太臓「俺がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」 (50)

悠「さすが王子、流行りモノに乗っかるその図々しさは天下一品ですね!」

太臓「そうかぁ?」エヘヘ

宏海「別に褒めてねーけどな」

太臓「まぁまぁ、そう言うなよ。ちょっとだけ、俺に協力してくんね?最近、気になる女がいるんだけどよ・・・マジに好きな奴にはコクれねぇ気持ち?分かるだろ?」

宏海(すげぇモテてるみたいな発言が無性に腹立つな・・・)

悠「王子、その“気になる女”とは?」

太臓「もこっちだよ、もこっち!ああいう女が一番モノにしやすんだよ!何気にエロそうだしな」

悠「あぁ、そういえば王子、この前も“もこっち見てたら俺の股間までもこっちになっちゃうよ”って言ってましたもんね」

太臓「それは言わないで!」><

宏海「ていうかお前、モテなさ過ぎてついに二次元に逃げたのか」

太臓「ちちち、ちげぇーよ!勿論あいすとかも愛してるぜ?ただよ、もこっちも捨てきれねーっつーか」

宏海「斎藤佑樹もビックリの勘違いっぷりだな」

悠「・・・。うむ、これは大変危険な状態だ。このままでは王子が二次元に走ってしまう。そうなる前に、現実の女の子とイチャラブさせなくては!」

太臓「おぉ、悠!よく言った!俺だって実際、生身の女抱きたいしな!」

宏海(もこっちはどこに行ったんだ!)

悠「では早速、女子にアプローチを掛けてみましょうか」

太臓「まぁ、モテの守護者である俺に掛かれば、どんな女もイチコロだぜ」

宏海「モテなくてもケツの匣から余計なモン召喚するなよ」

悠「・・・あ、王子!あいすですよ!」

太臓「おっ、・・・おーい!あいすーーー!」

あいす「うるさいわね、何?」

太臓「うーん・・・」ジロジロ

あいす「な、何よ・・・?(いつになく真剣な目ね)」

太臓「一発5万でどうだ?」GG

宏海(脈略も無く最低な発言でちゃったーーー!)

あいす「死ね」

太臓「」カチンコチンッ

宏海「・・・まぁ、そりゃそうだわな」

悠「このクソ暑い時に雪像とは涼しげで良いな。見世物にでもするか」

あいす「・・・で?またバカやってるみたいだけど、今度は何をやってるの?」

悠「それが・・・・・・」

あいす「・・・ハァ、またくだらないコトやってるのね、無駄なのに」

悠「宏海がどうしても、と聞かないのだ」

宏海「ふざけんな、バカ!」

悠「どうした宏海、ツッコミが単調だぞ」

宏海「・・・呆れてモノも言えねーんだよ」

太臓「ふぅ、エライ目にあったぜ・・・悠、ああいう時はサポートしろって言ったろ?」

悠「すみません王子、反応が遅れてしまって」

宏海「の、ワリにはしっかりカメラが回ってたけどな」

悠「それにしても、いきなりあいすはハードルが高過ぎましたね。ここは一旦、ターゲットを変えますか」

太臓「おう、そうだな」

宏海「なら、笛路はどうだ?アイツなら脈アリだろ」

太臓「でも、アイツお触りNGだからなー。お触りNGな女なんて価値ねーよ」

宏海「お前に好意を抱いてくれる数少ない女になんて言い草だ」

太臓「ていうか宏海、もっとマジメに考えろよなー!お前、俺に協力する気あるのか?」

宏海「俺がお前に協力する理由が全く見当たらないんだが」

太臓「そう言うなって。俺が誰かとめでたくくっつきゃ、伊舞が俺の攻略ルートから外れるワケよ?」

宏海「よし、早速新しい作戦を練ろう」

太臓「やっとノッて来たな!」

宏海「いや、決してノッてはないぞ」(そういやコイツの夢ってハーレムじゃなかったか・・・?)

悠「じゃあ宏海、ここはお前の案を聞こうか」

宏海「じゃあ・・・麻仁なんてどうだ?同じジョジョ部で接点もあるし」

太臓「そういや最近、アニメもやってたな!適当に話合わせておけば温子なら行けるかもな!」

宏海(モテてないのに上から目線なのがすげー腹立つな・・・)

温子「え?太臓君、話があるって?」

太臓「あぁ、前にドゥ・マゴでジョジョについて語ったことあったじゃん?ほら、あの時俺ゲロピーしちゃったから、あの続きでも」

宏海(ゲロピーってなんだよ)

温子「あっジョジョの話?良いよ良いよ!」

宏海(おっ、さすがにこの話題には食い付きが良いな)

温子「太臓君はジョジョの「3人組」と言ったら誰と誰と誰を思い浮かべる?」

太臓「えっ、えー・・・カ、カーz

温子「柱の男達とかアニメ新規みたいな事は言わないよね?」

太臓「あっ、当たり前じゃん!・・・逆に、温子はどうなの?」

温子「・・・」

太臓「あ、温子しゃん?」

温子「質問を質問で返すなあーっ‼わたしが「ジョジョの3人組と言えば?」と聞いているんだッ!」

太臓「ひィィィィィィィィィィィ」「スっ スっ スピードワゴン、刺青、東洋人~

宏海「・・・ダメダメじゃねーか!」

悠「俺はこのくらい、最初から見抜いていたがな」

宏海(それが一番タチ悪りぃな)

太臓「まだだ・・・まだ・・・」

宏海「おいおい、同じ間界人の女、共通の趣味を持つ女・・・と来て、これ以上アテなんてねぇだろ?」

太臓「フッ、まだまだだね・・・!」

悠「こっ、これは・・・!王子が今にもボールで人を吹っ飛ばしたり、ネットを大炎上させたりしそうだ!」

太臓「俺にはまだ、最大の属性・・・“姉弟愛”が残ってるんだよ!」

宏海「なっ、なにィィイイイ」

悠「そうか・・・!王子の義理の姉・・・つまりは・・・!」

太臓「そう、『異性の家族(義理)』。・・・これが一番の“モテルート”だ!」

悠「流石だぜ・・・俺の負けだ」ガクッ

宏海(失敗は目に見えてるが、この茶番が面白いから少し放置しておくか)

宏海「つまり、次は矢射子に告白するってワケだな」

太臓「おう。見てろよ、俺のモテまくる様を」

悠「王子、念の為にカメラを回しておきますね!」

太臓「バッチリ決めてやるぜ!任せておきな!」

宏海(面白がってるだけだな・・・)

矢射子「・・・で、話ってなに?」

悠「おーっと、ここで太臓と矢射子のツーショット!」

太臓「俺・・・ずっと矢射子ちゃんが好きでした!お願いします!」

悠「いったーーー!矢射子の答えは・・・?」

「ちょっと待ったーーー!」

悠「おーっと、ここで“ちょっと待ったコール”だァ!」

乾「アナタに竹刀でブタれている時が何より幸せな時間です!これからもバシバシお願いします!」

一口「お姉様とムフフなことやイヤ~ンなことたっくさんしたいです!お願いします!」

悠「矢射子が選ぶのはーーーっ?」

矢射子「・・・ゴメンなさい。私、阿久津が好きなの・・・」

悠「あーーーっ!まさに!大・どんでん返し!」

太臓「ちくしょー、頼みの綱も切れたか!・・・何気に宏海がモテてるしよー!」

宏海「べ、別にモテてはねーよ!」

太臓「後は、後は・・・あっ、まわるが居るじゃねーか!」

宏海(最初の“生身の女”どうたらは何処へやら・・・)

太臓「でも、あの胸なし眼鏡がジャマなんだよなー」

悠「王子、大木杉音が居るじゃないですか」

太臓「誰があんな奇行種に手ェ出すかよ!俺もそこまで堕ちちゃいねーよ!」

宏海(杉音もコイツにだけは言われたくねぇだろうな・・・)

太臓「なんにせよ、一度かずおの所に行った方が良いな。女絡みでかずおは頼りになるからな」

宏海「アイツ、エロの為にロボット作ったような奴だぞ」

チンポーン

部井「お、どうした。今日は膝枕ロボか?耳掻きロボか?・・・タオルを差し出してくれるロボットもあるぞ」

太臓「いや、今日はロボレンタルじゃねぇ。・・・モテを教わりに来たんだ!」

部井「・・・!お前は、何故ここに来た?私に相談して、どうしたいんだ?」

太臓「ハーレムを作って・・・とにかく女にモテまくりたいです」

部井「そうか、なら中に入れ!面白い物を見せてやろう」

太臓「おう!」

宏海(なんだ、このやりとり・・・?)

部井「見ろ、これが“イヤ~ン!知らない間にヤラれちゃった!時止め時計”だ!」

宏海「スペシャルの時のみなさんのおかげでした並に長い名前だな」

部井「簡単に説明すると、ここのボタンをポチッと押すだけで時間が停止する。・・・その間に今度は、女の子のアンナトコロをポチッとしちゃったり出来るワケだ!」

太臓「おぉ、スマホの広告とかで見たことある!」

悠「王子がよく、うっかり押しちゃったテイでワザと見てるアレですね」

宏海「だが、それだと“モテ”とは言わないんじゃないか・・・?」

太臓「た、確かに」

悠「道具に頼った者は、最終的に身を滅ぼすことになりますよ。ドラえもんを読んでよく知っているでしょう」

太臓「う・・・」

部井「そうだな、自分の力で頑張ることが大切だ」

太臓「ジイさん、俺、分かったよ!自分の力でモテてみせる!」

悠「王子!その意気です!」

太臓「よーし、そうと決まれば、ひとっ走り行くぞー!」

宏海「お、おい!ちょっと待て・・・」

悠「宏海、遅いぞー!」

宏海「全くお前らは・・・」ダッ

俺達の戦いはこれからだ!
ーENDー



悠「最終回じゃないぞよ もうちっとだけ続くんじゃ」

太臓「最後に・・・最後にあいすに再チャレンジだ!」

宏海「なぜ佐渡にこだわるんだ?アイツはハードル高過ぎるだろ」

太臓「スカートの裾とハードルは高い方が燃えるってね」

宏海「ワケがわからん。真白木はともかく、ドラクロワの奴はライバルとしてはちと強敵かも知れんぞ」

太臓「あー、大丈夫、大丈夫。あいすは誰かと付き合うとか興味無いだろうし。特に、真白木みたいなエロの塊みたいな奴なんかとは絶対にないね」

宏海「よーくわかってんじゃねぇか。それによ、ライバル達はそこそこの男前揃いだぞ。お前のルックスで勝負になるか?」

太臓「ブサイクだって必死に努力すりゃあイケメンを越えることもあるかもよ・・・?」

宏海「何故か知らんがお前にギャリック砲を撃ちっ放したくなった」

太臓「おっ、あいすじゃん!」

あいす「あら、キモ王子と宏海じゃない。また会ったわね」

宏海「よう」(キモ王子・・・)

あいす「ところでなにか、アンタ達が私の話をしているのが聞こえたんだけど?」

宏海「えっ、あー、ほら」

太臓「あのー、えーと」

宏海(どうせアテもないんだし、ここは素直に気持ち伝えた方が良いんじゃねえか?)コソコソ

太臓(だ、だよな)コソコソ

宏海(なるべく話は短くまとめろよ)コソコソ

あいす「なによ、さっきからコソコソと」

太臓「つまり、俺はあいすが好き過ぎてギャリック砲撃ちっ放したいって事だ!」

宏海(変な所省略しちゃった!!!!)

太臓「」カチンコチン

宏海「」カチンコチン

あいす「・・・」スタスタスタ

宏海「さっきのはさすがに無いぞ、お前」

太臓「いやー、テンパっちゃってよ!告白した数は多くても成功した数は少ないからな」

宏海「一度でも成功したかのような言い方をするな」

太臓「・・・それより、さっきから悠が居ないのが気になるんだけど」

宏海「確かにな」

悠「王子ーーー!王子ーーー!」ドタドタドタ

宏海「おっ、なんか走ってきたぞ」

悠「ハァハァ・・・王子、杉音を連れてきましたよ!」

太臓「だからソイツは興味ねーっての!」

杉音「あの・・・太臓が私のこと好きなんて・・・その、恥ずかしいーーー!」ブゥゥウウウン

宏海「でっ、出た・・・間界人特有の特殊能力!ヤバいぞ、この炎!」

悠「太臓、避けろ!そしてアイアンテールだ!」

太臓「ムリムリムリムリ!」

宏海「うわっ、どんどん火が燃え移ってるぞ!」

太臓「ギャーーー!熱、熱っ!!!」

杉音「ぁぁぁ、ゴメンなさーーい!」ブォォオオオオ

「んぎゃぁぁあああぁああああ!」




悠「この始末」ジャーーン
ーENDー

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