サイコマン「ニャガニャガ……ごきげんよう、皆さん」
サイコ「本日よりここ横須賀鎮守府は、この私が預かる運びとなりました」
サイコ「この星の下等な……おっと失礼!数多の臣民より“艦娘”と呼び慕われる皆様の管理運営……」
サイコ「つまり、貴女たちの新たなる“提督”となるために、私はここに馳せ参じたのです!」
サイコ「それでは以後、お見知りおきを……」
サイコ「ホ~ホホホ……!」
ザワ……ザワ……
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「ま……また変な提督が着任したわね……」
「身長高けぇンだなー」
「不気味……」
「か、かとう?加藤って言ったの??」
「オカマっぽい!」
「不幸だわ……」
サイコ「ニャガー」ニタニタ
サイコ「それでは、早速お仕事に取り掛かかりましょう!」パンパン!
サイコ「えーと、なんでしたっけ?私はまず、秘書艦だかなんとかさんを今選べばよろしいのですか?」
サイコ「そうならば、えーと……」キョロキョロ
サイコ「……そこの“イイ眼”をした貴女」
曙「っ!」
サイコ「そう、貴女です!アナタがいいでしょう!」ニャガニャガ
サイコ「できるのでしょう?」
サイコ「些か、貴女からはそういった気配が感じられたのですがねぇ」
曙「……」
サイコ「モチロン、嫌だとは言わせませんが」ホホホ…
曙「……分かったわ」
ザワ……ザワ……
潮「あ、曙ちゃん……」
曙「大丈夫よ潮。大丈夫だから」
サイコ「私は軍に身を置いて間もない身、あなたたちのことなど右も左も何も分からないものですから」
サイコ「懇切丁寧な説明と、補佐を求みますよ~!」
曙「……あなたの執務室、こっちだから」
サイコ「ニャガニャガ……」
……
…………
………………
――数か月前、超人墓場にて
サイコ『提督?この私がですか?』
S・武道『そうだ……』グロロ-
武道『サイコマンよ』
武道『現在の横須賀……かつてあの地でおまえが行った“実験”のことは覚えているだろうか?』
サイコ『えぇまぁ。忘れもしませんねぇ』
サイコ『大規模なアポロンウィンドウが眠るあの横須賀の地で、私はどうしても確かめてみたかったのですよ』
サイコ『下等超人にも劣る下等人間に対し……啓示と云う形で、地球の超人パワーとも云うべきマグネットパワーを欠片のみ与えた場合……』
サイコ『彼らに一体、どれほどの良い影響をもたらすのかをね』ニャガニャガ
サイコ『まぁ結果は閻魔さんも知っての通り。あの時点では変化や影響など何も起こらず、私はなーんの成果も得られなかったわけですが』
武道『……』
武道『そんな、おまえのかつての気まぐれは今となって形を変え、人間界に新たなる災いをもたらそうとしておる』
サイコ『ほう』ニヤ
武道『あの“完璧なる鎮守の地(ガーディアンランド・パルフェ)”に住みついた人間が』
武道『近年出現した深海棲艦と呼ばれる者どもとの戦いに……』
武道『こともあろうか、マグネットパワーの残滓を利用しはじめた!』グワッ
サイコ『なんと……!』
武道『奴らはあの力を己の肉体を駆使したレスリングではなく、艤装と呼ばれる武器に組み込み利用しておる!』
武道『それも、おまえがかつてあの地でマグネットパワーの欠片を与えた人間の……子孫にあたる女たちによってな!』
サイコ『イヤハヤ、こればかりは私自身も予想外~』
武道『奴らはまだ、マグネットパワーの本質に気が付いてはおらぬ』
武道『だが、いずれは下等超人共の間に伝播している“あの力”のように……』
武道『誤った方向に用いられ、この世の秩序の崩壊をもたらさんとする事態は避けがたい!』
サイコ『ニャガニャガ……読めましたよ、閻魔さん』
サイコ『要するに私は、超人としての素性を隠しつつ……その下等人間たちの“提督”となって彼女たちを直接管理し』
サイコ『マグネットパワーそのものの露見を封じ込めつつ、その馬鹿馬鹿しい戦争を早期の終結に導けと……』
サイコ『あなたは、そうおっしゃりたいのですね?』
武道『そうだ~!』
サイコ『下等な人間に混じってのお仕事とは、私もそれほど気乗りはしませんが……』
サイコ『自身の行いの尻拭いとあらば、仕方がありませんねぇ』ニャガニャガ
武道『……』グロロ-…
サイコ『お任せください閻魔サン!この完璧始祖拾式サイコマン……』
サイコ『あなたの憂いなど、容易に取り去ってご覧に入れましょう!』
ニャガニャガニャガ……
………………
…………
……
――現在
サイコ「ほぉ~!」
サイコ「これが提督さんのお洋服、二種軍衣と呼ばれるものですか~!」クルッ
サイコ「もともとの私の設えとよく似ていますからねぇ……」クルッ
サイコ「我ながら、なかなかどうして似合うじゃないですか」ホーホホホ…
曙「……」ジーッ
曙(服、ぴっちぴちじゃない……)
曙(アイツ、もうかれこれ10分くらいは鏡の前であんな感じで過ごしているわ……)
曙(ほんっとに気味が悪い……どうせコイツも、碌な奴じゃないわね)プイッ
サイコ「……そこの紫色のツンデレさん!」
曙「ハ、ハァ!?ツンデレ!?」
サイコ「そう、貴女のことですよ」
曙(この沈黙の10分間、どこにデレがあったの!?)
曙「あ、あたしの名前はあk……!」
サイコマン「お互いの名前など、この際どーでも良いのですよ」ホーホホホ
曙「」イラッ
サイコ「それよりも、私はこうして無事……提督の椅子に着くことができたわけですが」
サイコ「これまでに先任と貴女たちが手を伸ばした、各海域の戦況を教えなさい」
サイコ「そうでなくては、この私が如何に有能といえどもお仕事になりませんからねぇ」
曙「……まずはその右側の資料を手に取りなさいよ」イライラ
サイコ「……成程、よーく分かりました」ニャガニャガ
サイコ「現在、リランカ島をはじめとしたカレー洋の三カ所の採掘施設と」
サイコ「太平洋に点在する幾つかの主要飛行場が敵の手に落ちているのですね、情けないことに」
曙「チッ……悪かったわね」
サイコ「ホーホホホ……ですがご安心を!」
サイコ「この私がきっと、皆サンをよりよい方向へと導いていきますから」
サイコ「ニャガニャガニャガ……!」
曙(何この……クソ提督……!)
……
…………
………………
一旦ここまで!
ゆでたまご鎮守府でぐくるんだ
――東部オリョール海
潮「針路3-4-3……」
潮「えっと……提督っ、まもなく最初の推定ポイントです……」
サイコ「いいでしょう、そのまま前にお進みなさい!」フワフワ
曙「……意味分かんない」
曙「ここオリョール海なんて、とっくにあたし達の勢力下にある海域なんだけど」
サイコ「えぇ~、存じ上げておりますとも!」フワフワ
曙「それならなんで……あたし達をたった二人で、こんな所に出撃なんてさせるわけ?」
曙(っていうか、なんでコイツ普通に空を浮いてるの?)
サイコ「ニャガニャガ」
サイコ「ツンデレさん……貴女も少しは、ご自身の頭でお考えになられてみてはどうですか?」
曙「むっ……」
サイコ「今の私たちには、まず資源がありません」
サイコ「そして……資源というものは何も、島や陸地だけで採取できるものではありません」
曙「馬鹿にしないでよ……それぐらい、あたしたちだってよく知ってるからっ」
サイコ「そうでしょうねぇ。しかし」
サイコ「過去のデータに目を通したところ……貴女たちはこれまで、自分たちの台所事情には目もくれず」
サイコ「先の見通しなど何もないまま戦線の拡大を急いでいた節が見られました……イヤハヤ愚策もここに極まれり~っ」
曙「そ、それは、アンタの先任が勝手に……!」
サイコ「えぇ、もちろんそれも存じ上げていますよ」
サイコ「これまでの戦闘詳報も遡りましたが……先任の提督とは、まぁ~~~いかにもな小物だったようですねぇ」
曙「……」
サイコ「指揮官が自ら戦場に出ないのは……まぁ良しとしましょう」
サイコ「それ以上に自分たちの戦力を過信し、昇進に目が眩んで調子に乗った挙句、無謀かつ強引な作戦ばかりを立て……」
サイコ「結果的に生じた“駒”の損耗、やがて訪れた戦争の劣勢には保身を貫き……責任の追及を逃れようとした」
サイコ「それ以外にも、まぁ“色々”あったのでしょう。私には興味のないお話ですが~っ」ニャガニャガ
潮「……」
サイコ「そのような最低の小物を上に立たせた結果が、今の艦隊の有様……呆れてものも言えませんねぇ」
サイコ「とにかく……これまで艦隊を支えていた資源の採掘施設は、今や敵の手の内にあるわけです」
サイコ「このように、私たちの勢力下で安全に資源を確保できるのであれば、貴女たちも言う事はないでしょう?」
曙「そうね……」
曙「海底から資源を採掘できる手段が“あれば”の話だけど」
サイコ「……それに」ニッ…
サイコ「私は私利私欲のために誰かの上に立つつもりはありませんし、なにより有能です!」
サイコ「貴女たちのご期待には必ず応えられると、お約束しま……」
曙「信用なんないわ」
サイコ「ニャガ~?」
潮「あ、曙ちゃん……!」オロオロ
曙「何度でも言うわ、アンタなんて全然信用なんないって言ってんの……このクソ提督!」
サイコ「ホ~ホホホ……!」
サイコ「年端もいかない少女がそのような汚い言葉を吐くなんて、おぉ~~~なんとはしたないっ」
曙「うっさい!」
曙「アンタみたいに、そうやっていちいち誰かを見下した態度を取るような奴……あたしは大嫌いなの!」
曙「ホント、ありえないからっ!」
サイコ「ニャガニャガ……」ニタニタ
曙「……」キッ…!
潮「はわわっ……」オロオロ
……
…………
………………
ゴボ…… ゴボ……
サイコ「……では、このあたりでお開きにしましょうか」ニャガニャガ
サイコ「“アースユニット”解除!」
バゴォ!
潮「す……すごぉい……」ホワァ
潮「大がかりな採掘機器も使わないで、海底から資源を吸い上げちゃった……」
サイコ「ホ~ホホホ!」
サイコ「この装置さえあれば、当分はこの海域だけで資源の収集が可能です!」
曙「……フンっ」
サイコ(こんなこともあろうかと、ターボメンの持つスペアを拝借しておいて正解でした)
サイコ(しかし……海上からこう、いちいちアースユニットを伸ばして採掘するのは時間がかかって仕方がありませんねぇ)
サイコ(……ですから、今度からは潜水艦の皆さんにご協力いただきましょう!)
サイコ(必要な燃料も少なくて済みますし、一石二鳥の完璧な方法ではありませんか~!)ニタニタ
サイコ「ニャガニャガニャガ……!」
伊58「へくちっ!」
伊19「ゴーヤ、風邪なのね?」
今日はここまでです!
>>27
草
サイコ「それでは引き返しましょう!」
サイコ「今回は調査を兼ねた、偵察が目的でしたからねぇ」
潮「は……はいっ」
曙「……潮」ピク
曙「中型が1、小型が2よ。近いわ」サッ
潮「え、えっ……!?」
サイコ「ほう、分かりますか」ニタァ
サイコ「自軍の勢力下にあるとはいえ、ここも巡視の目がよく行き届いていないようですからねぇ」
サイコ「気配だけで敵の侵入を察知するとは、上出来です」ニタニタ
曙「馬鹿にしないで!アンタが本当は何者なのかは知んないけど……」
曙「海でのあたしたちの戦いで、クソ提督に口出しなんてさせないんだから!」キッ
サイコ「ニャガニャガ」
曙「潮、単縦陣を成すわ!四時の方角、会敵までの距離およそ20000!」
潮「はいっ」
曙「蹴散らしてやるんだから!」
サイコ「……」
バンッ! バンッ!
曙「潮、たとえ二人だけでも艦隊運動をしっかり意識して!」
潮「は、はぁい!」
曙「砲撃を続行、陣形を維持したまま全速で敵の前に出るわ!」
曙「T字戦よ!被弾なんかしたら、承知しないんだから!」
サイコ「……」フワフワ
サイコ(発射間隔は毎分10発、ざっと見での射程はおよそ18000といった所でしょうか)
サイコ(艤装とやらに組み込んだマグネットパワーの持つ斥力を利用し、戦時中の艦船にも匹敵する攻撃力を個人単位で得ているようですね)
サイコ(なるほど、下等人間が持てる戦闘力としてはなかなか侮りがたい)ニャガニャガ
ズガァン!
曙「くっ!」
潮「曙ちゃん!」
曙「言ったそばから、あたしの方がくらってどうすんのよ……ッ」チッ
曙「平気!こんなんダメージですらないわ!」
サイコ(……とはいえ、同時に彼女たちがマグネットパワーの本質をよく理解できていないのも明らかなようです)
サイコ(所詮、下等は下等。閻魔さんの危惧するような事態が起こるとしても、遠い未来のお話でしょう)ニャガニャガ
曙「あたしらの海を……!」
曙「こんな奴らのものにしてたまるかっての!」ボワァ
サイコ「……!」
曙「敵艦隊の前に出た!」
曙「潮、一斉にやるわよ!全砲門、魚雷発射管を開きなさい!」
潮「は……発射!」
バンッ! バンッ! バンッ! バンッ!
カチン バシャッ
ズガァン!ズガァンッ!
曙「多数命中!」
潮「敵軽巡、駆逐艦ともに炎上……!やったよ曙ちゃん!」
曙「すごいじゃない潮!先頭の軽巡を食ったのはあんたの魚雷よ?」
潮「えへへ……」
曙「敵艦隊沈黙を確認……戦闘完了、大戦果ね!」
曙「これより帰k……!?」
バシャァッ!
曙「潮ッ!あんた後ろ!」
潮「え……?」
イ級「ギギィ~~~ッ!」
曙「う、潮――」
――ガシィッ!
曙「えっ!?」
潮「きゃっ!?」
イ級「ギッ!?」グググ…
サイコ「これまでの戦闘、しかと見届けさせていただきました」ニャガニャガ
サイコ「私が思っていた以上ですよ、貴女たち」
グググ……!
イ級「ギ、ギギッ……!」
曙(う、腕一本……!)
サイコ「もっとも、貴女たちの戦い方は詰めが甘く、些か歯がゆさすらも感じられます」
サイコ「それがために、敵にこうやって背中を容易く取られる……情けないとは思いませんか?」
サイコ「……ですが、私が貴女たちに秘められた力に、それなりの興味を抱いたこともまた事実です。認めましょう」
イ級「ギ、ギガァァァッ!」
グシャッ!
ボトッ…… ボトッ……
潮「……」ヘナッ
サイコ「帰りましょう、お二人とも」クルッ
サイコ「戦争をさっさと終わらせたいのでしょう?こんなところで油を売っている場合ではありません」
サイコ「鎮守府に帰ったら、貴女たちがやるべきことは沢山ありますよ~!ホ~ホホホ……!」
曙「……」
曙「……何、なんなのよ、コイツ」
曙「敵の駆逐艦を、握力だけで……!」ゾッ
……
…………
………………
――鎮守府 執務室
サイコ「このガーリーな文机、なかなかよろしいですね~っ」ニャガニャガ
サイコ「お菓子作りにぴったりな壁紙に、このピンク色のカーペット!」
漣「キタコレ!」
サイコ「お次はカーテンです!この、レースのついた可愛らしいものがいいでしょう!」
サイコ「では……メイドさんに蟹さん、模様替えを続けてください」
漣・朧「了解!」
曙(執務室が……)
曙(悪趣味な乙女空間へと変貌してゆく……)ゾォ-…
潮「えへへ……お部屋がかわいくなっていくね、曙ちゃん」ニコッ
曙「潮、それ本気で言ってんの?」
ブゥン!
『て~とくぅ~……!』
サイコ「ニャガ~?」
曙「唐突にモニターが出現したわ……」ゲッソリ
伊58『ゴーヤはもう疲れたでち……』
伊58『オリョール海を周回するのは、もうこれで29回目になるよぉ』
伊58『そろそろ休暇をもらって、バカンスとでも洒落込みたいところでち……』
サイコ『なんですか?あ~横須賀からじゃ遠くてよく聞こえませんねぇ』
サイコ『いやぁ残念です』ニャガニャガ
伊58『この鬼~っ!』グスッ
ニャガニャガ……!
潮「……」ジーッ
潮「あの人、はじめは変な提督だと思ってたけど……」
潮「少しずつ、馴染んできてるみたいで……よかったぁ」
曙「……」
曙「あんた、おかしいと思わないの?」
潮「え?」
曙「だって、あんたも見たでしょ?あのクソ提督、敵の駆逐艦を握力だけで粉砕したのよ」
曙「それに、空を浮いたり私たちのことをやたら見下したり……」
曙「アイツ……絶対普通じゃないわ!」
曙「きっと何か裏があって、ここにやってきたのよ!イヤ、絶対にそうに決まってる!」
潮「……」
潮「でも、提督は私を……助けてくれたし……」
曙「あんなん、クソ提督の気まぐれにきまってるでしょ」ハァ
潮「私、この人の下でなら……戦えるかなって、思った」ニコ
曙「ハァ!?あんたまでアイツに気を許してどーすんのよ!」
曙「そもそもあんた、あのクソ提督になんて呼ばれたか覚えてないの?“ふわふわさん”よ!?」
潮「でも、前の提督の“たわわちゃん”よりはやらしくないかなっ……て」
曙「あんたの妥協点低すぎでしょ……」ガックシ
曙(……だめよ曙!こんな空気に押されちゃ!)パンパンッ
曙(今、アイツから皆を守れるのは……あたしだけ!)
サイコ「ニャガ~」ニタニタ
曙(どうせこいつだって、前のクズ提督と大差なんてないんだから……!)キッ
……
…………
………………
一旦ここまで!
――工廠
ガガガッ! ガガッ!
サイコ「こうやって、研究開発に励むのはいつぶりのことでしょうねぇ!」ニャガニャガ
サイコ「まぁ、この程度の科学技術を取り扱うことなど、私にとっては造作もないことなのですが~っ」
キラキラキラ……
「艦上戦闘機 烈風」を入手しました! GET!
明石「すごいこの人……」
明石「数回の鬼気迫る開発で、立て続けに強力な装備が揃ってゆくわ……」
妖精「お仕事なくなっちゃッタ」ゴロゴロ
サイコ「さぁ……まだまだいきますよ~!」クワッ
曙(なんでエプロン姿なの……!?)
……
…………
………………
――鎮守府近海
サイコ「さぁ、みなさん演習ですよ~っ!」パンパンッ
サイコ「お相手さんの艦隊には多数の空母がいらっしゃいますが、恐れることはありません」
サイコ「先制の航空攻撃を新調した装備と艦載機、そして積み重ねた練度をもって全力で迎撃しましょう」
サイコ「おあとは夜まで、徹底的に回避に専念してください。お相手さんが嫌がるほどにねぇ~」ホーホホホ
「はい!」
「了解」
「ぽい!」
曙「……ゴクリ」 ←10cm高角砲+高射装置
サイコ「無事に夜さえ迎えることができれば、夜戦の手数は駆逐艦を中心に構成したコチラが大きく上回ります」
サイコ「戦艦と空母で固めて思い上がった提督さんを、絶望に叩き落としたあげく完全勝利する……」
サイコ「これほどゾクゾクする遊びはありませんよ~っ!」ニタァ
ザワ……ザワ……!
