真姫「凛の脱ぎたて生搾りが飲みたいわ」 (22)
それはよく晴れた日の午後のことだった。
真姫ちゃんは凛に会いに来るなりそう言ったのだ。
一瞬自分の耳を疑ったけれど、目を見る限り本気らしい。
……マジかこいつ?
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とりあえず、今の状況から少しでも現実逃避するために脱ぎたて生搾りとやらについて考えてみたい。
……いや、薄々勘付いてはいるよ? いるけど認めたくないっていうか……。ほら、ね? だってそうじゃん?
そもそもそんなこと同級生に真顔で頼むのも凛はどうかと思うよ? うん。
いくら好感度が高くても聞けるお願いと聞けないお願いってあると思うんだ。
……聞くなよ、ほんと。
まぁいいや、考えることに集中しよう。
脱ぎたて、つまり凛が脱いで初めて成立する……というか「そうしなければできない」ものなんだと思う。
生搾りはよくわからないけど……生の何かってことみたい。何かって何だろう。脳裏にチラついてるけど認めたくない。
そして、「飲みたい」っていうことは「飲めるもの」ってことなんだろう。
飲めるもの、つまり飲み物。飲み物といえば思い付くのは水とかジュースとかだろうか。
液体ってことなんだよね? きっと。……駄目だ、もう答えが出てる。やっぱり認めたくないけど。
凛「り、凛は母乳は出ないにゃ。ごめんね? 真姫ちゃん」
今凛が考えてることで99%正解だろうけど、1%の間違いを祈ってそうやんわりと断ってみる。
どうか1%の方でありますように、ともう一度祈りを込める……が。
真姫「……何言ってんのよ、おしっこに決まってるでしょ」
どうやら凛の祈りは届かなかったらしい。神様も残酷である。あんまりじゃないだろうか。
だって、あのクールで頭が良くてかっこ可愛い真姫ちゃんが凛に向かってそう言ってるわけで。
イメージ崩壊ってレベルじゃないし、アイドルとしても台無しだし。
同級生のおしっこ飲みたいとかどうかしてるとしか思えないもん。
しかも脱ぎたてってことは、「今脱いでおしっこしてね、私飲むから」って言ってるようなものだし。
流石の真姫ちゃんも夏の暑さにやられてしまったんだろうか。
性格はクールだけど夏には勝てなかったってことなのかな?
ついそんなことを考えて即座に現実逃避に走る凛もどうかしてるのかも知れない。
夏の暑さって怖い。
真姫「……で、どうなの? できれば早めに飲みたいんだけど」
「どうなの?」じゃねーよ。飲ませたくないに決まってるだろ。
思わず心の中で毒づくが、凛と真姫ちゃんの関係は至って良好である。
ここで強く断ってしまい、今後溝が残ってしまっても嫌だなぁ、と。
となればここはどうにかやんわり断って大人しく帰ってもらうしかない。
凛と真姫ちゃんの関係が悪くならず、かつ生搾りとやらを飲ませないで済む方法がきっとあるはず……!
神様はまるで当てにならないけど、再度神に祈らずにはいられない。
どうか正解を引き当ててください。お願いします。マジで。
安価 >>このレス+3
凛(――そうか、この手があったにゃ!)
神懸りな閃きで凛は『もう一つの脱ぎたて生搾り』の存在に気付き、思考を巡らせる。
今は夏――つまり、嫌でも汗をかく季節だ。
現に、凛は大量の汗をかいており……絞れば少しは出てきそうな程である。――そう。絞れば。
そして、汗は頬に伝うそれを見てわかるように液体である。飲み物である。汗は決して飲み物ではないけれど、飲み物である。
『脱ぎたて』であり『生搾り』であり『飲み物』であるという3つの条件を満たす要素を兼ね備え、
かつ真姫ちゃんの思惑から外すという満点回答は……これしかない。
凛「……ねえ、真姫ちゃん。今凛が着てる服を全部……あげるのは無理だから、貸すってのはどうにゃ? 洗って返してもらうってことで。それで勘弁してくれないかな」
凛は縋るような目で真姫ちゃんを見つめる。
これで海未ちゃんや希ちゃんは大体お願いを聞いてくれるから、きっと真姫ちゃんにも効果があるはずだ。さっさと服を渡して帰ってもらおう。
真姫「なるほど、悪くないわ。おしっこと同じくらい魅力的な提案ね」
ちょっと複雑な気分だけど、どうやら納得してもらえそうだ。このまま服を――
真姫「じゃあ、今すぐ目の前で脱いでもらおうかしら」
…………は?
