少年「思い出」 (55)
母「少年ー起きなさーい」
少年「ああ、もう朝か」
母「もう6年生なんだからしっかりしなさいよ」
少年「分かってるよ」
母「それに今日は一時間目プール開きでしょ」
少年「あ、そうだった!早く学校に行って海パン履かなきゃ!」
少年「行ってきまーす」
母「はい行ってらっしゃい」
少年「おはよう!」
友1「よう少年! 」
少年「なー昨日のテレビ見た?」
友2「見た見た!あれめっちゃおもしろかったな!」
友3「今日先生に仕掛けてみようぜ!」
友1「それめっちゃ面白そう!」
先生「おーいお前ら着替えろーそろそろ一時間目はじまるぞー」
少年「着替え行こーぜ」
友123「おういこーぜ」
先生「先にシャワー浴びろー」
友1「うっわ!つめてえ!」
少年「やばいwww凍え死ぬwww」
友2「見て見てwwww修行中www」
友3「友2つええww」
先生「よしじゃあ足からゆっくり入れー」
ザブーン
少年「うわ!さっぶ!」
友1「おい友2溺れてんぞwww」
友2「ガボボ…」
女子「先生ー!友3が追いかけてきまーす!」
先生「こらああああ!友3!!!」
友3「いやーやっぱ水泳は楽しいな!」
少年「お前は人一倍楽しんでたなwww」
友1「友2迎えに行こうぜ」
少年「あいついつになったら泳げるようになるんだよwww」
友3「夏休みに特訓だな!」
少年「早く夏休みになんねーかなー」
友1「お、今日の給食ソフト麺じゃん!」
少年「マジで!やったー!」
友3「今日ガリ休みだから麺いっこ余るんじゃね?」
友2「今日こそデブのじゃんけん連勝止めなきゃあいつ爆発しちゃうよ」
少年「今日は俺が勝たせてもらうぜ!」
デブ「よし、じゃあじゃんけんだ!」
皆「じゃーんけーん…」
デブ「ポン!」
少年「うわ!デブまた勝ちやがった!」
デブ「食い物に関しては負ける気がしない」
友1「早く食って外でドッヂやろうぜ!今日は2組と勝負だろ!」
友3「そうだった!俺コートとっとく!」
友2「2組もたいしたことなかったな」
少年「こっちにはデブがいるからな」
デブ「昼休みに関しては負ける気がしない」
友1「うわ、5時間目算数じゃん、めんどくさ」
友2「またつるかめ算教えてくれよ、少年」
少年「任せとけー」
友3「やっぱ少年はすげーなー 神なんじゃね?」
少年「そんなことないよ 算数は得意だけど」
友1「どうやったらそんなにできるようになるんだよ」
少年「ふつうに考えればできるじゃん」
友3「すげー、そんなこと言ってみてーわー」
日直「帰りの会をおわりまーす」
全員「おわりまーす」
友1「少年!ランドセル置いたら友2の家な!」
少年「オッケー!コントローラー持ってくから!」
友1「俺そろそろ帰るわ」
友3「俺も帰るわ カーチャン帰ってくる時間だし」
少年「じゃーまた明日なー」
友1 3「おう、また明日」
友2「ゲーム飽きちゃったね」
少年「そうだな…」
少年(よく考えるとこいつと1対1って新鮮だな)
友2「少年ってほんとすごいよね」
少年「どうしたんだよ急にww」
友2「いや、なんか少年は充実した生活を送ってるんだろうなって」
少年「そんな特別充実してるって感じもないと思うけど…」
友2「なんか、将来有望そう」
少年「何だよそれwwちょっと褒めすぎじゃねww」
友2「そんなことないよ」
少年「……」
友2「……」
少年「俺もう帰るわ また明日な」
友2「あ、そう?じゃあまた明日」
少年「ごちそうさま」
母「はいお粗末様でした」
少年「テレビ見てーなー」
父「子供は早く寝ちまえ」
少年「ちぇっ 明日の準備でもして寝るか…」
少年「……」
少年「将来有望かどうかなんてわかんねえよ」
少年「いいや、もう寝よう」
母「少年ーいいかげん起きなさいー!」
少年「ううー眠い…」
母「また夜遅くまでゲームでもしてたんでしょ 」
母「早く制服に着替えなさい」
少年「分かってるよ」
母「もう受験生でしょ ちょっとはしっかりしてよね」
少年「うるさいな 行ってきます」
