「自壊」:一ノ瀬志希 (10)
志希にゃんのSSです。ほぼ地の文です。
色々初心者なのでどうか大目に見てください...
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あたし-私、一ノ瀬志希は稀有な存在だと思う。自分で言うのもアレなんだけどね...
けどさ、どう考えても「そう」なんだよ。岩手の片田舎で生まれて、赤ちゃんの頃からちょっと数字や化学の事が好きなだけなのに物心ついたときは私の周りは分厚い本で一杯!一日もすれば本は読み終わるんだけどね、ダッドは毎日毎日本を足していくの。そんな私だから、小学校に上がってあるあだ名がついたの。なんだと思う?
「化物」
だってさ!おっかしいよね。こんな美少女に向かって化物はないよ!失礼しちゃうなぁ。まぁそれでね、化物志希ちゃんは小中をワケのわからないまま過ごして、ダッドの勧めでアメリカの大学へ!Wow!
改行は一行開けると読みやすいよ
>>3
ご指摘ありがとうございます。テキストエディタからうっかりそのままもってきてしまいました...
そこ、つまり大学は私にとって未知のテリトリーだった。
私のキョーミは途切れる間もなく、知識欲のおかげであっという間に時間は過ぎていった。ついでにいうと、私の存在は大きな話題になった。「日本からとんでもない奴が来た」ってね。
最初のうちは好意的な意味で捉えられたみたい。教授の出す問題に私はつっかえる事なく明確に答えちゃうの。なんて才能だ!素晴らしい、キミの才能は人類の宝だ!とまで言われちゃった、どうよ?
そんな扱いも最初の一年で終わっちゃった。教授にムリヤリ出席させられた学会で、突然私にマイクが回されたの。しょうがないから適当に私の考えを喋ったら会場は静まり返っちゃった。
「まぁいたいけな少女の戯言だしね、これから私は嘲笑されるんだ」と思ってたら司会役の白衣のオジサンが「思いもよらない発想だ!詳細を聞かせてくれるかな?」だって。あの時のオジサンの顔は忘れないよ!いつ思い返しても笑えるね。私のお墨付き!要らないか、そんなもん。
その後、なんだかんだでオジサンとの論文の共同執筆が決まっちゃった。せっかちなんだから...笑えるね。
それからというもの、他の学生や教授は接し方を変えた。その人たちからすれば、私は子供もいいところだ。そんな子供にばっかりいい思いが回ってくる。そんなの嫉妬の対象になるのは必至だったってワケ!この点は日本と変わらないんだねって安心したっけな。
私、今まで他人のことなんて考えたこともなかったから、どうでも良かったし気にも留めてなかったんだけど、あの時のやり辛さといったらたまらなかった!研究室は貸してもらえない、薬品や器具は隠されるetc...
質の悪いことに私はその人達の心情が分からなかった!だから「どうしてそんな事するのかな?楽しい?」なんて聞いてしまって大変!日本語じゃ表せないような罵声が飛んできたよ。
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