P「765プロ誘拐事件」 (52)
P「…んっ…ここは、どこだ?」
???「気がついたかね」
P「…!?し、縛られてる!?」
???「逃げられては困るのでね、拘束させてもらったよ」
P「くそっ!!…い、一体なにが………!?アンタは!!」
???「くっくっく…」
P「な、何でアンタが俺を!」
???「なぁに、慌てなくとも3日もすれば自由にしてやる」
P「………」
???「それまでは…まぁ、おとなしくしているんだな」
P「…黒井…社長!!」
黒井「くっくっく………ウィ」
数日前
黒井「くそっ!!なぜ私があのような弱小事務所にここまでコケにされなければいけないのだっ!!」
黒井「ライブ対決では序盤は優勢だがいつもいつもいつも逆転で負ける!!」
黒井「用意したアイドルには逃げられそしてステージ奴らの独壇場!!」
黒井「なぜだ…なぜ私が負けるのだ…」
黒井「…あと1週間後には日本最大のアイドルライブイベントが控えているが…」
黒井「………ええぃ!!まともに戦えるコマがこちらにはない!!」
黒井「くそぉ!!」ガッ
黒井「ふぅー!!ふぅー…」
黒井「…それもこれもすべてあいつが現れてからだ」
黒井「あの弱小プロデューサーが現れてからというもの…弱小アイドル共が粋がりおって!!…あいつさえ居なければ………」
黒井「………居なければ?」
黒井「………」
黒井「なるほど、ならば誘拐だ」
ライブ二日前
P「ふぅ…これでなんとか調整もついたかな」
P「しっかしっ!!ん~!!…このライブを成功させたら…トップアイドルの一員として…認められるはず」
P「…あの彼女たちを何とかまとめてここまで来たけど…長かったなぁ…」
P「…当日は何も起こりませんように!暴走しませんように!」
P「………はぁ、帰ろう帰ろう!やることはやっったってあれ突っ込んで来てないか車ぁぁぁぁ!!」
ブロロロロッロロロロッキキー!!
P「うわぁ!!あ、危ないじゃないか!!」
ガチャッ!!ガチャガチャ!!
???「あいつがターゲットだ!捕まえろ!!」
P「え!?」
???「おとなしくしてもらおう!!」
P「ちょ!!離せ!!」
???「ええぇい!!面倒だっ!!」ガッ
P「うっ…み、みんな…ごめんなさい…許して…」
黒井「と、いうことだが…思い出してもらえたかな?」
P「…ええ、後頭部の痛みも一緒に」
黒井「ふふん、まぁそれはおまけだ、とっておきたまえ」
P「…犯罪ですよ?」
黒井「私をだれだと思っている?」
P「…なるほど」
黒井「そういうことだ」
P「………!?今何時だっ!」
黒井「ああ、ライブのことかね?安心したまえ、あと1日ほどある」
P「それで三日も拘束されちゃ…ま、間に合わない!!」
黒井「貴様の脳みそにはなにも詰まってないのか?つまり、そういうことだ」
P「あああ!!黒井さん!いえ黒井様!!お願いします今すぐ解放してください!!」
黒井「…な、なんだ貴様…急にキャラが」
P「まずいまずいまずい!!やばいですって!俺が間に合わないなんてことになったら!!」
<ンアーーーー!!
