主人公「俺としてはさ、もっとバリエーションを増やしてほしいわけよ。正直飽食気味じゃない。メインヒロインが後輩って。っていうかもう飽きたよ」
女の子「先輩は年上好きなんですか…?」
主人公「いや、そういう訳じゃないよ。俺がどうこうって訳じゃなくてさ!」
女の子「なに焦ってんですか?」
主人公「………」
主人公「つまり最近のラノベ界は衰退気味だって言いたいわけよ。これ以上進化しそうにないっていうか。ブームが大まかにいえば年下だろ?妹だって年下だし」
後輩女「つまりなにが言いたいのですか?」
主人公「つまりは…幅を広げろって事なんだよ。もっと色々な事に挑戦してみろって!売り上げだとかブームだとか関係なしにさ」
後輩女「つまり、停滞して現在に満足している人間は死ねと?」
主人公「いやそこまでは言ってねぇよ」
後輩女「でも…私は楽しいですよ。今が」
主人公「えっ…」
後輩女「なに顔紅くしてるんですか?私は学生である今がとても楽しいんであって別に先輩とお話してるのが楽しい訳じゃありませんよ」
主人公「知ってるよばーか!」
後輩女「先輩なのに気品の欠片もありませんね。幻滅しました。まぁ、いいですけど…先輩は年上、同い年、年下のどれが好みですか?」
主人公「はい?なにその質問。意味深なんだが」
後輩女「単なる興味です。深い意味ナッシングです」
主人公「(試されてるのか…?)」
主人公「仮に俺が、年上、同い年がタイプだったらどうするんだよ」
後輩女「どうもしませんよ。はいそうですか。で終わりです」
主人公「年下が好きって言ったら?」
後輩女「主張した割には自分も文化の流れには逆らえない愚か者なんですね…って言います」
主人公「ぶっちゃけ年上がタイプだな!年下とか一切興味ねーわ!なんか子供くさいしめんどくさそうだし」
主人公「年上ならリードしてくれそうだし!ちょっとの事なら許してくれそうだしな。うん。年上最高だわ」
後輩女「そうですか。私、帰ります」
主人公「おい!まだ部活始まってから30分も経ってねえぞ!」
後輩女「部活始まってから、いきなりラノベのこれからについて語り始めた先輩に言われたくありません」
主人公「なに怒ってんだよ?もしかしてお前…」
後輩女「ち、違いますよ。今先輩が考えてる事は全くもって間違ってますからね」
主人公「お気に入りの少女マンガのメインの男が後輩とかだったりすんのか?」
後輩女「……」
主人公「おい、なんだ。そのゴミを見るような目は」
後輩女「ゴミじゃないですか」
主人公「お前先輩に向かってなんたる口の聞き方を!座れ。説教してやる」
後輩女「まだ続くんですか…座談会は」
主人公「つまりだ!今の作者達には個性を持ってほしいんだ!」
後輩女「まだ話したりないんですか」
主人公「他作品のパロを多様したり、パンチラなど言語道断だ!」
後輩女「何様のつもりなんですか…先輩は。まあ確かに、この作品の展開なんとなく違う作品で見たなぁって思うことはあります」
主人公「だろ?年下ヒロインどころか、展開までパクり、お前らオタクはとりあえずパンチラしとけば満足なんだろ?って言っているようで腹がたつ」
後輩女「先輩はパンチラ嫌いなんですか?」
主人公「いや、嬉しいけどさぁ」
後輩女「最低…やっぱり男の子ってそんな人達ばっかりなんですね」
主人公「展開も遅いしな。このどたばたいつまでやってんだ。お前らもう自分の気持ちに気付いてんだろってモヤモヤするし」
後輩女「そこは、編集者さん達の意見もありますし」
主人公「じゃあ仮に俺がお前の事を好きだとしよう」
後輩女「嫌です」
主人公「それで『俺、実はお前の事が…』ってところまで言ったのに邪魔が入ってきて、なーなになるだろ」
後輩女「下手な展開が嫌いなんですね。今のシチュエーションはラノベでは逆でしょうけど」
主人公「そういう事だ。告白するならさっさとしろと!ウジウジすんなってことだ!」
後輩女「先輩」
主人公「あんだよ。今俺が話して…」
後輩女「好きです」
主人公「え?なんだって?」
後輩女「先輩のこと好きなんです」
主人公「オイ!そこは流れ的に口ごもって下さいよ!」
後輩女「展開が遅いとか文句言ってたのは誰なんですかね」
主人公「それとこれとはまた…ってマジで言ってますか?」
後輩女「大真面目です。いつ言おうか迷っていたぐらいです秒読み入ってたぐらいですよ」
主人公「え?だってパンチラとかの話してたんだぜ。ムードとかそういうのないんですかね?」
後輩女「なんでさっきから敬語なんですか?なんか先輩、女の子みたいな事言いますね」
主人公「ああ!なんか俺スッゴいカッコ悪いじゃん!」
主人公「だって俺エロいよ?」
後輩女「知ってます」
主人公「オタクだよ?」
後輩女「知ってます」
主人公「キモいよ?」
後輩女「知ってます」
主人公「そこは否定してくれよ!」
後輩女「そういうところ含めて全部好きですから」
主人公「………」
後輩女「まだ、ですか?」
主人公「な、にが?」
後輩女「あんまり女の子を待たせるもんじゃないですよ。私、実は今不安で仕方ないんですから」
主人公「でも、釣り合わないと思うんだけど。俺とお前。皆からも批判続出すんじゃないか?」
後輩女「第三者の意見がそんなに大事なんですか?大事なのは当人の気持ちだと思うのですが」
主人公「俺なんかでいいのかよ?」
後輩女「むしろ先輩じゃなきゃダメなんです。証拠見せましょうか」
主人公「って抱きつくなバカ!普段消極的なお前がそんな事するとヤバいから!誰か来るって!」
後輩女「見せつけてあげればいいじゃないですか。悪い虫も寄ってきませんし」
主人公「生徒達の好感度からいって、俺がお前を襲ってると勘違いされんだよ!」
後輩女「ふ~ん。先輩も所詮はヘタレ主人公ですか。冴羽リョウにはなれませんか」
主人公「カッコいいけど、俺はあそこまでは行けないよ」
後輩女「ここまでして、まだ待たせますか?そろそろ泣きそうです」
主人公「分かった分かったって。俺もお前が好きだよ」
後輩女「嘘臭いです。キスしてください」
主人公「だから展開早すぎだって!一巻終わりには結婚してるぞ」
後輩女「大好き」
主人公「素のお前ってそんなに積極的だったのか…っていうか良いんだろうか。年下ヒロインの作品に喧嘩売りまくったばかりなのに」
後輩女「年上ヒロイン作品だってなんだかんだであるんじゃないですか?何百歳とかのヒロインいるじゃないですか」
主人公「ああいうのは例外にしたいんだけどなあ…」
主人公「アマガミでもラブリー攻略してるしなあ」
後輩女「私は誰に似てますか?」
主人公「七咲」
後輩女「何番目に攻略しました?」
主人公「してない」
後輩女「え?」
主人公「いや、ラブリーとモジャモジャやって満足しちゃって」
後輩女「やっぱり年上と同い年しか眼中にないんじゃないですかあああ」
主人公「泣くなって…!むしろ攻略してないからこそ楽しみなんじゃないか!」
主人公「後輩は今まで好きになった事も意識した事もなかったタイプなんだよ!こんな事初めてでさ。なんか新しいギャルゲーやるくらいドキドキなんだよ」
後輩女「嬉しくないですよ。その表現」
主人公「しかも俺彼女出来たのとか初めてだし。もうなんか期待と不安が入り交じって今わけわかんねえよ」
後輩女「いつも、一緒にいられる女の人は違うんですか?私はそうだと思って毎日夜も眠れなかったです」
主人公「あいつは…俺の大切な人だけど、そういった、彼女とかそんな感じではないから」
後輩女「私とどっちが大事ですか…?」
主人公「お前って意地悪だよな…」
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