黒井「なんなんだこのふざけた部屋は!?」
黒井「私はただ家へ帰ろうと扉を開けただけだぞ!」
黒井「それがどうして私の家じゃなくて私にふさわしくない四方八方ピンク色の部屋に飛ばされてしまうんだ!」
黒井「しかもなんで高木がいるんだぁ!!!」
高木「さぁ、私も正直驚いたよ」
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黒井「クソッ!出口は一体どこにあるんだ!」
黒井「ドアや窓はおろか隙間すら見当たらん!」
黒井「あるのはこのキスをしないと出られないというふざけた看板だけだ!」
高木「やっぱりキスをしないとここから出られないのかもしれないね」
黒井「誰が貴様なんかとキスをするか!男相手にキスをしようと考えるだけでも吐き気がするのに」
黒井「よりにもよって貴様だと!?そんなことするくらいならここで野垂れ死んだほうがマシだ!!!」
高木「相変わらず酷いこと言うね」
高木「しかし本当にそれでいいのかね黒井?」
黒井「何?」
高木「このまま人知れず野垂れ死にしてもいいのかい?君にも大切なものはあるだろ」
高木「それらを一回のキスをしないだけですべてを捨てるというのかね?」
黒井「ぐっ…!」
高木「私にも大切なものが山ほどある、それらを守るためなら、キスの一回や二回安いものだ」
黒井「ぐっ…ぐぅぅ!!!」
黒井「貴様の大切なものとやらがどうなろうと私の知ったことではないが…」
黒井「このまま帰れないのは、言われてみれば確かにまずい…」
黒井「くっ…」
高木「さあ、どうする黒井?」
高木「私たちに残されてる手段は一つしかないはずだが…」
黒井「っ………!!!」
黒井「…やむを得ん、だがいいか!一瞬だぞ!貴様など0.1秒でも触れ合いたくない!」
高木「よし、これで交渉成立だ」
黒井「さあ!早くキスでも何でもしろ!」
高木「それじゃあ、少し目を瞑っていてくれないか?さすがの私も恥ずかしいんだ///」
黒井「ふん!言われなくてもやってやる!貴様の顔など見たくもないわ!」ギュっ…
高木「!!!」ダッ!
ガシッ
黒井「むっ!!!」
ブチュウ!!!
黒井「~~~~~~~~!!!」
じゅるっじゅる じゅるるるるるるるるる~
むっちゃ べっっちゃんぬるじゅるるる
ぺろぺちゃぺちゃ じゅるるる…じゅる…ちゅちゅちゅちゅううううちゅうううううう!!!
黒井(うがああああああああああああッ!!!!!)
黒井「離せぇ!」ドンッ!
高木「いたっ」
黒井「貴様!いきなり何する!うっ…!」
高木「何ってキスに決まってるじゃないか」
黒井「いきなりすぎるだろ!まだ私は心の準備が済んでないんだぞ!」
黒井「しかも一瞬どころか舌まで入れおって!貴様というやつは…!」
ぐにゃぁ…
黒井「!? なんだ!」
高木「どうやらキスをしたおかげでこの部屋から脱出できそうだね」
黒井「何!?」
高木「それじゃあ黒井、私はひとまず先にお暇するよ、今日は本当に楽しかったよ」
黒井「おい待て!まだ話は終わっとらんぞ!」
高木「熱いキスをありがとう///」
黒井「ま…まて………」
ぐにゃぁあああああああ…
黒井「うっ…意識が…遠く………」
黒井「………」
「………」
「…」
黒井「はっ!?」
黒井「ゆ、夢…なのか…?」
ねとっ…!
黒井「!? 唇が濡れている…!?」
黒井「ま、まさか…!」
黒井「うっ………あぁ…………」ワナワナ…
黒井「た、高木めぇええええええええええええええええ!!!! うっ…!」
オロロロロロロロロロロロロロロロロ!!!!! ビチャビチャビチャビチャ!!!
春香「キスをしないと出られない部屋?」
美希「そうなの、なんでも片思いの人が好きな人とキスをしたいって思い続けると」
美希「その人たちをふしぎな空間へワープしてしまう都市伝説があるんだって」
美希「それでその空間がキスをしないと出られない部屋で、もししなかったら永遠にその部屋で死ぬまで過ごさなきゃならないの」
春香「うわぁ、なんか怖い部屋だね。もしストーカーとかがそれをやったら地獄だよ」
美希「でもそんな歪んだ愛じゃなくて実際は純粋に好きだという愛じゃないと飛ばされないから安心してほしいの!」
春香「それなら安心!いや安心?う~ん、安心かな」
春香「でも実際にそんな部屋があるとして、私たちが一向に飛ばされないのは」
美希「まだまだ愛が足りないってことなのかな?」
はるみき「はぁ…」
春香「もっと愛を探求しないとダメだね…」
美希「なの…」
高木「~♪(またやろうかな)」
おしまい
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