【ミリマス】 アイドルのねぎらいかた (15)

莉緒「ねえPくん、私たちに何の相談?」

P「この前、仕事を頑張った茜を撫でていた時に思ったんだ。人の頭を撫でることは難しいことだ、と」

風花「難しい?」

P「ああ。相手は人間。犬や猫とは勝手が違うし、わしゃわしゃ撫でたら髪型が崩れてしまい、それを嫌がる者もいるだろう」

P「どう撫でればいいのか、そう考えだすと『人の頭を撫でる』ことが難しく思えてしまってな……」

麗花「なるほど、Pさんは困っているんですね!」

千鶴「……訳が分かりませんわ」

あずさ「まあまあ、千鶴ちゃん、Pさんも困ってるみたいだし、ね?」

このみ「このメンツを揃えた理由は?」

P「なんとなく大人組なら相談相手として適任かなと。青羽さんも小鳥さんも忙しそうですし」

歌織「はあ」

P「というわけで、『撫でる』以外の方法でアイドルをねぎらうことについて意見を聞かせてください」

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あずさ「撫でる以外の方法、ですか……」

千鶴「ねぎらうのでしたら、わたくしとしては言葉だけでも十分だと思いますわ」

風花「そういう言葉をかけてもらえるだけでも嬉しいですよね」

P「うーん、俺としてはもっと何かしてあげたいと思ってるんですけど」

あずさ「そんな風に思っていただけるだけでも嬉しいです。ウフフ♪」

麗花「はーい! じゃあ、ぎゅーってするのがいいと思います♪」

歌織「ぎゅーって、Pさんとハグ……? そ、そんな///」

風花「か、歌織さん?!」

P「そりゃ俺だって全員とハグしたいと思っているが……うん、やっぱダメだ」

風花「全員と……って、な、何言ってるんですかPさん! そんなのダメですよ!」

麗花「うーん、ぎゅーってするの、いいことなのに~」

このみ「……765プロ全員に出来そうな方法を考えるのね」

P「はい」

千鶴「えぇ……?」

莉緒「あっ、じゃあ、ほっぺにチュー、なんてどうかしら?」

このみ「莉緒ちゃん……。話聞いてた?」

莉緒「もちろんよ、このみ姉さん。『ほっぺにチューは世界のスタンダード』って雑誌に書いてあったんだから」

麗花「へぇ~、そうなんですね!」

歌織「確かに海外じゃそれが普通かもしれないけど……///」

あずさ「さすがに恥ずかしいわね~。ウフフフ♪」

P「というより、それは『ねぎらい』になるのか?」

風花「ど、どうなんでしょうか?」

千鶴「とにかく、ほっぺにチューは無しですわね」

莉緒「えぇ~、いい案だと思ったのにぃ~」

このみ「もっとマシな案はなかったのかしら……。まあいいわ、あずさちゃん、どう? 何か案はある?」

あずさ「う~ん、そうねえ……。ありきたりだけど、プレゼントなんてどうかしら?」

莉緒「あっ、それいいわね♪ あずさちゃんは何をプレゼントされたいの?」

あずさ「そうねえ、なにがいいかしら……?」

莉緒「私だったら……キ・ミ・か・な♡ なーんて、どう? Pくん♪」

歌織「り、莉緒ちゃん……?」

P「『どう?』と言われても……」

莉緒「えーっ、なによその反応~。もうPくんたら~!」

風花「話がそれちゃいましたね……」

P「まあ、莉緒はいいとして、確かにプレゼントは良さそうだなぁ」

千鶴「ちょっとP、プレゼントの内容によるとは言え、予算はどうするおつもりですの?」

麗花「うーん、みんなにじゃんじゃんプレゼントあげてたら、お金なくなっちゃいますね」

P「お金のこと全然考えてなかった……。そこに気づくとはさすがですね、千鶴さん!」

千鶴「え? あっ、も、もちろん、わたくしにはお金の心配など全くありませんわ! おーーっほっほっほ……ゴホッ、ゲホッ」

千鶴「……とにかく、プレゼントも無理そうですわね」

あずさ「そう、残念ねぇ。……このみちゃんは、何か案はある?」

このみ「うーん、やっぱり、みんなでご飯食べに行くとか? 私たちだと飲み会になるけど」

麗花「みんなでパーッとするの、楽しいですよね♪」

風花「安いお店だったら大丈夫……かな?」

P「というか、いつもやってることですね。アイドルだけでも行ってるみたいですし」

莉緒「でも、52人全員で打ち上げって、とっても楽しそうじゃない?」

千鶴「そこまで多いと、さすがにお店でしないほうが良さそうですわね」

P「やるなら劇場で、ですかねぇ」

風花「いつかみんなでしたいですね」

あずさ「考えておいてくださいね、Pさん」

P「ええ、考えておきます」

このみ「ふふっ、私の案は良かったみたいね。じゃあ、ほかに案のある人~」

歌織「……あの-、ちょっと言いにくいんですが」

P「歌織さん、どんな意見でもかまいません。聞かせてください」

歌織「は、はい。……その、私やっぱり、撫でるの……いいと思うんです」

