キョン「なあ、ハルヒ。お前は誰かに恋愛感情を抱いたことあるのか」(791)

ハルヒ「そりゃあるわよ」

キョン「そうなのか」

ハルヒ「過去のあたしはバカだったわ。まったく、我ながら呆れるわよ」ハァ

キョン「なんでだよ」

ハルヒ「そりゃあたしはあたしである以前に一人の女よ?誰かを好きになることくらいあるわ」

ハルヒ「でもそれによって得られたものは何もない。皆つまんないやつばかり」

ハルヒ「その人を知ってしまったら一気につまらなくなってしまう」

ハルヒ「そしてあたしが別れを切り出したら泣いてすがりついてくるのよ?」

ハルヒ「恋愛は精神病の一種なんてよく言ったものだわ」

キョン「言ったのはお前だろうが」

ハルヒ「ええ、そうよ。だからあたしはそれに気がついたあたしを褒めてるのよ」

キョン「今はどうなんだ」

ハルヒ「い、いないわよ」

キョン「そうか」

ハルヒ「おもしろそうなやつはいるけどね……」チラッ

キョン「ん?なんだ?なんかついてるか?」

ハルヒ「なんでもないわよ!」

キョン「そうか。……なあ、ハルヒ」

ハルヒ「何よ」

キョン「その『おもしろそうなやつ』とはどういうやつだ?」

ハルヒ「どういうやつって……言葉のまんまよ?」

キョン「あー、いや。そうじゃなくてだな。一体お前はそいつのどこがおもしろいと感じたんだ?」

ハルヒ「そうね……なんというか、不思議なのよ。なんでかはわからないけど」

キョン「結局お前が追い求めているものは不思議なんだな」

ハルヒ「そうよ」

キョン「じゃあ、その不思議の正体が分かったら、そいつへの興味はなくなっちまうのか?」

ハルヒ「んー……どうかしらね」

キョン「わからないのか?」

ハルヒ「いえ、そいつに限っては違うと思うわ」

キョン「違う?」

ハルヒ「興味がなくならないってことよ……って何言わせんのよバカキョン」

キョン「いいじゃねぇか。なんで興味がなくならないんだ?」

ハルヒ「今までのやつとは違うからよ」

キョン「どう違うんだ?」

ハルヒ「あんたってそんなに質問が好きな奴だったっけ?」

キョン「今日はそういうことにしておいてくれ」

ハルヒ「なんて言えばいいのかしらね」

キョン「思うがままに言ってくれ」

ハルヒ「んー、強いて言うのなら距離が違うわね」

キョン「距離?」

ハルヒ「これ以上は言えないわ」

キョン「なんでだよ」

ハルヒ「なんでもよ。で、あんたはどうなの?」

キョン「お、俺か?」

ハrヒ「ええそうよ。人をこれだけ質問攻めしておいて自分は何もなしなんてずるいわよ」

キョン「ま、まあ確かにそうだが……」

ハルヒ「どうなのよ」

キョン「んー……初期症状ってとこだな」

ハルヒ「はぁ?どういうこと?」

キョン「そうだな。お前に合わせて言うと、精神病に罹りかけているってことだ」

ハルヒ「は、はぁ!?本気!?」

キョン「なんだよ。俺は健全な男子高校生だ。誰かを好きになることくらいあるに決まってるだろうが」

ハルヒ「ま、まあそうね……」

キョン「まあ、精神病ではなくて風邪で例えるとしたら、少し喉が痛いって感じだな」

ハルヒ「何よそれ」

キョン「『これって風邪なのか?』って感じだ」

ハルヒ「ということはまだ気が付いていないのかしら?」

キョン「俺はそうだと思っている。が、まあその先にあるのは風邪なんだろうなあってことくらいは分かる」

キョン「分かりやすく言うと、まだ好きとまではいっていないということだな」

ハルヒ「へえ……で、相手は誰かしら?みくるちゃん?それとも有希?」

キョン「お前は遠慮ってものを知らないのか」

ハルヒ「だって気になるんだもの」

キョン「大体何故その候補の中にお前がいないんだ?」

ハルヒ「普通相手の好きな人を聞くときに自分の名前入れると思う?
    あたしは自分の顔はまあ平均と比べていい方だとは思っているけどそこまでナルシストじゃないわ!」

キョン「十分だと思うがな……」

ハルヒ「何よ。自分に自信があるのがそんなに悪いことかしら?
    あたしはあたし以外の人間にあたしよりおもしろいやつはいないと思ってるわ」

キョン「さいですか」

ハルヒ「もし仮に!仮によ!?あたしより面白いやつがいたとしても
    平平凡凡を追い求めているあんたよりはおもしろい人間であるという自信があるわ!」

キョン「へいへい」

ハルヒ「でもあたしが追い求めているのはおもしろいやつというより、不思議なやつなのよね」

キョン「紙一重じゃないか?」

ハルヒ「まあそうなんだけど……なんか違うのよ」

キョン「お前が探し求めている人物は超能力者に未来人に宇宙人、はたまた異世界人だろう?」

ハルヒ「ええ、そうよ」

キョン「そいつらは十分おもしろいやつだと思うがな」

ハルヒ「何故そう言い切れるの?」

キョン「さあな、なんとなくそんな気がするだけだ」

ハルヒ「仮に超能力者がいたとしても、その力を全く活用しないような人間は、つまらないやつよ」

キョン「まあ、そうだな」

ハルヒ「そうよ。それじゃあただの人間と何も変わらないもの。物は使わないと意味がないのよ」

ハルヒ「あ、一ついいかしら」

キョン「なんだ」

ハルヒ「あんたって、もしかしたらあたしが追い求めている不思議な人間なんじゃないか、って思うのよ」

キョン「な、何を言い出すんだ?」

ハルヒ「だってそうじゃない。普通の人間が平平凡凡を求めると思う?
    そういう人間は求めるも何も、すでに手に入れているはずじゃないの」

キョン「俺は「日々何も起こりませんように」と願っているだけだ!」

ハルヒ「ってことは日々何かが起こっているってことじゃないのよ」

キョン「なぜそうなる」

ハルヒ「やっぱり怪しいわね……」

キョン「お、おいおい……」

ハルヒ「いいわ。ここまで聞いたんだもの。正直に言う」

キョン「なんだ?」

ハルヒ「さっきあたしが言った『おもしろそうなやつ』ってのはキョン、あんたのことよ」

キョン「なんだって?」

ハルヒ「どうもあんたは何かを隠している気がするのよね……」

キョン「待て待て。俺は本当に何もない。ただの人間だ」

ハルヒ「そうやって全否定するところがまた怪しいのよね……あんた司令官とかいる?」

キョン「いる訳ないだろうが」

ハルヒ「そうなの?あんたみたいな立場の人間はその司令官から『我々のことは絶対に口にするではないぞ』とか言われているものだと思ってるんだけど
    そのせいで全否定するしかない、みたいなね」

キョン「おいおい、お前の中では完全に俺はその不思議なやつってのになっちまってるのかよ」

ハルヒ「いいのよ?正直に言っても。司令官にはあたしが上手く言っておくから」

キョン「根拠もなくものを言うんじゃない。じゃなくてだな!
    俺は本当にただの人間なんだ」

ハルヒ「嘘よ。怪しすぎるもの」

キョン「やれやれ……」

キョン「あー、ハルヒ。一ついいか?」

ハルヒ「何?とうとう言う気になったの?」

キョン「断じて違う!仮に……仮定の話だが、もし俺が本当にお前に何か隠していて
    それを誰かに口止めされているとしたら、お前はそれをどうやって暴くつもりなんだ?」

ハルヒ「そうね、司令官を見つけて聞き出すか、あんたを監視するかのどちらかになるわね」

キョン「おいおい……」

ハルヒ「何よその反応。まるで『そんなことされたらバレちまうだろ』って感じだったけど」

キョン「ただそれだけのために本当に監視までしてしまうやつがいるのかと思ってな」

ハルヒ「ええ、ここいいるわ!」

キョン「何やらものすごく嫌な予感がするな」

ハルヒ「どんな?」

キョン「そうだな。あえて言うのなら今ここでお前が『あんたを一日監視することに決めたわ!』なんて言いそうな気g」

ハルヒ「あら、珍しく勘がいいじゃない。ついに本性をあらわしたわね」

キョン「冗談はやめてくれ」

キョン「なんてことが今朝あってだな」

古泉「それは大変なことになりましたね」

キョン「そうなんだよ。困っちまった。まさかハルヒのやつ本当に俺を監視したりなんてことh」

古泉「それ以上に困った問題があります」

キョン「……なんだ?」

古泉「このSOS団が毎週催している活動が何かわかりますか?」

キョン「不思議探索のことか?まわりくどい言い方はいいからスッパリ言ってくれ」

古泉「そうですね。これは我々……いえ、長門さんや朝比奈さん達の勢力にとっても、最大のピンチとなるでしょう」

キョン「なんでだよ。今まで何度も不思議探索をしてきたが一向に不思議を見つけられないハルヒにお前たちの正体がバレるとは到底思えないがな」

古泉「その通りですね」

キョン「……何が言いたいんだ?」

古泉「以前、涼宮さんは通常の人間とはかけ離れた思考回路を持つ一方で
   しっかりと極めて常識的な考えも持ち合わせている、というお話はしましたよね?」

キョン「ああ、なんだかそんなことも言っていたな」

古泉「おや、珍しいですね」

キョン「何がだ」

古泉「僕の中のあなたは、このタイミングで「あいつの常識的な行動なんて見たことないんだがな」なんて言うはずだったのですが」

キョン「実際何度かハルヒのそんな態度を見ちまったからな
    いつぞやの孤島に行った時多丸さんへの初見の挨拶や、長門のマンションの管理人に朝倉のことを聞き出した時
    それらは悔しいが奇怪な行動とはかけ離れたものだった」

古泉「そうですか」

キョン「そんなことはいいからさっさと話を続けてくれ」

古泉「おや、これは失敬。少しそれてしまいましたね」

キョン「ああ。で、そのハルヒにも常識的な一面があるという話だったが……今回の件と一体どんな関係があるんだ?」

古泉「それはですね、涼宮さんは普段の不思議探索の時どちらかというと常識的な思考を優先して動いているということです」

キョン「……?」

古泉「『さっぱりだ』という顔をしていますね。
   いいですか?涼宮さんの思考を簡単にあらわすとこうです
   『不思議を探しに来たが、不思議なんてこんなただの街中にある訳ないわよね……』」

キョン「……ってことはなんだ。あいつはあの行動に意味が全くないということに気が付いているのか?」

古泉「おやおや、『意味が全くない』とは悲しいですね」

古泉「仲のいいもの同士、5人で休日を過ごすこと自体に意味があると思うのですが」

キョン「ま、まあそうだが……」

古泉「あなたも口では気だるそうに言いながらも内心楽しんでいるのでしょう?」

キョン「お前はやはり超能力者なんだな」

古泉「おや、ここは閉鎖空間内ではないですが」

古泉「話はここからです。今回のケースはその不思議探索の時とは違うのです」

キョン「どう違うんだ」

古泉「違うというより全くの逆ですね。涼宮さんは常人とはかけ離れた思考回路の方を優先してあなたを監視するはずです」

古泉「『あなたには絶対に何か不思議がある』……とね」

古泉「ここで一番やっかいなのが涼宮さんの願望実現能力の存在です」

キョン「まさか……」

古泉「ようやく分かりましたか。そのまさかです。
   しかも、残念なことに実際あなたの周りには涼宮さんがすがりつくほどの不思議で満ち溢れています」

古泉「さて、どうなるのでしょうね」

キョン「お前や長門、朝比奈さんの正体がバレちまうってことか?」

古泉「ご名答。しかし80点ですかね」

キョン「後の20点はなんなんだ」

古泉「涼宮さんが自らの能力に気が付いてしまうという可能性も、十分に考えられます」

古泉「それは機関にとって……いえ、世界にとって絶対に避けなければならない事態です」

キョン「なんだかすごく大変なことになっちまっているな」

古泉「大変どころではないですよ、全く」

キョン「お、俺は一体どうすればいいんだ……?」

古泉「涼宮さんに監視されている中で、涼宮さんに不思議なものを見せなければいいのですよ」

キョン「随分簡単に言うが、そんなことができるのか?」

古泉「おそらく無理でしょうね。涼宮さんの願望実現能力に勝るものは存在しませんから」

古泉「仮にそんなものが存在しているのならば、僕や長門さん、それに朝比奈さんはこんなところにはいないでしょう」

キョン「その力の持ち主の場所にいるってことか?」

古泉「ええ、その通りです」

キョン「な、長門に頼ることはできないのか?」

古泉「それも無理でしょう。涼宮さんがあなたの周りで発生する不思議を願っている以上、下手に干渉はできないと思います
   それは、僕や朝比奈さんにも同じことが言えますけどね」

キョン「な、なんてこった……ってことは俺は誰の手も借りず、すべて一人で行動しこの問題を解決しろっていうのか?」

古泉「そういうことに」

キョン「……」

古泉「しかし、ここで危惧しなければならない問題が一つあります」

キョン「まだ何かあるのかよ」

古泉「あなた自身に何らかの能力が備わってしまう可能性です」

キョン「なんだって?」

古泉「あなたに聞いた話によると、今朝涼宮さんはあなたのバックに司令官のような人物がいるのではないか、と
   そう疑ったのですよね?」

キョン「あ、ああ……」

古泉「つまりあなたも何かしらの勢力に属し、誰かの指令の元生活をする可能性がでてきてしまうということです」

キョン「おいおいまじかよ……」

古泉「と言いますか、僕たちにとってはどちらかというとその方が助かりますけどね」

キョン「どういうことだ?」

古泉「涼宮さんがあなた自身に芽生えた能力を発見することだけで満足してしまう可能性があるからです」

キョン「自分たちのことさえバレなければ俺の身に何が起ころうと関係ないってか?」

古泉「これは緊急事態です。僕だけの意見ではどうにもならないことなのですよ」

キョン「……」

古泉「それを踏まえたうえで、一つあなたに言っておかなければならないことがあります」

キョン「なんだ……?」

古泉「実は既に機関はこのことを知っています。そして、上にいる一部の人間の間では、あなたにとって恐ろしい意見が交わされています」

キョン「恐ろしい意見?」

古泉「はい。先程僕は、この問題を解決するには涼宮さんに不思議を見られなければいいと言いました」

キョン「ああ」

古泉「しかし、同時にそんなことをするのは無理だ、とも言いました……ですがそれは僕の個人的な感情を加えたうえでの意見です」

キョン「どういうことだ?」

古泉「あなたとの関係がない人間。つまり私情も無く、機関のことだけしか考えていない上の人間はあなたの身の安全を保証してくれないでしょう」

キョン「何が言いたい」

古泉「……場合によっては機関によるあなたの誘拐、監禁などの可能性もあるということです」

キョン「なんだと……?」

古泉「それほどまでに緊急事態ということです。
   安心してください。さすがに命の危険はありませんよ。おそらくですがね。
   一応機関もあなたの存在を涼宮さんにとっての鍵として特別視していますから」

キョン「……」

キョン「一ついいか?」

古泉「はい」

キョン「お前は俺にも何らかの能力が備わる可能性がある、と言っていたが……その可能性ってのはどのくらいなんだ?」

古泉「さあ、どうでしょうね……僕はおよそ50%ほどだと考えていますが……
   こればっかりは涼宮さん次第ですのでなんとも言えませんね」

古泉「もし、あなたになんらかの能力が備わった場合、それと同時にあなたへの機関からの干渉の可能性は極めて低くなります」

キョン「ハルヒが俺への興味だけで満足するからか」

古泉「そうです。機関の存在が涼宮さんに知られる危険性がなくなった以上、機関はそのような行動には及ばないでしょう」

キョン「能力が備わったら俺はどこかの勢力のもとで生活し、備わなかったら監禁……」

キョン「一体どうすればいいんだ、俺は」




ごめん眠すぎるから寝る。限界

古泉「つまり、僕達には何もできないということですよ」

古泉「涼宮さんに不思議を見せないためにはあなたの存在を消すか……またはあなたの周りの不思議を消すか……」

キョン「俺の周りの不思議を消すって……」

古泉「ええ、そうです。僕や長門さんや朝比奈さんが、自ら存在を消すことになりますが
   それはよっぽどのことがない限り恐らくありえないでしょう」

キョン「今回のことはよっぽどのことじゃないのか?」

古泉「もうそうしなければ世界が消えてしまう……と、言った様な状況に陥った時などですかね」

古泉「しかし……困ったものですね。あなたの存在を消すと言っても、涼宮さんはそれ自体を『あなたに関する不思議』として捉えるでしょうから
   正直、本当に何も打つ手がないのですよ。ま、上の連中はそれでも機関の存在が公になるよりかは幾分マシと考えているようですが……」

キョン「ど、どうしてもハルヒに俺に不思議なんてないと思い込ませることはできないのか?」

古泉「……朝のあなたと涼宮さんの会話を聞く限り、涼宮さんはあなたの否定に聞く耳を持っていませんでしたから
   おそらく説得は無理でしょう。となると、やはりその目で不思議の有無を確認しなければ、涼宮さんは変わりませんね」

古泉「そして涼宮さんはあなたに不思議があると思い込んでいる……いえ、あるに違いないとそう思っている
   つまりその願望が実現してしまい、あなたを監視しているうちになんらかの不思議を目にしてしまう」