黒井「爆発音!?どこからだっ!!」
P「あああ…言わんこっちゃない…」
黒井「…どういうことだ?」
P「もう、どうしようもないです、覚悟を決めましょう」
黒井「…ふ、ついにあきらめたか」
P「ええ、あきらめました」
黒井「最初からそうしていれば私もこんな面倒なことを…」
P「あ、遺書書いておいたほうがいいですよ、俺は胸ポケットにありますんで」
黒井「遺書?」
P「………ああぁやっぱり怖いいいいいいいいい!許してぇぇぇぇ俺のせいじゃないんだぁあぁぁ!!」
黒井「…な、なんだこいつは…気が狂ったのか…」
黒井「しかし、さっきの爆発音は一体…」
数時間前 765プロ
伊織「…遅いわね」
律子「ええ、遅いわね」
小鳥「プロデューサーさん、今日は明日の最終打ち合わせだから朝一だって言ったのに」
千早「今、何時かしら?予定では朝8時だったけれども」
真「今、8時5分だね」
あずさ「あらあら~…遅刻ですね、プロデューサーさん」
春香「うーん…いつも30分前には来てるはずなんだけどなぁ…」
亜美「兄ちゃん、これはちょっとお仕置きでしょー」
真美「教育がなっとらんですな、まったくなっとらん!」
高木「あ、いやほら電車が遅れているのかもしれないしね、彼だって多少は」
雪歩「お茶です~」
高木「う…うむ、ありがとう」
Pululululululu
小鳥「はい、765プロダクションでございます………はいぃ??」
響「どうかしたのか?」
小鳥「ちょ、それはどういうことですかっ!!」
貴音「なにやら…尋常ならざる雰囲気ですね」
小鳥「ちょっと!!ま、まちなさーい!!!………きれたわ…」
美希「なにがあったの?…はっ!もしかしてハニーになにか!!」
小鳥「ええ、その…まさかよ…」
律子「なんですって!?」
小鳥「………いい、落ち着いて聞いてみんな」
小鳥「…プロデューサーさんが…誘拐されたわ…」
「「「「な、なんだってー!!」」」」
高木「ど、どういうことだね!音無君!!」
小鳥「それが…なにものかはわかりませんけど電話で、お前のところのプロデューサーは誘拐したって…」
高木「ほ、ほんとうかね…それは…」
小鳥「た、たしか765プロのメールアドレスに証拠を送ったとも…」
高木「急ぎたまえ!!至急確認するんだ!!」
律子「…たぶん、これね。本文も何もないけど…動画が送付されているわ」
小鳥「じゃ、じゃあ…開くわね?」ポチット
???『ウィ…やぁ諸君、こんにちは』
美希「なんなのこいつ!!変態みたいなお面かぶって!!」
春香「美希、落ち着いて、黙って」
???『貴様たちのプロデューサーは、誘拐させてもらったよ?ほらそこに』
伊織「っ!!」
亜美「兄ちゃん!!頭から血が!!」
真「…ゆ、許せない…!!」
???『ああ、気を失っているが安心したまえ、彼はまだ生きている…まぁ、これからはどうなるか知らないがね?』
???『私からの要求は一つ、明日あるライブ…わかるだろう?それにでないでほしいんだ』
???『貴様たちは少々おいたが過ぎたのだ…なに、1日休みが出来たと思ってくれればいい』
???『貴様たちがライブに不参加ならば…この男はそちらに返すことを約束しよう』
???『もしライブに出たり…警察やその他の人間にばらした場合は…』ガッ
P『うっ』
???『どうなるか知りはしないがね』
???『…ふふ、では…懸命な判断を…アデュー!!』
律子「…な、なんてことなの…」
千早「………クッ」
高木「た、大変だ!!今すぐ警察に」
伊織「だめよ!!そんなことしたらあいつがどうなるか!!」
高木「いやしかし…」
雪歩「そ、そんな…こんなことって…」
あずさ「ど、どうしましょう…」
貴音「………ふむ」
響「あ、あわわ…大変なことになっちゃったぞ…」
やよい「あの、えーっと!はい!」
春香「やよい?」
やよい「助けに行けばいいと思います!!」
高木「高槻君!?」
伊織「…そうね、警察に相談できないなら…私たちが助けるしかないわね」
高木「!?」
小鳥「…あ、もしもし?765プロの小鳥ですぅ~はい~、あのリハの時間をすこし遅らせてもらって…」
高木「音無君!?」
真「許せない…僕は許せないよ!!簡単に誘拐されて血まで流してるプロデューサーが!!許せない!!」
高木「んん!?」
雪歩「せっかく真ちゃんと一緒にレッスンしてたのに…ぐすんっ」
真美「ん~、ちょっとプロデューサーとしての自覚がたりませんなぁ」
高木「き、君たち?彼は誘拐されてだね…」
春香「…私たちのプロデューサーさんなら、誘拐なんてされませんよ」
千早「そうね、気が緩んでいたとしか思えないわね」
美希「…ハニー、気を緩ませるのは美希の前だけって言ったのに…」
律子「…そうね、午後3時までに片付ければ…まぁ、準備は大丈夫でしょう」
高木「な、なんだこの流れは…」
伊織「じゃあ、そうね…午後1時に、再集合でいいかしら?」
高木「ほ、本気かね君たち!?相手はなにものとも知れない誘拐犯だよ!?」
春香「それがどうかしましたか?」
高木「それがってきみぃ!!」
春香「社長、この犯人さんは私たちのプロデューサーをさん勝手に奪ったんです」
春香「私たちの、たった一人の、唯一のプロデューサーさんを」
春香「わかりますか?この意味」
高木「…ま、まぁ…そのなんだ、わからんでもないが…」
春香「そ・れ・に」
春香「…誘拐なんてされる気の抜けた人にちょっと…お説教もしないとですし」
高木「なんでだい!?」
春香「それに、大丈夫です、やれば出来ます」
春香「私たち、アイドルですから」
律子「はい!じゃあ各自準備開始!きりきり動くわよー!!」
ガヤガヤ…ザワザワ…
高木「…はは、彼も…大変だなぁ…うん…」
………
千早「…ファス…ロ…なるほど…」
春香「ふんふ~ん♪クッキーはこれだけあれば十分かな?」
真「…うん、やっぱりガチが一番だよね」
伊織「ええ、至急集めて頂戴…依頼を頼みたいの」
雪歩「…お母さん、家宝のスコップ…使わせていただきます」
律子「…ふぅ、まぁ…こんなものね」
真美「ひさしぶりの実践だぜぇ…」
亜美「腕がなるねぇ…」
響「…みんな、行くぞ」
あずさ「ふふ、特に用意は…いらないわね♪」
………
小鳥「みんな、集まったわね」
「「「「…………」」」」
小鳥「じゃあ、プロデューサーさん救出作戦…始めるわ」
あ、前に誰か同じタイトルで書いてたのか
すまんそれ見てないわ…タイトル被ったかんかな
千早「プロデューサーの場所は?」
小鳥「今響ちゃんが探してくれてるわ」
響『………んー、臭いは…あっちかな』
貴音「それならば、発見は時間の問題でしょう」
真「場所がわかったら…早速乗り込んで救出だね!」
<あー、あー、こちらコードネームうみんちゅ、応答願うさー
小鳥「…こちらサイレントバード、オーバー」
律子「…あのトランシーバーとか通信器具、小鳥さんの自前よ」
やよい「なんだかかっこいいですね!」
美希「なんであんなのもってるか美希にはわからないの…」
<パッケージを発見、事務所から~って感じに進んだところにある廃工場だぞ
小鳥「わかったわ、すぐに行くから待っててくれる?ちょうど迎えも来たわ」
<うみんちゅおーばー
ババババババババババッ
伊織「ヘリは用意したわ!!」
小鳥「じゃあ、みんな乗って!!」
ザッザッ
高木「き、君たちまちたまえ!!」
小鳥「社長…」
高木「ほ、本当に行くのかね?」
小鳥「…ええ、待っている人が居るんです」
高木「………そうか、ならなにも言うまい」
小鳥「すみません社長!3時までに戻ります!!」
高木「おやつを用意して待っているよ!!」
小鳥「…それでは!!」
ババババババババ
高木「………」
高木「いや、彼は待ってないと思うんだよなぁ…」
高木「生きて帰って来るんだぞ、プロデューサー君」
とある廃工場前
小鳥「…じゃあ、作戦はこうね」
小鳥「正面は千早ちゃんと春香ちゃんに任せるわ」
春香「はい!」
千早「なるべく騒ぎます」
小鳥「いい、響ちゃんの家族の潜入操作によれば犯人は主犯格と手下が数名」
小鳥「あと幾つかのトラップがあるそうよ」
貴音「問題はないでしょう、制圧するのみです」
真「そうそう、立ちはだかる壁は」
亜美「乗り越えるだけっしょー!!」
真美「んっふっふ~そのためにいろいろ用意してきたんだしね」
小鳥「…続けるわ、右からは響ちゃんに合流して真ちゃん」
小鳥「左は貴音ちゃん亜美ちゃん、真美ちゃん」
小鳥「あずささんは…」
律子「迷子でもう居ません」
小鳥「…まぁ、あずささんならどうにかなるでしょう」
春香「…あれ?雪歩と美希は?」
小鳥「雪歩ちゃんと美希ちゃんはもう出発してるわ」
貴音「…なるほど」
小鳥「ええ、そういうことよ」
春香「…わかりました、じゃあやよいは」
やよい「私は伊織ちゃんと一緒に本陣に残ります!」
伊織「ま、私たちはか弱い乙女だから当たり前ね」
春香「えー、私たちだってか弱いよ~」
伊織「はんっ、よく言うわ、か弱い女は普通誘拐の救出なんてしないわよ」
律子「ま、言えてるわね」
小鳥「じゃあ、私と律子さんも本陣と…みんな、準備はいい?」
「「「「「yeah!!」」」」
小鳥「それじゃあ…救出作戦、始めるわよ!」
貴音「…いざ!!」
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