幸子「あっ、プロデューサーさ……」
幸子「ん?」
P「ふぅー」
幸子(プロデューサーさん?)壁|д´)チラッ
幸子(誰もいないレッスンルームで何を……)
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P「結婚しよう」
幸子(え!ええっ!?)
P「もっと感情を込めた方がいいかな……」
幸子(何事です……?)
P「俺と一緒になってくれないか!?」
幸子(プロデューサーさん、一体何を?)
P「もうちょっと捻りがあったほうがいいかな……」
P「我と永劫なる愛の契約を結べ!」
幸子(それは捻り過ぎです!)
P「これじゃあ蘭子もトキメかせられないよな……」
幸子(わりと、ときめきそうですけど)
P「うーん」
P「良いプロポーズの言葉が見つからないな…」ボソッ
幸子(え、え、)
幸子(ええええええええっ!!)
ーーーー
幸子「ということがあったんですよ!」
杏「プロデューサーが……」
志希「プロポーズの?」
みく「練習をしてたああああ!?」
幸子「ちょっと!静かにしてください!」
幸子「過激派に聞こえたらどうするんですか、まったくもう」
杏「でもプロデューサーって彼女いたの?」
志希「アイドル以外の女の子の匂いなんて、プロデューサーからしたことないよ?」
みく「そうだよ!Pチャンがアイドル以外の女の子と関係なんて持ってるわけ……」
幸子「はっ!」
幸子「と、ということはですよ……」
幸子「プロデューサーさんはアイドルの誰かにプロポーズしようとしてるんじゃありませんか!?」
杏「なんだってー!」
志希「興味深いねぇ……」
みく「にゃあーー!?」
みく「そ、そんな、みくのPチャンが……Pチャンが!」
杏「いや、だいたいみくのものでもないし」
幸子「というかプロデューサーがアイドルにプロポーズって大問題ですよね……!?」
志希「でもでもー。よくある話だし、十分予見できるコトなんだよね」
志希「それにそのプロポーズされる相手は、あたしたちかもれないよ~」
みく「なっ!!」
杏「プロデューサーが杏にプロポーズ……?」ホワホワホワ-ン
ーーーー
杏「いやープロデューサーの部屋は涼しくていいね~」
P「杏の部屋にもエアコンくらいあるだろ?」
杏「温度調整するの面倒なんだよね」
P「本末転倒だな」
杏「プロデューサー、飴~」
P「はいはい」
杏「んー!極楽極楽ぅ」コロコロ
杏「あーあ、ずっとプロデューサーが杏のお世話してくれればいいのになぁ」
P「……してあげるさ」
杏「え?」
P「アイドルの杏も、プライベートの杏も、俺が面倒を見てやりたい」
杏「ぷ、ぷぷ、プロデューサー?」
P「だからこれからはずっと一緒にいよう」
杏「プロデューサー……。本気なの?」
P「飴の他にも杏に渡したいものがあるんだ」
杏「え?なに……?」
P「ほら」カパッ
杏「指輪……!?」
杏「き、綺麗……」
P「杏、俺は本気だよ」
P「結婚してくれ」
杏「い、いきなり結婚!?」
P「ダメか?」
杏「……」
杏「だいたいプロデューサーの方が先におじいちゃんになっちゃうじゃん」
杏「そしたら杏のお世話できるの?」
P「んー、子どもにお世話してもらうか?」
杏「こ、子ども!?」
杏「あ、あ、杏とプロデューサーの……?」
P「ほしくないか?」
杏「いや、ほ、ほしいけど!」
P「でも杏、子育てできるかなー?」
杏「子育て放棄するほどダメな子じゃないやい!」
杏「それにプロデューサーのお世話を子どもに押しつけるような子でもない……」
P「杏……」
杏「杏も少しくらいならプロデューサーの面倒みてあげるから……!」
P「そ、それじゃあ……」
杏「杏もプロデューサーと結婚したい!」
P「杏!」
杏「それに2人の貯金なら、もう働かなくても生きていけるでしょ」
P「おいおい」
杏「これからは休むときも寝るときも、食べるときもゲームするときも、杏と一緒だね」
P「ダラけてばかりだな」
杏「だめ?」
P「ダメなわけあるか」
杏「ありがとっ」チュッ
P「んっ!?」
杏「ど、どうだった……?/////」
P「……甘いかった」
杏「飴のせいだけじゃないんだもんね」
ーーーー
杏「悪くないっ!」
みく「悪いにゃ!だいたい何で杏チャンがPチャンの部屋に平然といるの!」
杏「え!それは本当だけど」
幸子「なんですとぅ!」
杏「うん。何度か寄ったことあるよ」
杏「ゲームしたりご飯作ってくれたり」
志希「今度はビニール袋にプロデューサーの匂いを採取してきてよ~」
志希「というかあたしも寄らせてもらえばいいのか」
志希「何からハスハスしようかなぁ……」
みく「み、みくも行くからね!」
幸子「ボクもです!」
志希「でもプロデューサーと結婚か~」
志希「結婚自体あんまり考えたコトなかったド」
幸子「それはそうですよ。ボクたちはアイドルなんですから」
志希「でもでもー」
志希「プロデューサーとならさぁ……」ホワホワホワ-ン
ーーーー
志希「あ、おかえり~」
P「おう志希、ただいま」
志希「お疲れ様ー。上着預かるよ」
P「うん、ありがとう」
志希「……んー。ハスハス」クンカクンカ
志希「ちょっとキミ」
P「ん?どうしたんだ?」
志希「むぅー!」(○`х´○)
志希「女の子の匂いがするよ」
P「えっ!」
P「いや、そりゃアイドルのプロデューサーだし、俺」
志希「これはアイドルの匂いじゃないよね……?」
志希「タバコとお酒とキツめの香水の臭い」
志希「目立った臭いじゃないからキミ自体、吸ったり飲んだりはしていないんだろうケド……」
P「し、志希さん……?」
志希「周りにいた女の子たちは違うんじゃないかな?」
P「…………」
P「……すみませんでした」
志希「会社のおツキアイなら仕方ないケド……」
志希「あたしたちに隠しゴトは無し!だよ?」
P「すまん……」
志希「それにせっかくのキミのいい匂いが霞んじゃうよ」クンカクンカ
P「そ、そうか?」
志希「分かったら、お風呂に入っておいで~。沸いてるからさ」
P「あ、ああ」
P「ふぅー」チャポーン
志希「着替えとタオル置いておくからね~」
P「おう、ありがとう、志希」
志希(あの人の脱ぎたてホヤホヤの下着……)
志希「……ハスハス」
志希「すぅーーーーーーーっ」
志希「はぁーーーーーーーっ」
志希(なんて濃厚な香り……)
志希(ここまでは他の女の臭いは侵食してないみたい)
志希「すぅーっはぁーっ、すぅーっはぁーっ、すぅーっはぁーっ、すぅーっはぁーっ」クンカクンカ
志希(あぁ~っ。匂いだけで……)
志希(トリップしちゃいそぉおーっ)ビクビクッ
ーーーー
志希「妄想だけでトリップしちゃいそーっ」
杏「変態だー!!」
幸子「もうプロポーズとか関係なくなってるじゃないですか!」
志希「プロポーズされた後の妄想なのだ~」
みく「プロデューサーがプロポーズするかもって話だったでしょー」
志希「じゃあみくちゃんは、どんなプロポーズをご所望なのかなー?」
みく「えっ!み!みくだったら……」ホワホワホワ-ン
P「おおっ、どの子も可愛いな……」
みく「あっPチャンだ!」
みく「Pチャン!Pチャン!みくはここだよ!」
P「ん、この子は……」
P「あのー、すみません」
店員「はい、どうされましたか?」
P「この子に興味があるんですが」
P「少し撫でさせてもらってもいいですか?」
店員「この子……ですか……」
P「ダメですかね?」
店員「いえ、そんなことはないのですけど」
店員「正直おすすめできませんよ」
P「え?」
みく「にゃあ!?」
店員「わがままで好き嫌いが多いですし、もう子猫としては大きくなり過ぎてますし」
P「そ、そうなんですか……」
みく「こらー!店員ならちゃんとみくをアピールしろー!」
店員「どのみち殺処分される予定の猫ですし」
みく「んにゃあ!?そんなの聞いてないにゃ!」
店員「買うならもっと小さくて大人しい子を……」
P「それでも撫でさせてもらえませんか?」
店員「は、はぁ」
店員「はい、どうぞ」
みく「Pチャン!Pチャン!ありがとう!」バタバタ
P「おお、よしよし」
みく「Pチャーン!!」ガリッ
P「あ、痛っ」
みく「え?」
みく「ご、ごめんなさい!みくそんなつもりじゃ……!」
店員「大変申し訳ございません!」
店員「やはりこんな猫はおすすめできません!」
みく「そ、そんな!死にたくないよぉ!」
P「……」
みく「ううっ……」ウルウル
P「よしよし」ナデナデ
みく「え?」
P「うん。やっぱりお前が一番可愛い」
みく「Pチャン……!」
P「俺のところで暮らしてくれるか?」
みく「もちろんにゃあ!」
みく「みくとPチャンはずっと……ずっと一緒にゃあ!!」
P「おいくらですか?」
店員「32万9000円でございます」
P「ガシャおよそ1000回分か。安いな」
ーーーー
志希「でもみくちゃんは魚食べられないからプロデューサーは困っちゃってー」
杏「犬に浮気しちゃったり?」
幸子「とうとう段ボールに入れられて捨てられてしまったり……!?」
みく「待ったあああーっ!」
みく「みくの妄想はみくにやらせてよ!」
みく「しかもみくペットショップで売られてるし!」
志希「ごめんごめん。ついつい」
杏「でもプロデューサーに飼われるのも悪くないなー」
みく「うぅ~、でもやっぱり対等がいいにゃ!」
幸子「みくさんにプロポーズするって決まったわけじゃないですよ?」
みく「わ、分かってるにゃ!」
志希「でも実際、プロデューサーにプロポーズされたら」
志希「みんなはどーするのかなー?」
杏「ど、どうするって……」
杏「そりゃあ……ねぇ?」
みく「だ、だって……で、でも!」
みく「みくはアイドルなわけで……」
幸子「ボクがいくらなんでもカワイイからって結婚だなんて……」
幸子「ダメですよ!プロデューサーさああん!」/////
みく「幸子チャンにプロポーズするって決まったわけじゃないにゃ」
幸子「わ、分かってますよっ」
ガチャ
P「お、志希に、みくに、杏に、幸子」
志希「おー、プロデューサー♪」
杏「プ、プロデューサー」
みく「Pチャン!」
幸子「プロデューサーさん……」
P「いやーこの時期外回りはキツいな……」
志希「プロデューサーからいい匂いがたくさん噴出される季節だよね~」ハスハス
P「志希あんまりくっつくなよー。暑いんだからー」
幸子「いい匂いなわけありますか!とっととシャワー浴びてきてください!」
志希「プロデューサーの下着は渡さないよー?」
幸子「いりませんよ!そんなの!」
幸子「プロデューサーがどーしてもボクに引き取ってほしいならかんがえてあげますけど!」ジロリ
P「いやいや、大切なアイドルにそんなおぞましいもの持たせないし」
杏「……」ソワソワ
みく「/////」ソワソワ
P「ん?何かあったの?」
志希「さぁーねぇ、恋するオトシゴロ?」
P「こ、恋!?」
P「な、なんだ……できれば、すっぱ抜かれる前に俺へ相談をだな……」
みく「Pチャンが思ってるようなことはないにゃ!」
幸子「そうですよ!」
杏「そうだそうだー」
P「杏に関しては心配なしだ」
杏「どういうことだよ」
P「あ、そういえば幸子」
幸子「え!な、なんですか!?」
P「お前に大事な話があるんだ」
志希「…!」
みく「むぅ!」
杏「なっ!」
幸子「な、なな、何ですか!大事な話って!!」
P「まぁ、なんだちょっと恥ずかしいんだがな……」
幸子「……!!」
みく「早まるんじゃないにゃ!」
P「いや前々から言おうかどうか迷ってたんだよ」
P「でもそろそろ言わないとな」
杏「プロデューサー……」
P「今度バラエティー番組でプロポーズのネタをすることになったんだがどうすればいいと思う?」
幸子「よろこんで!」
幸子「って……」
幸子「はい?」
P「いやな、他局のアイドルに俺がプロポーズしてビンタされてフラれるっていう演出がしたいらしくてな」
P「ネタっていうのは丸分かりだから、それ自体に問題はないと思うんだけど……」
P「なかなか良いプロポーズの言葉が浮かばなくて」
志希「あ~、そっか。幸子ちゃんはバラエティー慣れしてるし意見を承りたいと」
P「そうそう」
幸子「……」
幸子「素人に完成度とかは求めませんから、とにかく一生懸命やればいいと思いますよ」
P「それもそうだな」
P「ありがとう、幸子」
幸子「はいはい」
幸子(でもいつか待ってますからね)
幸子(プロデューサーさんのプロポーズ!)
おわり
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