茄子「ここの喫茶店、とってもお洒落ですね」


朋「でしょ？あたしのお気に入りなのよ」


美優「…チェーン店でない喫茶店…凄く、久しぶりです……」


茄子「何か注文しますか？」


朋「ここのカフェオレがオススメよ」


茄子「私はミルクティーで」


美優「私は…この、パンケーキと紅茶のセットを…」


朋「聞いてよ」


茄子「朋さんはカフェラテですか？」


朋「おしい、カフェオレよ」

茄子「せっかく女の子が三人集まった訳ですし、ガールズトークでもしますか？」


朋「いいわね、ガールズトーク。普段あんまり落ち着いて出来ないし」


美優「私は…女の子と言う年齢でもありませんが…」


朋「女性は何歳になっても女の子じゃない？」


茄子「そうですよ！何でしたらこのガールズトークで女子力を上げましょう！」


美優「では…私はカフェオレで…」


朋「おっけー取り敢えず注文しよっか」


美優「それで…ガールズトークって、何を話せばいいのかしら……」


茄子「取り敢えず、ワイワイ喋ってればいいんじゃないですか？」


朋「うるさくならない程度にね？」

茄子「そう言えば、最近凄く寒くなってきましたね」


朋「そうね。もうマフラーと手袋が手放せないわ」


美優「…霜焼けにならない様に…発汗クリームを買いに行かないと…」


茄子「この会話、まさにガールズトーク！」


朋「茄子さんのそのテンションなんなの？」


茄子「と言う訳で、朋さん何か面白い事して場をあっためて貰っていいですか？」


朋「その振りってされた時点で負けじゃない？」


美優「…え？朋さんの一発ギャグ、ですか…？」


朋「しないからね？」


茄子「知ってますよ？その、しないからね？から面白いネタに繋がるんですよね？」


朋「あたしを追い詰めて楽しい？」


茄子「まさか、そんなつもりはありませんって」

美優「…成る程…隙を見せると、一気に攻め込まれるんですね…」


茄子「そうです、これがガールズトークです！」


朋「そんなピリピリしたもんじゃないわよ！もっとこう、生産性の無い話をひたすら広げてくモノだから」


美優「なかなか…難しいです……」


茄子「まぁ思い付いた事を取り敢えず口にしてみればいいんですよっ！」


朋「実際そんなものよね。そう言えば、そろそろ雪が降るみたいだけど」


茄子「雪ですか…家から出るのがかったるくなりますね」


朋「茄子さんアイドルなんだからかったるいって…」


美優「…そろそろ、コタツだそうかしら…」


茄子「朋さんは雪は好きですか？」


朋「嫌いじゃないわよ？綺麗だし遊べるから」


美優「これが…若さ…」

茄子「実際雪かき面倒ですよね」


朋「東京でも屋根が潰れるんじゃないかってくらい降る事あるの？」


美優「そこまで積もった事は…ここ数年は、無かった気がします…」


茄子「朋さんは屋根が潰れた事あるんですか？」


美優「そんな…あれほど、建築基準法に則った家をオススメしたのに……」


茄子「藁と木材は脆いんですよ？！なんでレンガにしなかったんですか！」


美優「三匹の子豚で得た教訓を…無駄にするだなんて…」


朋「何も言ってないじゃない畳み掛けてこないでよ！」

茄子「雪が降ると交通機関が麻痺するのも大変ですよね」


朋「自分が使う路線だけ正常に動いてると、講義が超少人数でなんとなくワクワクするけどね」


美優「社会人は…そうもいきませんから」


茄子「まだまだ若いですね」


朋「あたしだってアイドルだし茄子さんと1しか変わらないからね？！」


茄子「胸元を見ながら言われても…」


朋「見てないわよ喧嘩売ってるの？！」


美優「…温泉に行きたいです…」


朋「この流れで言われると腹立つんだけど」


茄子「いいですよね、こういう寒い季節に温泉って」


朋「誰かが車出してくれるなら付き合うわよ？」


茄子「それだと飲めないじゃないですか」


朋「帰る前まで飲むつもり？」

美優「新幹線もいいですね…」


茄子「車内でお弁当やお菓子を広げるのも旅の醍醐味ですからね」


朋「真面目に検討してみる？12月中旬あたりに」


美優「温泉なら、東北かしら…」


茄子「いいですねー、キリタンポ鍋」


朋「あー、鍋食べたくなってくるわね」


美優「事務所に…何故か、土鍋とガスコンロがありましたし…」


茄子「夕飯はお鍋にしましょうか」


朋「…ガールズトーク？」


茄子「実際女子って言っても焼肉やお鍋大好きですから」


朋「花が無いわね…否定はしないけど」

茄子「後でお酒も買っていきましょうか」


朋「嫌だからね？あたし酔っ払いの介抱とか」


美優「まぁまぁ…私は、あまり飲みませんから…」


茄子「どうせならもっと大人数でやりますか？」


朋「この三人でいいんじゃない？のんびりやろうよ」


美優「…事務所に…こたつも欲しいわね…」


朋「絶対レッスン遅れるからやめとこ？」


茄子「こたつですね？今懸賞出してみます」


朋「やめて当たっちゃうから出れなくなるから」

茄子「どうせでしたら、今度は誰かの家で夜通しお鍋を囲んでガールズトークしたいですね」


朋「翌日仕事がなければね」


美優「でしたら…私の家を掃除しておきます…」


茄子「ありがとうございますっ！食材は持って行きますね」


朋「トランプとウノでも持って行こうかしら」


茄子「折角ですし、もう一人呼んで麻雀を…」


朋「勝ちが決まってるじゃない」


茄子「朋さん得意のイカサマで勝てるんじゃないですか？」


朋「したこと無いわよ！」

茄子「さて。遅過ぎるのも明日に響きますし、そろそろスーパーに行きましょうか」


朋「そうね、なんだか天気も危ないし」


美優「あ…折り畳み、事務所のロッカーに…」


茄子「少し急ぎましょうか」


朋「あー、ほんと久々にのんびり出来た気がするわ」


美優「いい雰囲気のお店でした…」


朋「…そういえば、なんだけどさ」

朋「注文したもの、まだ来てなくない？」


茄子「そもそも結局注文出来てないですし」


朋「超迷惑な客じゃない！」


美優「朋さん…店内ではお静かに…」


茄子「迷惑ですよ？」


朋「…やっぱり落ち着いてのんびりなんて無理ね…」