女戦士「こっちに近寄るな」
女僧侶「志は共にしますが、友人にはなりたくありません」
女魔法使い「視線を送るな」
女商人「みなさん酷いですよ!勇者様傷だらけじゃないですか!」
勇者「気にするな商人。仕方ない事だ。」
女商人「しかしっ」
女戦士「勇者様もそう言ってるし別にいいじゃないか」
女僧侶「回復は御自分でなさって下さい」
女魔法「口を開くな勇者」
勇者「小回復魔法。」
勇者「とりあえず盗賊達はしめた。街に戻って報酬を貰いにいく。」すたすた・・・
女商人「勇者さまっ。」タタタタ・・・
女戦士「・・・商人はなんで普通なんだ?」
女魔法「わからない」
女僧侶「神の加護がある僧侶の私でもつい邪険にしてしまうのに・・・」
村長「おおお・・・有難うございます勇者御一行様・・・」
村長「これで今年も冬が越せます。どうぞ心ばかりですいませぬが、特産の絹1反で御座います。」
女商人「お気になさらず、村長さま。私達も旅を続ける為ですから。」
村長「しかし・・・勇者様はどこにおいでなのでしょうか。是非直接御礼を申し上げたいのですが・・・」
女魔法「やめておいたほうがいい」
女戦士「そうだな、やめとけ」
女僧侶「えぇ皆さんの言うとおりですよ。」
村長「そうですか・・・。では是非今日は泊まって行って下さい。盗賊は食べ物に手をつけておりませぬので。酒も用意させて頂きます。」
勇者「少しつかれた。今日は休んで行こう。」
女商人「-----と勇者様もおっしゃっていました。」
女商人「ただ・・・できれば一軒家をかしてほしいとも」
村長「お安い御用で御座います。」
村長「町外れに家が御座います。普段は神事につかいますので、手入れも行き届いております。
後で布団を届にゆきますのでどうぞお好きにご寛ぎ下さい。」
女戦士「・・・で?勇者どこいった?」
女商人「外で寝ると・・・パンをひとつ持ってでて行きました。」
女魔法「・・・」
女僧侶「・・・正直有難いですね。一緒だと嫌悪感で寝れませんから」
女戦士「全くだが・・・可哀想だな。」
ーーーーーーーーーー
勇者(これだけ離れれば大丈夫だろう。)
勇者「火魔法小」
ぼっ
勇者(・・・)
ーーーーーーーーーー
女商人「・・・私、勇者さまの所へ行って来ます!」
女魔法「ストップ」
女商人「はなして下さい!」
女戦士「まてまて、お前勇者どこいったか知ってんのか。」
女僧侶「前も同じ様にして、迷子になっていたでしょう。」
女商人「ううっ」
女戦士「今日は諦めろ。」
女魔法「もう夜も深い。」
女僧侶「勇者様は朝早く出るといったのでしょう?今日はもう寝ましょう。」
女商人「うぅ・・・」
チュンチュン
女戦僧魔商「スースー」
勇者「・・・」ギィィ・・・
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
女戦僧魔商「グーグー」
勇者「・・・」
ギィィ
村長「勇者様、居られるでしょうか・・・ぐ!?うぅぅぅ!」
勇者「村長殿、直ぐにこの家から離れなさい。」
村長「ぐっ!?おえぇぇーーー」
びちゃびちゃびちゃ
村長「おおおおお・・・吐、吐き気がぁぁ・・・」
女戦士「勇者!なんでここにいる!?」
勇者「起きたか。」
女僧侶「あぁ村長様、おいたわしや・・・、早くでて行って下さい勇者様!」
女魔法「・・・」
勇者「南出口だ」すたすた・・・
女商人「グーグー」
村長「おぉ・・・収まってまいりました。」
女戦士「だろうね。勇者が原因だからな。」
村長「そ、それはいったい?」
女魔法「魔王の呪い」
村長「え・・・?」
女僧侶「前魔王を勇者様のひぃひぃお祖父様が倒した際に呪いが掛けられたらしく、
男性は吐き気、女性は、嫌悪感を近くにいると与えてしまうらしいのです。」
女魔法「その呪いが倒した勇者の子供にも発生してしまう。」
女戦士「商人!さっさと起きろ!ほれ!」
女商人「う?」
女僧侶「私達、もう行きますね。宿、有難う御座いました。」
勇者「・・・」スタスタ
女戦士「久しぶりにみたなーげろ。」
女魔法「そだね」
女僧侶「勇者様はかなり気を使っていますからね・・・」
女商人「う~」
女戦士「相変わらず朝弱いなこいつ」
女僧侶「しかし勇者様はなぜ私達の寝床に?」
女戦士「さぁなー、呼びに来て見とれてたんじゃねーの?」
魔物「がおー」
勇者「火炎魔法小」
女戦士「あっ!いつのまにか魔物が!」
女魔法「雷矢細」ビシュン
女僧侶「行きますよ!」
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
勇者「ふぅ」
女戦士「勇者!てめぇもっと早く動け!」
女僧侶「商人さんをもっとかばって下さい!防御低いんですよ!?回復魔法中!」
女商人「わ、私は大丈夫ですから。」
勇者「水くれ。」
女戦士「ちっ!根性ねーな!ほらよ!返すんじゃねーぞ!」
勇者「あぁ、わかってる」スタスタ
女魔法「いった?」
女戦士「・・・お前が羨ましいよ、近くで戦わずにすんでよ。」
女商人「や、薬草届けて来ます」タタタッ
女僧侶「完全に目が覚めた様ですね、商人さん。」
女戦士「あいつはいつも初の戦闘で目を覚ますな。あぶなっかしいやつ。」
女商人「勇者さま!」
勇者「どうした?」
女商人「あの・・・薬草を、」
勇者「あぁ、ありがとう。」
スタスタスタ
女商人「・・・」
勇者「・・・」
女商人「勇者さま?」
勇者「どうした?」
女商人「薬草、使わないのですか?」
勇者「休憩した時に使う。湿布に加工した方が効果が出るからな。」
女商人「そうなのですか?」
勇者「そうだ。」
スタスタスタ
ところで書いてる人みんなちがうの?
女商人「・・・」
勇者「・・・」
女商人「勇者さま?」
勇者「どうした?」
女商人「あの、薬草の湿布の作り方、教えてくれませんか?」
勇者「いいぞ。次に休憩したときにな。」
勇者(ちら)
勇者(魔法使いがフラフラしてるな)
勇者(そろそろ休むか)
勇者「商人」
女商人「ハッハイ!?」
勇者「休憩する。皆に伝えて来てくれ。それとこの水筒、戦士に返しておいてくれ。」
女商人「わ、わかりました。」
>>31
いほね
女魔法「た、助かった。」
女戦士「体力ねーなお前」
女僧侶「まぁまぁいいじゃないですか。聖域魔法小」
女商人「戦士さん」
女戦士「ん?なんだ?」
女商人「この水筒を・・・」
女戦士「あぁ、ありがとうよ・・・ん?」
女僧侶「どうしました?」
女商人「私、勇者さまの所にもどります!」タタタッ
女戦士「あ、あぁわかった。」
女戦士「いやな、飲んだ割に重いからさ。」
キュポ
女戦士「あ、これジュースが入ってる」
女僧侶「まぁ、どこに持っていたのでしょうか。」
女魔法「ちょうだい」
女戦士「木の実でも絞ったんじゃないか?ほらよ」
勇者「火魔法小」
ぼっ
勇者「鍋に薬草だけをまず入れて」
女商人「はい」カリカリ
勇者「で、この木の実を入れて」
女商人「ホソの実ですね、はい」カリカリ
ーーーーーーーーーー
勇者「で布でくるんで、傷口にはって皮紐で抑える」
女商人「なるほど、これ独学ですか?」
勇者「本でみた物をアレンジしただけだ、オリジナルじゃない。」
ーーーーーーーーーー
女戦士「あいつら何話してるのかねー」
女魔法「きっと薬草のはなし」
女僧侶「遠くからみても微笑ましいですわ。」
そろそろ授業だわ、スピード落ちる
女戦士「ついたー」
女魔法「疲れた・・・」
女僧侶「もう陽がくれますね、宿を探しましょう。」
女商人「私、道具屋見て来ますね!」
女戦士「おう、いってらっしゃーい」
女僧侶「いってらっしゃいませ」
女魔法「いってら」
ーーーーーーーーーー
勇者「火魔法小」
ぼっ
勇者「聖域魔法小」
勇者「・・・」
勇者「ふぅ」
ーーーーーーーーーー
道具屋「おーこれはグス村の絹かー」
道具屋「・・・2700Gだなーどうよ?」
女商人「あの、ちょっとそれはさすがに・・・」
道具屋「そらそうかー。わりぃなー、秋だってーいうのに見入り悪くてよー」
女商人「なにかあったんですか?」
道具屋「いやー?今年は山の恵みが少ないだけさー。こればっかりはなー」
ーーーーーーーーーー
宿
女戦士「ここは水が豊富だな。久し振りに風呂に入れそうだ。」
女僧侶「楽しみですね、山村ですから、きっと木のお風呂ですね。」
女魔法「スースー」
バタン
女戦士「おーお帰り」
女商人「ただいまです。」
女僧侶「魔法使いさんが起きたら、皆でお風呂に入りましょうか」
女魔法「きもちい~」
女戦士「あぁ、まったくだぜ~」
女僧侶「露天風呂があるなんて・・・幸せですわ~」
女商人「ふぅ~」
ーーーーーーーーーー
勇者「・・・」
勇者「ハックショイ!」
勇者(妙に寒いな。散歩にでもいって体を温めよう)
勇者「・・・」ざっざっざ
勇者(寒いな、今年は冬が早いのかも知れないな。)
魔物「・・・」
勇者「がーっ」
魔物「・・・」
勇者「・・・」
勇者(逃げないな。)
キョロキョロ
勇者(よく見れば他の動物も逃げる気配が無い)
勇者(寝ているのか?息はしているようだが・・・)
勇者(村で調べて見たいが・・・)
勇者「・・・」ざっざっざ
勇者「む・・・?」
勇者(煙・・・いや湯気か?温泉でもあるのか?)
勇者(有難いな・・・入っていくか)
ーーーーーーーーーー
女戦士「露天風呂ってのはいつまでも入っていられるなー」
女僧侶「のぼせませんからねー。ふぅ気持ちいい。」
女魔法「・・・///」
女戦士「・・・ん?」
女僧侶「この感じは・・・」
女魔法「勇者・・・」
女商人「どうしました?」
女戦士「勇者が近くにいる。」
女商人「えっ!」
女僧侶「私も感じます。少しずつ近づいているような・・・」
女魔法「・・・のぞき」
女商人「そっそんな!勇者さんはそんな事っ」
ざっざっざ
勇者「」
女戦僧魔商「」
・・・・・・
女戦士「ゆ、勇者てめぇっ!」
女僧商「い、いやぁぁぁーーー~~!」
女魔法「・・・ギリ」
勇者「う、うおおぉ?!」
勇者は逃げ出した!
女戦士の投擲!勇者に5のダメージ!
勇者は逃げ切った。
勇者「はぁはぁ、ふぅ」
勇者(・・・どういう事だ。1番は僧侶かとってちょっと待て俺、今はそんな事を考えている場合では、)
勇者(問題は・・・実は戦士が1ってだから待て俺、考えるな考えるな。)
勇者(・・・抑えられていたのか。)
宿の廊下
女戦士「あのやろー!見損なったぜ!」
女僧侶「しっかり見られてしまいましたね、・・・その、胸を・・・」
女魔法「・・・///」
女商人「ううう///」
ガチャ
バタン
女戦士「くっそー恥ずかしいぜ。」
女僧侶「始めて男の方に・・・」
女魔法「・・・寝る///」
女商人「み、みなさん、机の上に勇者さんのてがみがっ」
女戦士「な、なに!?貸せ!」
女商人「あっ」
手紙『皆ごめん、故意では無いので許してくれ。』
女戦士「・・・まぁわかってたけどよぉ~。釈然としないぜ・・・。ん?」
手紙『ps:明日調べ物を頼みたい。朝商人を寄越してくれ、場所は村の裏口から北へ・・・』
女僧侶「し、調べ物ってなんでしょう?」
女魔法「・・・」
女戦士「ていうかあいつ謝罪これだけ・・・全く。」
朝
勇者「・・・」
勇者(性は捨てれたと思っていたんだが・・・)
勇者(商人のおかげか?この場合は所為か?)
勇者(そういえば商人は寝起きが悪かったな。気が動転していて忘れていた)
勇者(・・・後2時間してこなかったら手紙を残すか。)
昼
女商人「昼になっちゃった~。勇者さま怒ってないかなぁ。」
女商人「いない・・・どこいったのかなぁ。あ、手紙?が・・・」
手紙『昨日あった事だが、俺は山を村と逆の方向に散歩していた。温泉があったので覗いてみたら皆がいた。
位置関係が明らかにおかしいので、村で山について調べてくれ。俺は山を昼の間に調べてみる。たのんだ。』
女商人「・・・一人で大丈夫かなぁ」
村長「今年は実りが少なくて。」
道具屋「よく転ぶなー。お陰で道具落としちまったー。」
神父「今年は前年に比べ事故が多いです。死者はでていません。」
宿主「旅人が今年は出戻りしませんねぇ。毎年何人かは戻ってくるのですが。」
木こり「夜に山には入りませんよ、今年は特に入りたく無いですね。」
女僧侶「前年に比べて山は危ない様ですね。」
女戦士「気のせいじゃねーか?皆そこまで気にしてねーぜ」
女魔法「・・・でもここ、うっすら魔の気配がする。言われないと気づけないけど。」
女商人「・・・勇者さまに報告して来ますね。」
勇者「・・・そうか。」
女商人「・・・勇者さま?」
勇者「どうした?」
女商人「なにか・・・この山に起こっているのですか?」
勇者「分からない。分からないから、今日の夜調べてみる。」
夜
手紙『裏口から山道を登ってくれ。赤い布が巻いてある木の辺りに魔力の流れが有るから、魔法使いに調べてもらいたい。頼んだ。』
女魔法「・・・疲れた」
女戦士「たぶんもう少しだ、頑張れ。」
女魔法「それ3回目」
女魔法「・・・たしかにここ、魔力が流れてる」
女戦士「そうなのか?私にはわからん?」
女僧侶「私もわからないですから、戦士さんが分からなくても仕方無いですね。」
女魔法「・・・むん」
パキーン
女戦士「杖振り下ろしてなにしてんだ?」
女魔法「魔力の流れを断ち切った。」
女魔法「これでなにか異変が・・・?」
ゴゴゴゴ・・・・
女僧侶「じ、地震?」
・・・誰だ、私の足を切る者は・・・
女戦士「なんだこの声!」
女僧侶「分かりません!備えて下さい!」
女魔法「障壁魔法中」
ぉぉぉおおおおおおおーーー!
