前編
「ゲームバトル・ステージ」
「仮面ライダークロニクル」――それは普通の人間がライドプレイヤーに変身して現実世界でバグスターと戦う、究極のリアル対戦ゲーム。
バグスターと人間が戦う、それが「仮面ライダークロニクル」のルールです。
私は仮面ライダークロニクルの敵キャラとして、ライドプレイヤーを倒さなければなりません。
今日もまた一人、ライドプレイヤーが現れました。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1496940340
しずく「わたしと戦いに来たんですか?」
ライドプレイヤーA「誰だ?」
しずく「ライブ開始です!」
不気味な待機音が流れるガシャコンバグヴァイザーを右手に持ったグリップに取り付けました。
「インフェクション!レッツゲーム!バッドゲーム!デッドゲーム!ワッチャネーム!?ザ バグスター!」
私の身体がモザイクに包まれた後スクールアイドル衣装に変身しました。
衣装に着替えただけに見えるかもしれませんがこれで戦闘力を発揮できます。
しずく「私は桜坂しずく。スクフェスバグスターレベル30(サーティ)です!」
ライドプレイヤーA「レベル30!?まあ強そうには見えないし何とかなるか!行くぞぉ!」
……人間もゲームの敵キャラも見た目で判断すると痛い目に遭うということを教えてあげないといけませんね。
しずく「はあっ!」
振り下ろされる剣目掛けてガシャコンバグヴァイザーのチェーンソーで薙ぎ払いました。
ライドプレイヤーA「うわっ!?」
しずく「隙あり!」
剣への攻撃でのけ反ったライドプレイヤーに切りつけます。攻撃が命中するとその位置にHIT!の文字が表示されました。
ライドプレイヤーA「お返しだあ!」HIT!
すぐに剣で反撃してきました。少しは出来るようですね。
一般人B「おっ!やってるやってる!」
一般人C「あのバグスターを倒せば強化アイテムをドロップするかも、か」
「仮面ライダークロニクル!」
ガシャットの音声がした方を見ると二人の一般人がライドプレイヤーに変身していました。
「Enter The GAME!Riding The END!」
ライドプレイヤーB「短銃で攻めるぞ」
ライドプレイヤーC「はい!」
しずく「銃ですか、うわっ」MISS!
ライドプレイヤーA「援軍か、助かる!喰らえ!」
しずく「カウンターです!」
運が良かったのか、相手の武器を弾き飛ばせました。
ライドプレイヤーA「ああっ!武器がすっぽ抜けた、拾わないと!」
しずく「3対1ですね、本気でいかないと」
人数面で不利なのでパワーアップすることにしました。
ガシャコンバグヴァイザーのグリップを外してから、バグスターバックルに付けてバグルドライバーの状態にします。
「ガッチョーン」
ギリギリチャンバラガシャットを取り出してボタンを押すと、「ピロッ」と電子音がした後ガイダンス用の音声と短い音楽が流れました。
「ギリギリチャンバラ!」
しずく「特別練習!」
バグルドライバーにガシャットを差し込むと、再びガシャットから音声が流れました。
「ガシャット!」
そしてバグルドライバーのボタンを押すと、チャンバラゲーマが召喚されて、鎧に変形して私の身体に装着されました。
「バグルアップ!ギリ・ギリ・ギリ(ジェノサイド!)ギリ! チャンバラ!(Wooo!!)」
しずく「覚醒!桜坂しずく チャンバラスクフェスバグスターレベル40(フォーティ)!」
ガシャコンスパロー・鎌モードを両手に持って、左手を突き出して決めポーズ。
1人目には2回名乗った事になりますが、名前を覚えてもらうには少ししつこい位が丁度良いんですよね。
スクールアイドルフェスティバルのゲームにいたころは私はN(ノーマル)キャラでした。
最初に数合わせ要員でライブに参加して、µ'sやAqoursのキャラクターがそろったら置き換えられてしまいます。
後は練習要員やゴールド稼ぎ要員になって、もうライブに出ることはありません。
せっかくのサイドストーリーもスキップで飛ばされてしまい、名前を覚えてもらえることは少ないんです。
だから強敵として名前を覚えてもらえるというのは新鮮でした。
ライドプレイヤーA「レベルが10も上がっただと!?」
しずく「ここからは私のステージです!!やあっ!」
ライドプレイヤーB「ぐあああっ!」HIT!HIT!
ライドプレイヤーC「強すぎる!」HIT!HIT!
ライドプレイヤー二人に鎌モードで連続で斬りつけてダウンさせました。最後の一人には必殺技を決めようかな。
ガシャコンスパローを合体させて弓モードに変形。
「ズ・ドーン!!」
しずく「勝負を決めます!」
バグルドライバーからガシャットを引き抜いて、ガシャコンスパローのガシャットスロットに装填します。
「ガッシューン」
「ガシャット!キメワザ!」
ライドプレイヤーA「武器あった……って!ちょ、ちょっとタンマ!」
しずく「これがノーマルキャラの底力です!!」
GIRIGIRI CRITICAL FINISH!
必殺技のアナウンスが流れた後、ガシャコンスパローから放たれたエネルギーの矢がライドプレイヤーを吹き飛ばしました。
ライドプレイヤーA「うわああっ!」GREAT!
ライドプレイヤーB「逃げろーっ!」
ライドプレイヤーたちは一目散に逃げ出しました。逃げた敵を追いかけて追い打ちするなんて野暮な真似はしません。
バトルが終わったのでほっと一息つきました。
「ガッシューン」
ドライバーを外して変身を解除。こうすればライドプレーヤーのリアクトシグナル、要するに索敵装置に引っかからなくなります。
ガシャコンバグヴァイザーのパッドモードで近くに戦っている仲間が居ないか検索すると、近くに彼方ちゃんがいることがわかったので行ってみることにしました。
歩いて5分くらいの所で彼方ちゃんはライドプレイヤー一人と戦っていました。
彼方「当たれー」
ライドプレイヤーD「危なっ!」MISS!MISS!
彼方「当たらない……」
ガシャコンバグヴァイザー・ビームガンモードでライドプレイヤーと戦っていますが、弾丸が当てられないようです。
どうやら相手はすばやさが高いみたいです。
「ガッチョーン」
彼方ちゃんはガシャコンバグヴァイザーをバックルに装着してバグルドライバーの状態にしました。
「ゲキトツロボッツ!」
彼方「ふわぁ……寝たい……」
「ガシャット!」
あくびをしながらガシャットを装填して、ドライバーのボタンを押しました。
「バグルアップ!ぶっ飛ばせ!突(ジェノサイド!)撃!ゲキトツパンチ!(Wooo!!)ゲ・キ・ト・ツ・ロボッツ!」
「近江彼方 ロボットスクフェスバグスターレベル40……」
ロボットゲーマが変形して頭にヘッドギア、肩にアーマー、左手にロボットアーム「ゲキトツスマッシャー」が装着されました。
私たちはガシャットのゲームの力を使って戦うことができて、ガシャットが違えば使える能力も変わります。
プレーヤーに倒されると持っているガシャットをドロップして、それをプレイヤーが使うと武器を使用することができるらしいです。
まだ倒されたことないですけど。
彼方「ぽちっと」
ドライバーのABボタンを同時押しして必殺技のエネルギーをチャージしています。いきなり必殺技を使うようです。
Bボタンを押して必殺技を発動しました。
彼方「激突!ロケットパンチ」
CRITICAL DEAD!
ゲキトツスマッシャーはライドプレイヤー目掛けてジェット噴射で飛んでいきます。
ライドプレイヤーD「よっと!危ないなあ」MISS!
かわしたことに安心したのか、Uターンして戻って来るロケットパンチへの反応が遅れてしまい、後ろを向いた瞬間に命中しました。
ライドプレイヤーD「うわああっ!」GREAT!
ゲキトツスマッシャーの拳はライドプレイヤーを10メートルほど吹っ飛ばしました。
ライドプレイヤーD「くっ!出直すか……」
彼方「やっつけた、彼方ちゃんえらい……」
「ガッチョーン」
彼方ちゃんはバグルドライバーを外して変身を解除しました。
しずく「彼方ちゃーん!」
彼方「あっしずくちゃん、エマちゃんならあっちで戦ってる……じゃあ、私は寝るね……zzz」
しずく「ああっ!立ったまま寝ないで!」
彼方「ううん……」
寝そうになっている彼方ちゃんを引っ張ってエマちゃんの所へ移動しました。
エマちゃんはライドプレイヤー二人と戦闘中です。少し離れたところから様子を見ることにしました。
「タドルクエスト!」
エマ「特別練習!」
「バグルアップ!タドルクエ~スト!(ジェノサイド!Wooo!!)」
バグルドライバーから投射されたパネルがエマちゃんにオーバーラップすると、彼女はガシャコンソードと盾を装備していました。
「覚醒!エマ クエストスクフェスバグスターレベル40!」
「ガシャコンソード!」
ガシャコンソードは炎剣モードと氷剣モードの2つのモードを持つ剣で、今は氷剣モードにしているようです。
そういえばエマちゃんが最初にこの武器を見た時、「もしかして伝説の剣!?」と言ってました。確かに剣と言えばファンタジーですけど……
ライドプレイヤーE「何をする気なんだ?」
ライドプレイヤーF「うおお!」
ライドプレイヤーの一人がエマちゃんに斬りかかりましたが、彼女は剣で受け止めました。
エマ「えいっ!」キン!
鍔迫り合いになりましたが、エマちゃんが押しています。
ライドプレイヤーF「くっ、押し切られる!」
エマ「はあっ!」
押し切って氷の斬撃を浴びせました。
ライドプレイヤーF「冷たい!」HIT!
エマ「まだまだ!」
ガシャコンソードのBボタンを3回押してから突き立てると、冷気がライドプレイヤー2人の足を凍らせました。
エマ「そろそろ決めちゃうよ!」
「カ・チーン!」
「ガシャット!キメワザ!」
炎剣モードに変えてからガシャットを装填しました。
ライドプレイヤーE「う、動けない!」
TADDLE CRITICAL FINISH!
剣から炎の斬撃波が放たれ、ライドプレイヤー二人に命中して大爆発!
ライドプレイヤーE「熱い!」GREAT!
ライドプレイヤーF「ああああっ!」GREAT!
エマ「勝ちましたっ!」
しずく「エマちゃん!」
エマ「しずくちゃん!それに彼方ちゃんも!」
しずく「そろそろ日が暮れますし、帰りましょう」
彼方「やっと帰れる……」
アジトに戻ると、すでに残りの6人の仲間がいました。
上原 歩夢、中須 かすみ、朝香 果林、宮下 愛、優木 せつ菜、天王寺 璃奈。
不思議なのは、この6人、ゲームの中で姿を見た覚えがないんですよね。
そもそもバグスターは元のゲーム中の敵キャラの姿をとるものだそうです。
例えばソルティなら「マイティアクションX」のボスソルティはくしゃく。モータスなら「爆走バイク」のライバルレーサー。
スクフェスには敵キャラはいませんけど、だからといってゲーム中に存在しないキャラクターにはならないはず……らしいです。
今は、バグスターだからバグのせいでゲームに居ない姿で現れたと納得してますが。
そう言えば彼方ちゃんの妹はなぜ出てこなかったのでしょう。
椅子に座って本を読んでいたかすみちゃんが私に話しかけてきました。
かすみ「明日はスクールアイドルのイベントですよね。楽しみです」
しずく「私も楽しみです!」
愛「リアルで見るのは初めてね」
果林「ゲームの世界ではスクールアイドルだったんだからやっぱりライブ見たいよねえ」
かすみ「ライブってどういう感じなのでしょうか」
ゲームの中でライブを見たことあるんじゃないか、ですか?ゲームの中のライブは歌だけで、ダンスは無いですから。
それにゲームとか映像ではなくて生のライブを見たいじゃないですか!
どんなスクールアイドルがいるのか、そして本物のAqoursのライブはどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、とてもわくわくします!
See you Next game
後編
「ライダーバトル・ステージ」
スクールアイドルのライブで見たものは、ステージで輝くスクールアイドル達の姿でした。
生の歌、生のダンス、そして観客の歓声。何と言ったら良いのか、そう、魂が揺さぶられる、そんな感じです。
楽しい時間は過ぎるのが早いもので、あっという間に終演となってしまいました。
せつ菜「これが本物のライブか!」
歩夢「明日からはまた仮面ライダークロニクルの時間よ」
しずく「本当にこれがやりたいことなのかな……」
歩夢「なんですって?まさかスクールアイドルをやりたいですなんて言い出さないよね」
璃奈「まさか忘れたの?自分達が何者なのか」
しずく「まさか、忘れるわけないよ」
璃奈「それはよかった。私達はバグスター、人間と同じ姿をしていても決して相いれることのない、いわば人間の敵」
歩夢「スクールアイドルは学生だからスクールアイドルなのよ」
そうだ、ゲームの世界では学生だったけど、今は違う。ゲームの敵キャラで、バグスター。
スクールアイドルになる資格などないのです。
歩夢「もし人間になれたらスクールアイドル活動に付き合ってあげる。まあそんな日は来ないでしょうけど」
璃奈「わかったら早くプレイヤーを見つけて戦うんだよ」
仮面ライダークロニクルで戦い続けて名を上げる。これが自分を輝かせる唯一の道なのです。
数日後。
ライドプレイヤーを探しながら町を歩いていると璃奈ちゃんを見つけました。
璃奈ちゃんの前に四人のライドプレイヤーが立ちはだかっています。
ライドプレイヤーG「見つけたぜ!バグスター!」
ライドプレイヤーH「ってなんだあれ、お面?」
ライドプレイヤーI「戦う気あるの?」
ライドプレイヤーJ「と言うか戦えるのかあれ?」
実に4分の3が璃奈ちゃんへのツッコミ。確かになんで紙で顔を隠しているのか私も気になります。
聞いても教えてくれませんし。でも璃奈ちゃんは疑問の声を意に介さずガシャットを取り出しました。
「ドレミファビート!」
璃奈「特別練習」
「ガシャット!」
「バグルアップ!ド・ド・ドレミファ・ソ・ラ(ジェノサイド!)シ・ド!OK!ドレミファビート!(Wooo!!)」
璃奈「天王寺璃奈 ビートスクフェスバグスターレベル40。行くよ」
左肩のワッツアップサウンダー、つまりスピーカーから強烈なビート音楽を流して攻撃します。
音波なら敵が見えなくても関係無いという事です。
ライドプレイヤーG「耳がっ!」
ライドプレイヤーJ「う、うるさいっ!」
ライドプレイヤーの一人が耳を押さえながら璃奈ちゃんにゆっくりと近づいていきます。
ライドプレイヤーH「こっち見ろよ、おらっ!」
璃奈「うあっ」HIT!
ドレミファターンテーブルをスクラッチして音楽を流し続けていましたが、
音波攻撃から逃れたライドプレイヤーが剣で攻撃してコンボを止めてしまいました。
攻撃している時も攻撃を受けている時も紙を落とさないのはさすが……って4人から一斉に反撃されているのに見ている場合ではありません!助けなきゃ!
「インフェクション!レッツゲーム!バッドゲーム!デッドゲーム!ワッチャネーム!?ザ バグスター!」
しずく「えい!」
バグヴァイザー・ビームガンモードのスペシャル攻撃でライドプレイヤー達の動きを止めます。
ライドプレイヤーH「うわあっ!」HIT!
しずく「桜坂しずく スクフェスバグスターレベル30、登場です!璃奈ちゃん、大丈夫?」
いつものように名乗ってから璃奈ちゃんに声を掛けました。
璃奈「なんとか」
ライドプレイヤーI「仲間を呼んだか……」
しずく「よし……」
「ギュ・イーン」
チェーンソーモードでスペシャル攻撃を仕掛けます!
しずく「えい!」
ライドプレイヤーG「痛っ!」HIT!
しずく「やあ!」
ライドプレイヤーJ「ぐあああっ!」HIT!
しずく「たあ!」
ライドプレイヤーI「痛ってえ!」HIT!
璃奈ちゃんも音波攻撃で援護してくれています。とその時。
せつ菜「大丈夫か!?」
せつ菜ちゃんが来てくれました。
「バンバンシューティング!」
せつ菜「私も混ぜてよ」
「ガシャット!」
「バグルアップ!ガガンガンガガン!(ジェノサイド!)ババンバンババン!バンバンシューティング!(Wooo!!)」
せつ菜「優木せつ菜 シューティングスクフェスバグスターレベル40!」
右手にはガシャコンマグナムが握られていました。
璃奈「せつ菜さん……」
せつ菜「一緒に必殺技で決めるよ!」
「ガシャット!キメワザ!」
せつ菜ちゃんはガシャコンマグナムにガシャットを装填しました。
私がチェーンソーでライドプレイヤーを斬りつけている間に二人は必殺技のエネルギーをチャージしています。
せつ菜「いくぞ!」
BANG BANG CRITICAL FINISH!
璃奈「私も」
CRITICAL DEAD!
せつ菜ちゃんは銃型武器ガシャコンマグナムで銃撃を、璃奈ちゃんはスピーカーから音符型の爆弾を発射。
ライドプレイヤー達は爆炎に包まれました。私に当たらないかひやひやしましたけど。
ライドプレイヤーJ「こんなはずでは……」
爆炎の煙の向こうから白衣姿の男性が三人近づいて来るのが見えました。
永夢「大丈夫ですか」
ライドプレイヤーG「あ、ああ……」
飛彩「避難するんだ」
大我「人間型のバグスターか」
飛彩「初めて見るバグスターだ。新種か?」
永夢「あの女の子たちがバグスター……」
一方、私の背後からは三人の仲間がやってきました。
愛「あの白衣もしかして……」
歩夢「あなた達が仮面ライダー?」
果林「へえ、あの人たちが?」
仮面ライダー、それは最も警戒すべき敵。バグスターはデータさえあればコンテニュー可能ですが、彼らは私たちバグスターを根絶しようとしています。
ライドプレイヤーにとっては仮面ライダーは倒せればアイテムを奪い取れるレアキャラという扱いらしいです。ある意味私たちと同じかもしれません。
歩夢ちゃん達は無言でガシャコンバグヴァイザーを取り出しました。
「インフェクション!」
三人同時にガシャコンバグヴァイザーを使って戦闘体制にチェンジ。
永夢「あの子たちもバグスター!?」
愛「噂のレアキャラ、仮面ライダーね。私たちの邪魔しに来たの?」
大我「だったら何だってんだ」
歩夢「邪魔するものは排除するわ」
果林「そういう訳よ」
大我「やれるものならやってみな」
「バンバンシミュレーションズ!I ready for Battleship!」
大我「第五拾戦術」
「デュアルガシャット!」
「ガッチャーン!デュアルアップ!スクランブルだ! 出撃発進!バンバンシミュレーションズ!発進!」
スナイプ「さあて、こっからが本番だ」
飛彩「バグスター切除手術を開始する」
「タドルクエスト!」「ドラゴナイトハンターZ!」
飛彩「術式・レベル5」
「ガシャット!」
「ガッチャーン!レベルアップ!タドルメグル!タドルメグル!タドルクエスト!アガッチャ!ド・ド・ドラゴ!ナ・ナ・ナ・ナ~イト!ドラ!ドラ!ドラゴナイトハンター!ゼーット!」
ブレイブ「俺のオペは誰にも邪魔させない」
二人の仮面ライダーが登場しました。一言でいうと重装備といった感じです。
歩夢「だったらこっちも!」
「ガッチョーン」
歩夢ちゃん達はバグルドライバーを装着。
ガシャットを取り出して、仮面ライダーに見せつけるように持っている手を突き出しました。
「マイティアクションX!」
永夢「マイティアクションXだって!?」
「ジェットコンバット!」
「爆走バイク!」
飛彩「まさか、バグルドライバーを使えるのか」
愛「私たちのゲーム、スクールアイドルフェスティバルは音楽に合わせてアイコンをタップするリズムゲームよ。ライブを成功させて学校を盛り上げろ!」
果林「そしてアイドルが個性的な衣装を身に着けて魅力を引き出すように、ガシャットの力を身にまとって力を引き出す。それが私たちの力よ」
愛「まあ見ててよ」
歩夢「特別練習!」
三人同時にバグルドライバーにガシャットを装填しました。
「ガシャット!」
「バグルアップ!マイティ!マイティ!マイティ!(ジェノサイド!)マイティアクション!マイティ!マイティ!マイティ!マイティ!(Wooo!!)アクション!!」
歩夢「上原歩夢 アクションスクフェスバグスターレベル40!」
「ガシャコンブレイカー!」
「バグルアップ!ジェット!ジェット!ジェット!イン(ジェノサイド!)ザ・スカイ!ジェットジェット!ジェット(Wooo!!)コンバット!」
果林「朝香果林 コンバットスクフェスバグスターレベル40」
「バグルアップ!バイバイバイバ バイクで(ジェノサイド!)爆走!ロンリーウェイ!ライド爆走バーイク!(Wooo!!)」
