上条「よう、操祈じゃねーか」 (507)

深夜の方から移動してきました。
上条さんとみさきちが幼なじみだったら
という妄想のifストーリーです。
駄文注意です。
深夜のほうでちょっとやってたから
書き溜めはなかなかあります。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1378598371

上条「よお、操祈じゃねーか」

上条「どうしたんだよ。校門の前で。何か用事か?」

上条は学校を終え、スーパーに向かおうと一目散に校門を目指していた。しかし、その校門の入り口付近でよく見知った顔を
見つけて立ち止まり、声をかけた。

食蜂「あなたと一緒に帰るために決まってるでしょぉ?幼なじみじゃないわたしたちぃ」 プンプン

食蜂操祈。名門常盤台中学の二年生である。中学生とは思えない抜群のスタイルと美貌をもつ。上条が学園都市に来る前からの友人であり、今となっては親よりも近しい大切な存在であった。

上条「幼なじみだからって一緒に帰る決まりはないと思うのでせうが…」

ありゃ?スマホからだとID変わるんでしょうか?

混乱させてしまっては申し訳ないので、
夜にパソコンから投下させていただきますね

うおーし!投下しまーす!

食蜂「嫌なのぉ?」ウルッ

上条「そ、そういう訳じゃねーよ!?俺はだな、お前が研究所に用事があるんじゃないかと思って…」アセアセ

食蜂「今日は特に用事はないわよぉ。だからこうしてあなたに会いに来れてるんじゃないのぉ」

にっこりと微笑むその笑顔に上条は少しばかりくらりとするが、そこは長い付き合い。すぐに平常心へと戻る。

上条「珍しいな、最近ずっと研究所に籠りっきりだったのに」

食蜂「まあね☆いろいろとあるのよ」

上条「まぁそれも仕方ないよなぁ。なんたって操祈はレベル5だからなぁ。そりゃ俺なんかじゃ理解できない
ようなことがたくさんあるんだろうな」

名門である常盤台中学は、学園都市230万人の中でも最高位であるレベル5の7人中2人が在籍している。
そのうちの一人が彼女、食蜂操祈である。彼女は序列第5位「心理掌握」であり、学園都市中に散らばる
精神系能力者のトップに君臨する最強の精神系能力者である。精神に干渉することならば、それこそなんだって
できるのだ。

食蜂「ふぅ…昔からすぐに卑屈になるんだから。当麻さんはもっと自信を持ちなさい。
そんなにすごい右手があるんだからぁ」

上条はレベル0。しかし彼には非常に特異な力があった。「幻想殺し」と呼ばれる
どんな異能の力も無力化できる力だ。

上条「この右手のせいで俺はいつも不幸なんだけどな…」

何年か前、食蜂は「幻想殺しは幸運すらも打ち消してしまうのではないか」という推測をした。
彼女はレベル5だけあって非常に頭がいいのである。その推測に上条はひどく納得した。

食蜂「あらぁ、それは聞き捨てならないわねぇ。私みたいな幼なじみがいて不幸だなんてぇ」ジトー

上条「ははっ悪い悪い。それもそうだな!よーし買い物行くか!
操祈も手伝ってくれよ!今日は特売なんだよ!」

食蜂「もぉ仕方ないんだからぁ。お返しに当麻さんの手料理ご馳走してくれるならいいんだゾ☆」

上条「それくらいお安いごようだ!よーし、行こう!」タッタッタッ

上条当麻 高校一年生春のことである。桜の桃色から緑に色を変え、もうすぐGWになろうという時期であった。

ピピピピピピピピッ

携帯電話に設定していたアラーム音が部屋に鳴り響く。

上条「んあー…朝か…」ムクッ

上条は寮で一人暮らしをしていた。彼はレベル0でお金がたくさんあるわけではないが、
上条に浪費癖があるわけでもなく、安定した生活を送ることができていた。

携帯電話の画面を確認する。4月30日と表示されていた。GW序盤、この日は食蜂と遊びに行こうと前々から
約束していた。ちなみに昨日は親友であり、隣人でもある土御門と、同じく仲の良い青髪ピアス(本名ではない)と
夜遅くまで遊んでいたため、若干寝不足だった。しかし、そんなことで食蜂との約束に遅れるわけにはいかない。

上条「今日は晴れだな」

窓から空を見上げて呟く。晴れ渡る青空と輝く太陽を見ると、なんだか自然と力が沸いてくる。

上条「よぉし!今日も元気に遊ぶぞ!」

ちなみに彼の成績は非常に悪い。GWの課題だってもちろんあるが、上条は気にしないようにしていた。
現実逃避にほかならないが、まだ序盤だからと心に言い聞かせる。

ブーブーブー

上条「ん?メールだ」カチ

上条「土御門から?何のようだろ。今日は操祈と遊ぶからお前らと遊べないって言ったはずだけどなぁ」

土御門『カミやん、急いで俺の部屋に来てくれ。時間がない』

上条「…なんだ?真面目な話っぽいけど」

土御門元春は、普段はふざけたしゃべり方をしているが、いざというときには頼りになる男である。
メールの文面を読む限りでは、かなり真剣な様子であった。

上条「まさか…あいつの身に何かあったのか?」

上条はだんだんと焦り始める。上条は昔ながらの不幸体質でトラブルに巻き込まれる頻度が半端ではなかった。
その彼が何よりも恐れているのが、自分のせいで他人が不幸な目に合うことだ。それだけはいけない。絶対に。

上条「待ってろよ!土御門!」

あれ?何か読んだことあるような…

デジャヴかな?

バンッ!!!!

上条「土御門!無事か!?」

上条は土御門の部屋の扉を勢いよく開け放ち、急いで靴を脱いで部屋へと上がる。
部屋はトレーニングに使うであろう様々な機械があり、そのなかに土御門はたたずんでいた。

土御門「来てくれたか、カミやん」

上条「どうしたんだよ土御門。何か厄介事に巻き込まれたのか?」

土御門「ああ、非常に厄介なことだ」

上条「そ、そりゃ一体…?」

土御門「実はな…」

上条「じ、実は…?」ゴクッ

>>36

深夜のほうから移動してきたんで、見覚えあるかもです。
なんかすいません

土御門「舞夏と喧嘩しちゃったんだにゃ~~!!」ブワッ

上条「………は?」

土御門には舞夏という義妹がいた。土御門は義妹の舞夏を溺愛しており、舞夏のためなら何でも
できるという自信と自覚を持っていた。当の本人にしてみれば確かにかなり厄介なことだろうが、
いきなり兄妹喧嘩のことで呼び出された上条としてはたまったものではない。

上条「知るかぁ!そんなことで呼び出すんじゃねーよ!操祈との約束に遅れたらどうしてくれるんだよ!
俺は帰るぞ!」スタスタ

土御門「カミやん!ちょっと待ってほしいんだにゃー!」

上条「待たねぇよ…また学校でなー」

土御門「カミやんんんんん!!」

バタン

上条「マジで急がねーと!遅刻しちまう!」アセアセ

土御門のせいで余計な時間を使ってしまった。約束の時間は刻々と迫ってきていた。

上条「うおおおお!」ダダダダ

急いで玄関から飛び出す。このまま走れば間に合う可能性は高い。

上条「まにあえええええ!!!」ダダダダ

-待ち合わせ場所-

食蜂「当麻さんまだかしらぁ?」

約束の時間まであと3分。だんだんと不安になってくる。

食蜂「何かあったのかしらねぇ…」

食蜂は幼少の頃から彼の不幸体質を知っている。また何か不幸なことに巻き込まれているのかと
毎日同じようなことを思ってしまう。しかし今日ばかりはその心配は杞憂に終わった。

上条「操祈ぃーーー!」ダダダダ

食蜂「当麻さん!」パァ

上条「わ、悪いゲホッお、遅れた」ハアハア

食蜂「ギリギリ遅れてないわよぉ。でもなんでそんなに疲れてるのぉ?」

上条「お、おう…ちょっとな…」ハアハア

上条の脳裏に土御門の顔が浮かぶ。

食蜂「ま、今ここに来てくれているってことはそんなに危ないことではなかったんでしょぉ?」

上条「ああ。心配かけて悪かったな。よし、行こうぜ」

食蜂「はぁい☆」ギュム

上条「おうふ」

食蜂が上条の腕に抱きついたことで彼女の豊満な胸が当たり、上条としてはそこに意識を集中せざるを得ない。

上条「あの~…操祈さん?む、胸が当たっているのですが…」

食蜂「当ててるのよぉ☆」

上条「あ、あのなぁ…」

彼女は上条と出かけるときいつも腕に抱きつくので、そのたびに彼は注意するが、まるでやめる気配がない。
しかし、彼も決して嫌な訳ではない。彼女は学園都市に来る前からの大切な幼なじみである。ましてや彼女には
感謝してもしきれない大きな恩があった。彼女を傷つけることだけはしたくなかった。

上条「まぁいいや。たしか時計を買いに行くんだっけ?」

食蜂「ええ。寮のお部屋にある時計が壊れてしまったのよぉ。それで当麻さんに選んで欲しくて…」テレテレ

上条「何で俺なんだよ?正直センスないですよ?」

食蜂「いいのよ。当麻さんに選んで欲しいの」

上条「ふーん。まぁ別に構わないけどな」

食蜂(もう…鈍感なんだからぁ)

食蜂は上条の事が好きだった。心の底から愛している。彼からは,お金では買えない
たくさんの大切なものをもらった。
当の本人は、その鈍感さと卑屈さで気付いていないようだが…

食蜂(まぁすぐに気づかせてあげるわぁ)フフフ


-時計とか売ってる店-

上条「うわー、さすが学園都市だな。高性能な時計ばっかりだ」

店にはたくさんの時計が並んでいた。
中には、時計と呼べるのかすら分からないほどたくさんの機能をつけまくったものもあった。

食蜂「これなんてどうかしらぁ?」

上条「へぇー、星形の時計かぁ。なんだか操祈らしくていいな。それで良いんじゃないか?」

食蜂「うふふ。じゃあこれにしちゃうわぁ」

食蜂は星形の時計を持ってレジへ向かう。が、途中であるものが目にはいった。

食蜂「砂時計………」

上条「砂時計?学園都市にも砂時計があるんだな」

学園都市は他の地域にくらべて約30年近く科学が発達しているため、砂時計はなかなか珍しい品であった。

上条「買ってやろうか?」

食蜂「え?」

上条「いや、操祈がじーっと見てたからさ。欲しいのかな、なーんて」

食蜂「当麻さんがプレゼントしてくれるの!?」ガタッ

上条(ビクッ「お、おう。砂時計くらいなら上条さんにも買えますよー」

食蜂「ありがとう、当麻さん!」ニコッ

可愛い。上条は純粋にそう思った。
しかし、ふと目に入った値段が彼の顔を青ざめさせた。

上条(5000円!?砂時計一個が!?)

予想していたより砂時計が高かったのである。

上条(おいおいマジかよ!砂時計で5000円の出費はなかなかのダメージだぞ!?……でも…)チラッ

食蜂「」ニコニコ

上条(操祈を悲しませるわけにはいかねぇ!腹くくれ!!)