いやいやいやおかしいでしょ。
普通「目の前で脱いで」とか言う? どこに同級生の着替えをガン見する女の子が居るの? つーかあっち向いてろよ。恥ずかしいって。
真姫「あ、下着もよろしくね」
「よろしくね」じゃねーよ、ハードル一気に上がっただろ。
お風呂に入るわけでもないのに全裸が見たいと仰るかこのチョロトマト……。
しかも目の前でガン見するわけでしょ? 一部始終を。どうかと思うよ、本当に。……本当に。
凛「あのー……真姫ちゃん? ちょっと恥ずかしいから後ろ向いててほしいにゃ」
凛はもう一度縋るような目で真姫ちゃんを見つめる。
きっといつもの真姫ちゃんなら大丈夫、このまま後ろを向いて穏便に済ませて
真姫「目の前で脱いでって言ったでしょ。何、できないの?」
できないんじゃなくてしたくないんです。恥ずかしいんです。
恥ずかしい以前に人として何か大事なものを失いそうなんです。
っていうか何でいつもはチョロいのにこんな時だけ頑ななんだよ。怖いって。
凛(くっ……脱ぐしかないのかにゃ? このまま真姫ちゃんの舐めるような視線を浴びながらストリップショーを開催しなければならないのかにゃ?)
安価 >>このレス+2
覚悟を
1.決めて脱ぐ
2.決めずに逃げる
凛「えっと……見えない方が想像も膨らむと思うよ? それでも見るの?」
真姫「『百聞は一見に如かず』って言葉もあるわ。凛が着替えてる最中の衣擦れの音を楽しむのも一つだけど……やっぱり実際に見るのとは違うだろうし」
流石はマキペディア。そういう言葉がスラッと出てくる所はかっこいいのに、頼んでいる内容は同級生に服を脱いで全裸を見せろという有様である。提案したのは凛だけど。いや、全裸までは提案してないんだけどね。
凛(覚悟を……決めるしかないようだにゃ)
凛は自分の服に手をかける。まずはTシャツを捲り上げ、一気に脱ぎ去る。
汗で湿ったTシャツを真姫ちゃんに放ると、真姫ちゃんはそれを胸に抱きかかえる。香りを堪能しているように見えるが、気のせいだと思いたい。気のせいであってほしい。
次はお気に入りのキャミソール。少しの間着れなくなると思うと残念だけど……背に腹は代えられない。
そのまま同じように脱ごうとしたが、ここで真姫ちゃんに止められる。
真姫「スカートから先に脱いでほしいの。いいかしら?」
凛「……わかったにゃ」
凛は真姫ちゃんの言うとおりに、キャミソールにかけた手を止めスカートのホックを外す。
足を抜き取り、スカートを降ろしきると、穿いていたぱんつが露わになる。
真姫「ふーん……今日は白なのね。初々しくていいと思うわ。太ももも健康的で最高ね」
そう言って微笑む真姫ちゃんの顔は可愛らしいのだけれど……シチュエーションで台無しである。
同級生のぱんつと太ももを見て微笑むクール系女子高生。
流石に無いなー……と凛は他人事のように思う。現実逃避術にまた磨きがかかってしまったらしい。
再びキャミソールに手をかける。この下はブラ……もう、後がない。
最後にもう一度だけ真姫ちゃんに聞いてみる。もちろん縋るような目をするのも忘れない。
凛「ねえ……本当に全部脱ぐの? Tシャツとスカートは脱いだし、もういいんじゃないの?」
真姫「駄目よ。……そのぐらいしないと、おしっこの代わりにはならないわ」
何もそんな真剣に答えなくても……。
っていうか、よくよく考えると脱いでおしっこ飲ませるわけだから当然下は全部脱ぐわけで。
結局そんなに変わらなかったんじゃないか……と今更ながらに気付く。
下着姿じゃ家の外に逃げ出すこともできないし、完全にタイミングを見誤っちゃったみたいだ。しまったな……。
キャミソールを脱ぐ。肌色の面積が一気に増え、真姫ちゃんの視線がより釘付けになる。
これ以上は本当に恥ずかしいけれど……おしっこ飲ませるのとどっちがいいか、と言われると……。
ぼちぼちエロ展開になってきそうなんですが、Rの方にスレ立てて次のレスから移動ってありですかね?
いや、最初からRの方に立てろよって話なんですが
こちらの方に引き継いで投下します、よろしくお願いします
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