曙「……」
曙(なんというか……性格がにじみ出てるわ、うん)
……
…………
………………
――執務室
長門「提督……突然で申し訳ないが、私に格闘技術を授けて欲しい」
サイコ「はい~?」
長門「先日、提督が敵の駆逐艦と素手で戦う所を……潮が見たと言っていた」
長門「私はもっと、強くなりたいのだ……頼む!」
サイコ「ニャガニャガ……少々面倒ですが、まぁ構わないでしょう」
サイコ「私も最近、身体がなまってきて仕方がありませんからね~っ」
サイコ「でも……下手すればアナタ、死にますよ?」ニッ
長門「!」ゾクゥ!
長門「……いいだろう!それだけの覚悟がなくば、私も強くはなれぬ!」グツ
サイコ「ホ~ホホホ!面白いお人ですこと……」
サイコ「アナタ、早死にするタイプですよ~~っ」ポチッ
ゴゴゴ……!
サイコ「せいぜい、良い運動になることを期待しています!」バッ
ニャガ-ッ!
ドゴォッ!
グッ!ナカナカヤル……!
曙(もう執務室からリングが現れたくらいじゃ驚かないわ)
……
…………
………………
――カレー洋 リランカ島沖
バンッ!バンッ!
曙「潮ッ!後方に別働隊発見!」
曙「陸上攻撃の要、三式弾を積んだ長門と陸奥!」
曙「それから爆撃機を満載した瑞鶴がやられたら、作戦は失敗よ!」
潮「は、はぁい~!」
漣「そこなのねっ!」バンッ
ズガァン!
漣「敵水雷戦隊、これで沈黙よ~!」
曙「前方にも3!次から次へとキリがないわね……ったく!」
曙「もぉ~……!この忙しい時に、あのクソ提督は何やって……!」バッ!
サイコ「良いですね~!この白髪さんの一本角をへし折って」ググ…
サイコ「私の部屋のアイスピックとして使うというのは~~っ」グキグキ…!
港湾棲姫「イ……イタイ……イタイイタイイタイ!」グスッ
曙「……」
曙「あぁ……そいつ一応捕虜にするから……」
曙「放してあげて……うん」
……
…………
………………
サイコ「ニャガニャガ……」
夕立「ニャガニャガっぽい!」
サイコ「ニャガニャガ……」
呂500「にゃがにゃがって、はいっ」
サイコ「ニャガニャガ……」
曙「ニャガニャ……はっ!?」
サイコ「……」
曙「~っ」
曙「こっち見んな!このクソ提督っ!」
……
…………
………………
明日の朝がクッソ早いので今夜はここまでです
読んで下さっている方、ありがとうございます
ワイワイ……
ガヤガヤ……
曙「……」
曙(あっという間だったな……)
曙(今のクソ提督が着任してからもう、三か月かぁ)
龍驤「ほな皆、注目ぅ~!」パンパンッ
龍驤「今からな、今日のMVPに見事輝いた長門に……乾杯の音頭をとってもらうで~!」
長門「ゴホン……皆、今日はご苦労だった」
長門「私が今回、あの恐ろしいリコリス棲姫を三式弾による艦砲射撃の後……」
長門「13分23秒のムーンサルトでマットに沈めることができたのは、ひとえに日々の特訓と皆の支援、声援があったからだ」
長門「皆と作戦を共にできたことを、わたしは誇らしく思う」
長門「残すは奴らの本丸のみ……勝利は目前だが、決してぬかる事の無いように」
長門「では、作戦成功の立役者である提督が今この場にいないのは残念だが……始めるとしよう」
「「「カンパーイ!!」」」
ワイワイ
ガヤガヤ
曙「……」
潮「お疲れさま、曙ちゃん」
曙「ん、おつかれ潮」
潮「提督……どうしたのかな?」
曙「一人で執務室よ……中で何をしてるのかは、あたしも知らないけど」プイッ
潮「そっかぁ、残念」
潮「私たち……とうとう、飛行場も奪還しちゃったねっ」
曙「……そうね」
潮「今の提督が着任してから、艦隊の一人も欠けることなく……私たちはここまでやって来られたんだね」
潮「戦争も終わりが見えてきたし、これを乗り越えたら私たち……」
潮「今度こそ、平和に暮らしていけるのかな?」ニコ
曙「……」
曙「……それに、大きすぎるの」
曙「戻って、来ないの」
曙「この戦争で失ったものは……もう」
潮「あ……」
潮「曙ちゃんはまだ、沈んでいった皆のことを……?」
曙「……」
潮「そんな……全部、曙ちゃんのせいなんかじゃないのに……」
>>76
ミスです!
次で正しい順に貼ります
許してください!何にもしません!
曙「……多分、無理じゃないかな」
潮「えっ……」
曙「あたしたち艦娘が生まれ持った、この艤装を扱うための“不思議な力”……」バチバチッ
曙「艤装とこの力があるかぎり、たとえこの戦争が終わっても……」
曙「あたしたちは次に何かが起こった時、いつか“また”誰かに利用されるに決まってるわ」
潮「……」
曙「……それに、大きすぎるの」
曙「戻って、来ないの」
曙「この戦争で失ったものは……もう」
潮「あ……」
潮「曙ちゃんはまだ、沈んでいった皆のことを……?」
曙「……」
潮「そんな……全部、曙ちゃんのせいなんかじゃないのに……」
ワイワイ…… ガヤガヤ……
曙「……ゴメンね、潮」
曙「楽しい祝杯の途中だったのに」
潮「ううん、大丈夫」
潮「私なんかで良かったら、いつでも傍にいるから」
曙「……」
曙「ありがと、潮」ニッ
潮「えへへ……」
……
…………
………………
曙「うぅ……ちょっと、食べ過ぎちゃったみたい……」ズーン
曙「潮はお酒飲んで先に寝ちゃうし、漣と朧はまだ続けてるし」
曙(なんで潮と漣だけはお酒が飲めるんだろ……不思議だな……)
曙(……ま、どーでもいいことだけど)
曙「とにかく、さっさと部屋に戻って今日はもう寝……あれ?」
『グロロ~……』
「ニャガニャガ……」
曙(クソ提督の部屋から……話し声?)
曙(ドアが少し開いてる……中、覗けるかな)
サイコ「――とまぁ、ここまでお話した通りですよ……閻魔サン」
武道『グロロ~、順調なようで何よりだ』
サイコ「戦争は無事、終結に近づいています」
サイコ「まぁ~所詮は下等人間と下等生物の、くだらない小競り合いに過ぎませんからねぇ」
サイコ「むしろ、私としては時間をかけ過ぎてしまったくらいですよ……ニャガニャガ」
武道『……』
曙「……」ジーッ
曙(モニターに映ってるあの剣道着の男、誰……?)
サイコ「しかし、下等人間に混じって過ごすうちに……」
サイコ「私が得ることのできた有益な情報だって、しっかりとありますよ~っ」ニャガニャガ
武道『ほう……』グロロ-…
曙(……?)
サイコ「結論から言えば……彼女たちには、マグネットパワーをこれ以上の発展に繋げる力も知性もありません」ニヤ
サイコ「やはり我々“超人”と彼女たち“下等人間”の間には、歴然な差が存在するのですよ」オーホホホ…
曙「!?」
曙(ち……超人!?)
おねむなので、今日はここまでです
読んで下さった方、ありがとうございます
>>83にも“歴然の差”が、“歴然な差”となっているミスがありました。
申し訳ありません
改めて読み返すと、>>83の日本語がとても面白いことになっていたので、再々度修正です
サイコ「しかし、下等人間に混じって過ごすうち……」
サイコ「私が得ることのできた有益な情報も、しっかりとありますよ」ニャガニャガ
武道『ほう……』グロロ-…
曙(……?)
サイコ「結論から言えば……彼女たちには、マグネットパワーをこれ以上の発展に繋げる力も知性もありません」ニヤ
サイコ「やはり我々“超人”と彼女たち“下等人間”の間には、歴然たる“差”というものが存在するのですよ」オーホホホ…
曙「!?」
曙(ち……超人!?)
サイコ「ですから、閻魔さんの危惧するような事態は当分の間起こり得ませんよ……ご安心を」
武道『グロロ~……だが、最後まで気を抜くでないぞ』
サイコ「もちろんです」
サイコ「それでは閻魔さん、また……」
武道『うむ……』
プツン!
サイコ「……さて」
サイコ「そこで聞いていたのでしょう、ツンデレさん?」
曙「!!」ビクッ
曙「……」スタ…スタ…
サイコ「盗み聞きとは、随分と悪趣味なことをしてくれますねぇ~っ」
曙「うっさい!そんなことよりも……!」
曙「とうとう本性を現したわね、このクソ提督ッ!」
曙「前々から身体能力や言動、何から何までおかしいとは思っていたけど……」
曙「まさか、正体が超人だったなんて!」
サイコ「ホ~ホホホ!このことは機密事項でしたからねぇ~」
サイコ「イヤハヤ、まさかバレてしまうとは……これは想定外のことですよ~!」ニャガニャガ
曙「あんたの目的は……一体何なのよ!」
曙「この鎮守府で、一体何をしようとしているの!?教えなさい!」
サイコ「……」
サイコ「いいでしょうツンデレさん、お教えしますよ」ニタァ
曙「!」
サイコ「私が素性を隠し、貴女たちの提督としてここにやって来た目的……」
サイコ「それは“管理”です!」
サイコ「嘗ての私が発見し、今もなお研究途上にある……“マグネットパワー”のね」ニャガニャガ…
曙「マグネット……パワー……!?」
……
…………
………………
曙「まさか……そんな!」
曙「あたしたちの持つこの力が、あんたによってもたらされたモノだったなんて……!」
サイコ「ニャガニャガ……」
サイコ「ここまでお話して差し上げた旨、しかとご理解いただけたでしょうか?」
サイコ「もし、信じていただけるならば……今の貴女はさぞ、お怒りのことでしょう」ニヤ
サイコ「何せ私があの時、実験と称して当時の人間にマグネットパワーを授けたばかりに……」
サイコ「その子孫である貴女たちはこうして、戦うことを強いられているのですからねぇ~!」
曙「……!」
曙「……そうよ」
曙「あたしはこれまで、自身に備わったこの力を何度恨んだか分からないわ」グッ
サイコ「……」ニタニタ
曙「この力さえなければ、あたしたちは他の誰かに利用されることなんてなかったし」
曙「あたしだって、普通の女の子として暮らしていけたかもしれない」
曙「そして、何より……仲間を失う悲しみ、無念を知る必要もなかった」
曙「この力を持ったがために散った人たちがいる……この事実を消すことは、誰にも叶わない事よ」
曙「だから、あんたのしたことは許せないわ……この点においては、絶対にね!」キッ
サイコ「ニャガ~」ニタァ
曙「……でも」
サイコ「ん……?」
曙「この力がなかったら、きっとあたしたちは国のみんなを守れなかった」
サイコ「……」
曙「あんたたち超人にしてみれば、艤装を頼ってしか戦えない人間なんて……ちっぽけな存在に映ることでしょうね」
曙「だけど、あたしたちにはこのやり方しかないって……分かってるの」
曙「生まれ持った力を持ったあたしたちが、自分にできるやり方で戦っているのよ」
曙「だから……本心は複雑な心境ってところね」プイッ
曙「その“まぐねっとぱわー”ってのが、実際に皆を守る力になっちゃったんだから……」
曙「命を懸けても惜しくない、皆のためのね」
サイコ「……!」
サイコ「ホ~ッホッホッホ……!」
曙「何よ……」ギロッ
サイコ「貴女は面白いお人です……本当に面白い!」ホ-ホホホ…!