店員「あざっしたー」

上条(これでいい…操祈の笑顔も見れたしな)

食蜂「当麻さんありがとぉ!とっても嬉しいわぁ!」

上条は、やはり買って良かったと思った。彼女はレベル5ではあるが、1人の中学生の女の子でもある。
しかも、彼女から聞く話では、常盤台では派閥争いなどもあり、学校生活も楽しいことばかりではないらしい。
そんな彼女の純粋な笑顔が見れただけで値段以上の価値があった。

時間はあっという間に流れていき、気付けば輝く夕日が二人を照らしていた。

上条「操祈、学校まで送っていくよ。女の子1人じゃ危ないからな」

食蜂「え?今日は当麻さんの家に泊まろうかと思ってたんだけどぉ?」

上条は一瞬呆けるが、すぐに反論した。

上条「常盤台ってそういうの厳しいってお前言ってたじゃねーか。ダメだダメだ!」

食蜂「私の改竄翌力をなめてもらっちゃ困るわぁ」ニコッ

ぞぞっ…

上条はその時の食蜂の笑顔に、一瞬背筋が冷たくなるのを感じた。

上条「お、お前の能力は凄すぎるから、無闇に使うなって言ったろ」

食蜂「」ギクリ

食蜂(当麻さんにあの事がバレてしまっては何もかもおしまいよぉ…気を付けなきゃ…)

上条は知らなかった。食蜂が能力によって常盤台の最大派閥のトップの座にいること。取り巻きの女の子たち
に自らを「女王」と呼ばせていることを。
彼には、女王どころか、自分は派閥争いに巻き込まれたという風に伝えているのだ。

食蜂(当麻さんにバレたら嫌われちゃう…)

上条「どうしたんだよ、操祈」

食蜂「い、いや…別にぃ…」

ともかく!と上条は腕を組む。

上条「俺んちに泊まるのはダメだからな?」

食蜂「はぁい…」ショボン

上条「……………」

上条「まぁ、泊まるのはダメだけど、遊びに来るならいつでもいいぞ。」

食蜂「!」パァッ

食蜂「明日行ってもいい?」

上条「おお!来いよ!」

一瞬「課題」の文字が頭に浮かぶが、すぐにそんな考えは消し去った。現実逃避に徹することにした上条。

食蜂「ありがとう当麻さん!待っててねぇ!」

上条「ああ!」

食蜂が笑顔で鼻歌を歌いながら歩いているのを見ていると、こちらまで笑顔になる。
食蜂と一緒だと落ち着く、と上条は思った。この広い学園都市で間違いなく一番付き合いが
長いのは彼女であり、一緒だと言い知れぬ安心感がある。明日も楽しもうと上条は心から思った。






楽しかったGWは終わり、季節は流れ。その日は勢いよく雨の降る6月下旬だった。

今日はこのへんにしときます!書き溜めが少なくなると不安になりますからね!
また明日、同じような時間に出没するのでよろしくお願いします!

遅くなりました!もうすぐ投下します!

ザアアアアアアアア

上条「雨か…不幸だ…」

上条は教室の窓から外を見渡してうなだれた。あいにく傘を持っていないのだ。
正直自業自得ではあるのだが。

青ピ「カミやん、どしたんや?そんなうなだれて」

上条「傘がないんだよ…」

青ピ「あららー、そりゃあかんな。貸そうにも僕はカッパ派やねん」

上条「高校生がカッパ来て下校してるとこなんて見たことねーよ」

青ピ「ま、今日はめずらしく僕も用事があるんや。すまんけど帰らせてもらうでー」

上条「おう、じゃーな」

教室の窓から、カッパを着た青ピが全速力で校門を出ていく姿を眺める。なかなかシュールだった。

上条「ん?あれは…」

青ピが通り過ぎた校門の近くに、常盤台の制服が見えた。

上条「操祈か!おおお!傘持ってるじゃねーか!」

きっと自分は傘を持っていっていないことを見抜かれていたのだろう。その気遣いはすごく嬉しかった。

上条「操祈を待たす訳にはいかねぇ!急いで校門に行こう!」ダダダダ

上条「おーい!操祈ー!」

食蜂「当麻さん!やっぱり傘忘れちゃってたのねぇ」フフ

上条「いやー助かったよ。ありがとな、操祈」

食蜂「長い付き合いだもの。当麻さんなら絶対忘れてると信じてたわぁ」

上条「嫌な信じ方だなおい」

傘をさして二人は歩き出した。同じ歩幅で。さながら恋人のようで。

上条「俺んちよってくだろ?何か温かいもの出すよ。今日は少し冷えるからな」

食蜂「もちろん寄らせてもらうわぁ。そのまま泊めてくれてもいいのよぉ?」

上条「だめだっつの」

食蜂「なんでよー。昔は一緒のお布団で寝てたじゃなぁい」プンプン

上条「そりゃ子供の頃だろ。今はもう違うっての」

食蜂「むー」

食蜂「ホントのところはぁ?」

上条「そりゃお前ついつい過ちを犯してしまわないように-って違う!無しだ無し!今の無し!」アセアセ

食蜂「///////」カァ

食蜂(狙ってたわけだけどぉ、まさかホントに言っちゃうなんて…///)

その後なんとなく気まずい雰囲気が流れた。上条は顔をそらし、食蜂は顔を赤らめたまま
うつむいている。それも仕方ないことであろう。そんな話の後に上条の家で過ごそうというのだから、
緊張しないほうがおかしい。

上条「つっつつ着いたぞ」

食蜂「は、はい///」

上条(なぜに敬語!?とりあえず動揺し過ぎだろ俺は!平常心だ!大丈夫、平常心で
いさえすれば何の問題も起こらねぇ……はず)

食蜂(当麻さん動揺してるのかしらぁ?もしかしたら、告白するチャンスかもしれないわねぇ////)

今まで彼への告白は一度も成功していない。しようと思っても彼のペースにのせられてしまい、
どうにも思い通りにいかないのだ。

食蜂(今日で長かった片想いも終わるのねぇ…)シミジミ
チラリと上条の方を一瞥する。彼はすでに、普段と何ら変わりない表情だった。
それがなんだか悔しくて、絶対に告白してやろうと息巻く。

部屋に着くなり、食蜂を部屋に座らせた上条は台所へと直行した。

上条「緑茶と紅茶とコーヒー、どれがいい?」

食蜂「紅茶をお願いするわ」

上条「りょーかい」カチャカチャ

鼻歌を唄いながら慣れた手つきで紅茶を作る上条。先ほど見せた動揺はすっかり無くなっているようであった。
その余裕っぷりになんだか釈然としない食蜂。もしかしたら、自分はただの幼馴染としか見られていないの
ではないかと思ったが、すぐに思い直す。先ほどの動揺からして、女の子として意識されているのは間違い
ないはずだ。
彼の頭の中を覗ければ一番早いが、彼の持つ幻想殺しによってそれは不可能である。

補足!みさきちの能力は上条さんに一切効かない設定にします!
そこらへんのご理解よろしくお願いします!


そのうち部屋中に紅茶の匂いが広がる。心を落ち着かせるような匂いだった。

上条「ほーら、できたぞー」スタスタ

上条は二人分の紅茶を机の上に並べる。

食蜂「ありがとう。いただくわ」コクッ

とてもおいしい。食蜂が大好きな味だった。何も言わずとも自分好みの紅茶を淹れてくれるのは
この学園都市において、幼馴染である彼だけだろう。
彼は料理だって洗濯だって掃除だって、ほとんどの家事は人並み以上にこなすことが出来る。
女の子として悔しい、とは全く思わない。

食蜂は、長く彼と一緒にいて、なぜだか上条には「家事をしていてほしい」という漠然とした思いがあった。
もしも彼と結婚できたら、ぜひとも主夫をやってもらいたいところである。
自分はレベル5であり、金銭面で彼を困らせることは一生ないだろう。

食蜂(そして今日が結婚への第一歩…絶対に告白を成功させちゃうゾ☆)

彼の淹れてくれた紅茶を飲みながら改めて決意を固める。すると上条は、またも台所へ向かい、何かを探していた。

上条「お、あったあった」

何かを見つけたらしく、それをもってきた。

上条「ほら、これ。土御門の妹が昨日お裾分けしてくれたクッキーだよ。俺も少し食べたけど、めちゃくちゃ
美味しいんだぞ」

クッキーが綺麗に並べられた皿を食蜂の前に置いて、上条はようやく腰を降ろした。

食蜂はすぅっと息を吸ってゆっくり吐き出す。すでに準備は出来ていた。

食蜂「ねぇ、当麻さん。大切なお話があるんだけど、いいかしら」

高鳴る鼓動を必死で抑え、あくまでも静かに告げる。
上条は、急に雰囲気の変わった食蜂に若干驚きつつも、その問いを快諾する。

上条「おう、別にいいぜ。何でも言ってくれ」

食蜂「えっとね…わた『ピピピピピ』…へ?」

上条の携帯電話の空気を読まない無機質な着信音が、食蜂の声を遮る。

上条「お?悪いな操祈。ちょっと電話に出てくるよ」

上条は携帯電話を持って少し離れたところに行き、電話に出た。一方の食蜂は

食蜂「」

食蜂「」

どれだけタイミングが悪いのだろうか。一世一代の告白をしようというときに、それはないだろうと思った。
誰が電話をかけてきたのか知らないが非常に恨めしい。
食蜂が負の感情にとらわれていると、電話中の上条から驚きの声が上がる。

上条「な、なんだって!?本当か土御門!!」

相手は彼の友人である土御門のようである。
いったいどうしたというのだろう。

上条「あぁ!分かった、すぐいくぞ!」

電話を切った上条は、素早く食蜂のもとへ駆け寄る。

上条「操祈!ごめん、急用ができちまった!すぐ戻るから待っててくれ!」

早口でまくし立てると、すぐに玄関へと向かう上条。あまりにも突然すぎて食蜂は何がなんだか分からない。

食蜂「ち、ちょっと待ってよぉ!一体何が起こってるの?」

せめて理由くらいは聞いておこうと食蜂は玄関で靴を履いている上条に問いかける。

上条「土御門からの話では、ウチのクラスメイト2人が大勢のスキルアウトに囲まれていたらしい!
まだ暴力は振るわれていないようだけど、いつ振るわれるか分からない!いくら土御門でも1人じゃ
きびしいだろ!?だから俺が…」

ものすごい勢いで喋りまくる上条。今の彼には余裕がない。誰の目から見てもそれは明らかであった。

食蜂「お、落ち着いて当麻さん!あ、そうだ!私も一緒にいけばいいのよぉ!私なら一瞬でスキルアウトを
操れるわよぉ」

上条「……気持ちは嬉しいけど、やめといたほうがいいぞ」

食蜂「な、なんでよぉ!」

上条「ここから少し離れたところなんだよ、そこは」

食蜂「そ、それがどうしたっていうのぉ?」

上条「お前全然体力ねーじゃん」

食蜂「」

上条「操祈が走りきれる距離じゃない。だからここで待っていてくれ。お前の気持ちは受け取ったよ。
ありがとうな」ナデナデ

そう言い残すと上条は全速力で目的地へと向かう。今頃、土御門がたった1人で頑張っているはずだ。


食蜂「絶好の…チャンスだと思ったのにぃ…当麻さんのばか…」

しかし彼を責めることなどできるはずがない。彼は老若男女問わず困っている人がいれば絶対に助けていた。
彼は以前それを「偽善だ」と皮肉っていたが、食蜂はそう思わない。彼ほど素晴らしい人格者はいないと確信
している。そんな彼に自分は惚れたのだ。

食蜂「どうか無事でね…当麻さん」

上条「ここから少し離れたところなんだよ、そこは」

食蜂「そ、それがどうしたっていうのぉ?」

上条「お前全然体力ねーじゃん」

食蜂「」

上条「操祈が走りきれる距離じゃない。だからここで待っていてくれ。お前の気持ちは受け取ったよ。
ありがとうな」ナデナデ

そう言い残すと上条は全速力で目的地へと向かう。今頃、土御門がたった1人で頑張っているはずだ。


食蜂「絶好の…チャンスだと思ったのにぃ…当麻さんのばか…」

しかし彼を責めることなどできるはずがない。彼は老若男女問わず困っている人がいれば絶対に助けていた。
彼は以前それを「偽善だ」と皮肉っていたが、食蜂はそう思わない。彼ほど素晴らしい人格者はいないと確信
している。そんな彼に自分は惚れたのだ。

食蜂「どうか無事でね…当麻さん」

>>77
すみませんミスです!

とりあえず今日は投下終了とさせていただきます!
正直書き溜めがなくなってきてビビッてます!
明日の夜も同じような時間帯に投下します!

上のほうで言われてましたが、インポテンツさんは8番目くらいに好きなキャラです!
見ていただいた方々ありがとうございました!



深夜の方から引っ越してきたのならあちらのスレでアナウンスしといたほうが良いのでは?

>>80
おっしゃるとおりですね!さっそくしてきます!

あざーす!もうちょっとで投下します!

