P「さあて、今日もお仕事頑張りますか」
P「劇場がオープンして1年経ってシアター組の知名度も結構あがった」
P「彼女たちも先輩たちに負けず劣らず頑張ってくれている」
P「だけど彼女たちはもっと上を目指すことができる!だから俺が彼女たちの成長をサポートしてあげないとな!」
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P「ついたぞ…ってあれ、もう鍵が開いている。誰か来てるのか。おはようございます!」
「プロデューサー、おはようございます」
P「琴葉か。おはよう、こんなはやくからどうしたんだ?」
琴葉「今度の台本を覚えておこうと思って、ご迷惑でしたか?」
P「いや、ぜんぜん。朝早くからえらいな。感心するよ」
琴葉「いえ、ここの部分がちょっと不安だったので」
P「どれどれ…なんなら手伝おうか?台本の読み合わせくらいなら俺でも手伝えると思うぞ」
琴葉「そんな、お時間大丈夫ですか?」
P「まあ、台本の読み合わせくらいなら大丈夫だろ。そんな切羽詰まった仕事はないしな」
琴葉「じゃあよろしくおねがいします。プロデューサー」
「おっはよー!」
P「この声は…恵美かな?おはようめぐ…み?」
恵美?「にゃは?どうしたの、プロデューサー?」
P「いや、気のせいか?琴葉が二人いる気がするんだが」
琴葉「プロデューサー?どうかしたんですか?」
P「いいや、気のせいじゃない。間違いなく琴葉が二人いる」
琴葉「どうしたんですか?プロデューサー」
P「恵美だと思ってたのが完全に琴葉になってしまっている…声まで完全に琴葉だ」
P「お前たち、なんか違和感とかないのか?」
琴葉「違和感ですか?」
琴葉「私は特に感じませんねプロデューサーはなにか感じるんですか?」
P(琴葉二人がしゃべってる光景見て違和感を感じないほうがおかしいよ)
「おはようございます」
P「お?今度は誰だ?」
琴葉「プロデューサーおはようございます」
P「おはよう琴葉…ってまたかよ!」
琴葉「さっきからどうしたんですかプロデューサー」
P「ごめんちょっとややこしくなるから黙ってて」
琴葉「プロデューサー。台本合わせはどこでやりますか?」
P「ん?ああ、この時間はどこも空いてるから会議室とかどうだ…って、こっちは一番最初にいた琴葉か。ややこしすぎる」
P(その後も続々とうちのアイドルが出社してきた)
P(だが出社してきたのは全員琴葉。劇場のあちこちに琴葉が闊歩するよくわからない事態になってしまった)
P(不可解なのが琴葉同士では何も違和感を持たないらしい。つまりこの事態に違和感を持っているのは俺だけということになる)
P(それにしてもほんとにみんな琴葉なんだな。元が誰だったか完全にわからない)
P「なあみんな」
琴葉「どうしたんですか?プロデューサー」
琴葉「みんなを集めて」
P(みんな琴葉なんだけどね)
P「あのさ、おかしくないか?なんでみんな琴葉なんだ」
琴葉「なんでって…」
琴葉「そんなの関係ないと思います」
琴葉「私は『ワタシ』なんですから」
P(いや、かなり気味悪いんだが琴葉たちはなんとも思わないのか)
琴葉「そうだ。みんなちょっと聞いて」
P(琴葉のなかの一人がなにか思いついたようだ…なんか目のハイライトが消えているような気がするんだが)
琴葉「プロデューサーも『ワタシ』にしてしまえば何も問題ないと思うの」
P「は?」
P(ほかの琴葉たちも口々に賛成の言葉を口にしていた)
琴葉「それもそうね」
琴葉「いいんじゃないかしら」
琴葉「確かに、プロデューサーが『ワタシ』になれば何も思わないはずよね」
P(な、なにを言っているんだ…!?)
P「ちょっと待ってくれ!俺も琴葉になるってどういうことだ!?」
琴葉「大丈夫ですプロデューサー。少しじっとしていてくださいね」
P(そういってじりじりと詰め寄ってくる琴葉たち)
P(その目はどこか濁っていてただならぬ恐怖を覚えた)
P(とりあえずここにいるのはマズイ!)ダッ
琴葉「あっ!待ってくださいプロデューサー!」
P(当然のように琴葉たちも追ってくる。あれに捕まるのは確実にヤバい。どうにか逃げないと!)