サイコ「……しかし、ここで貴女に冷静になられては、私としては些か肩透かしをくった気分ですよ」フゥ
曙「はぁ、そりゃ人を怒らせて喜ぶあんたが変わってんのよ」
曙「まぁ確かに、アンタみたいなクソ提督に人生を振り回されたんだと思えば、相当に腹立たしいことなんだけど……」
曙「取り敢えずアンタに、あたしたちを裏切って深海棲艦に加担する気が無いことだけは分かったわ」
曙「だから、今はこうして冷静に務めているだけ……それだけよ」
サイコ「それはそれは……ホ~ホホホ!」
曙「それより……アンタの方こそ、どうしてそんなことをベラベラと喋っちゃうのよ?」
曙「あたしに知られちゃ、マズイことだったんじゃないの?」
サイコ「えぇ、まぁそれなりに……」ニャガニャガ
サイコ「ですが私個人としては、こうでなくては面白くないのですよ」
曙「面白くない?」
サイコ「だって、そうでしょう?」
サイコ「何度も言うように、この“マグネットパワー”は私自らが発見した力……」
サイコ「そして、完璧なる“世界平和”を実現するための素晴らしい力でもあるのですから」
曙「世界平和……」
曙「出まかせだとしても、あんたの口からそんな言葉が出ること自体が驚きね」ハァ
サイコ「なんとおっしゃろうと、構いはしませんよ」ニャガニャガ
サイコ「何はともかく、この力は大変素晴らしいものであるにも関わらず」
サイコ「その全容を人前で大っぴらに明かすことは、未だに許されてはいません」
サイコ「ですが、いずれはこの世界に生けるあらゆる超人や人間が……」
サイコ「マグネットパワーの恩恵の下で平和な日々を送る将来的ビジョンを、私は常に見ているのです」
曙「……」
サイコ「長きに渡った私の研究は次なる段階を迎えました」
サイコ「ここらあたりで、マグネットパワーの有用性を周囲にプレゼンテーションしたいと考えるのは当然のことでしょう?」
サイコ「ですから、その目に見える成果の一つである貴女たちを、私は利用させていただこうと考えているのですよ」ニタニタ
曙「目の前の相手を利用したいなんて発言を、包み隠そうともしないなんて……ほんっとに呆れたわ」ハァ…
曙「でも、もし本当にそう考えているならどうしてこんな回りくどいことをするわけ?」
曙「わざわざあたしらみたいな、アンタの言う“下等人間”の手なんか借りなくてもさ」
曙「もっと身近な、弟子や手下なんかにその力を教えてあげればいいじゃない?」
サイコ「……」
曙「ま、なんでもいーけど」
曙「とにかく……戦争が終わるまでは、アンタは今まで通りのクソ提督でいなさいよ」
曙「他の皆にはアンタの素性を言わないでおいてあげる……悔しけど、指揮官としての能力は確かなんだし」
サイコ「えぇ、分かっていますとも~っ」
サイコ「貴女なら、そう言ってくれると信じていましたからねぇ」
曙「……」
曙「そういえば、クソ提督はなんで……あたしなんかを秘書に選んだのよ」
曙「アンタのような超人なら、あたしらがいなくても何でもできるんでしょ?」
サイコ「ホ~ホホホ……貴女を選んだ理由は、ちゃんとあります」
曙「……?」
サイコ「それは……貴女が“からかい甲斐”のありそうな人間だったからです!」
曙「……ハァ!?」
サイコ「一目見て分かりました」ニャガニャガ
サイコ「貴女、私のあるお仲間と雰囲気がソックリなのですよ~っ!」
曙「な、なによ……それ!信じらんない!」
ガンマン「……ぶえっくしょーいッ!!」
シングマン「ギラギラ……風邪を引いたようだな、ガンマンよ」
シングマン「今宵は暖かくして過ごすと良い」
ガンマン「シャ、シャバ~~~っ」チーン
サイコ「貴女のような相手がいなければ、この退屈な生活にメリハリがなくなってしまいますからね~っ」
曙「アンタって奴は……とことんクソ提督ね……!」
曙「今に見ていなさいよ!この戦争が終わったら、アンタの面を真っ先にぶん殴ってやるんだからっ!」キッ
曙「だから必ず、この戦争をさっさとあたしたちの勝利に導きなさい!わかったわね!?」
タッタッタッ……!
サイコ「おぉ~恐ろしや恐ろしや」ホーホホホ……
サイコ「……」
サイコ「……そうですよ、私は――」
……
…………
………………
――在りし日のこと
『ぐ、ツァ……ッ』
『ホ~ホホホ~!まだあなたは動いてはなりませんよ』
『……はい、これでいいでしょう!』
『うぅ……すまないね、サイコマン』
『何をおっしゃいますか、この程度の手当てくらいは!』
『……』
『ニャガニャガ……これであなたと私、スパークリングの勝敗は再び五分と五分ですねぇ』
『あぁ……キミの“完璧拾式奥義”は、とても美しく見事なものだった……今回はボクの完敗だよ……』
『ニャガニャガニャガ!あなたにそうやってお褒めいただけるなんて、私も心から嬉しく思いますよ~っ!』
『ですがねぇ……私の完璧拾式奥義は、まだまだ完成の域には達していないのですよ』
『なっ……それは一体、どういうことかな?』
『今の私のアレでは、あなたの“完璧弐式奥義”の持つ完璧さ、理想の体現には遠く及びません……』
『突然どうしたんだサイコマン、あの技はキミの誇りじゃないか!ボクの目から見ても、改善の余地などどこにもありはしないよ』
『……』
『……それに何度も言うように、ボクが生み出したあの技は最悪の欠陥品さ……唾棄すべき、ひどい技だ』
『おぉ~っ……そうやってご自身の奥義を卑下されると、私も困りますね~!』
『なに……!』
『私は先ほど、あの完璧拾式奥義をより高みへと導く素晴らしい方法を……自ら思いついたばかりだというのに』
『……!キミはまさか、自分の奥義にまで“あの力”を……!?』
『ホ~ホホホ……ご名答っ!流石ですよ~っ!』
『やめるんだサイコマン!いくらザ・マンが認めた力とはいえ……』
『これ以上の入れ込みは、キミの始祖としての誇りをも汚すことになるぞ!』
『……』
『始祖の皆があれほど否定した力を、どうしてそこまで……!』
『……聡明なあなたのことです。いずれは私の考えにも、理解を示していただけることでしょう』
『サイコマン……!』
『ニャガニャガ……止めても無駄ですよ』
『私はこの力を……必ず――』
サイコ「……」
サイコ「必ず、私たち11人の誇りと呼ぶべき素晴らしいモノへと変えてみせますよ……シルバーマン」
サイコ「いつか、あなたにも分かっていただけるようにね」
……
…………
………………
一旦ここまで!
>>104
あああぁぁぁスパークリングってなんだよぉぉぉ
スパーリングだよぉぉぉもうやだぁぁぁ
――太平洋 深海中枢泊地
ゴゴゴゴ……!
中枢棲姫「……」
飛行場姫「……」
戦艦棲姫壱「……」
戦艦棲姫弐「……」
ゴゴゴゴ……!
潮「……ゴクリ」
曙「さすがは敵の本丸ね……」
曙「立ちはだかる連中が、揃いもそろってヤバい奴らばかりだわ!」グッ
曙「でも、ここが正念場……!戦争の決着が、ここで……!」
長門「……ふははっ、最後の相手として不足は無いな……」
長門「提督……下命をッ!!」
サイコ「ニャガニャガ……」
サイコ「それでは、はじめましょうかねぇ」ニタァ
長門「全艦!」
長門「手筈通りに単縦陣を形成の後、敵艦隊後方の首領格に火線を集中させよ!」
長門「奴らの火力は馬鹿げている!こちらがやられる前に、短期決戦で文字通り敵の中枢を壊滅させる!」
「「了解ッ!」」
長門「全艦、主砲斉射ッ!!」
ドオッ! バンッ!バンッ! ドンッ!
ズン……! ズゥン……ッ!
中枢棲姫「ククク……敵ノ狙イハ、ヤハリ私カ……」
戦艦棲姫壱「ソンナコトハ……サセナイ……ッ!」
潮「た、大変……敵の随伴艦が、射線に割って入ろうと……!」
曙「チッ!どうやら、読まれていたみたいね!」
ズンッ! ズンッ!
