春巻「ティターンズ?」 (17)
機動戦士Zガンダム×浦安鉄筋家族のクロスSSです。
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4話「エマの脱走」からのお話です。
※基本ギャグですのでキャラ崩壊などご了承ください。
―アレキサンドリアブリッジ―
ティターンズ兵「艦長!」
バスク「どうした?」
ティターンズ兵「倉庫に怪しい奴が居たので捕まえてきました!」
バスク「何?密航者か?」
ティターンズ兵「い、いえ……。それが尋問しても、いまいち要領がつかめなくて……こいつです」
春巻「ちょー!引っ張らないでくれちょー!助けてちょー!」
ティターンズ兵「まともな服は着てないわ、遭難して気づいたらここに居たとか訳の分からんことを言うわで……」
ジャマイカン「怪しいな。スパイかもしれんぞ」
ティターンズ兵「いかが致しますか?」
バスク「ふん、スパイかどうかすぐに白状させてやる。おい、貴様」
春巻「ホイ?」
バスク「一体、何の目的でこの艦に忍び込んだ?素直に白状しておいたほうが身のため……」
春巻「ちょー!大きな星がついたり消えたりしてるちょー!彗星みたいだみゃお!綺麗だちょー!」ウロウロ ウロウロ
バスク「話を聞けぇぇええー!」バキッ
春巻「はいざっくー!」グシャ
ティターンズ兵(うわっ、思いっきり殴ったよ……)
春巻「痛いウー」ピクピク
バスク「いいか、もう一度聞くぞ。何の目的で我がティターンズの艦に忍び込んだのだ?」
春巻「ティターンズ?」キョトン
ジャマイカン「しらばっくれおって。この艦がティターンズの物だと知ってて忍び込んだのだろう?」
春巻「違うちょりそー。遭難して大きな建物があったから入ったらいつの間にかあの倉庫にいたマオ」
バスク「やれやれ。どうやらもっと痛い目をみんとわからんようだな」キランッ
春巻「そんな怖い顔で睨まないでちょー!このお坊さん怖いホイ」ガタガタ
ジャマイカン「お坊さん?」
春巻「あのゴーグルの人、頭ツルツルでお坊さんみたいだホーイ」ピシッ
ジャマイカン「ぐっ!」
ティターンズ兵「ぶふっ!ぐぐぐっぐ!!」
バスク「死ねぇええええー――――っ!!」ガンッ
春巻「あっしまー!」グシャ
バスク「はぁっ……!はぁっ……!馬鹿にしおって……!」
春巻「うりゅりゅりゅりゅ~」ピクピク
整備士「た、た、大変です!」
バスク「今度はどうした!?」
整備士「倉庫にあった弾薬や予備パーツ、食料などが水浸しになっています!」
ジャマイカン「何だと!?一体何があったというのだ」
整備士「どういうわけか、水道管に穴が開いていてそこから水が漏れたものと……」
春巻「倉庫を漁ってたら色々壊しちゃったちぇん。許してマオ」ニカッ
バスク「貴様の仕業かぁぁああああー―――っ」ドガッ
春巻「ぎゃぷらーん!」グシャー ゴロゴロ
バスク「我々ティターンズを馬鹿にするのも大概にしろクソがぁぁああああー―――っ」グシャグシャグシャ
春巻「じむつー!うりょりょりょりょ……」ピクピク
ジャマイカン「た、大佐!落ち着いてください!」
バスク「はぁっ……!はぁっ……!ぐっ、胃が痛くなってきた……」クラッ
ティターンズ兵「え、えーと……。こいつどうします……?」
バスク「独房にぶちこんでおけ!!」
ティターンズ兵「いいか、くれぐれもここで大人しくしてるんだ。く れ ぐ れ も な!」
春巻「おなかすいたホーイ」
ティターンズ兵「後で持ってきてやるよ。絶対に大人しくしてろよ!絶対だぞ!」
春巻「わかったちょー!大人しくしてるマオ」
スタスタスタ……
春巻「それにしてもここは妙に体がふわふわするマオ」フワフワ
ズシーンッ グラグラ
春巻「まちゃあああああ!地震ホーイ!」クルクルクルー
ぐしゃーん
春巻「がるばるでぃー!」
ガチャ
春巻「ちょ?激突した衝撃で扉が開いたちょー!」スィー
