上条「誰も人の未来を奪う事は出来ない!」 (51)

禁書×平成ライダーです。

「禁書世界にライダーが存在し、上条さん達がライダーだったら」という世界観です。

タイトルを見れば分かる通り上条さんはアギトです。

ストーリーの流れは原作と基本的に変わらないです。

禁書目録という作品自体がバトルアクションストーリーなので、龍騎みたいにライダー同士の戦いが多くなるかもしれません。

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はっきり言って作者は文才が無いです。それでも良いという方だけお進み下さい。

上条「ええい!くそっ!あーもうちくしょー不幸すぎますーっ!」

我ながら変態じみた叫び声だと思いつつも上条当麻は凄まじい逃げ足を止めようとしない。

深夜の裏路地を走り抜けながらチラリと背後を振り返ってみる。八人。

そう、七月十九日が悪いのだ。

明日っから夏休みっていうハイな気持ちでファミレスに入り、

明らかに酔っ払った不良に絡まれる中学生ぐらいの女の子を見て、思わず助けてやっかなー、なんて思ってしまったのが運の尽き。

まさかトイレからぞろぞろ仲間が出てくるとは思わなかった。

その後、八人掛かりで追いかけられ今の状況に陥る。

上条「あーもう!何なんですかこの不幸はーっ!!」

不良A「ちくしょうこのクソガキ止まれ!」

不良B「待て!この逃げ足王!」

何なんだこの猛烈なラブコールは、と流石の上条もぷっちり切れる。

上条「うるっせぇ!ぶん殴られねえだけ感謝しやがれサル並野郎!」

上条=アギト
禁書&風斬=ダブル
美琴=オーズ
黒子=デルタ
初春=朱鬼
佐天=ファム
ステイル=龍騎
神裂=ブレイド
一方=ディケイド
浜面=クウガ
妹達=ライオトルーパー
麦野=カイザ
絹旗=イクサ
フレンダ=キックホッパー
フレメア=パンチホッパー
滝壺=ギャレン
土御門=斬鬼
青髪=ランス
吹寄=タイガ
婚后=王蛇
湾内=ライア
泡浮=ガイ
食峰=インペラー
春上=電王
姫神=キバ
舞花=轟鬼
黄泉川=G3X
鉄装=G3マイルド
結標=ラルク
海原=ネガ電王
固法=アクセル
木山=オルタナティブ・ゼロ
削板=ゼロノス
垣根=エターナル
博士=V1システム
黒夜=ゾルダ
番外個体=ディエンド
建宮=ガタック
五和=レンゲル
騎士団長=ナイト
リチャード=リュウガ
サーシャ=アナザーアギト
ヴェント=ガオウ
アックア=カリス
テッラ=ベルデ
フィアンマ=アーク
レイヴィニア=サガ
マーク=シザース
レッサー=レイ
オリアナ=バース
ウートガルザロキ=ヘラクス
マリアン=グレイブ
トール=ファイズ
オティヌス=ダークキバ
オッレルス=オーディン
シルビア=サイガ
ブリュンヒルド=オーガ
サフリー=ザビー
近江手裏=ドレイク
雲川鞠亜=サソード
木原乱数=ケタロス
木原病理=エターナル レッドフレア
木原円周=幽汽
木原加群=G4
フロイライン=ギルス
シャットアウラ=ダークカブト
恋査=コーカサス

誰がどのライダーに変身するのかは、以上の通りです。

初春はメインキャラなので死にません。

アナザーアギトとサーシャはお互いに余り物になったので合わせただけです。

いい加減な選び方ですいません。

さらに二キロほど、汗と涙で走り続けるとようやく都市部を離れて大きな鉄橋に出た。

夜の鉄橋を突っ切りながら、上条は後ろを振り返る。いつの間にか後を追ってる人間が一人もいなくなっていた。

上条「く、くそ・・・やっと撒いたか。」

上条はその場にペタンと座り、夜空を見上げて息を吸う。

誰も殴らずに問題を解決できた。その事だけは自分で自分を褒めてやりたい。

美琴「ったく、何やってんのよアンタ。不良を守って善人気取りか、熱血教師ですかぁ?」

刹那、ギクリと上条の体が凍りついた。上条が走って来た方向から五メートルほど先に美琴が立っていた。

上条「つー事はアレだろ? 後ろの連中が追っかけてこなくなったのも」

美琴「うん。めんどいから私がヤッといた。」

バチン、という青白い火花の音が響いた。

彼女の髪が揺れる度に、まるでそれが電極みたいにバチバチと火花を散らしているのだ。

そう、上条は彼女を助けようとした訳じゃない。不用意に彼女に近づいた不良たちを助けようとしたのだ。

上条はため息をつく。いっつもこんな感じの少女だった。

かれこれ一ヶ月近く顔を合わせているくせに、お互いに名前も覚えていない。

つまりは、友達になろうという訳ではないのだ。

今日こそは生ゴミになるまでボコりまくると鼻息荒げてやってくるのが少女の方で、それを適当にあしらうのが上条である。

美琴「けどアンタもバカにしてるわよね。私は超能力者なのよ? 何の力もない無能力者相手に気張ると思ってんの? 弱者の料理法ぐらい覚えてるわよ。」

上条「あの、それな? お前が32万8571分の才能の持ち主なのは良く分かってるけどさ。無能力者だって何の力も無い訳じゃないぞ。誰にだって無限の可能性があるんだ。目覚めろ その魂って言葉を知らないのか?」

美琴「うっさい。血管に直接クスリ打って耳の穴から脳直で電極ぶっ刺して、そんな変人じみた事してスプーンの一つも曲げられないんじゃ、ソイツは才能不足って呼ぶしかないじゃない。」

確かに、学園都市はそういう場所だ。

記録術とか暗記術とか、そんな名前でごまかして頭の開発を平然と時間割りに組み込んでいる場所。

それが学園都市のもう一つの顔だ。

上条「スプーン曲げるならペンチ使えば良いし火が欲しければライター買えば良い。テレパシーなんてなくてもケータイあるだろ。んなに珍しいモンか、超能力なんて」

これは学園都市の身体検査で機会共に無能力者の烙印を押された上条の言葉。

上条「どいつもこいつもおかしいんだよ。超能力なんて副産物で税に入りやがって。大体、俺とお前はそれよりも遥かに不思議な力を持ってるじゃないか。」

美琴「はぁ?・・・ああコレの事?」

彼女が取り出した物は赤黄緑3色のメダルだった。

美琴「は、笑わせるわね。世界中に散らばる13個のカードデッキとか、時間を移動できる列車とか、非科学的な物ばっかり。科学の最先端であるこの街でそんな事信じてもらえる訳ないじゃない。」

そう。彼らは人間であって人間ではない存在。

美琴「にしてもアンタの力ってその中でも異質よね。神が与えた力とか言われてるらしいし。」

超能力と魔術。そのどちらでも無い第三の力を振るう者。

美琴「アンタの力って確か・・・アギトとか言ったっけ。無限に進化する戦士らしいわね。」

人は彼らを、仮面ライダーと呼んだ。

美琴「っていうか全く、強者の台詞よね。」

上条「は?」

美琴「生まれ持った才能だけで力を手に入れ、そこに辿り着くための辛さをまるで分かってない。不敵で残酷な台詞よ。アンタの言葉。」

学園都市でも七人しかいない超能力者。そこに辿り着くまでにどれだけ人間を捨ててきたのか。それを臭わせる暗い炎が言葉の端に灯っている。

上条「おいおいおいおい! 年に一度の身体検査見てみろよ? 俺の能力はゼロでお前は最高位だぜ? どっちが上かなんて一発で分かんだろ!」

学園都市の能力開発は、薬学、脳医学、大脳生理学などを駆使した、あくまで科学的なものだ。一定の時間割りをこなせば才能がなくてもスプーンぐらいは曲げられるようになる。

それでも、上条当麻は何も出来ない。

アギトの力があるので完全な無能力者ではないのだが、科学のみで統一された学園都市の計測機器が出した評価は、[無] 能力だった。

美琴「ゼロ、ねぇ。」

少女は口の中で転がすように、その部分だけを繰り返した。

一度スカートのポケットに突っ込んだ手が、メダルゲームのコインを掴んで再び出てくる。

美琴「ねぇ、超電磁砲(レールガン)って言葉、知ってる?」

上条「あん?」

美琴「理屈はリニアモーターカーと一緒でね。超強力な電磁石を使って金属の砲弾を打ち出したりできるもんなんだけど」

美琴「こういうのを言うらしいのよね。」

次の瞬間、上条の真横を一筋の光が駆け抜けた。

美琴「こんなコインでも、音速の3倍で飛ばせばそこそこ威力が出るのよね。最も、空気摩擦のせいで射程は50mくらいしか無いんだけど。」

上条が恐る恐る振り返ると、地面はえぐれ、鉄橋全体が頼りない釣り橋の様に大きく揺らいでいた。

しかし上条はこの惨状を見ても落ち着いていた。それもそうだろう。

これまでも、死んだ人間が蘇ったり、それが灰色の化け者になったり、

渋谷に隕石が降って来たり、そこから緑色の気色悪い化け者が出て来たりといった事件に彼は何度も出くわしていたからだ。

もはや、彼にとっては何が起こっても不思議では無いのだろう。

上条「おーすごいすごい。で、まさかとは思うが連中追っ払うのにそいつ使ったんじゃねえだろうな?」

美琴「使う相手くらい選ぶわよ。私だって無闇に殺人犯にはなりたくないもん。で、何よアンタ? さっきの言い方? 余程私を怒らせたいみたいねぇ?」

上条の言い方が尺に触ったのか、毛先からバチバチと放電しながら、上条を睨む。

しかし、彼は動じない。

上条「ハァ。別にお前が弱いとは言ってねーよ。だけどな、やっぱりあの人と比べると見劣りすんだよ。」

美琴「あの人? あぁ、アレね。最初に言っておくけど私達は人間よ? あんな企画外の怪物みたいな奴と一緒にしないでもらえる? 比べる事自体間違ってるわよ。私は自分より強い「人間」が存在するのが許せないの。それだけあれば理由は十分。」

美琴は腕を構え、発射体制に入る。

上条「ちょっ!? 俺だってLEVEL0」

しかし上条が言い終わる前に、電撃は発射された。LEVEL5という力が生み出す、高速の電撃が。

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