サキュバス「童貞くさい奴に捕まった」(215)
サキュバス「いきなり首輪されたしにたい」
童 貞「いきなり部屋に侵入してきたのは誰だ」
サキュバス「これ外してよー。別に危ないことなんてしないからさー」
童 貞「思春期の男子学生に危なそうな格好してる奴がどの口で」
サキュバス「下の口で~とか言わせたいのかよ。うわーマジ童貞くせー。童貞臭強くて妊娠するわー」
童 貞「しばらく繋いでおこう」
サキュバス「ごめんごめん、一回抜いてあげるから許して」
童 貞「はっ! 誰がお前なんかに俺の童貞をやるものか。俺の童貞は東方の八雲紫様のものなんだよ」
サキュバス「東方厨かよ。ハズレ引いちゃったなぁ…」
童 貞「誇り高き童貞だよ。悪い童貞じゃないよ」
サキュバス「外せよー。軟禁は犯罪だぞー」
童 貞「人外には法律は適用されませんー。残念でしたー」
サキュバス「あーもーなんだよその体、吸い尽くす前から骨みたい。萎えるわー。ってか萎えたわー」
童 貞「親から頂いたこの体を愚弄するか」
サキュバス「大事な体ならちゃんと健康的に管理しなさい」
童 貞「にしても腹へった。何か買ってくるか」
サキュバス「あたしディカプリオの精子」
童 貞「精子バンク行ってこいってかー。何が哀しくて男が男の精子を買わなきゃいけないんだ」
サキュバス「私の分もなんか買ってきて。精子じゃなくていいから」
童 貞「サキュバスのくせに普通の飯も食うのか。じゃあ出前にしよう。ピザでいい?」
サキュバス「骨のくせにピザとはこれいかに」
童 貞「チラシどこ行ったかな」
とぅるるるるるる、とぅるるるるるるr
「お電話ありがとうございます! 毎度おなじみチーズの美味しいドギモピザです! お名前とご住所をどうぞ!」
童 貞「新祖区美府町11の07の2 やる夫ハイツ201号室の童貞でs
サキュバス「っんぁへぇ!! 童貞さんのお○んp○がわらひの一番良いところ抉ってりゅぅぅぅ!!! 繁殖袋ひらいちゃうぅぅうぅうぅうぅうぅ!!!!!」
童 貞「」ガチャッ
童 貞「てんめぇえぇえぇぇナイスタイミングじゃねえかぁあぁぁあああぁああぁぁぁああぁ!!!!!」
サキュバス「やーん犯されるー」
童 貞「絶対ご近所さんにも聞こえた…どんな顔して挨拶すればいいんだ…」
サキュバス「やったねこれで社会的に童貞卒業だ⌒☆」
童 貞「スラング的な意味の童貞も卒業してやろうか。バキ的な意味の」
サキュバス「ころすならころせー。わたしはぜったいになかまは売らんぞー」
サキュバス「ねぇお腹へった」
童 貞「」ブチブチブチ
サキュバス「ひっ、ごめんなさい」アセッ
童 貞「はぁ…、コンビニ行ってこよう…」
サキュバス「……すごい今の顔こわかった」
童 貞「お前何にすんの?」
サキュバス「なんでもいいよ」
童 貞「あいよー」
童 貞「ただいま。って俺のPCで何してんの」
サキュバス「エロ画像こじきってる」カタカタ
童 貞「やめい」ッターン
サキュバス「あ、私カレーね」ヒョイッ
童 貞「てめっ、俺のカレーをコノヤロウ。何でもいいんじゃなかったのか」
サキュバス「デスソースある?」
童 貞「我が家は平和主義なので兵器は持ち合わせておりません」
サキュバス「んだよー、ネタで一本ぐらい置いとけよ。だから童貞なんだよ」
童 貞「うっせーいいから喰え」
サキュバス「ごちそうさまでした」
童 貞「お粗末さまでした」ズズズー
サキュバス「まだ食べてるし。遅いなぁ」
童 貞「マイペースがマイウェイ」ゴチソウサマデシタ
サキュバス「さて、お腹も膨れたことだし一発いきますか」
童 貞「いかねえよ。食後の一服かコノヤロウ」
サキュバス「くちさびしいよー。チンチン取らなきゃ死ぬぅ」
童 貞「2個チンってか」
サキュバス「あ、あたまくらくらしてきた…」
サキュバス「目、の前が、まっしろに…うぅ…」
童 貞「その手には喰いません」
サキュバス「わたしを食べてもいいのよ?」クラクラ
童 貞「おそらく美少女に言われて一番うれしいセリフなんだろうけど俺のチンコは反応を示さない」
サキュバス「うぅ…」パタッ
童 貞「そんなところで寝てると襲われるぞ」
サキュバス「…お、願い……、襲って…」ハァハァ
童 貞「ん? これ本気か?」
サキュバス「…ふ、ぅ……はぁ、はぁ」
童 貞「マジかよ」
サキュバス「ちん、こ…」
童 貞「ふざけたセリフだけど本気そうだな」
サキュバス「……はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
童 貞「しょうがない、友人でも呼ぶか」
サキュバス「知らない人はいやぁ…」
童 貞「俺とお前は数時間前まで他人同士だったんだぞ」
童 貞「どうしよう」
サキュバス「……そん、なに…わたしじゃ、いや?」
童 貞「嫌ってわけじゃないけど、ぬぉぉ」
サキュバス「………利き、手、貸し…て」
童 貞「洗って返してね」スッ
サキュバス「ん、ちゅっ」パクッ
童 貞「うわ」
サキュバス「じゅる、じゅちゅっ、ぷ。ちゅぱぁ」
童 貞「わわわわわっ」ワワワワー
サキュバス「すっきり」
童 貞「汚された…」
サキュバス「んじゃ二回戦行きますか」
童 貞「勘弁してくれ」
サキュバス「…気持ちよくなかった?」
童 貞「気持ちよくなくはなかった」
サキュバス「もっと気持ちよくしてあげるよ」
童 貞「いや駄目だ。このままじゃ惨事に堕ちる」
サキュバス「わたしともっと堕ちていこうよ」
童 貞「ってか右手だけで何でそんなに元気になるんだよ」
サキュバス「毎晩ちんこ握ってるでしょ」
童 貞「ちゃんと洗ってるのに…」
童 貞「やっぱ駄目だ。全世界の男性の平和なんてどうでもいい。お前帰れ」カチャカチャ
サキュバス「やー。このままじゃ私のプライドが許さない。絶対にアンタの童貞奪ってやる」バシッ
童 貞「いいから首輪返せ。犯すぞてめー」ズワッ
サキュバス「や~ん犯されるぅ~」キャッキャウフフ
ガチャッ
友 人「うぃ~す。遊びに来てやったぞ~」
童 貞「こらっ暴れるなっ!」
サキュバス「やぁ! 私の大事なところに鍵を挿されちゃうぅ! 抉じ開けられちゃうぅ!!」
友 人「フンヌッ!」ガッシ
童 貞「エルボゥ!?」ボカッ
友 人「ワレこら何してんじゃテメーこの、いたいけな少女とって喰おう言うかコラ」
童 貞「うわ、お前どこから沸いて出てきやがった」
友 人「玄関から正々堂々と入ってきたわい。お前みたいに小公女の心の扉を抉じ開ける真似はせん」
童 貞「誤解してるな。俺は被害者だ。この悪魔が加害者」
サキュバス「誰この人?」
友 人「ご機嫌麗しゅうフロイライン(お嬢さん)。わたくしめはこの性犯罪者の唯一無二の友人でございます。お怪我はございませんか?」ラーララー
サキュバス「まぁ、貴方があの。危ないところをありがとうございました。私はサキュバス、しがない悪魔の子でございます」ラーラー
友 人「なんとサキュバス、貴女のような美しい悪魔が居るのか。神は何というミスをしてしまったんだ。この美しさはまさに世界中の罪を集めたかのよう。まさに悪魔的、これはもう悲劇だ!」ラララー
童 貞「よそでやってくれないか」
友 人「で、マジで悪魔なの?」
サキュバス「悪魔だよ」
童 貞「言ったとおりだよ」
友 人「悪魔にまで手を出すとは。ついに童貞こじらせたか」
童 貞「俺は手を出される方な」
サキュバス「こじらす前に捨てた方がいいよー。手伝うよー」
童 貞「うーるーせー」
友 人「俺もいつケツが狙われるか冷や冷やしてたんだ。この際だから捨てとけ」
童 貞「狙わないから安心しろ」
サキュバス「あー、そっちの趣味だったの。どうりで」
童 貞「違うから帰れ」
童 貞「お前さっきので気は済んだろ」
サキュバス「指ちゅぱ程度で満足するわけないでしょー。いいからズボン脱げよ」
友 人「指ちゅぱ?」
童 貞「脱がないねー。死んでも脱がないねー」
サキュバス「口でチャック開けて欲しいの? しょうがないなー今回だけだよ////」
友 人「指ちゅぱって言った? いま指ちゅぱって言った?」
童 貞「友うるさい」
友 人「ふむ、俺はお邪魔だったかな。今日のところは帰らせていただこう」
童 貞「いやお前は帰るな。悪魔っ娘お前が帰れ」
サキュバス「あ、二人っきりになりたかったのね。ごめんなさい空気読めなくて。帰るね」
友 人「えっ////」チラッ
童 貞「やっぱ悪魔お前帰るな」
友 人「整理しようか」
サキュバス「私には生理はないわよ」
友 人「えーっと、さっきゅんは童貞とセクロスしたい」
童 貞「さっきゅんて」
友 人「童貞はしたくない」
サキュバス「簡潔に言われると傷つくなぁ」
友 人「おら童貞野郎諦めてズボン脱げ」
童 貞「ざけんなー」
サキュバス「減るもんでもないじゃん」
童 貞「意地の問題なの。よく知りもしない子となんて出来るかー」
友 人「めんどくせー、さっきゅん襲っちゃえ」
サキュバス「誘い受けじゃないと濡れない」
友 人「あーもー」
サキュバス「それじゃあこうしよう。童貞君ちょっと私の上に跨ってくれたまえ」
童 貞「わかりやすい罠を張るな。友人じゃ駄目なのかよ」
友 人「オレ彼女居るし」
童 貞「えっ」
サキュバス「えっ」
友 人「なんでさっきゅんまで意外そうなんだよ。傷ついたぞ」
サキュバス「ちょっと私はモヒカン鼻ピアスの人はアウトかな」
友 人「してねーよ。てっぺん黒ずんできた典型的DQN茶髪だよ」
童 貞「彼女居たのか…」
童 貞「あれ…、なにこの負け犬ムード。俺のソウルジェムがまっくろくろすけ出ておいで」
サキュバス「今こそ溜りに溜まったそのエントロピーを解放する時だ魔少年ドーティー」
童 貞「こんな妥協に富んだ人生はいやだ」
友 人「ばっきゃろー! 世の中には童貞捨てたくても捨てられない人間が居るんだぞ! アジアの子たちに謝れ!!」
童 貞「アジア以外にだって童貞捨てられない人はいるよ」
サキュバス「まぁ呑もうや。人生色々あるけん呑んで忘れぇ」
童 貞「アタシを酔わせて何をする気」
友 人「あ、霧島持ってきたよ俺。童貞、コップ出して」
童 貞「」
童 貞「流れに逆らえなかった」
サキュバス「大丈夫だいじょうぶ、襲わないから。ほら呑みー」トプトプトプッ
友 人「つまみ適当に作るから台所貸してくれよ」
友 人「さっきゅん何処から来たの?」
サキュバス「前に居たのはやたら寒いところだったよ。皆よくわからない言葉喋ってた」
友 人「そういえば日本語上手いね。日本人じゃないんでしょ?」
サキュバス「私もよくわかんない。気付けば生きてたから。言葉はなんだろー、何言ってるのかわからないけど、意味はわかるみたいな」
友 人「便利にできてるんだねぇ。ん? そういえば何歳?」
サキュバス「数えてないけど君らよりは長生きだよー。前に日本に来た時はみんなザンギリ頭だった」
友 人「うわー、じゃあ俺らよりずっと先輩じゃん。タメ語しちゃってすいません」
サキュバス「あはは、敬語やめてー。モヒカンに言われると私レディースみたい」
友 人「だからモヒカンじゃないって」
童 貞(俺ってば典型的ぼっち)
友 人「んじゃーまたねさっきゅん。次会うときには童貞を男にしてやってくれよ」
サキュバス「まかしときー」
童 貞「お前も帰れよ」
サキュバス「家なんて無いし。あんたは首輪したほぼ半裸の美少女を寒い夜空にほおり出すのか」
童 貞「犯してほしいんだろ」
サキュバス「貴方にね」
童 貞「さぁ寝るかなー」
サキュバス「ちょっと待ってシャワー浴びてくる」
童 貞「布団敷いておくからベッドに入ってくるなよ」
サキュバス「おーい普通逆だろー。女の子を固い床の上で寝かすなー」
童 貞「寝るときはヒーター消しとけよ」
サキュバス「聞けー」
サキュバス「夜が更けてまいりました」
童 貞「zzZ」
サキュバス「童貞はベッドではなく布団で寝こけてます。変なところ優しいです」
童 貞「zzZ」
サキュバス「しかし私はベッドに入るなと強く言われてしまいました」
童 貞「zzZ」
サキュバス「なのでこれはしょうがないのです。不可抗力なのです。おじゃまします」スススイー
童 貞「」カッ!