春巻「おなかすいたちぇん。食堂はどこちょー?」ウロウロ
―モビルスーツ格納庫―
春巻「ウロウロしてたら道に迷っちゃったちょー」
ジェリド「ちっ!俺が小隊長に選ばれれば汚名挽回……いや、返上できたものを!まさかエマになるとは……ん?」
春巻「ホイ?」
ジェリド「おい、お前。見ない顔だな。こんな所で何をやっている?」
春巻「道に迷っちゃったちょりそー」
ジェリド「道に迷った?そういえばバスク大佐が密航者を捕まえたとか言ってたな。こいつのことか……」
春巻「ん?ほわぁああああああー!!」
ジェリド「ど、どうした?」ドキッ
春巻「カッコいいロボットだちょー!すごいちょー!!」ブルブルブル
スィー
ジェリド「あ、おい!貴様!勝手にMKーⅡに近づくな!」
春巻「黒いロボットだちぇん!きっとすごいアトラクションだちょー!スイッチはこれちょ?」カチッ ウィーン
ジェリド「くっ!こいつMKーⅡに乗り込みやがった!おい、大変だ!密航者がMKーⅡに乗り込みやがったぞ!」
整備士「なんだって?」
春巻「ちょー!周りの壁が透明になったマオ!まるで魔法だリャーン!」ウキウキ
ジェリド「おい、貴様!命が惜しければ今すぐそこから降りろ!聞こえているか!?」ドンドン
春巻「あの人何か言ってるみたいだちょー。よく聞こえないマオ。何かいったリャン?」スッ カチッ
ズキューン! ドガーン
整備士「うわぁぁあああ!ライフルを撃ちやがったぞこいつ!!」
ティターンズ兵「げぇー!壁に穴が!!」
春巻「リャン?変なボタンに触っちゃったホイ」
ジェリド「そ、総員ここから離れろ!宇宙に放りだされるぞ!」
整備士「うわぁぁあー!じぇ、ジェリド中尉ー!!」ズォオオオオオ
春巻「吸い込まれてる人が居るホーイ!助けるリャン!」カチッ カチッ
ズキューン!ズキューン! ドガガガーン
ジェリド「うおおお!しょ、正気かこいつ!!」
春巻「わぁぁあー!またボタン押しちゃったちょー!さらに穴を大きくしちゃったりゃーん!す、吸い込まれるホーイ!」ズオオオオオー
整備士「あああああああああああああああああああ」ブリュリュリュリュリュリュビチビチビチビチ
春巻「さちわぬー!」ズポーン
ぴゅう~~~
―ブリッジ―
ジャマイカン「何事だ!?」
ティターンズ兵「そ、それがさっきの密航者がMKーⅡに乗り込んだそうで……」
バスク「ふざけるなぁー!!」バキィ
ティターンズ兵「しろっこ!」グシャー
ティターンズ兵(なんで俺が殴られるんだよ……)
ジャマイカン「早く追撃を回せ!」
ティターンズ兵「い、いえ、それが逃げる気が全くないのか、空中を漂ってるようです」
バスク「ならば早く回収させろ!密航者はぶち殺しても構わん!いや、ぶち殺せぇ!!」ダンッ
ティターンズ兵「は、はいっ!」ウィーン
―格納庫―
エマ「私達は運に恵まれてるようね。今の内にアーガマに行きましょう。外に放り出されないように気をつけて」
カミーユ「はい!」
フランクリン「むう、2号機がないぞ!」
エマ「誰かが使ってるみたいね……仕方ないわ。フランクリンさんはハイザックでついてきて」
フランクリン「えぇ……」
―ブリッジ―
ティターンズ兵「どうやらエマ中尉とカクリコン中尉が回収に向かうようです」
バスク「何だと?そんな馬鹿な話があるか!」
カクリコン中尉「そうだ。俺はここにいるんだぜ?」
ティターンズ兵「え?あれ!?3号機はエマ中尉だよな……?じゃあ1号機に乗っているのは誰だ!?」
バスク「ええい、エマの奴め!カクリコン!ジェリドと共に回収に向かえ!」
カクリコン中尉「ハ、ハイザックで……ですか?」
バスク「それしかないだろう!さっさといけ、このウスハゲが!」
カクリコン中尉「りょ、了解!」ダッ
―アレキサンドリア付近の宙域―
春巻「うじゅー。くるくる回ってバランスがとれないリャン。誰か助けてホーイ!」クルクル
