穏乃「好きだって言ってくれたよ」

憧「」

穏乃「憧や玄さんも好きだって言ってたから心配すんなよ」

憧「そんなこと心配してないわよ」

穏乃「でも嬉しそうだよ？」

憧「そんなことより、他には？」

穏乃「えーっと、誰かいたっけな？」

憧「ほらほら」

穏乃「花田煌さん！」

憧「新道寺先峰の？」

穏乃「和の中学時代の先輩だって」

憧「どっちかっていうと紫っぽくない？」

穏乃「そだっけ？」

憧「それで、なんで？」

穏乃「準決の日にすれ違ったときにさ」

憧「うんうん」

穏乃「良いお天気ですね。すばらです、って」

憧「完全に社交辞令じゃないの、それ」

穏乃「むー、じゃあ夢乃マホちゃん！」

憧「だれよそれ？」

穏乃「和の後輩。憧がいなかったときに阿智賀にきたの」

憧「それで？」

穏乃「和先輩の幼馴染なんですか、お会いできて光栄ですー、って」

憧「いや、完全に和目当てで阿智賀にきてるよね」

穏乃「さっきから否定ばっかりする」

憧「実際そうでしょうが」

穏乃「じゃあこれが最後！」

憧「」

穏乃「本内成香さん」

憧「えっと･･･有珠山高校の先峰ね」

穏乃「和の同級生の片岡優希さんの準決での対局者」

憧「長いし、和と全然関係ない」

穏乃「この人は間違いないね」

憧「なんでよ」

穏乃「抽選日に、階段で私の後ろを歩いて顔を赤らめてたもん」

憧「下履いてないからでしょうが！」

穏乃「え？」

憧「その状況ならあたしだってそうなるわよ！」

穏乃「そうなの？」

憧「あっ、待って今のなしで」

穏乃「変なのー」

憧「あたしどっか変じゃない？」

穏乃「強いていえばにおいが昨日とちがう･･･ような？」

憧「今日は香水つけてないからね」

穏乃「ということはこれが憧の生のにおいか」

憧「ちょっと、嗅がないでよ」

穏乃「これもこれでいいね」

憧「それで、さっきの話だけど･･･」

穏乃「さすがにもう思いつかないなー」

憧「えーと･･･そのほらあの」

穏乃「ん？」

憧「あたしは？」

穏乃「憧は髪の毛ピンクじゃないじゃん」

憧「へっ？」

穏乃「もっと暗い色･･･えっと退紅とか薄紅とかそんな感じで」

憧「しず･･･あたしも知らないようなことを･･･」

穏乃「ん？憧のことなら大抵は知ってるつもりだよ」

憧「それじゃあ、あたしの髪型は？」

穏乃「ツーサイドアップ」

憧「うちの神社は？」

穏乃「吉水神社」

憧「あたしの中学時代の友達は？」

穏乃「岡橋初瀬」