十時愛梨「ウソと添い寝とネックレス」 (26)
のんびりと書いていきます
いちおうこれの続きですが読んでなくても大丈夫だと思います
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1487153280
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1489508010
P「うーむ...」カタカタ...
ちひろ「プロデューサーさん、部長が4時からの会議のことで連絡が...」
P「今行きます!よーし、こっちはなんとかメドが付きそうだ...」
ガチャッ
愛梨「お疲れさまでーす、戻りましたー♪」
ちひろ「お疲れさまです愛梨ちゃん、お仕事は大丈夫でしたか?」
愛梨「はい、大丈夫でしたっ!ところでPさんいますか?」
ちひろ「どうかしたんですか?」
愛梨「えへへ、今日はまだPさんに会えてなかったから挨拶しておこうと...」
ちひろ「そうでしたか、ただ...今はその...」
P「はい、はい、ええ...それでその件は...」
愛梨「わぁ...なんだか忙しそうですねぇ...」
ちひろ「そうですね、ここ数日は業務が立て込んでて...」
愛梨「Pさん...」
P「あー、疲れた...」
P「この時期は普段の仕事に年度末の作業が重なるからしんどいなぁ...」
P「もう三日も泊り込んでるし、さすがに今日は帰って...」
ギュッ
P「おっと...」
愛梨「Pさん、お疲れ様です♪」
P「なんだ愛梨か、お疲れ様」
愛梨「さっきはすごかったですね、とっても忙しそうで...」
P「見てたのか?」
愛梨「はい、お疲れのPさんには愛梨がマッサージしちゃいますっ!もーみもーみ♪」
P「おぉ~...いいねぇ」
愛梨「いつもお疲れ様です♪」
P「おう、ありがとう」
愛梨「Pさんは本当に大変そうですね」
P「うーん...まあな、大変じゃないって言えばウソになるな」
愛梨「ですよねぇ、私がPさんだったら目が回っちゃいそうで...」
P「だな、愛梨の困ってる様子が目に浮かぶよ」
愛梨「もうっ!でも、本当に大丈夫ですか?」
P「なにがだ?」
愛梨「ちひろさんが言ってました、Pさんがここ何日かずっと忙しいって...」
P「まあ、確かに忙しい...けど」
愛梨「けど?」
P「忙しいけど、俺が苦労した分だけ愛梨に仕事を取ってきてやれると思えば、そんなに悪くはないさ」
愛梨「むぅぅ...」
P「どうした?」
愛梨「そんな顔で言われると困っちゃいます...」
P「困る?」
愛梨「Pさんに無理をしてほしくはないですけど...」
愛梨「そんなに嬉しそうに言われたら、頑張らないでって言いにくくなっちゃう...」
P「ははっ、俺は愛梨のために頑張るのが仕事なんだから頑張らなかったらクビになっちゃうよ」
愛梨「それでも、やっぱり気になります...」
P「大丈夫だよ愛梨、心配してくれてありがとう」
愛梨「もし辛かったらすぐに私に言ってくださいね?私にできることならなんだってしちゃいますっ!」
P「わかったわかった、辛くなったら呼ぶよ」
愛梨「えへへ♪それと...」
P「?」
愛梨「近くにクレープ屋さんを見つけたんです、とっても美味しいって評判で...」
P「へぇ、そうなのか」
愛梨「はいっ!だから今日の仕事が終わったらいっしょに...」
P「あー、すまん...今日もだいぶ遅くなりそうで...」
愛梨「えぇーっ!そんなぁ...」
P「ゴメン、でももうすぐだ、こんなに忙しいのは今だけだからな、今抱えてる仕事が終わったらその時は...」
愛梨「...待ってますからね?」
P「ああ、待っててくれ、さあ今日はもう帰れ、もうこんなに暗いぞ?」
愛梨「はーい、Pさんも無理しちゃダメですよ?」
P「わかってるよ、もう少ししたらちゃんと帰るから、じゃあお疲れ様」
愛梨「はーい、お疲れ様でした♪」
バタン
P「ふぅ...」
Prrrrrr♪
P「はい、CGプロです」
P「はい、いつもお世話になっております...」
P「あぁ、その件につきましては...」
---翌日---
ガチャッ
ちひろ「おはようございま...」
P「あっ、おはようございます」
ちひろ「プロデューサーさん、また泊まったんですか?」
P「ええ、帰るの面倒くさくなっちゃって、それに先方が早急に資料が欲しいって...」
ちひろ「...また愛梨ちゃんが心配しますよ?」
P「わかってます、わかってますよ...」
ちひろ「少し仮眠室で休んできたらどうですか?あまり寝てないようですし...」
P「でも...」
ちひろ「あとで私も手伝いますから、さあ休んできてください」
P「うーん、じゃあちょっとだけ...」
ガチャッ
P「ふぅ...」ゴロン
P(ん~、さすがに眠いな...)
P(やっぱり少し無理しすぎたか...)
P(...あれ、そういえば今日って何曜日...っていうか何日だったっけ?)
P(いかん、ずっと働いてたから曜日の感覚が麻痺してるな...えーっと...)