フランクリン「おい、2号機が宙に舞ってるぞ。回収しないのか?」ゴォー
エマ「回収したいところだけど、逃げるのが先決です。早くアーガマに向かわないと追撃隊に追いつかれます。貴方が乗っているのはハイザックなんですから」ゴォォォー
カミーユ「よくわかりませんが……。あれは回収しないほうがいいような気がします」ゴォォォー
―数分後―
カクリコン「待て、エマ中尉!くそ、あれでは追いつけんか……」
ジェリド「ハイザックでMKーⅡに追いつけるかってんだ。しかし、エマが寝返るとはね」
カクリコン「とにかく2号機だけでも回収せんとな。早くしないとまた大佐にどやされるぜ」ガシッ
ジェリド「全くだ」ガシッ
春巻「ホイ?」
ジェリド「おい密航者、聞こえるか!これからお前を連れ戻すから大人しくしてろよ」ゴォー
カクリコン「またさっきみたいな行動を取ってみろ、今度こそ貴様は銃殺刑だぞ」ゴォー
春巻「分かったちょー!もう勝手な行動はしないちょー」
ジェリド「こちらジェリド中尉だ。2号機を回収した。このままアレキサンドリアに連行する」ゴォー
春巻「助かったちょー。また遭難するところだったちょりそー!」バンザーイ ガッ
カチッ ズキューン!
春巻「りゃん?何か手に当たったマオ」
カクリコン「うわあぁあああ!こ、こいつまたライフル撃ちやがった!
ジェリド「おい、待て……。あの方向は……」
ドガーン! ちゅどー
ア レ キ サ ン ド リ ア 機 関 部 直 撃
―ブリッジ―
ジャマイカン「ああああああ、あの野郎ぉおおおおー!」
バスク「殺せー!!今すぐ2号機にいるクソ野郎をぶち殺せぇぇぇー!」ガンガンッ
ティターンズ兵「た、大佐!落ち着いてください!」
―宙域―
カクリコン「お、お前……偉い事をしてくれたな……?」
ジェリド「なあ……。これって俺達に責任はないよな……?」
春巻「腕を振り上げたらスイッチに当たっちゃったちょりー」ポリポリ
ピピピピピ……
カクリコン「ブリッジからの無線だぜ……」
ジェリド「出るしかないだろう……」ポチッ
ジェリド「こ、こ、こちらジェリド・メサ中尉だ」
バスク『中尉!聞こえるか!今すぐ2号機の中にいる密航者を引きずり出してぶち殺せ!!ハラワタ引きずりだせぇぇえええー!!』
カクリコン「おいジェリド。むちゃくちゃいってるぜこいつ」
ジェリド「人間、本性がでるとこうも醜くなるのか……今後気をつけるかな……」
春巻「ちょー!またあの怖いお坊さんの声だちょー!助けてちょりー!」ジタバタ ガシッ
ジェリド「うお!な、なんだ!?」ガクンッ
カクリコン「お、おい!2号機が急に加速し始めたぞ!」ガクンッ
ジェリド「貴様ぁ!今度は何をしている!もう余計な事はするな!!」
春巻「ちょおおおおー!レバーを倒したら急に動き出したちょりそー!」ゴォォォオオオー
カクリコン「だぁぁあああ!早くレバーを元に戻せ!」ズガガガガ
ジェリド「うおおお!何てパワーだ!くそっ、ハイザックじゃとても止められんぞ!」ズガガガガ
春巻「レバーを元に……元に……」ググッ
ボキッ
春巻「しゃおらーん!レバーが壊れたちょりそー!」ゴォォォオオオー
ジェリド「だぁぁぁあああー!ならブレーキペダルを踏め!早くしろぉおおおー!」ズガガガガ
春巻「ペダル……あったちょー!止まりゃーん!」グイッ
しゅごー
春巻「はちょー!さらに加速したりゃーん!!」ズゴォオオオー
カクリコン「そっちは加速ペダルだ馬鹿野郎!!」ズガガガガ
バスク『何をやっている!早くそいつを殺せぇえええー!』
ジェリド「止めてからじゃないと引っ張りだせないだろ!」ズガガガガ
カクリコン「見てわかんねーのかクソハゲ!!」ズガガガガ
バスク『貴様、ウスハゲの分際で俺をハゲというのかぁあああー!』
カクリコン「うるせぇ!ツルッパゲよりマシなんだよ!!」ズガガガガ
バスク『うっせぇえええー!!』ガンッ
ジャマイカン『はんぶらびっ』グシャ
ジャマイカン(な、なんで私が……)ピクピク
ジェリド「お、おい、待てよカクリコン……」ズガガガガ
カクリコン「どうした?」ズガガガガ
ジェリド「この方向……このまま2号機に押されると、俺達ブリッジに直撃するんじゃないか……?」ズガガガガ
カクリコン「あっ……」ズガガガガ
春巻「誰か止めてぼりしょーい!」ズゴォオオオー
ジェリド「じょ、冗談じゃねーぞ!このままじゃ俺達は宇宙のチリだ!」ズガガガガ
カクリコン「おい、貴様!いつまで加速し続けるつもりだ!!」ズガガガガ
ジェリド「フルスロットルで吹かすんじゃない!貴様、わざとやっているのか!?」ズガガガガ
春巻「足が引っかかって取れないんだちょりそー!助けてホーイ!!」ズゴォオオオー
カクリコン「あああああ!このままではブリッジに直撃する!ア、アメリア……」ズガガガガ
ジャマイカン『ええい!何を手間取っている!さっさとそいつを止めんか、この役立たず共め!』
ジェリド「やってるってんだよ!クソッ!こっちの気もしらないで!」ズガガガガ
カクリコン「なあ……こいつ止めるのもう無理なんじゃないか?」ズガガガガ
ジェリド「えっ」ズガガガガ
春巻「えくすとりーむー!誰か止めてちょりー!!」ズゴォオオオー
カクリコン「そもそもハイザックとMKーⅡではパワーが違いすぎる。フルスロットルで加速してるこいつをたった2機で止められると思うか?」ズガガガガ
ジェリド「いや、それは……。しかしこのままではブリッジにMKーⅡが直撃するぞ」ズガガガガ
カクリコン「なぁに、それで死ぬのはツルピカハゲ丸のバスクとジャマイカン達だ。俺達は死にはしない」ズガガガガ
ジェリド「まあ、確かに……」ズガガガガ
カクリコン「バスクやジャマイカンは俺達が必死こいてこいつを止めてるのに、役立たず呼ばわりしてんだぞ?もうついていけねえよ」ズガガガガ
ジェリド「……確かにあいつらのせいでカミーユとかいうガキの母親を撃っちまったしな……恨みはあるか」ズガガガガ
カクリコン「よし、じゃあいっせーの」パッ
ジェリド「せっ!」パッ
シュゴゴォォォオオオオオー―――ッ!
春巻「じぇっとすとりーむ!急にスピードが出たホーイ!」ギュイーン
バスク『な、な、な……!カクリコン!ジェリド!貴様ら何をやっている!』
カクリコン「悪いな大佐。手がすべっちまった。不可抗力ってやつだ」
ジェリド「そうそう。不可抗力ってね。せいぜいブリッジに直撃しないよう祈っておくぜ」
―ブリッジ―
バスク「奴らは本気で言ってるのかぁぁあああー!!」
オペレーター「ひぃいい!さ、さ、3号機、ブリッジに急接近!!」
ジャマイカン「んぉおおおおー!にゃあああああー!!!」
ぐしゃーん
バスク・ジャマイカン・春巻「じゅぴとりすー!!」
カッ ちゅど~ん
ア レ キ サ ン ド リ ア 轟 沈
ズゴゴゴゴゴゴ……
ゴォォオオ……
ジェリド「……」
カクリコン「……」
ジェリド「やべぇ」
カクリコン「MKーⅡが爆発してブリッジ直撃どころじゃなかったな……」
ジェリド「おい、どうすんだこれ……」
カクリコン「このまま他のティターンズの艦に乗せてもらっても極刑を免れそうにもないな……」
ジェリド「ああ……。じゃあ俺達もエゥーゴに寝返るか?」
カクリコン「そうだな。俺達も白旗掲げてアーガマに行くか……」
アレキサンドリア轟沈の報はすぐにジャミトフ閣下に伝わった。
報を受けたジャミトフ閣下は突然の胃痛で2週間寝込んだという。
ジェリドとカクリコンはエゥーゴに参加し、アレキサンドリアと数多くの兵士を失ったティターンズはあっさりとエゥーゴに敗北した。
―終―
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