松本「えっと・・・、確かポケモンの収録でスタジオに入るとこまでは覚えてるんだけど。スマホも圏外だわ」
大谷「うん・・・。そこから気を失って、気がついたらここに・・・」
松本「育ちゃん見て!私たち以外にもあんなに人がいる!」
大谷「ほんとだ。しょこたんや[ブーンブン釈迦ブブンブンブンwwwww]さん、それにつるの剛士さんなんかもいてますよ!」
松本「ざっと50人ぐらいいるね」
つるの「松本さん!大谷さん!お久しぶりです!」
しょこたん「お二人とも!大丈夫ですか?!」
松本「つるの君にしょこたん、私たちは大丈夫。それにしても一体ここはどこなんです?」
つるの「いえ、ぼく達もよくわからないんです。気がついたらここにいて。皆同じみたいですよ」
松本「うーん、困ったわね・・・。でもここにいる人たちってひょっとして・・・」
つるの「気がつきました?そうなんです。皆ポケモンの主題歌を歌った人たちなんです」
大谷「そうね、ELTや藤井フミヤさん、YUKIさん・・・ローラちゃんや恵比寿中学の皆もいる」
松本「一体どうなってるの?何かのイベントかしら?でもそんなのマネージャーから聞いてないし・・・」
???『みなさん、お気づきになられましたか?』
ザワザワ
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松本「な、なに?誰なの?!」
???『ふふふ、まぁ私のことはお気になさらず。みなさん今日はここに集まっていただき光栄です』
「かってにつれてきたんだろ!」
「いい加減にしろ!」
「早くここから出して!」
???『ふふふ、まぁ落ち着いてください。今日はみなさんにゲームをしていただきたい』
松本「ゲーム?何言ってるの?」
大谷「なんだか怖い・・・」
???『なぁに、ゲームの内容は簡単です。それにクリアしたら外にだって出られますよ』
「じゃあ早くそのゲームをやらせろ!」
「そうだそうだ!」
???『では早速ゲームの内容を説明します。まずは皆さんの首についてるチョーカーの番号を確認してください』
松本「首の・・・?!ほんとだ、いつの間にこんなもの・・・!!」
大谷「番号ってこのプレートに書かれてる奴かしら?」
松本「ハートの7?」
大谷「私のにはダイヤのKって書いてる」
???『それはみなさんご存知のトランプの番号が書かれています。みなさんにやってもらいたいのは、その番号と対応するトランプをそこの部屋から探し出してもらいたいのです』
ローラ「わーお。そんな簡単なので良いの?ラッキー☆」
???『ええ、簡単です。でも制限時間はありますよ。今から10分以内に見つけてください』
松本「10分か、短いような長いような・・・」
しょこたん「この部屋結構広いですもんね」
???『見つかった人はそちらの回転扉に首輪のプレートとトランプを差し込むことで向こうの部屋に行くことができます』
つるの「鍵になってるのかこれ」
???『そういうことです、それではみなさん準備はよろしいでしょうか?』
大谷「はじまるわ」
???『それでは、ゲームスタートォ!!』
ビー!!
それから私は育ちゃんやほかの人たちと一緒にトランプを探した。
部屋にある箱の中だったり、棚の裏側に張り付けてあったり、様々な場所にトランプが貼ってあった。
そして、残り時間1分
松本「あった!よかったぁ」
大谷「これで一安心だね」
松本「うん、やっと外に出られるわ」
ピピー
???『はいそこまで。手を止めてください』
会場の全員の手が止まる。
中にはまだ見つけられていない人や、最初から探す気もなくただ壁にもたれかかって私たちの様子をぼんやり眺めてる人なんかがいるようだった。
???『では、カードが見つかった人はそこの回転扉へ。順番に一人ずつカードを差し込んで通ってください』
松本「ふぅ・・・」
私はそんな安堵から出たため息を漏らし、カードを差し込み口に差し込んで回転扉を回した。
大谷「カードを見つけられたのは大体半数ぐらいみたいね」
松本「つるの君やしょこたん、通れなかったんだ・・・」
大谷「通れなかった人はどうなるんだろ・・・」
???『カードを見つけた人は全員通りましたね?それではカードを見つけられなかった人、探してもない人には、ここでお別れしてもらいましょう』
松本「お別れ?どういうこと?」
???『それは、こういうことです』
謎の声がそういうと同時に、扉の向こう側の部屋の取り残された人の首輪から耳障りの悪い電子音が響く。
つるの「な、なんだこれ?!」
しょこたん「え?!やだ!なんかこの首輪熱くなってきてる!!」
松本「な、なに?なにが起こってるの?」
次の瞬間、扉の向こうの人たちの首輪が爆発し、頭が吹き飛ぶのが見えた。
辺り一面火薬と鉄のにおいが充満した。
「きゃあああああ!!!!???」
「うわあああああ????!!!」
???『ズガドーンのビックリヘッドみたいでしたね~!』
松本「なに、ナニコレ・・・」
大谷「オエェエエエ!」
松本「育ちゃん!大丈夫?!」
大谷「う、うぅうっ、怖いよう・・・!」
「一体何考えてるんだ!!」
「はやく出せ!!!」
助かった人たちはパニックになり、悲鳴や叫び声が聞こえる。
松本「どうしてこんなことを・・・」
???『さぁ、それでは気を取り直してカードを見つけて扉を抜けられた皆様には次のゲームを行ってもらいます』
「ふざけるな人殺し!!早くここから出せ!」
「そうよそうよ!」
???『うるさいですねぇ、あなた達の首輪を爆発させるのなんて造作もないんですよ?』
「・・・!!」
???『そうそう、そうやって静かにしていてください。それでは次のゲームの説明をさせていただきます』
???『さっきあなた方が見つけたそのトランプ。トランプには黒と赤がありますよね。あちらの2つの扉。あれらも黒と赤。あとはもうわかりますね?』
大谷「もしかして・・・」
???『そうです。ハートとダイヤのカードは赤の扉へ、スペードとクローバーは黒の扉へお進みください。どちらかは出口へ続いています』
松本「それじゃあ出口じゃないほうだったら・・・?」
大谷「さっきの、人達と、同じように・・・?」
???『そうですね。ちなみに、誰かのカードを奪ったり、わざと通らなかったりした場合も同様に爆発させますので、おとなしく自分のカードの色と同じ扉にお通りくださいね』
その言葉で、誰も何も言わず、静かに二つの扉へ進んでいく。
一体私たちはどうなってしまうんだろう。
恐怖で頭がどうにかなりそうだった。
???『それではお入りください』
そして、私は赤の扉を開けた。
???『さぁ、運よく生き残りこの部屋にたどり着いた皆さん!次のゲームにまいります!』
大谷「あんなにいたのに、もう私たちだけなの・・・?」
赤の扉をくぐった先の部屋にはテーブルが一つ。
それを囲むように椅子が7つ置いている。
そしてこの部屋に入ったのは私と育ちゃんを含めた7人だけだった。
???『なかなかやはり大物が残りましたねえ。強運の持ち主たちだ!』
松本(確かに・・・。私と育ちゃん以外には、藤井フミヤさん、ELTの伊藤一郎さん・・・ということは持田さんは、もう・・・。そして岡崎体育くん、それに安室奈美恵ちゃんと小林幸子さんまで・・・!!)
???『それではゲームの説明に入りますね。次はこちらのトランプを使用してもらいます』
すると、天井からトランプの束が落ちてきた。