ズズズズズぼごん!
女戦士「こいつは・・・!」
女僧侶「ウッドキッド!?しかしこの大きさは!」
女魔法「・・・ウッドキング」
バイト。じゃあな。
明日学校だし1時には寝る。
ウッド「私の足によくも気づいたものよ!しかし!私を敵に回すとは愚かを極める!骸となりて養分になるがいい!」
ゴゴゴゴゴ・・・
女戦士「うおっ!」
女僧侶「じ、じしん!?」
女魔法「動けない・・・」
ウッド「くらえぃ!」ごぉぉ!
女魔法「!」
がきぃん!
勇者「障壁魔法じゃ少し足りない、炎熱障壁にしろ。」
女戦士「勇者ぁぁぁぁ!てめぇよくも危険な目にあわせてくれたなぁ!」
女商人「やぁあ!」
ザシュッ!
ウッド「あぁぁぁあ熱いいいいい!そ、その魔法はぁぁぁ!」
勇者「戦士は右から、商人も右。僧侶は二人の中間、魔法は3人の後ろ。」
女戦士「指図するな!」
女魔法「いいかげんにどけクソが。炎熱障壁中」
女僧侶「早く向こうへ行ってください。」
勇者「悪いな。剣加熱魔法」
女戦士「余計な事すんな!」
勇者「広域浮遊呪」
女魔法「むかつく・・・」
ウッド「木には熱!そのような常識、我輩に通じると思うてか!氷冷障壁!」
勇者「影打ち、防御減少呪」
ウッド「小癪なぁ!根の動きが封じられたとて、我輩には鋼の枝があるわぁ!」
ぶぉん!
女戦士「ぶんぶん振り回したってあたるわけないだろ!振り子のようで返しやすいぜ!」
ザシュ!
女商人「てい!」
ザス!
女僧侶「広域時間回復魔法小」
女魔法「火炎竜詠唱開始」
勇者「・・・」
ザスっ!
ウッド「おおお後ろからとは勇者にあるまじきぃぃぃ。」
女戦士「余所見してんな!脳天真っ二つにするぞ!」
女商人「かわら割り!」
女僧侶「障壁妨害小」
女魔法「火炎竜詠唱完了」
ごぉぉぉぉぉおおおおお・・・
ウッド「おぉぉぉ!燃えてしまう!わ、私の腕、足、指がぁぁぁ!」
女戦士「おっしゃぁ!とどめだ!」
勇者「麻痺矢細」
女戦士「ぎゃぁ!」
女僧侶「勇者!いったいなにを・・・」
勇者「沈黙矢細×2」
女僧侶「むぐ!」
女魔法「ぐ!」
勇者「商人、3人をどけといてくれ。」
女商人「は、はい!」
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
勇者「・・・ウッドキング、生きているのだろう?灰になってもお前は死なないからな。」
灰「・・・勇者よ、なぜ我輩を助けた。あの戦士は退魔の血筋だろう。あのまま続ければ」
勇者「そんな事はどうでもいいんだ。」
灰「なに?」
勇者「お前、この山の主だろう?もう1000年はここにいるな?」
灰「・・・そうだ。もういくつ季節が巡ったかさえ定かではないほど、ここにいる。」
勇者「いつから魔に下った?」
灰「・・・1年ほど前だ。」
勇者「・・・やっぱ魔王復活が原因か。魔王が封印される前も魔物だったのか?」
灰「いや。ただの精霊だった。」
灰(なんだ?勇者に嘘がつける気がしない。ただただ答えてしまう。)
勇者「・・・お前は魔に下りきっていないな。体が変化しても心が変化していない。」
灰「魔に下りきろうとも、下りきらずとも、どちらも同じ。遅いか早いかだけの違い。」
勇者「・・・ちょっと約束しろ。」
灰「なに?」
勇者「これからもずっと山を見守り続けろ」
灰「それは無理だ、私はあと少しで魔に」
勇者「1000年も生きててわからない事があるんだな。」
灰「なんだと?」
勇者「戦士は退魔の血筋。俺は勇者の血筋。退魔は魔の天敵。勇者は全ての味方。」
勇者「限界を定めるのは、いつも自分からだ。もうすこしあがけ。」
灰「・・・」
勇者「転真魂魄術」
灰「ぐ、ぐおぉぉぉぉ!?」
勇者「お前の新たな発芽は1ヵ月後、約束はしたからな。ちゃんと守れよ。」
灰「ぐ、ぐあぁぁぁぁぁ!」
バシュン!
勇者「・・・」
勇者(・・・疲れたな。大きめの呪いと魔法を使いすぎた。もう聖域魔法も使えない。)
勇者(これでは野宿もままならない・・・。困ったな。)
女商人「勇者さま!」
勇者「・・・どうした?」
女商人「村にもどりましょう。」
勇者「・・・いやいい。いつもどおり外で寝る。」
女商人「聖域魔法も使えないのに?」
勇者「!」
勇者「・・・よく気づいたな。」
女商人「魔法使いさんが・・・
――――――――――――
女魔法「勇者、魔力の流れがほぼ無い。」
女魔法「つまり魔力がカラ。魔法を何も使えない。聖域も。」
――――――――――――
女商人「って言ってましたから。」
勇者「・・・そうか。」
勇者(・・・よく見てるな。呪いの影響で顔すら見たくないだろうに。)
勇者(・・・ありがたい事だ。)
女商人「じゃぁ!ほら、早く山を下りて宿に向かいましょう!」
勇者「いや、野宿する。」
女商人「そんな!魔物に食べられちゃいますよ!」
勇者「迷惑をかけるわけにはいかない。朝まで休めば聖域魔法くらいなら使えるようになる。」
女商人「でも!疲れているでしょう!?一晩程度ならば皆さん我慢してくれ」
勇者「皆のゆがんでいる顔を見たくない。」
女商人「!」
勇者「俺が野宿しているのは全部俺の為だ。気を使われると、困ってしまう。」
女商人「そ、うですか・・・」
勇者「・・・山を降りるぞ。ウッドキングの切り落とした枝は拾っておいてくれ。」
女商人「・・・はい。」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
勇者「・・・」
パチパチ・・・
女商人「勇者さま?」
勇者「・・・なんだ?」
女商人「寝ないのですか?」
勇者「聖域がないからな。」
女商人「わ、私ががんばりますから!」
勇者「癖のようなものだ、聖域がないと、眠れない。」
女商人「そ、そうですか・・・。」
メラメラ・・・
勇者「・・・」
女商人「・・・」
勇者(わざわざ俺に合わせなくてもいいのにな、宿には温かい布団があるだろうに。)
勇者(・・・本当に、ありがたい事だ。)
勇者(しかし視線が気になる。さっきからずーっと見てるな。)
女商人「・・・勇者さま?」
勇者「どうした?」
女商人「その・・・なぜウッドキングがいると、わかったのですか?」
勇者(別のことを聞こうとしてたな。直前で質問を変えた。)
勇者「・・・夜行性の魔物や、動物が寝ていた。」
女商人「え?」
勇者「北に進んでいるのに、いつのまにか南へ向かっていた。」
女商人「・・・」
勇者「魔力の流れを、よくよく観察したら、微量だが魔物や動物から漏れ出していた。」
勇者「夜は方向感覚を狂わす魔方陣が魔力の流れで描かれていた。」
勇者(おかげでいいものがみれた。)
勇者「昼の間に魔力の流れが曲がっている点を探し当てた。かなり苦労した。流れを追っても途中で切れていたりしたしな。」
勇者「そして地図に点を当てはめ、魔方陣の中心をさぐりだした。」
勇者「中心にいってみたんだが、何も無かった。ただの山の一部。」
勇者「夜に魔方陣が生成されるから、夜に行けば何かわかると思ったんだ。」
勇者「案の定、魔物がいた。つまり、なにがいるかわからないから、いそうな場所を探して、たたいたら出てきた。という事だな。」
女商人「そ・・・それってすごい作業量ですよね。勇者さま、今日ずっと山を歩いていたんですね。」
勇者「あぁ・・・さすがに疲れた。」
女商人「あの・・・私たちに頼んだ聞き込みはなんのために?」
勇者「魔物の性質を知るためだった。」
女商人「?」
勇者「村の行方不明者の数とかが知りたかったんだ。」
勇者「行方不明者がでていないのに、けが人は増えている。これは山に入れないようにするため。自分が殺さないようにするための保険。」
勇者「もしかしたらばれにくい旅人をひそかに食っているのかとも考えたが、俺があれだけ歩き回っても出てこなかったから、これもさっさと出て行ってもらうために手助けした。」
勇者「夜の魔方陣は村に帰るようになっていた。これも保険だな、死体を食べたら歯止めが利かなくなるとおもったんだろう。」
勇者「実りがへったのはたぶん、魔の体の維持に必要だったんだろう。」
女商人「で、でも!先に襲ったのはあっちですよ?」
勇者「いやこっちさ。あいつの魔力の流れを断ち切ったからな。魔物にとっては魔力の流れは体の一部みたいなものだ・・・。」
勇者「あいつがふんばって耐えているところを、俺らがぼうでつっついちまったのさ。わざとだけど。」
女商人「そうだったんですか・・・。」
勇者「そうだったんだ。」
メラメラ・・・
勇者「・・・」
女商人「・・・」
勇者(・・・)
女商人「・・・こうして火を見ていると、あのときの事を思い出します。」
勇者「・・・迷子になったときか。」
女商人「勇者さまのせいですよ。いきなり外で寝るっていいだして・・・」
勇者「旅立つ前から決めていた事だ。商人が付き合う必要はなかった。」
女商人「それでも、いえ。寂しいかと思って・・・」
勇者「・・・」
勇者(・・・もうあのころには一人に慣れていたな。)
女商人「勇者さまおってって・・・森の中で迷子になって。」
勇者(あのころは呪いの効果範囲もわからなかったから、かなり距離をとっていたな。)
女商人「・・・勇者さま、よく私があそこにいるってわかりましたね?」
勇者「耳はいいほうなんだ。」
女商人「勇者さま、あのころ聖域魔法も使えなくて、私が泣きつかれて寝てしまったから、ずっと火の番をしてくれましたね。」
勇者「あの状況で寝る気にはならないな。」
勇者(ひざまくらだったからな。ただずっと商人の顔を飽きもせず、眺めていた)
勇者「俺はあの時、久しぶりに人の寝顔をみたよ。ずいぶん落ち着いたものだ・・・。」
女商人「・・・」
勇者「・・・」
女商人「・・・勇者さま?」
勇者「・・・どうした?」
女商人「そばに、いってもいいですか?」
勇者「・・・好きにすればいい。」
女商人「ありがとう、ございます。」
おやすみ、寝る。
今日は忙しい授業ばっかりで合間合間に投下するしいほねだから大分遅いよ
女商人「スースー」
勇者「・・・」
女商人「スースー」
勇者「・・・」
勇者(・・・そろそろ朝だな。今日は動く気にならない。聖域発動したら、少し寝るか。)
女商人「スースー」
勇者「・・・」
勇者(・・・とりあえず商人が起きるまで、動けないな。)
勇者(・・・なぜ商人だけ、呪いが利かないのだろうか。)
勇者(生まれた瞬間に母に殺されそうになり、父親の顔など思い出す事さえできない)
勇者(・・・どうやって俺は生きて来たのだろうな?気がつけば森に一人だった。)
勇者(・・・精霊あたりが育ててくれたのかもな。)
勇者(人間を怨みそうになった事もあった。だが呪いの範囲外では皆優しくなる。怨みに怨めず、ストレスでおかしくなりそうだった。)
勇者(そんな時だったな、王からの手紙が届いたのは。俺の居場所などよくわかったものだ。)
勇者(手紙の内容は見事に簡潔だったな。『勇者に図書館を贈呈する』。)
勇者(おかげで随分生きるのが楽に・・・)
女商人「んぅ・・・スースー」
勇者「・・・」
ナデナデ
女商人「んん・・・う・・・」
勇者「・・・ふぅ」
勇者(商人と出あってから、随分救われた・・・。)
勇者「・・・」
女商人「スースー」
勇者「・・・ありがとうな」
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
女商人「んぅ?・・・んーーっ」
女商人「・・・勇者さま?」
女商人「あ・・・勇者さまの鞄がヨダレだらけに・・・」
キョロキョロ
女商人「聖域が発動してる・・・」
勇者「・・・」
女商人「あっ、勇・・・寝てる・・・」
勇者「・・・」
女商人「寝息も立ててない・・・」
女商人「・・・」
勇者「・・・」
じーー
女商人「・・・ご飯持ってこよう」
ざざざざ・・・
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
勇者「・・・」
パチ
勇者「・・・もう夕暮れか。」
勇者「14時間ほど寝ていたようだな。」
チラリ
勇者「・・・パンケーキか。商人だな。・・・手紙には気づかなかったのか」
勇者「完全に冷めてるな。」
勇者(それでもうまい。)
勇者(今日は泊まっていく必要があるな。夜の山越えは危険だ。)
勇者(・・・風呂に入りたいな。深夜に行ってみるか。)
勇者「・・・ごちそうさま」
勇者(散歩でもいくか。)
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
女戦士「あ~~。気持ち良いー~~」
女僧侶「おふろは飽きませんねぇ」
女魔法「・・・\\\」
女商人「・・・」
女僧侶「商人さん?どうしました?」
女商人「えっ!い、いえ!何でも無いです!」
女戦士「・・・分かりやすいなお前」
女商人「な、なにがですか?」
女僧侶「可愛らしい・・・」
女商人「えっ?えっ?」
女魔法「・・・」
女商人「な、なんですかその眼は!?」
女戦士「昨日勇者といたんだろ?なにして来たんだ?」
女商人「えっ?、た、ただお話ししただけですよ!」
女魔法「ふ~ん?」
女商人「な、なんですかその眼は!」
女戦士「正直にいえよ~私達のなかだろ~?」
女商人「だ、抱き付かないで下さい!む、胸があたってますよ!」
女戦士「女同士だしいいじゃないか。ほれナデナデ。」
女商人「頭を撫でないで下さい!」
女僧侶「うふふ。私も♪」
女商人「は、挟まないで下さい!」
女魔法「・・・」
女商人「つつ、つつかないでぇ!」
――――――――――――――――――――――――
女戦士「はははは、風呂場で汗かいちまったな。」
女僧侶「楽しかったですね。」
女魔法「・・・」
女商人「疲れましたよぅ・・・。」
女戦士「涼んでからまたはいろうぜ。」
女僧侶「そうですね、明日には流石に出発するでしょうし。」
女魔法「さんせー」
女商人「わ、私はもう上がりま」
女戦士「逃げれると思うなよ。」
――――――――――――――――――――――――
勇者「・・・」
勇者(ウッドキングの木の実か・・・)
勇者(運がいいな。蜂の巣も見つけたし。)
勇者(・・・オーブンでもあればな。)