食蜂(当麻さんならきっと大丈夫.....今はそれよりも....)キョロキョロ

好きな男の部屋に自分ひとりだけ。そして彼女の目の前には彼がいつも使っているベッドがある。

食蜂(寝転がってみたい...枕を抱きしめてみたい...)

激しい衝動に駆られる。欲望の赴くままにベッドに飛び込む食蜂。

食蜂(当麻さんの匂い.../////)

幸福感に包まれた食蜂は、先ほどの気疲れからかすぐに眠ってしまった。

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

~♪~♪~♪~

食蜂「ほえ?」ガバッ

携帯電話の着信音だ。寝ぼけ眼でそれを見つめる。

食蜂(何よぉ...人がせっかく気持ちよく寝てたって言うのに...)ウトウト
食蜂「はぁい?」

上条『よう操祈』

食蜂「と、当麻さん!?」

自分はどうやら本当に寝ぼけていたらしい。着信音が誰から来たのか
も確認していなかったらしい。大好きな幼馴染の声を聞いて一気に覚醒する。

上条『あのさ...俺...』

食蜂「ど、どうしたの?」

上条『入院しちまったよ』ハハハ

乾いた笑い声で彼はそういった。

食蜂「えええっ!?入院ですってぇ!?」

上条『いやー、まさかあんなにも人数が多いとは上条さんも予想外でしたよー』ハハハ

聞けば、最終的には15,6人ものスキルアウトがいたらしい。食蜂の想像をはるかに超えていた。
多いとは言っても、4,5人とかその程度だと思っていたからだ。その数の相手をたった二人で
相手にしていたとなると、入院ですんだのは大健闘だといえるだろう。

食蜂「そ、それで怪我の具合はどうなのぉ?」

上条『全治一週間だとさ』

食蜂は激しく後悔した。確かに自分の体力では、目的地にたどり着くのはかなり難しかった
かもしれない。だが食蜂の能力を持ってすれば15,6人程度は一瞬で掌握出来ただろう。
自分に体力がないばかりに、彼に入院するほどの怪我を負わせてしまった。

食蜂「あ....わ、私...」

上条『........なぁ、操祈』

上条の声でハッとする食蜂。

上条『私のせいだー、なんて思ってんじゃねぇだろうな?』

少しばかり怒ったような声で上条は問う。

食蜂「あ、当たり前でしょう?私に体力がないばっかりにあn」

上条『違ぇよ』

上条は彼女の言葉を否定する。先ほどと違い、その声は今まで聞いたことがないほど優しい。

上条『俺がお前に言ったんだろうが。お前はくるなって。だからお前が気に病むことは一つもない』

だからと言って、彼が必死に戦っている時に自分は「上条さんの匂い////」などといって彼のベッドで
昼寝していたのである。罪悪感でいっぱいだった。しかし彼はこれ以上言っても、「お前は何も悪くない」
の一点張りだろうということは長年の付き合いでわかる。食蜂にできることは一つだけだ。

食蜂「お見舞い...行くから」

上条『ああ、待ってるよ。じゃあ』

電話を切る。時刻は既に19時をまわっていたが、今の食蜂には時間なんてどうでもよかった。
急いで部屋をでて、あたりをウロウロとする。

そこらへんに停車していたおっさんを見つけると、バッグからリモコンを取り出し、ボタンを一押しする。

おっさん「」

食蜂「病院まで連れて行って!早く!」

おっさん「ハイ」

とんでもない速度で病院までの道を走らせた。しかし途中で警備員に違反切符をとられてしまい、
停車を余儀なくされた。

食蜂「んもう!つかえないんだからぁ!」プンプン

病院まではまだ少し距離がある。また別の運転手を操らなければと、食蜂はおっさんの洗脳を解き、
車から出て行った。

おっさん(あれ...なんで俺はこんなところに?てかなんで違反切符?あれ?)

その後のおっさんの苦労は知ったことではない食蜂であった。

おっさん(´;ω;`)ブワッ

その後ももう一台の車に違反切符をとらせたが、ようやく病院についた食蜂。
受付に「もう面会時間はおわりですよ?」と言われたが洗脳してことなきを得た。
上条の元へと、少ない体力を振り絞って走る。

食蜂「ハアハア...当麻さん!」ガラッ

上条「お、おお!?操祈!?なんでこんな時間に?」

食蜂「そんなこと、今はどうでもいいでしょう?当麻さん」

上条「お、おう...」

上条は食蜂のほうをチラリとみると、息が荒い。もしやかなり急いで来てくれたのだろうか。
実際のところ、確かに彼女は急いでいたが、息が荒いのは病院を少し走っただけである。
上条はそんなことなど露知らず、ただひたすら彼女の思いやりに感動していた。
変わりに二人の運転手が被害を受けたことを彼は知らない。

食蜂「ごめんなさい....」

上条「もういいって。さっきも言ったけどお前のせいじゃないんだからさ」

食蜂「うん...」

未だ罪悪感は消えない。が、彼はそんなものを感じて欲しくないようなのであまり考えるのは
よしたほうがいいと思った。


上条「お見舞い...ありがとな」

食蜂「う、うん...」

食蜂「そういえば土御門さんは?」

上条「ああ、あいつは別の病室だよ。あいつは普段からかなり鍛えてるからな。
俺よりも早く退院できるそうだ」

食蜂「そう、なんだ」

昔から思っていたが、彼は相当異常である。自分も人のことは言えないが、
上条のそれは常軌を逸している。
自分が関係ないことに首を突っ込んでは、こうして入院するほどの怪我を負わされている。
それでいてなんてことはない、と言うように笑っているのである。
しかし彼は決して見返りなどは求めない。
完全なる「善」であり、自分のような人間が彼の隣で一生を添い遂げようとするのは、
周りの目にはどのように映るのだろうか。

このままだとどんどんマイナス方面へと考えてしまいそうだったので、
少し明るい話題を考える。

食蜂「そういえば、当麻さんから砂時計を贈ってもらったことがあったじゃない?」

上条「もちろん覚えてるぜ」

食蜂「あの砂、すごく綺麗なのよぉ」ニヘー

上条「そういってもらえると買ったかいがあったよ。良かったな」ニコッ

食蜂「えへへ/////」

食蜂はかすかに顔を赤らめて笑う。彼女の笑顔は見ていて非常に愛らしい。
ずっとその笑顔を守りたいと、そう思った。

食蜂「もうね、何回でもひっくり返してみたいって思っちゃうのよぉ」

上条「あはは、そんなにかよー」

平穏な日常。心落ち着く幼馴染とのひと時。そんな日々がずっと続けばいいと、そう思っていた。


一週間が経ち、上条はめでたく退院した。
その後も幸せな日々が続く。食蜂は今だに告白できていなかったが。


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時は流れ、夏休みまでもう少しという時期。
外では、けたたましいセミの声が鳴り響いていた。

ひとまずここまでとさせていただきます!
もっと投下したいんですが、眠いんで寝ます!
読んでくれた方ありがとうございました!

インさんディスられすぎてワロタwwwwwwwwww

投下します!もうちょっとで!

-------7月18日-------

上条「もうすぐ夏休みかーはええなー」

食蜂「ええ、楽しみね。夏休みも一緒に遊びたいわねぇ」

上条「ああ。そうだな」

食蜂は学校帰りに上条の部屋に寄り道していた。
もうすぐ夏休みということもあり、食蜂のテンションはいつもより高い。
対して上条は、夏休みが補習三昧と言うことがわかっているのかテンションは高くない。

食蜂「でも、私は夏休みの最初のほうは研究所に通わなくちゃならないのよねぇ」

ひどく残念そうに彼女は言う。研究所は彼女にとって退屈でしかないのである。

上条「別にいいさ。夏休みってのは長いからな。いろいろと」

しかし、食蜂には夏休みに入るまでにどうしてもやりたいことがあった。
昨晩ようやく腹をくくったところである。

食蜂「ねぇ、明日の放課後にちょっと話があるんだけど.......」モジモジ

上条「え?今すりゃいいじゃん。言ってみろよ」

食蜂「あ、明日!明日言うから!」

上条「ふーん?まぁかまわないけどな」

食蜂が上条に明日伝えたいこと。それは彼に好きだという長年の気持ちを伝えること。
今まで失敗に終わってきたが、明日は絶対成功させてやろうと言う今までとは一線を
画す覚悟であった。なんとしてでも夏休み前には彼と恋人になり、それからの夏休み本番を
全力で楽しみたかった。

食蜂「じゃあ、17時にあの店でね、当麻さん」ニコッ

上条「おう、わかった」ニコッ

食蜂「じゃあ今日のところは失礼させていただくわぁ」

上条「自分で言っといて遅れんなよ?wwww」

食蜂「あら、それはこっちのセリフよぉ」クスクス

上条「じゃあ、また明日な」バイバイ

食蜂「はぁ~い、また明日ね」フリフリ

ー学舎の園ー

自室に入るなり、食蜂はベッドの上に寝転ぶ。

食蜂「明日は...絶対に成功させてやるんだからぁ...それで、当麻さんとの夏休みを満喫するのよ...
そしてそのまま結婚して、当麻さんのお嫁さんに////」

ふと部屋に飾ってある砂時計が目に入る。それを取りに行き、またもベッドに寝転ぶ食蜂。
砂時計をひっくり返す。たまっていた砂が重力に引かれてサラサラと心地よい音を立てる。
部屋の電気にすかして眺めると、さながら大量の星粒が大空を離れて自分の元へと降り注いでいるように
見えた。

この砂時計は彼にプレゼントしてもらって以来、唯一無二の宝物となっていた。
この砂時計を毎日かかさずひっくり返して、その輝く星粒のごとき砂を眺めるのが
日課となっていた。これを見ていると、不思議と明日も明後日もうまくいくような気がした。








一生大切にしたいと思った。この砂時計も、彼との思い出も。


きっと彼もそう思っているんだろう。
自分との思い出を彼はずっと大切にしてくれるはずだ。

--------7月19日--------


チュンチュン...

食蜂(朝か...)ネムネム

今日私は告白する。長年想い続けた彼へ。

食蜂(気合は十分!がんばるわよぉ!)

景気づけに砂時計をひっくり返す。サラサラと相変わらず心地よい音が流れた。

上条「ふぁ~あ...ねみぃ」アフアフ

ぐっと体を伸ばしてあくびをする上条。体が少しほぐれる。

上条「今日も学校頑張りますかっと」

今日の夕方には食蜂との約束がある。補習はどうやらサボるしかないようだと
上条は苦笑する。

重い腰を上げて顔を洗いに行く。冷たい水で顔を洗うと、ようやくスッキリと
目が覚めた。

食蜂が自分に伝えたいこととはなんだろう?昨日から考えているが、さっぱりわからないのだ。

怒られるようなことをした覚えはないし、あのときの彼女の雰囲気はそういったものではなかった
と思う。かといって、わざわざ呼び出してお礼されるようなことをした覚えもなかった。
彼女には彼女の考えがあるだろう。それ以上余計なことは考えないことにした。

上条(さて、支度するか)

ガラッ

上条「はよーす」

土御門「ーーーーいや、だからー......お!!おはようだにゃーカミやん」

青ピ「おはよーさん」

二人の友人と軽く挨拶を交わす。二人はなにやら話の途中らしかった。

上条「何話してたんだ?」

土御門「メイド服に一番ふさわしい属性について議論をしていた最中だったんだぜい」

青ピ「僕はやっぱピンク髪ロリこそ至高やと思うんやけど、つっちーは黒髪デコ出し妹系メイドに死角なし
と言い張ってるんや!確かにつっちーの言い分もよーわかる!!わかるで!黒髪で妹属性もちのメイドさん
はそらもう素晴しいやろなぁ!!せやけどな!?!?ピンク髪ロリメイドの姿を思い浮かべれば、その差は
決定的に明らかやねん!!!!!おいカミやん!思い浮かべてみ?な?理解できたやろ!!?まずキッチン
ンンンン!!キッチンまで背が届かずに踏み台を使って僕のためにいっっっしょうけんめいに料理を作って
くれてる姿を!雰囲気を!!その小さな背中を!!!思い浮かべたかぁ!?思い浮かべたならひとまず良しと
したるわ!!そして次ぃ!食事中や!!そのくりっとしたつぶらな瞳で『おいしいですか?先生の料理は』と
心配そうな顔をしつつ、さらに首をかしげつつ聞いてくるぅ!!カミやんはなんて答える!?まあ僕はな、
女心を理解してるから余裕で答えられるんやけどな!聞かせてやるわ!最善の答えを!満面の笑みでな、
『小萌せんせの作る料理は何だって最高やで』ってなぁぁ!!これが最善の答えやねん!!!恥ずかしがりつつも
嬉しそうに頬を赤らめるせんせ!!くぅ~~最高やで!!どうやカミやん!!!もう理解したやろ!?
ピンク髪ロリメイド教師こそ最高だってことがっっっっ!!!!!!!!」

上条「うるせーよド変態」

青ピ「」

少し短いですが今日はこれで投下終了とさせてもらいます!
もう書き溜めがほとんどないです!いままでよりもちょっとばかし短くなるor毎日できないけど溜めるかのどっちか
になります!みなさんの意見も参考にさせていただきたいです!

