神崎蘭子「深き夜を廻る物語」 (89)
~ある夜、アイドル女子寮 蘭子の部屋~
蘭子「ふぅ、今宵もよく働いたな・・・」
蘭子「とっとと寝て魔力の回復を・・・」
蘭子「その前に荷物の整理を・・・」ガサゴソ
蘭子「・・・あれ?」
蘭子「グリモワールの書(スケッチブック)がない・・・」
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蘭子「今朝は確かにカバンの中に・・・」
蘭子「あ、そういえば・・・」
蘭子「事務所のソファーで広げてそのままレッスンに・・・」
蘭子「仕方ない、明日取りに・・・」ハッ
蘭子「そういえば・・・」
蘭子「あれには絵の他に詩とかちょっとした日記とか書いてあったっけ・・・」
蘭子「その中には我が友とキャッキャウフフしているようなもの(挿絵つき)も少なくない・・・」
蘭子「・・・///」カアア
蘭子「明日先に誰か来て見られでもしたら・・・死んじゃう」
蘭子「怖いけど・・・今から取りに行こう」
蘭子「あれには絵の他に詩とかちょっとした日記とか書いてあったっけ・・・」
蘭子「その中には我が友とキャッキャウフフしているようなもの(挿絵つき)も少なくない・・・」
蘭子「・・・///」カアア
蘭子「明日先に誰か来て見られでもしたら・・・死んじゃう」
蘭子「怖いけど・・・今から取りに行こう」
蘭子「では行くぞ!」
ガチャ
シーーーーーーーーーーーーーーーン
蘭子「ひっ!」
バタン
蘭子「こここここここここここ怖すぎィ!!!!!」
蘭子「・・・・・」
蘭子「仕方ない・・・聖なる明かり(懐中電灯)を持っていくか・・・」
~再び寮の廊下~
蘭子「よ~し今度は大丈夫だ・・・」
コツ・・・コツ・・・
蘭子(うう・・・何も聞こえないの怖いよぉ・・・)
蘭子(大丈夫・・・壁の向こうにはいつも会ってる皆が寝てるんだ・・・我慢我慢・・・)
蘭子(このまま玄関まで・・・)
【ミッション1】
【玄関まで向かえ】
コツ・・・コツ・・・
蘭子「!」ビク
蘭子(向こうから誰か歩いてくる・・・)
蘭子(まずは明かりを消して・・・)カチ
蘭子(近くのロッカーに隠れる!)ガチャ
バタン・・・
蘭子(うう、心臓がバクバク言ってる・・・)
ドクン・・・ドクン・・・
コツ・・・コツ・・・
蘭子(早く通り過ぎて!)
アーニャ「屋上で星を見ていたら遅くなってしまいました・・・早く寝ましょう」
コツ・・・コツ・・・
蘭子(よし、通り過ぎた・・・)ガチャ
蘭子「ふぅ・・・」
蘭子「まだ心臓の鼓動が止まらない・・・」ドキドキ
蘭子「こんなところでつまずいちゃいられない・・・」
蘭子「早く玄関に・・・」
~玄関~
蘭子「よし、第一段階は完了・・・」
蘭子「これより、深淵の地へ・・・」
ポン
??「ねぇ」
蘭子「ひゃっ!」ビクン
小梅「そんなに驚かなくても・・・」
蘭子「う、うむ・・・」
蘭子(危うく漏らしちゃうかと思った・・・)
小梅「どうしたの?こんな夜中に」
蘭子「え、えっと・・・」
小梅「まぁ深くは聞かないけど、外へ出るなら気を付けた方がいいよ、夜の町は危ないからね」
蘭子「・・・心得ておる」
小梅「あ、そうだ、これもあげるよ・・・」スッ
蘭子「お守り?」
小梅「きっとそれが蘭子ちゃんを守ってくれるよ・・・それと」
蘭子「?」
小梅「お地蔵さんを見かけたらお賽銭をあげるといいことがある・・・かも」
蘭子「いいこと?」
蘭子「ともかく行ってくる、止めてくれるなよ」ガチャ
タタタ・・・
小梅「行ってらっしゃい・・・」
ビュウウウウウウ・・・
小梅「あの子も震えてる・・・今夜は本当に危ないかも」
小梅「気を付けてね・・・」
~夜の町~
ヒュウウウウウウウウ・・・・・
蘭子「ううう・・・」ガタガタ