三隈「きゃあっ!」
瑞鶴「し、至近弾よ!近い!」
曙「敵が強固な輪形陣を形成していくわ!想定より遥かに早い!」
陸奥「あらあら、まずいことになったわね……」
長門「あぁ、そのようだな……」チラ
曙「ちょっと、どうすんのよクソ提督!?」
サイコ「オ~ホホホッ、こうなってしまっては仕方がありませんねぇ」
サイコ「それでは、プランBへ移行しましょうか~っ!」バッ
曙「えっ」
陸奥「えっ」
長門「その言葉を待っていたぞ、提督ッ!」ダッ
曙「え、ちょ……長門が、なんで敵に向かって走って!?え!?」
サイコ「さぁ!ビッグさんに続いて、ボンバーさんも早く走ってくださいな~っ!」
陸奥「ボンバー……爆弾……爆発……えっ、私?」ガーン
サイコ「ニャガ~ッ!皆さんはお二人を盾に、敵の懐に飛び込みましょう!」ダッ
サイコ「一気に掻き乱しますよ~っ!」
曙「ち、ちょっと!あたしは何も聞いてないわよ!」
サイコ「えぇ、そうでしょう……」
サイコ「なにせ出撃の直前に、ビッグさんと二人で密かに決めていたことでしたからねぇ~っ!」
曙「そんな大事なことを何勝手に決めてんのよ!このクソ提督っ!クソ提督っ!」ガミガミッ
サイコ「ニャ~ガニャガ!」
サイコ(……目に映りし脅威に対する、恐れの払拭)
サイコ(これは超人に比べ、下等人間に欠如している能力の一つと言えますからねぇ)
サイコ(口ではどう取り繕おうとも……貴女たちがひた隠しにしている恐怖心など、手に取るように分かるのですよ~)
曙「はぁ……!はぁ……!」
サイコ(ですから作戦には想定外の事態を予期し、敢えてこのプランを組み込みませていただきました……)ニャガニャガ
サイコ(“完璧でない”彼女たちの精神をほぐすには、この程度のカンフル剤が丁度いいでしょうから)
飛行場姫「ナ……何、コイツラ……!?」
長門「さぁ来るがいい、深海棲艦ども!」
長門「まずは、この私が相手になってやろう!」
サイコ「……」
サイコ(もっとも、彼女だけは心身ともに鍛えすぎてしまったようですがねぇ)ホーホホホ…
すこしご飯食べてきます
瑞鶴「制空権、確保したわ!」
瑞鶴「第一次爆撃機隊、発艦!」
三隈「瑞鶴さん、援護いたしますわ!」
瑞鶴「えぇ……お願いね!」
戦艦棲姫壱「ヤラセハシナイゾ……!」
戦艦棲姫弐「鉄屑ニ変エテヤル……!」
長門「陸奥、まずは壁となっているあいつらからやるぞ!」
陸奥「で……でも、私たちの装備(三式弾)じゃ、あいつらの装甲が……」
長門「砲弾は最後まで温存する!」
陸奥「え?」
曙「それじゃあ……潮!皆の大物食いを支援するわよ!」
潮「は、はいっ!」
ロ級「ギィ~ッ!」
ハ級「ガガ~ッ!」
ツ級「……」
潮「あ、曙ちゃん……」
曙「海一面が……敵の影で埋め尽くされて……」
曙「……いいわ、やってやろうじゃないっ!」キッ
サイコ「ニャガニャガ……」ジーッ
飛行場姫「ミナゾコニ……シズンデ……イキナサイ……!」
瑞鶴「水底に帰るのは、あなたたちの方なんだから!」
三隈「空からの爆撃と海からの三式弾の雨嵐、あなたに耐えられて?」
長門「食らうがいい!骨の髄まで刻み込まれた、渾身の技をッ!」
長門「ラリアートだっ!」
ガシィッ!
戦艦棲姫壱「グァッ!?」
戦艦棲姫弐「コイツメ……!コイツメ……!」ドガッ ドガッ
陸奥「痛い!痛い!わ、私はプロレスなんて……!」
バンッ! バンッ!
ツ級「ガァ……ッ!」
曙「潮、こっちは軽巡一隻を撃沈!」
潮「さ、三時の方角っ!敵に重巡の姿も……!」
重巡棲姫「……」ゴゴゴ
曙「面白いじゃない!」
曙「潮、全部あたしたちで二人でやるのよ!」
潮「……はいっ!」ニコッ
サイコ「ニャガ……ん?」
飛行場姫「ク……ッ、コイツラノ気迫ハ……!?」
三隈「瑞鶴さん!」ボワァ…!
瑞鶴「えぇ、三隈!」ボワァ…!
陸奥「きゃあ!」
長門「陸奥!」ボワァ…!
ボゴォ!
戦艦棲姫弐「ウギャアッ!」ズンッ
陸奥「あ……ぁ……」
長門「くっ……砲塔を持っていかれたか……!」
長門「いや、それより……陸奥!大丈夫か!?」
陸奥「……うん、ありがとう長門」
陸奥「見事な……ブルドッキングヘッドロックだったわ……」ボワァ…!
サイコ「……」
サイコ(下等人間から放たれる、この発光現象……)
サイコ(……まさか)
潮「曙ちゃん、後ろ!」
曙「チッ!」クルッ
ズガァン!
曙「サンキュ、潮!」
潮「そんなぁ、えへへ……!」
曙「さぁ、よそ見してる場合じゃないわよ!」ボワァ…!
潮「う、うん!」ボワァ…!
サイコ「……」
サイコ「これは、面白くありませんね」
戦艦棲姫壱「オオォォォ……ッ!」ダッ!
戦艦棲姫弐「沈メ……沈メ……ッ!」ダッ!
長門「来るか……!」
長門「陸奥、構えろ!アレをやるぞ!」
陸奥「ア、アレ!?」
長門「並び向かい来る二人の敵に、正面から強烈なドロップキックを同時に放つ!」
長門「これぞ私たち、ビッグボンバーズ渾身のツープラトン……“デザインド・バイ・ユズルヒラガ”だ――ッ!」
ル級「ヒ、飛行場姫様ヨリ入電……!」
ル級「“我……継戦不可能!”」
中枢棲姫「ナンダト……!」
中枢棲姫「我ガ艦隊ノ精鋭ガ……コウモ容易ク……!?」
中枢棲姫「オノレ……コウナレバ!我ガ直々ニ、奴ラノ“提督”ヲ――」クルッ
――ヒュパッ
サイコ「この私をお呼びですか~っ!?」クワッ
中枢棲姫「!?」
次回、中枢棲姫、まさかの瞬殺……!?
今日はここまでにします
読んで下さった方、ありがとうございます
乙
スペシャルマンもゲームで「栄光のタッチダウン」なんて技を使ってるからね
>>135
と思ったら映画の副題「栄光へのタッチダウン」をパチったわけじゃないみたい
ごめん
サイコ「ニャガ~ッ!」シュッ!
ドゴォッ!
中枢棲姫「グォ……ッ!」ズシン!
ル級「姫様!」
ル級「キ、貴様~ッ!」ダッ
ル級「貴様ハコノ私ガ、両手ノ戦艦級艤装デ見ルモ無残ナ姿ニ“ジャンク”シテクレル!」ガシャン!ガシャン!
サイコ「ホ~ホホホ!」
サイコ「すみませんがね……私は今、決着を急いでいます!」グォォォォ!
ル級「!」
中枢棲姫「ナンダ……!?奴ノ身体ガ……回転ヲ……!」
サイコ「貴女お一人に構っている時間など無いのですよ~っ!」
サイコ「イグニシォンドレス――ッ!」グォォォォ!
ガキィッ!
ル級「グァ~ッ!」
サイコ「ニャガ~ッ!」ダッ
中枢棲姫「ナ……!」
中枢棲姫「ル級ノ身体ガ、発生シタ炎ノ上昇気流ニヨッテ飛ビ上ガリ!」
中枢棲姫「奴ガソレヲ追ッテイクダト!?」
サイコ「貴女、元々は戦艦なんですってねぇ!?」ガシッ!
ル級「!」
中枢棲姫「ナンダ、アノ固メ技ハ!?」
サイコ「なら……趣向を凝らして、“借り物”のこの技でもう一度沈めて差し上げますよぉ~っ!」
サイコ『バトルシップ・シンク――ッ!!』
グガァン!
ル級「ギャァ――ッ!」
中枢棲姫「ル級ノ脳天ヲ……泊地ノ地面ニ……!」
ル級「……」シ-ン…
サイコ「ニャガ~ッ、御免なさいねぇネメシスさん~っ!」
中枢棲姫「クッ!」
サイコ「さぁ……」
サイコ「そろそろ、本当の姿をお見せになってはいかがですか」
サイコ「そこの真っ白お化けさん?」
中枢棲姫「……」
短いですが、一旦ここまで!
今日は夜の更新が難しいかもしれません……申し訳ないです
時間が取れず、更新が遅くなって申し訳ないです
再開は今夜にいたします
潮「!」
潮「あ、曙ちゃん……て、敵が……っ」
曙「はぁ……はぁ……えっ!?」
重巡棲姫「……ッ!」ピタッ
イ級「……!」オロオロ
ハ級「……!」オロオロ
曙「敵の攻撃が……止まった……?」
曙「なんで!?」
潮「曙ちゃん、これは一体……」
曙「あ、あたしにだって分かんないわよ!」
長門「曙に潮、無事だったか!」
曙「あんたたち!」
曙「その様子だと、あの二体は倒したようね」
長門「あぁ、なんとかな」
長門「だが……瑞鶴と三隈は敵精鋭との戦いで負傷した」
長門「先に、鎮守府へと帰らせなければならなかった」
曙「そっか……あの二人も、よくやったわね」
陸奥「いったぁい……」サスサス
曙「……あんたのそれは、負傷とは言わないの?」
陸奥「お尻から着水しただけなの……」
曙「?」
長門「それより……これは一体、どういうことだ?」
曙「だから分かんないって」
曙「あいつら、あたしの目の前でいきなり攻撃と動きを止めたのよ」
重巡棲姫「……ッ」ガタガタ
長門「ふむ……では、ここで一気に殲滅を図り……!」
曙「待って、様子がおかしいわ」
潮「うん……なんだか、何かに怯えているみたい……」
イ級「……」フルフル
長門「グムー、言われてみれば確かに……」
曙「!!」ハッ
曙「みんな、あれを見て!」
潮「え……?」
バリバリッ……!
バリッ……!
中枢棲姫「……イツカラ……見抜い……ていた?」バキッ
サイコ「ニャガニャガ……ソレ、本気でおっしゃっているのですか?」
サイコ「だとしたらアナタは相当な、救いようのないおバカさんだとしか言いようがありませんね」
サイコ「最初からです」
サイコ「この戦争を知った時から、おおよそのアタリはついていました」
サイコ「“下等超人”如きのオーバーボディで、私の目を誤魔化そうなど……見当違いも甚だしい」
中?棲?「グワーッシュッシュ……よう吠えよるわ……!」バキッ
曙「て、敵の首領の身体が割れて……中から何か出てくるわ!」
????「如何にも……中枢棲姫とは、我の仮の姿……!」
バリバリ……バリィッ!!
ジ・アドミラール「我こそは鉄屑超人ジ・アドミラール!!」
アドミ「いずれは人間界……そして、超人界の長として君臨する男だ――っ!!」
曙「ち、超人!?」
長門「な……なんだと!?」
サイコ「ニャガニャガ」
サイコ「艶やかな色白の乙女から、筋骨隆々のむさくるしい男への性転換ですか~っ」
サイコ「さすがの私も、若干の吐き気を催しそうですよ」ホホホ…
アドミ「グワシュシュシュ~!」
※今回登場のジ・アドミラールは◆9l/Fpc6Qckさんの応募超人をもとに創作しました
しぬほどおねむなので、今回はここまで
一日空いたにも関わらず、短くて本当にすみません、何でもしません
明日か明後日に完結できればなと思います
聞きたいんだけどこの超人って実際に応募した奴なの?
>>161
子供の頃、Ⅱ世の時に一度だけ応募したことがありますが、コイツ自体はまったく関係ナシです!
アドミ「外見のことなど、どうでもよい~っ!」
アドミ「それよりも……我はこの姿を見られた以上、貴様らを生きて帰させはしない!!」
アドミ「大国の持つ無意識の化身たる我には……」
アドミ「この世界に住むあらゆる生物を、恐怖と力によって手下に置く権利がある~!!」
重巡棲姫「……ッ!」フルフル
アドミ「そう……この、深海棲艦どものようになぁ~!!」
長門「な……なんだと!?」
曙「じゃあ、この戦争は……あんたの……!」
アドミ「その通り……」
アドミ「こやつらは全て我の野望達成のため、意のままに操られし兵隊でしかなかったというわけだ!」グワシュシュシュ…
曙「なんて奴なの……!」
曙「自分の野望のために……自分の力ではなく、深海棲艦たちの命を利用するなんて!!」キッ
サイコ「……ニャガニャガ」
サイコ「久しく出会った下等超人ゆえ、口にする言葉に多少は耳を傾けてみようと思っていたのですがねぇ」
サイコ「やはりといいますか、アナタがこうも浅はかでつまらない古典的下等超人だったとは……がっかりですよ」
曙「!!」
アドミ「ワシュ~……!」
アドミ「貴様……今なんと言った?」
サイコ「おやおや、オマケにオツムまで可哀想ときましたか~っ」
サイコ「アナタは浅はかでつまらない、古典的下等超人だと申し上げたのですよ」ホーホホホ…
アドミ「なにぃ~っ!!」
サイコ「このような相手のために、私がこれまで散々労を費やしてきたのかと思うと……些かムカっ腹が立ってきましたよ」
アドミ「グワシュ~ッ、それは我の台詞だぁ~!」
サドミ「滞りなく進んでいた侵攻計画を、こうまで邪魔してくれおって!!」
アドミ「よって、貴様は我が“ホームグラウンド”にて……処刑を執行することにした~っ!!」カチィッ!
ゴゴゴ……!!
潮「きゃっ!?」
長門「なんだ~っ!?敵泊地の地面から……リングがせり上がって来るぞ!」
曙「それ、あんたにはもう見慣れた光景じゃなかったの!?」
ガシャ~ッン!!
サイコ「ニャガニャガ……」
アドミ「見よ……この整然たる美しきコンクリートリング……」
アドミ「“パールハーバーリング”を!!」
サイコ「えぇ~、まるで薄汚れたマンホールの中のような美しさですよ~っ」
サイコ「つまらない御託はもう、結構です」
サイコ「さっさと始めてしまいましょう?」スッ…
アドミ「グワシュ~ッ、貴様のその余裕がいつまで続くか……見ものだわ!」グワッ
アドミ「では、さっそく試合開始だぁ~っ!!」
カーンッ!
サイコ「ニャガ~ッ!!」ダッ!
アドミ「グワシュ~ッ!!」ダッ!
曙「二人とも、互いにリング中央に向かって猛然と突進してゆく!」
アドミ「グワフフ~ッ!貴様のようなオカマ野郎のヒョロ細い身体など~っ!」ズン!ズン!ズン!
長門「い……いかん提督!」
長門「いくらあなたの腕が立つとはいえ、あんな3mにも迫る超人と真正面からぶつかりあうなど……!」
――ガシィッ!
サイコ「ニャガニャガ……」グググ…
アドミ「グゥ~ッ!?」
長門「く……組み合った!?」
曙「……っ!」
サイコ「なるほど……アナタ、やはり見た目に違わぬパワーの持ち主のようですねぇ」グググ…ッ
アドミ「き、貴様とて……どうやら只者ではないようだな……ッ!!」グググ…ッ
サイコ「えぇ~っ、私は天才ですから」
アドミ「では……これならどうだ――ッ!!」
ギュワァ!
アドミ「死ね――ッ!!」
長門「まずいぞ……提督をリフトした!」
長門「奴はカナディアンバックブリーカーで早々に勝負を決めるつもりだ!」
潮「て、提督っ」オロオロ
サイコ「拙いッ!」ガシッ
アドミ「!?」
サイコ「ニャガ~っ!」グワッ
ズンッ!!
アドミ「グッシュ~ッ!!」
曙「返した!?」
重巡棲姫「“リバーススープレックス”ダッ!」
長門「うまいッ!」
アドミ「グワッ!!」スタッ
サイコ「ニャガニャガ……まだ余裕で立ちあがってきますか」
サイコ「いいでしょう!そうでなくては、私としても面白くありませんからねぇ~っ」
アドミ「おのれ~っ!!」ブンッ!
サイコ「ホ~ホホホ……」シュッ
アドミ「フン~っ!」ブンッ
サイコ「どこを狙っているのですか~っ!」ニャガニャガ
陸奥「ジ・アドミラールのトラースキックの速射砲を、悠然とかわしてるわ……!
長門「あぁ……!やはり提督は、ただの手練れではなかった!」
曙「……」
今回はここまでです
仕事の追加で、今日中の完結は難しいかもしれません……申し訳ありません!
>>172
クッソwwサドミとアドミの並びで早朝から腹筋崩壊したじゃねぇかwwwwwwww
乙
そう言えばこの応募超人の立ち位置は正義とか悪魔とかじゃなくて時間超人みたいな感じなのかな?
サイコ「ニャガ~ッ!」シュッ
アドミ「グゥ~ッ!」ドゴォッ!
長門「エルボードロップ!」
曙(今のところ、クソ提督のペースで試合が動いているようね……)
曙(……でも)
サイコ「どうしましたか?」
サイコ「まさか、これでもう手を尽くしたなんてことはありませんよね~っ!?」シュッ シュッ
アドミ「グッ!」ガッ ガッ
ガキンッ ガキンッ
曙(ジ・アドミラールの金属質の肩が……変形してる……!?)
曙(あれは一体……)
アドミ「グワーッ!」ガシッ
サイコ「ニャガ~っ!」ガシッ
長門「また組み合った!」
バシュッ!
曙(いま、何かを飛ばした……?)
サイコ「オ~ホホホ!」
サイコ「できることなら、あなたのお顔を……」グググ…
サイコ「こんなに近くで何度も拝見したくはなかったのですがねぇ」
アドミ「……」グググ…
ブゥゥゥゥゥゥン……ッ
陸奥「あら……?」
潮「なんでしょう、この音……」
アドミ「……グワシュ~」ニタァ
曙「!!」
曙「クソ提督、上!上を見てッ!」
サイコ「!」
アドミ「もう遅い~っ!」
アドミ『リメンバー・ボマーズ――ッ!!』
ズガァン!ズガァン!
ズドォォォン!
サイコ「ニャガ……ッ!」
曙「あぁ……クソ提督!」
長門「一体、何が起こった!」
長門「リング中央で組み合っていた提督が……爆発したッ!?」
曙「みんな、空を!」サッ
長門「!!」
陸奥「空に無数の黒点……あれは!」
ブゥゥゥゥン……!
潮「“艦上爆撃機”……!?」
アドミ「グワシュシュシュ~ッ」
アドミ「我は、これまでに受けたあらゆる攻撃手段や能力の一部を自身のものとし、生み出すことができる……」
曙「!?」
アドミ「そう……それは」
アドミ「去る大戦、“この地”で被ったこの爆撃とて例外ではない~っ!」
曙「“真珠湾攻撃”……」
曙「あの攻撃方法……あたしたちや深海棲艦の艤装と……同じ!?」
重巡棲姫「……ソウダ」
重巡棲姫「我々ガ授カッタ艤装ハ全テ、奴ガ作リ出シタ……奴ノ一部ニ過ギナイノダ……」
曙「なんですって!」
スー……ッ
長門「爆煙が晴れてゆく……!」
アドミ「グワシュシュ~……あっけない決着だったなぁ~っ!」
「ニャガニャガ……」
アドミ「!」
サイコ「なるほど……こういうお相手さんでしたか」ニタニタ
長門「提督……!」ホッ
サイコ「おかげで少し、軍衣が焼け焦げてしまいましたよ」
アドミ「グゥ~ッ!」
アドミ「こうなれば、もう一度だ~ッ!」
アドミ『リメンバー・ボマ――』
サイコ「しかし」
サイコ「同じ技がこの私に二度通用するとお思いなら」
ガシィッ!
アドミ「!」
サイコ「思い上がりも甚だしいッ!!」スッ…
重巡棲姫「今度ハ提督ガ奴ヲ“リフト”シタ!」
曙「そうか、あれは……!」
曙「急降下爆撃は、太陽を背に行うことが有効とされているわ!」
サイコ「その通りですよ、ツンデレさん」
サイコ「ならば、次の攻撃がどこから来るかなど~っ!」グググ…!
アドミ「ゲェ――ッ!」グイッ グイッ
ズガァン! ズガァン!
ズドォォォン!
アドミ「グワッシャアァァァッ!!」
サイコ「容易に想像がつくのですよ~っ!」ニャガニャガ
潮・陸奥「!」
長門「いいぞっ!」
長門「アルゼンチンバックブリーカーの体勢で、奴を盾にした!」
アドミ「グゥゥ……オォ……!」シュゥ-…
サイコ「オ~ホホホ、タフなものですねぇ」
サイコ「ですが、アナタの底が見えてしまった以上……もう遊んであげるつもりはありません」
アドミ「や……!」
アドミ「やかましぃ~ッ!」ガシャン!
曙「ジ・アドミラールの腕が砲身に!」
アドミ「16inch砲の斉射を食らえ――っ!」
アドミ『バトルシップ・フォース!』
バンッ! バンッ!
サイコ「そんなやたらめったらな攻撃が、当たるものですかっ!」シッッ
サイコ「いきますよ~っ!」バサッ
長門「軍衣の上着を足に纏わりつかせ、先端が尖った槍のように!」
サイコ『完幻殺法スピアドレス――ッ!!』バッ!
バシュッ!
ギャシャッ!
アドミ「グワッシャァ~ッ!」
サイコ「まだまだいきますよ~っ!」クルッ
ザクッ!ザクッ!
ザクッ!ザクッ!
潮「……!」フルフル…
長門「なんて容赦のない攻撃だ……」
長門「これまで、提督には幾度となくスパーリングの相手を受けてもらったが」
長門「やはり、本来の実力の数分の一も出されていなかったということか……!」
グググ……!
曙「ジ・アドミラールの足が……クソ提督が足に纏った上着の中に包まれて行く……!」
アドミ「グワッシュ~っ!」
サイコ「ニャガニャガ……」
アドミ(も、もしやこのまま……!)
アドミ(地面に叩きつけるつもりかッ!?)
サイコ「それでは……これで」
アドミ(そ……そんなことは……!)
サイコ「終わりにしましょう――ッ!!」
アドミ「絶対に、させてなるものか――っ!!」
サイコ『完幻“ファントムキャノ――』
アドミ「うおぉぉぉ!」
バチバチバチッ
曙「ジ・アドミラールの腕から、発光!?」
曙「あれはまさかっ!」
サイコ「!!」
サイコ「これは……もしや~っ!?」
ババババババッ!!
サイコ「ニャガ~ッ!?」バッ
曙「クソ提督ッ!」
長門「今度はなんだ!提督の身体が、奴から放されたぞ!」
重巡棲姫「ア……アレハ……!」
サイコ「ニャゴフッ!」ドサッ
アドミ「グワ~シュシュシュ……!」スタッ
アドミ「貴様、この我に奥の手を使わせるとは……なかなかやるではないか」
サイコ「アナタが今放った光……」グッ…
サイコ「あれは……間違いない……!」
サイコ「“マグネット・パワー”……!?」
今夜はここまでにします
完結完結と言っておきながら、なかなかそこまでたどり着けず……申し訳ありません!
アドミ「グワシュ~ッ、何を驚いている!?」
アドミ「これは元々、貴様の手下の艦娘どもにとって“不思議な力”とされているものなのだろう?」
アドミ「敵の力を自らのものとする我が、これまでどれだけの数の艦娘とコンタクトしたと思っているのだ」
アドミ「三年にも及ぶ戦争期間があれば……」
アドミ「この力を自らのものとすることなど、我には造作もないこと!」
サイコ「ニャ……ガ……」
長門「提督!」
アドミ「だがしかし、この力は大変素晴らしいものだ……改めて実感したわ!」グワシュ-…
アドミ「我の超人パワーが、とめどなく高まってゆくのが分かる……」
アドミ「これさえあれば……もはや深海棲艦など無用!」バチバチ…ッ
アドミ「人間のみならず、この星に生けるありとあらゆる超人までもが、我とこの力の前に屈することだろう……!」
アドミ「グワ~シュシュシュ!」
サイコ「……」
曙「な……何をしてるの、クソ提督!!」
曙「さ、さっさと立ち上がって……そこから逃げなさい!!」
サイコ「……!」
陸奥「そうよ!」
長門「あんな禍々しい力を持ち出された以上……こんなものはもはや、レスリングとは呼べん!」
潮「これ以上続ければ、いくら提督でも……っ」
曙「アンタは良くやってくれた……!本当に、強かった!」
曙「だけど……この戦争で傷つくのは……あたしのような“艦娘”だけで十分なの!」
曙「アンタはいけ好かない奴だけど……そのアンタが傷つく姿なんて、本当は見たくない!」
サイコ「……」
曙「だから、はやくそこかわって!」
曙「アンタはこれまで、あたしたちを常に勝利へと導いてくれた!」
曙「こんどは……あたしたちの艦隊が、あたしたちの戦い方で……」
曙「クソ提督に報いる番なんだから!!」ボワァ…!
サイコ「…………」
……
…………
………………
『“友情”~?』
『オ~ホホホ……シルバーマン、冗談も大概にしてくださいよ~っ!』
『……冗談なんかじゃないさ』
『皆に下等と呼ばれている彼らがこの世界を生き延び、営みを紡いでいる原動力』
『彼らの内に秘められた、その“繋がり”に眠る可能性、君が見つけたマグネットパワーをも超えうる“大きな力”』
『もしかすると墓場を出た兄さんは、それらに目を付けたんじゃないか……僕にはそう思えてならないんだ』
『ニャガニャガ……なにをアナタらしくもないことを……』
『……』
『グロロ~ッ、このオレから「完傑」の称号を剥奪するだと~っ!?』
『えぇ~そうですよ』
『マグネットパワーを身に付けたアナタのここ最近の素行は、完璧無量大数軍の規律を大いに歪めてしまっています』
『それ故に、これは我ら完璧始祖が下した決断なのですよ~っ』
『くっ……覚えておけ……!いつか必ず、オレはこの力で……!』
『この力で……我ら完璧超人という存在を、この世に生きる者どもに知らしめてやるのだからな!』
『……』
『……どうして……』
『この力は……世界を真の平和に導くための……』
………………
…………
……
サイコ「……」
曙「心配しないで!あたしたち、この種の手合いを相手にするのには慣れているの!」
曙「だから、アンタはいつものように――」
サイコ『おだまりなさい――ッ!!』
曙「っ!?」ビクゥッ
サイコ「……」
サイコ「貴女たちなどを頼らずとも……私はまだ戦えますよ、ツンデレさん」
サイコ「……」チラッ
サイコ「あなただけは、許しませんよ」
アドミ「グワシュ~……?」バチバチッ…
サイコ「あなたという存在をこの世から……」
サイコ「一欠片も残さず消し去りますッ!!!!」クワ…ッ!
アドミ「!?」ゾクゥッ
曙「……!」ゾクッ
……
…………
………………
宇宙野武士「へっぽこ超人など雇ったところで通用せぬわ……」
宇宙野武士「今日こそおまえたちの最後だ!」
長老「たわけ!そりゃこっちのセリフじゃ……」
キン肉マン・ビーンズマン「そうだそうだ!」
――――ズンッ
キン肉マン「!!」ゾクッ
キン肉マン(なんじゃ……!?)
キン肉マン(ここビーンズ星にまで届くほどの、この強烈な殺気は……!?)
ウォーズマン「カマーンダス、ここが地獄だって?」
ウォーズ「ここはオレにとって天国だ」
ウォーズ「お互い頑張ろうぜ」
カマーンダス「ウォーズマン……」
――――ズンッ
ウォーズ「!」
カマーンダス「ど、どうした?」
ウォーズ「……イヤ」
ウォーズ(今の……嫌な気配は一体!?)
――――ズンッ
武道「!」
武道「グロロ~……!」ギロリ
……
…………
………………
サイコ「繋がり~?友情~?」ニャガニャガ
サイコ「シルバーマンさん……私のマグネットパワーを」
サイコ「そのような品性下劣な、得体の知れない力と比べられては困りますねぇ」
サイコ「私が今から、このマグネットパワーの誤った使い方を……」バチバチッ…
サイコ「正して差し上げますよ――ッ!!」バババババッ!
今夜はここまで!
次回こそ、本当に完結させます!
>>209の修正です……テハハハ
宇宙野武士「へっぽこ超人など雇ったところで通用せぬわ……」
宇宙野武士「今日こそおまえたちの最後だ!」
長老「たわけ!そりゃこっちのセリフじゃ……」
キン肉マン・ビーンズマン「そうだそうだ!」
――――ズンッ
キン肉マン「!!」ゾクッ
キン肉マン(なんじゃ……!?)
キン肉マン(ここラッカ星にまで届くほどの、この強烈な殺気は……!?)
サイコ「ニャガーッ!」ババババババッ!
アドミ「!!」
長門「あの発光は!まさか……提督も!?」
曙「な、なにやってんのよ、クソ提督!」
曙(あの力は、あんたがずっと隠してきたんじゃ……!)
アドミ「グワフ~ッ!?」バババ…ッ
アドミ「何故だ……我が力をもってしても、引き寄せられるッ!?」フワ…ッ
サイコ「ニャガニャガ……」
サイコ「あなたの体は、強磁性体である鋼鉄で構成されているようですからねぇ」
サイコ「それに、磁力には同種の磁極の間に働く“退き合う力”」
サイコ「そして、異種の磁極の間に働く“引き合う力”が存在することは、あなたもご存知ですよね?」
アドミ「……!」
サイコ「そうです」
サイコ「いくら下等なあなたが、その力を身に付けたとしても……」
サイコ「マグネットパワーのマスターである私にかかれば、互いが持つ磁極を操作することすら容易いのですよ~っ!」バババババッ
ガシィッ!
アドミ「は、離せッ!」
サイコ「こういった、物騒な物は……」ググググッ
バキィッ!
アドミ「グワーッ!」
サイコ「向こうへ追いやりましょう!」シュッ!
重巡棲姫「腕ノ“砲塔”ヲ捻ジ切リ……ッ」
長門「コーナーポストに投げた!」
アドミ「グォフ……ッ」ヨロッ
サイコ「それでは、参りましょうか!」サッ
バババババ……ッ!
サイコ「ニャガ~っ!」ダッ!
アドミ「!」
サイコ『マグネティカ・ボンバ――ッ!!』
ゴシャッ!!
アドミ「~~……ッ!」ズンッ!
長門「なんて強烈なラリアットだ……」
曙「今の音、あいつの頭が砕けた音!?」
潮「……!」
アドミ「……ッ、~~ッ」ヨロ…ッ
サイコ「おやおや……」
サイコ「口部が破壊されて、もはや口すら聞けないようですねぇ~」
ババババババ……ッ
バコォッ!
サイコ「アポロンウィンドウ、やはりここにもありましたか」オーホホホ…
サイコ「では……これで楽にしてあげますよ」
バチバチバチバチィッ!!
陸奥「きゃっ!?」
長門「くっ!リング一帯が磁力の海に……何も見えん!」
曙「ま、待ちなさいよクソ提督っ!」
曙「もう勝負はついたわ、十分よ!」
曙「これ以上は……!」
サイコ「ニャガニャガ……」
サイコ「いけませんよ」バババッ
ガシィッ!
アドミ「……!」
サイコ「今回の一件によって、マグネットパワーの価値は大いに貶められてしまいました」
サイコ「マグネットパワーを授けた下等人間は“艦隊”というシステムの弊害によって」
サイコ「下等人間同士の“繋がり”などという力をそれ以上に重視し……」
曙「……!」
サイコ「マグネットパワーを身に付けた下等超人は、その力の真価を知ろうともせず」
サイコ「自身の下らない欲望をただ叶えるための手段としてしか、力を利用しようとしなかった」
アドミ「……」
サイコ「この力を正しく扱うことができるのは、やはり真に優秀な我々をおいて他にはいませんよ」
サイコ「それを私が今から……この男という存在の完全消滅によって、証明をして差し上げましょう」
曙「クソ提督、もうやめて!」
サイコ「真に誇りあるべき者が生き残り、それこそが世を導く……」
バババババッ
サイコ「そうですよね、シルバーマン――ッ!?」ガシッ
サイコ『完璧拾式奥義(パーフェクト・テンス)!』
サイコ『輪廻転生落とし(グリム・リーインカーネーション)――ッ!!』
ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!
グガアァンッ!!
サイコ「……」
アドミ「……ッ」バタンッ
アドミ「………――」バキバキ…ッ
潮「ジ・アドミラールの身体が……粉々に……」
長門「……勝負ありだ、曙」
曙「……」
カーン カーン カーンッ!
サイコ「……」
サイコ「……ニャガニャガ」
サイコ「これで、私に課せられた使命はほとんどが失敗に終わり」
サイコ「ただ一つの戦争だけが終結を迎えましたと……そういうことになりますねぇ」
曙「……」
潮「……」
長門「……」
陸奥「……」
重巡棲姫「……」
サイコ「さっきも申しあげたとおり……やはり、貴女たちのような下等人間では」
サイコ「この力を持つのに、相応しくありません」
サイコ「これは私の……提督として下す最後の命令です」
サイコ「鎮守府へ帰投後、速やかに全艦娘の艤装を破棄しなさい」
「「!?」」
サイコ「この力は既に貴女たちものではありません」
サイコ「やはりというべきか、これは私たちの手で厳重に扱い、更なる研究を推し進めるべき力だったのです」
サイコ「貴女たちは中々に愉快で、飽きのこない面々だったと思いますよ……」オーホホホ…
サイコ「それでは、私はこれで……」
曙「ま……待ちなさい!!」
サイコ「……」
曙「アンタ、あたしたちがそんなんで納得すると思ってんの!?」
曙「ずっと一緒に戦ってきたのに、戦争さえ終わればこれでバイバイなわけ!?」
曙「この力を持つに相応しくないって、なに勝手に決めてくれてんのよ!」
曙「アンタのそういうところ、前から本当に大っ嫌いだったの!」
曙「この――クソ提督!」
サイコ「……サイコマンです!」
曙「!」
サイコ「マグネットパワーを発見し、世界平和をもたらした超人サイコマン……」
サイコ「いずれは貴女がこの名を耳にすることも……あるかもしれませんねぇ」ニャガニャガ…
スー……ッ
曙(クソ提督の身体が、消えてゆく!?)
サイコ「それでは、今度こそごきげんよう……」
「ニャガニャガニャガ……!」
曙「……」
潮「曙ちゃん……」
曙「アイツが最後に残した名前」
曙「あれはきっと、あたしたちに向けたものじゃなかったんだ」
潮「え?」
曙「あいつ……本当はあたしたちの知らない誰かに、あの力を認めてもらいたかったのよ」
潮「……」
曙「……ほんっと、最後まで掴みどころのないムカつく奴だったわ!」
曙「今に見てなさいよ、今度はあんたの面をぶん殴る代わりに」
曙「この力を誰かに“利用される”んじゃなく……」
曙「皆のためになるよう“利用してやる”んだから!」
曙「それまで……待っていなさいよ、クソ提督!」
……
…………
………………
食事を挟んで、もう少しだけ続きます
赤城さんに昼食を勝手に召し上がられてて草しか生えません
では、残りを投下します
武道「……」
サイコ「……」
サイコ「ニャガニャガ……閻魔さん、覚悟はできていますよ」
サイコ「さぁ、この使命を完璧に果たすことのできなかった私に……」
サイコ「粛清なり、何なりと裁きを」
武道「……」スッ…
ビババババババ!
サイコ「牢屋が出現した……?」
サイコ「閻魔さん、これは一体……」
武道「サイコマンよ……この牢の中で一晩、頭を冷やすが良い」
サイコ「!」
武道「お前のマグネットパワーは、まだ発展の途上にあることが今回の一件でよく分かっただろう」
武道「これを糧とし、今後も研究に励め……」グロロ…
サイコ「閻魔さん……」
武道「……次は無い、よいな?」
サイコ「……」
サイコ「えぇ、おまかせください」
……
…………
………………
――数年後
ワァァァァァァァッ!
キン肉マン「……」
『まずは青コーナーよりキン肉マン!』
『颯爽とリングイン~~ッ!』
ワアァァァァァァァァッ!
知恵の輪マン「いやはや、ついにキン肉マンとネメシス……」
知恵の輪「キン肉族の存亡を賭けた世紀の一戦か~!」
知恵の輪「血わき肉おどる思いだなぁ、キューブマン!」
キューブマン「……なになに、フムフム」バサァ
知恵の輪「ゲェーッ!」ズコーッ
知恵の輪「コラー!こんな時に新聞なんぞ読んどる場合かっ!」
キューブ「ス、スマン!」
ネメシス「フン!」
『ネメシス、今赤コーナーよりリングイン――ッ!』
キューブ「だが……どうしてもこの記事が、少し気になってしまってな……」
知恵の輪「あぁん?見せてみな」ガシッ
知恵の輪「なになに……」
知恵の輪『今朝未明、ハワイ島沖にて動力停止の豪華客船の牽引・救助に成功!』
知恵の輪『13万トン級船体の牽引、決め手となったのは救助に携わった6人の元艦娘』
知恵の輪『彼女たちが持つ“不思議な力”、そして“チームプレー”の両者が起こした奇跡!』
知恵の輪「……艦娘といや、たしか」
知恵の輪「超人ザ・ビッグファイトの直前まで繰り広げられていた、あの戦争の……」
キューブ「そう、だが……」
キューブ「この記事を見ていると、その“チームプレー”って言葉の持つ意味が……」
キューブ「その“不思議な力”ってやつが、何かに似ているような気がするんだよなぁ」
キューブ「それも、昨日のサイフォンリングで示された、二つの何かに……」
知恵の輪「……」
キューブ「……」
ネメシス「いい目つきだ……では始めようかキン肉マン」
キン肉マン「へのつっぱりはいらんですよ!」
ワァァァァァァァァッ!
知恵の輪「お……おい!試合が始まっちまう!」
キューブ「あ、あぁ!」
キューブ「……なぁ、知恵の輪マン」
知恵の輪「なんだ?」
キューブ「おれたちは間違いなく、キン肉マンを応援するためにここにやってきた」
キューブ「……でも、彼らの主張する“正義”と“完璧”」
キューブ「この試合、もしどちらかが勝ったとしても」
キューブ「俺たちの未来の選び方は、各々がいかようにでも……できるのかもしれないなぁ」
知恵の輪「……」
カアァァァン!
『さぁ、いよいよ全宇宙注目!』
『キン肉マンVSネメシスの一戦、ゴングの音が今……』
『甲子園に高らかに鳴り響いた――っ!』
「このクソ提督!」「サイコマンです!」 ――完
時と場合によっては、艦これユーザーもクロスSSを書くことがあるわい
ここまで読んで下さった方、たくさんのレスをくださった方、ありがとうございました!
とても楽しかったです!
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません