提督「!?」
龍驤「ん?どうしたんや提督?そんないきなり艦娘が艦息子にてぃーえすしたかの様な、ありえへん事が起こった時にする様な、ものっそいけったいな顔して?」
提督「りゅ…龍驤……お前―――――」
提督「正気か?」
龍驤「!?」
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龍驤「は?ナニを言っとるんや?ウチはいつも正気や」
提督「そうか……」
龍驤「そうやで」
提督「それならいいが。俺はお前がイキナリとち狂った事を言い出したから、心の底から驚愕したよ」
龍驤「なんや随分な言われ様やな」
提督「それで……どうしてよりによって、こんな事を言いだしたんだ?」
龍驤「こんな事って……月曜日のたわわごっこの事か?」
提督「ああ」
龍驤「それはやな。ちょっと前に神通から、提督が最近よくこのテレビまんがをよう視とるって聞いてな。どんな話なんやって聞いてみたんや」
提督「ふむ…」
提督(神通…………まったく余計な事を――――)
龍驤「そしたら、とくに何でもない話で、これならウチにでも出来そうやって……思ってな」
提督「…………話しは分った。龍驤…お前……」
提督「正気か?」
龍驤「!?」
龍驤「何度も言わすな!ウチは正気や!!」
提督「そうか……じゃあ一つ訊くが、お前はこの作品を実際に視たのか?」
龍驤「いや…確かに実際には視てへんな。神通からおおよその内容を聞いただけや。まあそんな小難しい話やないし、視るまでもないかなって思ったんやけど……」
提督「そうか……それなら―――――」
龍驤「でもなんや…聞いた話やと、どうもこれが男の夢がみたいな感じやって、神通が言ってたんやけど」
提督「確かにそうだが……」
龍驤「やっぱそうなんや。だから提督もなんだかんだで頑張っとるし、たまにはそれっぽい事をして、労ってやろうと思ってな。どや?優しいやろ。この龍驤お姐さんは?」
提督「そうだな……優し過ぎて何か泪が出そうだ……」うっ
龍驤「そうかそうか。涙が出るほど嬉しいんか」うんうん
提督「ああ。もうその気持ちだけで充分過ぎるくらいだ。感謝の気持ちで一杯だよ。だからもう―――――」
龍驤「そこまで感謝されたら、こっちとしても…もうやるしかないな」うむ
提督「!?」
龍驤「なんや提督?もしかして、ウチとごっこ遊びをするのは嫌なんか?」
提督「い…いや……そういう訳では…………」
龍驤「だったら問題ないな?」
提督「わ…分った……」
提督(…………というか神通の奴、敢えて話の最も胆の部分を言わなかったのか……?と言うか―――――)
ちら…
提督(コレを見たらそりゃまぁとても言えやしないだろう……)ふむ
龍驤「?」
龍驤「それで…えーと、確か…神通に聞いた話やと。舞台は朝の通勤ラッシュの電車の中やったな」
提督「…………ああ」
龍驤「で…一人の女子高生を痴漢から守る為に、サラリーマンが扉側に立つ彼女の前に立って、ガードするってのを口実に、二人がいちゃいちゃするって感じの話やったな……」
龍驤「そんな感じでええんかな?提督」
提督「ああ。大体そんな処だ」
提督(――――ただ…最も大事な話の胆の部分が抜けてるがな。だがこの事実は、我が艦隊秘書艦の名誉の為に隠し通して見せる!!)
龍驤「よし!だったら早速ヤルでー!月曜日のたわわごっこの始まりやー!!」
龍驤「がたんごとん…ってこれは電車の線路を走る音な?」
提督「ああ。判ってるから」
―――――
龍驤「あっお兄さん。お早うございます」
提督「ああ。お早う…えっ…と龍驤でいいのか?」
龍驤「そうやな。あっ確か女の子の名前はアイちゃんとか云う通名やったな……だったらウチは差し詰めアールちゃんってとこやな?」
提督「……………」
提督(いや…寧ろお前はトリプルエーちゃんだろ……)くっ
龍驤「ん?どないしたんや?何か居た堪れない顔しとるで?」
提督「いや大丈夫。何でもない。何でもないんだ」
龍驤「ならええけど……ほな、続きやろか―――――」
―――
――
―
龍驤「――――――じゃあ今日もお仕事頑張って下さいね」にこっ
提督「ありがとう。トリ…アールちゃんもテスト頑張ってね」
おしまい
龍驤「――――ってやっぱ適当な世間話しとるだけやったな」
提督「そうだな。まあ…実際のお話しもこんな感じだし、よし!この遊びはこの辺で―――――」
龍驤「あっそやっ!まだあったわ――――提…お兄さん、ちょっとそこに立っといて下さい」
提督「?ああ」
龍驤「――――んー―――んー」ぐぐっぐー!
提督「?お前…じゃなくてアールちゃん。何俺に向かって背伸びしてるんだ?」
龍驤「ウチもよく分からんわ?こんな事もしとるって聞いたんやけど、こんなんの何がええんやろな?全く当たりがつかへんな」はて?
提督(それは当たってないからだ)
龍驤「それから確か―――――」はっ!
すっ
提督「ん?」
龍驤「これどうぞ……先週の戦いで弾けたシャツのボタンです」ひそっ
提督「!?」
龍驤「失くさないで下さいよ?」ニコ
提督「――――――!!!!」ぶわっ
提督(ああ……失くすものか。コレはお前の勲章だ!!実際の意味合いとは全然違うけどな!)
龍驤「そっか…泣くほど嬉しいか?」うんうん
提督「ああ。本当に泣きたくなるくらいだ」
龍驤「えへへ…そんなに喜んでもらえるとウチもうれしいで…いや、私も嬉しいです」にこ
龍驤(…………でも、ただのボタンなんか貰って何が嬉しいんやろな?)はて
龍驤「―――――聞いた話やと、ざっとこんな感じやったと思うけど、こんなんでホンマに良かったんかな?」
提督「ああ…もう充分だ充分すぎるくらいだ」
龍驤「うーん…ホンマこんなんが夢やなんて、男ってモンは、よ―ワカランわ。ま、こんなんでもアンタが喜んでくれたならええんやけどな」
提督「はは…そうだな」
提督(ふーどうやらこれで、お前の名誉を守る事が出来そうだ)やれやれだぜ
龍驤「うーんでもあと何か……・…あ!!思い出した!!」
提督「?」
龍驤「たわわチャレンジや!!!!」
提督「!?」
龍驤「そう言えばこれも神通から聞いとったわ、そんな遊びもあるって。あー危うく忘れるトコだったわ」
提督(神通……あいつよりによって、なんて余計にも程がある事を吹き込んでくれたんだ……)
龍驤「よしっ今からやるで」
提督「敢えて言わせてもらう。龍驤お前―――――」
提督「正気か?」
龍驤「だから何度も言わせんといてな、ウチは正気やって。なんや今日の提督、いつも以上にちょっとおかしいで?」
提督「それは……」
龍驤「まぁ…ええから見ててな。確かこう仰向けに寝て―――――」
ごろり…
提督「?」
すっ…
龍驤「こうやって胸の上に通信機を乗せてオチなければ成功やったかな?」
提督「!?」
龍驤「こんなん簡単すぎるやろ?あははははーなんでこんなのがチャレンジになるんかな?」
提督「――――――」ぶわっ
提督「龍驤もういい…もういいんだ……」ツツー
龍驤「!?」
龍驤(提督から血の涙がー!?)びくっ
提督「もういい…もういいんだ。お前はよくやったよ……」うんうん
龍驤(なんやこの提督の哀れみに満ちた貌はー!?)
龍驤「やっぱ様子かおかしいで?もしかしてウチの聞いた話が根本的に―――――」はっ
提督「龍驤?」
龍驤「提督―――――」
龍驤「やっぱ。実際に視せてくれへんか?」
提督「!?」
提督「い…いや今更視なくてもいいだろう。お前が視ても面白くないかr―――――」
龍驤「提督ちょっと、パソコン見せてもらうで」
提督「や…やめ…止めるんだ龍驤―――――」
龍驤「おっこれか。よし早速見せてもらうで――――――」
提督「アッーーーーー!!」
―――――――
視聴中。
龍驤「へーコレがアイちゃんか…確かにかわええ娘やn――――――あっ…………」
提督(嗚呼―――――)
―――
――
―
アイちゃん『あのコレ(背伸びして胸を張ったら、うっかり弾けて取れちゃったボタン)あげます……』
―――――
龍驤(―――――――!?)はっ
龍驤(あ…………アレってそう云う――――――――)
龍驤「……………………あぁ…ああ……ぁ………」ふるふる…
提督「あの…りゅ…」
龍驤「あは…」
龍驤「あはは」
龍驤「あはははははははははーーーー!!!!」
提督「龍驤ーーーー!!!!」
提督「りゅ…龍驤……その――――――」
龍驤「あはは…そういう事やったんやな……ゴメンやで…………ウチ…提督を労う心算が、逆にウチを労らせてしまってたんやな。あはは…堪忍したってや…………」ふらっ…
提督「龍驤…………」
龍驤「あはは…たわわってこんな意味やったんやな……はは…どの口でたわわチャレンジなんて誰でも出来る!何て言ったんや……」
提督「…………」
提督(………ん?じゃあコイツはどんな意味だと思っていたんだ?)
龍驤「こんな事も判らなかったなんて、ウチはホンマにオツムの悪い娘や…こんなんじゃ秘書艦失格や………」
提督「そんな事ないぞ。お前は悪くない。悪いのはたわわにうつつを抜かした俺だ」
龍驤「あはは…提督は優しいなぁ……あはは…こんなウチなんかいっそ事、海に沈んでしまえばええんや……」
提督「そんな事ない。そんな事ないぞ」
龍驤「はは…提督はそんなウチに気を遣って……それなのにウチは…………」じわ…
ぽろ…
ぽろぽろ……
龍驤「あはは……提督もやっぱり胸のたわわな娘が好きなんやな……それなのにウチは胸がこんなやのに、提督の為やって調子に乗って…………ゴメンな…ほんまにゴメンほんまn――――うわぁぁぁぁぁあーーーーん!!!!!」
提督「龍驤!だからそんな事ないから!だから泣いたりなんかするな」
龍驤「そんあ事ある!そんな事あるんや!!」わぁぁぁーん!!
提督「―――――――――龍驤!済まん!!」
がばっ
だきっ
龍驤「えっ!?//////////」ドキッ
龍驤(いきなり提督に抱き締められたー!?/////////)ドキドキ…
提督「いきなりでゴメンな。でも…もし胸がたわわだったら、それが邪魔してこんなにお互いを感じられないだろ?」
龍驤「…………提督……//////」
提督「だから俺は…たわわだけが好きだって訳じゃないんだ。別にそうじゃなくたっていいんだ。だからもう…そんな事は気にするな」
龍驤「……て…提督はこんなウチでも嫌いになったりせぇへん?」じ…
提督「勿論だ。俺の為にこんなにしてくれるお前は、俺にとって最高の秘書艦で最高の艦娘だ。たわわなんて関係ない!!寧ろそんなお前に俺はいつも感謝してるくらいだから」
龍驤「提督―――――――」
提督「だから…もういいんだ龍驤」
龍驤「うん…うん……ありがとな…………提督」ぐす…
ごしごし…
――――
龍驤「えへへ…ちょっと立ち直ったわ」
提督「そうか…それは良かった……って、あっスマン。仕方なかったとはいいえ、ずっとこうしたままだったな」すっ…
龍驤「―――――――」ぎゅっ
提督「えっ?」
龍驤「……もうちょっと。もうちょっとだけ……このままでいさせてくれへんか?////////」
提督「ああ。お前の気の済むまででいいから」
龍驤「ありがとうな…提督―――――――」
ぎゅっ…
それから。
提督執務室。
執務終了後。
龍驤「提督ー今度は何を視てるんや?」
提督「ああ。タイガーマスクって…プロレスのアニメだけど」
龍驤「ああ。それならウチも昔視て……いや何でもない!何でもないで?」あせあせっ
提督「?」
龍驤「提督……ウチも一緒に視てもええかな?」
提督「ああ。いいぞ」
提督(まぁこれなら龍驤と一緒に見ても、まぁ大丈夫だろ)
――――
龍驤「あはは…何やこの姉ちゃん。ケッタイなカッコしとるな。鞭なんか持っとるし。そうやろ?提とk―――――」
提督「……………………はぁ…ミスXにイケナイお仕置きをされてみたい……」ぼそ…
龍驤「……………………」ゴゴゴゴゴ…
提督「!!」はっ
びくっ
龍驤「そうか……あんなこと言っておいて…やっぱり提督はたわわがええんやな――――――」わなわな
提督「いやっ龍驤これはだな―――――」
龍驤「そんなにお仕置きされたいなら今からウチがお仕置きしたるわ!!虎の制裁ならぬ龍の制裁や!!」がぁ
おしまい。
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