母「ちょっと、朝ご飯は!?」
少年「いらん」
母「お腹が空いて倒れても知らないわよ!」
少年「……」
少年「おっすー」
友1「よう少年」
友3「今朝も眠そうだなww」
少年「新作のゲームが面白くてさ ほとんど寝てねーわ」
友1「そんなにおもしれーのかよ クリアしたら貸して」
少年「オッケー」
友3「そういえば、昨日友2に会ったぜ」
友1「マジで!元気そうだった?」
友3「まあまあって感じだったな 勉強が忙しいらしい」
少年「そういえばあいつ私立の進学校に行ったんだっけ…」
不良1「あ、おはよーぼっちくーん」
ぼっち「お、おはよう…」
不良2「わるいんだけどさ、お金かしてよ」
ぼっち「え…でも今日は財布忘れちゃって…」
不良3「えーそれじゃ困るよー」
ぼっち「困るって…一回も返してくれたことないくせに…」
不良1「…あ?」
ぼっち「困ってんのはこっちなんd」
バキッ
不良1「はい制裁確定」
不良2「生意気な口きいてるからこうなるんだよ」
不良1「いつもの制裁場行くぞ」
友3「…マジであいつらやべえな」
友3「ぼっちも下手に歯向かうから…」
友1「触らぬ神になんとやらってか」
友1「ぼっちも難儀な奴だな」
少年(あんな風になったら終わりだな…)
友4「ようお前ら 今日放課後カラオケ行かんかー?」
友5「女1、2、3、4も誘ってあるんだけど」
友1「女1ちゃんが来るってんなら断る理由は無いぜ!」
友1「な?少年?」
少年「お…そうだな 行ってみるか」
少年(女1さんと距離を縮めるチャンスかもしれない…!)
友3「よし、じゃあ放課後な」
女2「ねーぼっちくんいい加減可哀想だよー」
女3「そうだよー助けてあげなよー」
友3「いやいや、無理だって」
友4「あの不良グループに勝てるわけねーよ」
女4「確かに…」
女1「じゃあぼっちくんどうするの?」
少年「……」
友3「い、今はそんなこといいじゃん!歌おうぜ!」
友4「おい友5!あれ入れろよあれ!」
友5「お、おう任せろ!」
女1「少年さ、小学校の時はぼっちくんと仲良くなかった?」
少年「あ…うん…」
少年(席が近かった時に少し喋っただけなんだけどな…)
女1「みんな小学校のときと変わっちゃったよね」
少年「うん…」
友5「おーい女1ちゃんも歌おうぜ!」
女1「え!? あ、うん」
少年「…カラオケってこんなにつまんなかったっけ」
委員長「今日から文化祭の準備でーす 自分の担当箇所を確認して下さーい」
少年「あれ、お前らは3階なの」
友1「お前だけ2階か…むかつく割り振りだな」
友3「気にすんなって 本番の時一緒にまわろうぜ」
少年「オッケー」
少年(ぼっちといっしょに作業かよ…気まずい…)
ぼっち「あ、少年くん よろしくね」
少年「おう」
ぼっち「少年くんはそっちの飾り付けやってくれる?」
少年「わかった」
少年「……」
ぼっち「……」
少年(耐えられん…友1のところに行ってしまおうか…)
ぼっち「僕、文化祭休もうと思うんだ」
少年「そ、そうなのか」
ぼっち「少年くんは友1くん達とまわるんでしょ」
少年「たぶんそうなるだろうな」
ぼっち「そっか…」
ぼっち「楽しそうでいいね…」
少年(何だこいつ…)
文化祭当日
友1「おーい少年 行こうぜー」
少年「おう 待ってくれー」
友3「とりあえずなんか食おーぜ」
友4「早すぎじゃねww」
友5「あそこのヤキソバでいーじゃん」
少年(ぼっちはやっぱ休んだのか…)
少年(ま、一緒に回る奴がいないんだったら仕方ないな…)
少年(多分俺でもそうするだろうな)
友3「おい少年!早くしろよー!」
少年「ああ、ごめん」
友4「あ、女1ちゃんグループじゃん」
女1「あ、友くんたち、少年くんも」
女2「ねえねえ一緒に回ろうよ!」
友1「おおいいねー!」
女3「あっちでお化け屋敷やってたよ!いってみよーよー」
友5「まさに文化祭って感じだな!」
友1「女1と少年は一番最後な」
少年「あ、そう…」
女1「分かった」
少年(よっしゃ!)
女1「…」
少年「……」
女1「少年くんはさ、もう志望校とか決めた?」
少年(ずいぶん唐突だな…)
少年(なんとか話題を捻り出したって感じか…)
少年「いや、まだだよ…」
女1「そうなんだ…」
女1「少年くん頭いいから結構いいとこ行くんだと思ってた」
少年「小学生の時はできてたけどさ…」
少年「今は対して…って感じだな」
女1「そうなんだ…」
少年「女1さんこそ、塾に行って勉強してるじゃん」
女1「えへへ まあね」
女1「なんかごめんね、重たい話しちゃって」
少年「いや…」
母「ゲームばっかしてて大丈夫なの?」
父「勉強は進んでるのか?」
少年「ボチボチやってるよ」
少年(最近は文化祭の準備でサボってるけど)
少年「はあ…ゲームもつまんねえな」
少年「女1さんは偉いなあ…ちゃんと勉強して」
少年「俺もちゃんと勉強すれば女1さんと同じ高校に…!」
少年「…なんてな」
少年「とりあえず明日から頑張ろう 今日は寝ちまえ」
少年「寝る!」
母「少年!いい加減起きなさい!」
少年「はいはいわかりましたよ」
母「朝ごはんは!?」
少年「いらん」
母「あらそう」
少年「行ってくる」
母「はい」
母「今日はちゃんと学校行くのよ」
少年「…チッ」
少年(中学3年で決心して受験勉強頑張った…)
少年(そして女1さんと同じ高校に行くという奇跡を演出して見せた…)
少年(しかし…代償があまりにも大き過ぎた…)
少年(さすが県トップクラスの進学校)
少年(周りの奴の会話がハイレベル過ぎてついていけん)
少年(この時期まで友達ほぼ0という伝説的な記録を打ち立ててしまった)
少年(中学ではあんなだったぼっちですら…)
ぼっち「よーうモブ1ー」
モブ1「おうぼっちー」
ぼっち「修学旅行の班なんだけどさ、俺とお前とモブ2、3でいいよな」
モブ1「全然構わないぜ あいつらが来たら話しとくわ」
少年「やべえ…今日班決めだったっけ…」
少年(お情けでぼっちに拾ってもらうなんてことは避けたい)
少年(そもそも奴らは仲良し4人組で決定じゃねーか!)
友2「おう少年ー!よう」
少年「お、おう!」
少年(そうだ…俺にはこいつがいた…!)
少年(高校で奇跡の再開を果たしたこいつならいける!)
少年「なあ友2、修学旅行の班…」
友2「ああ、俺もそれは言おうと思ってたんだ」
少年(キターーーーー!!)
友2「俺とお前の他に、イケメン1、2だけどいいかな?」
少年(イケメン1、2!)
少年(あいつらと一緒に歩いていれば、女1さんと絡むチャンスがグッと上がる!)
少年「オッケーだぜ」
友2「分かった イケメンたちにも言っとくわ」
少年「家に帰ってきてから即PCを立ち上げることが多くなったな」
少年「ニコ動とか面白いし」
少年「今日は無事に班が決まって良かったぜ」
少年「先生にキモメンを押し付けられたフツメングループは不憫だったけどな」
少年(あのぼっちですらいつもの連中でグループができたくらいだったし)
少年(ぼっちも随分様変わりしたよな…)
少年「とりあえず安定した修学旅行になりそうだ…」
先生「バスの添乗員さんに迷惑をかけないように」
リア充1「よっしゃーバス乗るぜー」
リア充2「トランプやろうぜwww」
イケメン1「おう少年、よろしくな」
少年「う、うん」
イケメン2「午後の自由行動、女グループと一緒に回ることになったぜw」
友2「さすがイケメン2www仕事が早いw」
イケメン1「グループが決まって即誘われてたからなwww」
少年(女グループということは…)
少年(女1さんがいる班!)
イケメン2「じゃ、ウノやるか」
先生「それじゃあ自由行動だー」
リア充「よっしゃあああああ!」
先生「集合時間までに戻って来いよー」
イケメン2「それじゃあ俺たちもいくか」
友2「女グループあっちにいるぜ」
少年「女1さんもバッチリ決めてるぜ…」
イケメン1「おーいそこの女子たちー」
女1「あ、イケメンくんー」
友2「少年、女1とか、ずいぶん綺麗になったよな」
少年「あ、ああ、そうだな」
少年(なんなんだこいつ…)
モブ女1「うわーなにこれ気持ち悪いー」
モブ女2「これは1000年の歴史を持つ建造物なのよ」
女1「へーそうなんだー」
モブ女3「出たーモブ女2の知識自慢」
モブ女2「やめてよーwちょっと賢いだけなんだからー」
イケメン2「うわーwww追い打ちwww」
モブ女1「そんなんだから彼氏ができないのよーwww」
イケメン2「えーそうなの!意外だわー」
友2「さすがのイケメン2だなーチャンスとみればガツガツ行く」
少年「圧倒的だな…」
イケメン1「ねーねー今日夜さー女グループの部屋行っていい?」
モブ女1「えーどうしようかなーw」
イケメン2「いいじゃんかよーみんなでトランプとか楽しいぜー」
モブ女3「どう?女1?」
女1「んーまあいいんじゃない?」
女1「先生にばれたら怖いけどw」
友2「それは俺たちが何とかするから大丈夫w」
友2「少年とか、そういうの得意だもんなw」
少年「え!?あ、ま、まあな…」
イケメン2 「じゃあ決まりだな!」
イケメン1「飯食って一息ついたら行くから」
モブ女1「オッケー」
少年(よっしゃー!)
少年(やっぱりイケメンに付いてるといいことづくめだなー)
先生「明日の予定を各自確認し、部屋でゆっくり休むように!」
先生「それでは解散」
イケメン1「とりあえず部屋に戻ろう 先生が消えてから行くぞ」
友2「さっそくリア充たちが説教されてるんだけど…」
イケメン2「じゃあ今もう行けんじゃね?」
少年「じゃあ行こうぜ!」
イケメン1「…」
イケメン2「…」
友2「…」
イケメン2「お前やたらハッスルしてんじゃんwwwきめえww」
イケメン1「ノリノリだなお前www」
友「うん…行くか…w」
イケメン2「やっほーお待たせー」
モブ女1「おー来たねー」
友2「なんだよーモブ女2は歴史の本でも読んでるのー?」
モブ女2「そうだよー面白いよー読んでみる?」
友2「いや、いいわw それよりトランプやろうぜ」
モブ女3 「お菓子もあるよー」
イケメン1「さすがモブ女3!準備が良い!」
女1「少年くん、そこのポッキーとってー」
少年「あ、はい」
女1「ありがと」
友2「…」
イケメン1「トランプ飽きちまったな」
友2「麻雀やる?」
モブ女3「ルールわかんなーい」
イケメン2「この人数じゃキツイだろ」
モブ女1「モブ女2さんは寝ちゃったけど、7人じゃあね…」
女1「……」
少年「……」
イケメン2「定番なんだけどさ」
イケメン1「なんだよ」
イケメン2「お前ら好きなやつとかいんの?」
少年(出た…まさに修学旅行という感じの話題…!)
少年(夜のテンションだからこそできる暴露大会…!)
モブ女1「うわーそういう話しちゃう?」
イケメン1「まじ恥ずいわー」
イケメン2「友2、お前はだれなんだよ」
友2「うーん…やっぱ言わなきゃダメかね?」
イケメン1「そりゃあそうだろうがよ」
イケメン2「次はイケメン1だからな」
イケメン1「えっ」
モブ女3「言っちゃえ言っちゃえー」
友2「くっそー じゃあ正直に言うから笑うなよ」
モブ女1「ワクワク」
イケメン2「ニヤニヤ」
少年「……」
モブ女2「zzz...」
友2「……女1」
イケメン2「………」
イケメン1「………」
モブ女1「………」
モブ女3「………」
少年「」
少年「!!!!!??WWWwwww?!!??wwwwwwWWWWWwwwww!!!!??」
イケメン1「ちょwwwwwおまwwww女wwwwwwいtwwwwww」
モブ女1「大胆すぎるよーーー!」
イケメン2「マジすげーーーwwwこいつwwww」
女1「////」
少年(女1さんのあのリアクションは何なんだ!?)
少年(なんだよあの満更でもなさそうな表情は!!)
イケメン2「すげーよこれ…この場でカップル成立か!?」
友2「勘弁してくれよ…もう俺満身創痍だぜ…」
イケメン1「てかもう他のやつが発表して良い空気じゃなくね?」
イケメン2「そうだな 俺たちは先に部屋に戻ってるから」
友2「は!?え!?」
イケメン1「じゃーなー」
モブ女1「じゃあ私たちもどっか行こうか」
モブ女3「そうね」
モブ女2「うるさくて寝られない」
モブ女1「じゃあモブ女2さんも静かなところに行こう?」
女1「………」
少年「あ……あ………」
イケメン2「いやーさすが友2だなー勇気が段違い」
イケメン1「俺だったら確実に嘘ついてたわ」
イケメン2「お前は他校に彼女いるからどうせ嘘ついたろ」
イケメン1「そうだけどさ お前は何て言うつもりだったんだよ」
イケメン2「俺は隣のクラスのビッチって言うつもりだったぜ」
イケメン1「ああビッチさんな あれ じゃあ今の彼女はもう…」
イケメン2「ああ なんか最近うざったくなってきてさー」
イケメン2「そろそろ捨てちゃおうかなって」
イケメン1「wwww」
少年「す…すごいね二人とも…彼女とか…」
イケメン 2「…」
イケメン1「…まあ…一応」
イケメン2「てかお前、さっきからつまんないんだけど」
少年「え?」
イケメン2「お前がしゃべるとみんなシラけるし」
イケメン2「俺らのグループについてくんなよ」
イケメン1「……」
少年「ごめん…」
少年(俺が何したってんだよ…)
少年(あの後からイケメンたちはあからさまに態度悪くなりやがって…)
少年(結局女1さんとも全然話せなかったし…)
少年(クラスの連中は元から話しづらいし…)
少年(もはや友2くらいしか話せるやつが…)
女1「えーうそーwwww」ガラッ
少年(あ…女1さんだ…)
少年(中学校の文化祭のとき以来かな…)
少年(まともに話なんかしてねえわ…)
友2「いやーそれが本当なんだってーwww」
少年「えっ」
友2「修学旅行のとき、ほぼ告白みたいな感じになったじゃん?w」
少年「ああ…そうだったな…」
友2「もうああなったらいくしかねえ!っておもってさw」
友2「旅行のあと、家帰ってすぐ電話したわけよw」
少年「それで…OKであったと…」
友2「そうw」
少年「そうだったのか…よかったな」
友2「ありがとなw」
少年(この世に神様なんていないってこった)
少年(結局、俺は友2の引き立て役でしかなかったってことなのか…)
少年(まったく…嫌な世の中だよ)
少年(だいたい、高校生活数年だけで両思いになれるものか!?)
少年(俺は中学の頃から女1さんとの距離を縮めようと努力をしてきたのに!)
少年(小学校の頃だってあいつに負ける要素なんかなかった!)
ぼっち「少年くん…どうしたの?顔が怖いよ」
少年「…うるさいよ」
ぼっち「少年くんさ、週末のクラス会来る?」
モブ1「修学旅行のノリでそのまま盛り上がろうってさ」
少年「…そうなんだ」
少年「…俺はいいよ」
ぼっち「え そう」
モブ2「酒とか出てくるのかなーw」
モブ3「さすがにそれはまずいだろw」
少年「もうこんな世界ダメだ」
少年「やり直し」
母「で…息子の容体はどうなんですか…」
医者「やはり事故の後遺症が残りますね…」
医者「ですがそれ以外に…」
母「それ以外に?」
医者「本人が、目を覚まそうという意志を持っていません」
母「それはどういうことですか!?」
母「息子は死のうとしているということですか?」
医者「いいえ どちらかといえば…」
医者「現実逃避と言った方がいいでしょう」
医者「はっきりわかっているわけではありませんが」
医者「彼は妄想の世界の中で生きようとしているのかもしれません」
母「小学校の時から友達が少なかったし…」
母「よく架空の友達を作っている様子がありましたし…」
医者「精神科の治療を施そうにも、目を覚まさないこの状況では…」
医者「彼にとっては最も幸せな選択なのかもしれませんね」
母「少年ー起きなさーい」
少年「ああ、もう朝か」
おわり
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません