──プロデューサーの嗜好を知りたい人は多い
──八神マキノもその一人であった。
「度し難いな」
八神マキノは書店のポイントカードを眺めながらつぶやいた。【池袋BOOKSポイントカード】と書かれた何の変哲も無いカードだったが、マキノはその真実にたどり着いてしまった。
……
プロデューサーがスーツのポケットから落としたカードをマキノが拾った事が始まりだった。
「カード落としたわよ?」
スタスタ
「あっ行っちゃった……ん?」
彼が落としたのは『池袋BOOKS』と書かれたカードだった。名前から察するに書店のポイントカードだろう。
しかしマキノは違和感を覚えた。彼はカード類は財布のポケットに入れるはずである。几帳面な彼がポケットに入れたまま放置するだろうか?
「調べてみようかしら」
調べた結果、『池袋BOOKS』という書店は実在していない事。磁気カードを模しているのに記録が無いこと。そして……記載された電話番号は性風俗店のものである事がわかった。
「これは風俗店の会員証ね……まったく度し難いわ」
……
数日後、俺は八神マキノの秘密拠点に呼び出された。そこで数々の証拠を見せつけられ説明を求められた。彼女は数日でかなり調べたようだ。これは認めて誰にも言わないよう頼むしかない。
「この通りだ。誰にも言わないでくれっ!」
風俗通いがバレてしまった。しかも相手が担当アイドルという最悪の展開。動揺する俺にマキノは言った。
「別に責めてはいないわ。貴方が質問に答えれば誰にも言わないつもりよ?」
「質問?どういう事だマキノ」
マキノはニヤニヤしながら口を開く……
「質問、貴方が1番よく使うコースと時間は?」
「えっ……」
「さっさと答えないと、分かってるわよね?」
「はっはい!痴女責め90分コース……です」
「えっちなお姉さんが好きなのね、気持ち悪いわ」
俺をもてあそぶようにニヤけ顔で質問を続ける。
「質問、この風俗店に何回行ったの?」
「3回です……」
キリッ
マキノが俺を睨みつけた。怒らせた?なぜだ?
「私の分析によると10回は超えてるわよね?」
「……」
マキノには隠し事は出来ないようだ。この後も質問責めでさらに弱みを握られ完全に主導権を失ってしまった。
……
「マキノ、近いって……ッ」
「静かにしなさい……んっ、ふぅ~」
「ひやぁっ?!」
マキノは俺に密着すると顔を俺の耳に近づけ、耳に息を吹きかけた。そう耳は俺の性感帯の一つである。
「身体がピクピクしてるわよ?貴方はこれが好きなんでしょう?そのくらい調査済みだわ」
「はぁむ❤」レロォ
マキノは唾液をたっぷりと垂らし、舌先で俺の耳穴を陵辱する。卑猥な音が耳の中に響き渡る。
クチョオ❤
「いっ、離れ……ろ」
「そんな事を言っても貴方のココは素直なのね❤」サワサワ
耳を舐め回しながら、ギンギンに勃起したペニスをスボン越しに片手で撫でる。盛り上がったズボンは今にもはち切れそうだ。
「ねぇ?そろそろシゴイてあげるわね」
そう言うとマキノはスボンのチャックを下ろし、手を器用に使って俺のペニスを取り出した。
スッスッ
「こんなにして❤ちゃんと洗ってる?不潔なオトコは嫌われるわよ?」
亀頭にわずかに付着した恥垢と我慢汁を手で包み手コキをする。
シコシコシコ
「マ、マキノ……もっと優しくっ……!」
亀頭を集中的に責める。何をすれば男が堕ちるかをマキノは知っているのだろう。
シコシコシコ
「耳舐めもしてあげるわ❤」
クチョクチョクチョォ
再び粘液が絡みあう卑猥な音が耳の中に響き渡る。ペニスからは我慢汁が大量流れ出て手コキの快楽を強くする。
「んちゅうううううう❤❤」
ダメだ。耐えられない。睾丸からザーメンが一気に尿道を駆け上がり出口へと向かう。
「イクッ……!」
スッ
マキノはその瞬間手を止めた。きっと寸止めをする予定だったのだろう。しかし一度発射したザーメンはとどまるところを知らない。
ドピュウウウウウウウ
数日ぶりの射精で出でたザーメンはとても濃くドロドロしていた。
「寸止め失敗ね……貴方はいつも私の計算を越えてくる」
「ふぅふぅ……」
「直後責めってしってる?❤」
シコシコシコシコシコ
「ひぃぁあああああああああ!?」
射精直後の敏感な亀頭をザーメンまみれの手で責める。突然の刺激に俺は声を出してしまう。恐ろしい快感に思わず…
「や、やめろぉぉおおおお!!ああああああ」
シコシコシコシコシコ
「へぇ?貴方はそんな声だせるのね❤❤」
シコシコシコシコ
俺の抵抗をあざ笑うかのように手コキを続ける。ザーメンと我慢汁が混じったドロドロ天然ローションで一気に擦り上げる。
「やっああああああああああああ」
ドピュー
「あっ出た❤❤」
暴力的な刺激により排出されたザーメンは、濃さこそ1回目に負けるものの勢いは弱っていなかった。だがもう限界だ……
「も、もう……いい…だろっ?」
俺はマキノに許しを乞う。
「そうね、“今日”はここまでにしておいてあげるわ❤」
「はぁはぁ……今日は?」
「次に私が求めることも分かる?」
あぁ分かっている。これは立派な脅迫だ。こんな無様な姿を一度でも彼女に見せた以上、二度と逆らうことなんて出来ないだろう……
……
無様な射精姿を晒した数日後、再びマキノに呼び出しを受けた。今度は何をされるのだろうか……
「さっさと服を脱ぎなさい」
部屋に入るなり、マキノは全裸になるように命令してきた。俺は命令どおり服を脱いだ。
「後ろを向いて手を後ろに」
「お、おう……」
シリュッ
「!?」
手に紐のようなものが掛けられた。これは……?
「今日は麻縄を使った緊縛プレイね。こういうの好きなんでしょ?“いつも”のように私がしてあげる❤」
「……」
「あのM性感の情報集めて、貴方の好みは把握済み。私がそれを証明するわ」
マキノは俺を後ろ手に縛り上げて、上半身に縄を回す。縄師のような手際の良さだ。一体どこでそんなテクニックを知ったのだろうか……そんな疑問を察したのかマキノは答えた。
「貴方の為に覚えたの」
「え?」
「もう逃げられない──私が隣にいる限り、ずっとね❤」
……
「私の方を向いて座りなさい。早くっ」
マキノは俺に命令するとブーツを脱いだ。履いている黒いストッキングがとても妖艶だ。それに……
「ねぇ?蒸れたストッキングのニオイも好きなんでしょう❤」
グイッ
ストッキングの足先を俺の鼻に擦りつける。汗で蒸れたマキノのニオイが俺の中に流れ込む。決していい匂いではないが……男を興奮させる魅惑の香りだった。
ムクムク
「マ、マキノっ」
「フフッ、足のニオイで勃起するなんて変態ね貴方❤❤……もっと嗅げっ!!!」
「スゥー…ん゛っっ!!」
理性が吹き飛びそうな強い刺激臭に反応すようにペニスから我慢汁がダラダラと滴る。
「ニオイフェチって事を志希が知ったら喜びそうね❤」
それからしばらくマキノの淫臭を嗅がされ続けた。床は我慢汁でびしょびしょだ。
「……よっと」
突然足を顔から離された。
「?」
「金蹴りってしってるかしら?❤」
ドォン
突然、嗅がせていた足で俺の金玉に蹴り入れた。
「ああああああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
内臓をえぐられるような痛みが走る。激しい痛みで大声を出してしまう。
痛い、つらい、苦しい……それなのに
ドピュウウウウウ
「フフ❤イッたわね❤❤」
「うっうううぁ」
痛みからの快楽の落差で身体に力が入らない。うめき声を上げる俺にマキノは囁いた。
「──ここで直後責めしたらどうなるかしら?」
え?やめろやめろ耐えられるわけがない。
「足でシテあげる❤❤」
コキコキコキコキコキコキコキ
「ああああああっ゛ああああああ゛あっ゛っ゛」
金蹴りの痛みと吐精の快感がまだ残ってる敏感な所をストッキングの生地が容赦のない刺激を与える。
「やめてやめてやめてッッ!!」
俺ができることはマキノに許しを請う事だけだ。
「でも気持ちよさそうよ?貴方❤」
「だめっだって……うああああああ」
とにかくつらくて頭がおかしくなりそうだった。
「ねぇ?私の奴隷になりますって言ってくれたら、やめてあげてもいいわよ❤」
悪魔の囁きとはこの事か、担当アイドルと日常的に性的な関係を持つなんて……でも
コキコキコキコキコキコキコキ
「あっ゛うあああッああ゛あっ゛っ」
「──『マキノ様の性奴隷になります』って言えっ❤」
コキコキコキコキコキコキコキコキコキコキコキコキコキコキ
マキノは足コキの速度を上げる。も、もう耐えられない……
「マ…キ…」
「なに?聞こえないわ❤」
「……マキノ様の性奴隷になりますゔ!!!だからやめっ……」
「そうね❤約束と……その前にご褒美ね、よっと」
ドォン
マキノは再び足で俺の金玉に蹴り入れた。まさか2度目があるなんて想像もしていなかった。
「ああああああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
ドピュー
絶叫とともに精液が尿道を駆け上がる感覚を感じた。そして目の前が真っ暗になった。
……
目を覚ますとベッドにいた。縛られていたからか全身が痛い。
「やっと目が覚めた?」
そこにいたのは、いつもの八神マキノだった。
「貴方、気絶しちゃうんだもの。びっくりしたわ」
「あぁ……心配させてすまない」
「別にいいわ、証拠も手に入ったし」
「……?」
マキノはポケットからICレコーダーを取り出し再生ボタンを押した。
『マキノ様の性奴隷になりますゔ!!!』
「これからもよろしくねプロデューサー……いいえ性奴隷ちゃん❤❤」
(おしまい)
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