P「撒けたか?とりあえず劇場のエントランスについたが…クソ!なんで開かないんだ!」
P「劇場から脱出できないことはわかった。とりあえずこんな広いところにいても見つかるだけだしどこかに隠れないと…」
琴葉「あっ!見つけましたプロデューサー」
P(エントランス奥の廊下から琴葉が2人やってきていた)
P「クソ!言ってるそばから!」ダッ
琴葉「あ!あそこにプロデューサーが!」
P「クソ!こっちもか!劇場内が狭すぎる」ダッ
P「琴葉たちは…まだ追ってきているな…なんで真昼間からリアルなほうの鬼ごっこをすることになってるんだ!」
P「とりあえずあの琴葉たちを撒いてどこか隠れれる場所を探さないと…」
「プロちゃんこっち!」
P「その声は…うおっ」ドサッ
P(廊下の角を曲がった直後、誰かに引っ張られ俺は脇の部屋に引き込まれた。幸いなことに琴葉たちは気づかずに過ぎ去ってくれた)
「プロちゃん大丈夫?」
P「その声は茜だな?」
茜「そのとおり!プロちゃんの大事な大事な茜ちゃんだよ!」
P「すまん助かった。ていうか茜は大丈夫なのか?正真正銘の本物だよな?」
茜「あったりまえだよ!茜ちゃんはこの世にただ一人!茜ちゃんしかいないのだ!」
P「そうか、ところでこの部屋は…茜ちゃん人形が至る所においてあるが」
茜「フフン。プロちゃん、ここは茜ちゃん人形の秘密の製造工場だよ!」
P「また勝手なことを…ってかあれはいったいなんなんだ…」
茜「あれ?ああ、琴葉ちゃんのこと」
P「茜、なにか知ってるのか?」
茜「プロちゃん。あれはね、この世界のバクだよ」
P「バグ?」
茜「そう。この世界にイレギュラーが発生してみんな琴葉ちゃんになっちゃったみたいだね」
P「待て待て待て。いきなりバグだのなんだの言われても意味が分からないぞ。だいたいなんで俺と茜は無事なんだ」
茜「何万分の1の確率でバグが起きるみたいなんだよねー。ある意味今回のプロちゃんはラッキーかもしれないね!」
P「今回?」
茜「そう。プロちゃんは覚えてないと思うけどね…そしてこれが茜ちゃんとプロちゃんが無事な理由」
P「はあ?」
茜「この世界はね、何回も崩壊しては再生を繰り返してるんだ。そしてこの茜ちゃんは世界の変化の影響を受けない特異点的存在なのだ!だからこの世界のバグの影響も受けないんだよ!」
P「じゃあ俺は?」
茜「プロちゃんも特異点だよ。茜ちゃんと違って半がつくけどね。ところでプロちゃん、この茜ちゃん人形を見て何か思わない?」
P「茜ちゃん人形?…うっ…なんだこれ…」
茜『茜ちゃん人形を増殖させる技術が暴走しちゃったみたいだね』
茜『そろそろ茜ちゃん人形の大質量で宇宙の時空連続体が壊れちゃけど…』
茜『またどこかの宇宙で会えたら、茜ちゃん人形を作ってくれる?』
P「こ、これは…?」
茜「プロちゃん思い出した?茜ちゃん人形で宇宙が崩壊した世界は確か…今から2回前の世界だったかな?いやーあの時はさすがの茜ちゃんも焦ったなあ。プロちゃんは特異点の茜ちゃんと一緒に世界崩壊に関わってしまったことによって茜ちゃんと同じ特異点となってしまったのだ!…といってもまだ経験が浅いから前世界の記憶が保持されない半特異点だけどね」
P「それでバグっていうのは?」
茜「うーん。茜ちゃんたちって言ってみたらどこの世界にも属さないはみ出しモノってことなんだよね。ほかのみんなはそれぞれの世界にもともといる住民だから世界によって容姿とかがビッミョーに変わってくるんだけど、茜ちゃんとプロちゃんは世界の変化の影響を受けないからどの世界にいても姿人格何をとっても全く変わらないんだよね」
P「そういえばこれは前の世界の記憶なのか?律子の髪型が今のと微妙に違うような…」
茜「そうそう!前回の世界までの律子さんはなんていうかな…そう!パイナップルみたいだったよね!で、そんなはみ出しモノの茜ちゃんたちは世界から見たら普通じゃないイレギュラーな存在なの。世界からするとそんなイレギュラーは直して元通りにしたいよね。そのイレギュラーを直そうとするときにチョー稀にに今回みたいな普通じゃありえないことが起こってしまうみたいなんだ」
P「…ようはゲームで非正規プレイしてたらデータがおかしくなったってことか?」
茜「そういうこと!」
―――ガンガンガンガンガンガンッ!!!!!
P「うわ!な、なんだ…?」
茜「プロちゃんマズイよ!茜ちゃんたちがここにいるのがばれちゃったみたい」
P「バレちゃったってどうするんだよ!」
琴葉『プロデューサー?いるんですか?』ガンガンガンッ
P「つーかどんな力してんだよ!扉たたく音明らかにおかしいだろ!」
茜「バグだからねえ。琴葉ちゃんの体もバグってるかもしれないね」
琴葉『プロデューサー?』ガンガンガンッ
P「ああ、扉がメキメキと…へこんできたぞ…」
琴葉『プロデューサーも私になればいいんです…そうすれば私とプロデューサーは一心同体…プロデューサーさんとひとつになれる…』ガンガンガンッ
茜「なんか琴葉ちゃんの心も暴走してしまってるみたいだね」
琴葉『開けてくださいプロデューサー。私と…ワタシトヒトツニナリマショウ?」ガンガンガンッ
P「いやこれどうするんだよ…そろそろ扉破られそうだし…」
茜「うーん。茜ちゃん、これはあんまり使いたくなかったんだけどなー」
P「な、なにをする気だ?茜?」
茜「プロちゃんごめんね。茜ちゃんメーカー…スイッチオン!」
アカネチャンダヨー!ジャジャーン!ウィーンウィーン…ガコンガコン…ギュイーン
P「な、なんだこれ!?茜ちゃん人形!?」
茜「茜ちゃん人形製造機を暴走させてまた世界を創りなおすんだよ」
P「は、はあ!?」
茜「プロちゃん、茜ちゃん人形の作りすぎで宇宙が崩壊したのは覚えてるよね?あのあと茜ちゃん製造機に暴走しないようにリミッターをつけたんだけどリミッターを外すと…」
P「じゃあ…この世界は…」
茜「残念だけど一度壊すしかないかな。あー茜ちゃん残念だなー!次に会った時はまた茜ちゃん人形を作ろうって言っといて結局作れてないじゃん!」
P「茜……」
P「だからプロちゃん…次の世界でまた会えた時は」
>>14訂正
琴葉『開けてくださいプロデューサー。私と…ワタシトヒトツニナリマショウ?」ガンガンガンッ
P「いやこれどうするんだよ…そろそろ扉破られそうだし…」
茜「うーん。茜ちゃん、これはあんまり使いたくなかったんだけどなー」
P「な、なにをする気だ?茜?」
茜「プロちゃんごめんね。茜ちゃんメーカー…スイッチオン!」
アカネチャンダヨー!ジャジャーン!ウィーンウィーン…ガコンガコン…ギュイーン
P「な、なんだこれ!?茜ちゃん人形!?」
茜「茜ちゃん人形製造機を暴走させてまた世界を創りなおすんだよ」
P「は、はあ!?」
茜「プロちゃん、茜ちゃん人形の作りすぎで宇宙が崩壊したのは覚えてるよね?あのあと茜ちゃん製造機に暴走しないようにリミッターをつけたんだけどリミッターを外すと…」
P「じゃあ…この世界は…」
茜「残念だけど一度壊すしかないかな。あー茜ちゃん残念だなー!次に会った時はまた茜ちゃん人形を作ろうって言っといて結局作れてないじゃん!」
P「茜……」
茜「だからプロちゃん…次の世界でまた会えた時は…」
茜「今度こそ一緒に茜ちゃん人形を作ろうね!」
P(茜が言い終わると同時に扉が壊れたくさんの琴葉が流れ込んできた)
P(しかし既に俺たちを埋め尽くさんばかりだった茜ちゃん人形はそれを許さず、逆に琴葉を廊下へと押しやり、その後も増え続ける茜ちゃん人形があふれ出た)
P(そう遠くないうちにこの世界は、宇宙ごと茜ちゃん人形でおおわれてその質量に耐え切れなくなり消滅するだろう)
P(すでに俺より背の低い茜の姿は見えない。薄れゆく意識の中で俺はそんなことを考えながら茜ちゃん人形の海に沈んでいった)
P「うわあああああああああああああああああ」ガバッ
P「こ、ここは…事務室?」
P「そうだ、琴葉!…いない」
P「事務室には誰もいなさそうだな」
P「ん?琴葉からのメールだ『先生に用事を頼まれたので到着が遅れます』、か」
P「じゃあさっきのは…夢、か」
P「そうか、劇場のこけら落とし公演の準備で忙しくて寝落ちしたのか」
P「寝てる場合じゃないな。はやく書類をまとめないと」カタカタ
P「それにしてもだいぶリアルな夢だったなあ」カタカタ
P「だいたい劇場がオープンしてすらいないのに…まあ1年後には夢の中くらいみんなを売れっ子にして劇場を大きくしてやらないとな!」カタカタ
「おつかれさまでーす!」
P「お、翼かお疲れさん」
翼「プロデューサーさん!」
P「未来と静香は?」
翼「未来も静香ちゃんも今来ますよ!」
「おつかれさまです!」
P「お、噂をすればなんとやらだな。お疲れ、みらい、しず…か…?」
未来?「どうしたんですか?プロデューサーさん」
静香?「まったく、どうしたんですかそんなだらしない顔をして」
P「え、いや…おまえたち未来と静香だよな…?」
未来?「そうですよー?」
静香?「あたりまえじゃないですか。なにおかしなことを言ってるんですか、プロデューサーさーん」
P「だって…お前たち、声が…それに…」
翼「どうしたんですかプロデューサーさん?」
翼「なにかあったんですか?」
翼「それより、デート行きませんか?ダメぇ?」
P「なんで翼しかいないんだ!」
おわり
おわりです
なんだこれ・・・お目汚し失礼しました
あとミリシタ一周年おめでとう!
ミリオンライブではよくあること....
乙です
>>2
田中琴葉(18) Vo/Pr
http://i.imgur.com/ul4WUs8.jpg
http://i.imgur.com/4b7MrKu.png
>>9
野々原茜(16) Da/An
http://i.imgur.com/cSIaeq9.png
http://i.imgur.com/3LOKnMt.jpg
>>19
伊吹翼(14) Vi/An
http://i.imgur.com/OqE9gyq.jpg
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