読んでくれた方々ありがとうございました!

昨日はお騒がしてすいませんでした。

今日の22時頃に投下させていただきます。

投下します!

土御門「変態は置いといて、カミやんはどの属性が一番だと思う?」

上条「うーん、そうだな~....金髪巨乳かな。メイド服との相性は抜群だと思うし、何より王道中の王道
だろ?好きなやつも多いと思うぜ」

青ピ「それ思いっきりカミやんの幼馴染やないかい!!」

土御門(お前は普通に小萌せんせとか言ってたろ)

青ピ「なんやなんや!?もう付き合うてんのか!?」

青ピの言葉でざわめきだすクラスメイトたち。女子は不安そうな顔をし、男子は歓喜の表情で満ちていた。
女子から圧倒的な支持を持つ上条が恋人を作れば、クラスの女子がこちら側に流れてくると期待しているの
である。

上条「まさか!あいつはレベル5だぞ?俺みたいなレベル0があいつと付き合おうなんておこがましいぜ」

土御門「そんなことないと思うけどにゃー....」

土御門は上条の部屋に遊びに来る食蜂をけっこう見たことがあるが、どうみても彼女はベタ惚れだった。
それで気づかないのは彼の鈍感さと卑屈さによるマジックコンボのせいだろう。

一方、上条に恋人がいないことを知ったクラスメイトたちは自分の席に戻っていった。
女子は嬉しそうな表情で、男子は不満げな表情であった。


ガラッ

小萌「はーい、しずかにしてくださ~い。HR始めますよ~」

青ピ「小萌せんせー今日も可愛いな~」

小萌「もぉ~いいから早く席についてください!」プンプン

青ピ「は~い」

小萌「皆さんも知ってのとおり、明日から夏休みでーす」

一同「ひゃっほおおおおおおおおおおおおおぅぅ!!!!!」

小萌「し、静かに~!」

ちっちゃい体で頑張っている小萌を横目に、クラスメイトたちと盛り上がる上条だった。

~昼休み~

青ピ「そういやぁカミやん」モグモグ

上条「ん?どうした?」モグモグ

青ピ「少し前のこと何やけど、街中でめっちゃ焦ってたカミやんを見たんやけど、なんかあったん?」モグモグ

上条「あーあれな~....最近常盤台のビリビリ中学生にところかまわず襲われるんだよな....それも
ハンパじゃねぇ電撃でさ....」モグモグ

土御門「それってもしかして超電磁砲かにゃ?」モグモグ

超電磁砲<レールガン>とは、学園都市第3位である御坂美琴の通称である。七人いるうちのレベル5で
世間的には最も有名なレベル5で、常盤台中学に在籍している。目立った悪行はせず、レベル5の中では
かなりまともな常識人だといわれている。また、学園都市に大勢存在する同系統の能力者との差は圧倒的で、
様々な応用の利くオールラウンダーである。

上条「そんなことを言ってたような気もする。ま、根はいいやつなんだけどな....」

青ピ「カミやんはいったい何をしでかしたんや...」

上条「ええ~助けようとしただけなのになぁ~」

土御門「それにしても、レベル5の広告塔が一般人であるカミやんを襲うのはちょっとマズイと思うんだけど
にゃ~~」

青ピ「レベル5は性格破綻者ばかりって言うしな~。いくら常識があるって言ってもあくまで『レベル5の中では』
ってだけやと思うよ、ボクは」

青ピの言葉の一部にムッとする上条。

上条「操祈は性格破綻者なんかじゃないぞ」

青ピ(カミやんの前ではな...)

土御門(カミやんは食蜂の能力を受け付けないし、あいつはカミやん大好きだからにゃ~....)

土御門と青ピは以前、街中で彼女が能力で取り巻きの女子生徒に好き勝手しているのを目撃したことがあった。
口答えをした女子生徒にカロリーが高そうなものばかり大量に食べさせたり、大勢の人々の前で奇声を上げさせたり、
へんてこなダンスを躍らせたりしていた。

土御門(まぁでもカミやんへの気持ちは本物っぽいからにゃ~。そこだけは信じれるかな)

青ピと土御門の彼女に対する評価は決して高いものではなかった。
だが実際のところ、食蜂はレベル5の中ではかなりの穏健派である。
すでに何人もの人間を殺めてしまっている第2位、第4位や、一般人(上条限定)を致死量の電撃や
切れ味抜群の砂鉄の剣で襲う第3位など、問題行動の目立つレベル5だが食蜂はイタズラ(陰湿ではあるが)
にとどめている。彼女の「心理掌握」さえあれば、国一つを荒廃させることなど容易い。それほどの力を
持ちながらもイタズラ程度にとどまっているのは、彼女の中で上条当麻という大きな抑止力が存在しているからだった。
彼はまったく自覚していないが。食蜂は彼に嫌われることを極度に恐れているのである。

青ピ「ま、レベル5についてはここらで一旦おいとこうや。つっちー、カミやん。今日の放課後ゲーセン
行こうや」

上条「俺今日は用事あるからパス」

土御門「同じく」

青ピ「なんや付き合い悪いな~」

上条「悪いな、また誘ってくれ」

青ピ「はいよ~」

学校を出た上条は食蜂と約束していた店に向かった。その店は、自分たち二人が学園都市に来て初めて
訪れた喫茶店だった。ここのコーヒーはとてもおいしい。立地は良くないが、その味に惚れた客から口
コミで広がり結構な人気が有った。

上条(操祈はもう来てんのかな?)カランコロン

白髪の店長「おォ、上条じゃねェか」

上条「ちわっす店長」

最近颯爽と現れた期待の新人店長である。まだ若いが一流のバリスタであり、客からの信頼も厚い。

白髪の店長「第5...食蜂さンならあっちの席だぞ」

上条「ありがとう店長」

明日本気出します。読んでくださった方々ありがとうございました!

もうちょいで投下します!

上条「おーい、操祈。ごめん待ったか?」

食蜂「と、当麻さん!ううん、全然大丈夫よぉ!」

食蜂はなんだか落ち着きがなかった。顔は真っ赤だしうつむいている。上条はそれを不思議に思いながら
も食蜂の向い側の席に腰を下ろす。

食蜂(あんなに張り切ってたのに....いざ本人と対面したら緊張しちゃうぅ/////)

今朝は十分気合を入れてきたつもりだったが、やはり本番ともなると緊張はピークに達していた。
とにかく落ち着かなければ―。

上条「ありゃ?まだ何にも注文してないのか?」

食蜂「え?う、うん...当麻さんが来るまで待ってようと思って...」

上条「そりゃ悪かったな~、よし、今すぐ頼もう」

食蜂「う、うん」

白髪の店長「お待たせしましたァ」

上条「ありがとう店長」

食蜂「・・・・・・・」

白髪の店長「今回はいつにも増してうまく仕上がったぜェ」フンス

上条「どれどれ・・・・・」ズズッ

白髪の店長「どうだァ?」ハラハラ

食蜂「・・・・・・・・・・・・・」

上条「うまい!さすが店長!」

白髪の店長「」ホッ

食蜂「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

白髪の店長「喜んでもらえて何よりだァ、ゆっくりしていけよ、上条に第5....食蜂さン」スタスタ

上条「おう!ありがとな店長」フリフリ

食蜂「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

上条「…さてと」

上条がふいに言葉を発する。ビクッとする食蜂。

上条「コーヒーも来た事だし、そろそろどうして俺を呼んだのか教えてくれないか?」

食蜂「!!!」

上条「昨日からずっと考えてたんだけど、さっぱりわからねえんだよ。そろそろ教えてくれよ」

ついに来た。この時が。
食蜂としては、あちらから問いかけられて正直助かった。このままだとずっとキョドっていたかもしれない。

食蜂「…ええ、今から教えてあげる……心して聞いて欲しいの……」

長年思い続けた彼に、ついに自分の想いを伝えるときが来たのだ。

目を閉じる。息をすう。目を見開く―。

食蜂「私とあなたは、昔からいつも一緒にいたわよねぇ」

上条「なんだよあらたまってwwww照れちゃうだろwwwwww」

冗談っぽく茶化した上条だったが、食蜂の真剣な表情を見て雰囲気をようやく察知し、自分も真剣な表情
へと変わる。


食蜂「…ねえ」




食蜂「私が世界で一番幸せだと思ったこと。わかる?」




上条「……………………いや、わからねぇ」




食蜂「あなたの幼馴染でいられたこと、よ」

くるのか⁉


上条「…………大げさd「いいえ、大げさなんかじゃないわぁ」

食蜂「あなたは気づいていないかもしれない。私にとってあなたと言う存在がどれほど大切でかけがえのないものなのか。
私はあなたがいるから頑張れる。あなたがいなければ何もできなくなる。あなたは私にとって、生きる価値そのものなのよ。
昔も、今も。そして………」





食蜂「これからの未来も」



食蜂「でもね」



食蜂「これからの未来は、私だけじゃなくて、あなたにもそう思って欲しいな」





食蜂「世界で一番大好きなあなたに」

  ,ノ)   (ヽ、
 ( 三) (三 )
  \\(⌒\\

    \(´・ω・`))
     |    .|    だから愛してんねんてお前のこと♪
   _(⌒`   |           テレレレーン

  (__)⊥、 .|
       __| .|      
      (__)


  ,ノ)

  ( 三(⌒─-⌒)
   \((´・ω・`)(ヽ、
    ヽ、   (三 )
      |   |´     一生大事にするって誓ったあの日♪YO!
    _(⌒   |                
   (   ]、 .|_
   . ̄ ̄ [__) 

訪れる静寂。時間にすればほんの3秒くらいの静寂が彼女には痛いほど長く感じた。

上条「………お、俺で……」

不意に上条が口を開く。

上条「いいのか?俺なんかで」

今さらを言っているのだろうかこの朴念仁は。答えなど一つしかない。

食蜂「あなたじゃなきゃ嫌よ。私はあなたしかいらない」

上条は顔を真っ赤に染めた。彼のこんな顔は見たことがなかった。

上条「ぁ……ありがとな…操祈。俺、嬉しすぎてやべぇ…正直、お前は俺みたいなレベル0と幼馴染だってことが
恥ずかしいんじゃないかって思ってて……まさか好きっていってもらえるなんて……思いもしなかったから……」

しどろもどろになりながらも声を絞り出す上条。若干涙声な気もする。

食蜂「バカねぇ。そんなこと思うわけないじゃない」

食蜂も涙声になりながらにっこりと微笑んだ。彼の次の言葉を待つ。

上条「……俺もお前が好きだ……」

食蜂「……うん…っ」


ワアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!

今まで二人の話に聞き入っていた客たちが一斉に歓喜の叫びをあげた。

客A「やったな二人とも!」

客B「いつまでもお幸せにな!」

客C「お、俺感動して泣きそうだよ…」

ポン

白髪の店長「二人の幸せな生活の始まりに、涙は見せるもンじゃねェ…だろォ?客C」

客C「て、店長ォォォ!!」ブワッ

白髪の店長「泣くなっつってンだろォが!!ぶっ[ピーーー]ぞ客Cィ!!」

とあるSSで上食に惚れてから上食に興味がわいた

>>194
タイトルおしえて

周りの騒ぎなど気にしないほど二人の世界に入っている食蜂と上条。

食蜂「・・・・ねえ、約束して?一生私と一緒にいてくれるって」

上条「ああ。約束するよ。俺はずっとお前と一緒にいる」

二人は席を立ち、互いに強く抱きしめあった。強く。強く。

食蜂「好きよ。当麻さん」

上条「俺もだ」

そして二人は見つめあい――口付けを交わした。



客たち(店長含む)の熱気はピークに達した―――。

えんだあァァァァァァァァァァァァ

現在二人は常盤台中学に向かって歩いていた。食蜂を学舎の園に送り届けるためである。
夕日が彼らを照らす。二人はしっかりと手をつないで歩いていた。誰が見たって恋人同士だというだろう。

食蜂「研究所での用事が終わったらたくさんデートしようねぇ当麻さんっ」ニコニコ

上条「ああ、もちろん」

やがて常盤台のすぐ近くまで来た。ここまで送れば大丈夫だろう。

上条「またな、操祈」

食蜂「待った!」

ビクッ

上条「な、なんだよ大声出して・・・・」

食蜂「な、何か忘れてない・・・・?//////」

なんだろうと上条は考える。忘れるとはいったいなんだろうか。そこである一つの考えが浮かんだ。

上条「お前もしかして店になんか忘れたのか?」

食蜂「・・・・・・我が彼氏ながら呆れたものねぇ」ハア

上条「な、なんだよ・・・」

食蜂「ホントに分からないのぉ?」

上条「分かってたらこんな風に呆れられてねえよ」

食蜂「・・・・・ばか」

そう言うと食蜂は彼の襟元をキュッと掴んでひきよせ、口付けする。

食蜂「おやすみのちゅーに・・決まってるでしょ・・・///////」

上条「お、おう・・・・わりぃ・・・////」

食蜂「夏休みのデート、楽しみにしてるから/////」

上条「あ、ああ。期待しといてくれよ」

じゃあ、と上条は手を振る。

上条「またな操祈」

食蜂「またね、当麻さん」

その夜、食蜂は興奮のあまり寝付けなかった。今日はあまりに幸せすぎた。長年思い続けてきた彼とついに恋人関係
になれたのだ。そのうえ2回もキスして、食蜂はうれしさのあまり爆発しそうだった。


本当に幸せだった。


彼女にとって、人生最高の夏休みが始まろうとしていた――。



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上条「いやー、昨日はまさか操祈が好きっていてくれるとは思わなかったな~。俺は幸せ者だなぁ」


pipipipipipipipipipipipipipipipi

上条「ん?電話か」





――7月20日――

担任から「上条ちゃーん、馬鹿だから補習でーす」とラブコール。

上条「不幸だ・・・」ハア

上条「さ、さーて、天気もいいし布団でも干すか~・・・・ってか、いきなり雨とか降ったりしねえだろうな・・・」

ふと前を見る上条。そこには普通ではない光景が広がっていた。
なんと、白い修道服を着たシスターがベランダで引っかかっていたのである。

上条「ええええ~~~~~!!?」




その後、上条当麻にとって人生を大きく変えるほどの出来事が待ち受けていた――。

上条「という夢を見たんだ」

食蜂「なにそれwwww」

今日は終わりです。読んでくれた方はありがとうございました!
明日は来るかもしれないし来ないかもしれません!
あざっしたー



インデックスを回避しない>>1の挑戦力に最大限の敬意を

>>209
俺ロリコンですし

>>210
世間一般ではインデックスくらいの年はぺドになります
量電磁砲の婚合さんグループくらいからロリです
気を付けましょう

>>211
なん…だと…

不貞寝します!バードウェイちゃん大好き!!!!!!

こんばんわ!少しばかりですが投下します!
あと酉つけてみました!

上条はベランダに引っかかっていた白いシスターを見過ごすことも出来ず、とりあえず助けた。その際腕を噛まれたが
それはまず置いとこう。




禁書「君はとうまって言うんだね!私はインデックスって言うんだよ!」

上条「インデックスぅ?」

本名ではないだろう。というかこの学園都市に外国人がいるのははっきり言ってかなり珍しい。

禁書「魔法名は、Dedicatus545(献身的な子羊は強者の知識を守る)だよ!」

上条「魔法名ぃ?」

魔法名とか何言ってんだこいつ、といった風に上条は怪訝な視線を送る。

上条「おまえ、怪しいやつか?」

禁書「む!失礼なんだよ!怪しくなんてないんだよ!」

上条「ベランダに引っかかっていてよくそのセリフが言えるもんだ」

禁書「あれはちょっとばかし追われてただけなんだよ!」

上条「あやしっ!お前そんな小さいくせにお尋ね者かよ!」

禁書「どっちかというと被害者のほうかも」

上条「被害者…ねえ…」

上条は正直インデックスを完全に信用したわけではなかった。しかし嘘を言っているようにも見えない

ぐ~~~

禁書「おなかがすいたんだよ…」

上条「…なんか作ろうか?」

するとインデックスの目が輝きだす。

禁書「いいの!?」

上条「ま、簡単なモノだけどな」

禁書「かまわないんだよ!ありがとう!とうま!」ニッコリ

満面の笑みで微笑みかけてくるインデックスは非常に可愛らしかった。
ま、操祈のほうが可愛いけど――と上条は心の中で軽く自慢してみた。

禁書「なにか私も手伝おうか?」

上条「……いや、座って待っててくれ」

禁書「はーい」

上条(どう見ても料理が出来るとは思えねえ…キッチンが爆発するオチが見え見えだ……」

禁書「ちょっととうま!丸聞こえかも!」

上条「やっべ」

禁書「とうま~~」ガアッ

歯をむき出しにしてジリジリと迫ってくるインデックス。先ほど腕を噛まれたが、正直めっちゃ痛かった。

上条(どわああ!かっ噛まれる!!)



はむ


上条(あれ?甘噛み?)

禁書「……ま、料理できないのはホントだからこれくらいで許してあげるんだよ」

上条「……お前、けっこう優しいんだな。誤解してたよ」ポン

上条が彼女の肩に触れた瞬間、


パキイイイイイイン


上条「…へ?」

それは彼の持つ幻想殺しが異能の力を打ち消したときに発生する音だった。幻想殺しは異能の力をなんでも破壊する。
つまり…

バサアアアアア

インデックスの着ていた修道服は勢いよく破れ散った。彼女は下着を着けていなかった。
つまり彼女は全裸になってしまったのである。

禁書「あああああああああ!!!『歩く教会』があああ!!」

上条「ま、マジでゴメン!!!服出すからちょっと待ってろ!!!!」ガサガサ

ピンポーーーーン



いろいろと騒がしい上条宅にインターホンが鳴り響いた。

上条「あん?何だよこんなときに…」

急いで自分のシャツを引っ張り出し、インデックスに手渡した。

上条「わりい、とりあえずコレ着ててくれ。ちょっと玄関行って来る」

禁書「分かったんだよ」イソイソ

上条「はーい、どちらさまですか~」ガチャ


神裂「……すみません。こちらにインデックスと名乗る女の子が来ていませんか?」

上条「え…あ、はい。いますけど…」

神裂「私は神裂火織といいます。そしてこちらはステイル=マグヌス」

ステイル「……」

神裂と名乗る女は上条から見て一言で言うと『痴女』、ステイルという男は『すごく背が高い』というものであった。

神裂「ちょっとお話がしたいので家に入れてはくれませんか?」

上条は考える。この二人はもしかしてインデックスが言っていた彼女を追っているやつらなのだろうか。

上条(いや、この二人はインデックスの保護者という可能性もあるんじゃねえのか?二人ともいい年っぽいし。
母親が日本人で父親が外国人ってことは、インデックスはハーフだったのか。純正かと思ったけど、まあ俺外国人
なんてほとんど見たことないしな。とりあえずインデックスもこれで安全だな。よかったよかった)

上条「狭いところですけどどうぞ~」ニコッ

神裂「これはこれはご丁寧に。ではお邪魔します」ペコリ

ステイル「…」スタスタ






その後、食蜂操祈にとって最悪の状況が待ち受けていた――。



たった7レスですいませんが今回はおわりです。また明日来るかもしれないです。

読んでくれた方々ありがとうございました!新約8巻のバードウェイちゃんかわいい!!


>>1さんそのトリップ割と見かけるけどホントに大丈夫なやつ?

>>239
え?まじで?やっぱみんな考えることは同じなんだな…

じゃこれからはこの酉にします。すみませんでした!

うおおお!!とうかしまーす!!!

-7月30日-

『おかけになった電話番号は……』

ピッ

食蜂「……………………」

食蜂「…………」

食蜂「」


食蜂「当麻さんと連絡が取れないわぁ…」

夏休みに入ってからというもの、上条と一向に連絡が取れなかった。研究所にずっと篭りっきりで彼の家に行くのは不可能だった
ので、せめて電話で話をしたいという彼女の望みは叶わなかった。
またなにか大きな怪我でもしているのではないかと気が気でない。

食蜂(やっと研究所での仕事が終わったから一緒にデートに行こうと思ってたのにぃ……)

とりあえず彼の寮に行ってみようと思い、そこらへんのおっさんを操って車で彼の寮を目指していた。
すると、病院を通りがかったところである人物を見つけて車を止まらせる。

食蜂「あらぁ、取り巻きAちゃんじゃない☆」

車から降りた食蜂は取り巻きAに声をかけた。

A「これはこれは女王!ご無沙汰しております!」ペコリ

挨拶してきた取り巻きAの心をつい癖で覗いてしまう食蜂。

A『お見舞いの品、喜んでくれて良かったですわ。しかし彼女も不運ですこと。足を骨折してしまうなんて』

食蜂(ふぅん……取り巻きBちゃんのお見舞いねぇ…)

興味なさ気な食蜂だったが、さらに詳しく取り巻きAの心を覗くと驚愕の表情に変わる。

食蜂「あ、あなた!ここの病院に当麻さんが入院してるのね!?そうなのね!?」

A「え、ええ…ある病室の前を通りがかったときに確かに上条当麻という名前の札が…」

食蜂「こうしちゃいられないわぁ!!」ダッ

A「じょ、女王!そんなに走っては疲れてしまいますわよ!!」

案の定20mくらい走ったあたりで目に見えてペースが落ちてしまったが、そのまま走るのをやめなかった。
それほど上条にはやく会いたい気持ちが強いのだ。肩で息をしながら病院内にたどり着く。

食蜂「か、上条当麻さんの病室を…ハアッ…教えてくださいっ…ゲホッ」

受付「は、はい」

食蜂「はあ…はあ…」ツカツカ

息も絶え絶えに上条のいる病室を目指す。彼がひどい怪我を負ってしまったのならば、自分が看病する。したかった。


幼馴染として。恋人として。彼のそばで一生を添い遂げるものとして。

やがて彼のいる病室の前まで着いた。あんまりにも息があがっていたために、少し深呼吸をする。

すると、上条の部屋の中から話し声が聞こえてきた。

一体何を話しているのだろうと耳を澄ます食蜂。


冥土帰し「……本当にいいんだね?あの子にずっと隠し通すということは、他の人たちにも隠し通さなくてはならない
んだよ?それは生半可な覚悟じゃできないよ」


あの子?一体誰のことだ?私のこと?

隠すって何を?


上条「……前の俺が必死になって助けた娘です。なら俺が守らなくちゃダメでしょう?それに、毎日俺のことを本気で心配して
お見舞いに来てくれてます。きっと優しい娘なんですよ」ハハハ


前の……俺?一体どういうこと……?