P(おっ、もう14日になってたのか...)
P(...そうだ、デスクに愛梨へ渡す物を入れっぱなしだった)
P(取ってこないと...)モゾモゾ...
ガチャッ
愛梨「おはようございまーすっ」
ちひろ「おはようございます、愛梨ちゃん」
愛梨「あっ、ちひろさんおはようございます!」
ちひろ「ちょうどよかったです、ちょっと買い物に行きたいのでお留守番してくれませんか?」
愛梨「いいですよ、でもこんな朝から何を買いに行くんですか?」
ちひろ「おにぎりとかパンとかの軽い朝ごはんになる物ですよ、プロデューサーさんに食べさせてあげようと思って」
愛梨「Pさん?もう来てるんですか?」
ちひろ「いえ、今は仮眠室で休んでますよ、昨日も泊まったみたいなんです、あまり寝てないようで...」
愛梨「昨日も!?」
ちひろ「ええ、本当に困った人ですね」
愛梨「Pさん...」
ちひろ「というわけで、すみませんけどちょっとお留守番をお願いしますね?それじゃ行ってきます」ガチャッ
愛梨「......」
バターン!
愛梨「な、なにっ!?」ビクッ
P「痛ってぇ...」
P「くそ...ふらついてすっ転ぶなんて...かっこ悪い...」
P「あいてててて...思いっきり膝をぶつけちまった」
ガチャッ!
愛梨「Pさん!」
P「あれ...愛梨?もう来てたのか...」
愛梨「Pさん...」
P「ちょうどよかった...手を貸してくれないか、ちょっと力が入らなくて...」
ダキッ!
P「もがっ!ちょっ...愛梨...?」
愛梨「ん~!」ギュウウウウウウ
P「んぐっ!ひ、ひょっとまてふぁいり...ひぬ...ひきれきない...ひぬ...」
愛梨「Pさん...」
グイッ!
愛梨「もうっ!」
P「えっ...?」
愛梨「もうっ!もうっ!もう~!」
P「あ、愛梨...?」
愛梨「Pさんのうそつき!」
P「う、うそつき...?」
愛梨「ゆうべ、帰るって言ってたじゃないですか!」
P「あっ...」
愛梨「それなのに昨日も泊まって、おまけに寝ないでお仕事して...」
P「い、いや...でもそれは仕事だから...」
愛梨「ダメです!無理しちゃダメ!」
P「...はい、ゴメンなさい」
愛梨「Pさん...」
ギュッ
愛梨「無理しちゃダメ...」
P「うん...」
愛梨「前も無理しすぎて風邪引いたじゃないですか...」
P「うん...」
愛梨「ちゃんと寝てください...」
P「ゴメン...」
P「......」
愛梨「♪」ニコニコ
P「あの...愛梨?」
愛梨「はい、なんですか?」
P「あのさ...そんなにじーっと見られてると眠れないんだけど...」
愛梨「うーん、だけどPさんが寝てるかちゃんと見てないと...」
P「そこまでしなくたって...」
愛梨「私、本当に心配なんです、だってPさんは大変なときでも我慢しちゃうから...」
P「むっ...」
愛梨「Pさん、なんでも自分ひとりで抱え込まなくてもいいんです!」
愛梨「昨日も言いましたけど、辛いときは私に言ってくれていいんですよ」
愛梨「私、何もできませんけどお話を聞いてあげたり傍にいてあげるくらいはできるんですから...」
愛梨「だから...少しくらい私に甘えてください...ねっ?」
P「愛梨...」
P「...ありがとな」
愛梨「えへへ、どういたしまして♪」
P「本当にありがとう、考えてみればバレンタインの時から心配かけてばっかりだな」
愛梨「いいんです、Pさんの方こそいつも私のことを心配してもらってるんですから、おあいこです」
P「そっか...じゃあひとつお願いをしてもいいか?」
愛梨「いいですよ、なんでもどうぞ♪」
P「...手を握っててくれないか?眠るまで」
愛梨「はいっ♪」ギュッ
P「やわらかいなぁ、愛梨の手は...」
愛梨「えへへ、Pさんの手はおっきいですね♪」
P「愛梨が小さいんだよ」
愛梨「ふふっ♪あっ、そうだ!よく眠れるように子守唄歌ってあげますねっ」
P「俺は子供かよ...」
愛梨「いいからいいから♪オホン...」
愛梨「~♪」
P(おぉ、綺麗な声だ...すごく安心する...)
P(って、アイドルだし当たり前か...)
P(...いや、そうじゃないな)
P(愛梨だから、だろうな...こんなに安心するのは...)
P(愛梨...)
P「すぅ...」
愛梨「ふふっ、寝ちゃった♪」
愛梨「Pさん...」
チュッ
愛梨「おやすみなさい...」
------
P「んっ...」パチッ
P「眠ってたか...」
P「あふっ...さっきに比べるとだいぶ頭がすっきりして...」
ムニッ
P「んっ?なんだこれ、なんか手に当たってる...」
ムニッ ムニッ...
P「この触り心地は...もしや!?」ガバッ!
愛梨「くぅ...くぅ...んぅ~...」
P「やっぱりか!こら愛梨、起きろ!」
愛梨「んにゅ...あれ、Pさん...?」
P「あれじゃない!なんでお前までいっしょになって寝てるんだ!しかも俺の布団で!」
愛梨「それは...毛布一枚じゃPさんが寒いかもしれないと思って...あっためてあげようかなって...」
P「そこまでしなくてもいい!早く離れろ、こんなところを誰かに見られたら...」
「見られたら、なんなんですか?」
P「っ!!」ビクッ
ちひろ「おはようございますプロデューサーさん、すっかり元気になったみたいですね?」ゴゴゴゴゴゴゴ...
P「ち、ちひろさん...」
ちひろ「私がプロデューサーさんのために朝ごはんを買いに行ってる間に...プロデューサーさんは愛梨ちゃんに添い寝してもらって夢の中ですか...」ゴゴゴゴゴ...
P「い、いえちひろさん!これは事情があるんです!本当です!」
ちひろ「言い訳は結構!二人ともお説教ですー!」
------
P「はぁ...朝はひどい目に合った...」
愛梨「ゴメンなさい...私のせいで...」
P「もういいよ、過ぎたことだ、それより...ほら」
愛梨「なんですかこれ?」
P「おいおい、今日が何の日か忘れたのか?」
愛梨「あっ、もしかして...」
P「ああ、チョコレートのお返しだよ」
愛梨「わぁ、ありがとうございます!お仕事で忙しいのに選んでくれたんですか?」
P「まあな、たとえ仕事が忙しくてもこれを忘れるわけにはいかないよ」
愛梨「Pさん...」
P「バレンタインの時はありがとな」ナデナデ
愛梨「えへへ、はいっ!開けてみてもいいですか?」
P「うん、どうぞ」
パカッ
愛梨「わぁ...可愛いネックレスですね♪」
P「気に入ったか?」
愛梨「はいっ!」
P「よかった、気に入ってもらえなかったらどうしようかと思ったよ」
愛梨「えへへ、Pさんからもらったものならなんだって嬉しいです!」
P「ははっ、嬉しいこと言ってくれるじゃないか」
愛梨「Pさん、これ着けてもいいですか?」
P「ああ、もちろん」
愛梨「じゃあ早速...あっ」
P「どうした?」
愛梨「えへへ、どうせならPさんに着けさせてもらいたいです♪」
チャリンッ...
愛梨「えへへへ...♪」
P「似合うぞ、愛梨」
愛梨「ありがとうございます!とっても嬉しい...大事にしますね!」
P「ああ、ありがとう」
愛梨「Pさん♡」ギュッ
P「こら、ちひろさんに見られたらまた怒られるぞ?」
愛梨「大丈夫です、そうしたら私もいっしょに怒られてあげますから♪」
P「まったく、お前は...あっ、そうだ愛梨」
愛梨「なんですか?」
P「昨日言ってたクレープのお店、行ってみるか?」
愛梨「えっ、いいんですか?でもPさんはお仕事が...」
P「急いで仕上げないといけないものは大体終わらせたからな、今日は定時で帰れそうなんだ」
愛梨「それじゃあ...」
P「愛梨に心配をかけたお礼も含めてってことで...どうだ?」
愛梨「はい、行きたいです!行きましょう!」
P「じゃあ決まりだな」
愛梨「えへへ♪でもなんだか私、ちょっと申し訳ない気がします」
P「なんでだよ?」
愛梨「Pさんからネックレスをもらえて、そのうえいっしょにクレープを食べにいけるなんて...ちょっと贅沢すぎるなぁって」
P「...愛梨」ナデナデ
愛梨「んっ...」
P「申し訳ないなんて思わなくていいぞ」
P「バレンタインのときも、そしてさっきも...愛梨は疲れてる俺の傍にいてくれただろ?」
P「俺が辛いときに愛梨から元気をもらった分、なにかお返しをしてあげたいんだ」
P「だから、こういうときは深く考えず素直に喜んでおけばいいんだよ」
愛梨「素直に...」
P「そう、素直なのは愛梨のいいところでもあるんだからな」
愛梨「えへへ、そうですねっ♪」
P「よし、それじゃ今日は帰りにクレープ屋だな」
愛梨「はい!楽しみにしてますっ!」
P「おう、俺もだ、さて仕事仕事...」
愛梨「えへへへ~♪」ジーッ
P「なんだよ?」
愛梨「早くPさんのお仕事が終わらないかなってっ♪」
P「まだ終わらないよ、夕方くらいまではかかるから...」
愛梨「じゃあ私、終わるまでPさんの傍にいますねっ!」
P「いや、そこまでしなくても...」
愛梨「ダーメ♪また無理しないか一番近くで見張ってます♡」
P「あーもう!離れろー!仕事できない!またちひろさんに怒られるだろうがー!」
おわり
駄文失礼しました~
一時間遅れですがホワイトデーSSです
リアルではホワイトデーのお返しにマカロンを用意しましたが
あんなに高いものだとは知りませんでした
差し入れにあんなに持ってこれるなんてかな子はすげえよ
ではまた~
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