古泉「それがなんなのかはわかりませんが……恐らくあなたに近い存在である僕達に関すること
   またはあなた自身に備わった能力である可能性が高いでしょうね」

キョン「ハルヒが古泉達のような存在や自分の能力を知ってしまったら……」

古泉「それこそ世界は破滅の道へと向かうでしょうね」

古泉「世界が一人の人間の思い通りに動く訳ですから、すべてがめちゃくちゃになってしまいます
   涼宮さんがこんな世界いらないと思ってしまえばもうそれでお終いですからね
   今までは『そんなこと思っても世界がなくなったりしない』という常識的な考えがあったのでまだ大丈夫でしたが……自覚してしまうと……
   考えるだけで恐ろしいですよ、本当に」

キョン「しかし、ハルヒのやつは一体いつから俺を監視するつもりなんだろうな」

キョン「あいつのことだ。きっと俺にはばれないような完璧な監視をやってのけるだろう」

古泉「案外、もう始まっているかもしれませんね」

キョン「お、おいおい」

古泉「もしかすると、今の僕も涼宮さんの願望実現能力によって動かされているのかもしれません」

キョン「なっ……そんなことを言われると何もできねぇじゃねぇか」

古泉「ようやく実感しましたか。いかに僕達の行動が絞られるか、あなたが一人で解決しなければならない問題か、ということが」

キョン「くそっ……長門や朝比奈さんは……」

古泉「そうですね。彼女らがこの部室にやってこないということは、そういうことでしょう」

キョン「も、もう始まってるのか」

古泉「ええ。涼宮さんがいつ行動を起こすか分からない以上、慎重に動くのは当然のことです」

古泉「僕もうかうかしていられませんね。そうですね、涼宮さんにはアルバイトで当分活動に参加できそうもない
   とでも言っておいてください」

キョン「……」

古泉「それではそろそろ僕は……あ、一つ言い忘れていたことがあります」

キョン「……なんだ?」

古泉「……この先、どんなことがあっても、あなたの親友であるという立場を……捨てるつもりはありません」

キョン「こ、古泉……?」

古泉「」ニコッ

古泉「では……」

ガチャ バタン


キョン「……」

キョン「……広いな、この部屋は。こんなにも広かったのか」

キョン「これまで幾多もの危機を乗り越えてきたが、それは3人がいてくれたからだ」

キョン「閉鎖空間にハルヒと二人で閉じ込められたときだってそうだ
    朝比奈さんと長門のヒントがなければ、俺は未だに灰色の世界で息をしていたことだろう」

キョン「しかし今回は……」

キョン「完全に俺一人の力で解決しろってのか……」

キョン「くそっ……ここまで心細いのかよ、情けねぇ」

ハルヒ「おっはよーう!」バンッ

キョン「」ビクゥ

ハルヒ「あれ?あんた一人だけ?みくるちゃん達は?」

キョン「……さぁな。まだ来ていない……あ、古泉はアルバイトだ」

ハルヒ「そう……じゃあちょうどいいわね。今日の団活は休みにするわ!」

キョン「ちょうどいい?」

ハルヒ「準備があるのよ!準備!」

キョン「な、なんのだ?」

ハルヒ「それを言ったら面白くないじゃないの!覚悟しておきなさいよ!
    絶対あんたの秘密を暴いてやるんだから!」

キョン「!!」

ハルヒ「ん?どうかした?……あ、まさか焦ったのかしら?」ニヤ

キョン「あー、なんでもない。気にしないでくれるとありがたい」

ハルヒ「そっ。じゃ、あたしは行くから!鍵頼んだわよ!」タッタッタッタ

キョン「準備……何をされるのか、たまったもんじゃないな」

キョン「しかしハルヒのやつ本当に監視なんて……いや、あいつの不思議への執着は相当なもんだ
    それに行動力だって桁違いにある。あいつならやりかねん」

キョン「……ん?待てよ?今から監視の準備を始めるってことは、少なくとも夜くらいまでは大丈夫なn」

ガチャ
みくる「キョ、キョンく~ん」

キョン「朝比奈さん!?」

みくる「み、未来から指令がきて、今なら大丈夫だって……わたし、わたし、何が何だかわからなくて」

キョン「落ち着いてください!朝比奈さん!」

キョン「未来からの指令って……なんです?」

みくる「こ、今回の件は、本当に緊急事態らしくって…禁則事項が禁則事項なんですよ
    と、とにかく、未来からこの時代への干渉まで検討されたみたいで……でも、できないんです!」

キョン「で、できない?」

みくる「う、上の人は、恐らく涼宮さんの力じゃないかって……一時的にこの時間平面への干渉をシャットアウトされてしまって……
    今回わたしに指令を送ることができたのも、やっとの思いだって、も、もうできないかもしれないって……
    と、とにかくわたし、禁則事項なんですぅ!」

キョン「な、なんでそんなことに……」

ガチャッ

長門「涼宮ハルヒがあなたへの監視を誰にもバレたくないと考えたから」

キョン「長門!!」

長門「つまり涼宮ハルヒの行動を察知することは不可能」

キョン「な、長門にも無理なのか?」

長門「そう」

キョン「ま、まだハルヒの監視は始まっていないと考えてもいいんだよな!?」

長門「今は大丈夫。でも時間が限られている。
   わたしと朝比奈みくるがこうしてあなたと接点を持つことができるのも涼宮ハルヒが準備を開始するまでの間だけ」

キョン「まじかよ……」

長門「涼宮ハルヒはおそらく家へ到着と同時に準備を開始する。もうそんなに時間は残されていない
   だから伝えたいことだけを伝えておく」

キョン「な、なんだ……?」

長門「自分を、信じて」

キョン「え……?」

頭が働かない
これから用事だけど19時半過ぎにまた帰ってくると思うけど続き書きたいなら誰か書いてくれてもいいし落ちたら諦める
一応ここまで書いているうちに話の筋が見えてきたけどどうなるかわからないから

マスオ「えぇー!?ヘビー級な恋は見事に角砂糖と一緒に溶けたのかい!?」

保守

戸愚呂(妹)

保守

野原しんのすけ(CV:松平健)

保守

ちょいと遅くなってしまった申し訳ない

>>78
月が綺麗ですね

>>81
こっちは雨だ@関東

みくる「わ、わたしも、よくわからないんですけど、キョンくんに言いたいことは今のうちに言っておけって……
    こ、こんなこと、今までありませんでしたから……なんだか不安で……わたし……わたし」ポロポロ

キョン「あ、朝比奈さん……」

みくる「も、もうキョンくんと会えなくなっちゃうんですか?わたし……自分の存在を消すことも考えるようにって……訳がわからないです」ポロポロ

長門「もう今後あなたに会うことがない可能性もある。それはあなた次第」

キョン「……」

みくる「そ、そんなの嫌です!お願いします、キョンくん……わたしは……まだ未来には帰りたくないです」

キョン「!!……ええ、任せてください
    俺がなんとかしてみせます。なので、どうか安心してください。朝比奈さん」

みくる「……ごめんなさい。わたし、なにも出来なくて……お、お願いしますね!」ガチャバタン

長門「……あてはあるの?」

キョン「長門らしくない質問だな。分かってるだろ。これから考えて、絶対になんとかしてやる
    俺だってグチグチ文句を言ってきたが、この場所が好きなんだ
    そう易々と手放してたまるか」

長門「…そう」

本当にすまん
何回も書きなおしてるんだが全然しっくりこない
いざ意気込んでみたものの何も出てこない……少し休憩させてほしい

キョン「一つ聞いておきたいことがある」

長門「何?」

キョン「お前達は、俺の周りから完全に存在を消す可能性を考えているんだよな?」

長門「あくまでも最終手段」

キョン「それは……姿をくらますのか、それとも存在自体が消滅するのか……どっちだ」

長門「……」

長門「恐らく後者」

キョン「……やっぱりか」

長門「姿をくらますだけでは十分ではない。涼宮ハルヒの願望により、またわたし達があなたの前に姿をあらわす可能性がある」

長門「しかし、これは本当に最終手段。あなたにはその意味が分かる?」

キョン「意味……?」

長門「そう。わたし達は最初から涼宮ハルヒの望むような形でこの世界に存在していたのではない
   分かりやすく言うと、古泉一樹」

長門「彼はある日突然自らの能力を自覚した。つまり望んで手に入れたとは到底言えない力
   涼宮ハルヒの願望によって手に入れたもの」

キョン「何が言いたいんだ?」

長門「…わたし達の存在が消えても、それは解決にはならない」

キョン「なんだって?じゃ、じゃあなんのために……」

長門「わたし達の後釜となる存在が現れる可能性は十分にある。つまり、わたし達が消えることにより、あなたの周りにある超常現象の可能性を減らすことは
   後釜が出現するまでの時間稼ぎと言っていい」

キョン「なっ……ってことは、何度も繰り返すってことなのか?」

長門「必ずしもそうとは言えない」

キョン「え?」

長門「それはわたし達の能力を引き継ぎ、再び涼宮ハルヒ、そしてあなたの周りに存在することになった者達次第
   それらの存在が、この世界の崩壊を認めてしまったら、そこで終わり」

長門「だからなんとしてでもわたし達の存在がある内に……世界消滅を認めない勢力が存在しているうちに
   この問題を解決しなければならない」

長門「最終手段とは、そういうこと」

キョン「……」

行き当たりばったりで書いてるから矛盾があったら指摘してほしい
そしてそれを訂正することを許してほしい

長門「もう時間がない」

キョン「!!」

長門「また、会えたら」

キョン「長門!!」

長門「…」ピタッ

キョン「あ、……」

長門「あなたには感謝している」

キョン「え?」

長門「……」トコトコ

ガチャ バタン

キョン「……」

次の日 朝

妹「キョンくん起きて~!」バンバンッ

キョン「あ、ああ!わかった!わかったから上に乗るな!バンバンするな!」

妹「もうご飯できてるよ!」

キョン「わかったわかった。もうすぐで降りるから先にご飯を食べておきなさい」

妹「は~い!」ドタドタ

キョン「こらっ!ドタドタ走るんじゃありません!」

妹「は~い!」ドタドタ

キョン「……ったく」

キョン「俺も降りるか……。今日は古泉達は学校に来るのだろうか
    いや、来るはずがないか。本当に何も頼れないんだな」

スタスタ

飯食ってくる
糖分を取って脳の活性化をはかる

いってらー

         ナ ゝ   ナ ゝ /    十_"    ー;=‐         |! |!   
          cト    cト /^、_ノ  | 、.__ つ  (.__    ̄ ̄ ̄ ̄   ・ ・   
                                             
            ,. -─- 、._               ,. -─v─- 、._     _
            ,. ‐'´      `‐、        __, ‐'´           ヽ, ‐''´~   `´ ̄`‐、
       /           ヽ、_/)ノ   ≦         ヽ‐'´            `‐、
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ   ≦         ≦               ヽ
      i.    /          ̄l 7    1  イ/l/|ヘ ヽヘ ≦   , ,ヘ 、           i
      ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/      l |/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、l イ/l/|/ヽlヘト、      │
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l         レ二ヽ、 、__∠´_ |/ | ! |  | ヾ ヾヘト、    l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /       riヽ_(:)_i  '_(:)_/ ! ‐;-、   、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
      /`゙i u       ´    ヽ  !        !{   ,!   `   ( } ' (:)〉  ´(.:)`i    |//ニ !
    _/:::::::!             ,,..ゝ! ̄ ̄ ̄ ̄ ゙!   ヽ '      .゙!  7     ̄    | トy'/
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  / u      !、  ‐=ニ⊃    /!  `ヽ"    u    ;-‐i´
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /         u   ヽ  ‐-   / ヽ  ` ̄二)      /ヽト、
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /:::  (●)     (●) ヽ.___,./  //ヽ、 ー         / ゝ
 .! \     `‐、.    `ー;--'´:::::::::::::   \___/   /イ;;:::::    //〃 \   __, ‐'  / / \
  ヽ \     \   /  ヽ:::::::::::::::::::.  \/     /i:::::.   //      ̄ i::::: / /

        ,   / `ー---─一''"~´ ̄`ヾヽ
      i  i| ilレ           ミミミミ''"`─- 、
    , .,i! i !/i  i         ミミミミヾ   ミヾ ゙ヽ

    .i  ,!i l.| ' i  ゞ       彡ミミミヾ   ミヾヾ  `ヽ
  ,  i!、k ヽ、 ヽ          彡ミミ   ミヾヾ    ゙
  li l ヾ、    ヾ        _,,==  ミヘベ

  , |i、ヽ  ヽ、     ヽ             ヾ ゙
  !ヾ ヽー- _ ー- ,,__         〃ヾ
  ヾヽヾ ‐- ,,___             /ソツ、ヾゞ、ヾヾ
   ` 、`ー- 、...,,─--  __,,     彡ソソ ヾゞゞミミ
  ヽ.、 `ー --- .,,─--  __,, 彡ソソノ,;  ,,-弋ミミミミ

    \ ゙ー‐- 、..,,,____,,. --彡彡彡'"'",ィ'-====、ヽミミミ
      ``,.-、-─r,=====、:;;,,::;;::f" ,.'i´ o`i 冫ヽ ]-'´ ∧∧
         ゙iヾ ニill 〈 (.O)ーi` ̄´i  _`_-_'....'  li ゙_/   ヽ
        ゙i   ill::::::::;ー-‐γ'i'::l,⌒ヾ`)::::::::::;;''  〃u \ ノーブラの
        ゙i  :ill::::::::;;  ソ::::;i,、,  ヾ:::::::;''' _,,ノ'  ,r-|
         ゙i、  ゙`‐=='"..::::::;i,, .,,,  ゙゙'''''"~´    l_| 反対って
          ヾ.イ        '''"..-一、   u   .lヽ
            ヽ     :;;l ̄´ _,,,...,.ヽ     ,イ_〉 イエスパンティじゃね?
             ゙i. u   ;;iェ'´ i'  ヾト!    ./:! \
              ゙!.    :;;Fi、   ,,.ツ   ./;:;:  ゙i
             ./゙i ヽ   ゙;ヽニ二ニ-'´  ./ :;:;  / ヘ
            / i  ヽ    :..,,-‐' /::;'  ;:; / 

キョン「それじゃ、行ってくる」

妹「行ってらっしゃーい!」

キョン「ああ」

ガチャ

ハルヒ「おっそーい!そんなんだからいつも遅刻ギリギリなのよ!」

キョン「ハ、ハルヒぃ!?」

ハルヒ「何よ」

キョン「い、一応聞いておく。何故俺の家の前に……」

ハルヒ「言ったじゃないの。今日一日、あんたを監視させてもらうわ!」ニコッ

キョン「まじかよ……」

ハルヒ「オオマジよ!」

ハルヒ「それで!何か変わったことはなかった?」

キョン「変わったこと?」

ハルヒ「そうよ!朝起きたら何故か経験したことのないはずの記憶があったりだとか
    毎日同じ日々を過ごしているとか、そんな感じの不思議なことが!」

キョン「ある訳ないだろうが」

ハルヒ「そうなの?なーんだ、期待してたのに。ま、あんたもそんな簡単には正体を明かさないわよね!
    むしろそのほうがこっちとしてはありがたいわ!探りがいがあるってもんよ!」

キョン「……ったく」

キョン(こいつは今の自分の行動に一体どれほどの重さがあるのかこれっぽっちも理解していないんだよな?
    まあ能力を自覚していないからしょうがないと言えばそれまでなんだが……)

ハルヒ「さ!行くわよ!あ、それともあんたは宇宙船で学校に登校してるのかしら?」

キョン(なんというか……少し拍子抜けだな。俺は緊張しすぎていたのかもしれん)

ハルヒ「それで」

キョン「ん?何だ?」

ハルヒ「あんたの周りにいる人たちはどんな能力を持っているのかしら?」

キョン「は、はぁ?」

ハルヒ「あんたの周りによくいる人物といえば……谷口や国木田ね!さあ吐きなさい!
    あの二人は一体何なの!?超能力者!?未来人!?はたまた宇宙人だったりして!」

キョン「な、何を言う……あいつらは至って普通の人間だ!」

ハルヒ「ふーん……『あいつらは』ねぇ」

キョン「あ、い、いや!別にその言い方に特に意味はないぞ」

ハルヒ「いえ、絶対に何かあるはずよ。ああもう!早く何か不思議なことが起きないかしら!」

谷口「キョ、キョン!?」

キョン「谷口!」


+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__) +

谷口「お、お前……裏切りやがったなちくしょう!」

キョン「な、なんの話だよ」

谷口「朝からイチャイチャしやがって……」

キョン「べ、別にそういう訳じゃねぇ!」

谷口「じゃあ何故涼宮が横にいる!」

ハルヒ「キョンの正体を暴いてやろうと思ってるのよ!」

谷口「……は?」

ハルヒ「ねぇ、谷口?あんた何か知らないかしら?キョンのこと」

谷口「キョンのことならよく知ってるが……」

キョン(ハルヒが不思議を望んだ途端に谷口が現れやがった……これもハルヒの力なんだろうか
    しかしまだこの程度なら大丈夫だろう……いや、ハルヒは谷口や国木田が特別な存在であると疑っていた
    ということはこの谷口にも何か能力が備わっちまっている可能性があるってのか……?)