サキュバス「うわっ」
童 貞「シュババババッ」バババッ
サキュバス「うわー! 布団で簀巻きにされたー! うわー!!」
童 貞「これで今夜も安心して熟睡できるな」
サキュバス「悪魔ぁー! 悪魔ぁー!」
ちゅんっ ちゅんっ
童 貞「むくり」ムクリッ
サキュバス「おはよー」
童 貞「むぅ、やっぱり夢じゃなかったか」
サキュバス「悪夢(ユメ)は見れたかよ?」ツヤツヤテカテカ
童 貞「……なんかツヤツヤしてないかお前」
サキュバス「ジャスト一分だ」
童 貞「……なんか俺ちょっと疲れてるんだけど」
サキュバス「てめェ倒すのに首から上が動けば十分だ」
童 貞「」
サキュバス「ごちそうさまでした」ゲプッ
童 貞「……襲うのは嫌なんじゃなかったのか…」
サキュバス「食料問題は別腹です」
童 貞「汚された…」
サキュバス「大丈夫、童貞は中で出すまでが童貞です」
童 貞「まったく何も覚えてない…」
サキュバス「いっぱい出たよ」ニコッ
童 貞「うぇ~ん」ヒーン
サキュバス「大の男が泣くなばかもーん。たまたま付いてんのかー」
童 貞「絞り取られたもん…」ヒック、ヒック
サキュバス「そんなにいやかぁ」
童 貞「うぅぅ…」
サキュバス「よし、抱いていいよっ。それでおあいこっ」
童 貞「お前の総取りじゃねーか!」
サキュバス「なんで性行為がそんなに嫌なんだよ。トラウマでもあるの?」
童 貞「お前には関係ねえよ」
サキュバス「お姉さんに言ってごらん。ぶちまけてごらん。ぶちまけてから私の中にぶちまけてごらん」
童 貞「ハラワタをぶち撒けろ」
童 貞「コンビニ行ってくる」スマキホドキホドキ
サキュバス「私チャーハン」
童 貞「まだ食うのか。ってか朝から重いな」
サキュバス「あとチャンピオン読みたい」
童 貞「図々しい奴め。買おうと思ってたから別にいいけど」
サキュバス「いってらっさい」ヒラヒラ
サキュバス「さて、えーっと童貞の携帯はどこかな。あったあった」
友 人『ふぅぁあ~い』
サキュバス「あ、ごめ~ん寝てた? あたし~」
友 人『ん~ユミちゃん? どうしたの~?』
サキュバス「携帯の画面見なさい」
友 人『んぉ、童貞の携帯ってことはさっきゅんか。ごめん寝惚けてた』
サキュバス「でさ、童貞のことなんだけど。童貞ってもしかして性関係で何かあった?」
友 人『ん~? 聞いたことないけど…。どうしたの?』
サキュバス「ちょっとねー。わからないならいいや。あ、それともう一つ聞きたい事が」
………
童 貞「ただいま」
サキュバス「おか」カタカタ
童 貞「またこじきってるのか」
サキュバス「今度はpixivでエロ絵漁ってる」
童 貞「あ、それブクマしといて」
サキュバス「あいよ」
サキュバス「ごちそうさまでした」
童 貞「ごちそうさまでした」
サキュバス「今日は食べ終わるの早かったね」
童 貞「朝は少量でいいのだ」
サキュバス「ねーどっか行こうよ。暇だよ」
童 貞「やだ、寝たい」
サキュバス「反省しないやっちゃなー」
童 貞「あ、そっか。お前居ること忘れてた」
童 貞「家にずっと居るのも危険だし何処か行こうかな」
サキュバス「カラオケ行きたい」
童 貞「なんでお前まで付いて来る気なんだよ。それに密室は嫌だ」
サキュバス「じゃあマンガ喫茶。二人で一部屋だとお得だよ」
童 貞「片付ける店員さんの身にもなれ。しねーけど。しねーけど」
サキュバス「じゃあどこ行くってんだよー!」
童 貞「古本屋巡り」
サキュバス「根暗ヤローが」
童 貞「俺の高尚な趣味に文句言うな」
サキュバス「じゃあ遊園地! 決まり!」
童 貞「遊びたいだけかい。まぁそれなら俺に危険は無さそうだな」
サキュバス「やったー」
~外~
童 貞「青い空、清々しい風、せわしい人々、初々しい背広の方々」
サキュバス「見て見て童貞っ、ハト捕まえた!」
童 貞「春だなぁ」
サキュバス「久々のシャバの空気は美味い」
童 貞「我が家に来てから24時間も経ってないだろう」
サキュバス「んでどこ行くの? ネズミーランド? 富士急?」
童 貞「駅前のデパート」
サキュバス「おいちょっと待て」
童 貞「俺の財政事情を舐めんな」
サキュバス「駅前デパートといえばお子様天国じゃねーーーーかぁーーーーーー! デート舐めんなよ童貞がぁぁぁああああ」
童 貞「外で童貞童貞言うな。俺には親から頂いた『童貞』という立派な名前が、あれ?」
~駅前~
サキュバス「なえたわー。ちょーなえたわー。帰ってドラクエ最初の城付近で不毛なレベル上げしてぇー」
童 貞「着いたぞ。とりあえず服買ってやるから選んでこい。上下1万以内な」
サキュバス「え、いいじゃんこのままで。周りに私みたいなのいっぱい居るよ」
童 貞「数年前から正式に異界が人に認識されたとはいえ、俺はまだ慣れてないんだよ。痴女と並んで歩けるか」
サキュバス「聞き捨てならぬ。誰が痴女だ」
童 貞「そんな格好しておいて抜け抜けと」
サキュバス「ヌきヌき?」
童 貞「やっぱり痴女じゃねーか」
サキュバス「誇り高き痴女だよ。悪い痴女じゃないよ」
~試着室~
サキュバス「ねーこれどう?」シャッ
童 貞「下着じゃねーか。さっきまでと何ら変わってねーよ」
サキュバス「可愛いのにー」シャー
童 貞「早くしてくれ、ここは居た堪れない」
サキュバス「股間が痛いの?」
童 貞「視線が痛いのっ」
サキュバス「さーこれでどうだ!」シャッ
童 貞「さっきより布の面積が減ってるじゃねええええかああああああ」
サキュバス「注文が多いなぁ」
童 貞「もうお前に選ばせるのはやめだ。俺が選ぶ」
サキュバス「えー」
~電車~
ガタタンッ
サキュバス「ねぇ痴漢ごっこしよ」
ゴトトンッ
童 貞「こんなガラガラの電車で出来るか」
ガタタンッ
サキュバス「目的地、駅前デパートの屋上じゃなかったんだね。ちょっとテンションアップ」
ゴトトンッ
童 貞「行き先は遊園地じゃないけどな」
ガタタンッ
サキュバス「え? じゃあどこ行くの?」
ゴトトンッ
童 貞「ひみつ」
『つぎは~上野~ 上野~』
童貞「さ、降りるぞ」
~動物園~
サキュバス「動物園とは考えましたなー」
童 貞「どこ行く?」
サキュバス「この時期、繁殖期なのってどこら辺だろ」
童 貞「揺るがねえなぁ」
サキュバス「あ、西園行こう。北西園」
童 貞「別にいいけど、なんで」
サキュバス「爬虫類館がある」
童 貞「さいですか」
サキュバス「見て見て童貞、ちんこがガラス越しにいっぱい居るよ!」
童 貞「ちょっと黙れ」
サキュバス「ちんこ共と戯れるのかな」
童 貞「数年前までよかったらしいけど、今は駄目だってよ」
サキュバス「まじかー。巻かれたかった」
童 貞「触ってみたい気持ちはわかる」
サキュバス「ぬるぬるしてたらいいな」
童 貞「友達の話だけどツルツルしてるらしい」
サキュバス「つるつるかー。でも巻かれたいなー」
サキュバス「しゃぶったら舌かまれそうだね」
童 貞「噛み返してやれ」
サキュバス「ヘビとディープキスは燃えないなぁ」
童 貞「お、いま舌出した」
サキュバス「ホントに先っぽ別れてるんだね。自在に動かせるんなら勝ち目なさそう」
童 貞「お前は何と戦っているんだ」
サキュバス「サルって可愛いよね」
童 貞「外国のサルはやたら可愛い」
サキュバス「夢中に腰振ってるところなんてジュルジュパッ」
童 貞「サルの動きって何故か必死感あるよなぁ」
サキュバス「あ~戯れたい」
童 貞「お前はなんでもアリか」
サキュバス「さすがに虫はやだな」
童 貞「そういう意味じゃ…、話繋がってるのが不思議だ」
サキュバス「キリンっ!」
童 貞「でっけー」
サキュバス「ちんこ! ちんこ何処!? どこっ!?」
童 貞「そりゃ足と足の間だろ」
サキュバス「じゃああの首みたいなのがちんこ? そそり勃ってるね」
童 貞「首だよ。首みたいじゃなくて首だよ」
サキュバス「スカルファック? 根性あるんだねキリン。図体でかいだけはある」
童 貞「お前の発想にビックリだ」
サキュバス「ウマと掛けまして会話と説きます」
童 貞「その心は?」
サキュバス「乗っても乗られても楽しいです」
童 貞「座布団一枚」
サキュバス「貴方と一枚のお布団に入りたいな」
童 貞「山田くん座布団全部持ってっちゃって」
童 貞「ナマケモノ」
サキュバス「交尾も木の上でするらしいね」
童 貞「ぶら下がったままやるのかな」
サキュバス「アレの時だけ敏捷に動いてくれるとかなら可愛いのに」
童 貞「お次はツチブタか」
サキュバス「ブタって言われるとなんか反応しちゃう」
童 貞「メスブタ」
サキュバス「あひんっ」
童 貞「メスブタ」
サキュバス「はひんっ」
童 貞「メスブタ」
サキュバス「んはぁあぁ~っ」
~夕方~
童 貞「大体周ったな」
サキュバス「まさかカピバラさんに姦されるとは思わなかった」
童 貞「そんな事はなかった」
サキュバス「でもアメリカバイソンの相手は気持ちよかった」
童 貞「お前の脳内は妄想を現実に自動変換するのか」
サキュバス「楽しかったね~」
童 貞「カメラ持ってくればよかった」
サキュバス「さて、どこのホテル行く?」
童 貞「行かねえよ。飯食って帰る」
サキュバス「あ、ちょっと待って」
童 貞「どうした? 園の入り口なんて見て」
サキュバス「またいつ来れるかわからないから、」
童 貞「……」
サキュバス「覚えておこうと思って」
童 貞「ただいま~」
サキュバス「おかえり~」
童 貞「おかえり」
サキュバス「お、やっと素直になりましたか」
童 貞「どうせ出て行く気はないんだろ」
サキュバス「んにゃ」
童 貞「んにゃ?」
サキュバス「そろそろ行こうかなって」
童 貞「……え?」
サキュバス「楽しかったよ~」
童 貞「……どこに行くの?」
サキュバス「次は暖かいところがいいかな」
童 貞「……」
サキュバス「首輪、もらっちゃっていいかな」
童 貞「……爺ちゃんがさ、」
サキュバス「え?」
童 貞「爺ちゃんの口癖でさ、『俺は生涯ひとりの女としかしなかったぞ』って、爺ちゃんちに帰る度に言われた」
童 貞「鬱陶しかったけど、なんだかそんな爺ちゃんが凄い人に見えて」
サキュバス「………」
童 貞「これ、首輪の鍵。やるよ」チャリッ
サキュバス「…………」
童 貞「なぁ…、キスしても、いいかな?」
サキュバス「……」
サキュバス「だめ」ニコッ
ピンポーン
友 人「はいなー。早かったねミカちゃん、ってなんだ童貞か」
童 貞「…………」
友 人「どうしたの?」
童 貞「サキュバス、行っちまった」
友 人「ん、まぁ入れよ」
童 貞「いや、いいよ。女待ってるんだろ」
友 人「気にすんな」
童 貞「俺、あいつのこと好きになってた」
童 貞「はは、馬鹿だよなぁ、一回ぐらいヤっとけばよかった」
友 人「………」
童 貞「帰るわ。すまんね」
友 人「お、おい」
パタンッ
友 人「難儀な奴だなぁアイツも」
サキュバス「ハロー」
友 人「うおおおおおおおおおおお」
サキュバス「今度はミカちゃんか。君も難儀だねぇ」
友 人「なんで俺の家知ってるんの?」
サキュバス「童貞つけてきた」
友 人「相当参ってたよ。アイツなんかしたの?」
サキュバス「いやねーちょっとねー」
友 人「さっきゅん、俺もアイツとは長い付き合いだ。アイツが本気で人に嫌がることをしない奴だって知ってる。何で出て行ったの?」
サキュバス「んー、……困るんだよね。ヤる前に好きになられちゃうと。こっちも慈善事業じゃないから」
友 人「怒るよ」
サキュバス「勘違いしないで欲しいんだけどさ、私は悪魔なの。人よりも長く生きるし、男なら何でもいい」
友 人「……これ以上言ったらはたくぞ」
サキュバス「相思相愛になんてなったら最悪。子供も残せないし、男は先にくたばる。死ぬまで引き摺る同族を何人見たか」
友 人「………」
サキュバス「殴るなら殴ればいいじゃん。私だってなんでこんな事してるのかわかんないよ。わざわざアイツの友達のところに来て、言い訳して」
友 人「……?」
サキュバス「これじゃあ私、嫌われたくないみたいじゃない…」グスッ
友 人「……」
サキュバス「好きになっちゃったよぅ」ボロボロボロ
サキュバス「……早めに童貞捨てろよって、言っといて」スッ
友 人「ちょ、ちょっとまって」
サキュバス「バイバイ」スー
友 人「……」
友 人「女の涙は、見たくないねぇ」
プルルルルル
友 人「あ、ミカちゃん? ごめーん用事できちゃってさー」
ドンドンドンドンッ
友 人「おらー、童貞居るだろー、開けろー」
童 貞「外で童貞童貞言うな。俺には親に貰った『童貞』っていう立派な名前が、あれ?」ガチャッ
友 人「よっ」
童 貞「なんだよ。今気分じゃないんだよ」
友 人「言付け。さっきゅんから」
童 貞「……聞きたくない」パタンッ
友 人「あ、こら。まぁいいや。そのままで聞いとけ」
童 貞「………」
友 人「好きだってよ」
童 貞「!?」
友 人「でも子供も産めないし、どうしてもお前が先に死んじまう。だから消えるんだってよ」
童 貞「………」
友 人「早めに童貞捨てろよっだってよ」
友 人「今日の朝な。お前の携帯からさっきゅんが俺に電話してきたんだ」
童 貞「………」
友 人「お前の好きなものとか色々聞いてきた(性癖のことだけど)」
友 人「お前のことが好きだって言ってさっきゅん泣いてたぞ。どうすんの?」
童 貞「………………」
友 人「どうすんだって聞いてんだよ」
童 貞「―――」
ガチャッ
童 貞「………」
友 人「行ってこい」ニッ
~街中~
サキュバスー!!
サキュバスゥーー!!
童 貞「声が聞こえたら出てきてくれー!!」
DQN1「オウうるせーぞ兄ちゃん」
DQN2「せっかくいい気分で酔ってのに吐いちまったじゃねえか!」
童 貞「……吐いたのは俺のせいじゃないと思うんですが」
DQN2「オロロロロロロ」ビチャビチャビチャ
DQN1「あーーー! また吐きやがった! てめーのせいだぞ兄ちゃん!?」
童 貞「言い掛かりだぁー!!」
DQN2「うぐぅ……てんめェ身ぐるみ剥いだらぁ!!」
『『『バキッ!』』』
童 貞「!?」
DQN2「あばばb」
サキュバス「男すっぽんぽんにして何が楽しいのよ」
DQN1「なんだァ姉ちゃん可愛いじゃねーか!!」
DQN2「可愛いからって舐めてっと今からカラオケ行かないッ!??」
サキュバス「ナンパしてんのか威嚇してんのか」
DQN1、2「じゃかましィわァ!!!」グワッ!
サキュバス「とりゃぁー! 三井住友VISAゴールドカードイオナズン!!」
チュドーーンッ!!!
DQN1、2「……………」
サキュバス「持っててよかったPSP…」
童 貞「」
童 貞「あ、あの……」
サキュバス「……」
童 貞「どこに居たの?」
サキュバス「……実はずっと近くに居た」
童 貞「マジか。まったく気付かなかった」
サキュバス「……もう、探さないで」クルッ
童 貞「待ってくれ」
サキュバス「やだ」
童 貞「待てって」ガシッ
サキュバス「やだぁ!」バサッ
童 貞「うわっわっわっ」スワッ
バッサッバッサッバッサ
童 貞「うわぁー! 飛んでる! 飛んでる!」
サキュバス「離してよぉ!」
童 貞「わたしたち風になったみたい!!」
サキュバス「離れろー!」ぐるんぐるん
童 貞「うわー落ち、落ち、落ち、……落ちない!」ドンッ
サキュバス「落ちないのかぁーい!」
童 貞「何を隠そう俺はぶら下がりの達人だ」
童 貞「なぁ、このままでいいから聞いてくれ」
サキュバス「やだ」
童 貞「頑固な奴っちゃなぁ。まぁいいや勝手に喋る」
サキュバス「………」
童 貞「好きだ。それと」
サキュバス「………」
童 貞「大丈夫、俺は死なない」ニッ
「「「パッ」」」
え?
サキュバス「え?」
童 貞「おー結構高いなー」ヒューッ
サキュバス「ちょ、ちょっと」
童 貞「あー」ヒューッ
サキュバス「なんで手を離すのッ!?」シュバッ!!
!!!
童貞・・・・・?
童 貞「」ふわっ
童 貞「……」
童 貞「ほら見たろ。俺は死なない」
サキュバス「あんたバカでしょ…。アタシが助けなきゃトマトだったよ…」
童 貞「それでも死んでないだろ」
サキュバス「……ばか」
童 貞「ふー。やっぱ地面に這いずってるのが一番だ」スクッ
サキュバス「……」
童 貞「……キス、してもいいかな」
サキュバス「……―――」
童 貞「っと、すまん。誘い受けなんだっけ」ぐいっ
サキュバス「――っ?」
「 」
童 貞「結婚してくれ」
サキュバス「………うん」
童貞何言ってんの
~童貞家~
童 貞「おかえり」
サキュバス「……本当に私でいいの?」
童 貞「ん?」
サキュバス「童貞が年をとっても、私は若いままなんだよ。気持ち悪くない?」
童 貞「気持ち悪くない」
サキュバス「ちゃんと考えて」
童 貞「その前に、お前の口からちゃんと聞いてなかった。俺のこと好き?」
サキュバス「……初めてだった」
童 貞「え?」
予想:夢オチ
サキュバス「えっちせずに男の人と一晩過ごすの、初めてだった」
サキュバス「服を買ってもらったのも今まで無かった」
サキュバス「動物園に連れて行ってもらった事、一度だってなかった」
サキュバス「それに何より、童貞と過ごした時間は楽しかった。えっちもしてないのに、凄い楽しかった」
サキュバス「これって好きって事でいいのかな」
童 貞「……もっといっぱい、色んな所に行こう」
サキュバス「うん」ポロポロッ
サキュバス「ただいまっ」ニコッ
なんでこういうSSの男ってみんなセクロスしたがらないんだろう
ちょっと乗り気な方が面白いのに
~エピローグ~
プルルルルル、プルルルルルルル
元童貞「あ、親父? オレオレー」
親 父『おーマサカズか。元気にしてたかー』
元童貞「マサカズって誰だよ。俺だよ童貞だよ」
親 父『わかってるよい。なんだ?』
元童貞「あー、近々帰ろうかと思って」
親 父『なんだい急に。女でも出来たか』
元童貞「いやぁ、あっはっはっは」チラッ
サキュバス「びくっ」ソワソワ
親 父『おいおい、図星か。どんな人だ?』
元童貞「……えーっとね、小悪魔系かな」
>>183
OKじゃあさ。これだな?
サキュバス「ごめんごめん、一回抜いてあげるから許して」
童貞「Yes!それを待ってたんだZE★早くしてくれYO!」
ごめんなさい
親 父『なんだそりゃ。………もしかして人外の方か?』
元童貞「」ビビクゥ!!
親 父『はっはっはっは!! 血は争えんなぁ!!』
元童貞「……え?」
親 父『いやぁ、いつか言わなきゃいけないと思っていたんだが、実はな。お前の母さん、人じゃないんだよ』
元童貞「えっ?」
サキュバス「ふぇ?」
親 父『もしかしたらお前、やたらと長生きするかもしれん。人外さんとなら丁度いいかもしれんなぁ!』
元童貞・サキュバス「ええええええええええええええええええええええええええええ!!?」
おわり
おつつ!楽しかったぜ
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