P「か、歌織さん。でも俺は……!」

歌織「あの、えっと、Pさんのおっしゃっていた『わしゃわしゃ』ではなくて……」

千鶴「ではなくて?」

歌織「頭を、ポンポンってしてもらえたら……いいなぁって///」

P「そんな方法が……!」

莉緒「それいいわね、歌織ちゃん!」

風花「そういうの、ちょっと憧れちゃいますよね」

麗花「『急に頭 ポンポンは反則だよ』♪ ってやつですね♪」

このみ「うーん、いいとは思うけど、私としては……癪(しゃく)ね」

P「このみさんだと子供を撫でてる感じになりますね」

このみ「ムキーッ! 誰が子供よ!!」

あずさ「まあまあ、このみちゃん、落ち着いて」

歌織「……やっぱり私、子供っぽいのでしょうか?」

風花「か、歌織さん、このみさんのためにもこれ以上は……」

このみ「風花ちゃん……。優しさが痛いわ……」

千鶴「さて、問題はこれを52人全員に出来るか、ですわね」

P「出来なくはないですけど。うーん、嫌がる人もいるわけですし……」

このみ「……えっ、私のせい?」

P「いや、そういうわけじゃないですけど」

あずさ「うーん、撫でる前に許可をもらう、とか?」

P「『よく頑張ったな。頭撫でていいか?』……こんな感じですか?」

千鶴「なんだか突拍子もないですわね」

麗花「『どうゆうこと? キミの気持ち理解不能』♪」

風花「そういう意味なのかしら……?」

P「うーん、どうにも厳しいですね」

歌織「そうですか……。風花ちゃんは、何か思いついた?」

風花「えっ、私?」

風花「……うーん、あと何があるかなぁ」

P「本当に何でもいいんだぞ、風花」

千鶴「『撫でる以外で』という条件も関係なくなりましたし」

このみ「……ホント何なのかしらね、この話し合い」

風花「じゃあ、もういっそのこと、わがままを一つ聞く、とか?」

あずさ「それなら全員に出来そうね」

莉緒「うんうん、いい考えだわ、風花ちゃん」

このみ「むしろなんで今まで思いつかなかったのかしら?」

P「そうですね。本人から直接要望聞けばいいだけでしたね」

千鶴「真面目に考えすぎたに違いありませんわ」

千鶴「P、もうこれでよろしいですわね?」

P「はい。これで決まりですね」

歌織「でも、わがままだなんて……本当にいいんですか、Pさん?」

P「ええ。少しは何かさせてください」

莉緒「そうよ、歌織ちゃん。頑張ったご褒美くらい、ちゃんともらわなきゃ。ね?」

歌織「Pさん、莉緒ちゃん……。ふふっ、じゃあ、お言葉に甘えさせてもらいますね♪」

風花「……あっ、私、Pさんにしてほしいこと考えてなかった~!」

P「まあ、今すぐに決める必要はないから」

千鶴「とはいえ、わたくしも考えておきませんと……!」

麗花「じゃあ、私はぎゅーってしてもらいまーす!」

莉緒「ほっぺにチューするのと、してもらうの、どっちがいいのかしら?」

あずさ「Pさんからのプレゼント……。ちゃんと考えておかなきゃ。ウフフフ♪」

このみ「P,今度の打ち上げは帰さないわよ? ふふっ♪」

歌織「Pさんに、頭を……。なんだか顔が火照ってきちゃった///」

風花「二人で猫カフェに……。あぁでも、うーん、どうしたらいいの~?」

P「……なんだか大変なことになったかも?」


おわり

初めてssを書きましたが、無事投稿出来たのでよかったです。
読んでいただきありがとうございます。

さすが大人組、上手く持って行ったな
乙です

>>1
百瀬莉緒(23) Da/Fa
http://i.imgur.com/K6xrSvf.jpg
http://i.imgur.com/ZZv5cN0.png

二階堂千鶴(21) Vi/Fa
http://i.imgur.com/X7vuKaj.jpg
http://i.imgur.com/Ac7dnE6.png

豊川風花(22) Vi/An
http://i.imgur.com/KXOtPjt.png
http://i.imgur.com/RDoIfL0.png

北上麗花(20) Da/An
http://i.imgur.com/vd21xH8.png
http://i.imgur.com/uBQTkek.png

三浦あずさ(21) Vo/An
http://i.imgur.com/QXOWM2N.jpg
http://i.imgur.com/eQJy3wU.png

馬場このみ(24) Da/An
http://i.imgur.com/xqCmW34.png
http://i.imgur.com/aJ4PhcY.jpg

桜守歌織(23) An
http://i.imgur.com/ah2Judv.png
http://i.imgur.com/p8Qz8dc.png

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