谷口「今更何を聞こうってんだよ」

ハルヒ「何でもいいのよ!何かおかしな話はないかしら?」

谷口「はぁ……よく聞けよ涼宮?残念ながらキョンはお前の望んでいるような人間じゃねぇ
   俺はこいつほどに普通な人間を見たことが……いや、待てよ」

ハルヒ「!!…どうしたの?もしかして何か思い当たる節がある?」

谷口「なんでかは分からないが、キョンが涼宮とよくつるむようになってからだ」

ハルヒ「何何!?」

谷口「こいつの周りには学校のアイドルやAマイナーの長門、それに鶴屋さんとか
   所謂『美少女』と騒がれている人物が集まるようになった……」

キョン「ただの嫉妬じゃねぇか」

谷口「いーや!違うね!お前は一体どんな裏技を使ったんだ!?俺にも教えろ!頼む!!」

キョン「……」ハァ

キョン(やっぱり谷口は谷口だったか……)

ハルヒ「……確かにそうね」

キョン「は?」

ハルヒ「うん……そうよ。なんでそんな簡単なことに気がつかなかったのかしら」

キョン「お、おいおい」

キョン「大体長門や朝比奈さんはお前が無理矢理連れてきた人物だろうが
    俺に関係することではないと思うがな」

ハルヒ「果たして本当にそう言えるかしら?」

キョン「何が言いたいんだ?お前の眼には俺が無理矢理朝比奈さんや長門をSOS団に誘ったように見えたのか?」

ハルヒ「そんな訳ないじゃない!それにあたしだって無理矢理つれてきた訳じゃないわ!」

キョン「よく言うぜ」

ハルヒ「あたしね、時々思うのよ」

キョン「何をだ」

谷口「えーっと、…俺遅刻しちまうし、そろそろ行っていいか?」

ハルヒ「あんたは全てを知ってるんじゃないかって」

キョン「どういうことだ?」

ハルヒ「あんたはあれを夢だって言ったけど、あたしはそうじゃないと思ってる」

キョン「……なんのことかさっぱりだな」

ハルヒ「だっておかしいじゃない。夢の中なのにあんなに意識がハッキリすると思う?あんなにも『楽しい』って感情が湧きでてくると思う?
    確かに目が覚めたらベッドの上だったけど……あれは絶対におかしいわ。リアルすぎるもの」

キョン「夢じゃなかったらなんだって言うんだよ」

ハルヒ「あたしはあんたならあれが何だったのか知ってる気がしてならないのよ」

キョン「悪いが……その望みは叶えてやれそうにないな」

ハルヒ「あたしがそう思う一番の理由は、あの世界でキョンが目覚めたときよ
    あの時のあんたは明らかにいつもと違った。まるで慌ててなくて、なんというかこうなることが分かっていたみたいな感じ
    何故キョンはあの状況であんなにも落ち着いていたのかしら?
    それは全てを知っていたから、って理由以外に説明がつかないわ!」

キョン「……」

ハルヒ「以上のことを踏まえると……」

キョン「まだ何かあるのか?」

ハルヒ「さっきキョンはあたしが無理矢理みくるちゃんや有希や古泉くんをSOS団に入団させたって言ったじゃない?」

キョン「ああ、事実その通りだからな」

ハルヒ「これも全部キョンの計算だったんじゃないかしら……」

キョン「何だってんだ一体……」

ハルヒ「あたしに『面白い部活がないなら自分で作ればいい』と気付かせたのは誰?
    あたしにSOS団を作らせて、そこに有希やみくるちゃんや古泉くんが入団するようにあたしを操った……
    なんの目的があるのか知らないけど、すべてがあんたの望み通りに動いているように思えるのよね……」

キョン「おいおい、そんなのは……」

ハルヒ「そう、あんたに何かしらの能力がないと出来っこないのよ、そんなこと
    しかし実際に出来ている。やっぱりあんたには不思議な能力が備わっているに違いない」

ハルヒ「そして、あたしが予測するに……あんたに備わっている能力……それは」

ハルヒ「全てが思い通りにいく能力。つまり、願望実現能力よ!!」

      ,.ィ , - 、._     、
.      ,イ/ l/       ̄ ̄`ヽ!__
     ト/ |' {              `ヽ.            ,ヘ
    N│ ヽ. `                 ヽ         /ヽ /  ∨
   N.ヽ.ヽ、            ,        }    l\/  `′
.  ヽヽ.\         ,.ィイハ       |   _|
   ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、   |  \   願望実現能力!!!!
.      ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ   >
.       l    ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__  それがキョン君の  
       ゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ   トr‐'    /    
       l   `___,.、     u ./│    /_  力の正体だ!!!!
.        ヽ.  }z‐r--|     /  ト,        |  ,、
           >、`ー-- '  ./  / |ヽ     l/ ヽ   ,ヘ
      _,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´   ./  \、       \/ ヽ/
-‐ '''"  ̄ /  :|   ,ゝ=<      /    | `'''‐- 、.._
     /   !./l;';';';';';';\    ./    │   _
      _,> '´|l. ミ:ゝ、;';';_/,´\  ./|._ , --、 | i´!⌒!l  r:,=i   
.     |     |:.l. /';';';';';|=  ヽ/:.| .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._」 ))
      l.    |:.:.l./';';';';';';'!    /:.:.| i´|.ー‐' | / |    |. !   l
.     l.   |:.:.:.!';';';';';';';'|  /:.:.:.:!.|"'|.   l'  │-==:|. ! ==l   ,. -‐;
     l   |:.:.:.:l;';';';';';';';| /:.:.:.:.:| i=!ー=;: l   |    l. |   | /   //
       l  |:.:.:.:.:l;';';';';';';'|/:.:.:.:.:.:.!│ l    l、 :|    | } _|,.{::  7 ))
        l  |:.:.:.:.:.:l;';';';';'/:.:.:.:.:.:.:.:| |__,.ヽ、__,. ヽ._」 ー=:::レ'  ::::::|;   7
.      l |:.:.:.:.:.:.l;';';'/:.:.:.:.:.:.:.:.:.|. \:::::\::::: ヽ  ::::::!′ :::|   .:/
.       l |:.:.:.:.:.:.:∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!   /ヽ::: `:::    ::::  ....::..../ 

キョン「…………」

ハルヒ「ま、これはまだ予測の域に過ぎないけどね
    大体一人の人間にそんな能力が備わっていたらこの世界はメチャクチャよ
    それほどまでの力をあんたが制御できるってんなら話は別だけど……」

キョン「おいおい、落ち着け。少し話が大きくなりすぎてないか?」

ハルヒ「そう?極めて当然の流れだと思うけど」

キョン「大体俺がそんなことをして何の得になるってんだよ」

ハルヒ「そうなのよね……あんたがSOS団をあたしに作らせた目的がいまいちしっくりこないのよ
    それがわかればこの予測が確信に変わるんだけど……」

キョン「しっくりこないも何も、最初からそんな話はない」

ハルヒ「でもあたしのこの推理によると……有希とみくるちゃんと古泉くんは
    未来人や宇宙人、それに超能力者、はたまた異世界人のはずなのよね」

キョン「」ドキッ

キョン「な、何故そうなる」


+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__) +


ハルヒ「SOS団の団員を集めたのはほかでもない、このあたし……入学式の日のあたしの自己紹介を憶えてるかしら?」

キョン「忘れるわけねぇだろうが」

ハルヒ「キョンは、あたしのあの自己紹介を聞いたからあたしを選んだんじゃないかって思うのよ」

キョン「はぁ……」

ハルヒ「あんたはどうしても未来人や超能力者、それに宇宙人、異世界人の存在が必要だった
    それらを追い求めていた。そこにちょうど現れたのが同じようなことを考えていたあたし
    つまりあたしはあんたの何らかの目的のために上手く利用されたってことになるわね、悔しいけど」

ハルヒ「あたしはあんたに司令官の存在がいるか聞いたけど間違いだったわ
    あんたが有希や古泉くん、それにみくるちゃんの上に立つ人間だったのね」

キョン「勝手に一人で話を進めないでくれ、頼むから」

>>132
深読みの読みはいいけど一線ずれてるよね
人間の心理だから仕方が無いことではあるが

キョン(それはお前に置き換えるとどうなんだ……?と言いたいとこだが
    もしそれを言うとハルヒは自分の能力を自覚しちまうのか……?
    しかし、言わなければ俺にも願望実現能力が備わっちまう可能性が……
    『なんらかの能力』がまさかここまでデカいものだとはな)

キョン(俺に願望実現能力が備わっちまう場合と、ハルヒが自覚してしまう場合
    一体どちらがいいのかって言ったら、それは俺に能力が備わる方がいいだろう
    古泉もそのようなことを言っていたはずだ……)

キョン(それに、俺に能力が備わることで朝比奈さん達が自ら存在を消すなんてことはなくなる
    俺の身の安全も保障される……ここまでいいことづくしなら、いっそのことハルヒに「そうだ」とでっちあげてしまえばいいんじゃないか?
    いや、でももしそれでも能力が備わらなかったら?
    古泉によるとハルヒは説得では信じないと言っていたな……つまり俺がハルヒの前でなんらかの超常現象を見せつけにゃならんってことか)

キョン(もしそれで俺に何も証明できなかったら、ハルヒの中に、俺には願望実現能力が備わっていないという意見も少なからず生まれるわけだ……
    となるとSOS団を作った自らがその能力の持ち主だと……ええい!もう訳がわからん!
    一体俺はどうすりゃいいんだ!長門!)

ハルヒ「ただその目的だけがどうしてもわからないのよね……」

キョン「……ハルヒ、もう学校に着いたからその話はいったんやめにしないか?」

>>133
ずれてるのは多分俺の力量がない所為だと思う

俺の中ではハルヒは自分にそんな力が宿っているなんて考えもしていないから
いくら考えても事実に辿り着かないんだと思う
ハルヒはキョンを疑いまくってるからな

+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__) + サッカー始まったから上げていかないと落ちるお

キョン「このままだと遅刻しちまう。ただでさえギリギリなんだ」

ハルヒ「そうね、とりあえず教室に入りましょ」

キョン「ああ、助かる」

キョン(まさか朝からここまで質問攻めに合うとは思っていなかった
    すでにどっと疲れてしまった……)ハァ

ガララッ

キョン(ふう……ようやくいつもの席だな)

キョン「というかハルヒの言う監視ってのは一日密着取材のことなのか?」

ハルヒ「ええ、昨日家に帰った後どうするのが一番いいのか考えたんだけど
    やっぱりこうするのが一番だって意見に辿り着いたのよ」

ハルヒ「キョンに監視することを言ってしまったのが唯一の失態ね!」

キョン「何故俺に言ったことが失態なんだ?」

ハルヒ「なんでって……監視されることを知ってしまったら色々と準備ができるじゃないの」

キョン「何の準備だよ」

ハルヒ「だからあんたの正体を誤魔化すための準備よ!」

キョン「何度も言っているが俺はいたって普通な人間であってだな
    つまり、監視を知らされようがなんだろうが何もしないさ」

ハルヒ「いい加減ホントのこと言いなさいよ」

キョン「何度も言ってるんだがな……」

ハルヒ「まあいいわよ!そうやっていつまでもしらばっくれていなさい!あたしが絶対に暴いてみせるわ!」

キョン「……へいへい」ハァ

決定的な矛盾に気がついてないハルヒが可愛い

>>141
俺も気付いてない可能性があるからできれば教えてほしい

すまん少し休憩

危ない寝てた
頭働くかわからんが書き始めてみる

キョン(なんなのだろう……もう4時限目に突入したというのにハルヒのやつは
    不気味なほどに静かだ)

キョン(これが嵐の前の静けさってやつなのか?)

ハルヒ「……」

キョン「……」カリカリ

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「…………ッハ!!」

ハルヒ「やっとわかったわよ!!キョン!!」ガタッ

キョン「何が……」

キョン(どうか嵐がやってきませんようにと願うばかりだ)

キョン「ハルヒ、何を考え付いたのか知らないが今は授業中だ
    ほら、邪魔になるからさっさと座っt……おわっ!」

ハルヒ「キョン!!ここじゃ話せないわ!!行くわよ!!」ガシッ

キョン「ちょっ!おい!ハルヒ!ネクタイを掴むんじゃねぇ!首が!」

ハルヒ「いいからついてきなさい!」タッタッタッタ



バタン

キョン「なんなんだよ唐突に部室になんかつれてきやがって」

ハルヒ「やっとわかったのよ!」

キョン「だから何が分かったんだよ」

ハルヒ「あんたの目的よ!」

キョン「目的?」

ハルヒ「そう!あんたがSOS団を作った真の目的!」

キョン「な、なんだってんだ……」

ハルヒ「実際いくつもあたしの中には考えが浮かんできたんだけど、どれもしっくりこなかったのよ
    それがなんでだかわかる?」

キョン「分かる訳ないだろう」

ハルヒ「もしあたしに願望実現能力があったとしたら、あたしは世界を自分の思うがままに変えてみせるわ!
    そうね、すっごく面白い世界に!
    あたしがこの世界から消えてしまったら、それこそ地球が困るような世界にね!
    あたしはあの野球の試合を見にいったときに自分の小ささに気がついたって言ったわよね?」

キョン「ああ、そう言っていたな」

ハルヒ「だからあたしは自分がこの世界に必要不可欠になるような世界を作り上げるわ!」

キョン「なんだ?そんなことが言いたかったのか?」

キョン(……やはりハルヒが能力に自覚してしまったら、とんでもないことになるな
    ようやく古泉の言っていた意味が身にしみてわかった)

ハルヒ「そう、あたしならそう考える。『あたしなら』ね」

キョン「何が言いたいんだ?」

ハルヒ「あたしがいくらキョンの目的を考えてもしっくりこなかったのはその所為
    あたしは『もし自分がその能力を得たとしたらどうやって使うか』ばかり考えていた
    でも、違うのよ、キョン!その力はあたしじゃなくてあんたが持っているのよ!」

キョン「だからそんな力は俺は持っt」

ハルヒ「そこに気がついたあたしはキョンの視点になって考えてみたのよ!
    そこでハッとした」

キョン(まるで聞いちゃいないな)

ハルヒ「あなたが日々求めているものは何?あーもう!なんでこんな簡単なことに早く気がつかなかったのかしら!
    鈍ってるわね!」

キョン「さっぱりわからんな……」

ハルヒ「『普通』よ『普通』!」

ハルヒ「そんな力を持っているのなら、身の回りには危険がたくさん潜んでいるはず
    もし誰かにバレたりしたら、そんなの脅されて利用されるに決まってるわ
    それにちょっとでも『自殺したい』なんて考えちゃったら本当にそうなってしまう可能性だってあるのよ!?
    だからあんたはいつも普通の、平凡な精神状態でいられることを望んだって訳よ!」

ハルヒ「でもそんな強大な力、あんた一人の力じゃ抑えきれるとは到底思えない……」

キョン「……」

ハルヒ「そこで登場するのが有希にみくるちゃんに古泉くんよ!」

キョン「な、なんであの3人が関係あるんだよ」

ハルヒ「あら、言ったじゃない。あたしはあの3人も怪しいと思ってるのよ?
    あの3人が宇宙人に未来人に超能力者に異世界人のどれかなら、力を合わせてキョンの力を鎮めることくらいできるはずよ!」

ハルヒ「つまりあの3人はあんたの能力によって集められ、その能力により世界や日常生活に問題が発生しないように
    行動している……」

キョン(ま、まんまじゃねぇか……)

キョン「し、しかしだな」

ハルヒ「何よ」

キョン「確かに俺は平々凡々を望んではいるが……仮に俺が本当にそんな力を持ったとしたら
    俺は「この力が無くなりますように」と望むと思うがな
    そうすることによって得る危険のない世界は俺の言うような普通の生活と同じなんじゃないのか?」

ハルヒ「あんた前に自分が言ってたこと忘れたの?」

キョン「な、なんだよ」

ハルヒ「あんたはUFOみたいな不思議を望んではいるけど、実際にはありえないことだと思っているって言ってたじゃないのよ」

キョン「あ、ああ…」

ハルヒ「そんなやつが力を躊躇なく捨てるとは到底思えないわね」

ハルヒ「上手く使えば、何にだってなれるのよ?
    それに、その能力を活用することにとって、能力を捨てた場合よりも絶対な安全を得ることができる
    そんなことくらい少し考えたら分かるわ
    いえ、キョンは絶対に能力を捨ててなんかいない
    古泉くんやみくるちゃん、有希がまだあんたの側にいることが答えよ!」

キョン「……」

ハルヒ「とにかくあんたの目的に確信が持てた以上、古泉くん達の存在も確固たるものへと変化したわ!」

キョン「なっ……」

ハルヒ「これは実際に3人に尋問する必要があるわね……」

キョン「お、おいおい、ちょっと待て」

ハルヒ「何?そうと決まったら今から3人の教室に行くわよ!」

キョン「い、今は授業中だろうが!」

ハルヒ「関係無いわ!」

キョン「ハルヒ!少し落ち着け!」

ハルヒ「これが落ち着いていられると思う!?ずっと探してきた不思議が、今目前まで迫ってきているのよ!」

キョン「というか今日は3人とも休みだぞ!」

ハルヒ「なんですって?……これはますます怪しいわね」

キョン「た、ただの偶然だろう」

駄目だ眠さが限界
休憩する……もしかしたら寝てしまう可能性もあるかもしれない
すまん

あ、休憩してる間にもし気がついたこととかあったら書いておいてほしい

ハルヒ「それなら……3人が休みならキョンが呼べばいいのよ」

キョン「はぁ?」

ハルヒ「もう嘘は通用しないわよ?あんたは願望実現能力を持ってる!
    ということは3人がここに来ることを望めばそれも可能なはずよ!
    さあ、今日一日監視しても見ることができなかった不思議を今すぐあたしに見せなさい!」