――――――――――――――――――――――――
女戦士「それで?なにしてきたんだ?」
女商人「話してただけで」
女僧侶「だけなんてことないでしょう?わかってますのよ?」
女商人「うっ」
女魔法「キスした?」
女商人「しっ!しししてませんよ!そんな事できませんよ!」
女戦士「なんだそーなのか?押し倒したり倒されたりしてないのか?」
女商人「おおおお怒りますよ!!」
女僧侶「そんなに顔を赤らめて・・・可愛らしい。」
女商人「た、ただっ!」
女戦士「ただ?」
女商人「ただ・・・ひざ枕してもらっただけです・・・。」
女戦僧魔「・・・」
女商人「・・・」
女僧侶「可愛い・・・!」
女商人「えっ!?」
女戦士「・・・なはははは!子供かよ!ははははは!」
女魔法「いいなー」
女僧侶「うふふ、宿で私がしてあげますよ、魔法さん。」
女戦士「ひーひひひひ!ハハハハ!」
女商人「い、いつまで笑っているんですか!」
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
女戦士「はーっまた体が火照っちまったよ。」
女商人「そ、そんなに可笑しかったですか?」
女戦士「いやー?ただ可愛くてなーははは。」
女商人「わ、わたしだって戦士さんみたいに胸があれば・・・」
女戦士「魔法よりはあるじゃないか。」
女魔法「ひどい」
女戦士「はははわりーわりー」
女僧侶「でも、勇者様は気にしないと思いますよ?」
女商人「え?」
女戦士「そうだなー、あいつと面と向かって話した事ないけど、優しいってのはしってるからな。」
女魔法「すごく気がきく」
女戦士「なー?いい嫁さんになりそうだよなあいつ。」
女僧侶「・・・ちゃんとお話ししてみたいですよね。」
女戦士「そうそう、あいつどんな事話すんだ?」
女商人「勇者さまは・・・自分から話されません。質問すれば答えて下さいますけど・・・。」
女戦士「ふーん・・・やっぱ人がトラウマになってんのかな・・・。」
女僧侶「相当酷い扱いを受けたらしいですし・・・」
女魔法「私達も・・・」
女商人「で、でも。勇者さま、前にありがたいって言ってましたよ!」
女魔法「・・・どういうこと?」
女商人「き、きっと、ついて来てくれる事に対して、だと思います。」
女戦士「・・・そうか。そりゃそうか。」
女僧侶「勇者様は私達の事を・・・」
女戦士「ははは、ちょっと元気がでてきたな!」
女僧侶「そうですね、勇者様は、やはり勇者なのですね。」
女魔法「どういうこと?」
女戦士「つまり私達が好きってことさ!ほら!宿にもどるぞ!」
女僧侶「そうですね、明日は山越えですから、早起きしませんとね。」
女戦士「ゆっくり風呂入ってる場合じゃなかったな!ほれほれさっさと体ふけ!」
女魔法「くすぐったい」
女商人「・・・うふふ、嬉しいな。」
女商人「勇者さまは一言しか言ってないのに・・・。皆さんにここまで信頼されているなんて。」
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
勇者「・・・そろそろ誰もいないか?」
勇者「・・・」
勇者(覗き見ないと風呂にも入れん)
勇者(よし、誰もいないな。村の灯りもついてない。たぶん大丈夫だろう。)
ジャブジャブ
勇者「・・・ふぅぅぅ」
勇者(つい息が漏れてしまうな。)
勇者「・・・渦魔法極小」
勇者「・・・」
勇者(・・・渦を見ていると、未来が見える気がする。)
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
勇者「・・・」
勇者(今日は煩悩が見える。とうぶん忘れられないだろうな。)
勇者(・・・そう言えば女の裸なんて実物をみたのは初めてだったな。)
勇者(・・・普通は母親のを最初にみるのだろうな・・・。)
勇者「・・・」
勇者(そろそろ上がらなければ。手紙をへやに置いてあるから、明日は裏口に集まってくれるだろう。)
朝
女戦士「足下が真っ赤だな。」
女僧侶「落ち葉だらけですね。」
女魔法「・・・疲れた」
女戦士「はえーよ、まだ2合目ってところじゃないか」
女商人「結構長い山脈ですし、迂回するわけにも行きませんしね。」
ギン!ギギン!
魔物「ぐおー」
女戦士「またあいつは見えない位置で!走るぞ!」
女僧侶「はい!」
女魔法「2かいめ・・・」
女商人「勇者さまぁ!」
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
女戦士「はぁっはぁっ、こんなに遠くにいやがって!少しは気を使え!」
女僧侶「はぁ、はぁ、ま、魔法さん、大丈夫、ですか。」
女魔法「・・・」
女商人「つ、つかれたぁ。」
勇者「悪かったな。」ザクザクザク
女商人「あぁ!待って下さい!」
授業、当分無理
新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内
新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内
女商人「勇者さま!勇者さまってば!」ザスザスザス
勇者「商人。」ざっ
女商人「はっはい!?」
勇者「小休止をとってから4合目を目指す。そこで休憩を取る。その後8合目でも休憩を取る。」
勇者「その事を伝えてきてくれ。それと魔法にこの木の実を渡してくれ。」
商人「は、はい。分かりました。」
勇者「それと魔法がどうしても駄目なら戦士に背負うようにいってくれ。頼んだ。」
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
女商人「って言ってました。はい魔法さん、木の実です。」
女戦士「休憩が多いな。そこまで高い山じゃないのに。」
女僧侶「きっと魔法さんの為ですよ。海沿いの生まれですから山に不慣れですもの。」
女魔法「・・・」
女魔法「この木の実・・・」
女商人「どうしました?」
女魔法「・・・なんでもない、後で食べる。」
女商人「?」
4合目
女戦士「よくがんばった魔法!休めるぞ!」
女魔法「つかれた・・・」
女僧侶「聖域魔法」
女商人「はい、魔法さん。勇者さまからです。」
女僧侶「水筒・・・ですか?」
女商人「飲みたければ皆さんも飲んでいいそうですが・・・中身については何も。」
キュぽん
女商人「わっ、いい匂い・・・。」
女魔法「・・・ハチミツの匂い。」
女僧侶「少し花のような香りもしますね。」
女戦士「あいつ料理上手いよな、飲み物しか飲んだ事ないけど。」
女商人「いつ作ったのでしょうね?」
女僧侶「きっと夜のうちでしょうね。」
女魔法「・・・お母さんみたい。」
女戦士「ますます女みたいだな。」
――――――――――――――――――――――――
勇者「・・・」
勇者(魔法ならあの木の実がなにかわかるだろう。俺より上手く使ってくれるはず。)
勇者「・・・」
勇者(このペースを維持しないと昼のうちに山を下れない。魔法にはツライだろうが、俺が背負うわけにはいかないからな・・・。)
家に着いた。宿題やってから続きを書く。
7合目付近
女戦士「魔法!大丈夫か?おぶろうか?」
女魔法「だい・・・じょぶ・・・」
女僧侶「・・・勇者様はすごいですね。」
女商人「え?」
女僧侶「魔法さんの体力を完全に読みきっています。きっと訓練のつもりなんですね。」
女商人「えっと・・・ぎりぎりをせめて体力向上をはかっているということですか?」
女僧侶「えぇ・・・それに加えて魔法さんの精神力も知っているみたいですね。あのこがんばりやさんですから。」
女僧侶「ぎりぎり持つのが8合目まで・・・そこで休憩を挟んでまた頑張ってもらうみたいです。」
女商人「・・・その計算を2合目までで終わらせていたんですね。すごいですね。」
女僧侶「ほんとうに・・・魔法さん、いえ、私たちのことを、良く見てくださっています。近くにいる事さえできないのに・・・。」
女戦士「魔法、ほら水だ。もう休憩できそうなところが見えてきたぞ。頑張れ。」
女魔法「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」
―――――――――――――――――――――――――
勇者「・・・」
勇者(・・・休憩時間を増やしてやりたいが・・・だめだな、本当にぎりぎりだ。)
勇者「・・・できるだけのことはしておくか。」
8合目
女戦士「ほら!聖域がはってあるぞ!あそこで休める!」
女魔法「ふぅ・・・ぜぇ・・・」
女魔法「・・・もうだめ。」ドサッ
女戦士「いやーついたついた!えらいぞ魔法!」
女僧侶「一足先に聖域を広げてくれた様ですね。」
女商人「ほら!魔法さん!勇者さまがつくった湿布がおいてありますよ!はってあげますね!」
女魔法「ひぅ!・・・つめたい。」
女戦士「いやー私も少し疲れたな!鎧を着ながら登山はさすがにきついぜ!」
女僧侶「・・・男の方でも普通は音をあげると思いますけどね。」
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
勇者「・・・」
勇者(日の位置は真上の東より・・・山を下る時は上るときより気を使わなくては。)
勇者(幸いくだりの方が距離は短い。日暮れには下りきることができるだろう。)
勇者「・・・」
勇者(・・・下りた近くに川があったはず。今日はそこで早めに休もう。)
頂上
女戦士「おっ!聖域が広げてあるぜ!」
女僧侶「この付近が頂上のようですね。木で景色は見えませんが。」
女魔法「ふー」
女商人「みなさん!勇者さまからの手紙がありました!」
手紙『ごくろうさま皆。その位置が俺たちのルートの頂上だ。そこで昼食をとってから出発してくれ。
下りるときは足をくじきやすい。注意して下りてくれ。6合目付近坂が急になる。その位置で休憩をとり、
万全を期してから注意深く進むように。3合目でもまた休憩をとる。山を下ったあとは川の近くでテントをはり、
休む予定だ。』
女僧侶「ふくらはぎが特に疲れるのですよね・・・下りた後はぱんぱんですね、きっと。」
女魔法「はやくお弁当たべよー。」
女商人「そうですね。村の人たちがくるみパンと果物をくださりました。これを食べましょう。」
女戦士「くるみかー!いいね、楽しみだ。」
女僧侶「村も大変でしょうに、ありがたい事です。」
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
勇者「・・・」もぐもぐ
勇者(はちのこを食べるのも久しぶりだな。うん、うまい。)
勇者(商人に進めたらすごい勢いで断られてしまった。)
勇者「・・・うまいんだけどな」
はちのこ…(´・ω・` )
6合目
女魔法「ふぅー」
女戦士「魔法、ずいぶん元気だな?どした?」
女魔法「足が軽い。湿布のおかげ。」
女戦士「へぇー俺も少し参ってきてるのに、すごいもんだ。」
女僧侶「・・・私も、そろそろ・・・疲れてきましたね・・・。」
女商人「うわーすごい急ですよ、皆さん。転んだらそのまま転がっていってしまいそう。」
女戦士「うぉー確かに急だなこりゃ。ほんとに雪だるまみてーに転がっちまうぞ。」
女魔法「少しあっちにロープがあるよ。」
女僧侶「わぁ本当ですね、コレで少しは安全に下りれるかしら。」
女戦士「こりゃガントレットははずしたほうがいいな・・・。」
女商人「さぁ、少し休んだら、気合を入れて降りますよ!。」
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
勇者「・・・」
勇者(戦士の体力は本当に無尽蔵かと思えるな。)
勇者(あんな重装備であの下山スピード・・・頼もしい限りだ。)
勇者「・・・」
勇者(・・・予想以上に魔法が元気だな。薬の相性がよかったのかもな。メモしておこう。)
3合目手前
女魔法「はぁ、はぁ」
女僧侶「ふぅ、ふぅ」
女商人「ほら!みなさんもう少しで休憩ポイントですよ!」
女戦士「商人元気だな。」
女商人「商人は足が命です!」
女戦士「なるほどね、歩かなきゃ物が売れないもんな。」
女戦士「・・・しかし全然魔物がいないな。普段なら勇者をもっと狙ってくるはずなんだが。」
女商人「そういえばそうですね。勇者さま、魔物によく襲われていますものね。」
女僧侶「ふぅ・・・ふぅ・・・」
女魔法「はぁ・・・やっとついた。」
女僧侶「つ、疲れましたわ・・・」
女戦士「僧侶、素が出てるぞ。」
女僧侶「はぁ・・・今、は・・・許してくださいませ。」
女戦士「別に責めてるわけじゃないけどな。いつもその口調で話してもいいんだぞ?」
女僧侶「神に仕える者は・・・・常に、高潔な、ふぅ、精神をですね・・・」
女戦士「わかったわかった、好きにしていいから今はゆっくり休め。」
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
勇者「・・・」
勇者(太陽は・・・海の30cmほど上か・・・間に合うな。)
山の麓
女僧侶「やっとおりれましたわー!」
女魔法「つかれた~」
女戦士「ほらほら、まだ終わりじゃないぞ。テントポイントまであと2kmほどあるんだから。」
女商人「せもてそれくらい離れないと山を下りた意味がないですものね。」
女僧侶「わ、わかっていますわ。で、でも今は、少し休ませてください・・・。」
女魔法「わたしもつかれた~」
女商人「あ!勇者さまだ!」
女戦士「お~お~、ずいぶん遠くにいるな。平原は遠くまで見渡せていいな。あっち側は森が多かったからな。新鮮なもんだ。」
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
勇者「・・・」
勇者(僧侶の顔色が少し悪いな。魔法はあまり疲れていないようだ。戦士は疲れの色がぜんぜん出てないな。商人も・・・)
勇者「・・・」
勇者(一足先にテントポイントで食料を調達しておくか・・・そういえば皆の好みも知らないのだな・・・。)
勇者(・・・今日は魚と木の実だな。)
夜
パチパチ・・・パチッ・・・
女戦士「そろそろ焼けたかな」
女商人「塩は好きに使ってくださっていいですよ、次は港町ですから、塩は安いはずです。」
女魔法「やったー」
女僧侶「疲れているときの塩味はありがたいですね・・・」
女戦士「疲れているときはなんでもうまいぜ!」
女商人「木の実もありますから、食べてくださいね。」
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
女戦士「ふぅー、腹八分目だぜ。」
女僧侶「あれだけ食べてまだ満腹じゃないのですね・・・」
女魔法「おなかいっぱい」
女商人「明日はこの平原をわたるのですね・・・。」
女戦士「次は港町だな。珍しいものがみれるかもな!」
女僧侶「結構大きな町らしいですね、山に囲まれて陸の伝達が途切れているのに・・・。」
女商人「交流の交差地らしいですよ、無くてはならない場所のようです。」
女僧侶「今日はもう寝ますね、ちょっと疲れてしまいました。」
女魔法「わたしも寝る。」
女商人「私はもう少しおきてますね。町で売るものと買う物の整理をしなきゃいけません。」
女戦士「私も少しおきてるよ。まだ眠くない。」
女僧侶「ではおやすみなさい。」
女魔法「おやすみなさい。」
女商人「はい、おやすみなさい。」
女戦士「おやすみ~」
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
勇者「・・・」ずずっ・・・
勇者(・・・それなりの味だな。甘い木の実と魚は思ったより合うようだ。)
勇者(・・・そうだな、贅沢を言うなら、ハープをいれて、ピンクペッパーを・・・)
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
女戦士「それなんだ?」
女商人「コレは絹ですよ。グス村の高級絹です。結構たかいのですよ?」
女戦士「その枝は?」
女商人「これはキングウッドの枝です。魔力が内在していて、杖の材料として高級なんですよ。」
女戦士「高級なものばっかりだな。」
女商人「馬車がないと、大量にもてませんからね。高級だと、荷物が少なくてすみますから。」
朝
女戦士「いやー晴れたな!」
女僧侶「雨の中進むのは大変ですから、よかったですね。」
女魔法「ぬれるとローブが重くなる。」
女商人「さぁ出発しましょう!これだけ見通しがよければ、そうそう魔物はでてこないでしょう!」
女戦士「よーし、じゃぁいくかー!」
昼
女戦士「ふぅ・・・・」
女僧侶「進んだ気がしませんね・・・。」
女魔法「少し疲れた・・・」
女商人「これは少しまいりますね・・・。」
女戦士「ずぅっと同じ光景が続くし、町も全然大きくならない。」
女魔法「あと、どれぐらいなんだろう・・・。」
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
勇者「・・・」
勇者(これは・・・幻影魔法か?・・・いや、魔法ではない、現象か・・・)
勇者「・・・」
勇者(皆は気づいているだろうか?間違いなく距離は縮んでいるが、町はずっと遠くに見える。)
勇者(・・・やっかいな、天気 だな。)
女商人「・・・あ、紙飛行機。」
女魔法「気流魔法が使われてる。」
女僧侶「十中八九、勇者さまですね。」
女戦士「中身はなんだ?」
ガササ
手紙『今日の天気は 魔力霧 だ。町の距離が10kmほどになれば実際の大きさに見えるようになる。』
女戦士「・・・意味がわからん。」
女商人「魔力霧、ってなんでしょうか。」
女魔法「空気の魔力が普段より濃い日。風のながれで、原始魔法が発動する。たぶん今日は幻影魔法。」
女僧侶「そんな天気があるんですか?」
女魔法「すごくすごく稀。気流で魔方陣が形成される必要があるけど、それはすごく珍しい。」
女商人「ウッドキングも似たようなことをしていましたね・・・」
女戦士「つまり・・・なんだ?」
女魔法「遠くのものは遠く見える。何倍も遠くに。大きさに比例して解除される距離が変わる。大きければ長い。小さければ短い。」
勇者「・・・」
勇者(皆との距離がわからない。いる方角はわかるが・・・)
勇者(近いのか?遠いのか?おそらく皆は俺を見失っているだろうな。)
勇者(少し心配だな・・・。)
ズン!
勇者「!!!」
勇者(これは・・・重力魔法!!)
勇者(いかん・・・罠だ!!!う、動けない!!したからくる!)
勇者「浮遊・・・」
バクン!
勇者「間に合わなかったか!いかん、咀嚼されてしまう!」
勇者(やりたくなかったが仕方ない!)
勇者「超々自硬化魔法!」ガキン!
勇者(自分を鋼の様に固める魔法。これで1時間は大丈夫だが・・・動けない上に解けた後に体が麻痺してしまう。)
勇者(・・・皆に頼るしかない。)
魔物「グモグモ・・・かめない」
魔物「・・・寝ながら、ゆっくりくう。」
ずごごごご・・・
勇者(地面にもぐったか・・・。)
魔物「ごっくん」
魔物「・・・ぐぅ、ぐぅ、」
勇者(こいつの消化液にも一応耐えられる。だがこの状態で魔法を解いたら、足首から下がなくなってしまうな。)
勇者(・・・それは最後の賭けだな。皆が間に合わなかったらやるしかない。)
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
女戦士「勇者が見えないな?」
女商人「そういえばそうですね。いつのまにか見失っていました。」
女僧侶「人ならば、どれぐらい近づけばみえるのでしょう。」
女魔法「・・・たぶん、200mくらい。」
女戦士「・・・見えたとたんキレちゃいそうな距離だな。」
ぐもぐも
10分後
勇者(皆のスピードが5km。俺のスピードが7kmとして・・・。3時間ほど歩いていたから、今皆との距離は・・・)
勇者(6km±1kmといったところか、皆が休憩をしていれば俺の足首がなくなる。)
勇者(こいつの腹の皮がどれだけ厚くて固いかも未知数だが、俺の短剣では貫通しないのは確かだ。)
勇者(ならばどうする?俺の今使える最大の魔法が爆雷大。これで破れるか?)
勇者(・・・重力魔法を使っていたな。高次魔法を使える相手に魔法で攻めるのは愚かか。)
勇者(・・・研究中の魔法剣を試すしかないな。剣に魔力を流して音叉のように威力を増やす剣技。)
勇者(俺の最大魔法と組み合わせた事は無い上に、そもそも初歩的な加熱魔法までしか成功していない。)
勇者(ずいぶん分の悪い賭けだが・・・俺の限界はここではないのは確かだ。)
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
女商人「・・・なにかいやな予感がしませんか?」
女戦士「んー?雨は降らないと思うぞ?雲が見えないからな。」
女僧侶「でも私たちが知らない天気のようですし・・・」
女魔法「気流の流れが原始水呼の形になれば雨は降るかも。」
女商人「・・・この胸騒ぎは、雨なのかな・・・。」
30分後
勇者(・・・なんだ?)
勇者(少し頭がくらくらする。)
勇者(・・・思いつく理由がないな。この魔法ならば酸素もいらないし毒素も通らない。)
勇者(俺の体に入ってくるもの、出て行くものは皆無のはず・・・)
勇者(くそ、わからない!)
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
女戦士「いやー、ゴールが見えてるってのはつらいねぇ。戦車引き行軍を思い出すぜ。」
女僧侶「確かに見えてないより見えているほうがつらいですね・・・。まだあんなにあるのか、と思ってしまいます。」
女魔法「・・・?」
女商人「・・・」
45分後
勇者(ぐ・・・ぅぅぅ!)
勇者(ま、間違いない・・・これは吐き気だ!)
勇者(の、呪いが自分にまで影響を及ぼし始めている・・・!?)
勇者(コンディションは最悪だ。この状態で自分の実力以上を出す必要があるとは。)
勇者(・・・やるまで諦める訳にはいかない。失敗したって諦める訳にはいかない。)
勇者(とりあえず・・・生きる事を最優先だ・・・!)
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
女戦士「・・・ちっ!すげぇイライラする!なんであいつは見えない位置までいっちまうんだよ!」
女僧侶「思慮が足りないというか・・・非常時のときくらい近くにいてくれませんかしら。」
女魔法「・・・」イライラ
女商人「き、急にどうしたんですか皆さん?」
53分後
勇者(意識が・・・朦朧とする・・・。)
勇者(もう・・・時間の感覚さえ曖昧だ・・・。)
勇者(あと・・・何分で・・・魔法がきれるのだろうか。)
勇者(この魔法を限界まで使ったことはない・・・。リミットは間違いなく1時間だが・・・どういった切れ方をするのだ?)
勇者(・・・徐々にとけるのか?・・・ぱっと解けるのか?)
勇者(・・・・予想すらできない)
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
女戦士「・・・へんだな?」
女僧侶「そうですね。おかしいです。」
女魔法「・・・」コクコク
女商人「な、なにがですか?」
女戦士「勇者に近づいていたのは間違いないんだが・・・」
女僧侶「今は嫌悪感が消えかけています。」
女魔法「つまり、近づいていたのに今は離れていってる。」
女商人「そ、それって・・・!」
女戦士「・・・すっげぇいやな予感がする。戻るぞ!」
女僧侶「はい!」
女魔法「ウン!」
ダダダッ!
女商人「あ、みなさんまって!」
ダッ!
57分後
勇者(・・・魔法が切れかけているのがわかる・・・)
勇者(・・・心がけだけは・・・しておかなくては・・・)
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
女戦士「くっそいらつく!隣にいるのと同じくらい腹立つ!」
女僧侶「まったくもう!本当に迷惑かけて!」
女魔法「見つけたら私の最大魔法ぶつけてやる・・・」
女商人「わ、わたしにはみなさんの感覚がわかりませんよぅ!」
女戦士「行ったり来たりを繰り返してんだ!すこしずつ近づいているはず!くっそ、どこだあのボケ!」
女僧侶「なにか目印くらい出せばよろしいのに!気が利きませんこと!」
女魔法「予備詠唱開始、Lv5MAX」
59分50秒後
勇者(・・・切れる・・・)
60分経過
勇者(・・・!)
勇者「げぇぇぇぇぇ!!!」
ビチャビチャビチャ
勇者「ぐ・・・・ぐぅぅぅ・・・焼ける・・・!」
勇者(頭から・・・徐々に解けている・・・!くそ・・・!)
勇者(腕が・・・動くまで・・・後・・・30秒くらい・・・!)
勇者「予備詠唱・・・開始・・・Lv3MAX・・・うっぷ・・・・」
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
女戦士「!」
女僧侶「!」
女魔法「!」
ゾクッ!
女戦士「・・・そこにいたのかてめぇぇぇぇ!!!」
女僧侶「絶対に許しません・・・!神の矢詠唱開始!」
女魔法「地面隆起魔法特大詠唱終了」
女商人「!」ビクッ!
・・・ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!
女魔法「引っ張り出してやる・・・!!!」
女商人「わわわわわわわわ!」
女魔法「大地の手!」
ずごぉぉぉん!
魔物「ぐもももも・・・なんだぁ!?でっかい手にひっぱりだされたんだな!」
女僧侶「その中ですか勇者ぁぁ!神の欣然たる裁きの力で!その魔物ごと貫通させてあげます!!」
女僧侶「神の矢よ!落ちてきたまえ!」
カッ!ビシャァァァァン!
魔物「ぐもぉぉぉ!?!?!?」
女戦士「みじん切りにしてやる!!!退魔代13代目が奥義!!!」
女戦士「五月雨裂発!!!」
魔物「ぐもぉぉぉ!おなかがぁぁぁぁ!」
女商人「み、皆さんやりすぎですよぅ!!!勇者さまを殺すきですか!?」
女戦士「殺してやる!」
女僧侶「神の元へ!」
女魔法「・・・殺す!!!」
女商人「い、いつもの皆さんと違う!な、なにがおきているの!?」
女商人「嫌悪感というより殺意になってる!」
―――――――――――――――――――――――――
中
魔物「ぐもぉぉぉ!?」
勇者「ぐぅ・・・うげ・・・・」
勇者(頭が・・・揺れて・・・吐き気が・・・)
魔物「ぐもぉぉぉ!おなかがぁぁぁぁ!」
勇者「爆雷剣、え、詠唱完了」
勇者「は・・・奔れ・・・!」
ドスッ!
―――――――――――――――――――――――――
外
ドスッ!
魔物「ぐもっ」
魔物「グ、ぐげぇぇぇぁあっあああぁぁぁぁ」
バチバチバチバチ
魔物「ガァァァァァァァァァァァァァ!」
ズゴォォォォォォン!!
ベチャベチャベチャベチャ
女商人「ヒッ!ま、魔物が飛び散った!」
勇者「・・・ぐ、ぅ」
ドサッ!
女商人「ゆ、勇者さま!!!」
女戦士「勇者ぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
ダッ
女僧侶「トドメを今!」
ダッ
女魔法「雷矢太!」
バシュンッ
勇者「う・・・!」ズルっ!
ドス、バチバチバチバチ
勇者「が、がぁぁぁぁ!」
勇者「しょ、障壁まほ、う、小」
女戦士「退魔7代目が奥義!」
女戦士「真空切り!!」
勇者(だめだ・・・ずらす事さえできない・・・!なにか・・・なにか・・・ないのか・・・!)
女商人「真空珠!!」
バシュン!
女戦士「なにっ!相殺した!?」
女僧侶「直接頭を叩き潰して差し上げますわ!!!」
ブォン!
女商人「てぃ!」
ガキン!
女僧侶「くっ!」
女商人「皆さん!!!!!!やめなさい!!!!!!!」
キ―――――――――――――――――ン!
女戦士「ぐっ!」
女僧侶「きゃぁ!」
女魔法「あっ!」
勇者「・・・」
勇者(い、いし、き、が・・・・)
勇者(落ちる・・・)
―――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――
―――――――
昼
勇者「・・・」
パチッ
勇者「・・・」
勇者(・・・どこかの家?石造り・・・港か?)
女商人「すぅ・・・すぅ・・・」
勇者「・・・商人」
女商人「すぅ・・・すぅ・・・」
勇者(・・・港に運ばれて、商人の治療を受けた、といったところか。俺に回復魔法をかけれるのは今のところ俺だけだからな・・・。)
勇者「・・・」
チラッ
勇者(・・・窓から差し込む光は・・・10時から1時といったところか。20時間近くねていたのか・・・。)
勇者(・・・)
勇者(皆に・・・悪い事をしたな。直接謝りたいが・・・それも無理な話・・・。)
勇者(俺は・・・生きていてよいのだろうか?)
もうファンタジー全般が臭いっていわれる最近の風潮
風呂はいる。
勇者「・・・」
勇者(・・・何回も問いかけた答えだ。生命には意味はない。ただ存在するだけ。空の星と同じ。道端の石と同じ。)
勇者(そして・・・いつも決まりごとのようにこの疑問がでる。)
勇者(人に・・・私は必要なのだろうか。)
勇者(・・・今考える事じゃないな。ここを出なければ、町に迷惑がかかる。)
勇者「・・・回復魔法中」
勇者(・・・発動しない?)
勇者(・・・魔力の流れが・・・俺の体に存在していない。)
勇者(魔力切れ?回復するのに必要な分は寝ている。・・・爆雷剣の影響か?)
勇者(魔力回路が焼ききれたか?・・・いやそもそも魔力がでていない。)
勇者(とりあえず・・・町から離れなければ・・・)
>>398
嫉妬でな
ムク・・・
勇者「・・う、ぅ・・・」
ズキン
勇者「は、はは・・・」
勇者(雷矢は・・・こんなに痛いんだな。内臓でも焼けたか?)
ズル・・・ズル・・・ドサっ!
勇者(・・・痛い・・・な。)
勇者(そういえば・・・腕が動かない・・・。)
勇者(足は・・・はは、ガクガクだ・・・)
ガタっ!ドン!ズル・・・ズル・・・
ズル・・・ズル・・・
勇者(なんなんだろうな・・・この焦燥感は・・・・)
ズル・・・ズル・・・
勇者(みんなの・・・顔を見るのが怖いんだな・・・。)
ズル・・・ズル・・・
勇者(おれは・・・勇者・・・全てを救える存在・・・。)
ズル・・・ズル・・・
勇者(いや・・・俺だけは・・・・・・救えない。)
ズル・・・ズル・・・
勇者(俺の・・・限界は・・・ここだった・・・か・・・・・・)
>>399
なにそれかわいい
勇者「・・・いや・・・!」
ギリリ
勇者「諦めない・・・諦めて、たまるか・・・!」
ギリリリ・・・!
ズキン!
勇者「ぐ!あ・・・あぁ・・・」
勇者(魔王め・・・出会ったら・・・絶対に・・・)
ぐらぁ・・・
勇者(・・・)
バタン!
――――――――
―――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
朝
勇者「・・・」
パチ
勇者(昨日と・・・同じ場所・・・か。)
チラ
勇者(商人は・・・いないな・・・。)
勇者(・・・やはり・・・魔力が存在しない・・・。)
勇者(俺の・・・なにかが・・・死んだのか・・・・?。)
ムク
勇者「・・・・」
勇者(この前に比べて・・・だいぶましだな・・・。)
スクッ
勇者「立てる・・・」
勇者(腕も動く・・・指は・・・だめだ動かない。)
勇者(鏡・・・か。)
タッタッタ
勇者「・・・ははは」
勇者(・・・顔の半分は包帯じゃないか。)
勇者(胃袋の中にいたからな・・・頭から硬化魔法がとけていったから・・・1番ダメージがあったのは顔・・・というわけか。)
勇者(足首じゃなく・・・顔の皮をもっていかれたか・・・。)
勇者(そういえば・・・あのぐもぐも野郎・・・殺しちまったな。)
勇者(・・・)
可哀想すぎる(´;ω;` )
女商人「勇者さまっ!?」
勇者「・・・どうし」
ガバっ
勇者「グフ」
女商人「勇者さま・・・よかった・・・!」
勇者「・・・」
勇者(ぬくもりを・・・感じない・・・。)
勇者「ありがとう・・・商人・・・。」
女商人「・・・!・・・いえ・・・!」
勇者「・・・悪いが、商人。」
女商人「・・・なんでしょう・・・?」
勇者「俺は・・・この町から・・・出る。手伝って・・・くれ・・・。」
女商人「大丈夫ですよ・・・!勇者さま・・・!大丈夫なんです・・・!」
>>1書くの面倒くさくなったから適当に終わらせる気だな
>>420
そういうことは言うんじゃ
ありません!( `・ω・´)
勇者「・・・?」
女商人「理由はわからないですけど・・・!もう・・・!大丈夫なんですっ!」
勇者「・・・・・・」
勇者(・・・まさかな・・・そんなことは・・・)
女戦士「あっ!勇者!」
勇者「ビクッ!」
女戦士「・・・!!」
ダダダダッ
勇者「商人、はなしてく」
ガバァ!
勇者「ゲフ」
女戦士「悪かった・・・今まで・・・!本当に・・・!」
勇者「・・・そんな、ばかな・・・。」
女商人「言ったでしょう?大丈夫だって・・・!
」
勇者「・・・・・・!」
勇者(・・・信じられない・・・)
女僧侶「あぁ!」
女魔法「あっ!」
勇者「ビクっ」
タタタタタタタ
女僧侶「勇者様!」
女魔法「勇者ーー!」
ガババ
勇者「ガフ」
女僧侶「よかった・・・!本当に!」
女魔法「うぇ~ん!」
勇者「・・・呪いが・・・治った・・・?」
女商人「呪術師さんが言うには・・・まだわからないって・・・・でも!今は呪いはありません!」
女商人「私たちと・・・!普通に旅ができるんですよ・・・!」
勇者「・・・そうか」
勇者「・・・・・・・・・そうか・・・!う・・・!グス・・・!」
まだ終わらんよ
勇者(どれだけ・・・いったいどれだけ・・・!!)
勇者(こうなる事を・・・望んだのだろう。)
勇者(おそらく・・・一時的なものだが・・・!)
勇者(人と・・・普通に、接する事ができるのか・・・!)
―――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――
―――――――
女僧侶「回復魔法大詠唱完了」
勇者「・・・だめか。」
女商人「やはり・・・だめですね。」
女魔法「くすりで治すしかない。」
女戦士「くそー、まどろっこしいな。」
女僧侶「すいません・・・私の力及ばず・・・」
勇者「仕方の無い事だ。・・・俺の魔力がないのだから。」
女戦士「どういうことだ?」
勇者「回復魔法というのは・・・相手の魔力を利用するんだ。」
女魔法「自分の魔力で相手の魔力をいじくる。」
女魔法「魔素の濃度を上げて体の構成原子を擬似的に」
勇者「ひらたく言えば相手の協力が必要なんだ。」
女魔法「そう。」
女戦士「ふーん。いろいろ面倒なんだな。」
勇者「・・・よくよく考えれば、魔王の呪いも、その類だったんだな。」
勇者「俺の魔力が届く範囲。それがのろいの範囲だったんだ。」
女戦士「・・・じゃぁよ!魔力をだしてる内臓を、とっちまえば」
勇者「それはまだできない。」
女戦士「・・・なんで?」
勇者「・・・勇者の魔力は特別なんだ。勇者の魔力は、厳密に言えば俺の魔力じゃない。」
勇者「魔王がのろったのは・・・勇者の力の流れの根元。神だったんだ。」
女戦士「はぁ?」
女僧侶「えぇっ!」
女魔法「・・・っ!」
勇者「全部理解した。魔王の力は改造の能力だ。」
勇者「神と俺は常につながっている。魔王はその管に自分の魔力を上乗せしたんだ。」
勇者「俺から出ている魔力は、神と、魔王の、2つの魔力がまざったものだった。」
女魔法「・・・」
勇者「・・・まさか俺が神の尖兵だったとは。なにかに裏切られた気分だ。」
勇者「・・・魔王を倒すには、勇者の、つまり神の、転真能力が必要だ。」
勇者「だが、魔力を多く出せるように鍛えれば鍛えるほど、仲間は遠ざかる。」
勇者「勇者の身体能力は人の域をでない。人の域ではない魔王を倒すには、どうしても仲間が必要だ。」
勇者「・・・ほかにもいろいろあっちに利点があるな。俺は、すごく不利な戦いを強いられている。」
勇者「・・・まさか俺が神の尖兵だったとは。なにかに裏切られた気分だ。」
これミス?自分で尖兵だとしっていたけど、説明してるときに裏切られたっていってるの?
うるせー荒すぞ
デタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・('A`)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
448で一気においてけぼり感でたけど信者に言わせると
終わるまで黙っとけだって
勇者「だから・・・魔力がでなくなってしまうと、魔王と戦うことができなくなる。」
勇者「それではだめだ、魔王が何をしたいかしらないが、人にとっては悪いことだ。」
勇者「もしやるなら・・・全てにケリをつけてからだな。」
女僧侶「で、でも。今は勇者様の魔力はでていないではないですか!」
女僧侶「もしかしたら、治らないかも・・・」
勇者「・・・勇者の体は・・・とても死ににくくできている。」
勇者「いつかは治る・・・だろうな。そんな確信がある。」
女僧侶「そう・・・ですか。」
女魔法「ゆうしゃ・・・」
勇者「何だ?魔法」
女魔法「神って・・・なに?」
勇者「・・・いわゆる、全能の神、とはだいぶ違うな。」
勇者「世界のバランサー・・・しっくりくる例えは、そんなところか。」
すげー説明モード入ったな
これ思い出した
ttp://livedoor.2.blogimg.jp/hanagenuki-jet/imgs/a/3/a35879e8.jpg
腹が空かされてきた
女魔法「・・・」
勇者「まぁ、そんな小難しい話はどうだっていいのさ。」
勇者「大事なのは、魔王に会いに行くって所だけだ。」
勇者「一人の人間が世界の理だなんだを解き明かしたって」
勇者「できるのは結局、諦めないってだけだ。」
勇者「今回の出来事のおかげで、正直どうするか迷ってた魔王に対して、突破口をみつけることができた。」
勇者「当分の目的は、今までどおり魔王の領域を目指す。」
勇者「・・・もう昼だな。飯でも、食べに行くか。」
女戦士「・・・そうだな。私が考えても、わかるわけないしな。とりあえず、飯くいに行こうか!」
女僧侶「・・・賛成です。私は今までどおり、皆さんのサポートをするだけですしね。」
女魔法「・・・」
勇者「納得できないか?魔法。とりあえず、今はご飯食いにいこうぜ。商人さがしてさ。」
女魔法「・・・わかった。」
まーた始まった('A`)
お口チャックウィルソン('-`)
ん?
>>440では商人いるけどどこからいなくなったんだ?
ストーリーに直結するのならともかく
>>475のような指摘はおかしくないし叩くところもないだろ
ミスったら都度修正しつつやるのが普通
例えがおかしかったらからついw
で
勇者「・・・まさか俺が神の尖兵だったとは。なにかに裏切られた気分だ。」
これなによ 魔王の尖兵の間違い?
神から貰ってるって知ってる勇者がなんで 裏切られた気分だ とか言ってるの
説明口調でドヤ顔?
勇者「店なんて入った事ないや、どの店にはいるかは皆にまかせるよ。」
女戦士「おうまかせとけ!そのまえに商人探さないとな!」
女僧侶「どこへ行ったのでしょう。道具やさんでしょうか?」
女魔法「きっとやどや、私たちに遠慮してた。」
勇者(・・・明らかに俺の知識じゃない情報が流れてきている。)
勇者(流されかけたが・・・この体は、渡さない。)
勇者(・・・ひさしぶりにしゃべったな。のどが痛い。)
勇者(・・・俺は・・・相当運が悪いようだな・・・。)
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
夜、宿
女戦士「なぁひでぇだろこいつ!普通に言い放ちやがったんだぜ!?」
女僧侶「あれはあなたのためを思ってですね、」
女戦士「いいやぜってーあれはバカにしてたね!こいつバカだな見たいな顔してたし!」
女僧侶「そんな顔してませんよ!あなたはだいたいですね・・・」
女商人「もう!喧嘩はよしてください!」
女魔法「みにくい」
勇者「ハハハ・・・」
勇者(微笑ましい物だな。)
そう
どうでもいいんだ
ただそのどうでもいいことにうるせぇ黙ってろと言われたんだからこれはもう荒すしかない
>>479
お前もどや顔でとんちんかんなことを言うのはやめた方がいいぞ
子供はもう寝る時間なんだから寝ろ糞ガキ
>>487
お前育ち悪そうだな
片親?屑親の匂いがする
>>483
なるほど
神の尖兵~ってセリフは影羅が言ってたのか
>>488
はいはいわろすわろす
さっさと寝ろよゆとり
>>490
つまり
勇者「・・・まさか俺が神の尖兵だったとは。なにかに裏切られた気分だ。」
これは
勇者「・・・まさか俺が神の尖兵だったとは。なにかに裏切られた気分だ。」ボソッ
ってわけか
魔力を貰うだけではなく、乗っ取られつつある、と
>>494
ほら、俺に障っちゃった
お前の2レスも害悪でしかないんだよ馬鹿親の教育のせいだからお前は悪くないけどね
勇者「・・・俺はそろそろ自分の部屋に戻るよ。」
女戦士「えー!?いっしょに寝ようぜ!」
女僧侶「ちょっ!あなたは恥じらいと言うものがないのですか!」
勇者「ハハハ、ありがたいが遠慮しておくよ。また誘ってくれ。」
ガチャ
勇者「じゃぁおやすみ」
女魔法「おやすみ」
勇者「・・・」
女魔法「・・・何?」
勇者「魔法の部屋はここだ。」ズリズリ
女魔法「うー。」
勇者「じゃぁ改めて、みんなおやすみ。」
女戦士「おやすみー」
女僧侶「おやすみなさいませ」
女魔法「おやすみなさい」
ガチャ、バタン
勇者「・・・どうした?今日は、いつのまにかいなくなる事が多いようだが。」
女商人「・・・勇者さま。私、なにかおかしくて・・・。」
-昔、妹は二重人格だった-
中学生の頃、妹は二重人格だった。
なんでも、火を見ると「影羅(エイラ)」という魔族の人格が現れるそうで、
真っ暗な部屋の中で唐突にマッチを擦っては、
「……ヘヘ、久しぶりに外に出られた。・・・まさか俺が神の尖兵だったとは。なにかに裏切られた気分だ。」
などと乱暴な口調で叫んだりしていた。
ある日、夕食の時に「影羅」が出たことがある。
突然おかずの春巻きを手掴みでムシャムシャと食べ始めて、「・・・俺は・・・相当運が悪いようだな・・・。」と言った。
食べ物関係のジョークを一切許さない母が、
影羅の頭にゲンコツ振り落とすと影羅は涙目になっておとなしくなった。
それ以来、食事時に影羅が出たことは無い。
そして別人格とやらは、妹が高校に入った辺りでパタリと出なくなった。
最近になって、大学生になった妹にその頃のことを尋ねたら、
クッションに顔を埋めて、手足をバタバタさせてのた打ち回っていた。
一度に何人もが「ついていけない」というあたり
本当についていけない内容なんだろ
週刊連載だったらセカイケイにはいりつつあるレベル
でも信者は否定的な意見すら叩くんだよね やだやだきもい
俺がどこかの釣りスレ乗っ取って、勇者とロリショタ武道家の濃厚なホモセックス書くから、静かにしてくれないか(迫真)
>>506
ここでやれよ
>>499
誉めてくれてありがとね
じゃあそろそろガキはおねんねの時間なので寝ましょうね
>>505
ついていけないと思ったらスレを閉じろよ。
>>508
顔真っ赤っすよ
3レス中3回も俺にレスするなんて何
そんなに俺の事好き?でも貴方の御両親(片親)頭悪そうだからお断りだわー
>>510
やだよ
話自体はおもしろそうだもん
romってみてるわ
勇者「・・・」
女商人「私・・・私が知らないはずのことが・・・わかるんです。」
勇者「・・・」
女商人「こころが・・・かわってしまいそうで・・・!」
女商人「怖いんですっ。神とか魔王の関係とか、聞いた事もないのに!」
女商人「なんで私は・・・!そんな事をしっているんですか・・・?」
勇者「商人・・・。」
女商人「助けてください勇者さま・・・。私・・・変わってしまいそうっ・・・。」
勇者「・・・ついてこい商人。」
女商人「え・・・?」
勇者「俺の部屋だ。指が動かないから、商人をひっぱることができない。」
勇者「ほら、はやく。」タッタッタ
女商人「は、はいっ」タタタッ
>>511
まぁ落ち着いて一旦画面から離れろよ
>>518
なんかお前のIDかっこいいな
>>518
レスしてんじゃねぇ だまってろ
おやすみ、ねるわ。
あーあ
一部の馬鹿のせいで帰っちゃった
おやすみ
>>527
よう一部の馬鹿が騒ぐことになった原因
>>534
ごめん><
ID:6uy5/Jfk0の反応がおもしろくてつい
>>537
100年ROMれどや顔とんちんかん
>>542
お前のレス2回
なんかリアルに幼いな
>>1
ごめん
俺が保守するのは面白いSSスレだけだから
このスレは保守してもいいけど、したほうがいいのか?
自分に安価付けられただけで反応しちゃう奴ばかり
荒らしは論外として対荒らしも終わってる有様
さすがVIPですねwww
>>550
ID:6uy5/Jfk0の悪口いってんなよ
片親でまともな教育受けられなかったんだからしょうがねーだろ
それでも奨学金で大学生になってんだから大目に見てやれ
私の為にこれ以上争うのはやめて!!
>>552
ごめんよ
iPhone単発IDか
じゃぁ保守は任せた。無駄にうめるんじゃねーぞ
>>555
ウィッス
おつかれっす!
じゃあ俺そろそろ遊びいってくるんで誰か留守番まかせた
幼女「ほしゅ!!」
ゆとり大学生が増え出してからVIPは終わった
しゅ
幼女「保守お願いね。私もう眠いや…」
パー速ってだめなんだっけ
どりあえずVIPから出ていく方がいいとは思うが
もっと他のレス拾ってこいや
宿、勇者の部屋
勇者「好きな場所に・・・いや」
ドサッ
勇者「俺の隣に座ってくれ、商人」
女商人「・・・はい」
トサッ
勇者「少し・・・昔話をしようか。」
勇者「俺の事はどのぐらい知ってる?」
女商人「・・・王様に、図書館をもらって、そこで暮らしていたという事しか・・・。」
勇者「じゃぁ・・・貰うまでの話しをしようか。」
勇者「俺の、一番古い記憶は、森で寝ていた所だ・・・」
勇者「自分が何歳かも分からない、どうやって生きてきたのかも分からない」
勇者「俺の意識はいきなりそこから始まった。」
勇者「俺は、少し遠目の木の根元に木の実が落ちているのを見つけた。俺はすぐに食べたが、すぐに腹が空いてしまった。」
勇者「辺りを見渡して、同じ木の実を見つけた。だがそれは高い高い木に実っていてな。」
勇者「俺はそれしか食べ物を知らなかったから、登って取ろうとした。もちろん落っこちた。」
勇者「登った高さが低いうちは良かったが、慣れてくるに連れて痛みも大きくなった。」
勇者「何回も何回も繰り返して取ったんだ。」
勇者「次の日もその次の日も木の実を食べて生きてた。」
勇者「そのうち俺は虫が食べれる事に気がついた。鳥が食べていたからな。」
勇者「口に入れた瞬間に吐き気がしたが無理矢理食べた。木の実が少なくなっていたからな。」
勇者「虫と木の実を探していると虫がキノコを食べているのを見つけた。」
勇者「普通にあたってしまったな。3日ほど頭痛がした。」
勇者「俺がいた場所には熊が住んでいたんだが、その時は何も思わなかったがそいつは俺を襲わなかったな。」
勇者「俺はそいつを観察するようになった」
勇者「そしてそいつが食べている物と俺が食べられる物がほぼ同じだと気がついた。」
勇者「木の実の食べれる種類が増えたが、俺に蜂の巣は取れないし、泳ぐ魚も取れなかった。」
勇者「・・・そいつが俺の親みたいなものだった。触れ合いもなにも無かったが。」
勇者「そんな感じで2~3年、ただ俺は生きてた。」
勇者「そのうち、その熊が人に撃ち殺されてしまってな。」
勇者「俺は言い様もない感情を覚えて、撃った猟師に襲い掛かった。」
勇者「猟師はすごい勢いで吐きながら逃げて行った。」
勇者「・・・俺はその熊を食べた。」
勇者「骨と皮が残ったが、俺はそれを自分で使える様に・・・作ったと言えるほど複雑ではなかったが・・・武器と防具にした。」
勇者「そして俺は森からでた。猟師達を追って行った。」
勇者「・・・なにがしたかったのか分からない。ただ追って行った。」
勇者「それなりに近い所にそいつらの村があった。」
勇者「俺の足でだいたい半日だった。」
勇者「村に入ったら石を投げられた。俺と同じぐらいの女の子だった。俺はそいつを骨で殴り飛ばした。」
勇者「村がパニックになった。取り押さえようとした男達みんな吐いて、女は皆家に篭った。」
勇者「窓から覗いてる顔にそいつらの片割れを見つけた。俺はその家に行ったがまだガキだった俺はドアが破れなかった。」
勇者「試行錯誤してるうちに俺は撃たれた、確か肩だったな。少し離れた場所にもう片割れが狙っていた。頭を狙っていた様で、すぐ2発目の準備をしていた。」
勇者「俺は走って行ってそいつを思いっきり叩いた。3発ほど叩いてやめた。」
勇者「・・・なにも思えなかった。俺はその村を出て、森に戻った。」
勇者「・・・俺は熱をだした。弾が体の中に残ってたからな。」
勇者「弾を無理矢理だしてから、食糧を探していると、食べ物が入っているかごを見つけた。」
勇者「・・・俺がいった村からの差し入れだった。中に手紙が入っていた。・・・そういえば俺はその時には既に文字を知っていたな。」
勇者「手紙は要約すると、聖なる森に立ち入って悪かった、捧げ者をするからもうこないで、といった感じだったな」
勇者「・・・なんとも勝手なもんだよな。」
勇者「俺とあいつらは別物な気がしてきた。漠然と同じ種だとわかっていたが、そう思えた。」
勇者「心底呆れて、なんとなく怒りが沸いて来た。」
勇者「だが・・・村の人間は俺に良く気を使ってくれた。毛布が入っていたり、お菓子が入っていたり。」
勇者「・・・人間がよく分からなくなった。」
勇者「それからだいたい4年。森に入った人を追い出しながら生きていた。」
勇者「俺はあいつ等に仕返しがしたかったが、村の妙な優しさが俺を止めていた。」
勇者「その位の時だ。鎧を着た人間がやってきた。」
勇者「そいつはキラキラした手紙を地面に置いて、さっさと逃げて行ってしまった。」
勇者「中身に紙が2枚、1枚には村の近くの地図に印がうって有るもの。もう一枚には1文だけ、『勇者に図書館を贈呈する。』と書いてあった。」
勇者「勇者・・・俺が・・・?」
勇者「勇者という言葉の意味を俺は理解していた。どうしても気になったから、俺は行くことにした。」
勇者「その時の俺はどちらかと言えば人間の敵だ。間違いなく人間の味方の勇者ではない。」
勇者「・・・地図の場所にはデカい家が立っていた。その家には、一人の人がいた。」
勇者「・・・いや、そいつは人では無かった。投影魔術で映し出された人の影だった。」
勇者「・・・後で知ったことだが、この投影魔術は本来一方通行らしいな。」
勇者「俺は文字しか知らなかった。言葉は知らなかった。」
勇者「そいつはなにか喋った後、俺が分かっていないのを察し、身振り手ぶりで家のなかに案内して、一冊の本を読ませた。」
勇者「・・・なぜ俺はあの時に反抗しなかったのか、今でも分からない。」
慣れ合いきめぇ④
勇者「その本は勇者伝の絵本だった。」
勇者「勇者が苦労して魔王を倒したお話し。最後に勇者が呪われた事も書いてあった。」
勇者「・・・俺は魔王を恨んだ。俺がこんな状況なのは魔王の所為だと分かったからな。」
勇者「そして俺は本にのめり込んだ。初めての娯楽だった。」
勇者「俺はその家にすみ始めた。言葉も影に教えてもらった。」
勇者「・・・そうやって図書館に住み始めたんだ。」
女商人「・・・」
勇者「・・・少し長かったな。」
女商人「・・・なぜ勇者さまは・・・」
女商人「・・・勇者さまは、人を救おうとするのですか?」
勇者「・・・少し恥ずかしいが・・・」
勇者「人の営みが好きなのさ。図書館には5年くらい住んでいたが、影と一緒だったのは1年だけ。」
勇者「・・・その1年間が、楽しくてな。残り四年、寂しいという感情を、思い知った。」
勇者「・・・だから、自分の為に、魔王に会いに行くんだ。」
勇者「魔王を放っておけば、もし俺が普通に生活できる様になったとしても、いつかは終わってしまうからな。」
女商人「・・・辛くは、無かったのですか?」
勇者「・・・何がだ?」
女商人「今までの旅が、です。勇者さまは、ずっと望んでいたのでしょう?普通だったら、ずっと並んで旅ができたのに・・・!」
女商人「・・・私だったら・・・無理ですよぅ・・・!そんなの・・・耐えられません・・・!」
勇者「・・・商人。」
女商人「は、いっ!」
ガバッ
勇者「お前のおかげだ。お前のいう通り辛かった。でもお前は、俺の側にいてくれた。・・・本当に、ありがたかった。」
女商人「ゆ、勇者さま・・・!」
勇者「・・・ありがとう、商人。・・・これからも、俺の側にいてくれ。」
女商人「・・・は、はい!・・・ぅ・・・グス。うぅ・・・!」
――――――
――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
女商人「すぅ・・・すぅ・・・」
勇者「・・・」
勇者(商人・・・お前がなんであろうと、俺はいい。何かが起きても絶対に救う。)
勇者(・・・絶対に諦めない。)
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
朝
女戦士「はー、おはよー。」
女僧侶「おはようございます」
女魔法「おはよー。」
女戦士「商人帰ってこなかったな。」
女僧侶「宿屋で朝まで二人っきりなんて・・・」
女魔法「いいなー。」
女戦士「いやーしかし昨日はいきなり勇者が告白してびびったなー。」
女僧侶「やはり告白なのでしょうか・・・。ずっと側にいてくれだなんて・・・言われてみたいですわ。」
女魔法「結婚するの?」
女戦士「もしかしたらな。」
勇者「・・・しっかり聞いていたみたいだな。」
女戦士「げっ!いつからそこに!?」
勇者「戦士が起きてからだ。」
女魔法「ゆうしゃおはよー」
勇者「あぁおはよう」
女僧侶「ひ、人の話に聞き耳をたてるのはいけないことですよ!?」
勇者「どの口で言うか。」
女魔法「しょうにんは?」
勇者「部屋で寝てるぞ。よく寝るよなあいつは。」
女僧侶「わ、わたしは信じてますからね勇者様!」
勇者「何行ってるんだお前は。」
女戦士「したのか?」
勇者「何を言ってるんだお前わっ!」
勇者「全く・・・」
勇者(うかつだった・・・)
女戦士「まぁまぁ気を悪くするなよ。私達のなかだろぉ?」
勇者「・・・別にいいけどな」
女僧侶「フフフ、なら朝ご飯を食べに行きましょうか。また私が食べさせてあげますね。」
女魔法「わたしも食べさせる!わたしも!」
女戦士「じゃぁ私も食べさせてやるよ!」
女商人「わ、わたしがやります!」
勇者「・・・」
女戦士「・・・しょうがねぇ譲ってやるよ。」
女僧侶「・・・そうですね、そう言われては身を引かざるを得ませんね。」
女魔法「しょうにんおはよー。」
女商人「あ、お、おはようございます。」
勇者「・・・」
勇者(・・・やはり楽しいものだな。からかわれていても。)
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
女僧侶「はい勇者様、あーん」
勇者「・・・」
女戦士「ほらほら口開けろよ、食わせられないだろ?」
勇者「・・・おまムグっ」
女魔法「ゆうしゃ、飲み物。」
勇者「・・・」
もぐもぐ
勇者「・・・ありがとう」
女魔僧「どういたしまして」
勇者「・・・魔法にいったんだムグっ」
女戦士「隙あり~へへへへへ。」
女魔法「ゆうしゃ、飲み物。」
勇者「・・・ありがとう」
女戦魔「どういたしまして~」
勇者(あれ?ループしてないか?)
女僧侶「商人さんは食べさせてあげないのですか?」
女商人「わ、わたしは恥ずかしくて・・・///」
女戦士「なにいってんだ、一晩ともにしといて今更。」
女商人「な!なにもしてませんよ!」
女僧侶「ほらほら、余り大きい声を出すと注目されますよ?」
女商人「うぅ///」
女魔法「勇者、パン。」
勇者「・・・すこしちぎってくれないか?」
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
女戦士「今日の予定は?」
勇者「船のチケットを買う。目的地は機械港。」
女商人「そ、それだったら私が買ってきますよ!」
勇者「わかった、頼んだよ。」
女商人「ハ・・・ハイッ!」ダダダダ
女戦士「・・・ゆうしゃぁ~、本当に昨日あれから何もしてないのか?」
女魔法「顔真っ赤だった。」
女僧侶「ちょっと不自然ですよね。」
勇者「本当になにもしてないが・・・。」
女戦士「で?勇者はどうするんだ?」
勇者「休んでるよ。」
女僧侶「じゃぁ看病してあげますね。」
女魔法「一緒に寝る」
女戦士「暇ならなんか話そうぜ!」
勇者「ははは・・・」
勇者(妙にくっついてくるな)
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
女商人「・・・ふぅ」
貿易人「嬢ちゃん!どしたぁため息なんてついて!」
女商人「い、いえ、なんでもありません。」
貿易人「わかるっ!嬢ちゃんの悩みがおじちゃんよぉ~くわかるぞぉ!」
女商人「い、いえ本当になにも・・・」
貿易人「ずばぁりっ恋の悩みだろう!ん?どうだ!当たってるだろ!」
女商人「えっ!?い!いえ!?違いますよぅ!!」
貿易人「いいのよいいのよ!言わなくてもよう!恋ってぇのは辛いよなぁ!言うに言えずによう!おじちゃんもなぁ、若い頃は・・・」
女商人「あわわわ・・・」
女僧侶「包帯変えましょうか?」
勇者「いや、まだいいよ。」
女魔法「ゆうしゃあったかーい」
勇者「ははは・・・有難う?」
女戦士「お前らくっつきすぎだ!商人に悪いって思わないのか!」
女僧侶「あなただけには言われたくありません。」
女戦士「だって勇者やさしいしー」
がばっ
勇者「うわっ!だ、抱きつかないでくれ!」
女魔法「やだー」
女戦士「やだー」
勇者「ふ、ふたりとも・・・」
女僧侶「・・・では私も!」
ガバッ
勇者「お、おい!暑苦しいだろ!」
女僧侶「良いじゃないですか。」
女戦士「なー?あったかいよなー?」
女魔法「苦しくないよー」
女僧侶「あぁ、本当に温かいですね。」
勇者(・・・熱が出そうだ)
貿易人「でな!?そこで言ってやったのよ!俺についてくりゃぁ幸せ者にしてやるってよ!なのにカカァ一回こぉとわりゃぁがってよぉ!?」
貿易人「信じらんねーよな!?そんな言い方されたらフツー首を縦にフルだろ!?なのによ!あいつ少し考えさせてだぁってよ!」
女商人「そ、そうですn」
貿易人「だよなー!!だれでもそう思うよなー!!でもよぉ!!それでもあいつ可愛い所あってよぉ!いやーこれがなかなか・・・」
女商人「ヒー・・・」
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
女魔法「スースー」
女僧侶「あらあら、寝てしまいましたね。」
女戦士「こいつの寝顔はかわいいよなー。」
勇者「・・・たしかにな」
勇者(・・・子供がいたらこんな感じなのだろうか。)
女僧侶「・・・うふふ、じゃぁそろそろ本当に包帯を変えましょうか。」
勇者「・・・あぁ、頼むよ。」
バリ・・・バリ、ピリピリ・・・
勇者「・・・」
勇者(・・・いたいな。)
女僧侶「・・・っ」
女戦士「・・・・・・」
勇者(・・・ショッキングな光景だろうな。皮膚が剥がれているんだから。)
女僧侶「・・・体、拭きますね。」
女戦士「私がやるよ。」
女僧侶「・・・お願いします。」
ゴシゴシ
勇者「・・・」
ゴシゴシ
女戦士「・・・右目、大丈夫なのか?」
勇者「すこし視力が落ちただけだ。まだ見える。」
女戦士「・・・そうか、消毒するぞ。」
勇者「・・・っっ!」
女僧侶「・・・・・・っ」
勇者「お・・・俺のカバンの中に軟膏がある・・・。悪いが塗ってくれ。」
女戦士「任せとけ。」
電池切れかけ、途中でいなくなる
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
女僧侶「・・・終わりましたよ。片付けてきますね。」
女戦士「私もいってくる。ゆっくり休んでてくれ」
がちゃ、バタん
勇者「・・・」
ドサッ
勇者「・・・いて」
女魔法「・・・・・・」
女魔法「・・・勇者、大丈夫?」
勇者「・・・ありがとう、心配してくれて。」
女魔法「んーん、いいの。今まで、酷い事してたから。勇者の指が動かないの、わたしの所為だから。」
女魔法「・・・ごめんね勇者。」
勇者「・・・許すよ。謝ってくれて、ありがとう。」
女魔法「・・・っ」
女戦士「魔法ツライだろうな。」
女僧侶「でしょうね・・・勇者さまの体の麻痺は、あの子の雷矢が原因ですからね。」
女戦士「でも・・・魔法はいい子だからな。多分自分から謝るだろ。そしたら後は勇者が何とかしてくれる。」
女僧侶「・・・もう夕暮れですね。」
女戦士「・・・海に沈む太陽ってのは・・・綺麗だな。」
女僧侶「・・・まるであの人の様。」
女戦士「・・・たしかに、なんとなく似てるな。」
女商人「あっ!二人とも港で何してるんですか?」
女僧侶「あら、商人さんこそこんな時間までどうしたのですか?」
女戦士「そういやそうだな。どうしたんだ?」
女商人「う、実は貿易人のおじさんに捕まってまして・・・。」
女戦士「なんか変な物でも買わされたか?」
女商人「い、いえ、便利な物を格安で譲っていただきました。」
女僧侶「買わされちゃったんですね・・・。」
女商人「うぅ・・・」
女商人「ふ、二人こそここで何を?」
女戦士「私達は包帯替えの後片づけのついでの夕涼みだ。」
女僧侶「さらについでに夕食の材料調達です。商人さん、走って行ってしまったからお伝えできなかったので。」
女商人「うぅっ!」
宿~台所~
勇者「魚に塩ふってソテーパンに油をひいて・・・」
女魔法「にんにくは?」
勇者「鍋の底で潰すんだ、それでそのままソテーパンの油に入れて・・・」
女僧侶「勇者様?パエリアはどうしましょう。」
勇者「そうだな・・・貝は時間を遅めにして入れてくれ。後はまかせた。」
女僧侶「はいはい♩」
女商人「・・・今日は豪華ですね。」
勇者「たまにはな・・・いつ一緒に食べれなくなるか分からないからな。手、切らないようにな。」
勇者「戦士、つまみ食いするなよ。」
女戦士「うっ」
――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――
女戦士「おー、腹一杯になれそうな量があるな!」
女僧侶「食べ切れるかしら・・・」
女商人「おいしそうですねー!」
女魔法「早く食べよう」
勇者「ハハ、じゃぁいただきます。」
女戦士「いただきまーす」
女僧侶「いただきます」
女商人「いただきますっ」
女魔法「いただきます」
女戦士「うめー!」
女僧侶「ほんとうに!おいしいですね!」
女魔法「おいしい」
女商人「はい、勇者さま」
勇者「あぁ、ありがとう。」
勇者「・・・はは、友人が作った温かい飯は、初めてだな。」
女商人「・・・わたし、料理がんばって覚えますね!」
勇者「・・・あぁ、頼むよ。」
女僧侶「・・・でも、勇者さま料理もお詳しいのですね。」
女戦士「ハハハ、商人が勇者の腕に追いつくのにどんぐらいかかるかな?」
女魔法「きっとわたしの方が早い。」
女商人「が、がんばりますから大丈夫ですもん!」
勇者「ハハ、気長に待ってるよ。」
女商人「うぅー!そんなにかかりませんよぅ!きっと・・・」
女戦士「ふー!御馳走様!」
女僧侶「御馳走様でした」
女魔法「ごちそうさま」
女商人「ごちそうさまでした。」
勇者「御馳走様。」
女戦士「いやーたべたー!」
女魔法「お腹いっぱい」
女僧侶「さぁ、片付けますよ。」
勇者「悪いな、後片づけ任して。」
女僧侶「仕方ないですよその手では。私達にお任せください。」
女商人「手伝いますよ。」
女僧侶「あ、商人さんはよろしいですよ、あそこの二人で手は足ります。」
女僧侶「勇者様といっしょにいてあげてください。」
家についた、宿題やってから続き書く。
宿
勇者(・・・気をつかってもらったかな。)
女商人「勇者さま、傷の具合はどうですか?」
勇者「あぁ、良好だな。まだ指が動かないが、電流での火傷はだいぶ痛みが引いた。」
勇者「俺が作った軟膏も塗ってもらったから、やけどは明日には大丈夫なくらいになっているだろう。」
女商人「そうですか・・・よかった。」
勇者「・・・」
女商人「・・・」
勇者(・・・俺の魔力が戻るのは・・・いったいいつになるのだろうか。)
勇者(今、怖いくらい幸せだ。また4人+1人の生活に戻ったときに・・・俺はその落差に耐えられるだろうか。)
女商人「・・・・・・あの、勇者さま?」
勇者「・・・どうした?」
女「あの、今日ですね。」
勇者「・・・?」
女「絹と枝を売りにいったんですけど、その・・・。」
女商人「そのですね、買い取ってくれた貿易人のおじさんが、ですね。」
勇者「・・・・・・」
女商人「・・・これを、売ってくださったんです。」
勇者「・・・・・・これは?」
女商人「・・・腕輪、です。」
勇者「・・・2つ、買ったのか?」
女商人「あ!あの!勇者さま!」
女商人「あのですね!この腕輪にはですね!」
女商人「あ、あ・・・」
勇者「・・・?」
女商人「・・・安全祈願の、文字が彫ってありましてですね。」
女商人「勇者さまに・・・どうかなって思いまして・・・」
勇者「・・・そうなのか、ぜひ貰うよ、商人。」
女商人「あ!ど、どうぞ!つ、つけてあげますね!」
女商人「う、腕を出してください。ひ、ひだりうで、を。」
勇者「・・・左腕につけるのか。」
女商人「は、はい!そういうものなんだそうです。」
勇者「・・・」
カチャ
女商人「・・・」
勇者「・・・シンプルでいいな。」
女商人「そ、そうですか?私もですね、きっと勇者さまに似合うと思って。」
勇者「気に入ったよ、ありがとう、商人。・・・人から何かを貰ったのは、久しぶりだな。」
女商人「ま、また!また何か見繕って買ってきますね!わ、わたしこれで失礼します!」
ダダダダ
ガチャ!バタン
勇者「・・・嘘が下手だな。」
勇者(腕輪に彫ってあるこれは・・・古代神の誓文字か。)
勇者(意味は・・・二人の愛を繋ぐ・・・か。)
勇者「・・ふふ。」
勇者(・・・・・・・・・俺に、こんな日が来るなんて・・・。)
宿~廊下~
ガチャ!バタン
女戦士「どうだった?」
女商人「ひゃぁぁぁ!!!」
女僧侶「やはり緊張しましたよね。女にとって1番大事な瞬間ですものね。でもいけませんよ?安全祈願なんて嘘ついてしまっては。」
女商人「な!な、ななな。」
女魔法「顔真っ赤。」
女商人「何で知ってるんですか!!!!!」
女戦士「それはな・・・聞いていたからだ!」
女商人「ぬ、ぬけぬけとなんてことを!!」
女僧侶「いえついね?商人さんが気を入れた顔をしていたのが気になってしまいつい・・・。」
女商人「あ、あなたが主犯ですか!!!!」
女魔法「顔赤いよ?」
女商人「赤くもなりますよう!!お、おおお起こりますよ!!!!」
宿~勇者の部屋~
ギャーギャーギャー
勇者(外が騒がしいな。)
勇者(・・・十中八九あの三人だな。)
勇者「・・・贈り物か。」
勇者(出向時間は朝の8時・・・。港町だから朝は早いだろう。間に合えばいいが・・・。)
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朝~6時~
勇者「・・・」
パチ
ガバ
勇者「・・・時間通りだな。」
勇者「・・・」
勇者(・・・・・・良く考えれば、指が動かないから金を取り出す事ができないな。)
勇者(・・・誰かについてきてもらうしかない、か。)
貿易品市場
勇者「悪かったな、はやく起こして。」
女魔法「だいじょうぶ。」
女魔法「なにがほしいの?」
勇者「・・・皆との、つながりがほしくてな。」
女魔法「?」
勇者「といっても、さすがにこの時間にあいている店は少ないな。」
女魔法「あそこあいてるみたい。」
勇者「・・・いってみるか」
貿易人「いらっしぇ~い・・・。」
勇者「店主、大きめのロケットか、そういった物はないだろうか?」
貿易人「・・・兄ちゃん、ここは買取専門だよ。」
勇者「・・・そうか、それはすまなかった。」
貿易人「んん~?兄ちゃんちょいと待ちな。」
勇者「なんだ?」
貿易人「左腕につけてるのなんだい?」
勇者「これは・・・友人からもらった安全祈願のお守りだ。」
勇者(本当は違うが。)
貿易人「・・・ふ~ん。」
貿易人「じろじろじろっと。」
勇者「?」
貿易人「ずいぶん傷だらけだな兄ちゃん。」
女魔法「・・・」
勇者「あぁ、ちょっと魔物に食われかけてね。」
貿易人「なはは!3つ口に襲われたってか!?冗談うまいねぇ!」
貿易人「よーっし!気合入れていくかー!」
勇者「?」
貿易人「兄ちゃん!何さがしてるって!?」
勇者「あ、あぁ。大きめのロケットか、それに類するような何かを・・・」
貿易人「なんだぁ!?兄ちゃん寂しがりやか!!!」
勇者「え?い、いやそんなことは・・・」
貿易人「いいっていいって!隠すんじゃねーよ男だろうが!おじちゃんもな!こうみえてけぇっこぉ~~寂しがりやでよぉ!!」
勇者「あ、あぁ?」
貿易人「朝早くおきてよぉ!店開いてるっつうのにおじちゃんの娘はな!おじちゃんの事嫌がるんだわ!」
勇者「ちょ、ちょっとまってく」
貿易人「あぁん!ちょっとくらいいいじゃねぇか!それがよぉ!結構心にくるのなんのって!カカァが気を使ってくれるんだけどよ!やっぱおじちゃんとしては・・・」
勇者(お、押しが強すぎる・・・!)
貿易人「いやぁ~~~やっぱ娘ってのはさ!なにされようとかわいいのなんのって・・・・・」
貿易人「兄ちゃんの隣の譲ちゃんくらいのころの大きさなんてまぁ~るで天使かっ!つ~ほどかわいくて・・・」
貿易人「いやいや!大きくなったらだめなんていってんじゃねぇのよ!?大きくてもこれはこれでってかんじで・・・」
貿易人「小さいころが天使なら大きくなったら女神さまって感じでよ!!おじちゃんうまいこといっちゃったかな?!ハハハハ!」
貿易人「・・・・・・・・!・・・・・・・!・・・・・」
~7時過ぎ~
女僧侶「ほらほら!おきてください!船は8時出発ですよ!」
女戦士「ん~・・・あと1時間・・・」
女僧侶「悠長なこと言ってないで早く起きてください!」
女商人「・・うぅ~。あ、あれぇ~まほうさんはぁ?」
女僧侶「私がおきたときにはもういませんでしたよ?ほらほら、そんなことより顔洗ってきてください!
勇者様もいらっしゃいませんから二人できっと散歩ですよ!」
女戦士「・・・なんだ・・・商人もう浮気されたのか・・・。」
女商人「・・・・・・え?」
女僧侶「勇者様は子供趣味ではありませんよ!馬鹿なこといってないで早く起きてください。」
女戦士「・・・いやぁ・・・商人を好きなんだから否定できないって・・・。」
女商人「・・・え?」
女僧侶「・・・だ、大丈夫ですよ!商人さんは立派な大人ですから!」
貿易人「だからよぉ!嫁さんは大事にしなきゃいかんのよ!でもよ!それ以上に若者たちのこともおじちゃん応援してあげたいわけよ!!」
貿易人「なぁ~んでぃ腕輪の一つや二つよぉ!?たしかにカカァに買ったやつだけど俺らの愛はもう何十年前に誓いあったっつーの!」
貿易人「おじちゃん悲しかったね!何十年一緒にいるのによ!俺の気持ちなんてこれっぽっちも考えてねぇのよ!」
貿易人「だから言ってやったね!!!俺らの愛はあんな腕輪じゃたりねぇのよってよ!!!!」
貿易人「そうしたらもう一発よ!そ、そういうことならっつってしおらしくなっちまってよ!!!久しぶりにかわいい顔みれたぜ!!」
貿易人「かわいいっていったらやっぱ娘だよ!どんどんカカァの若いころに似ていくんだけどよ!この成長過程っつーのが・・・」
勇者「店主!店主!もう時間がないから勘弁してくれ!」
貿易人「あぁ~ん!なんだつれねぇやつだな!でっ!なんだっけ!!!」
勇者「い、いやロケットをだな、いやそもそもここは買取せ」
貿易人「あぁ!そうだったな!寂しがりやの兄ちゃんにいいのがあんのよ!!」
勇者「え?」
貿易人「ところで兄ちゃん仲間は何人だ!?」
勇者「お、俺を入れて5人だg」
貿易人「5人か!まってな!!!」
貿易人「あれどこおいたっけな!!!魔法アクセサリー専門のアイドラのだからこのあたりだと思うんだけどよ!!!」
ガサゴソガソゴソ
貿易人「あぁ~れどこおいたかなぁ!!!ああいうちっさいのはよくわかんねぇんだよな!」
ドタっ!ガタン!ドス!
貿易人「おぉあったあった!!これだよこれ!!」
貿易人「兄ちゃんにお勧めなのがこの〔生命啓示のお守り〕だよ!!!」
貿易人「おじちゃん詳しい事しらないけどよ!!このペンダントの先っぽの石になんか仕掛けがあってよ!!」
貿易人「登録した相手の魂の状態がいつでもわかるのよ!!!使った事無いからどういうことかしらないけどよ!!!」
勇者「へ、へぇ。登録方法は?」
貿易人「えぇーっとな!!!めんどくせぇ!説明書読めや!!!」
貿易人「で!!!!兄ちゃんいくらもってんの!?財布見せろ!!!!」
勇者「ちょ」
貿易人「かぁー!!!しけてんな!全額貰っとくぜ!!!!ほれペンダントもってけ!!!4人登録可能なの5つだ!!!!」
貿易人「じゃぁな兄ちゃん!!!幸せしてやれよ!!!!」
勇者「あ、あぁ・・あ?」
勇者「・・・・・・」
勇者(・・・・・・・・・嵐のような人だったな。小遣いを全て取られてしまった。)
女魔法「・・・・・・終わった?」
勇者「あ、あぁ。終わった。・・・もう何も買えないから宿に戻ろうか。」
女魔法「わかった。」
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宿
女戦士「わ、悪かったって!!あ、あやまってるだろ!!」
女商人「わ!わたし子供じゃないですもん!!!大人ですもん!!!」
女商人「む!胸だってそのうち大きくなりますもん!!!」
女僧侶「わかってますよ!ほら落ち着いてください!」
女商人「・・・うぅぅーーー!!」
女僧侶「きゃぁ!ム、胸をたたかないで!!」
勇者「・・・なにがおきてる?」
女戦士「あっ!!勇者!こいつ止めてくれ!!急に泣き出してよ!!!」
女僧侶「あなたが原因です!!!まったくもう!!」
女商人「うぅぅーーー!!勇者さまぁぁ!!!」
ダダダガバっ!
勇者「おっと。ど、どうした商人。」
女商人「せ、戦士さんが私のことを!子供と変わらないっていったんです!!!」
勇者「え、それだけ?」
女商人「わ、わたし大人ですもん!!ウワァァーーン」
勇者「・・・あ、あぁ。知ってる。そうだな、商人は大人だ。」
勇者「大丈夫だ。俺はちゃんと知ってるぞ。商人がやさしいって事をな。子供だとそうはいかないさ。」
女商人「・・・ぅぅう、勇者さまぁ~。」
勇者(今日は嵐に良く合う日だな。航海は大丈夫だろうか。)
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船の上~8時ちょっと前~
勇者「ふぅ!よかった間に合った!」
女戦士「勇者足はやすぎだ!商人背負ってそのスピードはなんなんだ!!」
勇者「・・・僧侶と魔法を担ぎながら追いついた奴に言われてもな。」
勇者(ついでに鎧ももっているはずだが・・・)
船員「おい!ずいぶん偏ったPTだな兄ちゃん!!」
勇者「え?そ、そうか?・・・結構バランスはいいと思うが。」
船員「・・・ちっ!天然野郎か!」
勇者「え?」
船員「いいよ!なんでもねぇよ!せいぜい世話してやれや!じゃぁな!」
ドスドスドス・・・
女僧侶「うぅ・・・船に乗る前にすでに酔ってしまいましたわ・・・」
女魔法「めがまわる・・・」
女戦士「わるいな、余裕が無くてよ!競争で負けたのはそういえば初めてだな!」
勇者「商人、大丈夫か?」
女商人「は、はい。全然・・・。」
勇者「・・・?どうした?」
女商人「い、いえ・・・さっきの事がちょっと・・・」
勇者「・・・あぁ。俺は全然平気だけどな。むしろ新しい一面がしれて、少しうれしいよ。」
女商人「あ、ありがとうございます。」
ぶぉぉぉぉーーーーーーーー
女戦士「お、出港だな!どのくらい船にはのってるんだ?」
女商人「えっと・・・だいたい2日ほどですね。あさっての昼に入港予定です。」
女僧侶「結構短いですね。魔王の領域に続く大陸ですのに。」
勇者「世界最大の大陸だからな。魔王の領域の正反対の位置の港だ。」
勇者「機械港から歩いて魔王の領域まで、だいたい3ヶ月から4ヶ月といったところか。」
女魔法「・・・ながくなりそう」
女僧侶「実際に長旅になるでしょうね・・・。」
勇者「まぁ、途中で馬を利用したりする事もあるだろう。予定より早くつくかもな。」
女戦士「まぁそんな後のこと今考えても仕方が無いだろ!とりあえず割り当ての部屋行ってみようぜ!」
勇者「・・・そうだな。とりあえず荷物を置きに行こう。」
勇者(・・・・・・船旅か。呪いが消えてくれなければ海を渡る事など、できなかっただろうな)
勇者(・・・・・・俺の運も、少しは残っていたか。)
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女魔法「わー!ハンモックだ!」
女僧侶「船ですからね、固定してあるとあぶないですから。」
女戦士「これで寝ると気持ちいいんだよなぁ!夜が楽しみだ!」
女商人「皆さん、武器の保管場所はここです。武器はここにしまってください。
規則で、入港か緊急事態まで武器をもってはいけませんから、お気をつけを。」
女戦士「そうなのか、はいよ。」
女魔法「はい」
女僧侶「どうぞ。」
勇者「・・・・・・」
女商人「勇者さま?武器を。」
勇者「あ、あぁ。腰にさしてある。とってくれ。」
女商人「えい」
ぐにっ
勇者「……それは俺の息子だ」
満足した④
勇者「・・・・・あの、ちょっといいか?」
女僧侶「どうしました?」
勇者「・・・・・・相部屋か?」
女僧侶「そうですよ。何か問題が?」
勇者「・・・いや、なんでもない。」
女戦士「なんだよゆうしゃー!興奮して眠れないかもってか!」
勇者「い、いやそういうことではなくて、男女一緒というのがな」
女戦士「なんだよなんだよ!俺らの間に男女なんてあってないようなものだろぉ!?」
女戦士「おっと!商人と勇者は別な!もちろんわかってるぜ!別に夜いちゃいちゃしてても私は気にしないから存分に」
女商人「せ、せんしさん!やめてくださいよ!」
女僧侶「はいはい、ここから自由時間ですから、さっさとあなたはどこかへ言ってください。」
女戦士「なんだよひどいなー!盛り上げようとしただけじゃないか!それとも何か!勇者は私たちに魅力を感じないってか!」
勇者「い!?いや、そ、それは、だな。」
女僧侶「・・・それは私も少し気になりますわね。」
女魔法「私は勇者好きだよ?勇者はわたし嫌い?」
勇者「い、いや、な。そういう問題じゃなくてだな。」
女戦士「私も結構勇者好きだぞ?勇者はどうだ。」
女僧侶「思慮深いですからね、他人のことを良く気遣ってくれますし。私も勇者さまのこと好きですよ。」
女商人「ちょ、ちょっと皆さん!なにいってるんですか!」
女戦士「なんだよ商人。商人は勇者嫌いなのか?」
女商人「わ、わかって聞いてませんか!?」
女戦士「いや~?商人が勇者の事をどうおもっているかなんて聞いた事無いからな?」
女戦士「ほら、今言えよ、いっちゃえよ。大丈夫だってみんな好きだって言ってるから。な!」
勇者(・・・・・・心底楽しそうだな戦士。)
女商人「そ、それは・・・もちろん・・・・・スキゴニョゴニョ」
女僧侶「うふふ、最後のほうが聞こえませんわよ。ほら大きい声で!」
女商人「・・・うぅ~!好きですよう!好きなんですよう!こ、これでいいですか!」
勇者「・・・」
勇者(・・・公開告白されるとは・・・)
女戦士「おぉ~ついにいったな!だってよ勇者!返してやれよ!」
女僧侶「そうですよ!女の子にここまで言わせておいてだんまりする気ですか!?」
勇者(あ、ここで矛先が俺に向くんだな。気が付かなかった。)
勇者「あ、そうだ。皆に渡したいものがあるんだ。」
勇者(強引に話を変えよう。)
女戦士「いや~勇者、それは無理だろう。」
女僧侶「そうですよ!告白されているんですよ!?男を見せてください!」
勇者「・・・」
勇者(無理か・・・。)
女魔法「・・・」
勇者(魔法の目がまぶしい。これからおきる事への期待が目から漏れ出している。)
勇者(・・・男女の告白シーンなんてそんなにいいものだろうか・・・。)
女商人「・・・勇者さま。」
勇者(あぁ・・・そんな声を出さないでくれ。俺はこの前まで人とまともに話す事さえできなかったんだ。告白の返事なんてハードルが高すぎる。)
女商人「・・・わ、私のこと、好きですか・・・?」
勇者(もちろんだ。周りに目がなければすぐに返せる言葉だ。)
女戦士「・・・」
女僧侶「・・・」
勇者「・・・・・・あぁ。好きだ。」
女戦士「ヒューヒュー!お暑いねぇお二人さん!」
勇者「い、いや戦士と僧侶、魔法のこともs」
女僧侶「もうそろそろ冬だというのに本当にお暑いこと!」
女魔法「えへへへー!」
勇者(あ、俺に言い訳させない気だな。)
女商人「・・・勇者さま!」
ガバ!
勇者「おう・・・。」
勇者(・・・まぁ。別にいいか。)
女戦士「めでてぇ!」
女僧侶「本当に!」
女魔法「わーい!」
勇者「・・・・・・」
勇者(・・・この流れはどう収拾をつければいいのだろう。)
女僧侶「さぁ!これからは自由時間ですわ!私たちは出て行くとしましょう!」
女戦士「おう!甲板いってみようぜ!どんくらい進んだかな!」
女魔法「カモメみたい!」
ガチャ!バタン!
勇者「・・・・・・」
女商人「・・・・・・」
今日はもう寝る。いほねで投稿もうしたくなくなってきた。
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