愛「宮下愛 バイクスクフェスバグスターレベル40!」
歩夢ちゃんは剣とハンマーに変形できる武器ガシャコンブレイカー、果林ちゃんはガトリング砲を二丁、愛ちゃんは両手にバイクのタイヤをそれぞれ装備しています
スナイプ「……何してるエグゼイド。早く変身しろ」
永夢「彼女たちが悪いバグスターだとは思えません!」
ブレイブ「何を言っている研修医。恐らくは彼女たちも人の身体を犠牲にして生まれたバグスターだろう」
永夢「バガモンのように本当は良いバグスターなのかも!」
歩夢「そう!私たちはバグスター完全体なのよ」
しずく「宿主を乗っ取って生まれたのは本当です」
璃奈「でも、ただ命を奪ったわけではない……私たちの宿主は早くこの世からいなくなりたいと思っていた」
果林「いじめられていたり、進路のことだったり、理由はそれぞれだけどその消滅を願うほどのストレスが
ゲーム病を急速に進行させ私達を完全体にした」
愛「私たちは宿主を『生きる苦しみ』から解放したのよ」
歩夢「私をいじめた、不条理で理不尽な人間たちに復讐する。それが私の宿主のセーブデータに眠っている願いよ」
璃奈「だけどセーブデータの奥底では輝きたいと願っていた。いわばこれは自分を輝かせることのできる二度目のチャンス」
せつ菜「『仮面ライダークロニクル』はバグスターが人間を攻略するゲーム。つまり私たちも主人公!」
しずく「私たちが主役になれる場所は、輝ける場所は、この仮面ライダークロニクルしかないんです!」
永夢「仮面ライダークロニクルはプレイした人をゲーム病に感染させる危険なゲームなんです!これ以上犠牲者を出さない為にも、まずはあなた達を止めます!」
「マキシマムマイティX!」
永夢「マックス大変身!」
「マキシマムガシャット!」
「ガッチャーン!レベルマックス!最大級のパワフルボディ ダリラガーン!ダゴズバーン!」
上空からアーマみたいなゲーマが現れました。なんでしょうかあれは。
エグゼイド「はあっ!」
「マキシマムパワーX!」
エグゼイドと呼ばれた仮面ライダーはアーマーのようなゲーマに乗り込みました。何というか、すごく変わった姿ですね……
エグゼイド「あなた達の運命は俺が変える!」
歩夢「行くわ!」
私以外の5人は仮面ライダーに攻撃を仕掛けています。私も戦う為にパワーアップです!
「バグルアップ!ギリ・ギリ・ギリ(ジェノサイド!)ギリ! チャンバラ!(Wooo!!)」
果林ちゃんは少し浮き上がって(ジェットコンバットの力です)ガトリングで銃撃しています。
私もガシャコンスパロー・鎌モードでエグゼイドに攻撃!しましたがあまり効いていない!?
果林「しずくちゃんどいて!」
指示通りにその場から動くと果林ちゃんが必殺技を発動しました。
CRITICAL DEAD!
果林「銃身が焼け付くまで打ち尽くすわ!」
エグゼイド「ぐうっ!」HIT!
必殺技が効いているみたいです!
スナイプ「はあっ!」
果林「きゃあっ!」HIT!
しずく「果林ちゃん!」
果林ちゃんが砲撃で撃ち落とされた!
スナイプ「浮いてるままじゃ良い的だぜ」
せつ菜「こっちだ!」
スナイプ「フッ、たいした事ねえな」HIT!
せつ菜「うわあ!」HIT!
せつ菜ちゃんが銃撃をしましたが相手の砲撃の着弾による爆風に巻き込まれてしまいました。
愛「えい!」
ブレイブ「でやあっ!」
愛「きゃあっ!」HIT!
愛ちゃんは腕に着けているバイクのタイヤで攻撃しようとしましたが、ブレードで斬りつけられてしまいました。
歩夢「こうなったら!」
歩夢ちゃんはガシャコンブレイカーにガシャットを装填しました。
「ガシャット!キメワザ!」
ブレイブ「何かないのか?ん、あれは」
「鋼鉄化!」
ブレイブがエナジーアイテムを取得。
MIGHTY CRITICAL FINISH!
鋼鉄化の効果は防御力アップ。ガシャコンブレイカー・ブレードモードで思いっきり斬りつけましたが耐えられてしまい、ブレードで反撃されてしまいます。
ブレイブ「甘いな」HIT!
歩夢「くっ!」HIT!
私は鎌モードでエグゼイドに連続攻撃していましたが。
エグゼイド「このゲームは遊びなんかじゃない!もうやめるんだ!」
しずく「私たちはバグスターなんです!このゲームが無くなったら私たちは何処に行けば……きゃっ!」HIT!
巨大な拳の打撃を喰らって吹っ飛んでしまいました。
入れ替わるように今度はせつ菜ちゃんがエグゼイドにガシャコンマグナムのスペシャル攻撃で連射しています。
璃奈「あの『エグゼイド』はレベル99もあるよ」
しずく「二倍以上……」
璃奈「『スナイプ』はレベル50。『ブレイブ』はレベル5だね」
会話をしているとどうやら私たちに援軍が来てくれたみたいです。
エマ「派手に戦ってるね」
かすみ「もしかして遅れちゃった!?」
エマ「彼方ちゃんこっち!」
彼方「引っ張らないで……」
かすみ「行きます!」
「シャカリキスポーツ!」
「ガシャット!」
「バグルアップ!シャカリキ!シャカリキ!(ジェノサイド!)バッドバッド!シャカっとリキっと(Wooo!!)シャカリキスポーツ!」
かすみ「中須かすみ スポーツスクフェスバグスターレベル40!」
エマ「私たちも!ほら!」
彼方「うん」
「タドルクエ~スト!(ジェノサイド!Wooo!!)」
「ゲ・キ・ト・ツ・ロボッツ!」
彼方「激突!ロケットパンチ」
かすみ「行きます!スピニングスクリューストライク!」
CRITICAL DEAD!
彼方ちゃんはロケットパンチで、かすみちゃんは両肩についている自転車のタイヤを投げて、
エマちゃんは炎剣の炎でそれぞれ攻撃しました。攻撃を受けて仮面ライダー達は一瞬ひるみました。
歩夢「9人そろったね!あれをやるよ!」
ブレイブ「何をする気だ?」
「ドラゴナイトハンターZ!」
スナイプ「ドラゴナイトハンターZじゃねえか、それも使えるのか」
ガシャットは9つに増えて、歩夢ちゃん以外の8人にも渡りました。
彼方/かすみ「ファング!」
エマ/愛「ブレード!」
果林/せつ菜「ガン!」
しずく/璃奈「クロー!」
ガシャットのボタンを押してモードを切り替えます。
歩夢「行くよみんな!」
「ガシャット!」
同時にガシャットを装填し、これまた同時にドライバーのボタンを押します。
「バグルアップ!ド・ド・ドラゴ!ナ・ナ・ナ(ジェノサイド!)ナ~イト!ドラ!ドラ!ドラゴナイトハンター!(Wooo!!)」
歩夢「集結!スクフェスハンターズZ!超!ドラゴフォースリンク!」
これが私たちの最強形態です!
最大四人プレイのドラゴナイトハンターZをバグルドライバーで使うことで、使用者の戦闘力を上昇させる機能「ドラゴフォースリンク」の人数制限が解除されるんです。
歩夢ちゃんがドラゴナイトファング・ドラゴナイトブレード・ドラゴナイトクロー・ドラゴナイトガンの四つのフル装備で、他のみんなは選択したモードの名前に対応した装備をしています。
私が装備しているのはドラゴナイトクローです。
みんなで同時に必殺技を発動するためにドライバーのボタンを押しました。
CRITICAL DEAD!
それぞれ持っている武器で一斉に攻撃。
ドラゴナイトファングからの火炎放射、ドラゴナイトブレードの斬りつけ、ドラゴナイトクローでの蹴り、ドラゴナイトガンからの砲撃。とどめは歩夢ちゃんの役目です。
CRITICAL END!
歩夢「これで決まりだ!キーック!」
助走を付けてからの飛び蹴りです!
エグゼイド「うわあああーっ!」HIT!HIT!HIT!
飛び蹴りが命中した後に連続で蹴りを入れています。
璃奈「やった?」
歩夢「いや、まだみたい」
流石は戦闘のプロ、まだ体力は残っているようなので通常の攻撃を仕掛けます。
一方仮面ライダー達は何か話をしています。
エグゼイド「オレに力を貸してくれ!!」
ブレイブ「そんなことが可能なのか?」
スナイプ「面白え」
エグゼイド「行くぜ!はあああ!」
エグゼイドのアーマーから本体が飛び出して飛び蹴りをしてきました。
歩夢「ぐっ!」HIT!
璃奈「飛び出した本体もレベル99みたい」
果林「ホントなの!?」
しかも、アーマーが自立稼働して攻撃してきます。単独で動けるんですか。
かすみ「私が相手です!」
かすみちゃんは頭のドラゴナイトファングでマキシマムゲーマに火炎攻撃を仕掛けましたが、目の部分からビームが地面に放たれ、爆風で吹き飛ばされてしまいました。
かすみ「きゃあああっ!」HIT!
スナイプ「ハチの巣にしてやる」
エマ「うわわわっ!」HIT!
スナイプ「たいした事ねえな」
ブレイブ「これだ!」
「高速化!」
せつ菜「速すぎて見切れない!きゃっ!」HIT!
私たちはエグゼイドとマキシマムゲーマとブレイブとスナイプの連携で追い詰められてしまいました。
エグゼイド「一気に決める!!」
エグゼイドは再びマキシマムゲーマに乗り込み、ガシャコンキースラッシャーを取り出してガンモードにセット。
「ズ・キュ・キュ・キューン!」
そしてマキシマムマイティXガシャットをD-ガシャットスロットに装填しました。
「マキシマムガシャット!キメワザ!」
ブレイブ「終わらせる」
「ガシャット!キメワザ!」
DRAGO KNIGHT CRITICAL STRIKE!
スナイプ「コイツで決める!」
「ガッチョーン!キメワザ!」
「ガッチャーン!」
BANGBANG CRITICAL FIRE!
銃口にエネルギーが収束するのが見えます。撃たれる!
しずく「きゃああああっ!」
発射音と着弾音が聞こえた。が、撃たれてない?その代わりに周りに煙が立ち込めて視界が悪いです。
まるで煙幕を作るためのような……
MAXIMUMMIGHTY CRITICAL FINISH!
エグゼイド「あなた達が輝ける場所は『仮面ライダークロニクル』なんかじゃない!バグスターであることが枷になってるなら、俺が変えてやる!!」
ビームが見えた瞬間、これが本命だったんだと理解しました。
EXCELLENT!
「会心の一発!」
大我「ミッションコンプリートだ」
エマ「あれ、攻撃を受けたのに何ともない?」
かすみ「いや……なにか体が変な感じがするんですよね」
永夢「あなた達全員のバグスターの遺伝子をリプログラミングしました。詳しくは検査しないとわかりませんが、人間と同じ遺伝子になっているはずです」
しずく「人間と同じ……それは人間になった、ということですか?」
永夢「そうです。仮面ライダークロニクルとのリンクも解除されているはずです」
飛彩「リプログラミングでそんな事も出来るとは、まさに万能だな」
永夢「ゲームの中よりも、リアルの広い世界の方がもっと輝けるはずです」
歩夢「リアルの、広い世界……」
永夢「ひとまず、あなた達の身柄はCRで預かります」
検査の結果、私たちの身体はバグスターからほぼ人間へと変化していることがわかりました。
まさか本当に人間になれるなんて……
そして私たちは今更生プログラムを受けています。命の大切さや、命は一個しかないこと。あと人間としての常識色々。
このプログラムを修了したら高校へ編入してもらえるそうです。
高校へ入れたら九人でスクールアイドルをするつもりです。あのステージで見たAqoursと同じステージに立てるかどうかは分かりませんが。
宿主だった子の分まで生きて自分を輝かせる。それが、あの子の命をもらって生まれた私がするべき恩返しだと思うんです。
だから、ゲームの狭い世界から、リアルの世界へ。私たちは飛び出します!
See you Next Stage!
おしまい
処女作なので読みにくかったら申し訳ありません。
あと前編後編の文字数がアンバランスになってしまっているので区切りはもっと後ろの方がよかったかも……
PERFECT Dream Projectがどんなことをするのかはまだわかりませんが、(元)スクフェスプレイヤーの一人として応援したいと思います。
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません