建て
智子「……暇だ」
智子「こうして誰に会うこともなく漫然と過ごす日曜日」
智子「何度目だ」
智子「ゆうちゃんに電話でも掛けるか」
prr……
優『もしもし、もこっち?』
智子「あ、ゆうちゃん? 今暇?」
優『ごめん、今彼氏と遊園地に来てるんだ』
智子「え」
優『また掛け直していい?』
智子「……」
優『もこっち?』
智子「……あー、いいよ。別にたいした用じゃなかったし」
優『本当にゴメンね! それじゃ』ガチャ
ツー……ツー……
智子「……何だよ」
智子「私とゆうちゃん、どこで差がついたのか」
智子「慢心、環境の違い?」
智子「いや、でもゆうちゃんは卒業式に告られてたみたいだし」
智子「もともと私とは違ったのかな」
智子「やっぱ顔か!? ただし美少女に限るってか!?」
智子「……はぁ」
――夜
prr……
智子「!?」
智子「……電話か。ゆうちゃん?」
智子「本当に掛け直してくるとは……。もう話すことねーよ」
智子「……」ピッ
優『もこっち? 昼間はゴメンね』
智子「あー、うん、別に……」
優『急ぎの用だった?』
智子「いや、暇かなーって思って電話しただけだから」
優『そっか。最近またもこっちとは会えてないね』
智子「そ、そだね」
優『もこっちも忙しそうだし』
智子「そ、そう! すっごい忙しい……。……ゆうちゃん」
優『なに?』
智子「今度遊ぼうよ。来週の日曜とか」
優『来週……、ごめん! クラスで遊びに行く用があって』
智子「じゃ、じゃあ再来週」
優『ホントごめん! 今日次のデートの約束しちゃって、それが再来週の日曜になっちゃったの!』
智子「……」
優『あー、でも会いたいなー。休日じゃなくても、学校終わった後とか』
智子「学校終わった後かー。私色々忙しいからなー」
優『今度の水曜日とかどう?』
智子「水曜日ね……。ちょっと手帳確認するわ。……あ、空いてた!」
優『ホント? 良かったぁ! じゃあ六時くらいに私がもこっちの学校の前に行くね!」
智子「うん、楽しみにしてる~……」
優『じゃあ、また水曜日に!』
智子「じゃーねー……」ピッ
智子「何だよ再来週まで予定が埋まってるって! 芸能人かよ! ビッチが!」
智子「だいたいもともと私と同じようなポジションだったのによー! ちょっと高校デビュー上手くいったからって……」
智子「……」
智子「(……ちょっと言い過ぎたか?)」
智子「(いや、独り言だし、言いすぎも何もないんだけど)」
智子「(私、ゆうちゃんに対してそんなに言う方だったっけ。心の中でも)」
智子「……まあいいか」
――水曜日、放課後
智子「(ようやく時間か)」
智子「(ったく、六時なんて変に遅い時間指定してきやがって)」
智子「(いくら私でも三時間も学校で潰すのはキツいわ)」
――校門前
優「もこっちー」
智子「や、やあ」
優「自転車で来ちゃった。後ろ乗ってくれる?」
智子「う、うん」
優「じゃあ行くね」
智子「(髪の毛……いい匂い)」クンカクンカ
智子「(相変わらずフェロモン出てんなこんちくしょう!)」
智子「(シャツは汗で張り付いてるしブラは透けてるし……)」ハアハア
優「もこっち?」
智子「あ、うん」
優「久しぶりに会えて嬉しいよ」
智子「わ、私もー」
智子「……」
智子「(……前から少し思っていたんだが)」
智子「(ゆうちゃんは何で私なんかと会い続けてくれるのだろう)」
智子「(高校二年になってしばらく経つ。もう卒業から一年半くらいか?)」
智子「(ゆうちゃん以外とは会わないから分からんが、そろそろ中学の奴らとか疎遠になる頃なんじゃ……)」
智子「(彼氏だっていて、学校に友だちも多いだろーに)」
智子「(わざわざ私なんかと……)」
優「ちょっと寄り道していい?」
智子「え? あ、うん。いいよ!」
優「久しぶりに中学の周りに行ってみたくて」
智子「(何で中学なんか……)」
優「懐かしいよね。昔はよくこの道をこんな風にもこっちを後ろに乗せて走ったよね」
智子「ああ、あったねそんなこと」
優「楽しかったなー。あの頃は」
智子「(楽しかった……?)」
智子「(中学時代……振り返ってみればロクな思い出がない)」
智子「(ゆうちゃんという友だちが学校にいた分今よりはマシだったか? いかん、そんなことは考えるな!)」
智子「(にしても中学時代は私とそんなに変わらない生活を送ってたはずのゆうちゃんが『楽しかった』……)」
智子「(きっとこの子馬鹿なんだな)」
優「もこっち、見て見て! あのジャージ」
智子「ああ、うちの生徒だね」
優「相変わらずダサいなー」
智子「デザインは私らがいた頃と変わらないんだね」
――中学校の前
優「ちょっとここで立ち止まろうか」
智子「うん」(自転車から降りる)
優「あ、そうそう。これお土産。遊園地の」
智子「か、彼氏さんと行ってきた……?」
優「それそれ」
智子「あ、ありがと」
智子「(変なストラップ……。いらね)」
智子「……」
智子「彼氏さんとはしょっちゅう出かけたりするのかな?」
優「うーん、どうだろ。何だかんだ学校で会ってるからそんなに遊びに行ったりはしないかも」
智子「そういうものなんだ」
優「でも学校では冷たくてー」
智子「へ、へー」
優「~~」
智子「そうなんだー」
優「~~」
智子「あはは、まじでー」
優「あ、ごめん。のろけなんて聞いてもつまらなかったよね」
智子「だ、だいじょぶ」
智子「……」
智子「(……何だろ、この違和感)」
智子「(こんなこと言えるほど会話経験豊富じゃないが)」
智子「(この会話、何か不自然な気が)」
智子「(……!)」
智子「(いや、でも……)」
智子「(……言ってみるか?)」
智子「ね、ねえゆうちゃんさ」
優「なに?」
智子「ゆうちゃんは私に訊くことないの?」
優「訊くことって?」
智子「何か浮いた話ないのー、……とか」
優「……うーん、そういえばあまりそういう話したことないね」
智子「ていうかさ、ゆうちゃんは私にその手の話振ってきたことないよね」
優「んー、そうかも」
智子「何で?」
優「何でって……」
智子「(……いかん、この流れは)」
智子「(しかし止まらない)」
智子「ホントはさ、訊くだけ無駄って思ってるんじゃないの?」
優「どういう意味?」
智子「どうせ私に彼氏なんてできるわけないって」
優「そんなことない! もこっちは可愛いよ!」
智子「(おかしい、こんなこと喋るつもりじゃないのに)」
智子「もういいよ。ホントは全部分かってるんでしょ? 私が見栄張って色々嘘ついてきたことも」
優「嘘って……」
智子「全然忙しくないよ。暇すぎて死にそうだよ。友だちがいないから。学校では入学以来ずっとぼっちやってますよ!」
優「もこっち……」
智子「分からないはず、ないだろ……。私はこんだけコミュ障で、人と上手く喋れなくて、
髪はボサボサで、性格はクズで……。これで私が高校で上手くいってるなんて、そんなわけないじゃん!」
智子「(何で今日はこんなに……口が勝手に……)」
智子「(あ)」
智子「(この場所だからか?)」
智子「(中学時代)」
智子「(ゆうちゃんはまだ地味で、私と同類で)」
智子「(私の友だちだった)」
智子「(それが今、こんなになってるのが赦せないのか?)」
智子「(私はゆうちゃんに……)」
智子「ゆうちゃんはお情けで私に付き合ってくれてるんでしょ」
優「そんなことない! 私、今日もこっちと会うのすごく楽しみにしてたんだよ?」
智子「ぼっちにも優しくしてあげる私カッケーってか? いくら馬鹿だからってその天然キャラ無理があると思わない?」
優「ねえ、そろそろ帰ろう? 今日のもこっち、変だよ……」
智子「馬鹿高校行って、チャラい雰囲気に流されて高校デビュー? それで彼氏できて調子乗っちゃったの?」
優「……っ!」
智子「昔は私と同じ、地味で暗いオタクな女だったのによー!
せいぜい身の丈に合わない生活でやり辛さを感じてればいいんだよ!」
優「……もこっちの馬鹿」
智子「……」
優「帰る」ガチャッ
智子「……」
サー
智子「(……行ってしまった)」
智子「(私はゆうちゃんに……)」
智子「(……嫉妬していたのか)」
智子「(ああ、何てこと言っちまったんだ……)」
智子「(これは今度こそ愛想尽かされたな)」
智子「(……でもいいや)」
智子「(ゆうちゃんだって本音を言えば黒歴史の名残みたいな私とさっさと縁切りたかったんだろ?)」
智子「(……私みたいなぼっちとは手を切って、高校のリア充どもと楽しくやるさ)」
智子「……私も帰るか」
――一週間後、智子の部屋
智子「はあ」
智子「何というか……」
智子「寂しい」
智子「ただ一人の友だちもいなくなっちまったもんな」
智子「まあ今まではおひとり様気取りのファッションぼっちだったってことで」
智子「これからは……ん?」
prr……
「着信 成瀬 優」
智子「……」
智子「ま、いいか」
――二週間後、智子の部屋
智子「……」
智子「……~~!!」バタバタ
智子「つ、辛くねーし!」
智子「ボーナスポイント的に一人だけ与えられてた友だちがゼロになっただけだし!」
智子「本来あるべき形に戻っただけだし!」
智子「(……そういやこの前の着信、何だったんだろ)」
――一ヶ月後
智子「うがああああああああああ!!!!」
智子「おあっ!! おおおおおおおおおおお!!!!」
智子「ひいいいいいいいい!!!!!」
智子「寂しい! 寂しい!」
智子「一人ぼっちがこんなに辛いなんて!」
智子「正直ぼっちなめてました、すみませんでした!!」
智子「私ごときがぼっちを名乗るなんて十年早かったです!!!」
智子「もう駄目だ! ゆうちゃんと仲直りしないと私は壊れてしまう!」
智子「ゆうちゃんに電話しよう」
prr……
智子「……出ない」
智子「……メール送っとくか」
智子「さっきはお風呂だったかも。もう一度掛けてみよう」
智子「メール詰まってたりしないかな」
智子「電車の中だったとか。もう一回……」
智子「……これ以上やるとストーカーみたいだな」
智子「やめとくか」
――翌日
智子「……結局連絡がつかない」
智子「……よし!」
――優の学校の前
智子「(……これこそストーカーみたいだが)」
智子「(電話もメールも通じないなら直接会いにいくのみ!)」
智子「(知らん学校の前で待機など苦行以外の何物でもないが)」
智子「(もともと今回の件は私が百パー悪いからな。仕方がない)」
智子「(……来ないな)」
女子生徒「あ。あなた」
智子「!? わ、私……ですか」
女子生徒「原幕の子じゃない?」
智子「(な、何だこいつ? 何で私のこと知ってるんだ? まさか本職のストーカー?)」
女子生徒「優の友だちの」
智子「(あー、ゆうちゃんの友だちか! てことは何だ? 文化祭とかでちょっと会ったのかな?
記憶力良すぎだろ! こっちは全然憶えてないぞ)」
智子「あ、そ、そう、です……。私が、ゆうちゃんの……)」
女子生徒「やっぱり! あ、優と言えば」
智子「?」
女子生徒「最近学校来てないんだよね。何か知らない?」
智子「えっ」
女子生徒「先生も何も言ってくれないしー。心配してんだよね」
智子「あ、あのっ! く、詳しく!! ……教えてほしいというか、その」
女子生徒「うん。どれくらいになるだろ。ここ一週間くらいかな」
智子「(一週間……。じゃあ私は関係ないか?
つーかよく考えたら私と喧嘩したくらいでそんなに塞ぎ込むわけないか……)」
女子生徒「でも考えてみれば一ヶ月前くらいから元気なかったかもなー」
智子「えっ。そ、それは」
女子生徒「弁当とかも全然口にしないで。友だちと喧嘩したとか言ってたような」
智子「――!」
女子生徒「あなた優の家知ってるなら……あれ? どっか行っちゃった」
智子「(ゆうちゃんに……、ゆうちゃんに会いに行かなきゃ――!)」ダッ
――優の家
ピンポーン
『はい』
智子「あ、あの! 私、ゆうちゃんの友だちで!」
『は、はあ』
智子「あ、そうだ! 黒木! 黒木智子です!」
『ああ、智子ちゃん。久しぶり。……優ね、ちょっと今出られないんだけど』
智子「家にっ! 上げてください! ゆうちゃんと話がっ!」
――優の部屋の前
コンコン
智子「ゆうちゃん。私、開けてくれないかな」
「――もこっち?」
智子「最近学校行ってないらしいじゃない。心配でさ」
「……」
キィ……
智子「(……開いた。意外とすんなり)」
智子「!?」
優「もこっち……」
智子「ゆう、ちゃん……?」
――優の部屋
智子「(これが……ゆうちゃん?)」
智子「(髪の色は落ちて、半分くらい黒くなって、ボサボサで……)」
智子「(肌も何か青白いし……クマもひどい)」
智子「(部屋は漫画とか乙女ゲーとかが散乱してて……)」
智子「(何て言うか、こういう言い方するのはすごく不本意だが)」
智子「(……私みたいだ)」
1: 大学生一回生の今の時期で友達ひとりもいないんだが (27)
2: 智子「ゆうちゃんはお情けで私に付き合ってくれてるんでしょ」 (66)
3: 寝れないし風俗体験記書く (68)
開こうとしたらスレの並びがちょうどこんな感じだった
智子「きょ、今日は謝りたくて……」
優「……」
智子「この前のこと。も、もうゆうちゃんは忘れちゃってるかもしれないけど」
優「忘れてないよ」
智子「そ、そう」
優「私、ショックだった。もこっちがあんな風に思ってたなんて」
智子「ごめん」
優「あれから全然元気出なくて、彼氏とも全然連絡取ってないし、この間からもう学校に行きたくなくなった」
智子「……ごめん。私、ゆうちゃんが羨ましかったんだよ。中学のときは私と同じ感じだったのに、高校デビューしちゃって、
友だちがたくさんんいて、彼氏もできて、それなのに私には変わらず優しくて……」
優「……」
智子「何でこんな私なんかとずっと友だちでいてくれるんだろうって、考えたら何かイラついちゃって、
ぼっちな自分が悪いのに、ゆうちゃんにひどいこと言って……本当にごめん」
優「私は」
智子「……」
優「人に話しかけるのが下手で、中一のときには友だちなんて全然いなかった。
だから、二年生になってもこっちが話しかけてくれて、本当に嬉しかった」
智子「(……ああ、ゲスな考えで近付いた自分が恥ずかしい……)」
優「もこっちは私の一番の友だちだったよ。……他の友だちは少なかったし」
智子「ゆうちゃん……」
優「高校に入って、雰囲気が中学とはまるで違って驚いた。皆キラキラしてて、このままじゃ私浮いちゃうって、すごく焦ったの。
だから髪も染めて、コンタクトにして、服も変えてみた。友だちはいっぱいできたし、そのうち彼氏もできた。でも……」
智子「(でも?)」
優「どこか、楽しくなかったの。多分大勢でわいわいやるのがもともと合ってないんだと思う。
でも高校生活を楽しまなきゃ皆に置いていかれる気がして、不安で……」
智子「(そんなことを……。毎日が楽しくてしかたないと思っていたが)」
優「そんな感じで心に余裕がなくなって、彼氏とも喧嘩して……。高校入ってから初めてもこっちと会ったとき、安心した。
もこっちはやっぱり変わらないなあって」
智子「(悪い意味の方が強そうだが……)」
優「あの日、もこっちと遊べてすごく楽しかったし、励ましてもらってとっても勇気が出た。
それで気付いたの。私、本当は中学の頃みたいに遊びたいんだって」
智子「……!」
優「あれからの学校もあまり楽しくなかったよ。もこっちと遊んでるときの方がよっぽど楽しかった。
もこっちは私が何でもこっちと会い続けるのかって訊いたけど、私が会いたかったからだよ。
私が、もこっちと会わなきゃやっていけなかったの!」
智子「ほんとうに、ごめんなさい……」
優「いいよ、もう。今日もこっちが来てくれて嬉しかった」
智子「じゃあ、また友だちでいてくれる?」
優「もちろん」
智子「ゆうぢゃぁ~ん」ダキッ
優「もこっち……」
智子「それならさ、明日からまた学校行こう!」
優「それは……」
智子「え」
優「もう一週間も学校休んじゃったんだよ! 皆とも全然会話してない。先生にも迷惑かけて……。
これからどんな顔で教室に行けばいいのか分からないよ!」
智子「そ、そんなの! 一週間くらい何てことないよ!」
優「……ごめん、それについてはもうちょっと考えさせて……」
智子「……分かった。また来るよ」
優「今日はありがとう。また来てね、もこっち」
智子「うん。本当にごめんね……」
――智子の部屋
智子「私のせいでゆうちゃんが不登校に……」
智子「いくら私でもこれを知らん顔はできない!」
智子「……絶対ゆうちゃんを学校に連れていこう」
――二週間後、優の学校の前
智子「じゃあ、ここからはゆうちゃん一人で」
優「うん。ごめんね、もこっち。色々迷惑かけて」
智子「そんな……。もとはといえば私のせいだし……」
優「じゃあ、行ってきます!」
智子「い、行ってらっしゃい」
智子「……」
智子「(何とか説得したけど、あれからさらに二週間もかかった)」
智子「(ゆうちゃんのルックスはすっかり中学時代に戻ったな……。いや、むしろあの頃よりも……)」
智子「(しかし私と仲直りしてからでもあんなに学校に行くのを渋るとは……)」
智子「(リア充の人間関係ってのは私が思っている以上に面倒くさいのかもな)」
――一ヶ月後
優「映画楽しかったね」
智子「う、うん」
優「どうかした?」
智子「いや、別に……」
智子「(あれからゆうちゃんと会う頻度が一気に上がったような……)」
智子「学校にはちゃんと行ってるんだよね)」
優「うん。……あのさ」
智子「?」
優「前はそれで喧嘩になっちゃったわけだし、私としてもあまり隠し事はしたくないから言うね」
智子「な、何」
優「あれからすぐ彼氏とは別れたの」
智子「えっ」
優「音信不通にしてたら彼氏が怒っちゃって」
智子「わ、私のせいだ……」
優「もこっちのせいじゃないって。それで、今、友だちもあまりいないんだ」
智子「……!」
優「三週間も学校に顔出さなくて、何か皆との距離の取り方が分からなくなっちゃって、
最初は皆おかえりって言ってくれたんだけど、だんだん話しづらくなって……。
私、ちょっと『ぼっち』かも」
智子「……ごめん」
優「だから謝らないでって。私、これで良かったと思ってるよ。やっぱり無理して『リア充』? のフリするの辛かったもん。
今の方がよっぽどラク。友だちならここにいるし」
智子「……ごめん。ごめん。ごめん」
優「もー、いい加減謝るのやめてって」
智子「ごめん」
優「それよりさ、今度はいつ会えるかな」
智子「え、いつでも。基本暇だし……」
優「じゃあ明日学校終わってからもこっちの家行っていい?」
智子「うん……」
優「じゃ、約束ね。また明日!」
智子「(……ごめん、ゆうちゃん)」
終わり
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