣「結界はここだな」

京子「…」スーハスーハー

結衣「どした?」

京子「いや、なんか緊張してさ」

結衣「じゃあ私から入るか?」

京子「一緒に入る!」


京子「うんしょ…どう、結衣?中の様子は?」

結衣「残念だけど、早速囲まれてるみたいだ」

京子「あっちゃー、ホントだ」

結衣「手分けして倒そう。危なかったら言えよ」

京子「オッケー!それじゃ、ミラクるん…ナギナタ!」

結衣「こりゃまた物騒な」


結衣「どりゃあ!そりゃああ!」

京子「えいっえいっえいっ!」

結衣「…だいぶ切ったな」

京子「はぁっはぁっ…ちょっと、疲れた…」

結衣「京子、後ろだ!」

京子「え?」

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