キョン「ま、待て待て!」

ハルヒ「さあ!来るのよ古泉くんたち!キョンの力によって!」

キョン「おい!聞いてるのか!」

ハルヒ「これで現れたら同時にキョンの力の証明にもなるわ!さあ!来なさい!」

キョン「そんなの来るはずがn」

ガチャ

古泉「おやおや、お取り込み中でしたか?」

キョン「!!」

ハルヒ「やはりそうだったのね!キョン!ついに証拠を掴んでやったわ!」

キョン「こ、古泉……長門……それに、朝比奈さんまで……」

長門「……」

みくる「ふえぇ~、キョンく~ん!」

ハルヒ「ほーら、言った通りじゃないのよ!後はこの3人の正体を明かすだけね!」

キョン「……」

キョン(俺の能力が3人を呼び寄せただと?バカ言うな!
    こんなのどう考えたってハルヒの力じゃねぇか!あいつが望んだから3人はここに……
    ま、待てよ!今の俺の状況は……そんな……まさか……)

ハルヒ「そうねぇ……まずはみくるちゃんから!じっくり話を聞かせてもらうわよ!」

みくる「ふ、ふえぇ~!」オロオロ

ハルヒ「こっちに来なさい!正体を明かすのよ!」

キョン「……」

古泉「……非常事態です。もっとも恐れていたことが今まさに現実になろうとしています」


キョン「そんなの……おい……」

古泉「今の今まで機関はあなたに手を出すことができなかった
   それはこちら側も予想していなかった手段で涼宮さんがあなたを監視したためです」

キョン「嘘だと言ってくれ……頼む……」

長門「あなたに能力の覚醒は見られない
   それは涼宮ハルヒが全てを明らかにできていないため
   つまりわたし達3人のことがまだハッキリしていないため」

古泉「そうです。とは言っても、涼宮さんは本当に後一歩のところまで来ていますがね……」

ハルヒ「さあ言うのよみくるちゃん!あんたは何!?未来人かしら?それとも異世界人!?」

みくる「そ、そんな~!」オロオロ

古泉「……言うなれば、まだギリギリセーフ、といったとこでしょうか」

キョン「なあ……ありえないんだろ?……冗談だよな?」


謎の少年「いいぜ・・・・
       涼宮、お前が何でもできるってんなら、まずはそのふざけた幻想をぶち殺す!」

ハルヒ「!」

古泉「今のままだとほぼ確実に僕達の存在が涼宮さんに明かされてしまうでしょう
   驚きました。正直ここまで言い当てられるとは思ってませんでしたよ
   しかし、涼宮さんは自身の力が全てあなたにあるものと考えているようですけどね」

長門「涼宮ハルヒは自らが何らかの能力を持ち合わせていると言った様な思考は持ち合わせていない
   つまり、思考の脱線。その行き先はあなたに向けられている」

長門「しかし、実際に能力を持ち合わせているのは涼宮ハルヒ」

古泉「つまりどれだけあなたが『真実を隠してほしい』と願ったところで、涼宮さんの願望実現能力には勝てないのです」

キョン「……」

古泉「今、僕達がとるべき最善の行動は……」

キョン「まだ大丈夫なんだ、まだ!……俺がなんとかしてみせる!」

古泉「……残念ながら、機関も長門さんと朝比奈さんの勢力も既に答えを出してしまっています
   僕達にはどうにも……」

キョン「そ、そんな……嘘……だろ……」

長門「今、わたし達がとるべき最善の行動はあなたのまわりの不思議を消しさること
   それにより、自らの周辺組織の存在の証明を不能にすること」

長門「つまり、自身の消滅」

キョン「そんな……死ぬってのか!?」

古泉「その辺は長門さんになんとかしてもらうつもりですよ
   さすがに自殺しろなんて……そんなことはしたくありませんからね」ニコッ

キョン「な、なに笑ってるんだよ、おい……意味が分かってんのか!?」

長門「覚悟の上」

古泉「僕達3人がここに来た時点で、既に全員覚悟を決めていました」

キョン「なんだって……」

古泉「仕方がないことなのですよ。このまま僕達の能力が明かされてしまうと
   それは世界の破滅へと繋がってしまうのです
   涼宮さんは僕達の正体を知った時、どのような思考回路に陥るのか、様々なパターンが予測されますが
   恐らく『もっと面白い人間がたくさんこの世界に溢れてほしい』なんてところでしょう
   いえ、『自分もそのような能力を得たい』……という方が可能性としては高いかも知れませんね」

キョン「全てが上手くいく可能性だってまd」

古泉「全てが上手くいく可能性?今のこの状況で涼宮さんが『やはり不思議なんて無かった。全て自身の勘違いであった』、と
   そう考えるということですか?……残念ながら、それは難しいでしょうね」

キョン「もしかしたら……もし……」

古泉「『もしかしたら』なんて可能性にかけているようではもう駄目なのですよ」

古泉「……申し訳ありません。厳しいことを言うようですが、理解して下さい
   世界のため、朝比奈さんにとっては自身の未来のためなのです」

キョン「出来るわけねぇだろうが!そのためには自分が犠牲になってもいいってのか!?」

古泉「僕達が犠牲になることで他の全ての人を一時的にでも守ることができる」

キョン「バカ野郎!!そんなことは俺が許さん!!」

ハルヒ「んもう!中々真に迫る言葉が聞き出せないわね!全部言っちゃいなさいよ!」

みくる「ふ、ふえぇ~!」

ハルヒ「でも、これまでのみくるちゃんの言動でなんとなく他の線は消えてきた気がするわ!
    恐らくみくるちゃんは未来人なんでしょう!?でも、まだ確信が持てないのよね……」

ハルヒ「と言うことで!さあみくるちゃん!?タイムリープしなさい!」

みくる「ふ、ふえぇ~!そ、そんなこと、無理ですよ~!」

ハルヒ「無理な訳ないじゃない!だってみくるちゃんは未来人なんだから!」

古泉「もうそんなに時間が残されていないようです
   涼宮さんが確信を持ってしまう前に、僕達は実行しなければなりません」

キョン「待て!待ってくれ!お願いだ!」

ちょっと休憩
なんか決定的な矛盾がありそうで怖い

古泉「もう本当に時間が無いのです
   選択する余地がないほどに……」

キョン「でm」

長門「準備は整った。いつでもいい」

古泉「そうですか……」

キョン「待て!頼む!」

古泉「……」

長門「実行する」

キョン「おい!!」

ハルヒ「さあ早く未来に飛ぶのよ!そうね……2秒後に行きなさい!」

みくる「む、無理ですよ~!」

みくる「……」チラッ

キョン「おい……おい……嘘だろ……」

みくる「…………」ウルウル

長門「■○△×※◇△×」

キョン「……」

キョン「……嘘……だろ……」

キョン「あいつら……本当に……本当に消えちまいやがった……」

ハルヒ「何してるのよキョン!」

キョン「……」ポロポロ

ハルヒ「な、なんで泣いてるのよ!!」

キョン「……お前は何とも思わないのか?」

ハルヒ「な、なんのことよ」

キョン「なんのこと……だと……?」

ハルヒ「え、ええ……」

キョン「お前は……お前は仲間が消えちまったことを『なんのこと』で済ませるつもりなのか!?」ガシッ

ハルヒ「きゃっ!ちょ、ちょっとキョン!落ち着きなさいよ!さっぱり意味がわからないわ!!
    仲間!?何を言ってるの!?」

キョン「……な、なんだって?」

キョン「仲間って……長門や古泉や朝比奈s……ま、まさかお前」

ハルヒ「長門?古泉?朝比奈?」

キョン「憶えてないってのか……?」

ハルヒ「お、憶えるも何も、最初からそんな人たち知らないわよ……?」


キョン「なっ……」

ハルヒ「そ、そんなことより!早くこのSOS団の新メンバーについて話し合うべきだわ!」

ハルヒ「もう結成して随分経つし、さすがにいつまでも団員が2人ってのはね
    やっぱり不思議を探す団なんだから……そうね、蛇の道は蛇っていうし……うん!決まりよ!」

ハルヒ「新メンバーには宇宙人や未来人や超能力者、それに異世界人なんかを招こうと思ってるんだけどどうかしら!?」

キョン「……」

ハルヒ「って、あんた聞いてるの?」

すまんこれから用事だから15時くらいまで書けない
1レスごとに考えて書いてるから矛盾あったら言ってほしい
というかこの先の展開どうすんだよ……

ハルヒ「――ョン!!キョンってば!!」

キョン「ん?ああ、すまん。なんだ?」

ハルヒ「新メンバー追加に伴って、あんたの周りに誰か怪しいやつはいないかと聞いてるんだけど」

キョン「俺の周りに……?」

キョン(ほんの少し前まではいたんだがな)

キョン「お前も知っての通り俺の周りには谷口と国木田くらいしか親しいやつはいないな」

ハルヒ「……そうね。谷口と国木田……」

キョン「おいおい、ちょっと待て」

ハルヒ「何よ」

キョン「まさかお前、谷口と国木田を勧誘しようとしてるんじゃないだろうな?」

ハルヒ「何?だめなの?」

キョン「いや、あいつらにも事情があるってもんだろう」

ハルヒ「そんなの聞いてみないとわからないじゃない」

キョン「しかしだな……」

ハルヒ「もしかして……あんた、何か隠してるわね?」

キョン「何故そうなる」

ハルヒ「なんであの2人がSOS団に入ることを拒むのかしら?
    嫌いなわけじゃないんでしょう?」

キョン「それはだな……」

キョン(一度俺は大切な仲間が消える体験をしてるんだぞ?あいつらを巻き込みたくない……なんて言える訳が……)

ハルヒ「何よ?言ってみなさい!」

キョン「あー……」

ハルヒ「……言えないの?」ジーッ

キョン「そ、そんなに見つめるな」

ハルヒ「怪しいわね!絶対怪しいわ!」

キョン「何がだよ」


ハルヒ「まさか谷口や国木田が何か不思議な力を持ってたりして」

キョン「そんな訳ないだろう」

ハルヒ「じゃああんたが二人の入団を拒む理由は何!?」

キョン「と、とりあえずあいつらの意見を聞いてから決めたらどうなんだ?
    さすがにこっちが勝手に決める訳にもいかねぇだろ」

ハルヒ「そうね。じゃ、行ってくるわ!」

キョン「なんだって?」

ハルヒ「今から谷口と国木田に話をつけてくるのよ!あんたは部員増加の手続きでもしておいてちょうだい!」

キョン「まだ入ると決まったわけじゃないだろ」

ハルヒ「じゃ、よろしく頼むわよ!」タッタッタッタ

キョン「お、おい!ハルヒ!」

キョン「なんだってんだ……俺には谷口と国木田がSOS団に入るなんて到底思えないがな」

キョン「で、これは一体どういうことなんだよ」

ハルヒ「ふっふーん!」ニコッ

谷口「よう、キョン」

国木田「これからよろしくね」

キョン「よ、よろしくって……まさかお前ら」

ハルヒ「2人のSOS団入団が正式に決定したわ!」

キョン「なんだって!?お、おい!正気か?2人とも!!」

谷口「ああ、至って正気だ」

国木田「いやー、なんだか涼宮さんとキョンの邪魔をするみたいで申し訳ないな」

ハルヒ「いいのよいいのよ!団員も4人に増えたことだし、これから活動の幅がうんと広がるわよ!」

キョン「……なんてこった」


ハルヒ「キョン!書類の方はもう書けた!?」

キョン「あ、ああ……一応その机の上に置いてあるが……」

ハルヒ「よし!んじゃ、あたしはこれを提出してそのまま帰るから!
    あんた達は鍵お願いね!」

キョン「お、おい!」

ハルヒ「んじゃね!」タッタッタッタ

国木田「ふふっ、涼宮さんらしいね」

キョン「……お前ら一体どういうつもりだ?」

駄目だちょっといったんストップ
話がよくわからなくなってきてしまった


谷口「どういうつもりも何も、お前だって同じなんだろ?」

キョン「は?」

谷口「何故今まで黙ってたんだよ。つれねぇな」

国木田「そうだよ。僕達にくらい言ってくれてもよかったんじゃないかな」

キョン「あー、すまん。何の話なのかさっぱりなんだが」

谷口「まだシラばっくれるつもりなのか?キョン、お前は一体どこの勢力に属してるんだよ」

キョン「……なんだって?」

谷口「…………あれ?」

国木田「キョン、一つ質問いいかな?」

キョン「な、なんだ?」

国木田「キョンは……もしかして、ただの人間なの?」

キョン「……まさか、お前ら……」

谷口「キョン……ま、まじかよ」

キョン「驚いているのはこっちの方だ」

国木田「おかしいね……キョンはなんで普通の人間なのに涼宮さんの近くにいるの?」

キョン「知るかよ、こっちが聞きたいくらいだ。というかお前ら、いつの間に……」

谷口「いつの間にかだよ。ある日突然能力に目覚めた
   それ以来ずっと涼宮と同じクラスで監視を行っていたんだが、まさか急にここまで接近することになるとは思ってなかったな」

国木田「それは僕も驚いてるよ」

キョン「ち、ちなみに……2人の能力はなんなんだ?」

谷口「ああ、俺は分かりやすく言うと超能力者だな。詳しいことは今度説明s」

キョン「ということは今はお前が閉鎖空間を処理してるってのか?」

谷口「……ちょっと待て。なんで一般人のキョンがそのことを知ってるんだ?」

国木田「おかしいね。キョンはなんで僕達になんらかの能力が備わってることを知ってたの?
    それに『「今は」お前が閉鎖空間を処理しているのか』……この言い回しも引っ掛かるね
    まるで僕達と同じような力を持つ人を知っているような感じだけど」

キョン「2度目なんだよ……」

国木田「2度目?」

キョン「ああ、人から不思議な力を持っているという説明を受けるのは実は2度目なんだ」

谷口「ど、どういうことだ?俺達以外にキョンの近しい人物で超能力やらを使える人物が存在してるってことか?」

キョン「正確には『存在していた』、だな」

国木田「どういうこと?もういなくなっちゃったってこと?
    それとも別の時間平面の話とか?」

谷口「キョン、お前まさか異世界人か?別の世界、もう一つの世界で俺達以外の誰かと一緒に今の俺達と同じような会話をした、とか?」

キョン「異世界……なんて言えるかはわからんが。俺が所属していたSOS団は全部で5人だった」

国木田「5人?」

キョン「ああ。まずハルヒと俺の二人。そして超能力者の古泉、未来人の朝比奈さん、それに宇宙人の長門の5人だ」

谷口「古泉……」

国木田「朝比奈……?」

谷口「聞いたことねぇ名前だな。そいつは本当に超能力者なのか?」

国木田「悪いけど、僕も同じだよ」

キョン「ああ、あいつは紛れもない、正真正銘の超能力者だった」

キョン「事実、俺は古泉に閉鎖空間につれていかれ、そこで初めて神人の存在を知った」

谷口「神人の存在まで知っているとなると……これはもう疑う余地がねぇな」

キョン「そして未来人の朝比奈さんには何度も助けられた」

国木田「もう分かってると思うけど、僕は未来からタイムトラベルをしてこの時代にやってきてる
    でもそんな人は聞いたこと無いよ
    涼宮さんに関わるほどの人間なら、何か記録が残っていてもおかしくはないはずだけど……」

キョン「朝比奈さんが未来人だという証拠もちゃんとある。なんせ俺は大人になった朝比奈さんに何度も出会い
    そして一緒に過去に飛んだことがあるからな」

国木田「そ、それは本当の話?」

キョン「ああ、本当だ。あの時間移動する時のなんとも言えない気持ち悪さは未だに慣れない」

国木田「時間移動の際に生じる感覚を知っている……これは僕も疑うことができなくなっちゃったよ」

キョン「疑うも何も、全て本当の話だ」

キョン「お前らに問う」

谷口「なんだ?」

キョン「ハルヒが自分の能力を自覚してしまう……その危険性がわかるか?」

国木田「わかるも何も……とんでもないことだよ
    一人の人間が世界を好きな風に変えることができるんだから」

キョン「そうだ。つまりそれは世界の崩壊を意味すると言っていいだろう」

谷口「何が言いたいんだ?」

キョン「俺がいた世界では、古泉、朝比奈さん、長門の正体があと一歩でハルヒにバレてしまうところまできた」

谷口「なんだと?」

国木田「そんなことになったら……涼宮さんが自分の能力を自覚してしまうのも時間の問題なんじゃ……」

キョン「ああ。だからあいつら3人は、この世界から自身を消滅させることによって自らの正体やそれぞれの勢力の存在を証明する手段を断った」

谷口「……」

国木田「……『存在していた』って、そういうことなんだね」

キョン「ああ……そうだ」

休憩くっそ眠い
何度もすまん
矛盾点あったらお願い
頭が働かない

保守時間目安 (休日用)

00:00-02:00 40分以内                   __
02:00-04:00 90分以内            _□.--‐<´ヽ`、
04:00-09:00 180分以内         ,.-"`: :.|___\  ヽ、_ノ
09:00-16:00 80分以内         /: : : :,ヽ、\/l`ヽ、  \
16:00-19:00 60分以内         /::/: :〆、 ,×l/:l : l : ̄ヘ<
19:00-00:00 30分以内       |/|: :/●  ●|_!_l_l=:-:‐i´

                  .,-、  |: :|@   @|::|=|: : : : l
保守時間の目安 (平日用)  ;|!:::::::`ヽ、|!_ ⌒  _/:/ : : : : : l
00:00-02:00 60分以内    |!:::::::::::::::::∥r:‐t-t//::ヽ, : : : : : l

02:00-04:00 120分以内     ヾー──'‐(::|×|:::ト==l: : : : : : l
04:00-09:00 210分以内       ./: : : : :ノ:|×|:::|:::::::|: : : :l : : l
09:00-16:00 120分以内      /: :/: : :._}=ェ==|:::::::::ゝ、: :l : : :l

16:00-19:00 60分以内      /: :/|:.__/:::/:/:/ヘ|:::::::::::ノ: : l: : : l
19:00-00:00 30分以内.     /: :/,|/_/_/_/_/∧_l_lエ´ヘ、:l l: : : l
                  /: :/ゝ、/_/_/_/_/_l_l_ヘ_ヘ_ヘ,.ゝl : : :|
                   ̄      .|:×|:×|      ̄ ̄
                         .ヽ_人_ノ

休憩のつもりが寝てしまいそのままアルバイト行ってた
まだ晩飯食ってないから途中で一回飯休憩挟むと思う
皆保守ありがとうなんかめちゃくちゃ期待されてて心底驚いた

国木田「でも、その話だと一つ矛盾点があるね」

谷口「え?なんかあるか?」

国木田「キョン、一つだけ確認したいんだけど、その人達は死んでしまったのか、完全に姿をくらませたのか
    またはなんらかの力により自らが元々存在していないことにしたのか……どれ?」

キョン「長門……宇宙人の力によって、その3人は『元々この世界に存在していなかった』ということになった」

国木田「やっぱりそうか」

谷口「何がおかしいんだ?」

国木田「分からない?明らかにおかしい点が一つだけあるんだけど」

谷口「全然わからねぇ」

国木田「キョンがその3人を憶えていること……だよ」

谷口「あ、なるほど。確かにそうだな」

国木田「詰めが甘いと思わない?存在していなかったことにするのなら、誰にも憶えられていてはいけないはずじゃないかな
    もしキョンが何かのはずみでそのことを涼宮さんにもらしてしまって、涼宮さんが『もっと詳しく聞きたい』と願ったら……どうなると思う?」

谷口「存在を消してまで世界を守った意味がまるでないな。
   キョン、なんでその長門とかいう宇宙人はそんなリスクを残してまでキョンの記憶に3人の存在をとどめたんだ?
   見た感じ涼宮はスッパリ忘れちまってるようだが」

キョン「俺は……助けを求めているんだと思う。あいつらの遺書だと思ってる」

国木田「遺書……?」

キョン「ああ、何か残したかったんだろう。確かに自分達が存在していたことを
    長門ってやつは感情が乏しいやつだったが、そんなことまで考えるようになったんだ
    俺はそれをすごく嬉しく、同時に誇らしく思っている」

谷口「……な、なんだかわからねぇが、キョンがその宇宙人を滅茶苦茶信頼しているってことは伝わってきた」

キョン「というか、俺の目的はまさにそれなんだ」

国木田「それ?」

キョン「ああ。あの3人を蘇らせることだ」

谷口「はぁ?そんなことしちまったらまた涼宮に能力がバレちまうんじゃねぇのか?」

キョン「というかそれはお前らも同じということに気が付いているのか?」

国木田「僕達も?」

谷口「能力が涼宮にバレるかもしれないってか?」

キョン「ああ、そうだ」

キョン「それにどれほどの時間がかかるかは分からないがな」

キョン「まあ、俺の予想では……おそらくハルヒは既に少しだけ俺になんらかの能力があるのではないかと疑っているはずだ」

谷口「も、もう疑ってるのか!?」

キョン「ああ。あいつの勘は恐ろしく鋭いからな
    そう考えるとお前らの能力がハルヒにバレる日もそう遠くないはずだ」

国木田「なんでそんなことに……」

キョン「それは俺の失態だ。ハルヒがお前らをSOS団に勧誘すると言いだしたとき、俺は否定する素振りを見せちまった
    言い訳がましく聞こえるかもしれないが、俺は長門達を失ったばかりだった。そしてそのようなことがお前らの身にふりかかってほしくなかった
    つまり、巻き込みたくなかったんだ。まあ、ハルヒのやつはそれを『あの二人になにか秘密があるのを知っているから入団を否定しているんだろう』と捉えたようだがな」

谷口「お、恐ろしいやつだな……」

国木田「で、でもさ」

キョン「ん?」

国木田「キョンは一体どうやってあの3人を蘇らせるつもりなの?
    もう存在してないんでしょ?無いものを作り上げるなんて不可能だよ」

キョン「……」

谷口「どうしたんだよ」

キョン「『ないものを作り上げるなんて不可能』か。お前達はどうやら本当のSOS団のメンバーには少し思考力が劣るようだな」

谷口「な、なんだと!?」

キョン「冗談だ。……国木田」

国木田「何?」

キョン「お前は涼宮ハルヒという人物のもつ能力を忘れちまったのか?」

国木田「……あっ」

キョン「そうだ。この世で唯一自由に無からを有を作り上げることができる存在。それがハルヒだ」

谷口「ってことは涼宮に3人を蘇らせてもらうってことか!?」

キョン「さあな、その辺りはまだ分からないが……あの3人を助ける手段はもう『願望実現能力の利用』しかないだろうよ」

少し混乱してきたから>>1から通して読みなおしてくる

うわああ寝てたああ

・・・次の日

ッバーン!

ハルヒ「おっはよーう!」

キョン「もう少し静かにドアを開けられんのかお前は」

ハルヒ「そんなことより!ビックニュースよ!」

谷口「ビックニュース?」

国木田「どうしたの?」

ハルヒ「コホンッ!えー、我がSOS団の団員の皆さん」

キョン「随分改まってるな」

ハルヒ「キョン、ちょっと黙ってなさい。せっかくのムードがぶち壊しだわ」

キョン「はいよ」

ハルヒ「重大なお知らせがあります!」

谷口「な、なんだ?」

キョン「とんでもないことを言うのだけはやめてくれよ」

どうしよう
本当に何も書けなくなってしまった……

何日も跨ってしまって申し訳ない
とりあえず飯
糖分をとって脳の活性化をはかる
それと、できれば>>357は忘れてほしい
なかったことにしてください

キョン「そうだな、願望実現能力しかない……」

谷口「何をぶつぶつ言ってんだ?」

キョン「俺がいた世界……長門達が存在していた世界では、俺はハルヒに『願望実現能力があるんじゃないか』と疑われていた」

谷口「なんだと?」

キョン「実際はハルヒの能力により集められたSOS団のメンバーも、裏で俺がハルヒを操りハルヒに集めさせたとあいつは考えた。
    ……ハルヒには自らに能力が備わっているという考えがこれっぽっちもない
    だから都合の良すぎる出来事や、不思議な体験は、自らの能力によるものではなく俺によって引き起こされたと考えたわけだ」

国木田「それがどうしたの?」

キョン「『あんたは全部知っている気がするのよね』……ハルヒは俺にそんなことを言ってきた
    そして、それは間違っていない。俺は実際にハルヒの知らないことを全て知っていた」

キョン「通常なら驚くような場面も、長門や朝比奈さん、古泉のサポートにより事前に知ることができていたから
    冷静に動くことができた。そんな俺を見て、ハルヒは『最初から全てを知っていたから驚かないんじゃないか』と考えた
    そして、それもまた間違っていなかった」

谷口「な、なにが言いたいんだよ」

キョン「俺は……後一歩で願望実現能力を手に入れてしまうところだった」

キョン「しかし、ハルヒの中で完全に確信に変わる前に長門達が自身を消滅させたことによって俺はその事態を避けることができた」

谷口「願望実現能力を持つ人間が2人も存在しちゃたまったもんじゃねぇな」

国木田「本当にね。一方が世界の存続を望み、もう一方が世界の破滅を望んだとした場合、一体この世界に何が起こるのか……想像もつかないよ」

キョン「そう、願望実現能力を持つ人間が2人も存在する……そんなことは絶対にあってはならない」

キョン「俺はさっき、3人の存在をこの世界に蘇らせるためには願望実現能力を利用するしかないと言ったよな?」

谷口「ああ」

キョン「谷口。もし仮に、お前が願望実現能力の持ち主だったとして、俺に『長門達を復活させてくれ』と頼まれたとする」

谷口「あ、ああ……」

キョン「お前にそんなことが可能だと思うか?」

谷口「……無理だ。俺は長門という人物も、古泉や朝比奈という人物も知らねぇ
   何一つだ。そんな中で完全にその存在を再現し、作り上げるなんてことは不可能だ
   『長門をこの世に蘇らせてくれ』なんて願っても、その長門を俺が知らないんじゃ元も子もない」

キョン「そうだろう」

国木田「じゃ、じゃあ一体どうするつもりなの?涼宮さんだって谷口と同じで3人のことは全く知らない状態なんでしょ?
    ってことは同じく涼宮さんにいくら願望実現能力が備わっているとしても、3人を蘇らせるのは無理ってことになるよ?」

キョン「そういえばハルヒは『能力を持っていても使わない人間は持っていないのと同じ』と言っていたな」

キョン「まあ、この場合は『使えない』だがな。何せ知らない人間を蘇らせるなんてことはできないんだからな」

谷口「な、なあキョン?さっきから全然話の内容が見えてこねぇよ。一体何が言いたいんだ?」

キョン「使えないのなら、使える人間が使えばいい。ただそれだけのことだと思わないか?」

国木田「……?」

キョン「この世界で長門達の存在を知っているのは俺だけだ
    つまり願望実現能力を使い、あいつらを蘇らせてやれるのも俺だけってことになる」

国木田「ま、まさか……」

キョン「ああ。俺は願望実現能力をなんとしてでも手に入れてやる
    そしてあいつらの存在を、再び世界に認めさせてやる」


国木田「そ、そんなこと!」

谷口「おいおい待てよ。どうやってそんなことしようってんだ?
   願望実現能力を手に入れる?それこそ願望実現能力がないと不可能なことなんじゃねぇのか?」

キョン「その通りだな」

国木田「わ、わかってるなr」

キョン「さっきも言ったが、願望実現能力を持つ人間が世界に2人も存在することは許されない
    それもまた世界を破滅の道へと導いてしまうからだ」

谷口「じゃ、じゃあどうするんだ?」

キョン「簡単なことだ。能力を持つ人間が一人ならいい
    ハルヒが望めばいいのさ
    『こんな能力自分には必要無い。誰か貰ってくれないかしら』とかな」

谷口「そ、そんなことが可能なのか?」

キョン「ああ。可能だ。お前らと話しているうちに俺にも解明の糸口が見えてきたんだ」

国木田「ほ、本当に?」

谷口「く、詳しく説明してくれ」

キョン「その前に、一つお前らに言っておかなければならないことがある」

国木田「何?」

キョン「願望実現能力を手に入れ、3人を蘇らせる……これはただの俺のエゴだ
    あいつらを助けてやりたい。救ってやりたい。もう一度あいつらと同じ時を過ごしたい
    俺はそれらの思いだけで動いている」

谷口「だから何だ?」

キョン「お前らの属する勢力のことまで考えることができないってことだ
    これは例えだが、ハルヒがただ単に俺にも願望実現能力が備わってほしいとだけ願ってしまった場合
    それは実質この世界に同じ能力を持つ人間が2人存在することになってしまう
    つまり、この先の俺の行動次第では世界を危険にさらす可能性も十分にあり得る
    もちろんそうならないように最善の努力はするがな」

谷口「……」

国木田「それはキョンのいう『解明の糸口』がなんなのか聞いてからじゃないとなんとも言えないな」

キョン「ああ、そうだな……」

キョン「谷口、国木田。お前らにはハルヒに何故願望実現能力が備わったのか、想像がつくか?」

国木田「んー……考えたことも無かったよ」

谷口「俺も正直わからねぇな」

キョン「それはだな……これは俺の仮説なんだが、あいつが不思議を望んだからだろう」

国木田「どういうこと?」

谷口「ちょっと待て。『この世に不思議があったらいいな』と望んだから願望実現能力を手に入れることができたってことか?
   それはおかしくねぇか?なんだか矛盾してるような気がするが……」

キョン「さっき谷口が言ったように、願望実現能力を手に入れるには、願望実現能力を使うしかない
    そこにどんな力が働いたのかは知らないが、恐らくハルヒは一時的にその力を手に入れちまったんだろう。もちろん無意識のうちにな」

谷口「も、もっと分かりやすく説明してくれ」

国木田「僕には分かったよ。簡単に誰でもわかるように言うと『何か願いを一つ叶えてやる』と言われ
    涼宮さんは『一つじゃ物足りないわ!いくらでも叶えるようにしなさい!』と、願った……ってことだよね?」

キョン「ああ、その通りだ。あいつの身に何が起こってそんな事態に陥ったかは全く想像もつかんが
    『一つと言わずにいくつでも』と考えてしまうのは至極当然なことだろう」

谷口「それが全て無意識下に行われたってのか……?」

キョン「ああ、そうだ」

国木田「でも、そのことがキョンのいう解明の糸口にどう繋がっていくの?」

キョン「ああ。ここからの話がお前らに大きく関係してくる」

谷口「なんだ?」

キョン「さっきも言ったように、ハルヒは不思議を望んだことにより願望実現能力を手に入れることができた」

キョン「つまり、ハルヒの心がその『不思議』で満たされた時、あいつは『もうこんな力なんて必要ない』と満足するだろう」

国木田「そ、それって……」

キョン「ああ。お前らの協力が必要不可欠ってことだ」

谷口「なっ……それはつまり、涼宮の目の前で俺達の能力を見せろってことか!?」

キョン「……そういうことになる」

国木田「そ、それはちょっと難しいんじゃないかな?」

キョン「何故だ?」

国木田「だ、大体そんなの未来から許可がおりるとは到底思えないよ」

キョン「だから先に断わっておいただろう?『お前らの属する勢力のことまで考えることができない』と
    これは能力者であるお前達への頼みというより、俺の親友であるお前達に頼んでいると言った方がいい」

キョン「何、悪いことは言わないさ。もしも俺が願望実現能力を手に入れた暁には、その力は長門達の復活にしか使わないと約束する
    その後に『こんな能力世界から消滅しろ』と願えば、お前らもそれぞれの勢力に縛られること無く、晴れて自由の身だ」

谷口「……」
国木田「……」

谷口「ちょ、ちょっと待ってくれ!」

国木田「いや、これは案外キョンに従うのが得策かもしれないよ、谷口」

谷口「…なんだと?」

国木田「考えても見なよ。キョンがここにいるのは何で?
    それは涼宮さんに僕達と同じような能力を持つ人達の存在がバレかけて、その人達が自身の消滅という最終手段をとったからだよね?」

キョン「ああ、そうだな」

谷口「それがなんだってんだ?」

国木田「『キョンは全てを知っている』……そう、これから起こることもキョンは全て分かってるんだよ」

谷口「そうなのか?」

キョン「ああ。もちろんだ。長門達が行った『自身の消滅』は言わば時間稼ぎだ
    長門達の後釜……つまりお前ら2人のことだが、その後釜が現れハルヒが俺を疑いその正体を暴こうと行動するまでの間は
    世界は安全を保つことができるからな」

谷口「なんだよそれ……ってことは結局今回も同じことを繰り返すってことか?」

キョン「そうだ。だから俺はお前達2人の入団を否定した
    『巻き込みたくない』というのは、長門達と同じ運命を辿ってほしくないということだ
    そして、以前俺がいた世界のようにこのまま何も行動せず、日々を過ごしていると必ずまたその時がやってくるだろう」

谷口「……つまり今のこの世界でキョンが涼宮から願望実現能力を譲り受けその力を放棄することによってその連鎖から抜け出すことができるってことか」

キョン「その通りだ。そもそも俺の周りに不思議が漂っている理由も願望実現能力にあるからな
    その力が無くなっちまえば超能力者や未来人、さらに宇宙人なんてものもいなくなる
    お前らは普通の人間に戻り、能力を得る以前の生活と同じように過ごすだろう
    そうなるとハルヒに正体がバレるなんてことは絶対にありえなくなるわけだ
    なんせそんなものないんだからな」

谷口「なるほどな……というかそんなもん協力する以外にねぇじゃねぇか」

キョン「ってことは……」

谷口「ああ、これからの事、俺達に待ちうけていることを何も知らない機関よりも
   全てを知っているお前を信じるぜ」

国木田「僕もだよ、キョン」

キョン「すまんな。本当に助かる
    思えば、お前らが後釜としてハルヒに選ばれたのはとんでもなく幸運だったのかもしれんな
    もし俺の知らないやつらだったら、こんな話を信じてもらえなかったかもしれない」

谷口「へへっ、なんてったって俺達は親友だからな」

キョン「なんだその嬉しそうな顔は」

国木田「僕もキョンの口から『親友』だなんて、そんな言葉が聞けて嬉しいよ」

キョン「よせ、純粋に恥ずかしいだろうが」

ここまでに一つ補足しておくと、SOS団には超能力者(谷口)と未来人(国木田)しか所属してないけど
それは情報統合思念体の存在がないわけではなくて
ただハルヒにSOS団団員に選ばれなかったという理由だけで、宇宙人はちゃんと存在しています
多分ハルヒと同じクラスの誰かか、はたまた鶴屋さんか
その辺は想像に任せます
……なんか日本語おかしいけど伝わるかな

ちょっと休憩
何度も言うけどなんか矛盾が発生していそうで怖い

国木田「いつから行動を開始するつもりなの?」

キョン「そうだな。できるだけ早い方がいいだろうな。特に時間を置く必要もない
    お前らもそれぞれの勢力に動きを察知される危険が少しでも減った方がいいだろ?」

谷口「ああ、それはそうだな」

国木田「僕もその方が助かるよ」

キョン「谷口の能力をハルヒに見せるには、閉鎖空間が発生する必要があるな」

谷口「ああ、俺もそれを心配していた。閉鎖空間内に侵入するということは機関の人間と対峙する可能性も十分にある
   ましてや涼宮が侵入していることがバレたら一体どんな対応をとってくるのか想像もつかない」

キョン「困ったな。こんな時長門がいれば助かるんだがな」

国木田「なんで?」

キョン「ああ、あいつは簡単に言うとなんでもできるすごいやつなんだ
    不可視フィールドなんて言って周りの人間から俺達の姿を隠したりなんてこともできる」

谷口「そいつはすげえな……」

国木田「長門さんってのは宇宙人なんだよね?」

キョン「ああ、そうだ」

国木田「それなら、明日の放課後のSOS団の活動はそれでいいんじゃないかな?」

キョン「それ?」

国木田「うん。涼宮さんに提案するんだよ。この学校内に宇宙人がいるから探して団に迎えようって」

谷口「そんなことしたら宇宙人のやつらの勢力にボコボコにされちまうんじゃ……」

国木田「大丈夫だよ。涼宮さんは常識的な思考も持ち合わせているから、本気にすることはないし
    まだキョンへの疑いもそこまで深くないでしょ?それなら正体をしつこく探るようなこともしないと思うけどな」

キョン「ああ、そうだな」

国木田「あの涼宮さんなら見事に宇宙人を探し当ててくれるだろうしね」

谷口「あ、ああ、まあな……一発で俺達を探し当てたくらいだからな」

キョン「とりあえず明日の行動はそれで決まりだな」

谷口「おう」

国木田「うん」

ごめん8時まで休ませて
たったの1時間半でもぶっ通しで書き続けるとやっぱり疲れるな

寝てないぞ

~次の日~

国木田「……と、いうことなんだけど、どうかな?」

ハルヒ「さっすが国木田ね!一体どこからそんな情報を手に入れたの!?
    このあたしでさえ知らない情報よ?そうね、この功績を称えて今から国木田をSOS団副団長に任命するわ!」

国木田「それは光栄だよ。ありがとう涼宮さん」

ハルヒ「そうと決まったら早速行くわよ!!」

キョン「ああ、行くか」

ハルヒ「あら?なんか今日はいつにもましてやる気じゃないの」

キョン「なーに、散歩ついでさ。ずっとこんな部屋に閉じこもっておくのも退屈だからな」

ハルヒ「ふーん。やっぱりあんたは団員その1ね」

キョン「ああ、俺にはその地位が丁度いいだろう」

谷口「まずどこから行くんだよ?」

ハルヒ「実は前々から怪しいと思ってた人物がいるのよね!」

キョン「なっ、それは本当か?」

ハルヒ「ええ!だからさっさと行きましょ!」タッタッタッタ

ごめん相談していいかな?
宇宙人誰にしよう
佐々木だと違和感ある?一応佐々木にするなら「謎の転校生」って設定をつければなんとかなりそうなんだけど
やっぱり皆が思い描いてるのは鶴屋さんか朝倉のどっちかだよな……

ん~そうだよなやっぱり鶴屋さんだよな
でも俺鶴屋さんほとんどSSで書いたこと無いから口調に違和感ありまくりになると思うけどどうかご勘弁を
めがっさとかにょろとか~っさ!とかの使い方がいまいちわからん

余計な話すまん
黙々と書いていく

朝倉って長門と戦ってた奴だっけ?同じ宇宙人の
自然な感じなら朝倉がよさそうだけど

>>400
正直キョンの「うわ!朝倉だ怖い!大丈夫なのか!?」みたいな心理描写が面倒だし
一度命を狙われた経験のある人物を長門の保証なしでキョンがあっさり信頼するのか?
って考えた時にやっぱり違和感がある気がするんだよな

>>1好きな様に書くんだ
書き手自体が楽しめないとダレてくる

>>402
確かにそうだ
俺が一番楽しんで書けるのはおそらく佐々木だろう
やはり最初に思った佐々木でいかせてもらっていいかな
何度も意見変えて申し訳ない
これで本当に最後だ
書く
このSOS団はキョンの親友で成り立っている

>>392 訂正

~次の日~

国木田「……と、いうことなんだけど、どうかな?」

ハルヒ「さっすが国木田ね!一体どこからそんな情報を手に入れたの!?
    このあたしでさえ知らない情報よ?そうね、この功績を称えて今から国木田をSOS団副団長に任命するわ!」

国木田「それは光栄だよ。ありがとう涼宮さん」

ハルヒ「そうと決まったら早速行くわよ!!」

キョン「ああ、行くか」

ハルヒ「あら?なんか今日はいつにもましてやる気じゃないの」

キョン「なーに、散歩ついでさ。ずっとこんな部屋に閉じこもっておくのも退屈だからな」

ハルヒ「ふーん。やっぱりあんたは団員その1ね」

キョン「ああ、俺にはその地位が丁度いいだろう」

谷口「まずどこから行くんだよ?」

ハルヒ「実はちょうど怪しいと思ってた人物がいるのよね!」

キョン「なっ、それは本当か?」

ハルヒ「ええ!だからさっさと行きましょ!」タッタッタッタ

ハルヒ「確かこのクラスだったわよね……邪魔するわよ!」

ガララッ

キョン「1年9組?」

ハルヒ「今日このクラスに転校してきたって人は誰かしら?」

谷口「なっ、て、転校生だぁ?」

ハルヒ「そうよ!こんな中途半端な時期に転校してくるなんて絶対怪しいに決まってるもの!
    『謎の転校生』なんて肩書、SOS団にぴったりじゃないの!」

谷口「単なる親の都合かなんかだと思うけどな」

佐々木「転校生ってのは僕のことかな……?」

キョン「さ、佐々木っ!?」

ハルヒ「あら、キョンの知り合いなの?」

佐々木「くつくつ、そうか。ってことは君が涼宮さん?」

ハルヒ「ええ、そうよあなたは……佐々木さんでいいかしら?」

キョン「佐々木とは同じ中学なんだよ」

国木田「驚いたね」

谷口「そうか、国木田も同じ中学なんだな」

ハルヒ「そうとなれば話は早いじゃない!佐々木さん、SOS団に興味はない?」

佐々木「もしかして勧誘してくれてるの?」

ハルヒ「ええ、そうよ。ぜひ入団をお願いしたいわ」

佐々木「くつくつ、よろこんで」

ハルヒ「決まりねっ!じゃ、あたしはこれから色々とやることがあるから!
    書類とかそういう面倒なのは全部キョンに任せたわよ!」

キョン「へいへい」

佐々木「見事に尻に敷かれているね、キョン」

キョン「気にするこたない、いつものことさ」

ハルヒ「んじゃね!」タッタッタッタ

谷口「とりあえず俺達は部室に向かうか」

国木田「そうだね、佐々木さんにも場所を憶えてもらう必要があるし」

佐々木「よろしく頼むよ。何せ今日来たばかりだから何も知らなくてね」

キョン「さて、本題はここからだ」
佐々木「おや、なんだい?」

キョン「佐々木、率直に聞く。お前は俺達の言葉で言う、宇宙人か?」

佐々木「……いつそれを?」

谷口「やっぱりか」
国木田「さすが涼宮さんだね」

佐々木「少し待ってほしい。そこにいる彼らが俗に言う超能力者と未来人だということは理解している。でもなんでキョンがそのことを知ってるんだい?」

キョン「また一から説明する必要があるな……」

佐々木「いや、大丈夫だよ、キョン。その必要はない」

国木田「何が大丈夫なの?」

佐々木「君達の記憶を探らせてもらう。分かりやすく言うと君達の脳にハッキングして僕の知りたい情報が入っているフォルダを開かせてもらう」

谷口「そ、そんなことができんのか?」

佐々木「僕は対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェイスとして情報統合思念体に送り込まれた存在……それなりのことはできる」

国木田「す、すごい……」

佐々木「安心してほしい。僕の知りたい情報だけを探る。君達にも何か秘密の一つ二つあるだろうけどそれを覗くことはないと約束するよ」

キョン「ああ、佐々木なら大丈夫だ」
佐々木「くつくつ、ありがたいね」

すまんそろそろ出掛けないといけない
今日はアルバイトないから出来れば今日中に終わらせたい
帰宅時間は18時半頃です……
長い時間の保守を頼むと本当に申し訳なくなる

ぬるぽ

>>433ガッ

保守時間目安 (休日用)

00:00-02:00 40分以内                   __
02:00-04:00 90分以内            _□.--‐<´ヽ`、
04:00-09:00 180分以内         ,.-"`: :.|___\  ヽ、_ノ
09:00-16:00 80分以内         /: : : :,ヽ、\/l`ヽ、  \
16:00-19:00 60分以内         /::/: :〆、 ,×l/:l : l : ̄ヘ<
19:00-00:00 30分以内       |/|: :/●  ●|_!_l_l=:-:‐i´

                  .,-、  |: :|@   @|::|=|: : : : l
保守時間の目安 (平日用)  ;|!:::::::`ヽ、|!_ ⌒  _/:/ : : : : : l
00:00-02:00 60分以内    |!:::::::::::::::::∥r:‐t-t//::ヽ, : : : : : l

02:00-04:00 120分以内     ヾー──'‐(::|×|:::ト==l: : : : : : l
04:00-09:00 210分以内       ./: : : : :ノ:|×|:::|:::::::|: : : :l : : l
09:00-16:00 120分以内      /: :/: : :._}=ェ==|:::::::::ゝ、: :l : : :l

16:00-19:00 60分以内      /: :/|:.__/:::/:/:/ヘ|:::::::::::ノ: : l: : : l
19:00-00:00 30分以内.     /: :/,|/_/_/_/_/∧_l_lエ´ヘ、:l l: : : l
                  /: :/ゝ、/_/_/_/_/_l_l_ヘ_ヘ_ヘ,.ゝl : : :|
                   ̄      .|:×|:×|      ̄ ̄
                         .ヽ_人_ノ

佐々木「それじゃ……始めさせてもらうよ」

キョン「ああ、いいぞ」


     キョン「長門……宇宙人の力によっ         谷口「だから何だ?」   じてもらえなかったかもしれない」

 ら俺達の姿を隠したりなんてこともできる」    国木田「あの涼宮さんなら見事に宇宙
     
                                            キョン「その通りだ。そもそも俺の周
  
  ハルヒ「実は前々から怪    谷口「へへっ、なんてったって俺達は親友だからな」

              国木田「いや、これは案外キョンに従うのが得策かもしれないよ      キョン「それ?」

 お前らが後釜としてハルヒに選ばれたの      する勢力のことまで考えることができない』と

            キョン「簡単なことだ。能力を持つ人間が一人ならいい       長門や朝比奈さん、古泉のサポートに

      国木田「僕もその方が助        『巻き込みたくない』というのは、長門達と同じ運命を辿ってほしくないということだ

  と望んだから願望実現能力を手に入れ       キョン「なっ、それは           国木田「僕もだよ     

                 お前らは普通の人間に戻り、能力を得る以前の生活と同じように過ごすだろう       

  キョン「ああ。可能                                        間が発生する必要があるな」

                  ハルヒ「さっすが国木田ね!一体どこからそんな情報を手に入れたの!?

谷口「……な、何だぁ?今のは?」

国木田「き、記憶が頭の中を一度に……」

佐々木「僕が見た情報は君達にも見えているはずだ。僕と君達では情報処理能力が違うから
    君達の脳をめぐった記憶は断片的かもしれないけどね」

キョン「な、なんにせよ……あまり気持ちのいい感覚とはいえないな」

佐々木「おっと、それは申し訳ないことをしたね」

キョン「なに、物事を最初から説明する手間を考えたらこれくらいなんてことないさ」

谷口「ああ、そうだな」

佐々木「くつくつ、感謝するよ」

国木田「それで……今ので本当に全て理解することができたの?」

佐々木「ああ、もちろん。つまり僕のこの能力は長門さんという存在から受け継いだもの……と考えてもいいのかな」

キョン「そんなとこだな」

佐々木「そうか。いや、僕が言うのもなんだけど不思議なことだよ
    生まれながらにして持っていたこの能力がまさか元は他人のものだったなんてね」

佐々木「キョンは涼宮さんに不思議を見せることの危険性をどう考えているんだい?」

キョン「……そうだな。お前達の能力をハルヒに見せることによってあえて自らの持つ願望実現能力を自覚させるという手段は
    確かに危険が伴う。しかし俺は成功すると信じている
    あの巨大な閉鎖空間……古泉ですら侵入することのできなかったあの世界にハルヒと俺が閉じ込められた時
    ハルヒは『ここに残りたい』というくらいその不思議を楽しんでいた
    そんな不思議が今回は3つも同時にハルヒの身にふりかかるんだ」

谷口「つまり、どういうことだ?」

キョン「ハルヒはもう十二分に満足しちまうだろうってことだよ」

国木田「涼宮さんが更なる不思議を追い求めるって可能性はないのかな?」

キョン「そこは一つの賭けだな。俺達がこの世の不思議を全て知っていて
    それらはすべてハルヒの周り……つまり谷口、国木田、佐々木が掴んでいるとハルヒに教えてやれば
    上手くいくかもしれない」

谷口「事実、その通りだからな」

キョン「ああ。ハルヒもそんなやつらと過ごしていた、なんて分かった日にはもうそれ以上の不思議を追い求めることはしないだろうさ」

急いで飯食ってくる
18時半っていってたのに2時間も遅れてすまん
保守ありがとう

ただいま
何もでてこなくなったから少し待ってほしい

次の日 文芸部室

キョン「あれ、ハルヒ一人か……珍しいな」

ハルヒ「……ええ、そうね」

キョン「?……どうした?」

ハルヒ「何が?」

キョン「いや、気のせいか。なんかお前がいつもと違う気がしてな」

ハルヒ「っそ、多分気のせいじゃないわね」

キョン「どういうことだ?……なんかあったのk」

ハルヒ「ねぇ、キョン」

キョン「な、なんだよ」

ハルヒ「あんたさ……あたしにキスしたことあるわよね」

キョン「なっ、なにを言い出すんだ急に」


ハルヒ「あら?憶えてないのかしら?」

キョン「ハルヒ?お前は一体n」

ハルヒ「ああ、そうね。あんたの中では『夢』って設定だったわね、確か」

キョン「せ、設定?お、おい本当にどうしたんだ?」

ハルヒ「……灰色の世界。見たこともないような光り輝く生物がいて
    学校を囲むように存在していた透明の壁……
    その世界にはキョンとあたしの二人しかいなくて……すごく綺麗な世界
    まるであたしが望んでいたものが全て詰まってるような、そんな世界
    日常を逸していた。まさに非日常な出来事。テレビでも見たことのない現象」

キョン「なっ……」

ハルヒ「ねぇキョン。あの白黒に光り輝く世界は一体、何?」


キョン「……」

ハルヒ「『信じられない』……そんな顔をしてるわね」

ハルヒ「ねぇキョン」

キョン「……」

ハルヒ「昨日の放課後はどうだった?」

キョン「な、何を言っているんだか俺にはさっぱりだな」

ハルヒ「言い方が悪かったかしらね。佐々木さんと谷口と国木田との長話で何か得られるものはあったかしら?」

キョン「……し、知ってたのか?」

ハルヒ「……」

ハルヒ「キョン……あんたは何を知ってるわけ?何をあたしに隠してるの?」

キョン「……」

ハルヒ「言えないのかしら?……じゃあ、あたしにはあんたに言うべきことが一つあるわね」

キョン「な、なんだ?」

ハルヒ「あたしが昨日佐々木さんの入団を認めてすぐに帰った本当の理由が、あんたにはわかる?」

キョン「理由ったって……俺は『色々とやることがある』としか聞いてないが……」

ハルヒ「そうね。色々準備があったのよ。あんたを監視するためのね」

キョン「なんだって?」

ハルヒ「あんた達にバレないようにするには『涼宮ハルヒは帰った』と思わせる必要があったのよ」

キョン「……」

ハルヒ「あたしはあんたが谷口と国木田の入団を否定した時から、何かを隠しているんじゃないかと思ってきた
    あの時のあんたの態度は不振極まりなかったわ
    それでも最初は軽い気持ちだったのよ?
    ほんのお遊び程度で『3人の秘密を暴いてやろう』って思っただけ
    不思議は案外身近な場所に潜んでいるってよく言うしね」

ハルヒ「それで昨日とうとう実行に移した
    その理由はあんた達があまりにも上手すぎるタイミングで新メンバー加入を提案してきたこと
    本当だったらあたしがサプライズで突然部室に連れてきてあんた達をびっくりさせようと思ってたのよ
    でも、逆にあんた達から提案されてしまった
    ……そこであたしの中に『キョンは本当は全てを知ってるんじゃないかしら』っていう疑問が浮かんだわ
    そうなるともういてもたってもいられなかった」


ハルヒ「そしてあたしが文芸部室の扉の向こうで聞いた話はあたしの想像を遥かに超える話だったわ」

ハルヒ「宇宙人?超能力者?未来人?最初は意味がわからなかったわ」

ハルヒ「あたしは日々それらの存在を求めてきたけど
    まさかそんなものが本当に存在するなんて……もちろん望んではいたけど、正直半信半疑だったわ
    でも、あんた達の話している内容が事実なのかどうかあたしの中で確信に変わった瞬間があるのよ
    それはあんたがあたしの中で『夢』とされていたあの空間のことを話していた時」

キョン「……」

ハルヒ「ねえキョン。話してくれないかしら?あの世界は何なの?」

ハルヒ「それに……」

キョン「……?」

ハルヒ「あたしの持っている力……『願望実現能力』って、なに?」

>>523 訂正

ハルヒ「そしてあたしが文芸部室の扉の向こうで聞いた話はあたしの想像を遥かに超える話だったわ」

ハルヒ「宇宙人?超能力者?未来人?最初は意味がわからなかったわ」

ハルヒ「あたしは日々それらの存在を求めてきたけど
    まさかそんなものが本当に存在するなんて……もちろん望んではいたけど、正直半信半疑だったわ
    でも、あんた達の話している内容が事実なのかどうかあたしの中で確信に変わった瞬間があるのよ
    それはあんたがあたしの中で『夢』とされていたあの空間のことを話していた時」

キョン「……」

ハルヒ「ねえキョン。話してくれないかしら?あの世界は何なの?」

ハルヒ「それに……」

キョン「……」

ハルヒ「あたしの持っている力……『願望実現能力』って、なに?」


ハルヒ「願望実現能力っていうのは多分、あたしの望みを叶えてくれる力なんでしょ?」

ハルヒ「事実、あたしはこのことをキョンに聞きたくてうずうずしてた
    都合よくキョンとこの文芸部室で2人っきりになれないかしら……なんて考えていたのよ
    そしたら今、まさに思い通りの状況が作られている
    でもそれだけじゃ弱いのよ。全てを知ることには繋がらない」

ハルヒ「だから教えてくれないかしら。あんたが知ってることを」

キョン「……はは、こりゃまいったな」

ハルヒ「な、なによ」

キョン「心配はいらないさ。俺達は近いうちにハルヒに全てを話すつもりでいたからな」

ハルヒ「え?そうなの?」

キョン「一体どうやって話を切り出そうか考えていたところなんだが
    まさかお前の方から聞いてくるとは思わなかった」

ハルヒ「それなら話が早いわ!」

休憩考えすぎて頭が痛い
なんかとんでもない矛盾が発生している気がする

キョン「ああ、しかし一つ問題があってだな」

ハルヒ「何よ」

キョン「過去にお前と俺が閉じ込められた古泉ですら侵入できなかったあの空間は
    『閉鎖空間』というやつだ。そしてその閉鎖空間の中にいたあの光り輝く生物は神の人と呼ばれている」

ハルヒ「……なんだか相当ぶっとんだ話ね。というか昨日の放課後も聞いたけど、その『古泉』ってのは一体誰なのかしら?」

キョン「それも説明する必要があるな……しかし今は閉鎖空間についての話を先にさせてくれ」

ハルヒ「え、ええ。わかったわ」

キョン「その閉鎖空間の発生条件なんだが……実はお前の精神状態によるものが大きい」

ハルヒ「あたしの精神状態?」

キョン「ああ、そうだ。俺もこれに関してはその『古泉』から教わったんだが
    どうやらお前の精神状態が不安定になった時に発生する空間らしい
    つまり、ストレスがたまっている時なんかだな」

ハルヒ「な、なによそれ……全然知らなかったわ。でも、それがなんの問題になるっていうの?」

キョン「そうだな。おい、ハルヒ。少し怒ってみろ」

ハルヒ「は、はぁ?何よ急に……怒れって言われてそんな急に怒れる訳ないじゃないのよ」

キョン「と、まあそんな具合だ」

ハルヒ「……っく、なんか悔しい気付かされ方ね」

ハルヒ「でもそんなの全然問題ないわよ?」

キョン「な、なんでだよ。お前もしかしてもうすでに怒ってるとかか?」

ハルヒ「違うわよバカキョン!」

ハルヒ「その前に一つ確認したいことがあるわ」

キョン「なんだ?」

ハルヒ「願望実現能力ってのはあたしの望みが叶う能力って認識でいいの?」

キョン「ああ、そうだな。そう思ってくれて間違いないだろう」

ハルヒ「じゃあ簡単よ!あたしがあの空間の発生を望めばいいのよ!」

キョン「……なるほど、その手があったか」

ハルヒ「知らないことならまだしも、あたしはあの空間を一度経験してるんだからできるはずよ!」

キョン「そうだな……」

ハルヒ「じゃあやるわよ!」

キョン「ちょ、ちょ!ちょっと待て!」

ハルヒ「何よ?まだなんかあるっての?」

キョン「その前に国木田と谷口と佐々木を呼ぶ必要があるんだよ」

ハルヒ「なんで?」

キョン「お前は閉鎖空間に閉じ込められた時、その中で神人が何をしていたか憶えているか?」

ハルヒ「んーっと、確か学校をメチャクチャにしてたわね」

キョン「そうだ。もしその神人の破壊活動に巻き込まれたらどうするんだ?」

ハルヒ「それを解決するすべがあの3人にはあるってこと?」

キョン「3人というか、正確には谷口だな。あいつは超能力者であり、閉鎖空間に侵入するのにもあいつの力が必要だ
    そして唯一神人を倒す術を持ち合わせている」

ハルヒ「へぇ、あの谷口がねぇ……」

キョン「でも今すぐ超能力を使いなさいなんて無茶は言うなよ?
    あいつの力は閉鎖空間内でしか使えないんだ」

ハルヒ「そうなの?なんだ、スプーンの一つでも曲げてみせてもらおうと思ってたのに」

キョン「お前が望んだら俺でもそのくらいはできるから勘弁してやってくれ」

ハルヒ「言われてみればそうね」

ハルヒ「じゃあ、谷口と国木田と佐々木さんを呼べばいいのね?」

キョン「ああ、そうだが……呼んでくるからちょっと待っててくれ」

ハルヒ「あら?もう呼んじゃったわよ?」

ガチャ

谷口「そんでよー、あのゲーセンのUFOキャッチャーが」

国木田「それ谷口の操作が下手なだけだと思うけどな」

佐々木「すまないね。少し遅くなった。何、転校生というのは色々と大変なんだよ」

キョン「……どうも俺はまだお前の変化についていけてないみたいだな」

ハルヒ「ふふんっ、楽勝よ」ニコッ

谷口「……ってことは何か?もう涼宮は自覚しちまってるってことなのか?」

キョン「ああ、そういうことになる」

佐々木「これは驚いたね……僕ら3人がそれぞれ職員室に呼ばれた理由はそんなことが起こってたからなのか」

国木田「それで、もう向かうの?」

ハルヒ「なんだか本当にあたしだけ何も知らなかったみたいで悔しいわね」

キョン「ああ、特に何も問題がなければ今すぐにでも向かう方がいいだろう」

谷口「ああ、大丈夫だぜ」

ハルヒ「よしっ!決まりね!」

ハルヒ「――ョン!!キョン!!起きなさいってば!!」

キョン「ん……」ムクリ

キョン「ここは……」

ハルヒ「閉鎖空間よ!本当に来たんだわ!あの時と同じ……」

佐々木「倒れていたのは君だけだよ、キョン」

谷口「みっともねぇな」

キョン「うるせぇ!お前らと違って俺は普通の人間なんだよ!」

国木田「すごいね……谷口から話は聞いてたけど、ここが閉鎖空間か」

谷口「俺は神人を倒す必要があるからお前らは……何をするんだ?」

ハルヒ「決まってるじゃない!この団長様が直々に観賞してあげるんだからせいぜいがんばってきなさい!」

キョン「だそうだ」

谷口「わーったよ……」

谷口「それじゃ、いっちょやってくるか」ヒュン

ハルヒ「なっ……」

国木田「谷口が赤く光ってる……」

佐々木「これはまさに超能力者、と言った感じだね」

ハルヒ「なんであんたは驚かないのよ、キョン」

キョン「俺はお前の予想通り『全てを知っている』からな
    古泉にここにつれてこられて実際に闘っているのを見たことがある」

ハルヒ「……あんたは一体何なの?超能力者でもなければ、未来人でも宇宙人でもない
    もしかして、異世界人?あんたこの星の生まれじゃないの?」

キョン「あー、いや。異世界人という表現が正しいのかどうか俺にはわからないが、まあ大体そんな風に思っていてくれ」

休憩……

じゃあとりあえず書き溜めてみるから待っててくれ

ハルヒ「というかまたでてきたけど、その古泉ってのは一体誰なの?
    その言い方だと超能力者かしら?」

キョン「そうだが……その話はお前に全ての不思議を見せてから話そうと思っている」

国木田「あ、赤い光がたくさん現れたよ!機関の人間に気付かれる危険性があるから隠れたほうがいいんじゃないかな?」

佐々木「心配はいらない。既に僕達の周りには不可視フィールドが展開されている」

ハルヒ「不可視フィールド?」

佐々木「そう、簡単にいうと透明マントみたいなものかな」

ハルヒ「すごいわね……それが宇宙的な力なのかしら?」

キョン「佐々木はなんでもできるんだ。谷口や国木田のように分かりやすい説明は少し難しいかもしれないな」

佐々木「くつくつ、そうだね。
    僕も涼宮さんにこの能力の説明をする方法を悩んでいたところなんだけど、これはちょうどいい機会だね」

キョン「何か考えが浮かんだのか?」

佐々木「なに、少しからかうだけだよ」

国木田「からかう?」

谷口「ふう……とりあえず神人退治は完了したが機関の人間がたくさん来ちまった」

谷口「それよりあいつらはどこに行ったんだ?機関の人間にこのことがバレると大変なことになっちまうってのに……」

ハルヒ「谷口があたし達の目の前で一人でしゃべってるわ……」

佐々木「彼にも不可視フィールドの効果を適用させたんだ。今の彼には僕らの姿が見えていない」

谷口「おーい!もう閉鎖空間も壊れちまうから出てきてくれ!」

国木田「なんだか滑稽だね」

キョン「いくら谷口とはいえ少しかわいそうになってきたな」

佐々木「そうだね、そろそろ彼を適用外に設定するよ」

谷口「って、おわっ!な、なんでいきなりでてきたんだ!?お前ら一体どこに隠れてた!?」

ハルヒ「ふふん……とても演技には見えないわね。すごいわ」

谷口「演技?何言ってんだ」

国木田「後は僕だけだね」

やっぱり今は書けそうにない
時間を置かせてくれ

国木田「涼宮さん、僕の正体はもう分かってるよね?」

ハルヒ「谷口が超能力者で佐々木さんが宇宙人なら、国木田は未来人でしょ?何を見せてくれるのかしら?」

国木田「僕の場合は見せるというより実際体験してくれた方が分かりやすいと思うんだ」

ハルヒ「なんですって!?ってことはあたしもタイムリープを体験できるの!?」

国木田「その方が一度に信じてもらえて効率がいいでしょ?」

キョン「確かにそうだな。朝比奈さんも時間移動の原理は口で説明できないと言っていた
    体験するのが何よりの近道だろうな」

ハルヒ「あーもう!最っ高よ!!そうと決まれば早く実行しましょ!どこに行くの!?
    白亜紀なんてどうかしら!?実際に恐竜をこの目で見てみたいわ!」

キョン「おいおい無茶言うな」

国木田「残念ながらそんなに前までは時間移動できないんだ。それよりもう少し過去に飛んでこの会話をしている
    僕達の姿をその目で見た方がもっとわかりやs」

ハルヒ「ほ、本当にあたしがいるわ!それに国木田も!」

国木田「これで信じてもらえたかな?」

未来国木田「じゃあ僕達はもとの時間平面に戻るよ」

未来ハルヒ「お邪魔したわね!皆!」

ガチャッ バタン

国木田「……っと言おうとしたところに未来から僕達がやってきたみたいだね」

ハルヒ「し、信じられないわ……ちょっとキョン、今の見た?」

キョン「ああ、しっかりとな」

谷口「す、涼宮と国木田が2人いたな」

ハルヒ「もう説明はいいわ!この目で未来のあたしを見たんだもの!早速あたし達も行きましょ!国木田!」

キョン「その目で見たのにしっかりとタイムリープは経験しておくんだな」

ハルヒ「当ったり前じゃないのよ!こんなチャンスをあたしが逃すと思う!?」

国木田「それじゃあ、いったん外に出てもらえるかな?タイムリープの方法を知られるのはまずいんだ」

ハルヒ「それくらいおやすい御用よ!」

ガチャ バタン

ガチャ
ハルヒ「すごかったわ!」

谷口「な、なにがなんだか俺にはもう理解できねぇよ」

国木田「今この部屋から出て行った僕達と今の僕達は同じ人間……って言っても全部同じ僕達なんだけど……」

ハルヒ「ただ未来に行って帰ってきたのよ!」

キョン「どうだった?」

ハルヒ「すごかったわよもう!あたしと国木田の姿をみたあたしの顔ったらもう驚きなんてものじゃなかったわよ!」

佐々木「なんだか僕までよくわからなくなってきてしまったよ」

国木田「とにかく、これで僕が未来人だということは証明できたはずだよ」

ハルヒ「ええ!もう疑う余地なんてこれっぽっちもないわよ!
    すごいわ!このSOS団がこんなにすごい人達で溢れてたなんて!」

ハルヒ「あ、でもまだ終わっちゃいないわよ?」

谷口「なんだ?まだなんか残ってたっけか?」

ハルヒ「キョン!……いえ、異世界人!あたしに全てを話してみなさい!」

キョン「……ああ、そうだな。最後は俺か」

ハルヒ「で、あんたのいた世界はどんなところなの!?なんで全てを知ってるのかしら?」

キョン「……俺のいた世界は、かけがえのないものだった」

ハルヒ「かけがえのないもの?」

キョン「ああ、そうだ」

キョン「すごいやつらで溢れ返っていた。世界のために自分の身を投げ出すような奴らだ」

キョン「そしてそいつらも、ここにいる谷口、国木田、佐々木と同じように不思議な力を持ち合わせていて
    同時に、SOS団のメンバーだった」

ハルヒ「……え?ちょ、ちょっと待ちなさい!SOS団のメンバー?って、どういうこと?」

キョン「ハルヒ、実はお前も俺と同じ異世界人なんだ」

ハルヒ「え?」

ハルヒ「た、谷口達の時はよくわかったけど……キョン、あんたの話は意味がよくわからないわ」

キョン「いいから聞いてくれ」

キョン「俺のいた世界では、超能力者は古泉、未来人は朝比奈さん、宇宙人は長門という3人だった
    それに俺とお前の5人でSOS団として活動していたんだ」

ハルヒ「で、でもそんなの……あたし全く知らないわよ?その世界にもあたしが存在してるってことかしら?」

キョン「いや、その世界のハルヒも、今ここにいるハルヒもどちらも同じハルヒ……つまり今俺の目の前にいるお前だ
    つまりお前は、古泉達の存在を忘れちまってるんだよ」

ハルヒ「な、なんで?」

キョン「お前は超能力者や未来人、宇宙人に異世界人の存在を強く願った
    もう気付いていると思うが、その古泉達、そして谷口達の能力はお前の願望実現能力によって生まれた力だ」

ハルヒ「や、やっぱりそうなのね……あたしが願ったから、そう望んだから存在してるってことね」

キョン「そうだ。そしてその古泉達はお前の願望によって引き起こされる事象を処理することで
    世界の均衡を保っていた」

ハルヒ「そ、そんなことが……」

キョン「自分の持つ力の意味がわかったか?」

ハルヒ「ええ……痛いほどにね」

キョン「それなら一つ質問させてもらう」

ハルヒ「なに?」

キョン「もしそんな能力をもつ人間が、世界に二人存在することになったら、その世界はどうなると思う?」

ハルヒ「そ、そんなのメチャクチャになるに決まってるわ!」

キョン「俺のいた世界……古泉達が存在していた世界では、それが今まさに現実になろうとしていた」

ハルヒ「え?ど、どういうこと?」

キョン「ハルヒの持つ願望実現能力によって、この俺に願望実現能力が芽生えてしまうあと一歩のところまできちまったんだ」

ハルヒ「なんでそんなことが……」

キョン「一つ言っておくが、俺はこの話を通じてお前を責める気なんてのはさらさらない
    全て無意識下で起こった事態であり、世界崩壊の危機に陥る理由として俺の失態も含まれているからな」

キョン「お前は忘れているだろうが……というか長門達の存在が消滅すると同時に「無かったこと」になっていることだが
    ハルヒは俺を願望実現能力の持ち主だと疑ったんだ
    まさにこの世界で俺を監視し、お前が文芸部室での俺と佐々木達の会話を聞いた一連の行動のようにな」

キョン「そして、後は長門や古泉、それに朝比奈さんの正体さえ掴めば俺に能力が備わっているという確信が持てるところまでお前は辿り着いた」

キョン「何度も言うようでくどいが、それすなわち願望実現能力を持つ人間が世界に2人存在しちまうことになる訳だ」
ハルヒ「え、ええ、そうね」

キョン「そこで長門達は、その事態をなんとしてでも避けようと最終手段をとった」

ハルヒ「最終手段?」

キョン「自身の消滅だ。この世界から自らの存在を消すことによってお前に正体を明かされるという可能性を断ちきった」

ハルヒ「な、なによそれ……」

キョン「しかしそれはただの時間稼ぎでしかなかった」

ハルヒ「時間稼ぎ?」

キョン「ああ、そうだ。事実、お前はこの世界でも俺に疑いをかけただろう?
    それは俺が谷口、国木田の入団を否定したところから始まったことであり、同時にそれは俺の失態でもある
    つまり、何度宇宙人や未来人、超能力者に異世界人が自身の消滅を行ったとしても、お前の俺への疑いは発生してしまうんだ
    例え今回のような俺の失態がなかったとしても、日々の生活で起こるお前の願望実現能力による様々な事象を体験していくうちに
    お前は俺に疑いの目を向けることになるだろう」

ハルヒ「それって……」

キョン「ああ、世界は不思議な力を持つ人間の消滅によって平和が保たれるループに嵌まってしまったということだ」

ハルヒ「ど、どうやったら抜けられるの!?」

キョン「それを説明する前に、俺の目的を話さないといけないな」

ハルヒ「目的?」

キョン「ああ。願望実現能力を持つものがその能力に自覚すると世界が崩壊する危険がある
    『こんな世界無くなればいい』と思えばもうそれで終わってしまうからだ
    では何故俺がそんなリスクを背負ってまでお前に不思議な現象を見せつけたのかわかるか?」

ハルヒ「……」

キョン「それはな、ハルヒ。俺がもうこの世には存在しない、長門、古泉、朝比奈さんの3人をどうしても助け出したかったからだ」

ハルヒ「どういうことなの……?」

キョン「最初俺はハルヒに3人の復活を望むように頼むしかないと考えていた
    だがな、知らない人間を完璧なまでに再現するというのはさすがお前でも不可能なことなんだ」

ハルヒ「そうね……今その3人を復活させてくれなんて頼まれてもできっこないわ
    というかそんなの、できるのなら既にしてるわよ……」

キョン「『知らない人間を復活させることが無理』なら『知っている人間がその人を復活させればいい』だけのことだ
    そしてこの世界で3人の存在を知っている人間は俺だけだ」

ハルヒ「そ、それって……」

キョン「ああ、ハルヒ。どうか望んでくれないだろうか。俺に願望実現能力を渡すことを」

キョン「そしてそれにはお前が能力を自覚することが必要不可欠だった
    そうでないとお前はこの話を聞いてもなんのことなのかさっぱりわからんだろう」

ハルヒ「そうね……」

キョン「そしてこの世界をさっき説明したループから脱出させる方法なんだが
    それは願望実現能力の放棄、それしかないだろう」

キョン「そもそも古泉や谷口達のもつ能力は願望実現能力が存在しているからこそ生まれたものであって
    その願望実現能力が存在しないとなると、俺を取り囲む超常現象も発生しなくなる
    つまり、お前が俺に疑いの目を向け、古泉達の正体がバレるなんてことも一切なくなる訳だ」

ハルヒ「……」

キョン「世界を救う手段は、もうそれしかない」

ハルヒ「つまりそれはさっきまであたしが体験していた不思議な現象が、全て今後発生しなくなるってことよね?」

キョン「……そういうことになるな」

ハルヒ「あの白黒の世界も、宇宙人の存在も、タイムリープだってそう
    それらが全て無くなってしまうってことよね……」


キョン「ああ、その通りだ」

ハルヒ「願望実現能力を放棄した先に待ちうけているのは何も起こらないつまらない世界」

キョン「……」

ハルヒ「あたしはそんな世界が嫌で嫌で、不思議を探し続けてきた」

ハルヒ「そして……ようやく手に入れることができた」

ハルヒ「願望実現能力を持っているということを自覚したあたしは、今ならなんだってできる」

ハルヒ「この世界に自分が必要不可欠な存在になることも
    あたしが死んだらもう地球は活動できくなってしまうような……それはあたしがあの野球場で絶望した時になによりも憧れた存在。
    そんなものにすら容易くなることができる」

キョン「ハ、ハルヒ……?」

ハルヒ「ねえ、キョン。一つ聞いてもいいかしら?」

キョン「な、なんだ?」

ハルヒ「あんたがいたその世界には、今のあたしが言った以上のおもしろいものが存在するの?」

キョン「……」

ハルヒ「どうなの?」

キョン「なあ、ハルヒ。お前は一つ勘違いしている」

ハルヒ「勘違い?」

キョン「お前は本当の意味でのおもしろさを勘違いしているんだよ
    お前の記憶にはないかもしれないがお前はあの時『超能力を持っていてもそれを使わない人間はつまらない人間だ』と言っていたよな?」

キョン「それはどういう意味だ?お前が求めているのは本当に自分が世界にとってかけがえのない存在になることなのか?
    違うだろ?」

ハルヒ「ど、どういうことよ」

キョン「何、簡単なことだ。お前が毎週催している不思議探索が答えだよ」

ハルヒ「不思議探索?」

キョン「ああ、そうだ。お前があの活動に求めている真の意味は何だ?不思議を見つけることか?違うだろうが」

ハルヒ「……」

キョン「仲間と過ごす時間を増やしたいからだろ?
    お前が本当に不思議を見つけることだけが目的なら
    超能力者の人格なんざどうだっていいはずだ。そいつが能力を使おうが使わまいが不思議は確かにそこにあるんだからな」

キョン「この先に待ちうけている世界はどうだ、よく考えてみろ。それはただの不思議でしかない」

キョン「お前が求めているのはお前の存在を認めてくれる
    お前が生きていたことを知っていてくれるようなやつの存在なんだよ」

キョン「それは最高におもしろいもんなんだぞ、ハルヒ
    そして、俺がいた……長門達が存在していた世界はそんなやつらで溢れている」

キョン「それともなんだ?お前はそんなやつらを3人も消してまで不思議を求めたいってのか?」

キョン「俺の知ってるハルヒは、少なくともそんなことを思うやつではないがな。お前はどうなんだ?ハルヒ」

ハルヒ「……」

ハルヒ「……ん……と……じゃ……い」

キョン「なんだ?よく聞こえないぞ」

ハルヒ「そんなこと思うわけないじゃない!」

キョン「……ああ、そうだろうよ。本当に大切なものがなんなのか、お前は勘違いしていたんだよ」

ハルヒ「……」

キョン「だからな、ハルヒ。後は俺に任せてみてくれないか?」

キョン「お前が俺に願望実現能力を渡してくれた暁には、俺がお前を
    本当の意味でのおもしろさで溢れている世界へと連れていってやる」

ハルヒ「……わかったわ。でも、そのかわり……」

キョン「なんだ?」

ハルヒ「おもしろくなかったら、承知しないわよ!!」

キョン「ああ、保証する。もし面白くなかったらこの俺を煮るなり焼くなり好きにすればいいさ」

ハルヒ「約束よ!キョン!」

キョン「ああ、任せろ」

キョン「なんてことがあってだな」

古泉「それはさぞかし大変だったでしょうね」

キョン「人ごとみたいな言い方をしているが、俺は命の恩人なんだぞ」

古泉「ええ、あなたには感謝していますよ。これまでにないほどにね」

古泉「しかし矛盾があるようですが……」

キョン「なんだ?」

古泉「あなたは本当に願望実現能力を放棄したのでしょうか?」

キョン「どういう意味だ」

古泉「願望実現能力の放棄、それはつまりこの世界からの不思議が消滅するということ
   の、はずですが何故SOS団が存在し、僕や長門さんや朝比奈さんまでもがその存在を認められているのでしょうか?」

キョン「こっちからも一つだけ質問してもいいか?」

古泉「はい?なんでしょう」

キョン「お前はどうなったんだ?」

古泉「どうなった……というのは涼宮さんに関する能力のことですか?」

キョン「ああ、そうだ」

古泉「どうやら完全に消滅したようですね。それに伴い機関も解散しました
   誰もが涼宮さんの能力が消失した理由を知らずにいますがね
   まあ、ある日突然備わっていることがわかったこの能力がある日突然消えたとしてもなんら不思議ではない……という考えに至ったようですが」

キョン「お前から説明するつもりはないのか?」

古泉「それはあなたが本当に願望実現能力を放棄したかどうかによって変わってきますね」

キョン「どうしても信じられないんだな」

古泉「あなたを疑っているわけではありませんよ。ただあなたの本心を聞きたいだけです」

キョン「……趣味の悪いやつだな」

古泉「そうでしょうか?至って普通のことだと思いますがね」ニコッ

古泉「なんせ普段愚痴ばかり洩らしているあなたの本心を聞けるまたとないチャンスなので」

キョン「やっぱり悪趣味じゃねぇか」

古泉「正直に言ってはどうなんです?……SOS団が好きで好きでたまらない、と」

キョン「なっ……」

長門「待たせてしまった」

古泉「おや、これはこれは、長門さん」

キョン「命が助かってよかったな、古泉」

長門「なんのこと?」

古泉「いえ、少し彼をからかいすぎましてね」

キョン「ちくしょう……ハルヒのご機嫌取りという任務がなくなった途端本性を現しやがって」

古泉「なんのことですかね?僕にはさっぱり」

みくる「ふ、ふえぇ~!遅れちゃいましたぁ!」

キョン「いえいえ、心配しなくて大丈夫ですよ。ハルヒのやつはまだ来てませんから」

みくる「え?涼宮さんまだなんですか?なんだ~……てっきりわたしが一番最後だと思ってました」

古泉「珍しいこともあるものですね。涼宮さんが毎週末の集まりに一番最後に到着するなんて」

長門「奢りは涼宮ハルヒ」

キョン「しかし、あいつの方から呼びだしたくせになんで遅刻してんだ?」

長門「原因は不明。わたしにそのようなことを探るような能力はもうない」

みくる「わたしは……後一度だけ時間移動ができるみたいです」

古泉「おや、そうなんですか?」

長門「朝比奈みくるが元々存在していた時間平面はここではない。それは当然のこと」

古泉「あなたも中々考えがまわりますね」

キョン「ああ、なんでだろうな。お前に褒められても嬉しくないんだ、これが」

古泉「それはそれは……困りましたね」

古泉「では誰に褒められるのが一番うれしいのですか?」

キョン「そんなの朝比奈さんに決まってるだろうが」

みくる「ふ、ふえぇ~!じょ、冗談はやめてくださいキョンくん!」

長門「冗談扱い」

古泉「淡い恋でしたね」

キョン「今日の不思議探索、ハルヒに休みだと伝えておいてくれないか?
    なんか目から液体がでる謎の病気に……」

ハルヒ「待たせたわね!」

古泉「おや、ようやく到着されましたか」

みくる「待ってましたよ!」

長門「激しい空腹に襲われている。すぐに移動するべき」

ハルヒ「そうね!さ、行きましょ!」

キョン「ふぅー、随分たくさん食ったな」

みくる「もうおなかいっぱいです」

ハルヒ「そうね!じゃ、会計は頼んだわよ!キョン!」

キョン「おいおいちょっと待て。一番最後にきたやつが奢るというルールはどうした」

ハルヒ「そんなのあたしの願望実現能力で今から変えてやるわよ!」

キョン「お前にはもうそんな力は備わってない!もちろん俺にもだ!」

みくる「な、なんだか慣れない会話ですね」

古泉「全くです」

長門「新鮮」

古泉「新鮮というよりなんだか悪寒がしますよ。職業病ですかね」

ハルヒ「仕方ないわね。今回だけは特別にあたしの奢りでいいわ!」

キョン「よくでかい口が叩けたもんだ」

長門「ごちそうさま」

古泉「ありがとうございます」

みくる「ありがとうございます」

谷口「ちょーっと待ったぁ!!」

キョン「た、谷口!?」

ハルヒ「あら!ようやくおでましのようね!遅かったじゃないの!」

国木田「んーっと、これは涼宮さんじゃなくて僕達が奢ることになるのかな」

佐々木「それはそうなるだろうね。何、問題ないさ
    こんな楽しい集まりに参加できるだけで僕はもう満足しているからね」

キョン「国木田、それに佐々木まで……」

ハルヒ「今回のスペシャルゲストよ!というか3人には新しく……という表現でいいのかしらね
    SOS団に入ってもらうことにしたの!」

キョン「ま、まじかよ!」

古泉「これは一層にぎやかになりますね」

長門「歓迎する」

佐々木「くつくつ、どうもありがとう」

ハルヒ「ええ、これからはもっと放課後も有効的に時間を使うべきだと思うの!」

古泉「有効的に、ですか?」

ハルヒ「そうよ!これだけの人数がいれば色々なことができるし、なによりやりたいことが山ほどあるのよ!
    1分1秒も無駄にできないわ!」

みくる「ふふっ、なんだか涼宮さん、今までにないくらい楽しそうですね」

古泉「そうですね。……ですが、それは僕らも同じではないですか?」

長門「」コクリ

谷口「へへっ、なんかこんなにも美しい女性陣に囲まれて……俺にもとうとう春がやってきたって感じだぜ」

国木田「誰も谷口のことは見てないけどね」

谷口「おい」

佐々木「くつくつ、僕も積極的に参加させてもらうよ」

キョン「……どうだ、ハルヒ?たまには今の感想を素直に述べてみるのもいいもんだぞ?」

ハルヒ「そうね…………最っ高だわ!!!!」

~終わり~

なんか終わらせ方がわからなくなったので少し無理があるかもしれませんがこれで終わりでいいかなと
ハルヒがこっちの世界が最高だと思えればもうそれでいいかなと
長い時間をかけてすいませんでした保守支援ありがとうございました
スレタイ見てもらったら分かる通り当初はただのハルヒ×キョンが書きたかっただけなんですけど
書きすすめていくうちにいつの間にかこんな話になっちゃいました
矛盾がありそうで怖いです

乙!
面白かった
今度はハルキョンも書いてくれー

>>644
ハルヒ「キョンって誰が好きなのかしら」
っての書いたことあるから暇なら読んでみてくれ

涼宮ハルヒの邪推

うん、邪推は違うな
>>660は無しの方向で
誰か考えてくれ

世界は繰り返すという意味で「涼宮ハルヒの反復」に決定で

面白かったけどこの筆者分裂読んでないな

>>707
アニメを2周したくらいで原作一冊も読んだこと無いです
佐々木を宇宙人に選んだ理由はただ単に俺が好きだからという理由だけで
細かいことは気にしてないので分裂とか読んで佐々木とその周辺の人物をよく理解してる人には気になる点があると思います……

感想とか乙とか全部読んでます
かなり嬉しいですありがとうみんな
途中で投げ出さなくてよかった

ハルヒを守れ

ハルヒを守れ

                   ___、、ノ>┐
            >::":.:.:.:.:.:.、:.<イ ト、__
       , -‐ァ'/:.:.l:..トミ:.:、::ヽヾ::\/:ヾ⌒ヽ}

       \フ/:.:.::∧! ヾヽ.,斗k-ミ:.从:.、:\
.        _/,イ:./;斗‐|- ヾ ,ィrkャ从ゞヾY:.:丶、
     r' /「:.|ノ| l:{ィチハ   弋りノ l从. {.」\:.:.: `丶、

     レ'  j:.人|从.弋ソ ,   ''' ,ハ}      \:.:.:.、:.:.ヽ、
         /:.:.:.:人{小、   r ^! ,イ }!      ヽ:.:|\:.:|`ヽ
      ,ノ:.:.:.:,'    ! > 、_ ,. 个-ァ彡个 、    }:.! Ⅳ
    ,.イ:.:.:/|l     ,、__ ノ=/ /!   l   ヽ、.  リ        SOS団を守れ
  .〃 {:.:.:/  li   r''ス `>v个.、/ l    !     \
   {  Ⅵ   ヽ  リ/ /`゙くハ≫  ,'   八.     \_
           八 !  .!! /  ,' n   人       `ー-、
             /  ', ',  リ i  ; ハ| |n/   丶、__,.ィ彡= ヘ
         /〃 } ; ,リ j  ,ィ:.しヘ. | l、ー<:¨≪≫    〉
        .//  .// 〃.// ::.::.::.: ヘ(\\ \::\ ,> "
        /   /./ _《 ,.イ彡::.:::.::.::.::.ヘ、__}  > "
.         / fニf≠ェ少イoー==-::.__::.::.ヘ`‐┴'"
   rー‐┴‐┴┴ァ'"  /       下ミ:ヘ
   .}::.::.::.::.::.:><_ /\      _{::.:ヾヘ

.     l::.::.::.:/!=:x.._、゛    ` ̄ ̄, ̄ ハ::.:.}:.ヘ
     }::./::. l:.   ヾニニニニ≠'"¨ ̄ヘ:.::.::.ヘ
    レ'::.::.::.:|:     ヾ二二シ´      ヘ\: :}

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom