坂井悠二「魔法少女?」 (95)
シャナ×まどマギのクロス
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ある病院の屋上。
悠二「……」
悠二(おかしい。急に自在法の気配が消えた…?)
悠二(確かに大規模な自在法発動の気配がしたんだけど……)
悠二「………ふむ」
悠二(ちょっと調べてみようかな)
その悠二の立っている場所の真下の病室。そこに暁美ほむらは入院していた。
ほむら「―――またダメだった」
ほむら(どうすれば……)
ほむら(何度も何度も何度も何度も負けてはやり直しての繰り返し。こんなんじゃ…)
ほむら「……はぁ」
ほむら(ダメね。何を弱気になってるのかしら。私にはやらなくてはならないことが山ほどあるのに…)
彼女はソウルジェムの力を使い、視力を戻し、髪を解いてベッドから立ち上がる
ほむら(とりあえずまずは武器の入手を―――)
そして、そのまま病室を後にした。
再び―――病院の屋上。その時、悠二は真下に起きた微かな違和感に気付いた。
悠二「!」
悠二(今のは、間違いない。誰かが自在法を使ったみたいだ)
悠二(それもこの僕が的確に感知することができないほどに……小さい)
悠二「……………」
悠二(それと何だ、この町の至る所にある気配は)
悠二は文法を組み合わせ、そこに自在法“達意の言”を込めた。誰にも存在の力を感知させない為に文法を使い、街の外れに控えさせていたシャナに通信を送る。
悠二『シャナ、聞こえる?』
シャナ『うん』
悠二『少し何かがおかしい』
シャナ『うん、かなり変』
悠二『ちょっと僕は中から調べてみる。だからシャナは…』
シャナ『分かった。私は外から調べてみる』
悠二(……秘密裏の調査。やっぱりこういうのは僕向きだね)
悠二(そうだな、まずは何から調べるか)
瞬間、まるで瞬間移動でもしたかのように坂井悠二は消え、そのまま病院の屋上を後にした。
そして、彼は誰にも悟られることのないように気配を完全に遮断した。
それは彼の史上最悪のミステス“天目一個”にも引けを取らないほどに完璧な気配の遮断である。
悠二(とりあえずまずあの奇妙な気配の場所に行こうかな)
時間軸はどこら辺?
てか、悠二ならマミさんあたりにフラグ建てそうなんだけど……
最近vipで禁書とシャナのクロス書いてた人?
もしそうなら後であれの続き書いてね
悠二「―――ここだね」
彼は壁に埋め込まれるように存在する黒い石のような宝石に目を向ける。
その石はまるで紅世の徒みたいに周囲に溢れる存在の力を喰らい続けていた。
悠二「これは、何だ」
悠二がその黒い塊に触れようとした瞬間、その行動を制止する声が聞こえた。
ほむら「……それに触るのはやめなさい」
悠二「え?」
悠二(この子は…)
ほむら「今はまだ羽化する前だけれど、それは危険なモノよ」
悠二「君は?」
ほむら「私は誰でもいいでしょう。とりあえずそれには触れないことね」
悠二「君はこれが何なのか知ってるの?」
ほむら「ええ、でもそれはあなたには関係のない話よ」
悠二「……」
悠二(羽化。ということは何らかの卵か。それとも蛹か。まだ情報量が少な過ぎる)
悠二「さっき、羽化する前と言っていたけどこれは蛹?」
ほむら「ええ、そんなところよ」
ほむら(これ以上、知られるとまずい)
直後、世界が止まった。
ほむら(悪いけどちょっと眠っ…なっ!?)
悠二「これは、封絶かな? いやでもそれにしては妙だ」
ほむら「なんで動いて…!」
悠二(この驚いた様子。ここで動ける者はいない、のか)
悠二(だとすると封絶の線は薄い。あれは認識さえすれば誰でも動けるようになれる空間だ)
悠二(…これは時間停止の類か)
ほむら「あなたは何…?」
あまりのイレギュラーに彼女は困惑した。今まで時間停止に対応できた者はいても時間停止の中で動けた者はいない。
ほむらに触れていれば動けるのだが、彼は彼女の体に一切触れてない。にも関わらず、動ける人間。彼女にしてみれば、イレギュラー中のイレギュラーな存在だろう。
悠二「僕は………坂井悠二。一応、ただの人間なんだ」
ほむら「…嘘。あなたは何者なの? あいつの仲間?」
悠二「あいつ?」
ほむら「きゅうべぇよ」
悠二「うーん、それは知らないな。とりあえずその物騒なものを下ろしてくれないかな?」
ほむら「………あなたは何で動けるの?」
悠二「さぁね」
悠二(多分、零時迷子の力だろうな。通常の用途とは別の機能が働いたのかな。時の事象に干渉する宝具。その機能は完全に停止したはずなんだけど)
>>1に要望なんだが、
その回の投下が終了、もしくは中断する場合はその旨書き込んでもらえないだろうか?
>>30
すいません。分かりました
すると彼女は拳銃を握り、その銃口を悠二に向ける。
ほむら「これが最後よ。あなたが何者なのか答えなさい」
彼女は暗に“問いに答えなければ[ピーーー]”と告げた後、銃口の先に身構えず、まるで何事もないかのように坂井悠二は平然と立っていた。
ほむら(なんでそんな風に立っていられるのよ。まさか、これが本物だとは思ってないとか…!)
彼女は微かに銃口の焦点を逸らした後、躊躇わずに引き金を引いた。すると熱を帯びた銃弾は、そのまま彼の足元に飛弾した。
悠二(うーん、どうやらこの子にはきゅうべぇという敵がいるみたいだね。まずは、そのきゅうべぇについて聞こうかな)
悠二「分かった。その代わり君にも幾つか聞きたいことがある」
ほむら「今、あなたがそんなことを言える立場だと思ってるの?」
悠二「僕という存在の情報が得られるんだ。安いものだろう」
ほむら「……分かったわ。だけど、私は答えられないことは答えないから」
悠二「うん、それでいい。まずは僕からいいかな?」
ほむら「……分かったわ」
悠二「質問は三つ」
ほむら「それだけでいいの?」
悠二「それて充分だよ。君に力を渡したのは誰?」
ほむら「キュウべぇよ。少女たちの願いを叶え、代償に死ぬまで魔女と戦い続けるハメになる」
悠二(魔女?)
悠二「二つ目の質問。」
悠二「キュウべぇの役割は?」
ほむら「それは…」
悠二「答えられないなら答えなくてもいいよ」
ほむら「別に答えられないわけではない。ただ途方もない話になるから」
悠二「…いいよ。とりあえず聞かせてくれないか」
そして、ほむらは話を始めた。キュウべぇの役割を語り、それを坂井悠二は静聴していた。
ほむら「―――ということらしいわ」
悠二「なるほど、そういうことか」
悠二(これで大体は分かったかな)
ほむら「それで最後の質問は?」
悠二「ああ、そうだったね。最後の質問は………えっと…君の名前は?」
ほむら「暁美ほむらよ」
悠二「暁美ほむら、か。それじゃあ次は君の番だよ、暁美さん」
ほむら「分かったわ」
ほむら「…あなたは何者なの?」
悠二「一応は人間かな」
ほむら「…一応?」
悠二「うーん、なんて説明すればいいのかな。ただ、寿命とかに左右されるような曖昧な存在ではなく、確固たる存在なんだ」
ほむら「…それは不老不死ということかしら?」
悠二「まぁ、そんなところだね」
ほむら「……次の質問。あなたはキュウべぇの仲間?」
悠二「違う、かな。だけど言葉だけでは信用に値しないよね」
ほむら「いえ、もういいわ」
悠二「いいの?」
ほむら「別に構わないわ。魔女が羽化する前にさっさと消えて」
悠二「……うん。分かった。また近い内に会うだろうけど、とりあえず今日のところは帰るよ。またね」
ほむら「…は?」
ほむら(消え…た…? それに近い内に会うって…)
とりあえず今日はここまでです。
悠二の「確固たる存在」のところは単なる自己解釈です
数日後。三滝原中学の二年教室。
和子「―――今日は皆さんに大事なお話があります。心して聞くように! 目玉焼きとは固焼きですか? それとも半熟ですか?」
和子「はい、中沢くん!」
中沢「えっ、えっと、どっちでもいいんじゃないかと」
和子「その通り! どっちでもよろしい! たかが卵の焼き加減なんかで女の魅力が決まると思ったら大間違いです!」
和子「女子のみなさんは、くれぐれも半熟じゃなきゃ食べられないとか抜かす男とは交際しないように!」
さやか「ダメだったか…」
まどか「ダメだったんだね…」
和子「そして、男子のみなさんは、絶対に卵の焼き加減にケチをつけるような大人にはならないこと!」
和子「はい、あとそれから今日はみなさんに転校生を紹介します!」
さやか「そっちが後回しかよ!」
和子「じゃっ、暁美さんと平井さん、いらっしゃい」
ガラッ! バタン!
さやか「二人!? うおっ、それに二人ともすげー美人」
まどか「えっ、うそ。まさか…」
和子「はい、それじゃあ自己紹介いってみよう」
ほむら「暁美ほむらです。よろしくおねがいします」
まどか「えっ、んぅう…うぅ?」
和子「あの、えっと、じゃ次は平井ちゃ」
シャナ「………平井ゆかり」むすっ
和子「………あの、えぇと、二人とも?」
しーん
仁美「不思議な雰囲気のひとですよね、暁美さん。それと……平井さん」
さやか「ああ、なんというか誰も話し掛けるなって空気を放ってるからね、平井さん」
さやか「それはそうと、ねぇ、まどか。あんた、あの暁美さんって子と知り合い? 思いっきりりガン飛ばされてなかった?」
まどか「いや、えっと」
ほむら「―――ごめんなさい。なんだか緊張しすぎたみたいで、ちょっと気分が。保健室に行かせて貰えるかしら?」
女子A「んじゃ、私が案内してあげる!」
女子B「私も行く行くー」
ほむら「いえ、おかまいなく。係のひとにお願いします」
まどか「えぇっ!」
シャナ「………」
シャナ(なんで私がまた学校なんかに)
シャナ(暁美ほむらと鹿目まどかを監視していてくれと言ってたけど、それなら何もわざわざ学校にまで転入させる必要はないのに…)
シャナ(………でもこれは悠二なりに私のことを思って)
今朝。
シャナ「絶対、嫌よ! 監視なら外からでもできるでしょ」
悠二「それはそうだけど……ねぇ、シャナ。君は高校には通ってたけど中学に行ったことはある?」
シャナ「ないけど、それが何か関係あるの」
悠二「あるかな。だけど、これは僕の我が儘でもある。どうしても行きたくないなら行かなくていいけど、出来れば行ってほしいかな」
シャナ「…なんで?」
悠二「シャナ、僕は君に普通の生活というのも味わってもらいたいと思ってるんだ」
シャナ「………」
悠二「それに、君は学校を卒業せずに僕と新世界に渡った。だから学校を卒業してほしいと思っている」
シャナ「……悠二。分かった、行けばいいんでしょ」
シャナ(……////)かぁああ
女子達「「「!?」」」
女子C(な、なんか知らないけど急に雰囲気が柔らかくなった)じー
女子D(それに、なんていうか……やっぱりちっちゃくてかわいい)
シャナ「!?」
シャナ(暁美ほむらが鹿目まどかに接触した)
ほむら「鹿目まどかさん。あなたがこのクラスの保健委員よね」
まどか「えぇと、あの……」
ほむら「よかったら連れていってもらえる? 保健室」
シャナ(保健室に行ったみたいね、後をつけるか)ガタッ
女子C「ひ、平井さん、ど…どこに行く、の?」
シャナ「私がどこに行こうが関係ないでしょ」ギロッ
女子C「う、うん。ごめんね!」
さやか「何あれ、すげー感じ悪い。いくら可愛くても性格が捻くれてるのは、やっぱダメよね」
仁美「さやかさん、聞こえますわよ」
朝はここまでです
見滝原制服verシャナとか可愛すぎやろ・・・
>>1に要望なんですがsagaと酉付けてくれませんか?
>>56
分かりました
シャナ『悠二、聞こえる?』
悠二『聞こえるよ、シャナ』
シャナ『二人が接触したけど、どうする? 引き離す?』
悠二『いや、彼女達の接触は別にいい。想定の範囲内だよ』
シャナ『わかった』
悠二「・・・鹿目まどかの方にはまだ行ってないみたいだね」
悠二(インキュベーター)
悠二(だけど、それも時間の問題か)
悠二(インキュベーターが死なないのは、あの黒髪の子をけしかけて実証済みだ)
悠二(どんな自在法を使ってるんだ。それが分かればアレを[ピーーー]ことができるだろう)
今日はここまでです
遅筆ですいません
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