ポケモンの絵柄が描かれたトランプ。
これで何を・・・。
???『あなた方にはそのトランプで、ババ抜きをしてもらいます。順番はあなた方がもっている赤のカードの数字が小さい順にお願いします』
伊藤「ば、ババ抜き・・・?最後にジョーカーが残った人が死ぬんですか・・・?」
???『ええ、それを3回行ってもらいます。そして残った4人が四天王としてここから出られます。さぁ、ずっと立っていてお疲れでしょう。そちらの椅子にお座りください』
松本「そ、そんな・・・この中の3人は死ぬなんて・・・」
大谷「ひどい・・・どうしてこんなことを・・・」
???『まぁそれより多くの人が死んでいますし、そんなことはどうでもいいじゃないですか。あんまり文句を言うなら爆発させますよ?』
藤井「ここはあの声に従いましょう・・・」
松本「・・・」
大谷「・・・」
???『よろしい。あと、補足ですがゲーム中相手のカードを覗いた場合は即失格、つまり首輪が爆発しますのでご注意ください』
藤井「・・・とりあえず、座りましょう。どうせ立っていても座っていても一緒なんですから・・・」
藤井フミヤさんは落ち着いた様子で椅子に腰かけ、それに続いて私たちも冷たい椅子に腰かけた。
???『このゲームに制限時間は特にありません。3回戦終わるまでずっと続きます』
???『それではゲームスタート!』
悪夢のようなゲームが始まった。
これが夢なら早く覚めてほしい・・・。
伊藤「次、松本さんです・・・」
松本「あ、はい・・・」
順番はこうだ。
ハートの1 小林幸子さん
ハートの4 岡崎体育くん
ダイヤの5 伊藤一郎さん
ハートの7 私(松本梨香)
ダイヤの8 藤井フミヤさん
ハートの10安室奈美恵ちゃん
ダイヤのK 育ちゃん(大谷育江)
私は伊藤さんのカードを引いてできたペアを出した。
伊藤「ぅ・・・」
とても悲しそうな顔をする伊藤さん・・・。
もしかして・・・。
そしてゲームは進み、残るは藤井さんと伊藤さんだけになった。
藤井「こっちで・・・」
藤井さんが伊藤さんから最後のカードを引きゲームセットになった。
???『どうやら一回戦目が終わったようですね。それでは伊藤さんお疲れさまでした』
伊藤「い、いやだ・・・いやだああ!!」
首輪が鳴り出した伊藤さんはこれまでの小声とは思えないほどの大声で叫びだした。
藤井「い、伊藤さん!や、やめてください!!」
伊藤「いやだ!死にたくない!!死にたくない!!」
伊藤さんは、藤井さんに助けを乞う様に掴みかかり、放さない。
藤井「は、放せ!!」
ピピピピピ!!!
大谷「きゃあああああ!!!!」
伊藤さんの首輪は、藤井さんも巻き込んで爆発を起こし、二人の血で辺りは血まみれになった。
???『あーあ。2人も死んでしまいましたね。仕方ありません、次のゲームで最終戦としましょう。まったく迷惑な方たちだ』
松本「な、なにを言ってるの?!一体あなたは何がしたいのよ?!」
???『おやおや、松本さん、私に逆らうのですか?できればあなたは殺したくない。おとなしくしといてくれれば助かるのですが』
松本「・・・」
やっぱり自分の命は惜しい。
こんな私たちの命を人質のようにされていても、黙ってしまった自分が悔しかった。
???『ふふふ、よろしい。血で汚れてしまったカードは新しいものと入れ替えさせてもらいますね。それでは最後のゲームを始めてください。順番は先ほどと同じで』
新しいカードが天井から落ちてくる。
天井は高く、真っ黒で何も見えない。
???『準備は整いましたね?それではゲームスタートォオ!』
私は生きてここから出られるのだろうか。
出たとして、普通の生活は待っているのだろうか・・・。
そんなことを考えているうちにゲームは最終局面を迎えていた。
残っているのは私と、岡崎体育くん、そして安室奈美恵ちゃんだった。
私の手持ちはクローバーのKの1枚だけ。
岡崎くんのカードを引いて揃えば私の勝ち・・・。
松本「このカードにするわ・・・」
引いたカードは。
スペードのK。
安堵と残った二人への罪悪感で頭がくらくらする。
大谷「良かった・・・うぅ・・・!」
松本「育ちゃん・・・、良かったよぉ・・・」
自然と涙が出てしまった。
でもまだゲームは終わらない。
岡崎くんか安室ちゃんはどちらかが・・・。
岡崎「・・・」
安室「・・・」
次は安室ちゃんが引く番。
残りはあと1枚。
岡崎くんはあと2枚。
松本(ジョーカーは岡崎くんか・・・。もし安室ちゃんがペアを揃えれば岡崎くんが・・・安室ちゃんがジョーカーを引けば、まだ岡崎くんにもチャンスはある・・・)
安室「・・・・ふぅ・・・」
両手に1枚ずつ持ってカードを前に出した岡崎くんの前で、深く息を吐いた安室ちゃんは片方のカードに手をかけた。
安室「・・・?!」グッグッ
松本「?・・・安室ちゃん、どうしたんだろ・・・?」
大谷「岡崎くん、安室ちゃんにあのカードを引かせないようにして力を入れてる・・・!」
岡崎「・・・」ギュウウ
卑怯・・・いや、誰だって死ぬのは嫌だ。
手元にジョーカーが残れば、今までみたいに首輪が爆発してしまう。
そんな今の状況で、岡崎くんを責めることは誰にもできない。
でも、あのカードはもう力を入れ過ぎて形が歪んでしまってるから、キレイは方がジョーカーだってすぐにわかってしまう。
だからこのまま安室ちゃんが今のカードを諦めてジョーカーのカードを選んだとして、岡崎くんがまたジョーカーを引き直してしまっても、一度諦めたあのカードをもう一度選ぶのは堂々巡りになってしまうから、安室ちゃん的にはもうできない。
つまり、あそこで安室ちゃんが諦めてしまうと実質安室ちゃんの負けになる・・・。
松本「岡崎くん・・・!それじゃ安室ちゃんが・・・!!」
大谷「これは、反則にはならないの?!」
???『まぁ別に反則ではありませんね。ただ時間がいたずらに過ぎるだけでこちらとしてはどうでもいいです』
大谷「そんな・・・」
安室「・・・わかりました。じゃあ私はこっちを選びます」
安室ちゃんはそういって今のカードから手を放して、もう一つのカードを選んだ。
松本「安室ちゃん・・・!」
安室「・・・本当は引退するまでにもう少しステージに立って、ファンの皆と過ごしたかった・・・。何より息子と一緒に居たかった・・・。でも沢山わがままも言ったし、いろんな人に迷惑をかけた。思い残すことは沢山あるけど、でも幸せなことも沢山あったから・・・、だからもういいんです」
松本「あ、安室ちゃん・・・」
覚悟を決めた安室ちゃんの向こうで、少しほっとしたようにほくそ笑んだ岡崎くんの顔が見えた気がした。
そして、安室ちゃんの元にジョーカーが移り、終わりの見えたゲームは続く。
安室「・・・・・」
松本「安室ちゃん・・・大丈夫・・・?」
安室ちゃんは放心したように力なく両手を下ろした。
それと同時に引いたカードがひらひらと床に落ちる。
松本「え・・・?」
私は、いや、育ちゃんも同じように驚いていた。
そこにはペアになったハートのQとスペードのQが落ちていたからだ。
松本「うそ・・・安室ちゃん、ジョーカーを引いたはずじゃ・・・?」
岡崎「ふぅ・・・俺の力無駄に強くてよかったぁ・・・[ピザ]で良いことあってんなぁ・・・」
そうつぶやいた岡崎くんの手には、ひしゃげたジョーカーのカードが握られていた。
大谷「ま、まさか、岡崎くん、安室ちゃんにジョーカーを引かせないためにわざと・・・?」
岡崎「これで・・・あとの人は生き残れるんですよね?」
安室「で、でもこんなことしたらあなたが・・・!」
岡崎「そりゃ、僕も本当は死にたくなんかないけど・・・」
安室「じゃあどうして?!どうして私を助けるようなこと・・・!」
岡崎「・・・僕みたいな顔面どぶ川みたいなやつが生き残るより、安室さんが生き残ったほうが世界のためになるし、なにより子供の頃からずっと見てきた憧れの大先輩ですからね・・・こんなことで死んでほしくないんです」
安室「お、岡崎さん・・・、そんな・・・」
???『勝負は決まりましたね?それでは岡崎さん、さようなら』
ピピピピピ!!!
不快な、けたたましい電子音が岡崎くんの首輪から鳴りだした。
安室「ぅぅ・・・ごめんなさい・・・私のために・・・!!」
岡崎「な、泣かんといて、謝らんといてくださいよ!これから第2の人生楽しんでください・・・。あと、僕のことちょっとだけ覚えといてくれたら・・・嬉しいです」
松本「岡崎くん・・・!」
岡崎「あぁー!でもやっぱり死ぬのめっちゃこわ」グシャア!!
???『かっこつけやがって・・・やっと死んだかあの豚め!』
松本「ひどい・・・ひどすぎるこんなの・・・」
大谷「なんでこんなこと・・・許せないよ・・・」
安室「いい加減に・・・いい加減に出てきてください!!誰なんです?!なんでこんなことするんですか?!こんな・・・こんな・・・岡崎さんや・・・、他の人たちが一体何をしたっていうんです?!あなたには心はないんですか?!」
???『何だと?このままおとなしくしてれば出してやろうと思ったのに。皆反抗的だな?!何でこんなことするか?何をしたかだと?!』
今まで紳士的だった謎の声は急に声を荒げて話し出した。
???『俺は何も悪くないのに、ただちょっとツイッターで間違えて投稿しただけなのに!!乗っ取られたって言っても誰も信じてくれない!!たったそれだけでもうポケモンに関わらせてもらえない俺の気持がわかるか?!お前らみたいな大してポケモンの知識もない奴らが映画やテレビで主題歌を歌えて、番組にも出られるくせに!!しかも岡崎体育とかいうあんな醜い豚が俺の後釜に選ばれるなんて!!!俺はポケモンの知識だって愛だって顔面偏差値だってあるのに!!』
松本「岡崎くんが後釜?まさかあなた・・・」
大谷「佐香くん・・・?」
佐香『ふん、だったらどうした?!もういい!お前ら全員殺してやる!!』
「お待ちなさい」
佐香『なんだ?!今更命乞いか?!』
松本「こ、小林さん・・・?」
小林「・・・そんなことのためにたくさんの人を殺めて、こんな大掛かりなことをしたの?ただ自分の思うようにならないからって?子供みたいに?」
佐香『う、うるさい!お前らが悪いんだよ!!俺は何も悪くない!!!』
小林「そうね、自分の何が悪いかわからないうちはそうやって他人のせいにすれば楽でしょうね」
佐香『なんだと?!なにが言いたいんだ!!!』
小林「そうやってなんでも他人のせいにして、嘘をついて嫌なことや面倒くさいことから逃げてるから何も思い通りにならないのよ!!!そんなこともわからずに罪を重ね、そのあとあなたはどうするつもり?!こんなことをして、あなたの思い通りになるとでもいうの!?」
佐香『うぐうう!!!黙れ、黙れ黙れ!!ポケモンのこと何にも知らないくせにカードにまでなりやがってええ!!![ピーーー]えええ!!』
松本「い、いやああ!!」
大谷「もうだめ・・・!!」
小林「大丈夫よ」
松本「え・・・?」
佐香『あ、あれ?!何でだ!!爆弾が発動しない?!何をした?!』
小林「ラスボス、あんまり舐めんなよ?」
佐香『ひっ・・・』
小林「あんたには、これをくれてやるわ・・・。すぅぅううう!!!
ギャラクシィィイイイボォォオオオイス!!!!」
佐香『ぎゃあああああ!!!!!』ドサ
松本「さ、佐香君が落ちてきた?!」
小林「さぁ、あなた達!止めよ!!」
松本「えっ、や、でも・・・どうすれば・・・」
小林「大丈夫、やろうと思えば何だってできるの。自分を信じて、いつも通りやればいいのよ」
松本「・・・は、はい!なんだかわからないけど、今ならできる気がする!育ちゃん、いくよ・・・!」
大谷「うん。わかった・・・!!」
佐香「俺は・・・俺は・・・悪くない・・・ただ・・・もう一度・・・」
松本「よぉおし!育ちゃん!いや・・・ピカチュウ!10万!ボルトォオオ!!!」
大谷「おっけー!じゃなかった、ピィィイカアアアアヂュウウウウウウ!!!!!」バリバリバリ!!!
佐香「ぎぃぃいいいやああああああ!!!!!!」ドガーーーン!!
佐香「う・・・うぐ・・・」プスプス
松本「や、やった・・・」
大谷「ほ、本当に出せるなんて・・・」
こうして、私たちの戦いは終わった。
死んでしまった人たちは小林さんのラスボスパワーで全員生き返った。
あれから数日が経ち、私と育ちゃんはあの日のことを忘れるぐらいに今日もポケモンの収録をしている。
彼も心を入れ替え、もう一度ポケモンの仕事に関われるように今は自分にできる仕事に専念しているらしい。
そう、きっと彼は諦めていただけだ。
諦めなければきっとなんだってできると、今は思う。
そしていつか、また彼をポケモンの番組で見られる日が来るかもしれない。
その時は笑顔で迎え入れてあげようと思う。
そして、こう言ってあげよう。
“いつもいつでも、うまくゆくなんて保証はどこにもないけど、いつもいつでも本気でいきてるこいつたちがいる”って。
“失敗したっていいよ、僕らまだ始まったばっかり。
何だってやれるさ、何にだってなれるさ”、って。
松本「俺、マサラタウンのサトシ!こいつは相棒のピカチュウ!」
大谷「ピッカチュウ!」
そして私たちの日々は続く。
おわり
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