凛「レッスンが終わったよ。ただいまー……」ｶﾞﾁｬｯ

奈P「……」ｽﾝｯ

凛P「……」ﾌﾟｲｯ

加P「……」ｶﾀｶﾀ

凛「ねぇ、さっきまでプロデューサー達三人で盛り上がってたよね。何で急に静かになるの？」

奈P「ん？俺達が盛り上がってた？」

加P「凛ちゃん。それは何かの勘違いだよ。俺達はずっと静かに仕事していた」

凛「嘘。絶対何か楽しそうに話してた」

凛P「凛。お前ちょっと疲れてるんだよ。大丈夫？添い寝する？」

凛「する」

奈P（ふぅ。何とか誤魔化せたぜ）

加P（威厳を保つためにも、俺達がベイブレードなんぞ子供の遊びに夢中になっていたことは隠し通さないとな）

凛「プロデューサー。早く仮眠室行こ」ｸｲｸｲ

凛P「はいな」


・・・・・・

・・・・・・


凛「……ってことが前にあったんだ。怪しいよね」

奈緒「ふーん。そりゃ怪しいな」

加蓮「怪しいね」

凛「三人で何を話してたんだろ……？」

加蓮「……エッチなこととか？」

凛「あー……クラスの後ろの方で、男子が固まってこそこそ話してたりするもんね」

奈緒「なっ！？そ、それは……ないだろ。プロデューサーさん達はもう大人なんだしさぁ」

加蓮「いやいや、男の人は何歳になってもそういう話するもんだって聞いたことあるよ私」

奈緒「そ、そういうもんなのか……？」

奈緒（あたしのプロデューサーも……？）ﾓﾝﾓﾝ

凛「どういうタイプの女の子が好み……とか、そんな話かな」

加蓮「……気になるね」

凛「気になるね」

加蓮「聞きたいね」

凛「仕掛けるね」ｽﾁｬｯ

加蓮「待ってるね」

凛「はい。というわけでプロデューサー達の机に盗聴器仕掛けて来たよ」

加蓮「さっすが凛。仕事が早いね」

凛「日々のレッスンの賜物だよね」

奈緒「あーあー、こんな犯罪紛いのことまでして……」

加蓮「紛い。っていうか、もろに犯罪だよね」

凛「言っておくけど、一緒に聴こうとしてる時点で奈緒も共犯だからね」

奈緒「……きょ、今日だけだ！今日、プロデューサーさんの好みを聞いたらすぐ回収させるからな……！？」

凛「はいはい。それじゃあ早速聞いてみようか。プロデューサーさん達が今どんな話してるか」ﾎﾟﾁｯ

奈P「なぁ、お前らってどういうタイプ(のベイ)が好き？」

加P「俺はガンガン攻めるタイプが好きだなぁ」

加P（ドラグーンみたいな）

凛P「そうか？そういうのってすぐ終わってつまんないだろ。俺は持久ある方が好きだな」


加蓮「よ。よぉし……ガンガン攻めちゃうからね、プロデューサー」

凛「持久……うんいいよプロデューサー。今日は朝までしようね」

奈緒（こいつら自分のプロデューサーさんのことになると我を忘れるよな）

加蓮（奈緒も大概でしょ）



凛P「奈Pはどういうのが好きなんだよ」

奈P「やってる最中に攻撃タイプから防御タイプに変わる奴。二面性あるほうが回してて楽しいんだよな」


奈緒「なんであたしのプロデューサーさんだけ好みが生々しい上に特殊なんだよ！？」

奈緒「最初は強気に責めて、最中(意味深)に受けに変わればいいのか……？」

凛「攻守逆転っていうジャンルだよね」

加蓮「そっちの方が姦してて楽しいって言ってたね」

奈緒「そ、そんなのやり方わかんねぇよあたし！」

凛「……奈緒、頑張って」

奈P「じゃあ見た目は？どんな見た目の奴が好き？」

加P「俺はやっぱり白い奴が好きだなー」

凛P「俺はスラっとしてるのが好きかな。奈Pは？」

奈P「ごつごつしてる奴」


加蓮「白い……肌焼かないように気をつけよう」

凛「針金になろう」

奈緒「なんだよごつごつって！女子高生に用いる形容じゃないだろ！」

加P「あーこうして話してるとやりたくなってきたな」


加蓮「やりたくなってきた！？今！？」


凛P「でもこの前ちひろさんにここでやっちゃダメって言われたしなぁ」


凛「この前もやってたの！？誰と！？」


奈P「あ、俺いい店知ってるぜ。こういうのできる所」


奈緒「店！？」

奈緒「ダメだプロデューサーさん！」ｶﾞﾁｬｯ

凛「プロデューサー！」

加蓮「プロデューサー！」

奈P「奈緒！？帰ったんじゃなかったのか！？」

凛P「凛に北条さんまで」

加P「ダメ。って何が……？」

奈緒「お金を払って、その、そういうことするなんてダメだろ！ど、どうしてもやりたいならあたしが頑張って相手するから！」

奈P「相手？いや今は場所の話をだな」

奈緒「今日お父さんもお母さんも帰って来ないからぁ！」

奈P「そこまでしてやりたいのか……いやぁ、奈緒がそんなに(ベイブレードを)好きだったなんて知らなかったよ」

奈緒「ま、まぁな……ずっと(プロデューサーさんのことが)好きだった」

凛P「二人も？」

凛「う、うん」

加蓮「い、言わせないでよ……」

加P「じゃあ六人で奈緒ちゃんの家行くかぁ！」

奈緒「！？」

凛P「いや、大人数で行くのは迷惑だろ」

凛「そういう問題じゃなくない？」

奈P「でも六人で同時にやったら面白そうだけどな」

加P「ははは。すげーごちゃごちゃしそう」

奈緒「六人同時ぃ！？」

凛「わ、私うちのプロデューサーとしかしないからね！」ﾋｼｯ

加蓮「私も！」ｶﾞﾊﾞｯ

奈P「そりゃあんまり仲良くない大人とやるのは嫌だろうけど……三人でやるのも嫌なのか？」

加蓮「凛と奈緒となら……まぁ……いいかな」ﾎﾟｯ

凛「乱れてるよプロデューサー！そういえば、前もここでやったって言ってたよね？誰とやってたの！？」

凛P「ん？奈Pと加Pとだけど」

加蓮「男同士で！？」

加P「いや、普通こういうのは男の子がやるもんだろ」

加蓮「そうなの！？」

奈P「むしろ奈緒みたいな女の子がこういうのに興味持つなんて意外だったよ」

奈緒「あ、あたしだって、人並みには……」ﾜﾀﾜﾀ

奈P「そうだ。奈緒はどれ使う？」

奈緒「使う！？使うって何を……ん？いやこれって……」

凛・加蓮・奈緒「ベイブレード……？」

奈P「俺のオススメはドラシエルだ。ごつごつしててかっこいいだろ？」

奈緒「ごつごつ……あっ」

加蓮（これってもしかして……）

凛（私達……とんでもない勘違いを……？）

凛「……」

凛P「どうした凛、そんな顔して。何か勘違いでもしてたのか？」

凛「べっつにぃ！？」



この後めちゃくちゃゴーシュートした。

　　－おわり－