冥土帰し「……きみは異常だ。どうしてこんな状況で笑っていられるんだい?」

上条「はは……どうしてですかね…。前の俺にも大切なもの、大切な人が存在していたと思うんですけど、それでも
困っているあいつのことを見過ごすことはできなかったんでしょうね…うまく言い表せないけど、コレだけは確かです。
前の俺の選択は間違っていなかった。だって今のあいつ、すごく幸せそうでしたから…」

冥土帰し「……君は前と変わらないね。同じような馬鹿だ」フフ

上条「はは、それは良く分からないですけど……」



………………………まさか―――

食蜂はある考えに至った。でもそれは。食蜂にとって何よりも最悪なことで。
泣きそうになりながらも、念のため室内にいる冥土返しにリモコンを向けて能力を使用し、彼の心を覗いた。


冥土帰し『まさか脳細胞が死滅しているとはね……この私が敗北するなんて』


脳細胞の死滅………?


冥土帰し『しかしエピソード記憶だけで助かったよ。もしもすべてが破壊されていたら普通の生活に戻ることのは
かなり難しかっただろう』


エピソード記憶の破壊……………




冥土帰し『それに先ほどウチの看護師から、7月19日の夕方に上条君と恋人らしき女の子が手をつないで
一緒に歩いていたという話を聞いた………彼はもう…その子のことを……』ブツッ


食蜂は心を覗くのを途中でやめた。
これ以上はもう無理だ。
辛すぎて。辛すぎて。

力なく壁にもたれかかって座り込み、うずくまる。急に世界に自分ひとりになってしまった気分だ。

寒い。暗い。怖い――。


冥土帰し「ん?きみ、どうしたんだい?」

上条の部屋から出てきた冥土帰しは、部屋の前でうずくまっている食蜂を見つけ、声をかけた。
しかし食蜂は何も言わない。言えなかった。
そこで冥土帰しは気付く。


―――この子は、例の女の子だ。



冥土帰し「……ちょっと話がしたいんだ。一緒に来てくれないかな?何の話かは言わなくても分かるね?」



食蜂「………………」コクリ

もう眠いんで寝ます!読んでくれた方々ありがとうございました!

展開速いのは許していただきたいです!バードウェイちゃんのSSも同時進行なので!
明日も多分来ます!短いですけど!

乙です バードウェイの方のタイトルを教えてください

>>264 乙! バードウェイのSSのタイトル教えてください!

>>265
>>280

すまん、俺の言い方が悪かった。書き溜めが同時進行ってことです。
このSSがいつになるか分からんけど終わったら出すつもりです。
よろしくね

今日はちょっと遅くなるかもしれません。見ていただける方がいれば幸いです。0時くらいかな

投下しまーす

-院長室-


冥土帰し「………きみの名前は?」


食蜂「…………………………………食蜂」

冥土帰し「………食蜂さん。君は以前の彼にとっての恋人、でいいんだよね?」


以前の彼――――。冥土帰しが発したその言葉に両手で目を覆う食蜂。体中が震えだした。
今の食蜂の涙を止める術など冥土帰しですら持たないだろう。


食蜂「……………はいぃ…」


両手で目を覆いながら。声を激しく震わせながら。やっとの思いで声を絞り出す食蜂。

冥土帰し「……病室での、私たちの会話を聞いていたんだろう?」

優しい声音でゆっくりと尋ねる冥土帰し。食蜂の返答を焦らず待つ。


食蜂「………」コクリ

小さくうなずく食蜂。そして、聞かなくてはならないことを冥土帰しに問うた。

食蜂「……彼の」ポツリ



食蜂「彼の記憶を戻すことは出来ないんでしょうか」



冥土帰し「無理だね」

冥土帰しはあえて即答した。もし食蜂があの病室での会話を聞いて、未だに希望を持っているとしたら、それは早めに潰さなく
てはならない。それが彼女のためだ。

冥土帰し「上条君は普通の記憶喪失とは違うんだよ」

食蜂はもう分かっていた。冥土帰しがなんと言うかを。今の上条の状況を。それでも聞かずにはいられなかったのだ。

冥土帰し「ふとした瞬間に記憶が戻ったり、なんてのはありえない。もう彼は君と過ごした日々を一生思い出すことはできない。
今の彼は、私とあの子と、ほんの数人しか知らないんだ」


食蜂「………………………………」

食蜂「…………すみません…今日は失礼させてもらいます。また明日来ますからぁ…」グスッ

目を覆いながら彼女は言った。それもそうだろう。少しぐらいは落ち着く時間が必要だろうと冥土帰しは考える。

冥土帰し「ああ…待っているよ…」


あと、と立ち去ろうとする食蜂を呼び止めた。

冥土帰し「あの子をあまり恨まないでやってくれ。私も詳しくは分からないが、聞くところによるとどうやら想像を絶する
過酷な運命を背負わされた子らしい……」



食蜂は何も言わず立ち去った。

あ、やべえ眠いわ…また明日まとめて投下しまーす
正直毎日更新はきついので明日まとめて投下したら一日休み貰います。
ごめんなさい

みんなインさん叩くのもほどほどにな
俺インさん嫌いじゃないから


投下します!!!!

ー学舎の園 自室ー


食蜂は自分の部屋に入るなり、窓の外を眺めながら立ち尽くしていた。



食蜂「…………………………………どうして」



ポツリと呟く。その疑問に答えるべき人間はもうこの世界のどこにもいないのだ。

彼と過ごした日々を思い出す。もう二度と過ごすことが出来ないであろう日々を―――

-10年前-


―――ねえ、とーましゃん


―――なんだー?


―――わたしといっしょにいてしあわせ?


―――当たり前だろ。幸せに決まってるじゃねーか


―――ほんとう!?とーましゃんだいすきよぉ!


―――あはは、急に抱きつくなよ~

11日前

-7月19日-


―――世界で一番大好きなあなたと…




―――俺もお前が好きだ…




―――ねえ、約束して?一生私と一緒にいてくれるって…




―――ああ。約束するよ。俺はずっとお前と一緒にいる…

食蜂「ずっと……一緒に……」ポロッ



食蜂「一生…私と…」ポロポロ




冥土帰し『もう彼は君と過ごした日々を一生思い出すことはできない』




食蜂「あ…」


食蜂「ああああぁぁぁぁあああああああっっ!!!!!!!!」


食蜂は泣き崩れた。その場にうずくまって、止めどなく溢れる涙を拭おうともせずに。


食蜂「当麻…さん……当麻さん、当麻さん!うあぁああぁあ!!!!」


悲しき叫びが部屋に響き渡る。
食蜂の脳裏には、彼と最後に交わした言葉がよぎっていた。







―――またな操祈



―――またね、当麻さん

翌日、彼女はひどく泣き腫らした顔で院長室へと訪れた。

食蜂「…………失礼します」

冥土帰し「よく来てくれたね」

正直なところ、冥土帰しは今日は彼女は来ないだろうと思っていた。たった一日でショックから立ち直るのは難しいと
思っていたのだが、彼女の精神力には脱帽せざるを得ない。

冥土帰し「さて、では昨日の話の続きといこうか」

ここのみさきは親友だと思ってた真月は実はベクターでした…と知った遊馬と同じくらいダメージ……いや、それ以上受けてる

冥土帰し「上条君は確かに記憶を失ってしまった。けれどね」


冥土帰し「彼の本質は変わっていないよ」


冥土帰しははっきりとそう告げた。食蜂は疑問符を浮かべる。

食蜂「本質………?」

冥土帰し「彼が困っている人を見たらほっとけない人だってのは知っているね?」

コクリとうなずく食蜂。昔も今もいやと言うほど知っていた。

冥土帰し「確かに記憶は無くなったけれど、上条君と言う人間そのものが死んでしまったわけじゃない。
そして、上条君という人間の人間性は今も変わっていない。しっかりと生きているんだ」

食蜂「………でも、でも!」

椅子から立ち上がって叫ぶ。感情が抑えきれない。


食蜂「当麻さんと私は恋人同士だったのよぉ!?この学園都市に来る前からの幼馴染でもあったの!!そんなに
簡単には割り切れない!だって今の当麻さんは私のことを覚えてないの!!私という存在すら知らない!!!赤の他……」


涙が溢れてくる。自分は今言ってはならないことを言おうとした。彼のことをそんな風に言うなんて自分でも信じられなくて
自己嫌悪に陥る。

冥土帰し「落ち着くんだ。深呼吸しなさい」

言われるままに深呼吸する食蜂。

少しだが落ち着いた。

>>316
今明かされる衝撃の事実ゥ~!

>>319
浜面(CV:日野聡)「フレメアを守るゥ~?wwwアイテムゥ~?wwwwwwwヒャッハハハハハハwwww楽しかったぜwwwwお前との恋人ごっこぉぉぉwwwwwww」
滝壷「」

これされた時の滝壺と同じ絶望感

冥土帰し「質問させてもらおう。君は彼の恋人だといったね?」

涙を流しながらうなずく食蜂。

冥土帰し「君は彼のどこが好きだったんだ?彼との思い出に恋してただけなのか?」

ハッとする食蜂。

冥土帰し「違うだろう?彼のどこを好きになったのか言ってごらん」



私は彼との思い出に恋をしてたわけじゃない。私が当麻さんを好きな理由は―――



『よう、操祈じゃねーか』


『どうしたんだよ、操祈』


『おーい、操祈。ごめん待ったか?』


『……俺も操祈が好きだ…』


『ああ。約束するよ。俺はずっとお前と一緒にいる』


 ・・
『またな操祈』



そうだ。思い出なんかじゃない。私は、彼の―――



食蜂「彼の……人間性が…優しさが…大好きです…」

>>320
声優さん同じ人だったんかいな!?

涙が止まらなかった。悲しいわけじゃない。
暗く閉ざされた心に、光が雨のように降り注ぎ、私の世界を照らし出す。とても温かい。


つい先ほどまでの絶望は、いつの間にか消えていた。




誰でもない―――彼の光だ

食蜂「私は、もう一度彼と……」




食蜂「当麻さんと向き合いたい」




もう迷わない。彼の隣で一生を添い遂げると決めていたではないか。


涙はもう止まっていた。

冥土帰し「応援させてもらうよ。でも、絶対に守って欲しい約束がある」

食蜂「約束?」

冥土帰し「あの子に、インデックスに絶対に危害を加えてはならないよ。昨日も言ったけど、あの子は過酷な運命を
無理やり背負わされてる可哀相な子だ。それに、あの子を否定するということは今の上条君の存在を否定することにも
なるんだ」

確かにその通りだった。前の上条が、そのインデックスという少女を助けるために記憶がなくなったのであれば、
今の彼は前の自分が助けたインデックスを非常に大切にしているはずだ。


食蜂「……分かってるわぁ…あの子のことは気に入らないけれど、当麻さんもあなたもいい子だと言っているから
能力を使ったりはしないわぁ。何より、当麻さんの悲しむ顔なんて見たくないしね☆」

冥土帰し「ありがとう。それじゃ行っておいで……頑張るんだよ」

食蜂「いろいろと迷惑かけたわねぇ…あなたには感謝してるわぁ……じゃあ」


食蜂は軽く挨拶して院長室を去っていった。




向かう先は、彼の病室だ―――

-上条当麻 病室-


禁書「とうま!みてみて!おりづるっていうのを作ってみたんだよ!」

上条「お、おいおい…とてもじゃねーが鶴には見えねえぞ…」

禁書「は、初めてだから仕方ないかも!」

上条「………よし!明日ここに折り紙もってこいよ!俺が綺麗に折れるコツってのを教えてやる!」

禁書「ほ、ほんとう!?教えて欲しいんだよ!綺麗に折れたら真っ先にとうまにあげるんだよ!」

上条「ありがとなーインデックス~~」ナデナデ

禁書「んふふ~~」ホッコリ

インデックスと上条が談笑していると、病室のドアが突然開いた。そして、金髪の少女が入ってくる。



それは、紛れもなく食蜂操祈であった。

きょうの分終了です
明日は投下しません明後日また会いましょう
そろそろ終盤ですかね…


終盤かよ……これは最終回後にただイチャイチャしてくれればよかったとかいわれないことを祈る


あと>>322
「日野聡」でクグレば判るが「坂井悠二」や「平賀才人」とか結構主人公しているベテランだよ
まあ、さわやかな声だから浜面に合わないような気がするけど……

今日は早めに投下します。ヒマなのでもし書き溜めがもうワンセットできたら深夜に投下するかも!
とりあえずは20:00くらいかな?もしかしたら21:00になるかも?

バクマンのメイン三人って真城高木…
服部

>>362
吹いたわwww新妻エイジなw

投下します!!あとお詫び!!終盤とはいったもののけっこう続きます!!すいませんよく考えず発言しました

食蜂は面食らった。部屋に入るなり愛する人が別の女の頭をなでている。まさかこの二人は恋人関係なのだろうか……?


インデックスは食蜂を見るなり首をかしげた。

禁書「どちらさま?とうまの知り合い?」

上条「……えっと…その、だな…ええーと…」アセアセ

上条(まずいな…仮に知り合いだとすれば誤魔化しきれる自信はねぇぞ…あまり深い仲じゃなかったらいいんだが…)

皮肉なものである。あんなに食蜂を愛していた上条が、今では彼女と「深い仲じゃない」ことを祈っている。

彼がそう考えていると悟った食蜂の胸はズキズキと痛んだ。



だが、それでも向き合うと決めたのだ。




食蜂「……………………久しぶりね……当麻さん………」




上条「……………そ、そっすね……はは……」

食蜂はもう決めたのだ。もう迷わないと。彼のそばにずっといると。

たとえ、彼から赤の他人のような振る舞いをされたとしても―――


食蜂「……あなたが、インデックスちゃんよね?」

禁書「そうだよ。どうして私の名前を知っているの?」

食蜂「お医者さんから聞いたのよぉ。それでね、少しお願いがあるの」

インデックスは無邪気な声で聞いた。

禁書「お願い?」

食蜂「うん。当麻さんと少し大切なお話をしたいの。少しだけでいいから席を外してくれないかしら?」


上条(……………え?)


禁書「わかったんだよ。ロビーで待ってるからなるべく早くしてほしいかも」タタタ

素直に席を外してくれるインデックスに心の中で感謝する。思った以上に良い子だった。もし席を外してくれなかったら
早くも冥土帰しとの約束を破っていたかもしれない。


そして食蜂は上条のいるベッドへとゆっくり近づいていった。
上条の顔はかなり焦っていた。

食蜂「………ベッドに座らせてもらってもいいかしらぁ?」

上条「あ…はい」

上条はかなり焦っていた。どう誤魔化せばこの場を切り抜けられるか。
もしこの人にばれたらインデックスにも伝わってしまうんじゃないか。


食蜂「……………」

上条「」アセアセ

食蜂「……………」

上条「」アセアセ

食蜂「…………ふふ」

あんまりにも焦っている様子の上条を見てついつい笑みがこぼれてしまう食蜂。
久しぶりに彼に会えた安心もあったのかもしれない。

上条(な、何で笑ったんだろうかこの子は…)

上条は疑問に思うが、それは食蜂の言葉によって打ち消された。

食蜂「そんなにあせらなくったって大丈夫よ、当麻さん」

上条「…………へ?」

天使のような美しいほほえみで、食蜂は言った。


食蜂「私は、あなたの記憶が失われたことを知っているわ」



上条「…………え?」

食蜂「お医者様から聞いたの。あなたの状況をね」

上条(………あの先生がそう簡単に約束を破るとは思えねぇ。ってことはつまり……)



上条(この子は俺にとって大切な何かの一つってことか…)



上条「そ、その……ごめん…なさい…」


食蜂「…………………いいわ、許してあげる」

上条は驚いた。なんと心の広い少女であろうか。

上条(もしかしたら、そんなに深い関係じゃないのか??)

上条「あ、あの…聞きたいことが…ある……んです、けど」



食蜂(……………………………)ズキッ




食蜂「何が聞きたいの?」





上条「俺と、あなたはどんな関係だったんですか?」



覚悟はしてきたつもりだった。だが、面と向かって聞かれるとさすがに心が痛い。
今にもあふれ出しそうな涙を必死でこらえた。そのせいでひどく声が震える。


食蜂「私とあなたは……」


のどがカラカラだ。いざ言おうとすると、こんなにも辛いものなのか――



食蜂「私と……あなたは……」ポロッ



もうこらえきれなかった。ついに涙が溢れ出してしまう。だが、言わなくてはならない。彼に真実を。


食蜂は声を絞り出して伝えた――





食蜂「幼馴染で……恋人同士……だったの……」





涙を流しながら、しかしはっきりと伝えることができた。最愛の彼へと。



食蜂の言葉を聞いた上条は絶句する。

上条(幼馴染で恋人…だって?そんなに大切な人との記憶を失くしちまったのか……俺は……)

彼女は冥土帰しにそのことを聞かされて、事実を知って、一体どれほどの覚悟でここに来たのだろうか。きっと
想像を絶するものだろう。今までの彼女との会話を思い出す。幼馴染でもあり、恋人でもある彼女に対してなんと
自分は敬語を使っていたのである。彼女はどんな気持ちだったのかもはや想像がつかない。長年自分と一緒にいて
くれたであろう食蜂に対して、自分たち二人の関係を尋ねてしまった自分はなんと愚かな人間なのか。
その質問に彼女は、多くの涙を流し、震える声で必死に答えてくれた。



上条「……俺は……」ポロッ


右手で目を覆う上条。その頬を涙が伝った。


上条「俺は……自分と言う人間が…こんなにも…情けねぇとは思わなかった…ごめん…ごめんなぁ…」ポロポロ


体を震わせて彼は声を絞り出した。
長年彼のそばにいたはずの食蜂でさえも、彼がこんな風に涙を流すところなんてはじめて見た。



――やめて、やめてよ

食蜂「あなたが泣くところなんて…私は見たくないわよぉ…」グスッ

だが、彼は目を覆ったままずっと顔を下に向けていた。手の隙間から多くの涙が零れ落ちている。


上条「俺は……恋人のくせして……君の名前も分からない…思い出せないんだ…何も…君と過ごした日々も…
あはは……なんてくそったれなんだ…俺は……」


自分を責め続け、涙を流す上条を見るのは耐えられなくて、食蜂は彼を強く、強く抱きしめた。


食蜂「名前が思い出せないのなら、私が何度だって教えてあげるわ!一緒に過ごした日々が思い出せないのなら、
これから一緒にたくさん思い出を作りましょう!!」ポロポロ


上条「ま、また…俺と一緒に…いてくれるのか?こんなどうしようもねえ俺と…」グスッ

食蜂「当たり前じゃない…私はあなたの幼馴染で、恋人だから」

上条「ありがとう…ありがとう……」ポロポロ

食蜂「私の名前は、食蜂操祈。今度はしっかり覚えててよね…当麻さん…」ニッコリ

上条「ああ……忘れねえよ…今度こそ…」ギュッ

食蜂「もう離れないでね?」

上条「ああ、もう離さない!俺頑張るから!もうお前を悲しませないように、一人にしないように!」

食蜂「うん…ありがとう…当麻さん……だいすき…」

二人は泣きながら抱きしめあった。もう離れてしまわないように。もう離れないように。


食蜂「当麻さん……生きててくれてありがとう…」

上条「お礼すんのは俺の方だ…こんな俺を好きでいてくれてありがとう…」

それから二人はお互いの涙が止まるまで抱き合った。強く。強く。

しばらくして、お互い泣き止んだ二人。食蜂は彼の手を握って、こつん、と頭を上条の肩に預けた。

上条はおもむろに口を開く。

上条「なぁ、操祈」

食蜂「なぁに?当麻さん」

上条「俺が退院したらさ、一緒に行きたいところがあるんだけど、どうだ?」

食蜂「もちろん行くけれど、一体どこに行きたいの?」

記憶を失くしてしまった上条はまだ病院以外のところに行ったことがないはずだ。一体どこに行きたいのか不思議だった。

上条「いや、お前と一緒に、っていうか、お前がいなきゃ行けないんだけど、前の俺と操祈がどんなところに行ってたのか
気になってさ。案内してくれないか?」

食蜂「も、もちろんよぉ!たくさん連れて行ってあげる!」

上条「よろしく頼むよ」

すると、突然ドアがバンッ!と開かれた。

禁書「とうま~~待ちくたびれたん……だよ…」

インデックスは病室に入るなり、二人を見て顔がこわばった。

禁書「と、と、とうま!その金髪と何してるんだよ!近づきすぎかも!」

食蜂「あらぁ?これくらい当然よぉ?だって私たちは恋人だもの。ね?当麻さん」

禁書「嘘だよね?とうま…?」

上条「嘘じゃないぞ?操祈は俺の彼女さんだ」

がーん

信じられないというように目を見開き、落胆するインデックス。

いったん終了!!!!あざっしたー!



無理しくても、もっとじっくりやってもいいだよ?

>>379
もうすぐスレ建って二週間なので、そろそろ完結させなきゃまずいんじゃね?と思ってます
どちらにせよこの三連休中には終わりそうです

>>382
そのまま続けてもいいのよ?

>>384
病室でENDはなんだか気にいらないので、それからもうちょっとだけ続けよっかなーと思ったり

>>382
ここは3年ぐらいかけてやっとこさ最近完結ってよくあるので
急ぎ足でする必要は全くないよ?

>>386
そうなんですか…
あんまり長々とすると皆様に飽きられそうだと思って…

(まぁ長期に渡ってやり続けて飽きてしまうのは大抵読者じゃなくて作者なんだがな)

新訳までやってもええんやで?

>>391
新約までやればバードウェイちゃんを出すことが出来るというわけか…さすがですね…

うーんと、>>388の方が言っている通り、長くやってたら俺の方が飽きてしまいそうなんですよね。そうなるくらいだったら
このスレは俺の熱が冷めないうちに終わらせたいと思います。この三連休、ラストに向けてどうかお付き合い願いたいです。
皆様の期待に答えられず申し訳ない。もしも新約をやる気分になったら、新しくスレたてます。

乙です
いつもROMですが楽しく読ませてもらっています

>>402
こういうレスいただくとほんと励まされます。ありがとうございます。

ではそろそろ投下します!

あ、ちなみに今日じゃ終わりません。明日か明後日ですね終わるのは

ひどくショックを受けたようで、涙目になりながらドアへと走っていく。

禁書「とうまのばか!イギリスに帰る!!」

上条「まてまて!!はやまるな!!!なんでそうなるんだよ!」

今の上条にとってインデックスは大切な存在だ。いきなりそんなことを言われれば焦るのは当然だった。

上条「お前は大切な存在だ!いなくならないでくれ!!」

ぴくっ

禁書「ほ、本当……?////」

上条「ああ、本当だ」

まるで恋人のような上条とインデックスのやり取りを見て心中穏やかではない食蜂。

上条にとってインデックスは大切な存在だ。それは分かる。だが、こんなやり取りを見せられると自分の恋人としての
立場が危うくなりそうだった。

禁書「とうまーー!」ダキッ

上条「インデックス~!」ガシッ

禁書「とうまとうまとうま~~~~」はむはむ

上条「甘噛みすんなって~~」ハハ


ピキッ


食蜂「当麻さん…まさか二股なの…?」ギロリ

鋭い視線を彼へと送る。
食蜂はこの病室に入ってきたときを思い出す。上条がインデックスの頭をなでている光景だ。何が悲しくて自分の彼氏が
別の女とイチャイチャしているのを見せられなくてはならないのか。恋人は自分のはずなのに。

だが上条は、何を言ってるんだ、といわんばかりの不思議そうな顔ではっきりとこう言った。

上条「え?なわけねえだろ」

上条「俺の恋人は世界でお前だけだ。さっきも言っただろう?ずっと一緒にいるってさ」

食蜂「と、当麻さん//////」

上条「まぁあれだ。インデックスは大事な妹みたいなもんだ。な?インデックス」

禁書「不服なんだよ!」

食蜂は先ほどとは一転、自信に溢れた表情になった。それを悔しげな顔で見つめるインデックス。

禁書「むう~~~!!!」

食蜂「ふふふ☆」

一方、騒がしい上条の病室をこっそりと見守っていた冥土帰し。


冥土帰し(上条君、そして食蜂さん…元通りになれて本当に良かったね)


冥土帰しは、上条の記憶を取り戻せなかったことに少なからず責任を感じていた。そのため、あの二人がまた恋人として
やっていくことに非常に安心した。

ともかく、これで心配事の8割は消化できた。あとはインデックスにばれないようにしなくてはならない。

再び恋人として一緒になることが出来た二人を静かに祝福する冥土帰しであった。








---------エピローグ---------

しばらくして、上条は無事退院した。夏休みはまだまだ残っていた。

今日は前々から約束していた食蜂とのデートだった。具体的に言えば、食蜂に以前自分たちが行っていた場所を案内してもらう
というものである。上条はこの日をとても楽しみにしていた。


そしてそれは、食蜂も同じだったようで。


上条「…あれ?操祈?」

食蜂「え?当麻さん?」

上条「……」

食蜂「……」

上条「いくらなんでも早く来すぎじゃないか?待ち合わせの時間まであと1時間もあるぞ?」

食蜂「あらあらぁ?それは当麻さんもじゃない」

上条「……」

食蜂「……」

上条「ふふ」

食蜂「うふふ」

上条「よし!ちょっと早いけど行くか!」ギュッ

食蜂「うん!」ギュッ

食蜂(こんなふうに当麻さんとバカップルできるなんて夢のようだわぁ////)

二人は手をつないで歩き始めた。今の二人を見たら100人中100人が二人は恋人だと言うだろう。

上条「で、最初はどこに行くんだ?」

食蜂「そうねぇ、時計の店かしらねぇ」

上条「時計屋さん?そこも思い出のある場所なのか?」

食蜂「ええ、とっても」

食蜂は数ヶ月前、記憶を失くす前の上条に買ってもらった砂時計を今も宝物として大切に保管していた。


ー時計店ー

上条「うわあ~~……すげえ機能付きの時計ばっかだな~」キョロキョロ

食蜂「そうでしょ?」

時計屋に入るなり、棚に並ぶ商品の圧倒的性能に驚く上条。いろいろと棚を見ていると、あるものが目に入った。

上条「お、砂時計だ。綺麗だな~」

食蜂「!!」

上条「この学園都市にも砂時計があるんだな~~」



食蜂「………ふふ」



上条「ん?どうした?」

上条は不思議そうに首をかしげる。




食蜂「あなたは変わってないなって思っただけ」

上条「自分じゃよく分からねぇけど…ま、いいか」

上条は砂時計へと視線を戻した。

上条「きれいな砂だよなぁこれ」


食蜂「………………………プレゼントしてあげよっか?」


上条「え?…いや、いいって。値段見てみろよ5000円だぞ?」

食蜂「それくらいどうってことはないわぁ。ほらほら、レジに行きましょう?」

上条「ちょっ、気持ちは嬉しいけどさ、やっぱ悪いし」

食蜂「恋人としての初めてのプレゼントよぉ。受け取ってほしいな」

上条「じゃ、じゃあこうしよう!」

上条は、彼女にだけ買わせるのは非常に申し訳なく思い、ある提案をした。

上条「俺もこの砂時計を買う!そして二人でプレゼント交換しよう!」

食蜂は目を見開く。

食蜂「…………………ほんとう?」

上条「ああ、もちろん!操祈にだけ買わせるなんて悪いしな」



―――本当に、あなたは変わらないわねぇ…



食蜂「あ、ありがとぉ…」ポロポロ

上条「な、なんで泣くんだよぉ…」






――――――宝物が、ひとつ増えた――――――――





今日はここまでです
明日で最終回かな

水を指すようで申し訳ないが
インなんとかさんがさも当たり前のように
自分が上条さんの恋人ポジションだと
思ってるところに図々しさを感じる

>>430
インさんはそこも含めてインさんだから(震え声)

今日でおしまいです

投下します

時計店を出た二人は、他にもたくさんの場所を周った。

食蜂(当麻さんとの初デート…とても楽しいわぁ)ニコニコ

念願だった彼とのデートは予想以上に楽しい。やはり彼の隣は良いものだと改めて思った。


そしてついに最後の場所へとたどり着く。すでに日は落ちており、空は星が瞬き始めていた。
以前の上条だったなら門限についてとやかく言われるところだが、今の彼は門限のことを知らないのだ。
このまま教えないでいようと密かに考えている食蜂だった。


食蜂「ここが最後かしら」

上条「ここは…喫茶店か。オシャレな店だな」

食蜂「さあ、入りましょう」

上条「おう」


カランコロン

白髪の店長「上条ォォォォォ!!!てめェ夏休みに入ってから一回も顔を見せねェとはどういうことなンですかァ!?」

上条「うひゃあ!!な、なんすか!?」

白髪の店長「なンすかじゃねェだろうがよォォォ!!お前いっつも5日に1回は顔出してくれてたじゃン!!
なンだァ!?彼女が出来たら俺は用無しですかァ!?俺たち親友だろォ!?!?」

上条「し、しん…ゆう?」

食蜂(親友……?)

上条(お、俺は親友のことも忘れちまってんだよな………いや、落ち込むのはあとだ。ここは誤魔化さねえと…

上条「い、いやぁ~悪い悪い!ちょっといろいろ用事があってよ~~!」

白髪の店長「チッ…今度から気ィ付けろ」

上条「お、おう。悪かったな」

食蜂(親友……?)

席に着いた二人は、さっそくコーヒーを注文した。
しばらくして白髪の店長が運んでくる。

白髪の店長「お待たせしましたァ」

上条「ありがとう」

白髪の店長はコーヒーを慣れた手つきで机に並べ、立ち去ろうとする。

だが、すぐに立ち止まって、二人に背を向けたまま静かに上条に声をかけた。



白髪の店長「おい、上条ォ。食蜂さンとお幸せになァ」


上条「お、おう!ありがとな!」


食蜂「………………」


食蜂「ありがとう、第一位」


食蜂は上条に聞こえないくらいの小さな声で声をかけた。


一方通行「……お前の感謝なンぞいらねェよ、第五位」



学園都市最強の能力者兼喫茶店店長、一方通行はスタスタとカウンターの内側へと消えていった。



上条「すげぇおいしいなこのコーヒー」ズズ

食蜂「そうねぇ~」

すると上条は急に顔を近づけてきた。いきなりのことで食蜂の顔は真っ赤に染まる。

しかし、彼女が期待していたことは起きなかった。

上条「なぁ操祈」コソコソ

食蜂「へ?な、なに?//////」

上条「あの白い髪の人、俺の親友だったんだろ?どんな人だったんだ?」コソコソ

食蜂「あ、ああ…あの人ね。そんなに悪い人じゃないわぁ」

上条「そうなんだ。あの人ってアルバイト?俺と同じくらいの歳に見えたけど」

食蜂「当麻さんと同じ歳なのは確かだけど、あの人はアルバイトじゃなくて店長よぉ」

上条「て、店長ぉ!?」

上条は驚いてついつい大きな声を出してしまった。するととんでもないスピードで上条のそばに現れる白髪の
店長もとい一方通行。

一方通行「どうした上条ォ!!」

上条「え!?いや、あの、ひ、久しぶりに飲んだらあまりにもうまかったからさ!ごめんなデカイ声出して」

一方通行「ンなことかよ。ったく、あンまデケェ声出すんじゃねェぞ」スタスタ

再びカウンターへと戻る一方通行。
彼が戻ったのを確認して、上条は興奮気味に食蜂に尋ねた。

上条「お、おい!なんだよあのスピード!すげえ!!何者なんだあの店長!」

食蜂はイライラしていた。この喫茶店は今日のデートの最後の場所だ。だというのに、彼は一方通行のことばかり
質問してくる。


―――もっと自分に関心を向けて欲しい


食蜂「ねぇ当麻さん」

上条「ん?どうした?」

食蜂「今は私とのデートの途中でしょう?」

上条「当たり前だろ」

食蜂「なら、店長のことばっかり聞かないで。私にもっと関心を持ってよ」

食蜂はぷいっと顔を背けた。さすがの上条も彼女の言葉の意味に気づく。


上条「なんだよ、嫉妬してんのか?かわいいなぁ~操祈は~♪」ナデナデ

食蜂「あ、あうううう//////」

顔を真っ赤にして照れまくる食蜂。

上条「じゃあ、ひとつ聞きたいんだけど」

食蜂「な、なんでも言って///」


上条「俺たちが告白しあった場所ってどこなんだ?」


食蜂「うふふ、この店よぉ」


上条「え?そうだったのか。この店は俺たちが愛を誓い合った場所なんだな……」


少し切なそうに上条は呟く。当然、彼はそのことを覚えていない。


食蜂「………………」


食蜂は少し考えて、すぐに良いアイディアが浮かんだ。


食蜂「良い考えが浮かんだわぁ」


上条「へ?」


唐突にそんなことを切り出した食蜂についていけてない上条。



食蜂「今から愛を誓い合いましょう。もう一度この場所で」


食蜂はウインクして立ち上がった。そして上条の隣へと移動する。

上条も、食蜂につられて立ち上がり、彼女と向き合う。


食蜂は真っ直ぐと上条の瞳を見つめた。そして、柔らかな笑みを浮かべる。





食蜂「当麻さん……私はね、これからどんなことが起きようとも、あなたのことを全身全霊をかけて愛し続けるわ」






食蜂「世界で、宇宙で一番あなたが大好き!!!」






にっこりとほほえむ食蜂の笑顔と、心のこもった愛の言葉に顔を真っ赤にする上条。
少しして我に返ると、快活な笑みを浮かべて愛する彼女へと伝えた。



上条「俺も操祈が好きだ!こんなに優しい女の子が俺の彼女なんて、俺はとんでもねー幸せ者だ!!
この幸せだけは、幻想殺しだって消せねぇぜ!」



食蜂「当麻さん!!」ギュッ

上条「操祈!!」ギュッ





一方通行(客が全員注目してンの気づいてねェのかこのバカップル)



二人は強く抱きしめあった。だが、それだけで満足するほど今の食蜂は臆病ではなかった。

食蜂「当麻さん、私の目を見て?」

上条「ん?」



ちゅっ



上条「っ!?」


食蜂「っん……ふぅ……」


上条の唇を強引に奪った食蜂は、今までの人生で最高の笑顔を彼へと向けた。



食蜂「ずっと、ずーーっと一緒だからね!当麻さん!」







これからの未来、一体どんなことが起こるかはわからない。けれど、どんなに辛いことがあっても絶対に彼のそばに
いようと決めた。世界がひっくり返ったって、離れたりなんかするものか。


これからも二人はずっと一緒だ。愛し合っている限り、ずっと。



二人の未来を祝福するかのように、夜空では満点の星が光り輝いていた―――



fin



新約編につづく(かもしれない)



うすうす気づいていた人も多いと思いますが、>>1はこれが初SSです。
こんな駄文SSを最後まで読んでくださった方々本当にありがとうございました。
ではまたどこかで


このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年09月14日 (土) 10:08:35   ID: w2fu145e

面白い。期待

2 :  SS好きの774さん   2013年09月15日 (日) 08:19:35   ID: 8I-4g67V

面白い

3 :  SS好きの774さん   2013年09月22日 (日) 08:01:06   ID: 9hdsAXi6

やべえ泣ける……

4 :  SS好きの774さん   2013年10月08日 (火) 18:14:31   ID: kAxWLgdc

初ss!?普通にすごい

5 :  SS好きの774さん   2014年05月16日 (金) 01:45:15   ID: ceRmxidN

これほど良いssならもっと伸びてもいいのにな

6 :  SS好きの774さん   2014年05月25日 (日) 03:17:04   ID: PKwQScYw

二週間でこんだけ伸びたら十分すぎるくらいだろ
この作者のSSがあんまり伸びないのは書くのが速すぎだからだしな

7 :  SS好きの774さん   2014年07月17日 (木) 23:32:37   ID: YhUxhZgA

これ確か続きあったな

8 :  SS好きの774さん   2014年09月07日 (日) 17:45:55   ID: rvoBWXz1

来月発売の新約11巻の短いあらすじ見たけど、なんとなくこのSSに近い話になりそうだぞ
こりゃ期待できる

9 :  SS好きの774さん   2015年02月04日 (水) 22:06:11   ID: kD_LwbuW

面白い! 初ssとは思えない!!

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