蘭子(誰も歩いてない夜の町がこんな怖いなんて・・・)
蘭子(いやいや、事務所まではいつも歩いてる道・・・なんてことはないはず・・・)
蘭子「遅るるに足らぬわ!フハハハハ!!!」
ジジッ・・・
蘭子「ん?街路灯に下に人影が・・・」
【ミッション2】
【逃げろ!】
蘭子(こんな時間にもやっぱり人っているんだな・・・・)
蘭子「あ、あの・・・」
??「・・・・・」クルッ
蘭子「え・・・」
街灯下の影「オオオオオオオ・・・・・」
蘭子「い・・・い・・・」
蘭子「いやああああああああああ!!!!!」ジョロロ・・・
タタタ・・・
蘭子「ハァハァ・・・」
蘭子「なんだったの今の・・・」
蘭子「見るからにヤバそうだった・・・」
ポタポタ・・・
蘭子「とりあえず一度帰って着替え・・・」
??「もしもしそこのお嬢さん」
蘭子「?」
??「私はちひろ地蔵です」
蘭子「ひっ!お地蔵さまが喋ってる・・・」
ちひろ地蔵「あ~待ってください!私は蘭子ちゃんの味方ですよ!」
蘭子「あ・・・」
小梅『お地蔵さんを見かけたらお賽銭をあげるといいことがある・・・かも』
蘭子「・・・お賽銭?」
ちひろ地蔵「はい♪百円玉さえいただければ手助けしますよ♪」
蘭子(百円・・・高いなぁ・・・)
蘭子「はい」チャリン
ちひろ地蔵「ご奉納ありがとうございます、きっといいことがありますよ」
蘭子「はぁ・・・」
ちひろ地蔵「それではお気をつけて、いってらっしゃい」
~再び街灯下~
影「オオオ・・・」フラフラ
蘭子「まだいる・・・」コソコソ
蘭子「・・・そうだ、この魔石(石ころ)で・・・」ポイ
コツン
影「!」ピク
影「オオオ・・・」フラフラ
蘭子(よし、向こう行った!今のうちに・・・)
タタタ・・・
蘭子「ククク・・・意外と容易いものだな」(怖いけど)
蘭子「このまま事務所まで・・・」
ドンッ
蘭子「いたっ!」ドサ
蘭子「今何かにぶつかっ・・・」
道ふさぎ「・・・・・」
蘭子「」
グチャッ!!!!!
蘭子「・・・・・」
蘭子「ハッ!」パチ
ちひろ地蔵「あ、お目覚めですね」
蘭子「我は一体・・・」
ちひろ「お化けに襲われて死にかけてたんですよ」
蘭子「じゃあどうしてここに・・・」
ちひろ地蔵「わたしにお賽銭してくれたご利益ですよ」
蘭子「そうなのか・・・ありがとう・・・」
ちひろ地蔵「どういたしまして、地蔵はいたるところにあるので是非ご利用してくださいね」
蘭子「うむ、では改めて行くか」
タタタ・・・
ちひろ地蔵「あ、ちなみにその都度100円玉がいりますから・・・って聞いてないですね」
道ふさぎ「・・・・・」
蘭子「ここは避けて通まわりを・・・」タタタ・・・
蘭子「よし、次はこの踏切を・・・」
女「・・・・・」
蘭子「線路の上に女の人が・・・」
女「・・・・・」
蘭子(なんか不気味な感じ・・・髪で顔見えないし・・・)
ゴオオオオオオオ・・・
蘭子(電車が・・・女の人は・・・?)
シーーーーーーーーーーーーーーーン
蘭子「いない・・・一体どうなってるの・・・」
フーン・・・
蘭子「我としたことが・・・うかつであった」
蘭子「永遠の万屋(コンビニ)なら普通に人間がいるではないか・・・そこを目指していこう」
蘭子「お、早速見つけたぞ」タタタ・・・
裕美「・・・・・」
蘭子(コンビニの前に誰か立ってる・・・あれは・・・裕美ちゃん?)
蘭子「闇に飲まれよ!」フリフリ
裕美「あ、蘭子ちゃん、どうしたのこんな夜中に?」
蘭子「ちょっと野暮用でな・・・そなたは?」
裕美「私?それはね・・・」クルッ
裕美「蘭子ちゃんにこの顔を見せるためだよ」ニタァ
蘭子「ひっ・・・」ビクッ
蘭子(裕美ちゃんのおでこの面積がいつもより広い・・・というか)
蘭子(顔が・・・ない!?)
裕美(のっぺらぼう)「うふふ・・・蘭子ちゃんの顔可愛いなぁ・・・)
裕美「わたしニ、ちょウだあああああイ・・・」
蘭子「きゃああああああああああ!!!!!」
タタタ・・・
蘭子「ハァハァ・・・今のは一体・・・」
蘭子「あ、あそこに・・・」
ありす「・・・・・」
蘭子「お、お~い・・・」
ありす「おや、蘭子さんじゃないですか、こんな夜中に外出なんて悪い子ですね」
蘭子「さ、さっきそこで裕美ちゃんが・・・」
ありす「関さん?関さんがどうかしたんですか?」
蘭子「か、顔が・・・」
ありす「顔?その顔って・・・」クルッ
ありす「こんな顔じゃなかったですか?」ニタァ
蘭子「あ、ありすちゃんも顔が・・・」
ありす(のっぺらぼう)「かおヲくださアアアアアい・・・」
蘭子「ひっ・・・」
ヒュン
蘭子「へ?」
女幽霊「フーーーーーーーン」
グチャッ
~蘭子の部屋~
蘭子「・・・ハッ!」パチ
蘭子「あれ、部屋に戻ってる・・・」
小梅「あ、起きた」
蘭子「これは一体・・・」
小梅「お地蔵様の加護がなくなっちゃったんだよ」
蘭子「どういう事だ?」
小梅「そう言われても・・・この建物の前にもお地蔵様あるから聞いてみなよ」
蘭子「くっ・・・もう一度だ!」
バタン
小梅「行ってらっしゃい・・・」
~寮の前~
蘭子「いったいどういう事だ!」プンスカ
ちひろ地蔵「ですから、100円玉一枚で一介のコンティ・・・加護なんです」
蘭子「いちいち払うの?」
ちひろ地蔵「死ぬよりマシじゃないですか」
蘭子「うう・・・」
チャリン
ちひろ地蔵「毎度~♪」
蘭子「くっ・・・道のりは遠い・・・」
ちひろ地蔵「あ、先ほど蘭子ちゃんがやられた地点の近くにある地蔵までワープできますよ」
蘭子「本当か!?」
ちひろ地蔵「ワープは一回500円玉一枚奉納してくださいね」
蘭子「」
~結局ワープしました~
蘭子「・・・よし」
蘭子「事務所へ行くには、ここを通らなきゃならない・・・でも・・・」
女幽霊「フーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン」
蘭子「やっぱりいるし・・・」
蘭子「怖い・・・でも・・・」
女幽霊「・・・・・」
蘭子「事務所にあるグリモワールの書(スケッチブック)を誰かに見られるよりは・・・」
蘭子「先に進むしかない!通らせてもらう!」
女幽霊「・・・フーン」
女幽霊「フンッ!」ペッ
蘭子「うわっと!」ヒョイ
ベチャッ!ジュウウウウウウウ・・・
蘭子「溶けた・・・あの液体は危険だな・・・」
女幽霊「フーーーーーーーンッ!!!」シュババッ!!!
グサグサグサッ!!!
蘭子「ひっ!髪の毛がトゲみたいに・・・」
蘭子「いったん茂みに・・・」ガサゴソ
女幽霊「ドコ・・・イッタ・・・」フラフラ
蘭子「ううう・・・」ドクン・・・ドクン・・・
女幽霊「ハナコ・・・ドコイッタノ・・・」
蘭子(ハナコ?)
【ミッション3】
【女幽霊を成仏させろ】
蘭子(ハナコって一体・・・)コツン
蘭子(ん?何か当たっ・・・)
【イヌのほねを手に入れた】
蘭子「ひっ!」ビク
女幽霊「!」ピクッ
女幽霊「ソコカァ!!!」ガサッ
蘭子「きゃっ!」ポロッ
コロン・・・
女幽霊「ソ、ソレハ・・・ハナコ・・・」
蘭子「え?」
女幽霊「ヤット・・・アエタネ・・・イコウ」
女幽霊「アリガ・・・トウ」
フッ
蘭子「消えた・・・助かったの?」
~そんなこんなで事務所前~
蘭子「やっと・・・着いた・・・」
蘭子「後は中に入ってグリモワールの書(スケッチブック)を回収するだけ・・・」
蘭子「ククク・・・終わりが見えてきたな」
ガサゴソ
蘭子「ん?誰だ?そこにいるのは」
よまわりさん「フヒヒ・・・」バッ
蘭子「」
~謎の工場~
蘭子「・・・あれ?」
蘭子「ここは一体・・・」
蘭子「確か変なバケモノに襲われて・・・」
蘭子「どこかの工場・・・かな」
蘭子「とにかく外へ出ないと・・・」
??「ZZZ・・・」
蘭子「ん?あそこで寝てるのは・・・」
杏「んあー?」パチ
蘭子「杏・・・さん?」
杏「おー、蘭子ちゃんじゃん、どったのこんな所で?」
【ミッション4】
【工場から脱出せよ!】
蘭子「妙なバケモノに襲われてな・・・」
杏「奇遇だね、杏もだよ」
蘭子「一体何なんだアイツは・・・」
杏「さぁ?可愛い女の子を攫うのが趣味なんじゃないの?」
蘭子「とにかくここを出ないと・・・共に行こう」
杏「いいけど、一つお願いが・・・」
蘭子「?」
杏「動くの面倒だからおぶって」
蘭子「」
蘭子「・・・・・」ズシッ
杏「わーい!らくちーん」フリフリ
蘭子「せ、聖なる明かりは手放すなよ」
杏「へーい」
蘭子「それでは行くぞ」
蘭子(それにしても・・・杏さんってこんなに重かったかな?)
コツ・・・コツ・・・
蘭子「よいしょ・・・っと」
杏「がんばれ~」
蘭子(うう、やっぱり動きづらい・・・)
蘭子(こんな時お化けが出てきたら・・・)
小さなお化け「キャハハハハ!!!」ヌウッ
蘭子「!」
小さなお化け(複数)「キャハハハハ!!!」
杏「囲まれちゃったねぇ」
蘭子「ど、どうしよ・・・」
杏「てりゃ」ピカー
小さなお化け「キャハ・・・」フッ
蘭子「き、消えた・・・」
杏「小さいから懐中電灯の光でもどうにかなったね」
杏「でも・・・」
ドスン
蘭子「え・・・」
よまわりさん「フヒヒ・・・」
杏「ああゆうのには効かないよね」
蘭子「アイツ・・・」
よまわりさん「フヒヒ・・・フヒ・・・」バサッ
よまわりさん(第二形態)「ヒャッハー!!!」
蘭子「な・・・」
杏「更にキモくなったな」
蘭子「とにかく逃げるぞ!」ダッ
よまわりさん「ヒャッハー!」ダッ
ドカーン!
蘭子「うおっ!」
杏「見た目に寄らず素早いねぇ・・・」
蘭子「ハァ・・・ハァ・・・」タタタ・・・
杏「頑張れ~」
蘭子(体が思うように動かない・・・心なしか背中の杏さんがさらに重くなってるような・・・)
蘭子(このままじゃ・・・)
ドスン
よまわりさん「フヒヒ・・・」
蘭子「しまっ・・・」
グチャッ
~スタート地点~
杏「起きろ~」ユサユサ
蘭子「・・・ん?」パチ
杏「やっと起きたね」
蘭子「ここは・・・最初の場所?」
杏「気づいたらここに戻されてたんだよ」
蘭子「どうしよう・・・」
杏「杏を背負ったままじゃ自由に動けないもんね~」
蘭子「そう・・・ん?」
杏「どったの?」
蘭子「うむ・・・一つ思いついたことが・・・」
よまわりさん「ヒャッハー!!!」ダッ
蘭子「さぁ!走って!」タタタ・・・
杏「ええ~」タタタ・・・
蘭子(そう・・・なんでこんな事にきづかなかったのか)
蘭子(別に杏さん背負わなくても走れるじゃん)
蘭子「あ、出口だ!もう少し・・・」
杏「お、お~」
ガララ
蘭子「よし出られた!そしたらすぐに門を・・・」ガラガラ・・・
よまわりさん「ヒャッハアアアアアアアアアア!!!」ダダダ・・・
ドンガラガッシャーン
シュウウウウウウウウ・・・
よまわりさん「ヒャハ・・・」ガク
蘭子「あ、危なかった・・・」
蘭子「ねぇ杏さ・・・」クル
シーン・・・
蘭子「あれ、いない・・・」
蘭子「何か落ちてる・・・鍵?」
【事務所の鍵を手に入れた】
杏『杏をあそこから出してくれてありがとね・・・』
~再び事務所前~
蘭子「今度こそ・・・」
ちひろ地蔵「もしも~し」
蘭子「ん?」
ちひろ地蔵「ラスト前にスペシャルなご加護はどうですか~?」
蘭子「うむ、お願いする」
ちひろ地蔵「それでは500円玉1枚になります~」
蘭子「・・・・・」
~事務所内~
ガララ
蘭子「よし、後はソファからグリモワールの書(スケッチブック)を回収するだけ・・・」
蘭子「室内ならお化けも襲ってこないはず・・・簡単簡単・・・」
ハァハァ・・・
蘭子「ん?何か声が・・・」
蘭子「プロデューサーの机から・・・」
??「ハァハァ・・・Pサァン」ペロペロ
蘭子「誰かが・・・プロデューサーの机を舐めてる・・・」ガタ
??「!」クル
蘭子「あ・・・」
??「ミマシタネェェェェェェェ!!!」
蘭子「ひっ・・・」
??「ゼッタイニユルシマセン・・・・」シャキン
蘭子「お、大きなハサミ・・・」
コトワリ様「チョンギッテサシアゲマスヨオオオオオオオオオオ!!!」
蘭子「ひいいいいいいいいい!!!!!」ジョロロロッ
コトワリ様「ウフフゥ!」バツ
ジョキン!
蘭子「わっ!」
コトワリ様「アラ、ツインテールノカタホウダケデスカァ、ツギハハズシマセンヨォ」
蘭子「うう・・」ハラハラ
蘭子「とにかく逃げ・・・」
フッ
蘭子「え、空間転移・・・」
コトワリ様「ニガサナイトイッタデショウ?」
グチャッ
~地蔵前~
ちひろ地蔵「お帰りなさ~い」
蘭子「うう、加護を・・・」
ちひろ地蔵「千円札一枚になりま~す」
蘭子「え・・・」
ちひろ地蔵「でももっといい加護ですよ?」
蘭子「むう・・・仕方ない」
~再び事務所内~
コトワリ様「ウフフ・・・ドコイッタンデスカネェ?」フラフラ
蘭子(ロッカーの中)「うう・・・」ガタガタ
ドクン・・・ドクン・・・
コトワリ様「オヤァ?」ニタリ
蘭子「?」
コトワリ様「ロッカーカラシンゾウノオトガキコエマスネエエエエエエエ!!!」
蘭子「え・・・」
グチャッ
ちひろ地蔵「2千円札いただきま~す」
蘭子「うう・・・どうすればいいのだ・・・」
小梅『蘭子ちゃん』
蘭子「・・・え?」
小梅『私だよ』
蘭子「お守りから・・・声が・・・」
小梅『あの子が言ってたの、コトワリ様が目覚めたって』
蘭子「コトワリ様・・・あのバケモノか」
小梅『あの子が言うにはね・・・コトワリ様は人形を見せれば消滅するって』
蘭子「人形・・・」
小梅『頑張ってね・・・』
コトワリ様「ウフフ・・・コリナイデスネェ」ジョキジョキ
蘭子(人形なんて・・・いきなり言われても・・・)
コトワリ様「ツギデオワリデスヨォ!!!」バッ
蘭子「くっ・・・」
蘭子(あ、そういえば・・・)
蘭子(多分ソファの下に・・・)ガサゴソ
コトワリ様「ウフフ・・・ソロソロカンネンシテクダサァイ!」
蘭子「あった!」ヒョイ
コトワリ様「!」
蘭子「くらえ!怠惰の乙女の愛玩人形(杏のウサギ人形)!!!」ポイー
コトワリ様「ウフフ・・・」ジョキン
人/形「」ボトッ
コトワリ様「フゥ、スッキリシマシタ」
フッ
蘭子「消えた・・・助かった・・・」ヘタッ
蘭子「あ、そうだ、スケッチブック・・・」ヒョイ
蘭子「やっと戻ってきた・・・」
蘭子「なんかどっと疲れたな・・・」
蘭子「おやすみなさーい」バタ
蘭子「ZZZ・・・」
~あるアイドル事務所の朝~
蘭子「ZZZ・・・」
ちひろ「おはようございます・・・って蘭子ちゃん早いですね」
凛「しかも寝てるし・・・」
まゆ「大事そうにスケブ抱えてますねぇ」
輝子「フヒ・・・私も机の下で昼寝するかな・・・」
杏「そこ杏の場所なのに~」
蘭子「・・・ん?」パチ
蘭子「あれ・・・寝てた?」
蘭子「今までのは・・・悪夢だったのか?」
小梅「うふふ・・・それはどうかな?」
この後、足元に広がる水たまりと財布の中身を見て、彼女がまた恐怖を抱くことになるのは別のお話・・・
~おわり~
これで終わりです
夜廻は夜の怖さを再認識させてくれる作品でした
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